JPH08509597A - 診断に使用するためのhtlv−▲i▼およびhtlv−▲ii▼gp21由来ペプチド - Google Patents

診断に使用するためのhtlv−▲i▼およびhtlv−▲ii▼gp21由来ペプチド

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Abstract

(57)【要約】 ヒト血清中のHTLV-IおよびHTLV-II感染を検出および確認する診断アッセイにおいて用いるための新しいHTLV-IおよびHTLV-IIペプチドが開示されている。このペブチドは、HTLV-IおよびHTLV-IIgp21エンベロープタンパク質のアナログ領域由来であり、そしてHTLV-IおよびHTLV-II感染の診断薬である。本発明はまた、ヒトにおけるHTLV-IおよびHTLV-IIを検出し、そしてそれらを識別するアッセイキットおよび方法を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】 診断に使用するためのHTLV-I およびHTLV-II GP21由来ペプチド 本出願は、1991年2月8日に出願された米国特許出願番号第07/653,091号「HT LV-IおよびHTLV-IIペプチド抗原および方法」の一部継続出願であり、上記出願 は、1989年6月13日に出願され(米国特許出願番号第366,313号)、現在では199 1年11月19に特許となった、米国特許第5,066,579号である「HTLV-Iペプチド抗原 および方法」の一部継続出願であり、上記出願は1986年12月31日に出願され(米 国特許出願番号第948,270号)、現在では放棄されている「HTLV-Iペプチド抗原 および方法」の継続出願である。 1.発明の分野 本発明は、HTLV特異的ペプチドおよびその抗原の調製および使用のための方法 に関する。 2.参考文献 3.発明の背景 ヒトT細胞白血病ウイルス(HTLV)は、3つの既知のメンバーを有するT細胞 レトロウイルスのファミリーを示す。HTLV タイプI(HTLV-I)は、インビトロでの形質転換活性を有し、成人T細胞白血病 に病因学的に関連し、世界の数カ所でその地域特有であることが知られている。 HTLV-IIは、インビトロで形質転換能を有する別のレトロウイルスで、T細胞の 変形である毛様細胞性白血病の患者から単離された(HTLV-IおよびIIの再検討に ついてはCannおよびChenを参照のこと)。HTLV-IIIも、リンパ節症関連ウイルス と呼ばれ、現在ではヒト免疫不全ウイルス(HIV)として知られている。これは 、特定の種類のT細胞を溶解し、そして後天性免疫不全症候群(AIDS)の病因に 関連している。HTLV-IおよびHTLV-IIウイルスと異なり、HTLV-IIIは、インビト ロで形質転換活性を有することは知られていない。 HTLV-I感染の診断は、通常、HTLV-Iペプチド抗原に対する血清抗体応答に基づ く。これは普通、HTLV-Iビリオンペプチドを用いるエンザイムイムノアッセイ( EIA)に基づいて、HTLV-I抗体を同定するための初期のスクリーニングアッセイ を包含する。現在血液スクリーニングに用いられるこのアッセイは、合衆国内の 血液提供者の約0.5%〜0.05%がHTLV-IおよびHTLV-II陽性であることを検出する 。これらの人々のうち5人に4人が疑似陽性である。従って、陽性血清は、ウエ スタンブロットされたHTLV-Iウイルスのライゼートを用いて、さらなる確認アッ セイにおいて試験されなければならない。最近の血液試験手順は、各人がHTLV-I p24 gagタンパク質ならびにエンベロープタンパク質であるgp46およびgp68の内 の少な くとも一つの両方に対する抗体を有していることが必要とされる(public healt h service working group)。しかし、gp46またはgp68タンパク質をウエスタン ブロットアッセイを用いて検出することは技術的に困難であることがわかってき た。従って、HTLV-Iエンベロープタンパク質に対する抗体反応を検出するために 、放射性免疫沈降アッセイをより頻繁に行って第2段階の確認を行わなければな らない。 この問題の部分的解決は、貫膜糖タンパク質gp21の134アミノ酸部分を分子ク ローニングすることにより提供された(Samuelら)。組換えタンパク質を、p21E タンパク質と呼び、それは、HTLV-IおよびHTLV-IIの個体のどちらの血清とも反 応性である。そしてHTLV感染の確認のためのウエスタンブロットアッセイで首尾 良く取り込まれた(Lillehojら、Lipkaら、1991)。しかし、p21Eタンパク質は またHTLV陰性の血液提供者の0.6%とも反応性であることがわかった(Lalら)。 さらに、p21Eに対する非常に高い反応率(米国の血液提供者の約5%)が、HTLV スクリーニングEIA試験で反応性の個体で観察されたが、彼らはHTLV確認アッセ イによる試験では、HTLV-Igagおよびenv遺伝子生成物のどちらに対する抗体も有 していないので、HTLV感染であることに関して確立された基準には合致しない( Lalら;Lipkaら、1991)。さらに、Lipkaら(Lipkaら、1991)の研究では、p21E 反応性-HTLV不確定の全ての個体は、HTLV-IおよびHTLV-IIの特異的プライマーお よびプローブを用いるPCRによって試験される場合、HTLV-IおよびHTLV-IIの核酸 の存在に 対して陰性であった。従って、HTLV-IまたはHTLV-IIに感染していない数個体は 、p21E抗原と反応する抗体を有する。この事実により、特に、HTLVスクリーニン グアッセイでは、p21E組換えタンパク質の使用が制限される。このアッセイでは 、HTLV-陰性血清と高い割合で疑似陽性を示すので、提供された血液に不必要な 処理を施す結果となってしまう。 従って、HTLV-IおよびHTLV-II陽性血清を検出する改良法を提供することが望 まれる。特に、改良された試験は、最小数の疑似陽性血清を用いて、全てのHTLV -IおよびHTLV-II陽性血清を検出し得、そしてHTLV-II感染血清からHTLV-I感染血 清を分離することも可能である。 4.発明の要旨 本発明は、一つの局面において、配列番号1で同定されたアミノ酸配列から本 質的になる、HTLV特異的抗原領域を有するペプチドを包含する。このペプチドは 、(i)HTLV-IまたはHTLV-IIに感染した被験者由来の血清に対して免疫反応性で あり、そして(ii)(1)HTLV-IまたはHTLV-IIに感染していないヒトから得られ るが、(2)HTLV-I p21E抗原とは免疫反応性である血清との非免疫反応性により 特徴付けられる。 ヒト血清中のHTLV-IまたはHTLV-II感染の存在を検出するキットもまた開示さ れる。このキットは、(a)固体支持体、(b)その支持体に付着した上記HTLV特 異的ペプチド、および(c)上記支持体に結合したヒト抗体の存在を検出するリ ポーター試 薬を包含する。 一つの実施態様では、HTLV-IまたはHTLV-II感染を検出することに用いるため 、上記支持体は2つの反応ゾーンを包含し、1つは上記HTLV特異的ペプチドでコ ードされ、そして第二ゾーンは、配列番号2で同定されるアミノ酸配列から本質 的になるHTLV特異的抗原領域でコードされている。このペプチドは、血清との免 疫反応性により特徴付けられる。この血清は、(1)HTLV-IまたはHTLV-IIに感染 していないヒトから得られるが、(2)HTLV-I p21E抗原とは免疫反応性である血 清である。 このキットはまた、HTLV-IおよびHTLV-IIの間の区別が可能になるように設計 された1つまたはそれより多い反応ゾーンを包含する。このキットを用いるため の一つの好ましいペプチドは、配列番号3で同定される配列から本質的になるHT LV-I特異的抗原領域を含むペプチドである。あるいは、またはさらに、このキッ トは、配列番号4で同定される配列から本質的になるHTLV-II特異的抗原領域を 有するペプチドである。 他の局面では、本発明は、ヒト被験者のHTLV-IまたはHTLV-II感染を明確に同 定する方法を包含する。この試験は、被験者の血清を、配列番号1で同定される アミノ酸配列から本質的になるHTLV特異的抗原領域を含むペプチドと反応させて 、免疫複合体、すなわちこのペプチドとHTLV-IまたはHTLV-II感染被験体の血清 中の抗体を形成させることを包含する。次いでこのペプチドは免疫複合体の存在 について試験される。 さらに、個体をHTLV-IおよびHTLV-II感染に対して免疫化す るワクチン組成物も開示される。この組成物は、配列番号1て同定されるアミノ 酸配列から本質的になるHTLV特異的抗原領域を有するペプチドを包含する。この ペプチドは、担体タンパク質に結合する。 さらに別の局面では、本発明は、HTLVの受動ワクチンによる予防および治療、 ならびに2B3Aペプチドに対して特異的なヒトモノクローナル抗体またはヒト組換 え抗体を用いた受動ワクチン接種方法を包含する。 本発明のこれらのおよびその他の目的および特徴は、以下の本発明の詳細な説 明が、添付の図面と共に読まれる場合に、より十分に明らかにされる。 図面の簡単な説明 図1の1番上はHTLV-Iゲノム、中間はgp46およびgp21エンベロープタンパク質 のコーディング領域を包含するゲノムを拡大した部分、そして図の1番下の部分 は、gp21コーディング領域内の組換えHTLV-Iペプチドであるp21E、2A2B、2B3A、 および3A3B、ならびにgp46コーディング領域内のHTLV-I MTA-1、MTA-4およびMTA -5ペプチドに対応するコーディング領域を示す。 図2Aおよび2Bは、HTLV-Iのp21E envタンパク質のポリヌクレオチドコーデ ィング配列(配列番号5)およびそれに対応するアミノ酸配列(配列番号6)( 図2A)、ならびにHTLV-IIのgp21 envタンパク質のp21E領域のポリヌクレオチ ドコーデ ィング配列(配列番号7)およびそれに対応するアミノ酸配列(配列番号8)( 図2B)を示す。HTLV-I組換えペプチドの構築に用いられるオリゴヌクレオチド プライマーのHTLV-I特異的配列の5’末端が示される。 図3A〜3Cは、本明細書中で1A(配列番号9)、2A(配列番号10)、MF1( 配列番号11)、MF2(配列番号12)、および3A(配列番号13)として同定してい る正方向プライマー(図3A)、ならびに本明細書中で1B(配列番号14)、2B( 配列番号15)、MR1(配列番号16)、MR2(配列番号17)、および3B(配列番号18 )として同定している逆方向プライマー(図3B)のポリヌクレオチド配列を示 し、プライマー内に位置する制限酵素認識配列には下線が付されている。改変さ れたpGEXプラスミドpGEX-GLIの制限酵素部位もまた示されている(配列番号44) (図3C)。 図4は、p21E(配列番号6)、1A1B(配列番号19)、2A2B(配列番号20)、2A 3B(配列番号21)、2B3A(配列番号22)、3A3B(配列番号30)、MF1R2(配列番 号24)、およびMF2R1(配列番号25)として同定されているHTLV-I組換えペプチ ドのアミノ酸配列を示す。 図5は、配列番号22から実際に構築されたペプチド2B3Aのアミノ酸配列、およ び3つの異なるHTLV-I種(配列番号26、27、および28)の一致した配列、対応す るHTLV-II2B3Aペプチド(配列番号29)、および2A3Bペプチドのコンセンサス配 列(配列番号1)を示す。 図6は、配列番号23から実際に構築されたペプチド3A3Bの アミノ酸配列、および3つの異なるHTLV-I種(配列番号31、32、および2)の一 致した配列、対応するHTLV-II3A3Bペプチド(配列番号34)、および3A3Bペプチ ドのコンセンサス配列(配列番号2)を示す。 図7は、HTLV-Iペプチド2B3A(配列番号35)と、相同なHTLV-IIペプチド2B3A (II)(配列番号36)のポリヌクレオチドコーディング配列の比較を示す。 図8は、HTLV-Iペプチド3A3B(配列番号37)と、相同なHTLV-IIペプチド3A3B (II)(配列番号38)のポリヌクレオチドコーディング配列の比較を示す。 図9は、図1でMTA-1(配列番号3)、MTA-4(配列番号39)、およびMTA-5( 配列番号40)として同定されたgp46ペプチド領域内のHTLV-IおよびHTLV-II gp46 タンパク質の相同領域、さらにHTLV-IペプチドK163(配列番号41)、ならびに本 明細書中でK15(配列番号42)および4(配列番号4)として同定されたアナロ グHTLV-IIペプチドのアミノ酸配列を示す。 図10A〜10Dは、ヒト血清中のHTLV-IまたはHTLV-II感染検出アッセイ法で用い るための第四ゾーンの固体相アッセイプレート(10A)を説明し、HTLV-I陽性個 体(図10B)、HYLV-II陽性個体(図10C)、および疑似陽性(図10D)についての 代表的な結果を示している。 発明の詳細な説明 I.定義 他に言及しない限り、下記の用語は以下の意味を有する: 「HTLV混成env配列」は、異なる種のHTLV-IおよびHTLV-IIのenv貫膜タンパク 質の領域の相同なアミノ酸配列を一直線に並べること、そして各位置で(i)そ の位置におけるコンセンサス配列、または(ii)その位置のアミノ酸がHTLV-Iと HTLV-IIの配列間で異なる場合には、その位置での全てのアミノ酸を変形体を選 択することにより形成される。例えば、図5に示される2B3A HTLV混成配列は、 3つの異なるHTLV-I種の2B3Aペプチド(配列番号26、27、および28)、対応する HTLV-II 2B3Aペプチド(配列番号29)、および2B3Aペプチドのコンセンサス配列 (配列番号1)のアミノ酸配列内にアミノ酸変異を包含する。 「HTLV特異的」ペプチドは、HTLV混成配列、すなわちHTLV-Iアミノ酸配列、お よびHTLV-IIアミノ酸配列、あるいはHTLV混成配列の一つのいずれかを有するペ プチドを意味する。 「非感染個体」は、血清がいくつかのHTLV-IまたはHTLV-IIタンパク質(例え ばp21Eタンパク質)と交差反応性である抗体を有するが、その血清がHTLV-Iまた はHTLV-IIの感染の証拠を示さないヒトをいい、1.>確認アッセイでHTLV gag およびenvの両方に対する抗体が検出されないこと、および/または2.>ポリメ ラーゼ連鎖反応(PCR)法を用いるHTLV特異的プライマーを用いた配列増幅によ るHTLV特異的配列が検出されないことによって判断される(Kwokら、Lipkaら、1 991)。 II.HTLV-IおよびHTLV-II Envタンパク質 図1の上のフレームは、env貫膜糖タンパク質gp46およびgp21内で発現されるH TLV-Iゲノムの1部を示す。gp46のコーディング領域は塩基対の5180番目から611 6番目まで、gp21タンパク質は6117番目と6644番目の間に広がっている(図1の ゲノムの拡大部分)。 塩基の6096番目と6497番目の間のコーディング領域は、p21Eと呼ばれる組換え タンパク質をコードし、このタンパク質はHTLV-IまたはHTLV-II感染個体の血清 と反応することが知られているが、どちらのHTLVウイルスにも感染していない個 体の数パーセントとも反応する(Lalら、Lipkaら、1991)。p21Eコーディング領 域に含まれ、図の右下に示されるのは、本明細書中で2A2B、2B3A、および3A3Bと して同定される3つのHTLV-Iペプチドのコーディング領域である。本発明は、2B 3Aペプチド、ならびに2B3Aペプチドを含む診断用アッセイキットおよび診断方法 を包含する。このキットおよび方法はまた、3A3Bペプチドを含む。HTLV-Iまたは HTLV-II感染ヒト血清検出のためのアッセイキットおよび方法に関連する2B3Aお よび3A3Bペプチドの性質は後に議論する。 5565番目〜5895番目のコーディング領域は、図の左下に示され、1991年2月8 日に出願された同時係属中の米国特許出願「HTLV-IおよびHTLV-IIペプチド抗原 および方法」、出願番号第07/653,091号に記載され、そして前記係属出願におい ておよび本明細書中でMTA-1、MTA-4、およびMTA-5として同定され た3つのMTAペプチドのコーディング配列を含む。これらのペプチドはまた、HTL V-IまたはHTLV-II感染ヒト血清のアッセイのためのキットおよび方法において、 2B3Aペプチドと、または2B3Aペプチドおよび3A3Bペプチドと組み合わせて用いら れ得る。このようなキットおよび方法で用いるために適切なMTAペプチドの性質 を下記に示す。 A.2B3Aペプチド 図4は、HTLV-I(配列番号22)由来の2B3Aペプチドのアミノ酸配列を示す。 下記で見られるように、このペプチドは、HTLV-IのMT2ウイルス株のPCR増幅によ り発現される。ここでは、Seikiらによって単離されたHTLV-I変異体であるATKの ヌクレオチドコーディング配列から設計されたプライマー(増幅されるコーディ ング領域の各末端の7コドンを与える)が用いられる。従って、このペプチドの いずれか一方の末端の7アミノ酸は、HTLV-I種のATKの2B3Aペプチドの配列と一 致し、残りの内側のアミノ酸はHTLV-IのMT2株の2B3Aペプチドと一致する。図中 の1文字および3文字のアミノ酸コードは、標準的な慣例(例えば、Maniatis) に従った。 本発明の重要な局面により、および以下に説明されるように、このペプチドは 、(i)HTLV-IまたはHTLV-IIに感染した被験者の血清と免疫反応性であるが、( ii)HTLV-I p21E抗原と免疫反応性である血清とは免疫反応性でない。しかしそ れは、例えば、以下に記載されるように、血清試料中のウイルスの 配列のPCR分析によって、HTLV-IまたはHTLV-IIの感染の証拠は示されない。 図5は、本明細書中てはATK、MT2、およびB41281として同定される3つの異な るHTLV-I株の2B3Aを含むペプチド、および本明細書中でMO株として同定される1 つのHTLV-IIペプチドのアミノ酸配列を示す。これらのHTLV変異体のこれらのヌ クレオチドおよびアミノ酸配列は、Genbank配列データベースから入手された。G enbankデータベースから配列を入手するために用いられ得る株の位置の名称は以 下の通りである;HTLV1A=HTLV-I変異株のATKのenv領域、HTVENVAA=HTLV-I変異 株のMT2のenv領域、B41281=別の一層変異した(divergent)HTLV-I単離物、お よびHL3V2CG=HTLV-IIのMoT株。図はまた、上の2B3A配列と、3つのHTLV-I株お よび1つのHTLV-II株の対応する領域との間のアミノ酸配列の合致も示す。一番 上の2B3Aペプチドと個々のgp21タンパク質種の対応する部分との間の配列相同性 は、それぞれの種のアミノ酸配列のすぐ上に示される。相同性の程度は、同一配 列が「:」によって、合致しないアミノ酸残基が空白(ブランク)によって示さ れる。 2B3A配列(すなわち、HTLV-Iペプチド抗原2B3Aに対応するgp21アミノ酸配列の 部分)は、図中で以下のように同定される;配列番号26=HTLV-IのATK変異体; 配列番号28=HTLV-IのMT2変異体、および配列番号28=位置の名称B41281として 同定されるHTLV変異体。Mo株由来の対応するHTLV-II 2B3Aペプチドは、本明細書 中で配列番号29として同定される。下記の図5 および図6に示される種は、約30個の別種のHTLV-I、STLV、およびHTLV-IIから 得られた異なるアミノ酸配列の代表である(全ての変異種のアミノ酸およびヌク レオチド配列は、Genbankデータベースより入手し得る)。 5つの2B3A配列のコンセンサス配列、すなわち、この領域のHTLV混成配列は、 図の一番下に示され、本明細書中では配列番号1として同定される。この配列は 、コンセンサスアミノ酸から構築され、ここで、5つのペプチドの間には完璧な 一致があり、そしてアミノ酸中で既知の変化については、6カ所(X1〜X6)で アミノ酸の変化が起こっている。この配列では、X1はKまたはQ、X2はLまた はI、X3はKまたはR、X4はIまたはV、そしてX5はRまたはC、およびX6 はPまたはLである。従って、配列番号1は、配列番号22、配列番号26、配列番 号28、配列番号28、および配列番号29として上記のように同定される5つの配列 を包含する。配列番号1に特異的に包含される置換以外のアミノ酸の置換もまた 可能であるが、それはそれらが以下に記載するように2B3Aペプチドの免疫反応性 に本質的に影響を及ぼさない限りにおいてである。より一般的には、本発明の2B 3Aペプチドは、配列番号1によって同定されるアミノ酸配列から本質的になるが 、ここで、このペプチドは、以下のように特徴付けられる: (i)HTLV-IまたはHTLV-IIに感染した被験者の血清と免疫反応性であり、そし て (ii)(1)HTLV-I p21E抗原と免疫反応性てあるが、(2)HTLV- IまたはHTLV-IIに感染していないヒトから得られる血清と非免疫反応性である。 B.3A3Bペプチド HTLV-I由来の3A3Bペプチドは、図4に示される上のアミノ酸配列を有し、配列 番号30として同定される。このペプチドは2B3Aペプチドと組み合わせて、HTLV-I またはHTLV-IIの感染に関して、ヒト血清をスクリーニングするアッセイキット および方法に用いることを意図している。 上記のように、HTLV-IまたはHTLV-IIに感染した患者から得た血清は、HTLV-I gp21タンパク質およびgp21由来のp21E組換えタンパク質と免疫反応性である抗体 を含む。従ってこれらのペプチドは、ヒトのHTLV(IまたはII)感染を検出する 免疫アッセイ法およびキットに日常的に用いられている。しかし、このペプチド はまた、特定の割合の非感染者の血清に含まれる抗体とも交差反応性であり、ア ッセイにおいて疑似陽性となる。少なくとも統計を利用し得る米国内の特定の地 域では、交差反応性の頻度は、HTLV陰性血液提供者の約1%である。 上記の2B3Aペプチドは、HTLV感染個体由来の血清と免疫反応性であるが、上記 で議論したように、非感染個体とは免疫反応性ではない。このペプチドは、p21E タンパク質によって生じる疑似陽性を検出することなく、HTLV感染を検出する有 用な抗原を提供する。HTLVアッセイにおいては、試験される血清が、たとえそれ がp21Eタンパク質と交差反応性であって も非感染であることの確認として、非感染p21E陽性個体を検出するが、HTLV感染 個体は検出しないタンパク質を提供することはさらに有用である。 本明細書で記載される3A3Bペプチドは、所望の性質を有する。すなわち、この ペプチドは血清との免疫反応性によって特徴付けられ、この血清は、(1)HTLV- IまたはHTLV-IIに感染していないヒトから得られるが、(2)HTLV-I p21E抗原と 免疫反応性である。 このペプチドは、HTLV-I変異株ATK由来のプライマー(増幅されるコーディン グ領域の各末端の7コドンを提供する)を用いて、HTLV-IのMT2株をPCR増幅した コーディング領域配列によって発現される。従って、このペブチドのいずれか一 方の末端の7アミノ酸は、HTLV-I変異株ATK由来の3A3Bペプチドと配列において 一致し、残りの内部のアミノ酸は、HTLV-IのMT2株の3A3Bペプチドと配列におい て一致する。対応するHTLV-II由来のペプチドは、本明細書中で配列番号34と命 名され、図6の一番上に示されるアミノ酸配列を有し、そして本明細書中で配列 番号34として同定される。 図6は、3つの異なるHTLV-I株の3A3Bを含むペプチドのアミノ酸配列を示す。 3A3B配列は、図中で以下のように同定される;配列番号31=HTLV-IのATK変異株 ;配列番号32=HTLV-IのMT2変異株、および配列番号33=位置名称HTVENVCHによ って同定されるHTLV変異株。Mo株由来の対応するHTLV-II 3A3Bペプチドは、本明 細書中で配列番号34として同定される。こ の株のこれらのヌクレオチドおよびアミノ酸配列は、上記のようにGenbankデー タベースより入手された。 この図はまた、上の3A3B配列と、3つのHTLV-I株の対応する領域および一つの HTLV-II株との間のアミノ酸配列の一致を示す。一番上の3A3Bペプチドと個々の 種のgp21タンパク質の対応する部分との間の配列相同性は、それぞれの種のアミ ノ酸配列の真上に示される。各配列についての相同性の程度は「:」によって、 一致していないアミノ酸残基については空白(ブランク)によって示される。 5つの3A3Bの配列のコンセンサス配列、すなわち、この領域におけるHTLV混成 配列は、図の一番下に示され、そして本明細書中では配列番号2として同定され る。上記のように、この配列は、一致したアミノ酸から構築され、ここでは5つ のペプチドの間に完全な一致があり、そしてアミノ酸中の既知の変化により、8 カ所(X1〜X8)でアミノ酸変化が起こっている。この配列では、X1はRまた はC、X2はPまたはL、X3はTまたはS、X4はSまたはT、X5はSまたはP 、X6はI、M、またはV、X7はNまたはK、およびX8はLまたはIである。 従って、配列番号2は、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、お よび配列番号34として上記のように同定される5つの配列を包含する。配列番号 2に含まれる置換以外のアミノ酸の置換が予想されるが、それはそれらが以下の ように3A3Bペプチドの免疫反応性に本質的に影響を及ぼさない限りにおいてであ る。 より一般的には、この3A3Bペプチドは、配列番号2として同定されるアミノ酸 配列から本質的になるHTLV特異的ペプチドを包含する。ここで、このペプチドは 、血清との免疫反応性によって特徴付けられるが、この血清は、(1)HTLV-I p2 1E抗原と免疫反応性であるが、(2)HTLV-IまたはHTLV-IIに感染していないヒト から得られる血清である。 C.HTLV-IおよびHTLV-II特異的ペプチド 2B3Aペプチド、および上記の2B3Aおよび3A3Bペプチドの組み合わせは、HTLV-I またはHTLV-IIに感染したヒト血清を検出する免疫アッセイ法およびキットで用 いるために設計される。このセクションで述べるHTLV-I MTAペプチドおよび対応 するHTLV-II由来のgp46ペプチドは、HTLV-Iによる感染とHTLV-II感染による感染 症とを区別するアッセイおよびキットにおいて有用である。 MTAペプチドの調製および性質および対応するHTLV-IIペプチドは、1991年2月 8日に出願された同時係属中の米国特許出願「HTLV-IおよびHTLV-IIペプチド抗 原および方法」、出願番号第07/653,091号および対応するPCT特許出願番号pct/u s92/00823号(1992年8月20日公開)に既に記載され、本明細書中に参考として 援用されている。MTA-1、MTA-4、およびMTA-5として同定されるMTAペプチドのコ ーディング領域は、図1に示され、第5565塩基と第5895塩基の間の領域を囲んで いる。 図9は、MTA-1(配列番号3)、MTA-4(配列番号39)、および MTA-5(配列番号40)のアミノ酸配列を示す。3つの全てのペプチドは、特にHTL V-I感染血清に対して免疫反応性であり、すなわちそれは、HTLV-II感染血清に対 しては免疫反応性ではないということである。一つのより小さいHTLV-Iペプチド は、図10でK163(配列番号41)として同定され、特にHTLV-I感染血清に対して免 疫反応性である。 図9の下部は、特にHTLV-II血清に対して免疫反応性である、すなわち、HTLV- Iのみに感染している患者由来の血清とは反応性を示さない、対応するHTLV-II配 列を示す。これらは、K15(配列番号42)、K34(配列番号43)、および4(配列 番号4)を包含する。より小さいペプチド抗原K34は、より大きなペプチド抗原K 15およびK55に対するのと本質的に同じ免疫反応性を、HTLV-II感染血清に対して 有することを示した。 上記のHTLV-IおよびHTLV-II特異的ペプチドは、上記PCT出願第PCT/US92/00823 号に記載の組換え方法により調製され得る。 II.2B3Aおよび3A3Bペプチドの同定 p21Eポリヌクレオチドコーディング配列は、本明細書中で配列番号5として同 定され、p21Eクローニングベクター(Samuelら)由来の第6096塩基〜第6497塩基 を拡大して、図2に示す。この領域内の多くのペプチドが、HTLV-IおよびHTLV-I I感染血清との免疫反応性、ならびにp21Eペプチドと免疫反応性である非感染血 清との免疫反応性について試験された。 A.細菌ライゼートの調製 構築されたペプチドを図4に示す。これらは、p21E(配列番号6)、1A1B(配 列番号19)、2A2B(配列番号20)、2A3B(配列番号21)、2B3A(配列番号22)、 3A3B(配列番号30)、MF1R2(配列番号24)、およびMF2R1(配列番号25)として 同定された組換えペプチドを包含する。 このペプチドは、実施例1Aに詳しく説明するように、(i)HTLV-I株MT2から 選択されたコーディング領域のPCR増幅、増幅されたコーディング領域のpGEX-GL 1発現ベクターへの挿入、およびその発現ベクターを用いたコンピテントE.coli 宿主細胞の形質転換、により調製された。 図3Aおよび3Bは、ペプチドコーディング領域の構築に用いられる4つの正 方向プライマーおよび4つの逆方向プライマーのそれぞれの配列を示す。これら は、FP-1A(配列番号9)、FP-2A(配列番号10)、FP-MF1(配列番号11)、およ びFP-3A(配列番号13)として同定される正方向プライマー、ならびにRP-1B( 配列番号14)、RP-2B(配列番号15)、RP-MR1(配列番号16)、およびRP-3B(配 列番号18)として本明細書中で同定される逆方向プライマーを含む。このプライ マーの5’末端は、一つまたはそれ以上の次の制限酵素、Nco I、BamH I、およ びEcoR Iの認識配列を有している。次いで、増幅されたDNAは、適切な制限酵素 で切断し、同様に切断されたpGEX-GLI発現ベクターに連結し得る。pGEX-GLIのク ローニング部位もまた、図3Cに示す。 それぞれの選択されたペプチドコーディング領域は、選択された正方向および 逆方向プライマーを用いるPCR増幅によって構築される。例えば、1A1Bペプチド のコーディング領域を構築するために、正方向プライマーFP-1Aおよび逆方向プ ライマーRP-1Bを用いてp21コーディング領域を増幅する。2B3Aペプチドのコーデ ィング領域を構築するために、正方向プライマーMF1および逆方向プライマーMR1 が、その配列のPCR増幅に用いられる。 B.細菌ライゼートのスクリーニング 上記の組換えペプチドは、実施例1Cに記載のウエスタンブロットアッセイ方 式でスクリーニングされた。簡単にいえば、選択された発現ベクターを用いて形 質転換された全細胞細菌ライゼートは、SDS/PAGE(Laemmli)によって分画され 、ニトロセルロース上へエレクトロブロットされ、そして(i)HTLV-I感染個体 由来のEBV活性化リンパ球から得た抗HTLV-I抗体(実施例1B)、ならびに(ii )HTLV感染血清およびコントロール血清との免疫反応性について試験された。詳 細を下記の実施例1Cに示す。 結果を下記の表1に示す。表中の「ND」は、「行われなかった」ことを意味し ;「I」は、HTLV-I感染個体の血清を示し;「II」は、HTLV-I感染個体の血清を 示し、ここでHTLV-IおよびHTLV-IIの診断は、PCRによって確認され;「UnInf」 は、非感染者の血清を示す。「Sup」は、HTLV-I陽性提供者由来のEBV活性化末梢 B 細胞培養物の組織培養上清(1:2に希釈された)を示す;そして「Ind」は、組換 えタンパク質p21Eと反応性であるが、HTLV-IおよびHTLV-II特異的プライマーお よびプローブを用いるPCRによれば、HTLV-IまたはHTLV-IIの存在が陰性である血 清を示す。 試験されたHTLV-I/IIに感染した10個体の10の全ての血清が、比較的大きなp21 E組換えタンパク質2A3Bと強く反応した。しかし、10個のHTLV-I/II抗血清の内2 個のみが、2A2Bまたは3 A3B組換えタンパク質のいずれかと反応した。同様に、抗p21E EBV活性化B細胞 株組織培養上清を試験した場合、それらはどれも組換えタンパク質2A3Bとは反応 するが、2A2Bまたは3A3Bのどちらとも反応しない。このことは、2A3Bの中心部分 はHTLV-I gp21の免疫優性エピトープを含むことを示す。 このことは、2A3Bの中心部分の44アミノ酸を含む組換えタンパク質2B3Aを試験 したときに確認された。試験された10個のHTLV-I/II血清のうちの10個が2B3A組 換えタンパク質と反応した。さらに、試験された抗p21E EBVI/II血清の両方とも 2B3A組換えタンパク質と反応した。さらに、試験された抗p21E EBV活性化B細胞 の両方が、2B3Aを認識する抗体を産生した。 p21E組換えタンパク質と反応するが、PCRによるHTLV-IまたはHTLV-II核酸に対 しては陰性である血清によって認識されるエピトープの位置もまた決定された。 7個のp21E不確定血清の内の7個が、2A3Bおよび3A3Bの組換えタンパク質と反応 した。2B3A組換えタンパク質と反応したp21E不確定血清は、7つの内一つもなか った。従って、HTLV-I感染個体および感染はしていないがp21Eを認識する抗体を 有する個体由来の血清によって認識されるエピトープが識別可能である。 再度図4を参照すると、2B3Aペプチドが、MF1R1およびMF2R2ペプチドによって 大まかに半分に分けられることがわかる。本発明を支持するために行われた予備 的な研究により、どのペプチドも2B3Aペプチドと強く反応する2個のHTLV-I血清 および2個のHTLV-II血清と免疫反応性ではないことが示された。 このことは、2B3Aペプチドの配列の大部分が、HTLV陽性血清と免疫反応性である ために必要であることを示す。 C.精製タンパク質の調製 組換え2A2B、2B3A、および3A3Bペプチドは、実施例1Dに詳しく説明するよう に、形質転換された細菌の細菌ライゼートから調製された。簡単にいえば、細胞 を組換えタンパク質の発現を誘導する条件下で培養し、遠心分離によりペレット 化し、そして凍結と溶解を数回反復することにより溶菌した。溶菌の後、タンパ ク質はTriton-X100TMの添加により可溶化され、そして不溶性細胞片は遠心分離 によりペレット化した。 上清画分をグルタチオンアガロースカラムに通し、そして吸着したタンパク質 を、5mMグルタチオンで溶出させた。タンパク質を含む画分をプールした。プー ルしたタンパク質画分は、タンパク質画分のSDS-PAGE分析により決定されたよう に、非常に均一であった。 2B3Aおよび3A3Bペプチドは、例えば、Mitchellらによって記載された固相ペプ チド合成法、あるいは他の組換え系によって直接調製され得ることが好ましいこ とが理解され得る。 D.精製タンパク質の免疫反応性 上記から精製された2A2B、2B3A、および3A3Bペプチドは、ウエスタンブロット 方式で、下表2で同定される様に、HTLV陽性個体の56個の血清、HTLV陰性の個体 の7個の血清、およ びp21E反応性でHTLV不確定個体の18個の血清との免疫反応性について試験し、表 2の下に示すように同定した。一見してわかるように、2B3Aペプチドは、全ての HTLV-IおよびHTLV-II陽性血清と免疫反応性であるが、非感染血清とは交差反応 性ではなかった。対照的に、3A3BペプチドはいくつかのHTLV陽性血清と反応性で あったが、非感染血清18個全て(これらもまたp21Eペプチドと免疫反応性であっ た)と反応した。 IV.HTLV-IおよびHTLV-II診断方法およびキット 本発明の2B3Aペプチド(混成2B3Aペプチドを含むと定義された)の4つの基本 的タイプの診断用途が記載される。 第1の一般的なアッセイタイプは、HTLV-IまたはHTLV-II感染に関して、ヒト 血清をスクリーニングするエンザイムイムノアッセイである。このアッセイ方式 では、表面結合2B3Aペプチドを有する固相試薬が、試薬上のペプチドに抗体が結 合し得る条件下で、被検体血清と反応する。このアッセイはま た、固相に結合しているさらなるHTLVペプチド、すなわち組換え型またはHTLVウ イルスライゼート由来のいすれかを利用する。試薬を洗浄して非結合の血清成分 を除去した後、試薬をリポーター標識抗ヒト抗体と反応させ、2B3Aペプチドおよ び固体支持体に結合している他の全てのHTLVペプチドに結合した抗HTLV-Iまたは HTLV-II抗体の量に比例して、リポーターを試薬に結合させた。試薬を再び洗浄 して未結合の抗体を除去し、試薬に結合したリポーターの量を測定した。リポー ター標識抗体、およびリポーター検出に必要とされるさらなる試薬を、本明細書 中では、固体支持体上のペプチド抗原に結合したヒト抗体の存在を検出するため のリポーター手段という。 第2のアッセイタイプは、HTLV-IおよびHTLV-IIに対する抗体の検出およびHTL V-IおよびHTLV-II感染個体の区別の両方のためのエンザイムイムノアッセイであ る。このアッセイ方式では、HTLV-I、またはHTLV-II、またはHTLV-IとHTLV-IIと の両方に対する抗体を特異的に検出し得る組換えペプチド抗原が、異なる位置で 固相試薬に結合する。試験される血清の2つの試料は、固相試薬の適切な領域に 添加され、その後、本質的に上記のようにアッセイが行われる。 図10Aは、このタイプの固相試薬の一つの特異的な実施態様を示す。この試薬 は、ヒト血清試料中のHTLV-IまたはHTLV-II感染の検出に用いるキットの部分を 形成する固体支持体10を含む。この支持体は、第1、第2、第3および第4の反 応 ゾーンを有し、それぞれ12、14、16、および18に示される。反応ゾーン12は、2B 3Aペプチド分子が結合した表面を有する。このゾーンは、HTLV陽性血清試料(HT LV-IまたはHTLV-II感染)由来の抗体と免疫反応性であるが、p21Eペプチドとは 免疫反応性であるがHTLV-IまたはHTLV-II感染の証拠を示さない「疑似陽性」と は、免疫反応性ではない。 反応ゾーン14は、3A3Bペプチド分子が結合した表面を有する。このゾーンは、 次の抗体と免疫反応性である。すなわち、HTLV-I p21Eペプチドと交差反応性で あるが、血清自身がHTLV-IまたはHTLV-II感染の証拠、例えばHTLV特異的配列のP CR検出を示さない抗体である。 反応ゾーン16は、特異的にHTLV-I感染個体由来の血清抗体と免疫反応性である ペプチド分子が結合した表面を有する。一つの好ましいHTLV-Iペプチドは、上記 で(配列番号3)として同定されたMTA-1ペプチドである。種々の関連gp46ペプ チドは、MTA-4、MTA-5、およびK163(全て図11に示す)を包含し、それらもまた 用いられ得る。 反応ゾーン18は、特異的にHTLV-II感染個体由来の血清抗体と免疫反応性であ るペプチド分子が結合した表面を有する。一つの好ましいHTLV-Iペプチドは、上 記で(配列番号4)として同定されたK-55ペプチドである。その他の好ましいHT LV-IIペプチドは、上記で(配列番号4および配列番号43として)同定されたK15 およびK34ペプチドである。 上記アッセイの固相試薬は、ポリマー支持体などのような タンパク質物質を固体支持体に結合させるための既知の技術によって調製される 。この支持体は、アミンアルデヒド、カルボキシル、アルコールまたはスルフヒ ドリル基のような反応性表面基を提供し得る。このペプチド結合法は、一般にタ ンパク質の支持体への非特異的吸着、またはタンパク質の共有結合、すなわち代 表的には遊離のアミン基を介して、固体支持体上の活性化カルボキシル基、ヒド ロキシル基、またはアルデヒド基のような化学的反応性基への結合、を包含する 。非特異的吸着または化学的誘導のどちらかによってペプチドを支持体表面に結 合させる方法は、良く知られている。 代表的なアッセイ法では、血清試料の適切な希釈物が、固相試薬の4つの反応 ゾーンのそれぞれと接触して置かれる。一般に、血清試料は、ゾーンを覆うため に十分な量、例えば50〜200μl血清試料が各ゾーンに置かれる。この血清は、血 清抗体が支持体結合ペプチドと免疫反応性であるに十分な条件下で、試薬と共に インキュベートされる。代表的には、反応条件は37℃で30〜60分である。 インキュベーションの後、この試薬を生理的緩衝液などで洗浄し、非結合のお よび非特異的結合の血清物質を除去した。次いで、洗浄された各ゾーンに、酵素 標識抗ヒト抗体のような検出試薬を1滴添加して、固体支持体上に結合した抗HT LV-I抗体量に比例して酵素を試薬に結合させた。試薬を再び洗浄して非結合の抗 体を除去し、そして試薬に結合した酵素の量を測定した。 図10Bは、HTLV-I感染個体由来の血清試料中に観察され得る反応パターンを示 し、ここで斜線で陰を付けた部分は検出可能な免疫反応を示す。この場合では、 第二ゾーンとの反応は起こらないが、いくつかのHTLV-I試料が第二ゾーンの3A3B ペプチドと免疫反応性であり得る(上の表2)。第四ゾーンではなく第三ゾーン との反応は、HTLV-Iのみの感染を示す。 図10Cは、HTLV-II感染個体由来の血清試料中に観察され得る反応ゾーンパタ ーンを示す。この場合、血清抗体は、3A3Bペプチドおよび2B3Aペプチドと免疫反 応性である(上の表2)。第三ゾーンではなく第四ゾーンとの反応は、HTLV-II のみの感染を示す。 最後に、図10Dは、非感染だが交差反応性血清の血清試料に観察され得る反応 ゾーンパターンを示す。第一ゾーンとの反応がないのは、たとえ血清が3A3Bペプ チドを認識する交差反応性抗体を含んでいても、個体が、HTLV-IまたはHTLV-II には感染していないことを示す。第三または第四ゾーンのいずれかとの反応がな いことにより、試験血清中にHTLV-IまたはHTLV-II感染がないことがさらに確か になる。 第3の一般的なアッセイタイプは、HTLV-IまたはHTLV-II抗血清の確認に用い るウエスタンブロットアッセイである。このアッセイ方式は、本発明で記載され るg21ペプチド抗原の一つに加え、米国特許第 号およびPCT特許出願番号第PC T/US92/00823号に記載される、HTLV-IおよびHTLV-IIに対する血清抗体の検出お よび識別に効果的である一つまたはそれ以上 のgp46組換えペプチドを含む。一つの好ましい方式では、確認のペプチドは、HT LV-Iウイルスライゼート由来のp24 gagタンパク質、およびHTLV-I gp21エンベロ ープタンパク質の大きな部分を含むp21E組換えエンベロープタンパク質を含む。 このHTLV-Iウイルスライゼートは、HTLV-Iおよび/またはHTLV-II gagタンパク質 に対する抗体を含むほとんど全ての血清を検出する。HTLV-IおよびHTLV-II env 領域に対する抗体は、p21E組換えタンパク質によって検出されるが、非感染個体 由来のいくつかの血清もまた、p2lEタンパク質と反応する(Lalら;Lipkaら、19 91)。この血清は、HTLV-I gp46ペプチド抗原MTA1およびHTLV-II gp46ペプチド 抗原K55に対してそれが示す反応性によって、HTLV-IまたはHTLV-IIに感染してい ると診断される。従って、もしも特定の感染血清がK55ではなくMTA1と反応すれ ば、その個体は、HTLV-Iに感染している。もし逆が真実なら、個体はHTLV-IIに 感染していると診断され得る。このウエスタンブロット確認アッセイの評価は、 出願人および共同研究者によって報告された(Robertsら;Lipkaら、1992b)。 これらの研究では、記載されたアッセイは99%の特異性を有し、HTLV-IおよびHT LV-IIに感染した個体の検出感度は99%であった。このブロット手順の詳細は、 実施例2B、および引用文献に提供されている。 ウエスタンブロットアッセイの他の実施態様では、p21E組換えタンパク質は、 本発明で記載されるgp2lペプチド2B3Aで置き換えられる。この方式では、2B3Aペ プチドのHTLV-Iまた はHTLV-IIバージョンのいずれかが、HTLV-IまたはHTLV-II gp21タンパク質のい すれかに対する抗体を検出する。2B3Aペプチドは、p21E組換えタンパク質と交差 反応する非感染個体由来の血清との反応性を欠くため、このアッセイは、HTLV感 染個体に対してより高い特異性を有し、p21E組換えタンパク質を用いる試験によ って現在示された感度と本質的に同じ感度を有することが期待される。 最後の実施態様は、2B3Aおよび3A3Bペプチドの両方を含む。実際、HTLV感染個 体は、2B3Aと反応し、そしておそらく3A3Bペプチドとも反応する。HTLV-Iまたは HTLV-IIには感染していないが、p21E組換えタンパク質と交差反応する抗体を有 し、従ってHTLVスクリーニングアッセイで陽性となり得る個体は、3A3Bタンパク 質とのみ反応する。この実施態様は、本当にHTLVに感染している個体、および感 染していないHTLV不確定個体の両方に対して陽性シグナルを発する抗原を提供す るという利点を有する。このことにより、与えられた個体の血清反応性が、より 正確に測定される。 V.HTLV-ペプチドワクチン組成物 本発明はまた、ペプチドが結合する2B3Aペプチド免疫原ペプチド担体を含有す るワクチン組成物を含む。より詳細には、ワクチンは、本質的には配列番号22で 同定されたアミノ酸配列からなるHTLV特異的抗原領域を有するペプチドを免疫原 ペプチド担体と組み合わせて含有する。 ペプチドにとって特に有用な免疫原担体は、スカシガイのヘモシアニン(KLH )、破傷風トキソイド、ポリ-1-(Lys:Glu)、ピーナツ凝集素、ポリ-D-リジン 、ジフテリアトキソイド、卵白アルブミン、ダイズ凝集素、ウシ血清アルブミン (BSA)、ヒト血清アルブミンなどを包含する。 2B3Aペプチドを化学的誘導を含む種々の公知の方法および遺伝子工学技術によ り担体に結合し得る。この後者の技術は、Gerald Quinnan、「Proceedings of a Workshop」、1984年11月13〜14日によりさらに詳細に開示されている。本発明 のワクチンおよび接種物は、通常筋内注射または皮下注射、腸溶カプセルまたは 錠剤による経口的な方法、坐剤、鼻スプレー、および投与に適したその他の経路 によって投与され得る。ヒト患者にとって、ポリペプチドの適切な用量は、選択 した投与経路および多くの他の要因にいくぶん依存する。これらの要因の中には 、免疫化される哺乳類の体重、用いる担体、用いるアジュバント、および用いる ことが所望される接種回数が包含される。 ヒト被験体に対する個々の接種物は、ポリペプチドが結合し得る担体を除いて 、典型的には約10マイクログラム〜約100ミリグラムのポリペプチドの単位用量 を含有する。所望する場合には、一連の用量が、至適免疫のための期間中ずっと 投与され得る。ワクチンの単位投与量剤型(unit dosage forms)はまた、所望 する場合には、前述量のポリペプチドを含有するように提供され得る。 いずれにしても、ワクチンおよび接種物に含有される免疫原は、「有効量」で 存在し、この量は、免疫学分野で周知の種々の要因(例えは、免疫化される哺乳 類の体重、用いる担体部分、用いるアジュバント、求められる防御期間、および 所望される免疫化プロトコル)に依存する。 VI.抗2B3Aペプチド抗体 このセクションは、2B3Aペプチドに対して特異的なヒトモノクローナル抗体( Mab)の調製、2B3Aペプチドに対して特異的なヒト組換え抗体(Rab)の調製、お よびHTLV-Iウイルス感染に対する受動ワクチンとしての抗体の使用を記載する。 A.ヒト抗2B3A Mabの調製 抗2B3A抗体を生産するハイブリドーマは、当該技術分野で既知のハイブリドー マ生産技術(Harlow)を用いて、HTLV-IまたはHTLV-IIに感染したヒトのBリン パ球から単離した抗2B3A抗体生産リンパ球と融合パートナーミエローマ細胞との 融合により生成され得る。 ハイブリドーマ生産の1つの模範的な方法では、無症候性HTLV-Iに感染した個 体の末梢血液から単離したBリンパ球をエプスタイン・バーウイルス(EBV)で 活性化し、そして次に実施例1Bに記載のとおり、2B3Aペプチドと免疫反応性で ある抗体を選択する。 陽性抗2B3A活性を示す細胞の培養物を増幅させ、そして融 合誘導因子(fusogen)としてポリエチレングリコール(PEG)を用いて、以下の 材料のセクションに記載するGLI-H7ミエローマパートナー細胞のような適切なヒ トまたはマウス-ヒトミエローマ融合パートナーと融合させる。次いで、ハイブ リドーマを、十分に確立された基準(Mitchell)に従って、ヒポキサンチン、ア ミノプテリン、チミジン、およびウアバインを含有する培地での成長により選択 する。 ハイブリドーマ培養物の上清は、例えば実施例2に記載の方法を用いて、2B3A ペプチドと免疫反応性である免疫グロブリンの存在について試験する。 上記の工程により同定される陽性ハイブリドーマ培養物を、限界希釈によりサ ブクローニングし、そして2B3Aペプチドとの免疫反応性の再試験をした。陽性サ ブクローンを増幅させ、そして免疫グロブリンイソタイプおよび2B3Aペプチド免 疫反応性についてさらに試験する。 B.ヒト組換え抗2B3A抗体の調製 抗2B3A Mabを生産するハイブリドーマの培養物は上記のように調製される。周 知の方法(Maniatis)に従い、メッセンジャーRNA(mRNA)を細胞から単離し、 そしてこのmRNAを用いて、相対的なcDNAを生産する。 免疫グロブリン遺伝子のL鎖およびH鎖の可変部領域のコーディング配列を、 H鎖およびL鎖IgG可変部領域について既知のPCRプライマーを用いてPCR法によ り増幅する(Larrick, 1989,1991,1992)。公開された手順(Larrick,1989,1991,1992)に従い、L鎖 可変部領域の増幅したコーディング配列断片を精製し、適切な制限酵素で切断し 、IgGのL鎖の発現のために適切な発現ベクターに挿入する。本明細書でpSXRD. κ-IgGとして同定された1つの適切な発現ベクターの構築を実施例3に示す。 公開された手順(Larrick,1989,1991)に従い、H鎖可変部領域の増幅したコ ーディング配列断片を同様に精製し、適切な制限酵素で切断し、IgGのH鎖の発 現のために適切な発現ベクターに挿入する。H鎖可変部領域の発現のための1つ の適切な発現ベクターは、pcDNA1/neo.IgG1ベクターである。このベクターは、I gG H鎖定常コーディング領域を付加することによる、pcDNA1ベクター(Invitro gen,San Diego,CA)の改変により構築され得る(Larrick,1992)。次いで、 2つのプラスミドをリポフェクションまたはエレクトロポレーションを用いて、 CHO細胞またはGLI-H7細胞のいずれかに同時トランスフェクションする。重プラ スミドの選択を抗生物質GENETICINTM(G418,BRL #860-18111)を用いて行った 。細胞をIgG生産についてアッセイし、そしてサブクローニングする。サブクロ ーンを2B3Aペプチドへの結合についてアッセイする。陽性クローンを数回サブク ローニングし、確実に純粋にした。 あるいは、記載されたようなクローン選択方法(Huse,McCafferty)が、HTLV -IまたはHTLV-IIに感染したヒトから単離したBリンパ球から調製したcDNAをB リンパ球の可変部領域コ ーディング領域の供給源として使用し、組換え抗2B3A抗体を得るために用いられ 得る。 cDNAをファージベクターに挿入し、ベクターを適切なE. coli細菌宿主で発現 させ、そして放出したファージを抗原を含有する固体支持体への親和性結合によ り選択する。次いで、捕獲されたファージを用いて、細菌宿主を再感染する。 C.受動ワクチン組成物 上記で調製したヒト抗2B3A MabまたはRabは、HTLV-Iおよび/またはHTLV-II感 染の治療および/または予防に用いるためのワクチン組成物に使用される。この 手法では、2B3Aペプチドを認識するMabまたはRabを、HTLV-IまたはHTLV-IIに曝 され、そして/またはHTLV-IまたはHTLV-IIに感染した個体に投与される。HTLV- Iに感染した細胞にこれらの抗体が結合することにより、次いで、マクロファー ジが抗HTLV-I抗体が結合しているBリンパ球を破壊する体液性免疫応答が提供さ れる。 ワクチン組成物を作製するために、抗HTLV-I抗体は、適切な注射(一般的に非 経口)用溶液に処方される。その組成物は、非感染個体におけるHTLV感染の阻止 または感染個体におけるウイルス複製の阻害に有効な量で投与される。好ましい 抗体用量は、約0.5〜5mgの抗体/kg体重の範囲である。感染個体を処置するのに 、その組成物は、ある一定期間をあけて、好ましくは、約1週間から4週間間隔 で、投与される。ワクチン接種は、予測される感染の前に、または既存のHTLV-I 感染を 処置する際に行われ得る。 一つの一般的な使用では、HTLV-Iに感染していると診断された母親の幼児にそ の抗体組成物を注射し、ウイルス感染を防止する。特に、幼児が長期におよぶ母 乳育ちの場合である。その抗体は、免疫予防によってHTLV-Iを処置または予防す る方法として、例えば筋肉内注射、皮下注射、または静脈注射、または幼児の場 合はまた、経口投与によっても投与され得る。 VII.交差反応タンパク質3A3Bの同定 HTLV-非感染ヒトと特異的に交差反応するHTLVエピトープ3A3Bの同定は、この セクションで述べられている方法によって、交差反応抗体を誘導する原因となる タンパク質を同定するのに用いられ得る。 A.タンパク質の抗体同定 3A3Bペプチドに特異的なポリクローナルまたはモノクローナル抗体は、交差反 応個体の血清に存在する交差反応ペプチドを単離・同定するのに使用され得る。 その個体は、例えばHTLVウイルスの存在には陰性であるが、血清はHTLV p21E抗 原と交差反応するといった個体である。 この抗3A3B抗体は、慣例の方法(3A3Bをペプチド抗原として使用)(Harlow) にて作成されるポリクローナルまたはモノクローナル抗体であり得る。このペプ チド抗原は、好ましくは、スカシガイのヘモシアニンといった適切な担体タンパ ク質に 結合しており、ポリクローナル抗体を作製するためウサギ、またはMabを作製す るためマウスといった適切な動物に注射される。 あるいは、この抗体は、既知のアフィニティー精製方法(Harlow)を用いて、 3A3Bペプチドを固体支持体に結合させそしての交差反応性個体からの抗体を捕獲 することによるアフィニティー精製によって精製され得る。 交差反応する被験体から交差反応タンパク質を単離するため、上記の抗3A3B抗 体を標準的な誘導体化方法にて固体支持体に結合させ、3A3B交差反応の個体から 単離したプラズマまたは全細胞ライゼートの試料を支持体層に通し、その支持体 に交差反応タンパク質を捕捉させた。その捕捉したタンパク質はカラムから遊離 され得、候補となるタンパク質が分取SDS-PAGEまたはクロマトグラフィーにより 精製され得る。そしてその精製タンパク質は標準的な方法を用いて配列決定され 得る。 一旦、部分的にタンパク質の配列を得ると、当該分野で周知の方法(Maniatis ら、SISPA特許)を用いてペプチドの原因となっているコーディング配列を同定 することが可能である。そのような一つの方法は、3A3B交差反応個体由来の血清 および/またはPBMC試料から核酸を単離し、次いでλgt10ライブラリーを構築す ることを包含する。得られたライブラリーを標識した縮重プライマーでプローブ し、単離した3A3B交差反応タンパク質をコードし得る血清中のハイブリダイズ配 列を 含むクローンを同定する。その他の方法論(この適用の範囲の及ばない)もまた 使用され得る。 以下の実施例は、発明の種々の局面を説明するが、しかしその範囲に限定する ことを意図としない。 材料 以下の実施例で用いた材料は以下のとおりである: 酵素:DNAaseIおよびアルカリホスファターゼはBoehringer Mannheim Biochem icals(BMB,Indianapolis,IN)から入手した;EcoRI、EcoRIメチラーゼ、DNA リガーゼ、およびポリメラーゼIは、New England Biolabs(NEB,Beverly,MA) から入手した;そしてRNaseはSigma(St.Louis,MO)から入手した。 その他の試薬:EcoRIリンカーはNEBから入手した;そしてニトロブルーテトラ ゾリウム(NBT)、5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルホスフェート(BCIP)、5- ブロモ-4-クロロ-3-インドリル-β-D-ガラクトピラノシド(X-gal)およびイソ プロピルβ-D-チオガラクトピラノシド(IPTG)はsigmaから入手した。 GLI-H7細胞株はCarrollにより記載されるように、マウスNS-1ミエローマとヒ ト活性化Bリンパ球との融合から構築したヒト-マウスヘテロミエローマ融合パー トナー細胞株である。HEp-2細胞株はアメリカンタイプカルチャーコレクション (ATCC)、Rockville,MD(ATCC-CCL-23)から入手した類表皮腫(ヒト喉頭由来 )細胞株である。チャイニーズハムスター卵巣細胞 (DUX-B11)はL.A.Chasin(Urlaub)から入手した。 細胞培養培地(PFHM、RPMI、IMDM)はGibco Laboratoriesから入手した。 実施例1 2B3Aおよび3A3B組換えペプチドの調製 A.発現ベクターの構築 HTLV-Iゲノム由来の完全コピーDNA挿入物を含有するプラスミドは、Laborator y of T-Cell Biology,National Institutes of Health(Bethesda,MD)のDr.R .C.GalloおよびF.Wong-Staalから入手した。 gp21コーディング領域(図2)は、Dr.Wong-Stahlから入手したHTLV-Iクロー ンsp65 MT-2に存在するgp21コーディング領域に由来した。HTLV-I gp21の選択し た部分を増幅するように設計したオリゴヌクレオチドプライマー(図3)を、製 造会社の説明書に従い、自動合成機(Applied Biosystems,Foster City,CA) で合成した。全てのプライマーは、それらの5'末端に位置するBamHI、NcoIおよ び/またはEcoRI部位のいずれかを含有し、pGEX-GLI発現系にインフレーム(in-f rame)な挿入となるように、増幅したDNAのクローニングを促進した。 PCRを製造会社の説明書に従って行い(Perkin-Elmer/Cetus,Norwalk,CT)、 そして全てのPCR反応物は鋳型として2ngのHTLV-Iクローンsp65 MT-2(Dr.F.Wo ng-Staalにより寛大にも提供された)および1.0μMの適切なオリゴヌクレオチド プライ マーを含んだ。PCR増幅を鋳型の変性(1分間、94℃)、プライマーのアニール (2分間、50℃)、およびプライマー伸長(2分間、72℃)の25サイクルで行っ た。増幅したDNAを精製し、適切な制限酵素で2時間切断し、そして発現ベクタ ーpGEX-GLIに連結した。このベクターは、市販のベクターpGEX-2(Pharmacia,P iscataway,NJ)の改変バージョンであり、これはすでに同じ制限酵素で切断さ れている。 B.スクリーニングのための抗体の調製 末梢性B細胞を、すでに記載されているとおり(Perkins;Foung)、無症候性 HTLV-Iに感染した個体から単離し、96ウェルマイクロタイタープレートに1ウェ ルあたり104細胞でエプスタイン・バーウイルス(EBV)で活性化した。2日間の 培養後、特異的な抗HTLV-I IgG活性をHTLV-Iウイルスライゼートに基づくエンザ イムイムノアッセイ(Diagnostic Biotechnology,Singapore)を用いて評価し た。抗HTLV-I活性を検出し、そして次いで、EMB不滅化B細胞を培養物が消費す る上清が残っている間の約1ヶ月間培養した。HTLV-I確認アッセイ(Diagnostic Biotechnology)を用いた次のウエスタンブロット分析で、3つのEBV活性化B 細胞株(3E9、5G4、および6E9と称される)が、組換えenvタンパク質p21Eと強く 反応することが分かった。次いで上清をBLOTTOで1/2に希釈し、そして単離したg p21組換えタンパク質をスクリーニングするために用いた。その次に、マウス-ヒ トヘテロミエローマ細胞への融合において、これら 3つのEBV活性化B細胞株はどれもうまく融合せず、結局、EBV活性化B細胞の抗 体生産を中止した。しかし、活性化B細胞の上清は、以下に記載のスクリーニン グ手順で有用な高特異的抗体調製を提供した。さらに、3つの独立したEBV活性 化B細胞から2B3Aに対する抗体が単離されたことで、2B3Aペプチド抗原に対する 抗体が感染個体のHTLV-IまたはHTLV-IIに対する免疫応答の主要素であることが 確認された。 C.免疫原ペプチドのスクリーニング プラスミドを含有する細菌を、形質転換E.coliの2mlの培養物から調製した粗 ライゼートのウエスタンブロット分析により、タンパク質生産についてスクリー ニングした。全細胞ライゼートの10分の1の体積をレーン毎に流し、そして12.0 %ポリアクリルアミドSDSゲル(Laemmli)で電気泳動した。生じたゲルをニトロ セルロースフィルター紙(Schleicher and Schuell,Keene,NH)の上にエレク トロブロットし、そしてHTLV-Iウエスタンブロットを、1/2に希釈したEBV活性化 B細胞組織培養上清(実施例1B)、または1/100に希釈したHTLV感染抗血清もし くは1/100に希釈したコントロール抗血清とともに室温で、一晩インキュベート した。全ての血清および上清をBLOTTO(10mM TRIS-HCl、pH7.4、5%脱脂粉乳、2 .5%正常ヤギ血清、および0.5% Tween-20)に希釈した。ウエスタンブロットを TTBS洗浄緩衝液(10mM TRIS-HCl pH7.4、150mM NaCl、0.05%Tween-20)で3回 、各5分間洗浄した。 結合ヒトIgGをアルカリホスファターゼ(Promega,Madison,WI)と結合した ヤギ抗ヒトIgGとともに1時間インキュベーションすることで検出した。これを 次にTTBSで4、5分濯いだ。結合二次抗体を、100mM TRIS-HCl、pH9.5、および50m M MgCl2中に5-ブロモ-4-クロロ3-インドリホスフェート(BCIP)およびニトロブ ル−テトラゾリウム(NBT)を含有する基質溶液中で細片(strip)をインキュベ ートすることにより検出した。生じたウエスタンブロットをHTLV-I感染個体また は非感染個体からの血清でスクリーニングした。これらの分析の結果を表1に示 す。 組換えクローン2A3B、2A2B、2B3A、および3A3Bは、ジデオキシターミネーショ ン手順(Maniatisら)により全てのDNA塩基配列を決定された。得られたDNA挿入 物の塩基配列はそれらの構築で用いたプライマーおよび鋳型のDNA塩基配列と一 致したので、これにより所望する組換えタンパク質の生産が可能になり得る。 D.組換え抗原の精製 組換え融合タンパク質の精製を本質的には記載のとおり(20)に行った。簡単 に言うと、目的とする組換えプラスミドを含有する細菌の一晩培養した10mlを、 100μg/mlアンピシリンをともなう500ml NZYDT培地(Maniatisら)が入っている フラスコに1/100希釈した。融合タンパク質の発現を対数期の培養物へのIPTG添 加(最終濃度0.2mM)により誘導した。培養物をさら に3〜4時間、37℃、細菌が5000×gで10分間の遠心によりペレットとなる時点で 生育させた。細胞を20ml冷MTBSに再懸濁し、そして凍結および解凍のサイクルを いくらか行うことにより溶菌した。溶菌後、タンパク質をTriton-X100(Sigma, St.Louis,MO)を1.0%となるまで、DNAse Iを1μg/mlとなるまで、そしてア プロチニンを1.0%となるまで添加することによりタンパク質を可溶化した。25 ℃で5分間のインキュベートした後に、不溶性細胞片を10,000×gで10分間の遠 心を2回行ってペレット化し、そして上清を残しておいた。ペレットおよび上清 画分の両方からのアリコートをSDS-PAGE(Laemmli)により分析し、組換えタン パク質が上記の手順により可溶化されたかどうかを決定した。 2A3B、2A2B、および3A3B組換えタンパク質は全て可溶性画分に存在した。3つ 全ての組換えタンパク質について、1リットル培養は、約50%の純度で1〜2mgの 融合タンパク質の精製を生じた。次いで、製造会社の推奨のとおり前処理した0. 8mlグルタチオンアガロース含有カラム(Pharmacia,Piscataway,NJ)に上清を 通した。カラムを1%Tritonおよび1%アポプロトニン(Apoprotnin)を加えた 10mlのMTBSで洗浄し、続いて5mlのMTBSのみで洗浄した。結合タンパク質を50mM Tris pH8.0中に5mMグルタチオンを含有する緩衝液で溶出し、そして10、1mlの画 分を収集した。溶出したタンパク質のピークの位置を280nmでの画分の吸光度の 測定および画分のアリコートのSDS-PAGE分析により決定した。多量のタンパク質 を含有する画分 をプールし、そしてこのプールのアリコートを-70℃で次の分析のために冷凍し た。 実施例2 精製p21E組換え体対HTLV-I、HTLV-II、およびp21E不確定血清の血清学的パネリ ング A.抗血清 これらの分析で用いた抗血清は、26人のHTLV-I感染個体および28人のHTLV-II 感染個体由来の血清の十分に特徴づけられたパネルを包含した(Lipkaら、1991 ;Hadlockら、1992)。HTLV-IおよびHTLV-IIの全ての血清は、HTLV感染について の標準的な基準に適合する抗体プロフィールを有した(p24gagおよびgp46および /またはgp68envタンパク質に対する抗体)。さらに、血清を、組換えHTLV-I抗原 MTAIに対する陽性反応性および/またはHTLV-I特異的オリゴヌクレオチドプライ マーおよびプローブを用いるPCRの両方により、HTLV-Iに感染しているとして分 類した(Lipkaら、1992b)。同様に、32人のHTLV-II感染個体を、組換えHTLV-II 抗原K55に対する反応性および/またはHTLV-II特異的プライマーおよびプローブ を用いるPCRにより同定した(Lipkaら、1992b)。 gp21ペプチド抗原はまた、HTLV-IおよびHTLV-Iの特異的プライマーおよびプロ ーブを用いるPCRにより試験をした場合に、HTLV-I陰性の7人の個体由来の血清 、およびp21E組換えタンパク質と反応するがHTLV核酸の存在について陰性である 18人の 個体由来の血清との免疫反応性について試験した。さらに、これら18のp21E反応 性血清は、HTLV感染していることの血清学的基準に合わなかった。HTLV-Iおよび HTLV-Iに感染した個体は、HTLV-I感染の日本人の血液提供者由来の抗血清J103を 除いて、すべて北カリフォルニア地区からであった。非感染血清は、全てStanfo rd University Blood Bankの血液提供者に由来していた。18のp21E反応性HTLV陰 性の血清は、北カリフォルニア地区からの血液提供者由来の血清、またはCenter for Disease Control,Atlanta,Georgiaにより提供された血清のいずれかであ る。 B.精製組換えペプチドの血清反応性 組換えタンパク質2A2B、2B3A、および3A3Bを実施例1のように調製した。精製 したタンパク質のアリコートを還元条件下で11.5%ポリアクリルアミドゲル(La emmli)上で分離した。分離したタンパク質をニトロセルロースメンブレン上に エレクトロブロットし、BLOTTOでブロックし、風乾し、そして3mm幅の細片に切 断した。 アッセイで、上記からの試験細片を最初にTTBS緩衝液中で再水和し、そして細 片をヒト試験血清と共に一晩インキュベートし、BLOTTOで1:50に希釈した。細 片を洗浄緩衝液で数回洗浄し、次いで、アルカリホスファターゼと結合したヤギ 抗ヒトIgG(Bio-Rad,Hercules,CA)とともに1時間インキュベートした。洗浄 後、100mM Tris-HCl緩衝液、pH9.5、50mM MgCl 2 中にNBTおよびBCIPを含有する基質溶液中に細片をインキュベートすることによ り、発色を成し遂げた。発色は、細片上に一様なバックグランドが現れるまで継 続し、脱イオン水で2回細片を濯ぐことにより停止した。組換えタンパク質2A2B 、2B3A、および3A3Bを実施例2Aに記載のとおりHTLV感染血清および陰性血清のパ ネルに対して試験した。イムノアッセイの結果を上記の表2に示した。 実施例3 pSXRD.κ-Igの構築 哺乳類発現ベクターpSXRD.κ-Igの構築を幾つかの工程で行った。基となるベ クターはpUC18である。pUC18のBamHI部位に、ポリアデニル化シグナルを含むHBV 表面抗原遺伝子からの585bpのBamHI-BGIII断片を挿入した(Larrickら、1992) 。方向は、HBV挿入物のBamHI部位がベクターのEcoRI部位に最も近くなるように した。ポリリンカ−のHindIII部位およびHincII部位の間の領域をこれら2つの 酵素でプラスミドを切断し、そしてDNAポリメラーゼのKlenow断片を用いてHindI II部位を平滑化することにより除去した。連結後、生じたプラスミドをpUCHBV3' と名付けた。独特のSalI部位を、合成オリゴヌクレオチドプライマーを用いてBa mHI部位に挿入した。 独特のEcoRI部位およびSalI部位の間に、一連の連結で以下の断片を挿入した :(a)SV40初期プロモーター、EcoRI部位に結合(上記SV40プロモーターの直前 に位置するPvuII部位およ び上記T抗原開始コドンの直前に位置するHindIII部位に合成オリゴヌクレオチ ドを加えることにより作製)、(b)HindIII部位に結合しそしてXbaI部位で終わ る、関連性のないcDNA由来のスタッファー断片(stuffer fragment)、(c)SV4 0ポリアデニル化シグナルおよびRSVプロモーターを含有するpcDNA1/neo由来のXb aI-BglII断片。XbaI部位をベクターに提供し、そしてBglII部位をPCRクローニン グを用いてRSVプロモーターおよびNeo選択性マーカーの間の連結部に位置するよ うに挿入する、および(d)ネズミDHRF cDNA、3'末端のBglII部位に結合。制限 部位をPCRを用いて挿入した。 本発明は、特定の実施態様、構築方法、および用途に関して記載されているが 、種々の他の用途、処方、および実施方法が本発明の考慮される範囲内にあるこ とは当業者にとって明確である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12P 21/08 8310−2J G01N 33/569 H G01N 33/53 9284−4C A61K 39/21 33/569 9162−4B C12N 15/00 C // A61K 39/21 9162−4B B (C12N 15/09 ZNA 9281−4B 5/00 B C12R 1:92) (C12P 21/02 C12R 1:19) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G B,HU,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV ,MG,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT, RO,RU,SD,SE,SK,UA,UZ,VN (72)発明者 ハドロック,ケネス ジー. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94587, ヘイワード,リージェンツ ブールバード 32757 (72)発明者 ゴー,チン−ジョー シンガポール共和国 シンガポール 2159,ヤラン レイアン レイアン,35 (72)発明者 フォン,スティーブン ケイ.エイチ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94305, スタンフォード,メイフィールド アベニ ュー 668

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.配列番号1で同定されるアミノ酸配列から本質的になるHTLV特異的抗原領域 を有するペプチドであって、該ペプチドが以下により特徴づけられる、ペプチド : (i)HTLV-IまたはHTLV-IIに感染したヒト被験体由来の血清との免疫反応性 、および (ii)(1)HTLV-I p21E抗原と免疫反応性であるが、しかし(2)HTLV-Iま たはHTLV-IIに感染していないヒトから得られる血清との非免疫反応性。 2.前記ペプチド配列が配列番号1の中に包含される配列番号22で同定される、 請求項1に記載のペプチド。 3.前記ペプチド配列が配列番号1の中に包含される配列番号29で同定される、 請求項1に記載のペプチド。 4.ヒト血清試料においてHTLV-IまたはHTLV-IIの感染を検出する固相アッセイ での使用のための、請求項1に記載のペプチドであって、該ペプチドが固体支持 体上に保持されている、ペプチド。 5.ヒト血清においてHTLV-IまたはHTLV-IIの感染を検出するキットであって、 (a)固体支持体; (b)第一反応ゾーンで、支持体に結合した、配列番号1で同定されるアミノ 酸配列から本質的になるHTLV特異抗原領域を有するペプチドであって、該ペプチ ドが、以下により特徴づけられる、ペプチド: (i)HTLV-IまたはHTLV-IIに感染したヒト被験体由来の血清との免疫反応性 、および (ii)(1)HTLV-I p21E抗原と免疫反応性であるが、しかし(2)HTLV-Iま たはHTLV-IIに感染していないヒトから得られる血清との非免疫反応性;および (c)該支持体に結合したヒト抗体の存在を検出するリポーター手段、 を包含するキット。 6.前記ペプチド配列が配列番号1の中に包含される配列番号22で同定される、 請求項5に記載のキット。 7.前記ペプチド配列が配列番号1の中に包含される配列番号29で同定される、 請求項5に記載のキット。 8.請求項5に記載のキットであって、さらに前記固体支持体中に第二反応ゾー ン、およびこの第二ゾーンに結合した、配列番号2で同定されるアミノ酸配列か ら本質的になり、そして(1)HTLV-IまたはHTLV-IIに感染していないヒトから 得ら れるが、しかし(2)HTLV-I p21E抗原と免疫反応性である血清との免疫反応性 により特徴づけられる、第二HTLV特異的抗原領域を含有する、キット。 9.請求項5に記載のキットであって、さらに前記固体支持体中に第三反応ゾー ン、およびこの第三ゾーンに結合した、HTLV-IおよびHTLV-IIに対して特異的な 血清抗体間を識別し得る第三HTLV特異的抗原領域を含有する、キット。 10.前記第二ペプチドが配列番号3で同定される配列から本質的になるHTLV-I 特異的抗原領域を含む、請求項9に記載のキット。 11.前記第二ペプチドが配列番号4で同定される配列から本質的になるHTLV-I I特異的抗原領域を含む、請求項9に記載のキット。 12.ヒト血清においてHTLV-IまたはHTLV-II感染の存在を検出するキットであ って、 (a)第一および第二、ならびに第三反応ゾーンを有する固体支持体、 (b)該第一反応ゾーンで固定化された、配列番号1で同定されるアミノ酸配 列から本質的になるHTLV特異的抗原領域を有する第一ペプチドであって、該ペプ チドが、以下により特 徴づけられる、ペプチド: (i)HTLV-IまたはHTLV-IIに感染したヒト被験体由来の血清との免疫反応性 、および (ii)(1)HTLV-I p21E抗原と免疫反応性であるが、しかし(2)HTLV-Iま たはHTLV-IIに感染していないヒトから得られる血清との非免疫反応性; (c)該第二ゾーンで固定化された、配列番号2で同定されるアミノ酸配列か ら本質的になり、そして(1)HTLV-I p2lE抗原と免疫反応性であるが、しかし (2)HTLV-IまたはHTLV-IIに感染していないヒトから得られる血清との免疫反 応性により特徴づけられる、HTLV特異的抗原領域を有する第二ペプチド; (d)該第三ゾーンで固定化された、HTLV-IおよびHTLV-IIに対して特異的な 血清抗体間を識別し得る、第三HTLV特異的抗原;および (e)該支持体に結合したヒト抗体の存在を検出するリポーター手段、 を包含する、キット。 13.前記第一ペプチド配列が配列番号1の中に包含される配列番号22で同定 され、そして前記第二ペプチド配列が配列番号2の中に包含される配列番号30 で同定される、請求項12に記載のキット。 14.請求項12に記載のキットであって、前記第三ペプチ ド配列が配列番号3で同定されるアミノ酸配列から本質的になるHTLV-I特異的抗 原領域を有し、該ペプチドが、以下により特徴づけられる、キット: (A)HTLV-Iに感染したヒト被験体由来の血清との免疫反応性、および (ii)HTLV-IIのみに感染したヒト被験体由来の血清との非免疫反応性。 15.請求項12に記載のキットであって、前記第三ペプチド配列が配列番号4 で同定されるアミノ酸配列から本質的になるHTLV-II特異的抗原領域を有し、該 ペプチドが、以下により特徴づけられる、キット: (A)HTLV-IIに感染したヒト被験体由来の血清との免疫反応性、および (ii)HTLV-Iのみに感染したヒト被験体由来の血清との非免疫反応性。 16.ヒト被験体においてHTLV-IまたはHTLV-II感染を陽性で同定する方法であ って、 該被験体由来の血清と、配列番号1で同定されるアミノ酸配列から本質的にな るHTLV特異的抗原領域を含むペプチドとを反応させる工程、 該反応により、HTLV-IまたはHTLV-II感染を有する被験体由来の血清中に、前 記ペプチドと抗体との間で免疫複合体を形 成させる工程、および、 該免疫複合体の存在についてペプチドを試験し、血清中のHTLV-IまたはHTLV-I I抗体の存在を明らかにする工程、 を包含する方法。 17.前記ペプチド配列が、配列番号2の中に包含される配列番号30で同定さ れる、請求項16に記載の方法。
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