JPH08508265A - シリコーン系スキンケア生成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、皮膚にエアゾールとして適用し、皮膚上に透明なゲルを形成するシリコーン系スキンケア生成物に関する。そのスキンケア生成物は、20乃至70ｗ／ｗ％のシリコーン系油中水型ミクロエマルジョンと30乃至80ｗ／ｗ％の揮発性希釈剤を含む。好ましくは、ミクロエマルジョンは、1,000乃至10,000ｍＰａｓの粘度を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 シリコーン系スキンケア生成物 本発明は、シリコーン系スキンケア生成物に関する。より特定すると、本発明 は、エアゾールとして皮膚に適用し、皮膚に透明なゲルを形成するような生成物 に関する。 エアゾールとして皮膚に適用されるゲルは、本技術分野において知られている 。そのような生成物では、揮発性の噴射剤がエアゾール容器中の粘性ゲル用の希 釈剤として作用し、噴射剤は蒸発しその生成物がゲルとして又は泡として残る。 そのような生成物には、例えば、日本特許出願公開４−103526が挙げられ、それ には、ゲル化剤として（ポリオキシエチレン）ソルビタン脂肪酸エステルを含有 する、痛み緩和及び皮膚を冷却するための泡状のゲルが記載されている。欧州特 許出願公開0134964号には、ゲル化剤としてのポリオキシプロピレン−ポリオキ シエチレンコポリマーと薬剤を含有し、泡として適用され、皮膚に接触したとき にゲルに変わる液体生成物が記載されている。欧州特許出願公開0423695号には 、ポリオキシエチレン表面活性剤を含有し、泡として適用される類似の生成物が 記載されている。欧州特許出願公開0207022号には、エアゾール容器から塗布さ れ、澱粉又はポリアクリルアミドのような水吸収剤物質の固体粒子及びその他に いくらかのゲル形成ポリマーを含有する生成物が記載されている。米国特許第4, 495,168号及び米国特許第4,495,169号には、ゲル化剤としてポリオキシエチレン −ポリオキシプロピレンブロックコポリマー又はポリオキシエチレン−ポリオキ シブチレンブロックコポリマーを含有し、皮膚と接触したときにゲルを形成しそ してシェービングクリームのような種々の用途に有用である液体生成物が記載さ れている。しかし、いずれの生成物も皮膚上で透明なゲルを形成してはいない。 他方、種々の目的のスキンケア生成物として透明なゲルはその魅力ある見掛け ゆえに評価されており、種々の出発物質から製造され得る。シリコーン系ゲルは 、そのような生成物のなかでよく知られている。米国特許4,673,570号、米国特 許 4,900,542号、国際出願公開92／05767号及び英国特許出願公開2079300号に記載 されている。シリコーン系ミクロエマルジョンゲルの利点は、A．Zombeck、Dow Corning Europe S.A．の小冊子“Silicone Emulsifiers”に記載されている。し かし、いずれの生成物も、適用後、望ましい透明なゲルを生成するが、エアゾー ルとして皮膚への適用に適しているとは記載されていない。 揮発性希釈剤で希釈したシリコーン系油中水型ミクロエマルジョンを含有する 特定のシリコーン系スキンケア生成物がエアゾールとして皮膚に適用され、なお 皮膚に流れない（non-running）透明なゲルを生成することが見出だされた。従 って、本願発明は、20-70ｗ／ｗ％のシリコーン系油中水型ミクロエマルジョン と30-80ｗ／ｗ％の揮発性希釈剤を含有する、エアゾールとして適用のための、 皮膚上に透明なゲルを形成する、シリコーン系スキンケア生成物を提供する。 本発明の目的のために、「エアゾール」は、多くの化粧品及びスキンケア生成 物に現在用いられているような、通常、標準加圧されたエアゾール容器又はポン プ・スプレー容器から生成されるような、液体の非常に微細な多数の滴状と定義 される。滴状の液体が本発明によるシリコーン系スキンケア生成物から成るその ようなエアゾールが皮膚と接触したときに、揮発性の希釈剤が蒸発し、エアゾー ルは透明な、流れないゲルを皮膚上に残す。又、本発明の目的では、「シリコー ン系油中水型ミクロエマルジョンは、乳化剤は主に又は単独でシリコーン乳化剤 であり、油相は、かなりの量のポリオルガノシロキサン系液体を含有するミクロ エマルジョンである。従って、本明細書でいうシリコーン系スキンケア生成物は 、そのような「シリコーン系油中水型ミクロエマルジョン」を含有するスキンケ ア生成物である。 従って、本発明は又、20乃至70ｗ／ｗ％のシリコーン系油中水型ミクロエマル ジョンと30乃至80ｗ／ｗ％の揮発性希釈剤を含むシリコーン系スキンケア生成物 を加圧エアゾール容器又はポンプ・スプレーエアゾール容器に充填する工程及び 、それを皮膚に噴霧する工程を含む、シリコーン系の透明なゲルを皮膚に適用す る方法を提供する。 シリコーン系油中水型ミクロエマルジョンは、ミクロエマルジョンのｗ／ｗ％ で、典型的には、 0.5−3.5％のシリコーン乳化剤、 ９−47％のポリオルガノシロキサン液体、 20−60％の水、 20−40％のプロピレングリコール、 ５−60％のグリセリン、 ０−20％の活性スキンケア物質 を含む。 特に適する乳化剤は、ジメチコーン・コポリオール（Dimethycone Copolyol） タイプのポリエーテル置換シリコーンである。それらは、ポリオルガノシロキサ ン液体［シクロメチコーン（Cyclomethicone）］中の10％溶液として市販されて いる。従って、特に適するミクロエマルジョンは、 ５−35％のシクロメチコーン中の10％ジメチコーン・コポリオール、 ５−15％のシクロメチコーン、 20−60％の水、 20−40％のプロピレングリコール、 ５−60％のグリセリン、 ０−20％の活性スキンケア物質 の組成を有する。 本発明によるシリコーン系スキンケア生成物は、その生成物中に他の活性スキ ンケア物質を含まなくても心地好い絹のような感じを生成すると同時にすでに皮 膚にモイスチャー効果を有している。しかし、それらは、他の活性スキンケア物 質の優れた担体でもある。活性スキンケア物質は、皮膚につけた後、芳香、制汗 物質（例えば、アルミニウム又は亜鉛塩）、殺菌剤又は静菌剤、加湿剤、ビタミ ン、冷却剤、日焼け止め剤等のような皮膚における望ましい機能的効果を有する 物質である。従って、適切な活性スキンケア物質（の組み合わせ）を選ぶことに より、例えば、１つ以上の下記の機能、加湿剤、ボディースプレー（body spray ）、芳香剤、制汗剤、冷却ゲル、日焼け止め、日焼け後ケア、髭剃り前、髭剃り 、髭剃り後生成物を達成するためにシリコーン系スキンケア生成物を製造するこ とができる。 スキンケア生成物の部分を形成するシリコーン系油中水型ミクロエマルジョン は、透明な又は半透明な、かなり粘性のミクロエマルジョンである。粘度が余り に低いと皮膚につけた後、ゲルが流れるか又はたれてしまう、一方、粘度が余り に高いと、揮発性の希釈剤を閉じ込めてしまい、皮膚につけた後、蒸発するのを 妨げてしまい、それによってゲルを不透明にしてしまう。又、粘度が余りに高い と、ミクロエマルジョンは希釈剤と適切に混合しない。好ましくは、ミクロエマ ルジョンは、1,000乃至10,000ｍＰａｓの粘度を有する。 揮発性の希釈剤は、好ましくは、総スキンケア生成物の30乃至80ｗ／ｗ％の揮 発性炭化水素及び任意に、補助的希釈剤として０乃至40ｗ／ｗ％の揮発性ポリオ ルガノシロキサンを含む。「揮発性」という用語は、エアゾールが皮膚に接触し た後に迅速に蒸発するのに十分に揮発性である液体を示すことを意味する。余り に低い揮発性を有する希釈剤（又は希釈剤混合物）は、希釈剤が十分に蒸発する 前に再びゲルになり、流れるかたれてしまう。非常に適する炭化水素は、プロパ ン、ｎ−ブタン、イソブタン及びイソペンタン又はそれらの混合物である。適す る揮発性のポリオルガノシロキサンは、シクロメチコーン／ジメチコーン混合物 のなかで見出だされる。 スキンケア生成物は、シリコーン系ミクロエマルジョン用成分を混合し、その 後、このミクロエマルジョンを揮発性希釈剤と混合することにより適切に製造さ れる。そのとき全生成物はもはや透明でも半透明でもないが、皮膚につけた後に は透明なゲルを生成する。 本発明を下記の実施例によりさらに例示するが、本発明はそれらに限定される ものではない。 実施例 透明なゲルの脱臭剤を下記の成分及び操作を用いて製造した。 成分Ａを混合した。トリクロサンをプロピレングリコールに溶解し、その後に 残りの成分Ｂを添加した。混合物Ｂをゆっくりと添加しながら混合物Ａを激しく 攪拌し、濃厚な注入できるミクロエマルジョンを得た。 このミクロエマルジョンを適するラッカーを塗った（lacquered）ブリキ缶又 はアルミニウムエアゾール缶に充填し、密閉しその後、65ｗ／ｗ％のミクロエマ ルジョンと35ｗ／ｗ％の噴射剤との割合で噴射剤を満たした。噴射剤は、脱臭し たｎ−ブタン、イソブタン及び／又はプロパン混合物から成り、377ｋＰａの蒸 気圧を有した。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．20乃至70ｗ／ｗ％のシリコーン系油中水型ミクロエマルジョン及び30乃至80 ｗ／ｗ％の揮発性希釈剤を含む、エアゾールとしての適用のための、皮膚におい て透明なゲルを形成するシリコーン系スキンケア生成物。 ２．シリコーン系油中水型ミクロエマルジョンが、ミクロエマルジョンのｗ／ｗ ％で 0.5乃至3.5％のシリコーン乳化剤、 ９乃至47％のポリオルガノシロキサン液体、 20乃至60％の水、 20乃至40％のプロピレングリコール、 ５乃至60％のグリセリン、 ０乃至20％の活性スキンケア物質 を含む、請求項１に記載のシリコーン系スキンケア生成物。 ３．シリコーン系油中水型ミクロエマルジョンが、 ５乃至35％の、シクロメチコーン中の10％ジメチコーン・コポリオール ５乃至15％のシクロメチコーン、 20乃至60％の水、 20乃至40％のプロピレングリコール、 ５乃至60％のグリセリン、 ０乃至20％の活性スキンケア物質 を含む、請求項２に記載のシリコーン系スキンケア生成物。 ４．シリコーン系油中水型ミクロエマルジョンが1,000乃至10,000ｍＰａｓの粘 度を有する、請求項１乃至３のいずれか１請求項に記載のシリコーン系スキンケ ア生成物。 ５．揮発性希釈剤が、30乃至80ｗ／ｗ％の揮発性炭化水素及び、任意に補助的希 釈剤として０乃至40ｗ／ｗ％の揮発性ポリオルガノシロキサンを含む、請求項１ 乃至４のいずれか１請求項に記載のシリコーン系スキンケア生成物。 ６．揮発性炭化水素希釈剤が、１つ以上のプロパン、ｎ−ブタン、イソブタン及 びイソペンタンから成る、請求項５に記載のシリコーン系スキンケア生成物。 ７．揮発性ポリオルガノシロキサンがシクロメチコーン／ジメチコーン混合物で ある、請求項５に記載のシリコーン系スキンケア生成物。 ８．前記生成物が皮膚において芳香剤、加湿剤、ボディ・スプレー、脱臭剤、制 汗剤、冷却ゲル、日焼け止め剤、日焼け後ケア、髭剃り前、髭剃り、髭剃り後生 成物から成る１つ以上の機能を達成するように活性スキンケア物質が選ばれる、 請求項２乃至７のいずれか１請求項に記載のシリコーン系スキンケア生成物。 ９．請求項１乃至８のいずれか１請求項に記載のシリコーン系スキンケア生成物 を、加圧した又はポンプ・スプレーのエアゾール容器に充填する工程及びそれを 皮膚に噴霧する工程を含む、皮膚にシリコーン系の透明なゲルを適用する方法。