JPH08508182A - 注射器用の針保護部材 - Google Patents

注射器用の針保護部材

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JPH08508182A JP6521446A JP52144694A JPH08508182A JP H08508182 A JPH08508182 A JP H08508182A JP 6521446 A JP6521446 A JP 6521446A JP 52144694 A JP52144694 A JP 52144694A JP H08508182 A JPH08508182 A JP H08508182A
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バルタ、ヘルムート
モーゼル、フランツ
ジモニッチ、ヴァルター
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Oesterreichisches Institut fuer Haemoderivate
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Abstract

(57)【要約】 本記載は、別体の端部キャップ(29)と、内部に針を接着して固定するスナップ−オン式針ホルダ(11)とを備える、2部材からなる保護部材(10)を有する針モジュールが備わる注射器システムに関する。組み立てられた状態において、プラグ状の針シール(41)が備えられて、針ホルダ(11)は、注射器本体(1)の注射円錐部(6)の前に設けられる。この注射器において、上記本体は、針保護部材(10)の延長固定部(24)によって、注射円錐部(6)に間接的に固定可能である。針保護部材(10)は、2つのブレークポイント(26,37)を有するので、注射器が正当な許可を得ることなく取り扱われると直ちにそのことが分かる。

Description

【発明の詳細な説明】 注射器用の針保護部材 本発明は、一般に、改良された注射器アセンブリに関し、特に、使い捨て注射 器アセンブリに関する。 より詳しくは、本発明は、注射器本体への取り付けのために設けられる後方固 定部と、該固定部と一体的に接続し、かつ、例えば所定のブレークポイントで該 固定部から分離可能である、前方シース部とを備える注射器用カニューレ保護部 材に関する。 さらに、本発明は、上記のようなカニューレ保護部材と、カニューレ保護部材 の内部でカニューレ保持手段に受け入れられるカニューレとを含むカニューレモ ジュールに関する。 また、本発明は、注射器本体と、上記のようなカニューレモジュールとを備え る注射器、また、さらには、カニューレモジュールを取り付けるためのハブを含 む注射器のための注射器本体に関する。 最後に、本発明は、注射器を組み立てて充填する方法に関する。 オーストリア特許第242 286号明細書には、後方固定部と前方シース部 とを備え、両部が所定のブレークポイントを介して接続されるカニューレ保護部 材が開示されている。カニューレ保護部材に固定される別体のカニューレ保持手 段が、カニューレの取り付けのために備えられる。カニューレ保護部材を注射器 本体に固定するために、内側錘面が後方固定部に備えられる。しかし、このカニ ューレ保護部材によって、カニューレを密閉することはできない。その代わり、 このカニューレ保護部材は、鋭ったカニューレの後端が貫通する膜によって密閉 される別体のアンプルがシリンダに挿入されるような注射器に特に使用される。 しかし、膜を有する別体のアンプルの他に、後方に突出する鋭ったカニューレの 端部を備えることは、相当高価である。 米国特許第4 735 311号明細書、米国特許第4 986 818号明 細書、及び米国特許第5 085 647号明細書から、カニューレが注射器本 体のハブに固定して設けられ、カニューレ保護部材がカニューレを覆って配置自 在であり、該カニューレ保護部材が、カニューレの先端に向かって円錐状に幅が 狭くなるとともに、カニューレの先端領域において広くなるキャビティに合流す る内部チャネルを含む使い捨て注射器が公知である。この拡大キャビティへゴム プラグを案内することができ、該プラグ内へカニューレの先端部が突出し、該プ ラグによってカニューレの前部開口が閉鎖される。ゴムプラグは、カニューレの 側部でカニューレ保護部材の接触面上に支持される。プラグは、キャビティの内 径に対応する開口を通って案内され、カニューレ保護部材の前端部に備えられる 。その後、この開口は、ゴムプラグが破損することなくカニューレ保護部材内に 保持されるように、カニューレ保護部材の前端部を変形することによって、可塑 性を有して変形される。しかし、そうすると開口は、ゴムプラグを収納するキャ ビティの方向にカニューレ保護部材の前端部に空間を残したままである。この注 射器に匹敵する、プラグ状のカニューレシールが挿入される円筒形状のカニュー レ保護部材を有する注射器が、ドイツ特許第848 081号明細書から公知で ある。 上記の公知の注射器において、例えば米国特許第4 735 311号による と、カニューレ保護部材は、注射器本体のカニューレ保持部の前端部を単に滑動 し、注射器本体のカニューレ保持部の環状に突出するカラー上に選択的に係合接 続又はスナップ接続する。したがって、注射器が取り扱われたことに気がつかな いという問題が生じる。特に、カニューレ保護部材を既に移動させたかどうか、 また、注射器が既に使用済みであるかどうかが分からないだろう。 注射器本体に直接接着されたカニューレは、さらに、注射器の製造が困難であ るという欠点を有している。というのは、注射器本体の内壁を、概して上昇温度 下での蒸発作用により適用される潤滑剤で処理しなければならないからである。 しかし、カニューレを注射器本体に接着する接着剤は、上記のような高温にさら されると必ず変色するか効力がなくなってしまう。他方では、潤滑剤で処理され た表面は接着剤を受けつけないため、潤滑剤で既に処理された注射器本体にカニ ューレを備えることもまた困難である。 注射器本体の内壁を潤滑剤、特にシリコンで処理する(一般に注射器本体の内 壁の「シリコン加工」と言われている。)際に、カニューレを直接注射器本体に 接着固定することに包含される問題点は、オーストリア特許第360 139号 に係る注射器において、特に、係合接続によって後から注射器本体の注射器の錐 面上に設けられるカニューレ保持手段にカニューレを接着することによって、解 決される。このため、注射器の円錐部が、カニューレ保持手段の後方のスリット 端部に設けられるフック形状又は鼻形状の係合部材と係合する円周上の環状溝と ともに形成される。 次に、カニューレ保護部材は、外向きの円錐状のカニューレ保持手段上を滑動 する。 しかし、注射器の円錐部上のカニューレ保持手段の係合接続は、以下の2つの 理由から問題を含む。一方で、カニューレ保持手段が、内側に接着されるカニュ ーレに対して、比較的硬質で剛性を有する合成材料からなるべきである。したが って、係合部材は、比較的容易に破損しやすくなり、さらに、注射器の円錐部上 でカニューレ保持手段を密着させて固定することがほとんど不可能になる。また 他方で、注射器の円錐部の構造が、内側に成形される環状溝によって弱められ、 その結果、注射器の円錐部が比較的容易に破損する可能性がある。さらに、クラ ックがカニューレ保持手段の硬質プラスチック材料に形成されるかもしれず、結 果として漏出が生じる。ここでもまた、カニューレ保護部材は、単純に滑動する ので、許可を得ることなく取り扱われることに対して保証されていない。 米国特許第3 889 673号明細書は、カニューレを取り囲むシース部材 に固定される別体の前部キャップを備えるカニューレ保護部材について述べてい る。カニューレ保護部材が2部材に分けられている理由は、注射器を多様な使用 目的に即してより適切なものにするためである。この保護部材においては、一方 で、カニューレ保護部材の前部キャップのみが、袋内の液体にニップルを通して 薬剤を加えるために取り外される。また他方で、薬剤ビンへの案内のためにカニ ューレの長さをより長くする必要があるならば、カニューレ保護部材全体が取り 外される。注射器の包含物を密閉するシール手段が存在せず、また、注射器が時 期尚早に取り扱われたことを知ることもできない。というよりもむしろ、カニュ ー レの保護手段全体又は少なくとも前部キャップを、後から分からないように取り 外して再度位置決めすることが、何の困難も伴わうことなく可能である。 最後に、固有のキャップ部が、所定のブレークポイントを介して、取り付け用 に設けられるベース部と一体的に接続する、針保護用のキャップを有する注射器 は、PCT特許出願公開第88/00478号明細書から公知である。公知の針 保護用キャップは、その前部で閉じられており、ディスク形状のシールが注射器 本体自体の前面端部に備えられる使い捨て注射器アセンブリのために提供される 。したがって、注射器を使用する際に、このシーリングディスクは、最初にカニ ューレを軸方向後方に移動させることによって突き破られなければならず、その ために、一種のスピンドルドライブが備えられる。そのような構成は、非常に高 価であり、カニューレモジュール及び注射器全体の製造・組立の面で不利である 。さらに、注射器を取扱いの状態にセットすると、所定のブレークポイントを離 れた後にシーリングディスクを貫通するために、カニューレを後方に移動させる 回転方向にしか、キャップ部が、ベース部及び注射器本体に関して回転すること ができない点が不利である。キャップ部が誤って間違った方向に回転すると、カ ニューレが前方に移動し過ぎて、注射器が使用できなくなることも起こり得る。 さらに、カニューレ保持手段は、その前端部に、カニューレ保護部材に対して回 転するロック手段を備えなければならないので、とりわけ長い長さを必要とする 。同様に、カニューレ自体は、とりわけ長くなければならず、2つの端部が研磨 されていなければならない。両端研磨カニューレは、カニューレの保持手段内に 収納されるのであるが、これは複雑な製造工程を含む。シーリングディスクを貫 通することによって、シーリングディスクの粒子の分離が生じ、後にワクチンに 入り込むかもしれない。その結果、部分的又は全体的なカニューレの障害が生じ るかもしれない。公知構造の他の不利な点は、相当量の圧力が、例えば温度の変 動によってワクチン内に生じるかもしれず、その結果、ワクチンがシーリングデ ィスクを貫通した直後にカニューレから出てしまうかもしれないという点に見ら れる。 公知のアセンブリの不利な点を解消し、簡単な製造、特に注射器アセンブリの 個々の部材の組み立てを可能にすることが、本発明の目的である。また特に、有 利なシーリングが保証されるだろう。 本発明の他の目的は、注射器が許可を得ることなく取り扱われた場合にそれに 対して高度の安全性を保証することである。 さらに、カニューレ保護部材又はカニューレモジュールを、注射器の他の部分 と別々に製造して組み立てることを可能にし、その結果、注射器本体に、カニュ ーレとその固定手段から独立して潤滑剤が適用されてよく、厳密な無菌状態での 製造を可能にすることが、本発明の目的である。 さらに、本発明は、また、注射器の経済的な自動組立、及び、保存剤を追加せ ずに注射器本体に各液体又は薬剤を充填するというオプションを有すると同時に 、異物混入の危険のない滅菌状態において注射器を充填することを実施可能にす ることを目的としている。 最初に定義されるタイプの本発明に係るカニューレ保護部材は、前部が閉鎖さ れ、かつ、後端部が開口した、別部材としての前部キャップが、固定部と反対の 側に面する上記シース部の開口前端部に対して、固定されるか若しくは固定可能 であり、カニューレの先端部を受け入れるプラグ状のカニューレのシールが、前 部キャップに収納されていることを特徴とする。 同様に、最初に定義されるタイプの本発明に係るカニューレモジュールは、カ ニューレが、その前部で、シース部の開口前端部から出て、前部キャップの内部 へ突出し、その後端で、カニューレ保持手段に固定され、一方ではこのカニュー レ保持手段が、カニューレ保護部材の後方領域に嵌入して固定されることを特徴 とする。 したがって、本発明の核は、一方で、固定部と一体であるシース部を備え、他 方で、シース部に対して前面で固定されるか固定可能である前部キャップを備え るカニューレ保護部材の2部材構成にある。この2部材構成によって、例えば射 出成形によって、構成部材の単純化された生産に関して製造面で利点が得られる だけではなく、前部キャップを固定する前の取り付け中にカニューレの有無及び その正確な位置の点検も行うことができるようになる。また重要なのは、前部キ ャップ内にプラグ状のカニューレのシールを備えることである。このカニューレ の シールは、前部キャップをシース部に取り付ける以前に上記前部キャップに容易 に挿入することができる。組み立てられた状態において、カニューレの先端部は カニューレのシールを突き破る。したがって、幅が狭く、円錐形状のテーパを備 える内部ボアが、カニューレ保護部材をカニューレ上で滑動させる際にカニュー レを案内するためにカニューレ保護部材内に設けられるのがよい。従来の方法に 従って、医療上の適性を有する柔軟なゴム材料、特に天然ゴムが、カニューレの シール用の材料として使用されてよい。 一方で、前部キャップのシース部への単純な取り付けを可能にするために、ま た他方で、例えば望ましくない取扱目的のために前部キャップを正当な許可を得 ずに取り外すことを可能な限り防ぐために、前部キャップをシース部の上に設け るように構成される、互いに対応する複数のスナップ接続部材又は係合接続部材 が、シース部と前部キャップとに成形されるのであれば有利である。 前部キャップとシース部との間の密着接続のために、さらに、シース部が、前 方端領域に、前部キャップの後端に接触する前側接触面を備えているならば有利 である。この場合、さらに、シース部の前側接触面が、シース部の他の部分と一 体的に外周に成形されるカラーの前面によって形成されるならば、製造面で有利 である。前側接触面に接する前部キャップによって、比較的高圧まで防水性を有 し、防塵性も有するシールが上記部材間に備わる。 カニューレの保護手段又はその前部キャップが時期尚早に取り扱われたことが 見分けられるようにするために、例えば、前部キャップの接続部材に所定のブレ ークポイントを備えることが考えられるだろう。他方で、前部キャップとシース 部との間の接続は比較的固定されており、また、前部キャップが操作されると、 好ましくはシース部と後方固定部との間に設けられる所定のブレークポイントが 、時期尚早に取り扱われた場合に常にそのことが見分けられるように作用して破 断する。しかし、前部キャップが、シース部に独自の所定のブレークポイントを 設けると、特に高度の安全性が備わるだろう。したがって、前方の所定のブレー クポイントがシース部の前端付近であって、前部キャップの取り付け位置から離 れたところでシース部に備えられると、特に利点を有する。この前方の所定のブ レ ークポイントは、シース部と固定部との間の後方の所定のブレークポイントが分 離する前に前部キャップが許可なく取り扱われた場合に破断するように適切に構 成される。 前方の所定のブレークポイントは、単に、前方前面で前部キャップの後端と接 触するカラーと、全体的に円筒形状の前部キャップの保持部材との間に、例えば 、この前方の所定のブレークポイントが形成されるように設けられてよい。 前部キャップとカニューレ保護部材の他の部分とは、好ましくは、例えばポリ エチレンのような比較的柔軟な合成材料からなる。このとき、前部キャップの後 端が周囲に対して閉鎖しているならば、つまり、軸に平行な縦長スリットを有さ ないのであれば、シース部、言い換えるならばその前部キャップの保持部に対し て、前部キャップを押し込んで係止させることもまた可能である。これに関して 、迅速に、そして実質的に二度と取り外すことができないように実施される所望 の係合接続は、環状の係合溝をシース部の前端部、もしくは前部キャップの保持 部材に形成することによる特に有利な方法で実現されてもよい。このとき、上記 溝は、前部キャップをシース部に対して取り外し不可能に固定するために、前部 キャップの後端部に設けられる径方向内側に突出する係合突出部と協働する。 容易に実行できるとともに、密着して固定されてかつ信頼性のある、カニュー レ保護部材とカニューレ保持手段との間の接続に関し、固定部が内側錐面だけで はなく、それに対応する外側錐面と、(環状溝に)対応する周囲に突出する環状 突出部とを設けるカニューレ保持手段を受け入れる環状溝を備えていると、特に 有利であることが明らかになった。 注射器本体にカニューレ保護部材が安全にかつ密着して支持されるために、さ らに、例えば注射器本体のコーヌス(動脈円錐)形状のハブに設けられる環状ビ ードに対応して、係合溝が後方の固定部の内側に設けられると、有利であること が明らかになった。この場合、例えばホウ珪酸塩ガラスからなる注射器本体が、 従来の注射器の場合における周囲の環状溝の代わりに、係合部材として環状溝を 備えるために、そのハブ領域において弱くならないという点で、さらに有利にな る。 本発明に係るカニューレモジュール、特に、カニューレ保持手段内でのカニュ ーレの固定に関し、本アセンブリ内のカニューレは、カニューレ保持手段に単に 接着されてよい。カニューレ保持手段は、単にプロピオン酸塩セルロースのよう な比較的硬質の剛性を有する材料からなってよく、カニューレ保護部材の、ポリ エチレンのような比較的柔軟な材料によって取り囲まれているので、その結果、 カニューレ保護部材の固定部を介して注射器本体に対して間接的に固定されるよ うにする。従来の医療用接着剤が、カニューレをカニューレ保持手段内に接着す るために使用される。また、カニューレは、例えばクロム−ニッケル鋼からなっ てよい。 カニューレを容易に接着するとともにカニューレ保持手段内で確実に安全に支 持するために、カニューレ保持手段が、その前方前端部に円錐状に広がる接着剤 の充填手段を備えると、有利であることがさらに明らかになった。こうして、カ ニューレ保持手段内でのカニューレの接着が容易になり、カニューレは、カニュ ーレ保持手段内でその全長にわたってカニューレ保持手段に接着しないとしても 、カニューレ保持手段内に充分に嵌入して固定される。 本発明の特別な発想は、カニューレの注射器本体への固定が、可能な限り確実 で取り外し不可能であると同時に、同様に固定されるカニューレ保持手段を使用 するにもかかわらず、カニューレを注射器本体に対してカニューレ保持手段に損 傷を与えることなく単純に取り付けることを保証することであった。このカニュ ーレ保持手段内で、カニューレは、それを使用するために充分な支持を得て、特 に単純な方法で接着可能である。これに関し、カニューレ保護部材へカニューレ 保持手段が密着して嵌入することが重要であり、カニューレ保持手段が外側錐面 を有し、かつ、カニューレ保護部材がカニューレ保持手段の外側錐面に対応する 内側錐面を有している状態で、カニューレ保持手段が、カニューレを取り囲むカ ニューレ保護部材に挿入されて固定されると有利である。さらに、周囲に突出す る環状突出部が、カニューレ保持手段の外側錐面の注射器本体に対向する端部に 備えられ、また、カニューレ保護部材が、その内側錐面に上記突出部に対応する 溝を有するのも、また有利である。 注射器本体を使用する際に、特に一方向又は他方向へ回転させることによって 、カニューレ保護部材のシース部を容易に分離させるために、カニューレ保持手 段の前方前部が、所定のブレークポイントの僅か前に配置されることによって、 シース部の分離を可能にするならば、さらに有利である。 他の側面によると、本発明はまた、注射器本体と本発明に係るカニューレモジ ュールとを備える注射器に関し、また、本発明に係るカニューレモジュールを取 り付けるためのハブを備える注射器用の注射器本体に関する。カニューレモジュ ールのカニューレ保持手段が、直接ではなく、カニューレ保護部材の固定部を介 して間接的に、注射器本体と接続されるようになることは、本注射器アセンブリ の上記説明から既に明らかである。したがって、本発明の注射器は、カニューレ モジュールが、注射器本体に備わる注射器の円錐部の直前にカニューレ保持手段 を配置した状態で、カニューレ保護部材の固定部によって注射器の円錐部に取り 付けられることを特徴とする。ここでは、注射器の円錐部の外周の環状ビードが 、固定部の内壁で環状溝に係合して、カニューレモジュールが注射器本体上に固 定部によって固定されるならば、さらに有利である。ここでは、注射器本体の注 射器の円錐部が、その後端部に、環状ビードに隣接し、かつ、環状ビードに対し て、好ましくはまた注射器の円錐部に対して内曲する、周囲に延在する溝を含み 、カニューレ保護部材が、それ自体公知のスナップ接続構造又は係合接続構造で 上記に対応するように構成されるならばさらに有利である。さらに、注射器の円 錐部の外側表面を所望ならば部分的に粗面仕上することによって、シース部を回 転させて分離させるときに、取り付けられた固定部のねじり運動に抵抗するよう にすると、また有利である。注射器本体と分離してカニューレ保持手段に固定さ れるカニューレのために、注射器本体をガラスのボディで形成することが可能で あり、この注射器の内壁は潤滑剤が塗布されるとともに、高温で処理され、有利 には、約300℃でシリコン処理される。 本発明に係る注射器本体は、したがって、外周の環状ビードが備わる注射器の 円錐部が、上記ハブとして設けられることを特徴とする。 したがって、選択的に一部が粗面仕上された外面を有する注射器の円錐部が、 上記ハブとして設けられるのもまた有利である。 注射器の円錐部が、その後端部に、周囲に突出する環状ビードと、該環状ビー ドに隣接して周囲に延在する環状溝とを備えるならば、カニューレモジュールは 好適にとりわけ確実に固定される。 有利な形態の本発明の注射器アセンブリは、無菌状態での製造及び機械化プロ セスを、特にいわゆるインラインの組み立て・充填の形式で、実行可能にする。 したがって、手動操作と異物混入の危険を回避することができる。したがって、 本発明はまた、本発明に係る注射器を組み立てて充填する有利な方法に関してい る。この方法は、注射器本体の内側が分離独立してシリコン処理されるとともに 、次いで滅菌され、独立的に、カニューレをカニューレ保持手段に接着する工程 と、カニューレとともにカニューレ保持手段をカニューレ保持手段に挿入する工 程と、シース部の開口端部の正確な位置におけるカニューレの有無をチェックし た後に、プラグ状のカニューレシールを有する前部キャップをシース部に取り付 ける工程とによって、滅菌されたカニューレモジュールが組み立てられることと 、カニューレモジュールが、滅菌状態において注射器本体に密着して取り付けら れて、最終的に注射器が充填され、プランジャプラグの挿入によって後端部が閉 鎖されることとを特徴とする。カニューレモジュール部材は、好適にラジエーシ ョン(radiation)によって滅菌される。 以下に、図面に示される特に好ましい例示的な実施例に従って、本発明がより 詳細に説明されるだろう。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。 詳細には、 図1は、使い捨て注射器の縦断面図である。 図2は、また縦方向に断面された(本発明に)係るカニューレ保護部材の分解 図である。 符号1によって、ガラスからなる円筒形状の注射器本体が示され、注射器本体 は、その後端にフランジ2を有している。この端部で、注射器本体1は、内側に 作動ロッド5を挿入可能である凹部4を有するプランジャプラグ3によって、閉 鎖することができる。注射器本体1は、その前端部に注射器の円錐部6を有し、 この注射器の円錐部6は、その後端部に、僅かに隆起して周囲に突出する環状ビ ード7と、該環状ビード7に隣接する周囲に延在する環状溝8とを備える。注射 器本体1は、環状溝8のところで、注射器の円錐部6の最大の厚みを有する点に おける直径より小さい直径を有する。しかし、この直径の差異は微小にすぎない 。 注射器本体1から独立して別体の構造ユニットとして製造されるカニューレモ ジュール9は、注射器の円錐部6に取り付けられる。このカニューレモジュール 9は、全体を符号10で示されるカニューレ保護部材を備え、その内側に、カニ ューレ保持手段又はカニューレホルダ11が挿入されて固定される。カニューレ 12は、カニューレ保持手段11内に接着され、そのため、カニューレホルダ1 1は、そのカニューレ先端部13に対向する端部に、カニューレ先端部13に向 かって広がり、かつ、接着剤15を充填するようになっている、じょうご形状の 凹部14を有している。接着剤としては、医療目的に適している接着剤を用いる のがよい。 カニューレホルダ11自体は、例えばプロピオン酸塩セルロースのような、比 較的硬質で剛性を有する合成材料からなる。カニューレ12は、例えばクロム− ニッケル鋼からなる。一方で、カニューレ保護部材10は、例えばポリエチレン 又はポリプロピレンのような、比較的柔軟な合成材料からなる。したがって、カ ニューレ保護部材10は、注射器の円錐部6と、その後端部に設けられる環状ビ ード7との上を比較的簡単に滑動することができ、また、環状ビード7と合致す るように構成される環状溝16によって、環状ビード7に係合して固定すること ができる。カニューレ保護部材10は、その後端部に、注射器の円錐部6に取り 付けられるときに、カニューレ保護部材10を容易に僅かに拡張しようとする引 き込み用円錐部17を備えている。 注射器の円錐部6とカニューレ保護部材10の後端部との間のシールの強さは 、注射器の円錐部6に合致するように構成される内側錐面18を有するカニュー レ保護部材10によって得られる。カニューレホルダ11は、カニューレホルダ 11の後端部に設けられるとともに、カラー19に合致するように構成されるカ ニューレ保護部材10の溝20に係合する、径方向に突出する環状カラー19に よっ て、注射器の円錐部6の端部前方に近接してカニューレ保護部材10内に固定さ れる。ここでもまた、カニューレ保護部材10とカニューレホルダ11との間の シールの強さは、外側錐面21を有するカニューレホルダ11と、前者(外側錐 面21)に合致するように構成される内側錐面22を有するカニューレ保護部材 10とによって得られる。 カラー19を受け入れる溝20は、注射器の円錐部6に対向する端部で、カニ ューレホルダ11が、カニューレ保護部材10内へ押し込まれた後、軸方向に充 分に固定されるように、径方向内側へ突出する小さい環状ビード23によって閉 鎖される。 カニューレ保護部材10の一部は、固定部24によって形成される。この固定 部24は、カニューレホルダ11のための支持機能、また、注射器本体1への取 り付けに関して支持機能を備えている。シース部25は、この固定部24と一体 的に構成され、これらの2つの部分が、所定のブレークポイント26を介して相 互に接続される。この所定のブレークポイント26は、カニューレホルダ11の 前端の後ろに近接して、壁部の厚みを極度に減少させることによって形成される 。シース部25は、カニューレの先端部13へ向かう方向に、円筒形状の内部キ ャビティ28に合流する、円錐テーパ状の内部キャビティ27を有する。シース 部25は、カニューレの先端部13の研磨傾斜面全体がシース部25の外側に配 置されることになるように、カニューレ12の長さより僅かに短い。 カニューレ保護部材10は、さらに前部キャップ29を備え、これは、前方が 閉じた前部30と、前部キャップ29がシース部25の端部32上を滑動できる ようにする開口後端部31とを含む。この端部32は、その前端から見ると、案 内用円錐部33とそれに隣接する短い円筒部34を備える。後者(円筒部34) は、環状溝35と一体であり、この環状溝35に前部キャップ29の環状の内側 突出部35’が固定されてよい。この溝35は、前部キャップ29の取り付けを 容易にする円筒形状の案内部36に隣接する。 円筒形状の案内部36と径方向外側に突出するカラー38との間には、所定の ブレークポイント37が壁部の厚みを減らすことによって同様に形成される。外 側に突出するピッキングリブ39は、カラー38から、カニューレホルダ11に 設けられる所定のブレークポイント26へ近接するように延在し、固定部24に 対してシース部25をひねって固定するのを容易にする働きをする。そうするこ とによって、固定部24は保持される必要がない。さらに、固定部24はまた、 グリップ力を高めるための突出する縦長リブ40を備える。注射器本体1上の円 錐状のクランプ台によって、固定部24は、シース部25を取り外す際の固定部 24の同時回転、すなわち、注射器本体1に対する固定部24の回転、が防止さ れるように充分に支持される。注射器の円錐部6の外側表面を粗面仕上すること によって、注射器の円錐部6への固定部24の支持がさらに改良されてよい。 前部キャップ29にカニューレシール41が挿入されて、カニューレ12の先 端部13は、カニューレ12がその前端で閉鎖されるように、カニューレシール 41を突き破って開口を形成してよい。このカニューレシール41は、好ましく は天然ゴムからなる。これは、前部キャップ29をシース部25に取り付ける前 に前部キャップ29に挿入され、径方向内側に突出する内側に構成されたリブ4 2によってその位置で保持される。 図面から明らかなように、前部キャップ29は、その開口端31がシース部2 5の外周カラー38に接触するような長さを有する。カニューレシール41の寸 法は、前部キャップ29がシース部25に取り付けられた状態で、外部の空気に 対してシース部25によって包囲されるキャビティ27,28の完全な密閉を保 証するように、カニューレシール41の微小な圧搾が生じるように寸法決めされ る。 前部キャップ部の一部を形成するカニューレのシース10の端部32の環状溝 35と、それに対応する前部キャップ29の環状の内側突出部35’は、前部キ ャップ29を困難を伴わずに取り付けることができると同時に、その取り外しが もはや不可能であるように構成される。それでもなお前部キャップ29を取り外 そうと試みると、前方の所定のブレークポイント37が破断する。前方の所定の ブレークポイント37が破断したうえに、カニューレ上に前部キャップ29を再 度配置しようと試みると、前部キャップ29(及び、その内側のシース部25の 端 部32)は、カニューレシール41の弾性特性のために、シース部32(原文ど おり)のカラー38から僅かにはじかれるだろう。したがって、前部キャップ2 9の端31とカラー38との間の隙間が直ちに認められ、その結果、使用者は、 前部キャップ29が既に取り外されたこと、すなわち、取り扱われたことを知る のである。 上記構造の利点は、カニューレ12全体が、カニューレ12から取り外すと必 ずその取り扱いが直ちに明らかになるような構造部材によって包囲されているこ とにある。また、カニューレシール41は、カニューレシール41を取り扱えば 必ず外側からそのことが直ちに分かるように、外部方向に充分に保護されるよう に構成される必要がある。 カニューレモジュール9の機械製造は、以下の方法で、適切に実施することが できる。 最初に、カニューレ保護部材10の2つの部材、すなわち、前部キャップ29 と、固定部24と一体的に接続するシース部25とが、適切な無菌状態の下で有 利に射出成形によって製造される。別の組み立て機械で、カニューレ12が、同 様の方法で製造されるカニューレ保持手段11内に適切な接着剤によって接着さ れる。その後、カニューレ保持手段11はカニューレ12とともに、予定の錐面 のシール接続が21,22のところで行われるまで、カニューレ保護部材10内 に押し込まれる。 カニューレ12の先端部13は、シース部24(原文どおり)の前端から出る 。その後、カニューレ12の有無の眼による適切な点検と、カニューレ12が正 確な位置−先端部13前方−にあるかどうかのチェックが行われる。カニューレ がその先端面によって正しい位置にないことが分かったら、この部材は、粗悪品 として廃棄される。次に、カニューレ12の継続的なチェックが行われる。その 後、前部キャップ29は、その内側に事前に押し込まれたカニューレシール41 とともに、スナップ接続(35,35’)が固定されるまで、端部32を覆うよ うに押し込まれる。この後、カニューレモジュール9の収容部材への溶接が行わ れ、最終的にラジエーションによる滅菌が行われてよい。 ガラスの注射器本体1は、上記の製造・組み立て過程から独立して形成される 。注射器本体1は、トレーで運搬され、機械的にトレーから取り出される。洗浄 後、注射器本体1は内側がシリコン処理される。その後、注射器本体1は、マガ ジンに入れられて、その中の滅菌トンネル(約300℃)内を通される。 滅菌後、注射器本体1はマガジンから取り出されて、カニューレモジュールの プレスオン・ステーションに供給される。ラジエーションによる滅菌が行われた カニューレモジュール9は、注射器本体1に対して押されて係合し、その結果、 この2つの部材間が密着して接続される。 次のステーションでは、注射器本体1が充填され、次にプランジャ3が挿入さ れる。この状態で、使い捨て注射器は既に閉鎖されている。注射器は、コンベヤ 装置によって滅菌ゾーンから搬出され、トレー内に戻される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,CA,CZ,FI,H U,JP,NO,PL,RU,SI,SK,US (72)発明者 ジモニッチ、ヴァルター オーストリア、アー―1230ヴィーン、ヨー ゼフ・クッチャ―ガッセ10/6番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 注射器本体(1)への取り付けのために設けられる後方固定部(24)と 、例えば所定のブレークポイント(26)を介して該固定部(24)と一体的に 接続するとともに、該固定部(24)から分離可能である前方のシース部(25 )とを備える注射器用のカニューレ保護部材(10)にして、 前部(30)で閉鎖され、かつ、開口する後端部(31)を有する、別部材と しての前部キャップ(29)が、上記固定部(24)と反対の側に面する上記シ ース部(25)の開口前端部に対して、固定されるか若しくは固定可能であり、 カニューレの先端部(13)を受け入れるプラグ状のカニューレのシール(4 1)が、上記前部キャップ(29)に収納されていることを特徴とするカニュー レ保護部材(10)。 2. 互いに対応する複数のスナップ接続部材又は係合接続部材(35,35’ ,36)が、上記シース部(25)と上記前部キャップ(29)とに成形されて 、該前部キャップ(29)が上記シース部(25)に設けられるようにしたこと を特徴とする請求項1記載のカニューレ保護部材。 3. 上記シース部(25)は、その前端領域において、上記前部キャップ(2 9)の上記後端部(31)に接触する前側接触表面を備えることを特徴とする請 求項1又は2記載のカニューレ保護部材。 4. 上記シース部(25)の上記前側接触表面は、上記シース部(25)の他 の部分と一体的に外周に成形されるカラー(38)の前面によって形成されるこ とを特徴とする請求項3記載のカニューレ保護部材。 5. 前方の所定のブレークポイント(37)は、上記シース部の前端部に隣接 し、かつ、上記前部キャップ(29)の接続箇所から一定距離離れたところで、 上記シース部に設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカ ニューレ保護部材。 6. 上記カラー(38)と前部キャップ保持部材(32)との間に、上記前方 の所定のブレークポイント(37)が形成されていることを特徴とする請求項4 及び5に記載のカニューレ保護部材。 7. 環状係合溝(35)が、上記シース部(25)の上記前端部に形成され、 該係合溝は、上記前部キャップ(29)の上記後端部に備えられる径方向内側に 突出する係合突出部(35’)と協働することによって、上記前部キャップ(2 9)を上記シース部(25)に対して取り外し自在に固定するようにしたことを 特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載のカニューレ保護部材。 8. 上記固定部(24)は、内側錐面(22)と環状溝(20)とを有し、こ れらの内側錘面(22)及び環状溝(20)は、対応外側錐面(21)と、周囲 に突出する対応環状突出部とを備えたカニューレホルダ(11)を受け入れるよ うにしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のカニューレ保護部材 。 9. 1つの係合溝(16)が、上記後方の固定部(24)の内側に備えられ、 該係合溝は、例えば、上記注射器本体(1)のコーヌス形状のハブ(6)に備え られる環状ビード(7)と合致することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに 記載のカニューレ保護部材。 10. 請求項1〜9のいずれかに記載のカニューレ保護部材(10)と、該カ ニューレ保護部材内のカニューレホルダ(11)に受け入れられたカニューレ( 12)とを備えるカニューレモジュールにして、 上記カニューレ(12)は、その前部で、上記シース部(25)の上記開口前 端部から出て、上記前部キャップ(29)の内部へ突出し、 上記カニューレ(12)は、その後端で、上記カニューレホルダ(11)に固 定され、該カニューレホルダ(11)は、他方で、上記カニューレ保護部材(1 0)の後方領域に嵌入して固定されることを特徴とするカニューレモジュール。 11. 上記カニューレ(12)は、上記カニューレホルダ(11)内に接着さ れていることを特徴とする請求項10記載のカニューレモジュール。 12. 上記カニューレホルダ(11)は、その前方の前端部に、円錐形状に広 がる接着剤充填手段(14)を備えることを特徴とする請求項11記載のカニュ ーレモジュール。 13. 上記カニューレホルダ(11)は、上記カニューレ(12)を包囲する 上記カニューレ保護部材(10)に挿入されて固定され、上記カニューレホルダ (11)は外側錐面(21)を有し、上記カニューレ保護部材(10)は、上記 カニューレホルダ(11)の上記外側錐面(21)に対応する内側錐面(22) を有することを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載のカニューレモジ ュール。 14. 上記カニューレホルダ(11)の上記前方の前部は、上記シース部(2 5)の分離を可能にする上記所定のブレークポイント(26)より僅か前に配置 されることを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載のカニューレモジュ ール。 15. 上記カニューレホルダ(11)は、例えばプロピオン酸塩セルロースの ような硬質の合成材料からなり、 上記カニューレ保護部材(10)は、例えばポリエチレン又はポリプロピレン のような、より柔軟な合成材料からなることを特徴とする請求項10〜14のい ずれかに記載のカニューレモジュール。 16. 周囲に突出する環状突出部(19)が、上記カニューレホルダ(11) の上記外側錐面(21)の上記注射器本体(1)に対向する端部に備えられ、上 記カニューレ保護部材(10)は、その内側錐面(22)に、上記突出部(19 )に対応する溝(20)を有することを特徴とする請求項13〜15のいずれか に記載のカニューレモジュール。 17. 注射器本体(1)と、請求項10〜16のいずれかに記載のカニューレ モジュール(9)とを備える注射器にして、 該カニューレモジュール(9)は、上記注射器本体(1)に備わる注射器の円 錐部(6)の直前に上記カニューレホルダ(11)を配置し、上記カニューレ保 護部材(10)の上記固定部(24)によって、上記注射器の円錐部(6)に取 り付けられることを特徴とする注射器。 18. 上記カニューレモジュール(9)は、上記固定部(24)により上記注 射器本体(1)に係合接続し、上記注射器の円錐部(6)の外周環状ビード(7 )は、上記固定部(24)の内壁部の環状溝(16)に係合することを特徴とす る請求項17記載の注射器。 19. 上記注射器本体(1)の上記注射器の円錐部(6)は、その後端部に、 その周囲に延在する溝(8)を備え、該溝(8)は、上記環状ビード(7)に隣 接し、かつ、該環状ビード(7)に関して、好ましくは上記注射器の円錐部(6 )にも関して内曲し、上記カニューレ保護部材(10)は、それ自体公知のスナ ップ接続構造又は係合接続構造で上記円錐部(6)に対応するように構成された ことを特徴とする請求項18記載の注射器。 20. 上記注射器の円錐部(6)の外側表面は、少なくとも部分的に粗面仕上 されたことを特徴とする請求項17又は19記載の注射器。 21. 上記注射器本体(1)はガラスのボデーからなり、該ガラスボデーの内 面は潤滑剤が塗布されるとともに高温で処理され、好ましくは約300℃でシリ コン処理されることを特徴とする請求項17〜20のいずれかに記載の注射器。 22. 請求項10〜16のいずれかに記載のカニューレモジュール(9)を取 り付けるためのハブを備える請求項17記載の注射器のための注射器本体にして 、 外周環状ビード(7)を有する注射器の円錐部(6)が、そのハブとして備え られることを特徴とする注射器本体。 23. 請求項10〜16のいずれかに記載のカニューレモジュール(9)を取 り付けるためのハブを備える請求項17記載の注射器のための注射器本体にして 、 粗面仕上した外側表面を有する注射器の円錐部(6)が、上記ハブとして備え られることを特徴とする注射器本体。 24. 注射器の円錐部(6)は、その後端部に、周囲に突出する環状ビード( 7)と、該環状ビード(7)に隣接しかつ周囲に延在する環状溝(8)とを備え たことを特徴とする請求項22又は23記載の注射器本体。 25.請求項17〜22のいずれかに記載の注射器を組み立てて充填する方法に して、 上記注射器本体(1)は分離独立して、その内側がシリコン処理されるととも に、次いで滅菌され、 滅菌されたカニューレモジュール(9)が、独立的に、上記カニューレ(12 )を上記カニューレホルダ(11)内に接着する工程と、該カニューレホルダ( 1 1)を上記カニューレ(12)とともに上記カニューレ保護部材(10)に挿入 する工程と、上記シース部(25)の上記開口端部における正確な位置内のカニ ューレ(12)の有無をチェックした後に、上記プラグ状のカニューレシール( 41)を有する上記前部キャップ(29)を上記シース部(25)に取り付ける 工程とによって組み立てられ、 上記カニューレモジュール(9)は、滅菌状態で上記注射器本体(1)に密着 して取り付けられ、 最後に、上記注射器が充填され、プランジャプラグ(3)を挿入することによ ってその後端部が閉鎖されることを特徴とする方法。 26. 上記カニューレモジュール(9)の上記部材は、組み立てられる前にラ ジエーションによって滅菌されることを特徴とする請求項25記載の方法。
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