JP3494471B2 - スキンケア用エアゾール組成物 - Google Patents
スキンケア用エアゾール組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スキンケア用エアゾー
ル組成物に関する。さらに詳しくは、肌に潤いを与え、
ダメージを受けた皮膚にやさしく、しかも塗布しやすい
プレシェーブローション、アフターシェーブローショ
ン、皮膚の消炎剤などとして好適に使用しうるスキンケ
ア用エアゾール組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、スキンケア用エアゾール組成物と
しては、種々のものが商品化されており、たとえばプレ
シェーブローション用エアゾール組成物などが知られて
いる。かかるプレシェーブローション用エアゾール組成
物の一例として、特開平2−289508号公報に記載
のプレシェーブ化粧料などが知られている。 【0003】しかしながら、かかるプレシェーブ化粧料
は、ダメージを受けた皮膚に刺激を与えるものであり、
皮膚に刺激を与えないようにするために水を多量に配合
したばあいには、速乾性に劣るという問題があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、肌に潤いを与え、ダメ
ージを受けた皮膚にやさしく、塗布しやすいのみなら
ず、好適な速乾性を有するスキンケア用エアゾール組成
物を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、ナイロンパウ
ダー7〜25重量%、エタノール15〜27重量%およ
び精製水45〜75重量%を含有し、さらにポリオキシ
エチレン(20)ポリオキシプロピレン(8)セチルエ
ーテルを含有した原液20〜45重量%と、噴射剤とし
てn−ブタン55〜80重量%とからなるスキンケア用
エアゾール組成物に関する。 【0006】 【作用および実施例】本発明のスキンケア用エアゾール
組成物は、前記したように、ナイロンパウダー7〜25
重量%、エタノール15〜27重量%および精製水45
〜75重量%を含有した原液20〜45重量%と、噴射
剤としてn−ブタン55〜80重量%とで構成される。 【0007】前記ナイロンパウダーは、肌にスベスベ感
を付与させる成分である。 【0008】前記ナイロンパウダーを構成する樹脂の代
表例としては、たとえばナイロン−6、ナイロン−6,
6などのナイロンで代表されるポリアミドがあげられ、
これらは単独でまたは2種以上を混合して用いられる。 【0009】前記ナイロンパウダーの平均粒子径は、あ
まりにも小さいばあいおよびあまりにも大きいばあいの
いずれのばあいにも、肌にスベスベ感が付与されなくな
る傾向があるので、0.5〜70μm、なかんづく1〜
50μmであることが好ましい。 【0010】前記ナイロンパウダーの原液中における含
有量は、あまりにも少ないばあいには、肌に充分なスベ
スベ感が付与されなくなるので、7重量%以上であり、
またあまりにも多いばあいには、原液中における分散性
がわるくなるので、25重量%以下である。 【0011】前記エタノールは、肌に適度な速乾性を付
与するための成分である。 【0012】前記エタノールの原液中における含有量
は、あまりにも少ないばあいには、速乾性が不充分とな
るので、15重量%以上であり、またあまりにも多いば
あいには、皮膚に刺激が付与されるようになるので、2
7重量%以下である。 【0013】本発明においては、前記精製水を大量に用
いることができる点に、1つの大きな特徴がある。この
ように大量の精製水を用いたばあいであっても、本発明
において、適度な速乾性が付与されるのは、噴射剤とし
て、後述するn−ブタンが用いられているからである。 【0014】前記精製水の原液中における含有量は、あ
まりにも少ないばあいには、相対的にエタノールおよび
樹脂パウダーの含有量が多くなり、肌に刺激が付与され
たり、分散性がわるくなるので、45重量%以上であ
り、またあまりにも多いばあいには、速乾性がわるくな
るので、75重量%以下である。 【0015】なお、本発明においては、前記原液中に、
必要により、有効成分を含有せしめてもよい。 【0016】前記有効成分の種類は、本発明のエアゾー
ル組成物の用途に応じて適宜選択すればよく、かかる有
効成分の種類にはとくに限定がないが、かかる有効成分
の具体例としては、たとえばプレシェーブローション有
効成分、アフターシェーブローション有効成分、制汗有
効成分、ヘアトニック有効成分、ハンドローション有効
成分、アストリンゼント有効成分、ボディローション有
効成分、消炎鎮痛剤有効成分、クレンジングローション
有効成分などがあげられる。かかる有効成分の原液中に
おける含有量は、該有効成分の種類によって異なるので
一概には決定することができないが、あまりに少ないば
あいには、有効成分を配合することによる効果が充分に
は発揮されなくなる傾向があるので、0.01重量%以
上、なかんづく0.05重量%以上であることが好まし
く、またあまりにも多いばあいには、有効成分の分散性
がわるくなることがあるので、10重量%以下、なかん
づく8重量%以下であることが好ましい。 【0017】また、本発明においては、前記原液中に、
必要に応じて、たとえばプロピレングリコール、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコールな
どの多価アルコール;アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトンなどのケトン類;ジエチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのエ
ーテル類;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イ
ソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシ
ル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルド
デシルなどの脂肪酸エステル;スクワラン、流動パラフ
ィンなどの炭化水素油やホホバ油、オリーブ油、アボガ
ド油などの天然動植物油、増粘剤、香料、色素などを添
加してもよい。 【0018】本発明においては、噴射剤として、n−ブ
タンを用いた点に大きな特徴がある。 【0019】従来、噴射剤としては、種々のものが知ら
れているが、そのなかでも、とくにn−ブタンを選択
し、なおかつ該n−ブタンと、前記特定の組成からなる
原液とを組み合わせて用いたばあいには、えられたエア
ゾール組成物を肌上に噴射させたときに、肌上に薄く延
ばすことができ、肌にスベスベ感が付与され、また原液
中に多量の精製水が用いられているにもかかわらず、好
適な乾燥性が肌に付与される。さらに、エアゾール組成
物を肌上に噴射させたときに、ムースによる泡沫が形成
されるが、かかるムースの起泡中にn−ブタンが過冷却
の状態で残存し、徐々に起泡を助長させるので、生成し
た泡沫の保持を高めるという、すぐれた性質が付与され
る。 【0020】なお、本発明の目的が阻害されない範囲内
であれば、n−ブタンの一部をたとえばi−ブタン、プ
ロパン、ジメチルエーテル、LPGなどの液化ガスや、
N2、CO2 、N2 Oなどの圧縮ガスで置換させてもよ
いが、本発明においては、n−ブタンを単独で用いるこ
とがとくに好ましい。 【0021】前記原液およびn−ブタンを混合すること
により、本発明のスキンケア用エアゾール組成物がえら
れるが、原液とn−ブタンとの割合は、原液が20〜4
5重量%、n−ブタンが55〜80重量%となるように
調整される。前記原液とn−ブタンとの割合は、好まし
くは、原液が25〜40重量%、n−ブタンが60〜7
5重量%である。前記原液の割合が前記範囲よりも少な
いばあい、n−ブタンの割合が相対的に多くなり、エア
ゾール容器からの原液の噴射量が少なくなって製品とし
て好ましくなく、また前記原液の割合が前記範囲よりも
多いばあい、充分な噴射状態がえられなくなる。 【0022】つぎに、本発明のスキンケア用エアゾール
組成物を実施例にもとづいて詳細に説明するが、本発明
はかかる実施例のみに限定されるものではない。 【0023】実施例1〜5および比較例1〜3 表1に示す組成からなる原液と、噴射剤とを混合してエ
アゾール組成物をえた。えられたエアゾール組成物12
0gをエアゾール用耐圧容器(満注量:300ml)に
充填し、エアゾール用バルブおよびボタンを取り付けて
エアゾール製品を作製した。 【0024】えられたエアゾール組成物の物性として、
分散性、乾燥性、潤い感、スベスベ感、刺激感および塗
布性を以下の方法にしたがって調べた。その結果を表1
に示す。 【0025】(イ)分散性 エアゾール組成物をガラス製透明容器に充填し、約50
cmの幅で20回普通に振盪したときのエアゾール組成
物の分散性を調べ、以下の判定基準にもとづいて評価し
た。 (判定基準) ○:均一な分散液を形成したもの ×:2相に分離し、均一に分散しなかったもの (ロ)乾燥性 エアゾール組成物を腕の約3cm四方に噴射し、手で噴
射された泡をつぶしたあと1分間放置し、腕の表面での
乾燥性を観察し、以下の判定基準にもとづいて評価し
た。 (判定基準) ○:指触でさらっとした感じ △:指触で少し湿った感じ ×:指触で明らかに湿った感じ (ハ)潤い感 エアゾール組成物を腕の約3cm四方に噴射し、噴射さ
れた泡を手でつぶし、延ばしたときに、精製水による潤
い感があるか否かを調べ、以下の判定基準にもとづいて
評価した。 (判定基準) ○:精製水による潤い感があったもの △:精製水による潤い感があまり感じられなかったもの ×:精製水による潤い感がなかったもの (ニ)スベスベ感 エアゾール組成物を腕の約3cm四方に噴射し、噴射さ
れた泡を手でつぶし、延ばしたときに、スベスベ感があ
るか否かを調べ、以下の判定基準にもとづいて評価し
た。 (判定基準) ○:スベスベした感触があったもの △:スベスベした感触があまり感じられなかったもの ×:スベスベした感触がなかったもの (ホ)刺激感 カミソリでひげそりを行ない、ひげそり負けが生じた肌
に、エアゾール組成物を噴射し、噴射された泡を手でつ
ぶし、延ばしたときに、刺激感があるか否かを調べ、以
下の判定基準にもとづいて評価した。 (評価基準) ○:皮膚にしみるような刺激感がなかったもの △:皮膚にややしみるような刺激感があったもの ×:皮膚にしみるような刺激感があったもの (ヘ)塗布性 エアゾール組成物を手のひらに噴射したときの飛び散
り、手のひらからの液だれがあるか否かを調べ、以下の
評価基準にもとづいて評価した。 (評価基準) ○:飛び散り、液だれがなかったもの ×:少なくとも飛び散りまたは液だれがあったもの なお、表1中の各略号は、以下のことを示す。 【0026】NP :ナイロンパウダー(平均粒子径1
μm) PBC:界面活性剤(日光ケミカルズ(株)製、PBC
−44、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピ
レン(8)セチルエーテル) IPM:ミリスチン酸イソプロピル 【0027】 【表1】【0028】表1に示された結果から、実施例1〜3で
えられたエアゾール組成物は、いずれも分散性にすぐ
れ、肌に潤いを与え、ダメージを受けた皮膚にやさし
く、刺激を与えることがなく、またスベスベ感を付与
し、乾燥性にすぐれたものであることがわかる。 【0029】 【発明の効果】本発明のスキンケア用エアゾール組成物
は、分散性にすぐれ、肌に潤いを与え、ダメージを受け
た皮膚にやさしく、塗布しやすいのみならず、好適な乾
燥性を有し、さらに肌にスベスベ感を与えるものであ
る。 【0030】したがって、本発明のスキンケア用エアゾ
ール組成物は、たとえばプレシェーブローション、アフ
ターシェーブローション、皮膚の消炎剤などとして好適
に使用しうるものである。
ル組成物に関する。さらに詳しくは、肌に潤いを与え、
ダメージを受けた皮膚にやさしく、しかも塗布しやすい
プレシェーブローション、アフターシェーブローショ
ン、皮膚の消炎剤などとして好適に使用しうるスキンケ
ア用エアゾール組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、スキンケア用エアゾール組成物と
しては、種々のものが商品化されており、たとえばプレ
シェーブローション用エアゾール組成物などが知られて
いる。かかるプレシェーブローション用エアゾール組成
物の一例として、特開平2−289508号公報に記載
のプレシェーブ化粧料などが知られている。 【0003】しかしながら、かかるプレシェーブ化粧料
は、ダメージを受けた皮膚に刺激を与えるものであり、
皮膚に刺激を与えないようにするために水を多量に配合
したばあいには、速乾性に劣るという問題があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、肌に潤いを与え、ダメ
ージを受けた皮膚にやさしく、塗布しやすいのみなら
ず、好適な速乾性を有するスキンケア用エアゾール組成
物を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、ナイロンパウ
ダー7〜25重量%、エタノール15〜27重量%およ
び精製水45〜75重量%を含有し、さらにポリオキシ
エチレン(20)ポリオキシプロピレン(8)セチルエ
ーテルを含有した原液20〜45重量%と、噴射剤とし
てn−ブタン55〜80重量%とからなるスキンケア用
エアゾール組成物に関する。 【0006】 【作用および実施例】本発明のスキンケア用エアゾール
組成物は、前記したように、ナイロンパウダー7〜25
重量%、エタノール15〜27重量%および精製水45
〜75重量%を含有した原液20〜45重量%と、噴射
剤としてn−ブタン55〜80重量%とで構成される。 【0007】前記ナイロンパウダーは、肌にスベスベ感
を付与させる成分である。 【0008】前記ナイロンパウダーを構成する樹脂の代
表例としては、たとえばナイロン−6、ナイロン−6,
6などのナイロンで代表されるポリアミドがあげられ、
これらは単独でまたは2種以上を混合して用いられる。 【0009】前記ナイロンパウダーの平均粒子径は、あ
まりにも小さいばあいおよびあまりにも大きいばあいの
いずれのばあいにも、肌にスベスベ感が付与されなくな
る傾向があるので、0.5〜70μm、なかんづく1〜
50μmであることが好ましい。 【0010】前記ナイロンパウダーの原液中における含
有量は、あまりにも少ないばあいには、肌に充分なスベ
スベ感が付与されなくなるので、7重量%以上であり、
またあまりにも多いばあいには、原液中における分散性
がわるくなるので、25重量%以下である。 【0011】前記エタノールは、肌に適度な速乾性を付
与するための成分である。 【0012】前記エタノールの原液中における含有量
は、あまりにも少ないばあいには、速乾性が不充分とな
るので、15重量%以上であり、またあまりにも多いば
あいには、皮膚に刺激が付与されるようになるので、2
7重量%以下である。 【0013】本発明においては、前記精製水を大量に用
いることができる点に、1つの大きな特徴がある。この
ように大量の精製水を用いたばあいであっても、本発明
において、適度な速乾性が付与されるのは、噴射剤とし
て、後述するn−ブタンが用いられているからである。 【0014】前記精製水の原液中における含有量は、あ
まりにも少ないばあいには、相対的にエタノールおよび
樹脂パウダーの含有量が多くなり、肌に刺激が付与され
たり、分散性がわるくなるので、45重量%以上であ
り、またあまりにも多いばあいには、速乾性がわるくな
るので、75重量%以下である。 【0015】なお、本発明においては、前記原液中に、
必要により、有効成分を含有せしめてもよい。 【0016】前記有効成分の種類は、本発明のエアゾー
ル組成物の用途に応じて適宜選択すればよく、かかる有
効成分の種類にはとくに限定がないが、かかる有効成分
の具体例としては、たとえばプレシェーブローション有
効成分、アフターシェーブローション有効成分、制汗有
効成分、ヘアトニック有効成分、ハンドローション有効
成分、アストリンゼント有効成分、ボディローション有
効成分、消炎鎮痛剤有効成分、クレンジングローション
有効成分などがあげられる。かかる有効成分の原液中に
おける含有量は、該有効成分の種類によって異なるので
一概には決定することができないが、あまりに少ないば
あいには、有効成分を配合することによる効果が充分に
は発揮されなくなる傾向があるので、0.01重量%以
上、なかんづく0.05重量%以上であることが好まし
く、またあまりにも多いばあいには、有効成分の分散性
がわるくなることがあるので、10重量%以下、なかん
づく8重量%以下であることが好ましい。 【0017】また、本発明においては、前記原液中に、
必要に応じて、たとえばプロピレングリコール、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコールな
どの多価アルコール;アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトンなどのケトン類;ジエチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのエ
ーテル類;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イ
ソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシ
ル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルド
デシルなどの脂肪酸エステル;スクワラン、流動パラフ
ィンなどの炭化水素油やホホバ油、オリーブ油、アボガ
ド油などの天然動植物油、増粘剤、香料、色素などを添
加してもよい。 【0018】本発明においては、噴射剤として、n−ブ
タンを用いた点に大きな特徴がある。 【0019】従来、噴射剤としては、種々のものが知ら
れているが、そのなかでも、とくにn−ブタンを選択
し、なおかつ該n−ブタンと、前記特定の組成からなる
原液とを組み合わせて用いたばあいには、えられたエア
ゾール組成物を肌上に噴射させたときに、肌上に薄く延
ばすことができ、肌にスベスベ感が付与され、また原液
中に多量の精製水が用いられているにもかかわらず、好
適な乾燥性が肌に付与される。さらに、エアゾール組成
物を肌上に噴射させたときに、ムースによる泡沫が形成
されるが、かかるムースの起泡中にn−ブタンが過冷却
の状態で残存し、徐々に起泡を助長させるので、生成し
た泡沫の保持を高めるという、すぐれた性質が付与され
る。 【0020】なお、本発明の目的が阻害されない範囲内
であれば、n−ブタンの一部をたとえばi−ブタン、プ
ロパン、ジメチルエーテル、LPGなどの液化ガスや、
N2、CO2 、N2 Oなどの圧縮ガスで置換させてもよ
いが、本発明においては、n−ブタンを単独で用いるこ
とがとくに好ましい。 【0021】前記原液およびn−ブタンを混合すること
により、本発明のスキンケア用エアゾール組成物がえら
れるが、原液とn−ブタンとの割合は、原液が20〜4
5重量%、n−ブタンが55〜80重量%となるように
調整される。前記原液とn−ブタンとの割合は、好まし
くは、原液が25〜40重量%、n−ブタンが60〜7
5重量%である。前記原液の割合が前記範囲よりも少な
いばあい、n−ブタンの割合が相対的に多くなり、エア
ゾール容器からの原液の噴射量が少なくなって製品とし
て好ましくなく、また前記原液の割合が前記範囲よりも
多いばあい、充分な噴射状態がえられなくなる。 【0022】つぎに、本発明のスキンケア用エアゾール
組成物を実施例にもとづいて詳細に説明するが、本発明
はかかる実施例のみに限定されるものではない。 【0023】実施例1〜5および比較例1〜3 表1に示す組成からなる原液と、噴射剤とを混合してエ
アゾール組成物をえた。えられたエアゾール組成物12
0gをエアゾール用耐圧容器(満注量:300ml)に
充填し、エアゾール用バルブおよびボタンを取り付けて
エアゾール製品を作製した。 【0024】えられたエアゾール組成物の物性として、
分散性、乾燥性、潤い感、スベスベ感、刺激感および塗
布性を以下の方法にしたがって調べた。その結果を表1
に示す。 【0025】(イ)分散性 エアゾール組成物をガラス製透明容器に充填し、約50
cmの幅で20回普通に振盪したときのエアゾール組成
物の分散性を調べ、以下の判定基準にもとづいて評価し
た。 (判定基準) ○:均一な分散液を形成したもの ×:2相に分離し、均一に分散しなかったもの (ロ)乾燥性 エアゾール組成物を腕の約3cm四方に噴射し、手で噴
射された泡をつぶしたあと1分間放置し、腕の表面での
乾燥性を観察し、以下の判定基準にもとづいて評価し
た。 (判定基準) ○:指触でさらっとした感じ △:指触で少し湿った感じ ×:指触で明らかに湿った感じ (ハ)潤い感 エアゾール組成物を腕の約3cm四方に噴射し、噴射さ
れた泡を手でつぶし、延ばしたときに、精製水による潤
い感があるか否かを調べ、以下の判定基準にもとづいて
評価した。 (判定基準) ○:精製水による潤い感があったもの △:精製水による潤い感があまり感じられなかったもの ×:精製水による潤い感がなかったもの (ニ)スベスベ感 エアゾール組成物を腕の約3cm四方に噴射し、噴射さ
れた泡を手でつぶし、延ばしたときに、スベスベ感があ
るか否かを調べ、以下の判定基準にもとづいて評価し
た。 (判定基準) ○:スベスベした感触があったもの △:スベスベした感触があまり感じられなかったもの ×:スベスベした感触がなかったもの (ホ)刺激感 カミソリでひげそりを行ない、ひげそり負けが生じた肌
に、エアゾール組成物を噴射し、噴射された泡を手でつ
ぶし、延ばしたときに、刺激感があるか否かを調べ、以
下の判定基準にもとづいて評価した。 (評価基準) ○:皮膚にしみるような刺激感がなかったもの △:皮膚にややしみるような刺激感があったもの ×:皮膚にしみるような刺激感があったもの (ヘ)塗布性 エアゾール組成物を手のひらに噴射したときの飛び散
り、手のひらからの液だれがあるか否かを調べ、以下の
評価基準にもとづいて評価した。 (評価基準) ○:飛び散り、液だれがなかったもの ×:少なくとも飛び散りまたは液だれがあったもの なお、表1中の各略号は、以下のことを示す。 【0026】NP :ナイロンパウダー(平均粒子径1
μm) PBC:界面活性剤(日光ケミカルズ(株)製、PBC
−44、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピ
レン(8)セチルエーテル) IPM:ミリスチン酸イソプロピル 【0027】 【表1】【0028】表1に示された結果から、実施例1〜3で
えられたエアゾール組成物は、いずれも分散性にすぐ
れ、肌に潤いを与え、ダメージを受けた皮膚にやさし
く、刺激を与えることがなく、またスベスベ感を付与
し、乾燥性にすぐれたものであることがわかる。 【0029】 【発明の効果】本発明のスキンケア用エアゾール組成物
は、分散性にすぐれ、肌に潤いを与え、ダメージを受け
た皮膚にやさしく、塗布しやすいのみならず、好適な乾
燥性を有し、さらに肌にスベスベ感を与えるものであ
る。 【0030】したがって、本発明のスキンケア用エアゾ
ール組成物は、たとえばプレシェーブローション、アフ
ターシェーブローション、皮膚の消炎剤などとして好適
に使用しうるものである。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ナイロンパウダー7〜25重量%、エタ
ノール15〜27重量%および精製水45〜75重量%
を含有し、さらにポリオキシエチレン(20)ポリオキ
シプロピレン(8)セチルエーテルを含有した原液20
〜45重量%と、噴射剤としてn−ブタン55〜80重
量%とからなるスキンケア用エアゾール組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12735694A JP3494471B2 (ja) | 1994-06-09 | 1994-06-09 | スキンケア用エアゾール組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12735694A JP3494471B2 (ja) | 1994-06-09 | 1994-06-09 | スキンケア用エアゾール組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07330540A JPH07330540A (ja) | 1995-12-19 |
JP3494471B2 true JP3494471B2 (ja) | 2004-02-09 |
Family
ID=14957923
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12735694A Expired - Fee Related JP3494471B2 (ja) | 1994-06-09 | 1994-06-09 | スキンケア用エアゾール組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3494471B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0994042B1 (en) | 1998-03-03 | 2007-07-11 | Osaka Shipbuilding Co., Ltd. | Aerosol product and method of manufacturing the same |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2544162B2 (ja) * | 1987-10-30 | 1996-10-16 | ポーラ化成工業株式会社 | 粉体を含むエアゾ―ル型化粧料 |
EP0484530B1 (en) * | 1989-07-28 | 1995-07-12 | Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. | Foamed aerosol preparation |
-
1994
- 1994-06-09 JP JP12735694A patent/JP3494471B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07330540A (ja) | 1995-12-19 |
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