JPH08504568A - ウシ膵トリプシン阻害因子から誘導される因子VIIa−組織因子複合体の阻害因子 - Google Patents

ウシ膵トリプシン阻害因子から誘導される因子VIIa−組織因子複合体の阻害因子

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JPH08504568A
JPH08504568A JP6509007A JP50900794A JPH08504568A JP H08504568 A JPH08504568 A JP H08504568A JP 6509007 A JP6509007 A JP 6509007A JP 50900794 A JP50900794 A JP 50900794A JP H08504568 A JPH08504568 A JP H08504568A
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Abstract

(57)【要約】 因子VIIa−TF複合体を阻害する(阻害定数:500nM以下)BPTIから誘導される化合物、該化合物を含有する薬剤組成物および該化合物の使用法が開示される。また、該化合物をコード化する単離された核酸セグメント、該核酸セグメントとプロモーターを含むベクター、転質転換された宿主細胞、および該宿主細胞を使用することによる該化合物の製造法も開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 ウシ膵トリプシン阻害因子から誘導される因子 VIIa−組織因子複合体の阻害因子 発明の分野 この発明は、ウシ膵トリプシン阻害因子から誘導される阻害因子(インヒビタ ー)およびこれらの調製法と治療的使用法に関する。 発明の背景 ウシ膵トリプシン阻害因子(BPTIまたはアプロチニンとも呼ばれる)は、 3個のジスルフィド橋による内部架橋を伴った58個のアミノ酸残基を有するポ リペプチドである[フリッツ(Fritz、H)およびブラデラー(Wunderer、G )、Arzneim.−Forsch/Drug Res.、第33巻、第479頁〜第494頁 参照]。成熟野性型BPTIのアミノ酸配列は次の配列(I)で表される。 (配列ID No.2) 成熟折りたたみタンパク質においては、ジスルフィド結合は、次のシステイン 対の間に形成される:5〜55、14〜38および30〜51。 BPTIもしくはトリプシンと複合化したBPTI変異体、カリクレイン、ト リプシノーゲンおよび無水トリプシンの結晶構造においては、阻害因子の2つの ループが、残基11〜19および34〜39において、セリンプロテアーゼと界 面を形成する[ボード(Bode、W.)ら、Eur.J.Biochem.、第144巻、 第185頁〜第190頁(1984年)参照]。これらの残基は、標的プロテア ーゼに対する阻害因子の特異性を規定する主要な原因であると考えられている。 特異性は、特異的プロテアーゼに対する阻害因子の効力または親和性と関係す る(即ち、Kiが小さいほど、特異性は高く、例えば、500nMまでのKiは、 この出願では特異的であるとみなされる)。セリンプロテアーゼの配列との組合 せにおいては、プロテアーゼ阻害因子の親和性と特異性が、プロテアーゼと阻害 因子の界面の両側での配列変異に起因するということが提案されている[クレイ トン(Creighton、T.E.)およびダービー(Darby、N.J.)、TIBS )第14巻、第319頁〜第325頁参照]。選択性は、2種の特異的なプロテ アーゼに対する特異的阻害因子の阻害定数の差に関係する。 当該分野においては、セリンプロテアーゼの阻害因子または基質の配列は、・・・ −P4−P3−P2−P1−P1'−P2'−P3'−P4'−・・・で表されること が多い(PおよびP'はアミノ酸を示す)。基質の場合、タンパク質分解による 開裂部位は、残基P1とP1'の間で発生するものとして規定される[シェヒタ ー(Schechter、I)およびベルガー(Berger、A)、Biochem.Biophys. Res.Commun.第27巻、第157頁(1967年)参照]。基質中のP−カ ルボニルとP'−窒素原子間の結合は開裂性結合と呼ばれることが多い。 セリンプロテアーゼの主要な特異性は、開裂性結合の前に直接結合する残基の 特性によって規定される。残基P1は、野性型または天然のBPTI配列のリシ ン15に対応する。残基P1と共に開裂性結合を包囲する残基は、次の配列(I I)で表されるBPTIの[活性部位ループ(active site loop)」と呼ばれる ことが多い[ラスコウスキー(Laskowski、M.Jr.)およびカトウ(Kato、 I)、Ann.Rev.Biochem.、第49巻、第593頁〜第626頁(1980 年)参照]。 (配列ID No.2) P2、P3、P4、P1'、P2'、P3'およびP4'は、異なるセリンプロテア ーゼを差別化する阻害因子に対して二次的な特異性を伝える。BPTIにおいて は、残基34〜39から成る第二のループは、特定のセリンプロテアーゼの活性 部位を有する接触領域も形成し、特異性に寄与する。 特定のセリンプロテアーゼに対してより特異的な阻害効果をもたらすBPTI の類似体が報告されている。一つの類似体においては15位と42位のアミノ酸 を変え、また、別の類似体においては15位、17位および42位のアミノ酸を 変えたBPTIの残基3〜58から成るポリペプチドが、血漿カリクレインを阻 害し(Kiは1〜0.1)、また、因子Xaを阻害するが(この場合の阻害定数は 比較的小さく、1800〜150nMである)、因子VIIaまたはトロンビンは 阻害しないことが報告されている[ノリス(Norris、K.)およびペーターセ ン(Petersen、L.C.)、「アプロチニン類似体とその製造法」、EP33 9,924号(1989年11月2臼発行)参照]。 リポタンパク質が関係するヒト血漿の凝固阻害因子(LACI)は3つの縦列 に結合した領域から成る。これらの領域の各々はBPTIと相同性を示す。この 276−アミノ酸阻害因子は、その第二の領域によって因子Xaを阻害し、また 、その第一の領域によって因子VIIa−組織因子複合体を阻害することが報告 されている[ギラード(Girard、T.J.)ら、ネイチャー、第338巻、第 518頁〜第520頁(1989年)参照]。因子VIIa−組織因子複合体の 阻害は、因 子Xaが不存在のときは弱いが、因子Xaが存在するとかなり強くなる[カランダ ー(Callander、S.)ら、J.Biol.Chem.、第267巻、第876頁〜第 882頁(1992年)参照;但し、この文献は本発明の先行技術ではない]。 LACIの第一領域と因子Xの軽鎖から成る組換え融合タンパク質が、因子VI Ia−組織因子複合体の阻害因子であることが報告されている[ギラードら、E P439,442号(1991年7月31日発行)参照]。LACIの最初の2 つの領域を有する組換タンパク質は因子VIIa−組織因子阻害因子である[ブ ローズ(Broze)ら、米国特許第5,106,833号(1992年4月21日 )明細書参照;但し、この文献は本発明の先行技術ではない]。 発明の概要 この発明は、因子VIIa−組織因子(TF)複合体の生体内外での生活性に 対する強力な阻害活性を有するように処理されたBPTIの誘導体に関する(該 処理法については後述する)。第一の観点によれば、本発明は、500nM以下 、好ましくは100nM以下、より好ましくは10nM以下の阻害定数(Ki)を 示す程度で因子VIIa−TFを阻害するBPTIから誘導される化合物によっ て特徴づけられる。 「化合物」という用語は、ヒト膵トリプシン阻害因子を含む天然に存在するB PTIとその類似体の場合のように、58個のアミノ酸から成るアミノ酸配列を 有するポリペプチド鎖に関するだけでなく、因子VIIa−TFの阻害因子とし ての活性とは関係のない位置が置換した1個もしくはそれ以上のこれらのアミノ 酸を有する化合物も意味する。例えば、このような置換には、グリシンによるバ リンの置換、1個もしくはそれ以上の荷電アミノ酸による同一もしくは反対荷電 アミノ酸の置換、および1個もしくはそれ以上のアミノ酸の欠失等が含まれる。 さらに、BPTI誘導体の因子VIIa−TFに対する阻害活性にはほとんども しくは全く影響を与えないようにして、1個もしくはそれ以上のアミノ酸をBP TI−類似体のポリペプチド鎖中に導入してもよい。このような置換は、天然に 存在するアミノ酸のいずれを用いておこなってもよく、あるいは、当該分野で既 知 の標準的な方法によって製造される合成アミノ酸を用いておこなってもよい。本 発明の特に好ましい観点においては、特別に選択された部位において、最終的に 得られるコード化BPTI−類似体に因子VIIa−TFに対する阻害活性を付 与するように選択された特異的な位置において変化をもたらすBPTI−類似体 の所望のアミノ酸配列をコード化する核酸配列(例えば、DNAまたはRNA) を合成することによって当該化合物は誘導される。このような誘導法の一例を以 下に説明する。この場合、遺伝子工学的な方法によって突然変異体BPTI化合 物を調製した。 「類似体」という用語は、BPTIに類似し、BPTIの3個のジスルフィド 結合を付与されたBPTIと同一の二次元的または三次元的構造を実質的に有す る天然もしくは合成の化合物を意味する。 特に、BPTI−類似体であって、因子VIIa−TF阻害活性を有する化合 物には次の構造から成るか、または実質上次の構造から成る化合物が含まれる: この場合、 X11はアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン 、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラ ニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシンまたはバリン を示し、 X13はアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン、 グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニ ルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシンまたは バリンを示し、 X14はアラニン、システイン(X38がシステインのとき)、グリシンまたはセ リ ンを示し、 X15はアルギニンまたはリシンを示し、 X16はアラニンまたはグリシンを示し、 X17はアラニン、アルギニン、アスパラギン、グルタミン、グリシン、ヒスチ ジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロ リン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシンまたはバリンを示し、 X18、X19およびX20はいずれかの天然のアミノ酸を示し、 X34はアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸 、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチ オニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、 チロシンまたはバリンを示し、 X35はフェニルアラニン、トリプトファンまたはチロシンを示し、 X36はアラニン、グリシンまたはセリンを示し、 X38はアラニン、システイン(X14がシステインのとき)、グリシンまたはセ リンを示し、 X39はアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸 、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチ オニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、 チロシンまたはバリンを示し、 X45はフェニルアラニン、トリプトファンまたはチロシンを示し、 X46はいずれかの天然のアミノ酸を示す。 特に好ましい態様においては、誘導化合物には次の構造を有する化合物が含ま れる: この場合、 X1はアラニンまたはアルギニンを示し、 X11はアラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、プロリン、セリ ン、トレオニンまたはバリンを示し、 X13はアラニン、グルタミン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオ ニン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、チロシンまたはバリンを 示し、 X14はシステインを示し、 X15はアルギニンまたはリシンを示し、 X16はアラニンまたはグリシンを示し、 X17はアラニン、イソロイシン、ロイシン、メチオニンまたはチロシンを示し 、 X18はヒスチジン、イソロイシン、フェニルアラニンまたはチロシンを示し、 X19はアスパラギン、グルタミン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リ シン、プロリン、トレオニンまたはバリンを示し、 X20はアルギニンまたはセリンを示し、 X34はアスパラギン酸、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、フェニルアラ ニン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシンまたはバリンを示し、 X35はチロシンを示し、 X36はグリシンを示し、 X38はシステインを示し、 X39はアルギニン、アスパラギン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、ロ イシン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファンまたはチロシンを示し 、 X45はフェニルアラニンを示し、 X46はアスパラギン酸、グルタミン酸、リシン、フェニルアラニン、トリプト ファンまたはチロシンを示す。 第二の観点によれば、本発明は、前記の化合物をコード化する単離された核酸 セグメントによって特徴づけられる。 「単離された」という用語は、核酸が天然では自然に発生しない状態で提供さ れることと意味し(もっとも、ヌクレオチドの核酸配列は天然に存在する配列と 同一であってもよい)、好ましくは宿主細胞ゲノム内、発現ベクター内または他 のベクター内において、複製され、転写され、本発明による所望の阻害因子を形 成するように翻訳されるような状態で存在することを意味する。また、この用語 は、核酸の均質溶液も意味する。 好ましい態様においては、核酸セグメントは少なくとも150個の塩基を含ん でおり、核酸セグメントの転写を調整するプロモーター領域を有するベクター、 例えば、プラスミド、ファスミド、コスミドまたはファージ内で提供される。こ れに関連する観点においては、本発明は、このようなベクターを含有する宿主細 胞によって特徴づけられる。 「プロモーター領域」および「転写」という用語は、当該分野において認識さ れている意味で使用する。 さらに別の観点によれば、本発明は、ベクターが宿主細胞内において前記化合 物を発現させる条件下において、該化合物をコード化する該ベクターを含有する 該宿主細胞を増殖させることによる該化合物の調製法によって特徴づけられる。 好ましくは、該化合物は、これを細胞周辺腔または培養上澄み中へ分泌させる分 泌シグナル配列に結合させる。 該化合物の調製法の好ましい態様には、次の工程(a)〜(c)が含まれる: (a)該化合物コード化する発現ベクターを用いて形質転換された宿主細胞の 栄養培地内での培養を開始させ、 (b)該化合物が生産されるのに十分長い時間にわたって培養をおこない、次 いで、 (c)該化合物を培地から回収する。 本発明には、貯蔵後に投与される薬学的に許容される組成物であって、薬学的 に許容されるキャリヤーまたは希釈剤と共に前記の化合物を薬学的に有効な量含 有する組成物が包含される。 本発明にはまた、本発明による化合物を治療的に有効な量投与することを含む 、組織因子および/または因子VIIaの異常な発現または量によって特徴づけ られる哺乳類の病気の予防法または治療法が包含される。例えば、本発明には、 異常な血栓症によって特徴づけられる哺乳類の病気の予防法または治療法が包含 される。「異常な」という用語は、哺乳類の一般的な母集団で観察される場合と は異なる量または型の組織因子または因子VIIaを示すものであって、当該分 野で認識されている用語である。 本発明のさらにまた別の特徴や利点は、本発明の好ましい態様と請求の範囲に 関する以下の記載によって明らかにする。 図面の簡単な説明 まず第一に、図面について簡単に説明する。 図1は、BPTI分子表面と因子VIIa基質結合部位のモデルとの間の三次 元的な相互作用を示す模式図である。点線で示す表面は、因子VIIaの基質結 合部位と接触することが予想されるBPTI分子の部分を表す。BPTI部分( 下方)と因子VIIa(上方)のポリペプチド鎖は黒色のリボンで表す。 図2はベクターpMa5−PIを示す模式図である。pMa5−PIの地図は次の (i)〜(vi)の特徴を有する:(i)Co1E1型複製開始点(OPI)、(ii )複製開始点を含む線状ファージf1の遺伝子間領域(f1 OPI)、(iii) アンピシリン耐性を付与するβ−ラクタマーゼ遺伝子(bla)、(iv)アンバー 停止コドンを導入する突然変異によって非機能化されたクロラムフェニコールア セチルトランスフェラーゼ遺伝子(cat−am)、(v)Ptac/phoA/BPTI発 現カセット、および(vi)ファージfdの中心転写ターミネーターの2つのコピー (fdT)。相補ベクターpMc5−P1は、cat遺伝子が機能的で(クロラムフェ ニコール耐性を付与する)、bla遺伝子がアンバー停止コドンを有するという点 を除けば、pMa5−PIと同一である。拡大した領域はPtacプロモーターの位 置、phoA分泌シグナルをコードするDNAセグメント、BPTIから誘導され た遺伝子および関連する制限部位を示す。シークエンシングプライマーは、図2 の上部に示すように、BPTIコー ディング領域のすぐ下流にベクター配列にアニール化される。該プライマーは、 本発明による因子VIIa−TFに対する有用な阻害因子をコード化するDNA 配列を決定するのに使用することができる。 図3はBPTIコーディング領域の組立に使用した4種のオリゴヌクレオチド のDNA配列(5'〜3')を示す。 図4は、pMa5−PIの構成に用いた種々のオリゴヌクレオチドのDNA配列 を示す。特に、図4aは、受容体ベクターpMa5−19またはpMc5−19(こ れらは、まとめてpMa/c5−19で表す)の関連する部分を示す。ベクターの 構成を示すこれらの略語で用いるように、「a」はアンピシリン耐性をもたらす 配列に関するものであり、「c」はクロラムフェニコール耐性をもたらす配列に 関し、また、「a/c」はアンピシリン耐性とクロラムフェニコール耐性の両方を もたらす配列を示す。EcoRI/XbaIフラグメントは、pMa/c5−8のマル チクローニング部位中に存在する[スタンスセンス(Stanssens)ら、Nucl. Acids Res.、第17巻、第4441頁〜第4454頁(1989年)参照] ・Ptacプロモーターの−35と−10のボックス、シャイン−ダルガルノ(Sh ine−Dalgarno;SD)配列、phoa遺伝子から誘導された分泌シグナルおよびい くつかの関連する制限部位を示す。図4bは4種の化学的に合成したオリゴヌク レオチドから成る二本鎖のBPTI−コーディングフラグメントを示す。BPT I−オリゴヌクレオチドは、KpnIによってオープンにされたpMc5−19ベク ターと結合させ、DNAポリメラーゼI[クレナウ(Klenow)フラグメント] を用いて処理した後、HindIIIを用いて消化させた。これによって、BPT Iコーディング領域の5'−末端はphoA分泌シグナルに融合され、一方、3'− 末端のHindIII−接合点はフレーム内の(in−frame)TAA翻訳停止コドン を発生させる。 図5は、BPTIから誘導されてPIIIコートタンパク質に融合された突然 変異タンパク質の5つのコピーをもたらす線状ファージを示す模式図である。 図6は、本発明による因子VIIaに対する強力な阻害因子をもたらすファー ジの単離法を示す模式図である。 図7は、pHILS1大腸菌−ピキア・パストリス(Pichia pastoris)シャ トルベクターの模式図である。このプラスミドは、アンピシリン耐性遺伝子(A mp)と大腸菌の複製源(ori)を有する大腸菌プラスミドpBR322のセグメン トを含む。この部分は、f1−バクテリオファージの複製源(f1−ori)も含む 。ピキア・パストリスエレメント(AOX、PHO1、HIS4)は以下の実施 例10で規定される。関連する制限部位はBg12、Sac1、Nsi1、Xho1、 Sma1、EcoRI、BamH1、Xba1およびStu1で示される。 図8は、得られたヒト血漿中の5L15の組織因子活性化に対する線量応答曲 線を示す。5L15の存在下で活性トロンビンの最大値があらわれる時間を、阻 害因子の不存在下で活性トロンビンの最大値があらわれる時間で割った比として 、相対遷延(relative prolongation)を計算した。 図9は、ヒト血漿中の5L15とヒルジン(Hirudin)の組織因子活性化に対 する効果を示すトロンビン発生曲線である。図中、正方形の符号は対照を示し( 抗凝固因子を含まない場合)、三角形の符号は5L15の濃度が0.663μM の場合を示し、円形の符号は5L15の濃度が3.938μMの場合を示し、ゴ チックの正方形の符号はヒルジン(0.1μM)の場合を示す。 好ましい態様の詳細な説明 BPTI−誘導体 特定のセリンプロテアーゼ(例えば、トリプシン、プラスミン)に対するBP TIの特異性を、プロテアーゼ基質結合部位と接触するBPTI分子の表面部分 を構成するアミノ酸の特性によって決定する。図1において点で表示する表面は 、因子VIIaの基質結合部位と接触すると予想されるBPTI分子の部分を示 す(組織因子との複合体中の因子VIIaのプロテアーゼ領域は構造中のトリプ シンに類似するものと想定する)。BPTI分子のポリペプチド鎖は下方の黒色 リボンで表示される。因子VIIa構造体と形態、電荷、極性および疎水性の点 で最適な適合性が得られるように接触表面を修飾する方法により、アミノ酸を置 換するか、挿入するか、または欠失させることによってBPTIから化合物を誘 導する ことができる。このようにしてBPTIから誘導される化合物は因子VIIaに 対する強力な阻害因子である(BPTI自体は因子VIIaに対しては有意な阻 害効果を示さない)。接触領域の外側のアミノ酸の修飾または除去によっては、 接触領域の構造がこのような変化により乱されない限り、阻害因子の結合特性は 影響を受けない。図1に示すものと類似のBPTIモデルを考察することにより 、接触領域の形態は主として(もっぱらではない)残基11、13、14、15 、16、17、18、19、20、34、35、36、38、39、45および 46によって規定されるものと推定される。従って、BPTIから誘導される本 発明による阻害因子はこれらの部位において阻害活性を高めるように修飾されて いる。該阻害因子の他の部位は、このような修飾にほとんどまたは全く影響を及 ぼさないような変化を受けていてもよい。これらの阻害因子は、インビボおよび インビトロにおいて因子VIIa−TFの活性を阻害するように最適化された塩 基性BPTI構造を有する。このような誘導体は、以下に説明するようにして、 標準的な手順によって調製することができる。しかしながら、BPTI構造にお ける最適な変化の同定は、ランダム化突然変異法またはBPTIアミノ酸の配列 もしくは構造の系統的変更法によっておこなうことができる。これらの方法を以 下に例示するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。部位特異的突然変異誘発 本発明において有用な因子VIIa−TFの阻害因子は、微生物の体内で発現 されたBPTI遺伝子の部位特異的突然変異誘発によって同定できる。例えば、 スタンスセンスらの報文[Nucl.Acids Res.第17巻、第4441頁〜第 4454頁(1989年)]に記載の手順により、合成遺伝子をベクター内で形 成させ、これを標準的な方法によって突然変異誘発させる。特に、BPTIコー ディング領域は化学的に合成されるので、ヌクレオチド配列は、大腸菌のコドン 使用頻度に匹敵するように適合する(即ち、合成された遺伝子は、ポリペプチド 生産に悪影響を及ぼすAGAおよびAGG Arg−モジュレーター−コドンを欠 くように調製する)。要所要所に配置させた他の遺伝子操作を促進する制限部位 を取 込むことができる。1位のアルギニンをアラニンで置換させることにより、大腸 菌のシグナルペプチダーゼによる適切な処理をおこなう。 固有の、適切に折りたたまれたジスルフィド結合によって結合されたBPTI 誘導体を生産する大腸菌の発現系を確証するために、BPTIから誘導された突 然変異タンパク質を、分泌シグナルペプチドをコード化するDNAフラグメント に遺伝子を融合させることによって、ペリプラスム間隙へ誘導することができる 。オリゴヌクレオチドをコード化するBPTI誘導体はpMa/c5−19と直接 結合させる(pMa/c5−19はpMa5−19またはpMc5−19を示す)。こ のベクター(図2参照)はIPTG−誘導Ptacプロモーター、およびKpnI部 位に基づいて利用可能なように調製されたアルカリ性ホスファターゼ(phoA) 遺伝子の分泌シグナルをコード化する部分を有する[スタンスセンスら、Nucl .AcidsRes.第17巻、第4441頁〜第4454頁(1989年)参照]。 BPTI誘導体−コーディング領域の組立に使用した4種のオリゴヌクレオチド の配列を図3に示す。図4には、pMa/c5−19の関連部分および完全なBP TI誘導体−コード化核酸フラグメントを示す。pMa/c5−19ベクター内で のBPTI−相似遺伝子の構築については、以下の実施例1において詳述する。 ベクターpMa5−PIおよびpMc5−P1は本発明において有用である。何故 ならば、これらのベクターは線状ファージf1の遺伝子間領域に宿っているので 、発現、オリゴヌクレオチド特異的突然変異誘発およびシークエンシングは同じ レプリコンによっておこなわれるからである。突然変異構築実験はステンセンス らの報文[Nucl.Aclds Res.、第17巻、第4441頁〜第4454頁( 1989年)]に記載の方法と実質上同一の方法によっておこなった。BPTI から誘導された阻害性化合物82c5および95c12をコード化する遺伝子の構 築については以下の実施例2において説明する。 大規模生産のためには、特異的阻害因子をコード化する遺伝子を分泌生産系、 例えば、Pichia酵母発現系[フィリップス・ペトローレアム・カンパニー(Ph illips Petroleum Company)から入手]へ転移させることができる。因子V II a−TFに対する特定の阻害因子の発現に用いたベクターについては、以下の実 施例10において説明する。組換えタンパク質は標準的な方法、例えば、イオン 交換クロマトグラフィーおよびアフィニティークロマトグラフィーによって培養 培地から精製することができる。この精製例については実施例3において説明す る。ランダム突然変異誘発 因子VIIa−TFに対する特異的な阻害因子は、BPTIの全遺伝子または プロテアーゼ阻害因子の接触領域に含まれる残基の特定のセットのランダム突然 変異誘発によって得ることができる。BPTIから誘導されるこの種の突然変異 ポリペプチドのライブラリーは、適当な酵素アッセイ法、例えば、以下の実施例 4に記載の方法を用いることによって因子VIIa−TFの阻害に対するスクリ ーニング処理に付すことができる。あるいは、因子VIIa−TFの強力な阻害 因子を単離する方法を利用してもよい。例えば、ラドナー(Ladner)らによる 米国特許第5,096,815号(1992年3月17日)明細書に記載の方法 により、線状ファージコートタンパク質を含む融合タンパク質として突然変異体 −BPTIを発現させることができる。因子VIIa−TFの阻害因子として作 用するファージは「パンニング(panning)」と呼ばれる方法によって単離する ことができる[パームレイ(Parmley)ら、ジーン(Gene)、第73巻、第3 05頁〜第318頁(1988年)参照]。突然変異体−BPTIの特定のライ ブラリーの構築例については以下の実施例7において説明する。また、パンニン グのプロトコルについては実施例8において説明する。BPTIから誘導される好ましい化合物 本発明による好ましい化合物は、因子VIIaに対するKiが500nMよりも 小さな化合物である。このような化合物を以下に例示する。これらの阻害因子は 、括弧内に示す置換以外は、BPTIと同じアミノ酸配列を有する。 別の好ましい誘導体は、因子VIIa−TFに対するKiが50nMよりも小さ な化合物であり、次の化合物が例示される。 さらに別の好ましい誘導体は、因子VIIa−TFに対するKiが5nMよりも 小さな化合物であり、次の化合物が例示される。 有用性および製剤 血液の凝固は、セリンプロテアーゼの数種の特異的な酵素源が限定されたタン パク質加水分解によって活性化される一連の増幅反応の最終段階である。この活 性化反応の開始と伝播は、凝固の外因性経路と内因性経路を経ておこなわれる[ マッキー(Mackie、I.J.)およびブル(Bull、H.A.)、「正常な止血と その調節」、Blood Reviews、第3巻、第237頁〜第250頁(1989年 )参照]。両方の経路は、因子Xaの形成において、高度に相互依存しており、 また、収斂 性がある。因子Xaは血液凝固カスケードにおいては、トロンビンを生成する最 後から2番目の段階を触媒する。トロンビンは血漿内のフィブリノゲンを分裂さ せることによって血塊を形成させる。凝固の初期段階の一つは、血管の内皮細胞 が損傷されたときの組織因子の発現である。組織因子に結合した活性化因子VI I(VIIa)は因子IXおよびXを活性化させ、血液凝固の内因性経路と外因 性経路への進行を開始させることによって重要な役割を果たす。 凝固カスケードの初期段階の妨害によって、因子VIIa−TFに対して強力 で選択的なこの活性化活性の阻害因子を、組織因子の発現に関係する疾患、特に 異常な止血に関係する疾患の治療薬として使用できる。例えば、因子VIIa− TFの阻害因子は、血栓治療中または血管形成手術中の血管再閉塞を防止するの に使用できる。また、該阻害因子は、敗血性ショックと関係する散在性の血管内 凝固障害、特定のウイルス感染症および癌の治療にも使用できる。これについて は、組換え組織因子経路阻害因子が、エンドトキシンによって引き起される散在 性の血管内凝固障害からウキザを保護する実施例によってさらに説明する。 本発明の最も好ましい化合物は、因子VIIa−TF複合体の選択的阻害因子 である。治療患者の潜在的な止血能に最小の影響しか及ぼすことなく、病原性の 血栓形成を抑制することは該化合物の重要な特徴である。この結果、治療中の出 血性合併症の発生率は低減することになる。本発明による化合物は、阻害定数の 比、即ち、(他の酵素に対するKi)/(因子VIIa−TF複合体に対するKi )の値が約10、好ましくは約100のとき、他のセリンプロテアーゼ(トリプ シンを除く)に比べて、因子VIIa−TF複合体に対して「選択性」があるも のとする。この場合、本発明による化合物のKiは、因子VIIa−TF複合体並 びに他の凝固酵素、例えば、カリクレイン、因子XIa、因子VIIa、因子Xa 、トロンビン、フィブリン溶解酵素、プラスミン、組織プラスミノゲン活性化因 子(tPA)、ウロキナーゼ(UK)、および抗凝固酵素、タンパク質Cに対し て決定される。好ましくは、プラスミンまたはタンパク質Cに対するKiを因子 VIIa−TF複合体のKiと比較することによって、本発明による化合物の選択 性を評価する。こ のような利点がない場合であっても、この種の特異性を有さない本発明による阻 害因子は有用である。 本発明には、貯蔵後に投与されるように調製された薬剤組成物であって、薬学 的に有効量の前記化合物および薬学的に許容されるキャリヤーまたは希釈剤を含 有する薬剤組成物が包含される。治療用に許容されるキャリヤーまたは希釈剤は 薬学の分野においては周知であり、例えば、次の文献に記載されている:「レミ ングトン(Remington)の薬科学」、マック・パブリッシング社(Mack Publ ishing Co.)、ゲンナロ(A.R.Gennaro)編、1985年。該薬剤組成 物には防腐剤、安定剤、色素および調味剤を配合してもよい。例えば、防腐剤と して、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸およびp−ヒドロキシ安息香酸エステル 類を添加してもよい(上記文献、第1449頁参照)。さらに、抗酸化剤および 沈澱防止剤を使用してもよい(上記文献参照)。 本発明による組成物は経口投与用の錠剤、カプセルまたはエリキシル、直腸投 与用坐剤または注射投与用滅菌溶液もしくは懸濁液等として調製して使用に供し てもよい。注射用製剤は、液状の溶液もしくは懸濁液、注射前に液状の溶液もし くは懸濁液に調製するのに適した固体、または乳濁液等の常套の形態に調製して もよい。適当な賦形剤は、例えば、水、食塩水、ブドウ糖、マンニトール、ラク トース、レシチン、アルブミン、グルタミン酸ナトリウムおよび塩酸システイン 等である。さらに、所望により、注射用薬剤組成物には、少量の無毒性助剤、例 えば、湿潤剤およびpH緩衝剤等を配合してもよい。また、所望により、吸収促 進剤、例えばリポソーム等を用いてもよい。 本発明には、異常な血栓症によって特徴づけられる病気の予防法もしくは治療 法が包含される。投与に必要な該組成物の薬学的有効量は、投与経路および処置 される哺乳類のタイプや身体的な特徴によって左右される。投与量は最適な効能 が得られるように調整されるが、体重、ダイエットおよび併用する薬剤等の要因 並びに医学の分野の当業者に認識される他の要因によって左右される。 本発明による上記方法の実施に際しては、前述の化合物もしくは組成物を単独 もしくは併用して使用してもよく、あるいは他の治療剤もしくは診断剤と併用し てもよい。これらの化合物はインビボ、通常は哺乳類、好ましくは人体で使用す ることができ、また、インビトロでも使用できる。インビボで使用する場合、該 化合物もしくは組成物は種々の方法(例えば、非経口投与、静脈内投与、皮下投 与、筋肉内投与、結腸内投与、直腸内投与、鼻腔内投与または腹膜内投与等)に より、種々の投与量で投与することができる。 当業者には容易に理解されるように、有効なインビボ投与量および特定の投与 方法は処理される哺乳類の年令、体重および種類、使用する特定の化合物、並び にこれらの化合物を用いる特定の用途等によって左右される。所望の効能を得る ために必要な有効投与量は当業者によって容易に決定できる。一般的には、該化 合物の投与を比較的少ない投与量から開始し、所期の効能が得られるまで投与量 を増大させてゆくことによって決定される。 本発明による化合物の投与量は所望の効能と治療上の徴候に応じて広範囲に変 化させることができる。一般的には、投与量は体重1kgあたり約0.01μg〜 100mg、好ましくは約0.01μg〜10mgである。好ましい投与法は非経口投 与法、例えば、日毎の静脈内投与法である。実施例1pMa5−PIベクターにおけるBPTI遺伝子の構築 化学的に合成した4つのオリゴヌクレオチドを利用して、BPTIコード化領 域を集めた(例えば、Pst205、74−mer;Pst206、78−me r;Pst207、102−merおよびPst208、102−mer;図3 を見よ)。合成した後、オリゴヌクレオチドを分取ゲル電気泳動により精製し、 酵素的にリン酸化した。その後、そのオリゴヌクレオチドを対を形成するように アニールさせた:その目的でそれぞれの適したオリゴヌクレオチド50pmol 含有混合液20μlを100℃で3分間加熱し、その後その混合液を室温(約2 0℃)まで冷やした。オリゴヌクレオチドPst205およびPst206をア ニールすることにより、平滑末端StyI断片が得られる;同様にしてオリゴヌ クレオチドPst207およびPst208はStyI/HindIII断片を 形成する。続いて、これらの断片は一緒になって図4Bに示すように二本鎖BP TIコード化領域全体を構成する。 受容体pMc5−19をKpnI制限により開き、DNAポリメラーゼI(ク レノウ(Klenow)断片)で処理し、3′−オーバーハンギング(over hanging)末端を切除した後、HindIII(図4A;標準的な手順に より他の同等のベクターを容易に指定し、かつ使用することができる。)で消化 した。この材料は上述した2つのBPTI断片と結合した。laclq株WK6 を結合混合物で形質転換した。このベクターを形質転換することのできるlac Iq対立形質を含有する他の大腸菌株はJM101、71−18(ヤニッシュ− ペロンら、ジーン、33:103〜199(1985))、またはXL1−ブル ー(Blue)(バロックら、バイオテクニークス、:376〜379(19 87))を含有する。 任意に選び出した12のCmR形質転換の制限分析に基づいて、5つのクロー ン(指定のc2、c8、c9、c10およびc11)を保持した。それに続くこ れらのクローンの配列決定により、構築スキームにより予測されるphoAシグ ナルとBPTIコード化領域との間の正確な結合を確認した;しかしながら、5 つの全てのクローンには1またはそれ以上の不必要なヌクレオチド置換体が含ま れていることがわかった。クローンc9(結果的にAsn43Lysアミノ酸置 換となるC−>A置換を含有する)およびc10(結果的にLeuからValへ の変異となるC−>G置換を含有する)は、野生型BPTIをコード化するベク ターを構築するのに用いられた。この目的でc9の小さなEcoRI/StyI 断片およびc10の小さなStyI/HindIII断片の両方をポリアクリル アミドゲルより精製し、EcoRIおよびHindIIIで消化したpMa5− 8に結合した。正確な制限パターンを示している得られたクローンのうちの1つ を保持した。このクローンは、配列決定により、意図したBPTIコード化領域 を含むことが示され、これをpMa5−PIと称した。変異体を構築するために 、相補的pMc−PIも構築した。後者のベクターはEcoRI/XbaI(X baI部位はHindIII部位のすぐ下に存在する;図4を見よ)発現カセッ トをpMa5−PIからpMc5−8に転移することにより得た。 Ptacプロモーターの抑制解除に際して、pMa5−PIまたはpMc5−P Iのいずれかを有するWK6細胞は、トリプシン抑制活性の出現により示される ように、BPTIの合成を支配することがわかった。この活性は浸透ショックに よりなくなり、BPTIが細胞周辺腔に蓄積することを示した。その発現レベル は非常に低いため、総細胞抽出物のゲル電気泳動の分画に続くクマシー染色によ り蛋白質を視覚化することはできなかった。この活性測定値から、BPTI蛋白 質のレベルは培地1リッターあたり約1mgになることが計算で求められた(O D600nm=±4)。ここで報告された生成物レベルを、同様の発現系を用いて他 者により見いだされたレベルと比較することができる。マークスら、ジェイ・バ イオル・ケム、261:7115〜7118(1986)およびゴールデンバー グら、バイオケミストリー、27:2481〜2489(1988)。精製(以 下を見よ)後、組換えBPTIはN−末端配列に処した。その結果は、phoA −BPTI前駆体が正しい手順を経ているということを示す。実施例2部位特異的変異誘発処理によるBPTI誘導分子の遺伝子コード化 一般的手法構築 pMa/c5−19ベクターに含まれるBPTI遺伝子の野生型または変異形 態を部位特異的変異誘発処理することにより、本発明によるインヒビターを得る ことができる。部位特異的変異誘発処理の一般的なプロトコールには以下の6工 程が含まれている。 1. 一本鎖DNAの調製 pMa5−PI、pMc5−PIまたは適切な誘導体(100μg/mlアン ピシリンまたは25μg/mlクロラムフェニコールを追加したLB培地中、3 7℃で成育した)を含むWK6細胞の一夜培地を、抗生物質を含有しない新鮮な 培地で1:50に希釈した。細胞を濃度約2×108/mlまで増殖させ、ヘル パーファージM13KO7(ビエイラら、メソズ・イン・エンザイモロジー(M ethods in Enzymology)、153:3〜11(1987) )で感染多重度20にて感染させた。5〜16時間インキュベートした後、ウイ ルスおよび疑似ウイルス粒子を上澄みから回収し、本質的にはサムブルックら、 モレキュラー・クローング−Aラボラトリー・マニュアル(Molecular Cloning−A Laboratory Manual)、コールド・ス プリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス(Cold Spring Har bor Laboratory Press)、p.4.29(1989))で 記載されているようにして一本鎖DNAを抽出した。その収量(一般的には1〜 4μg/ml培地)を紫外分光法により決定した(ε260nm=2.86×10-2 cm2/μg)。 2. DNA断片の調製 pMc5−PIまたはpMa5−PIプラスミドDNAを制限酵素SacII およびSphI(両方の制限部位は独特であり、これを図4に示す)で完全に消 化した。その大きな断片を本質的にはヴァイスランダー(Weislander )、エル(L.)、アナル・バイオケム(Anal.Biochem)、98: 305〜309(1979)に記載されているようにして、低融点アガロースゲ ルから回収した。既知量のDNAのバンド強度と比較して、エチジウムブロミド で染色したアガロースゲル上で断片の収量を定量した。 3. ギャップ二重DNA(gdDNA)の構築 工程2で述べた大きなゲル精製SacII/SphI断片、および工程1から の一本鎖形態の相補的ベクターの変質/再生によりgdDNAを得た。断片(0 .1pmol)と一本鎖DNA(0.5pmol)のA35μl水性混合物(2 mM未満の塩を含有する)を70℃で5分間培養した;次いで、70℃の1.5 MKCl/100mMトリス−HCl(pH7.5)5μlを添加し、その混合 物を室温まで冷却した。アガロースゲル上のハイブリダイゼーション混合物の1 アリコートの電気泳動により、gdDNAの生成を監視した。gdDNAの移動 度は、緩和完全二本鎖pMa5−PIの移動度と区別することができなかった。 4. 変異誘発オリゴヌクレオチドのアニールおよびギャップ充填/密封反応 合成オリゴヌクレオチドにより目的のアミノ酸を置換した。 そのオリゴヌクレオチドを酵素でリン酸化し、分取ゲル電気泳動により精製し た。ヴ(Wu)ら、オリゴヌクレオチド・シンセシス−a・プラクティカル・ア プローチ、アイ・アール・エル・プレス(IRL Press)、オクスフォー ドおよびワシントンDC、pp.135〜151(エディット・ガイト(Edi t.Gait)、M.J.1984)。 オリゴヌクレオチド10ピコモルをgdDNA含有のハイブリダイゼーション 混合物8μlに添加した。この混合物を65℃で5分間加熱した後、室温まで冷 却した。10倍希釈緩衝液(625mM KCI、275mM トリス−HCI 、150mM MgCl2、20mM DTT、0.5mM ATPおよび4つのd N TP′sそれぞれ0.25mM、pH7.5)4μlを水で最終的に体積が40 μlに調節し、DNAポリメラーゼI1ユニット(クレナウ(Klenow)断 片)、およびT4DNAリガーゼ5ユニットを添加した。その混合物を室温で4 5分間培養した。 5. 形質転換および分離 ポリメラーゼ/リガーゼ反応混合物のアリコート(5μl)を用いて、菌株W K6mutSを形質転換させた。ツェル(Zell)ら、ジ・エンボ・ジャーナ ル(The EMBO Journal)、:1809〜1815(1987 )。その形質転換混合物のアリコート(1/10)を培地(25μg/mlクロ ラムフェニコールまたは100μg/mlアンピシリン)を選んで流し、形質転 換効率を測定した;通常、100〜1000個の形質転換細胞が得られた。残り の形質転換混合物を用いて、25μg/mlクロラムフェニコールまたは100 μg/mlアンピシリンを追加したLB培地10mlに接種した。一夜増殖させ た後、プラスミドDNAを単離し、これを用いてsu-菌株WK6(ツェルら、supra )を形質転換させ、再度適切な抗生物質耐性を選択した。 6. 目的変異体の同定 任意に採出した二、三のクローンの一本鎖DNA(工程1に従って調製した) を配列した。変異体のコード化領域全体の配列決定は、T7DNAポリメラーゼ とBPTIコード化領域のすぐ下のベクター配列にアニールするシングル・プラ イマー(図4)とを用いる、ターバーおよびリチャードソンのジデオキシ・チェ イン・ターミネーション法、米国特許第4,994,372号、に従って行った 。インヒビター82c5をコード化するpMc5PI82c5の構築 本発明による幾つかのインヒビターは突然変異誘発を何回か繰り返した後に得 られ、中間体の構築が発現される間、中断される。そしてコード化蛋白質を精製 し、分析した。これらと同じ変異は、異なった親遺伝子と異なったオリゴスクレ オチドを用いることにより、より少数の繰り返しまたは異なった配列順序で導入 することができる。それゆえに、以下に示される実施例は単に蛋白質の技術的な サイクルを説明するものであって、限定的に解釈すべきではない。中間体として 用いられる幾つかのベクターも、本発明によるファクターVIIa−TFインヒ ビターをコード化する。下記の表は、オリゴスクレオチド、一本鎖DNA、およ びベクターを用いる82c5変異体の構築を示す。 変異体BPTIは本発明によるファクターVIIa−TFインヒビタ ーであることを示す。 a このベクターは機能性変異体BPTIをコード化しない。7bp削除 により、幾つかの隣接塩基と同様にコドン39を除去する。これは、AからTの 置換と合わせて、独自のAflII制限部位を作り出す。コード化領域が回復す る場合(pMa5PI56c1およびpMa5PI52c19の構築)、WK6 の形質転換(前述の工程5)前のWK6mutS形質転換細胞から単離したプラ スミドDNAのAflII消化により、全ての非変異体子孫を効果的に排除する 。インヒビター95c12をコード化するpMa5PI95c12の構築 下記の表は、オリゴヌクレオチド、一本鎖DNA、およびベクターを用いる9 5c12変異体の構築を示す。 b 変性オリゴスクレオチドPst302は以下のコドンの導入に対して 設計された:AAG、Lys;AAT、Asn;GAG、Glu;GAT、As p;CAG,Gln;CAT、His;TAT、TyrおよびTAG、アンバー 終止コドン。 変異体BPTIは本発明によるファクターVIIa−TFインヒビタ ーであることを示す。突然変異誘発オリゴスクレオチド 上で挙げられたベクターの構築に用いられた突然変異誘発オリゴスクレオチド の配列は、下記の表で示される: 実施例3大腸菌から組換えBPTI誘導インヒビターの精製 大腸菌細胞を、バッフル・フラスコ(baffled flasks)中クロ ラムフェニコールまたはアンピシリン(含有する型のベクターが必要とする場合 、pMa5はアンピシリンを、pMc5はクロラムフェニコールを必要とする) を含有するLB培地250mlで37℃にて増殖させた。IPTG0.1mMの 添加により3時間後に細胞が誘発し、一夜増殖した。大腸菌細胞の溶解はマーク ス、シー・ビー(C.B.)ら、ジェイ・バイオロ・ケム(J.Biol.Ch em.)261:7115〜7118(1986)で記載されたのと同様に行っ た。湿った細胞約1gを、20%スクロースおよび50mM EDTAを含有す るpH8の40mMトリス緩衝液1.5mlに懸濁させた。リゾチーム2.5m gを添加した後、0.1%トリトン(Triton)X−100 1.15ml およびNaCl(5M)0.3mlを添加した。室温で15分経過後、pH7. 8の200mM TEA緩衝液2.5mlを添加した後、CaCl2(1M)0. 15mlおよびMgCl2(1M)0.1mlおよびDNAseI 10μgを 更に添加した。その懸濁液を25℃にて20分間撹拌した。大部分の蛋白質が2 %トリクロロ酢酸(TCA)を添加することにより沈澱し、遠心分離することに より除去した。さらに精製するために、TCAの上澄みをNaOH添加により中 和した。 ある特定の精製方法は以下の工程からなる: 1. TCAの上澄みをpHを4.0に、伝導度を5mS/cm以下にそれそ れ氷酢酸およびMilliQ(試薬等級)水で調節した。その希釈したTCAの 上澄みを濾過した。 2. エス(S)−セファロース・ファスト・フロー(10×100mm)の カチオン交換クロマトグラフィーを、50mM酢酸ナトリウムで平衡化し、0〜 1MNaCl(流速1ml/分)の線状勾配40mlで溶出させた。ファクター VII−TFインヒビター(実施例7に記載されるアミドリチック・アッセイ( the amidolytic assay)を用いて決定される)を含有する フラクションを採取し、貯蔵した。 3. 貯蔵したフラクションをビダック・リバース・フェイズ(Vydac Reverse Phase)C18カラムに注入し、0.1%TFA中の10 %〜45%アセトニトリルの20分勾配(1ml/分)で溶出させた。 4. 凍結乾燥。 別の精製方法は以下の工程を含む: 1. トリプシン−セファロースの親和性クロマトグラフィーを、pH7.8 の100mM TEA、300mM NaClで平衡化し、pH7.8の100m M TEA5カラム体積、300mM NaClで洗浄し、20mM HCl、p H1.8の50mM NaClで溶出させた。 2. pH5の10〜500mM酢酸アンモニウムの線状勾配10カラム体積 を用いる、モノ−エス(Mono−S)のカチオン交換クロマトグラフィー。 3. HPLC C4カラムのリバース・フェイズ・クロマトグラフィー、0 .1%TFA中、イソプロパノール0〜35%勾配での溶出。 4. 凍結乾燥。実施例4トリプシン、ファクタ−Xa、トロンビン、ファクタ−XIIaの 酵素アッセイ、およびプラズミン・アミドリチック・アッセイ 以下のアッセイは、本発明による有用なインヒビター、つまり低いファクター VIIa−TFKi、および好ましくは他の酵素に対して相対的に高いKiを有す るインヒビター、を決定するのに役に立つ。 簡単に言えば、以下のものを96−ウェル・マイクロタイター・プレート・ウ ェル(下の表を見よ)に添加した:TBSA50μl(pH7.4の100mM トリス、140mM NaCl、0.1%BSA);インヒビター50μl(T BSAで希釈される、必要な様々な濃度のもの);プロテアーゼ50μl(TB SAで希釈され適切な濃度のもの)。そのプレートを室温で30分間または2時 間培養した(ファクターXa);色素生成基質50μlを添加した(必要なら水 で希釈する)。室温で10〜30分間405〜650nMで、その初速度を測定 し た。 「pNA」は、パラ−ニトロフェニルアニリドを示す 「Cbo」は、ベンジルオキシカルボニルを示す 「Bz」は、ベンゾイルを示す 抑制定数を決定するために、様々なインヒビター([It])および基質濃度 で初速度(vi)を測定して、それぞれの基質濃度で得られたデータを以下の式 に代入することにより、みかけの抑制定数を決定した: Vi/Vo = {([Et] - [It] - Ki ) + [([It] + Ki - [Et])2 + 4Ki [Et]}1/2}/2[Et] 式中、voは抑制されない初速度であり、[Et]は酵素の総濃度である。基質濃 度を0として、Ki 値を推定することにより、真の抑制定数の値が得られた。ファクターVIIaのためのアミドリチック・アッセイ 同体積のファクターVIIa(0.8%BSAおよび20mM CaCl2を含 有するTBS中10nM)および組織ファクター(0.03%トリトンX−10 0を含有するTBS中40nM)を合わせて、室温で30分間培養した。VII a/TF複合体100μlをインヒビター50μlと混合し、30分間培養した 。反応は基質、一般的には0.4mM S−2288(D−Ile−Pro−A rg−pNA)、を添加することにより開始され、生成物形成の初速度を決定し た。抑制定数(Ki)を上の式から決定した。活性蛋白質Cのためのアミドリティック・アッセイ 再構成凍結乾燥ヒト正常皿漿を蛋白質C源として用いた。酵素(Kabi)を 活性化する蛋白質Cを希釈した血漿に添加し、活性蛋白質C濃度およそ5nMを 得た。活性蛋白質C溶液50μlをTBSA100μlまたはTBSA中に希釈 したインヒビターと合わせ、37℃で30分間培養した。2mMS−2366( <Glu−Pro−Arg−pNA)50μlを添加し、生成物形成の初速度を 、マイクロタイター・プレート・リーダー(reader)で405nmにて測 定した。インヒビターの総濃度([It])が酵素の総濃度を越える場合、抑制 定数を下式から決定した: v。/vi=1+[It]/Ki 典型的なインヒビター濃度は0.5と5μMの間で変化する。 実施例5: 選択ファクターVIIa−TFインヒビターに対する抑制定数 幾つかの変異体BPTIファクターVIIa−TFインヒビターを、実施例2 で記載された方法を用い部位特異的変異処理により製造するかまたは実施例7で 記載される任意のライブラリーから入手した。これらの変異体BPTIファクタ −VIIa−TFインヒビターを、大腸菌で生産し、実施例3と同様にして精製 した。実施例4と同様にして酵素的手法を用いて、ファクタ−VIIa−TFを 含有する幾つかのセリンプロテアーゼに対する抑制定数を決定した。選択インヒ ビターのファクターVIIa−TFに対する抑制定数は下のように与えられる。 実施例6BPTI誘導ファクターVIIa−TFインヒビターの選択性 ファクターVIIa−TFの前述のインヒビターの選択性は、治療患者の止血 ポテンシャルの最小の効果をもって発病学的トロンボシスの発症を抑制するとい う能力に関し、これらの化合物の重要な特徴である。この結果、治療期間は出血 性合併症の出現率が減少する。凝固がカスケード的に増幅するという性質を考え る場合、トロンビンおよびファクターXaに対してファクターVIIa−TFを 特異的に抑制するという作用の重要性は明らかである。それゆえに、臨床的に適 切な抗血栓効果を得るために必要な選択性ファクターVIIa−TFインヒビタ ーの投薬量は、同じ効能を有するトロンビンインヒビターまたはファクターXa のインヒビターよりもかなり少ないであろう。全体的に見て、凝固カスケードに おける個々の酵素に対するインヒビターの選択性が大きければ大きいほど、治療 期間中に望ましくない副作用が起こるおそれが少なくなる。 82c5と名付けられたファクターVIIa−TFインヒビターはBPTI中 に、以下の置換を含有する:1Ala 11Asp 15Arg 17Ile1 9Lys 39Phe 46Glu。インヒビター82c5は、低いナノモル範 囲にある抑制定数でファクターVIIa−TFを抑制する。それは、生理学的な 条件下で、準可逆的な結合性をするファクターVIIa−TFのゆるやかで強い 結合インヒビターである。 82c5のファクターVIIa−TFに対する選択性はファクターXaに対す る時の約100倍である。トロンビンおよび活性蛋白質Cは、ファクターVII a−TFについてのKi値周辺の濃度では82c5により抑制されない。 BPTIと同様に、82c5は有効なトリプシンインヒビターである。トリプ シンが特異的プロテアーゼでないため、これは予想外のことではない;その抑制 プロフィールは、周りの残基の耐性に多大の影響力を有するP1残基(Argま たはLys)により大きく決定される。 プラズミンはフィブリン凝塊を分解するため、血栓崩壊中重大な役をつとめて いる。しかしながら、プラズミンは血栓崩壊治中によく遭遇する出血の問題と関 連があると信じられてもいる。非常に効果的なプラズミンインヒビターであるア プロチニン(BPTI)を管理することにより、出血を減少させることができる 。BPTIと比較して、抑制定数約100nMの82c5のプラズミンに対する 親和性は約1000倍低下する。重要なファクターVIIa−TF抑制を維持す る一方で、本発明による他のBPTI変異体はプラズミン活性を実質的に低下さ せた。 実施例7ファージ・ライブラリーの基本構成の構築 方法によっては因子VIIa−TFインヒビターの選定の有ることを考慮して 、突然変異BPTI遺伝子をfd−tetのごとき繊維状イ・コリ・ファージのP− IIIコート・プロテインに融合した。ザッヒャーIIIらのジーン: 12 7−140(1980)。 図5はpMa5−PIの構築のために使用される種々のオリゴヌクレオチドのD NA配列を示している。 クンケルの方法はジーンIII変異細胞(III)をオリゴヌクレオチド指向 突然変異誘発によって加工するために使用された。クンケル著Proc.Natl.A cad.Sci.USA 82:488−492(1985)。 分泌シグナル BspMII KasI 成熟P−III (配列ID No.12) この方法ではBPTI遺伝子(上述のpMa/c5−PIベクターからの)または 適当なBPTI誘導遺伝子を上述のBspMII−KasIフラグメントのごとく構 成III中に導入した。 2Lと称されるライブラリーの構築 BPTIの15から20個のアミノ酸残基をランダムに突然変異誘発させるた めに、フレームシフトと共にPstIとApaI部位を担持するBPTI−誘導遺伝 子を含む新しいベクターpMc5−PI28c5を構築した。 この28c5突然変異遺伝子は以下のオリゴヌクレオチドを使用して構築した 。 28c5突然変異遺伝子を有するファージはfd−28c5と呼ばれる。このフレ ームシフトは突然変異誘発オリゴヌクレオチドがfd−28c5中に挿入されたと き修正された。この方法ではオリゴヌクレオチドが不完全に挿入されたときは野 性型BPTI−発現ファージの大きなバックグラウンドが避けられる。 fd−28c5に挿入された突然変異誘発オリゴヌクレオチド(Pst240)は (IV): (配列 ID No.15) (式中、RはAとGとの等モル混合物; NはG、A、TおよびCのいずれか; およびKはGおよびTのいずれかである)で示される退化コード化配列を含む。 これはLys15がArgまたはLysで、Ala16、A1a17、Ile18、Ile1 9、Arg20が20個の天然アミノ酸のいずれかで置換されていてもよい。 突然変異誘発オリゴヌクレオチド(PST240)と第2の重複オリゴヌクレ オチド(PST241、V)はTaq−ポリメラーゼを用いて二本鎖DNAフラグ メントに変えた。 (配列ID No.16) ApaIとPstIでの消化に次いで突然変異誘発フラグメントをfd−28c5置 換型DNAの巨大ゲル−精製ApaI−PstIフラグメントに連結した。連結試料 をWK6大腸菌細胞を電気穿孔するために使用した。テトラサイクリン10μg /mLを加えたLBプレート上で形質転換細胞を選択した。 (a) 3L−ライブラリーの構築 このライブラリーはBPTI中の幾つかの固定アミノ酸置換体、即ちPro13 Ile、Lys15Arg、Arg39LeuおよびLys46Gluを含む。加えて16から 19位には全ての可能なアミノ酸残基が見られる。新しいベクター、pMa5−P 189をPst344を用いたpMc5−PI4c2のオリゴヌクレオチド仲介突然 変異誘発により構築した。 新しいベクターpMa5−PI89は以下のBPTI誘導配列を含む。 このベクター中のBspMII−KasIフラグメントのファージ・ゲノム(第1 3〜14頁に記載したごとき加工遺伝子変異株III)への伝達はfd−89をも たらす。VIの配列はフレーム・シフトの存在の故に機能プロテインに対しては コードしない。ヌクレオチド35および65間の配列は突然変異誘発オリゴヌク レオチドの容易な挿入および親ファージ(FspI)に対する対抗選択のための制 限部位(BbsI)を提供する。ライブラリーの構築は突然変異誘発オリゴヌクレ オチドPst345によってfd−89の小さなBbsIフラグメントの置換を含む。 このクローニングは(VI)に示された2個の翻訳領域をフレーム内にもたらす 。突然変異誘発オリゴヌクレオチドは退化コード化配列を含み、そこではNはG 、A、TおよびCのいずれかであり、およびKはGおよびTのいずれかである。 Pst345を2個の"ハーフ−サイト"オリゴヌクレオチド(Pst346および Pst347以下参照)にハイブリダイズし、(VI)に示されるBbsIに対して 相補的な付着末端(cohesive termini)を形成した。2個のBbsI部位の開裂 は非相補的付着末端(cohesive ends)を作るので、適当に配向した突然変異誘 発フラグメントの挿入が確保される。突然変異誘発オリゴヌクレオチドを挿入す るために使用される条件は本質的にはCwirlaらのProc. Natl.Acad.Sci .USA:87, 6378−6382, 1990に記載されている。連結D NAを電気穿孔法によって大腸菌 WK62(自発的に生じたWK6のF-誘導 体)に形質転換された。形質転換はテトラサイクリンを含むLB寒天培地上で行 った。 L−ライブラリーの構築 意図されたライブラリーは以下の置換体を含む。 位置 11:Xxx(=全ての可能な残基) 13:Xxx 15:Arg 17:Leu/Ile 18:His 19:Lys/Asn/Thr/Met/Ile/Gln/His/Pro/Leu 34:Xxx 39:Xxx 46:Glu 突然変異誘発オリゴヌクレオチド、Pst374およびPst375は以下の一つ のレター・コードで示される退化配列をふくむ: NはG、A、TおよびCのいずれかである。 HはA、TおよびCのいずれかである。 DはA、TおよびGのいずれかである。 SはGおよびCのいずれかである。 MはAおよびCのいずれかである。 KはGおよびTのいずれかである。 オリゴヌクレオチドPst374とPst375をアニーリングしてXhoIとEag I付着末端(cohesive termini)を有する2本鎖DNAフラグメントを得た。 このフラグメントを連結してfd−89(VI)の巨大ゲル−精製XhoI−EagI フラグメントとした。連結DNAを電気穿孔法によって、大腸菌WK62(自発 的に 生じたWK6のF-誘導体)に形質転換した。形質転換細胞をテトラサイクリン 含有LB寒天上で培養した。実施例8その表面上へファクターVIIa-TFインヒビターを発現するファージ のパニング 図6に於いては、ある特定のパニングプロトコルでは、変異体BPTI分子を その表面上に発現するファージの懸濁液をファクターVIIa-TFと一緒にインキ ュベートした。ファクターVIIa-TFに結合したファージを、アガロースに結合 した非中和抗-VIIaモノクローナル抗体によって他のファージと分離した。2L ライブラリーのパニング用に次の方法を用いた。 プレートからテトラサイクリン抵抗性トランスフォーマントを掻き落とすこと により変異体BPTI-ファージを単離した。細胞懸濁液(LB媒体)を遠心分 離により2回精製し、PEG沈殿により浮遊物からファージを回収した。ファー ジの粒をTBS(TRISで緩衝した生理食塩水、pH7.4)中に再懸濁した 。約1010個の感染粒子(0.5ml)を200nMのファクターVIIa(NOV O社製)、400nMの組織ファクター(コーバス(Corbas)社製)、1 0mMのCaCl2、TBS中の0.5%濃度ツウィーン(Tween)20と混 合した。懸濁液を室温で1時間インキュベートした。CNBr-活性化したセフ ァローズC14B上に固定化した抗−VIIa-Mabの0.18mg懸濁液の0.1 mlを添加し、更に室温で1時間インキュベートした。遠心分離によってゲルを 除去し、0.5%のツウィーンを含む1mlのTBSと5mMのCaCl2で10 回洗浄した。結合ファージを0.15MのNaCl、0.05%のBSA、0.5 %のツウィーンおよび5mMのCaCl2を含む0.1Nの塩酸/グリシン(pH 2)の0.5mlで2回溶出した。溶出したファージを、1MのTRIS(pH 8)を添加して中和し、菌株WK6を植え付け、テトラサイクリン抵抗性コロニ ーを塗布して増殖した。クワーラ、エス・イー(Cwirla,S.E.)他著、 「プロシーディング・オブ・ナショナル・アカデミック・サイエンス ユー・エ ス・エー(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)」、第87巻、第 63 78−6382頁(1990年)。ファージを上記のようにして回収し、25n Mおよび1nMのファクターVIIaを用いてインキュベートした以外は上記の方 法でパニング-増殖工程を2回繰り返した。2および3ラウンドのパニングを行 った後、ファージDNAを精製し、標準法により配列を決定した。サンブルック (Sambrook)他著、「モレキュラー・クローニング−ア・ラボラトリー ・マニュアル(Molecular Cloning−aLaboratory Manual)」,コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス( Cold Spring Harbor Laboratory Press)、1 989年、第4.29頁。テイバーおよびリチャードソン(Tabor and Richardson)著、米国特許第4,994,372号明細書。選ばれたファージ のクローンについて、実施例4に記載したファクターVIIa−TFのアミド分解 活性の妨害性を試験した。 もうひとつの好ましいパニングプロトコルでは、ファージを過剰の組織ファク ター(0.5%のツウィーン20を含むTBSと5mMのCaCl2)の存在下で ビオチンを結合したファクターVIIaとともにインキュベートした。ファクターV IIa-TFに結合したファージを、ストレプトアビジンを被覆した磁化性ビーズ (ダイナル(Dynal))にビオチンを結合したファクターVIIaを結合する ことによって分離し、上記のように低pHで溶出した。ファクターVIIaは、実 質的にメーカー(カルビオケム(Calbiochem))の指示にしたがって ビオチン-XX-NHSを用いてビオチンを結合した。この方法は10nMのファ クターVIIaを用いて3Lライブラリーを3ラウンドパニングするために用いた 。ビオチンを結合したファクターVIIaは5Lライブラリーのパニングのために も使用し、ひとつの実験では10nMのファクターVIIaを用いて3ラウンド行 い、第2の実験ではファクターVIIaを10nM用いて2ラウンド行った後1n Mを用いて1ラウンドを行った。実施例9ファクターVIIaを指定した(directed)非中和モノクロー ナル抗体の同定および精製 必要とするモノクローナル抗体のハイブリドーマの調製および同定は、ハーロ ー、イー(Harlow E.)他著「アンチボディーズ:ア・ラボラトリー・マ ニュアル(Antibodies:A Laboratory Manual)」 、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory)(1988年)の中の例に記載されてい る標準法を用いて行う。これらの抗体は上記の方法で使用するにおいて有用であ る。 プールした(pooled)人の血漿から単離した精製人ファクターVIIaで 雌のBALB/c系ハツカネズミに免疫を付与する。完全フロイントアジュバン トを第1次免疫付与のために使用し、不完全フロイントアジュバントを二次免疫 注射による免疫付与のために使用する。免疫付与の経路は腹腔内および皮下の両 方である。融合前の3日間、ハツカネズミに、生理食塩水中の精製ファクターVI Iaによる静脈内潅流注射を施す。脾臓を取り出し、脾臓細胞をSP2/0骨髄 腫に融合し、次いで標準ハイブリドーマ法にかけた。 ファクターVIIa-の酵素活性の妨害を受けずにファクターVIIa抗原と反応す るハイブリドーマ抗体を同定するためにスクリーニングを行った。簡略的には、 96ウエル(well)のポリ塩化ビニル製ミクロタイタープレートをアフィニ ティー精製したヤギの抗-ハツカネズミIgG(例えば、シグマ・ケミカル・コ ンパニー社(セント・ルイス、ミズーリ)の商品)で受動被覆した。抗体被覆プ レートを子牛アルブミンで遮断し、培養した浮遊物(少なくとも1:50に希釈 して)をプレートに固定する。プレートを洗浄して結合していない抗体を取り除 き、ファクターVIIaを加えてからインキュベートする。プレートを洗浄して結 合していないファクターVIIaを取り除く。ネガティブのコントロールとしては 無関係なモノクローナル抗体を分泌する細胞系から得られるハイブリドーマ培養 浮遊物、滅菌培養媒体および緩衝物質が含まれる。 精製したモノクローナル抗体にはファクターVIIa−TFの妨害作用がないこ とが実施例4に記載の発色アッセイを用いて確認されている。 モノクローナル抗体を上記のように使用するために、これをメーカーの指示に したがって、CNBr−活性化セファローズCL4B上に固定化する。この固定 化に先立って、イミュノグロブリンIgGを、メーカーの指示にしたがってバイ オラッド・ラボラトリーズのマップス(MAPS)IIシステムを用いて、問題の ハツカネズミハイブリドーマ細胞系を含むハツカネズミの腹水症の腹水から精製 する。実施例10メチロトロフィック・イースト・ピチア・パストリス(Methy lotrophic Yeast Pichla pastoris)中での82 c5分泌ベクターの構築および発現 ピチア・パストリス(Pichia pastoris)のメタノール利用経 路での第1の酵素であるアルコールオキシダーゼはメタノール中で発育する間に 約30%の可溶性細胞蛋白質を構築する。これに対し、この酵母が、グルコース またはグリセロールのような抑制性(repressible) -炭素源の過剰 量の存在下で増殖する場合は、アルコールオキシダーゼは存在しない。メタノー ル利用経路のいくつかの遺伝子はクローン化され、特性が評価されてきた。これ らのメタノール誘導性プロモーターの部位が配列決定され、種々の発現ベクター を構築するために用いられてきた。 ピチア菌体GTS115(his4)および大腸菌−ピチア(E.coli− Pichia)シャトル・ベクターpHILS1およびpHILD4(この後で 説明される)はピチア・イースト発現系の一部であり、フィリップス・ペトロリ アム・カンパニー(Phillips Petroleum Company)か らライセンスされたものである。 電気泳動、多量複写要素(multicopy integrants)のス クリーニング、メタノール利用(Mut)表現型の決定および発酵を含むすべて の酵母操作はフィリップス・ペトロリアム・カンパニーから提供された操作マニ ュアルにしたがって行った。 pHILS1プラスミド(図7)は次のピチア・パストリス要素を含んでいる : 1)5’AOX1、Xho1、EcoRI、SmaIおよびBamHIクロ ーニング部位を持つPH01シグナルペプチドに融合したアルコールオキシダー ゼ約1000bpのセグメント。 2)3’AOX1、アルコールオキシダーゼ末端配列の約256bpのセグ メント。 3)ホストGTS115中で不完全his4遺伝子を補完するために、2. 4kbフラグメント上に含まれるピチア・パストリスヒスチジノールデヒドロゲ ナーゼ遺伝子、HIS4。 4)部位指定融合のために5’AOX1部位とともに必要とされる3'AO XIDNAの部位。 このベクター中では、PH01分泌シグナルのATG開始コドンはAOX1遺 伝子のATGと同じ位置で正確にAOX1プロモーターの下流に位置している。 PH01シグナル配列と5'AOX1及び3'AOX1配列との間の結合は次の ようである: 更なる操作(クローニング、部位-指定変異誘発)を可能にするために、「発現 カセット」として後述のpHILS1ベクターの小さいSacl−Xbalフラ グメントをSacl-Xbalにより消化されたpMc5-19上で変換してpM c5-ppS1を得た。PHO1分泌シグナルの後に部位指定された変異誘発に よってSacIIno制限部位を導入し、このシグナルへの非相同遺伝子のフレー ム融合を可能にした。生成した配列は次の通りである: SacIIにより消化し、クレノフ処理(Klenov treatment)に より平滑断端された生成ベクターpMc5-ppS5により、PHO1シグナル を最後のアミノ酸へ正確に近付けることができる。 標準操作法を使用して、pMc5-ppS5の誘導体であるpMc5-ppSP 82c5を構築してきた。このベクター中では合成した前方−配列(pro−s equence)(P)に続く82c5とコード付けした配列がPHO1分泌シ グナル(S)へフレーム融合される。使用する前方-配列は、アルファ-ファクタ ーリーダー配列に基づいてクレメンツ(Clements)ら〔「ジェン(Ge ne)」、第106巻、第267〜272頁(1991年)〕が設計したふたつ の19-aa前方-配列のひとつであり次のアミノ酸組成を有する: (配列 IDNo.23) 前方-配列はアルファ-ファクターKEX2開裂部位(Lys-Arg)をもって 終わる。 ピチア・パトリシス発現ベクターpHIL4-SP82c5は発現カセットを pMc5-ppSP82c5からpHIL4ベクターコンテキスト(conte xt)へ再導入し、pHIL4の相当する部位を置換することにより構築する。 pHIL4ベクターはpHILS1の他の要素に加えて、HIS4と3'AOX 1の間に挿入された細菌カナマイシン抵抗遺伝子を含む。これは抗生物質G41 8に対する高レベルの抵抗性という面で選抜する(screen for)こと により、発現カセットの多量コピーをもったピチアトランスフォーマントを選別 するために用いられる。 ピチア菌株GTS115中のpHIL4−SP82c5の形質転換(電気泳動 法)後、His+トランスフォーマントを、Paoxプロモーターをメタノール とともに加えたのち振盪フラスコ中での82c5の生成に関して評価した。培養 媒体中でのトリプシン妨害活性の発現によって示されるように、82c5の合成 と分泌を指定するクローンが90mg/lまで見いだされた。 精製後、組替体82c5をN-末端配列決定にかけた。その結果ではPH01- pro-82c5プレカーサーが正確に複製された。実施例11人血漿中のトロンビン生成の妨害 人血漿中の抗凝固剤の能力を評価するためにトロンビン生成の測定を用いるこ とができる。ベギュアン(Beguin)他著、「68トロンビン・ヘモスティ プティックス(Thromb.Haemost.)」、第136−142頁(1 992年)。 クエン酸化した人血漿を1ml分−80℃で保存した。血漿はレプティラーゼ溶 液(血漿1mlに対して20μl)を加えて脱繊維素を行った。レプティラーズ 溶液はメーカー(ベールヒンガー・マンハイム(Boerhinger Man nheim)社)の指示にしたがって調製した。37℃で10分後、凝固した血 漿を氷中へ移してさらにもう10分間保持した。それから凝固物を小さなプラス チック製へらに巻き付けて取り除いた。 脱繊維素血漿240μlに次のものを加えた:リン脂質20μl(1,2-ジオ レオイル-sn-グリセロ-3-ホスホセリンと1,2-ジオレオイル-sn-グリセロ -3-ホスホコリンの20/80(モル比)混合物の27μM)およびインヒビタ ー60μl(5L15またはヒルジン)を(25mMのHEPES(pH7.5 )、175mMCのNaCl、0.05%のBSA中に)必要とする濃度で。コ ントロール実験は5L15またはヒルジンを加えないで行った。CaCl20.1 M中の人組替組織ファクターの十分量(60μl)を添加することによりトロン ビンの生成を誘発し、2.5分でトロンビンはほぼ250nMのピークとなった 。 30秒毎に、10μlの血漿溶液を、50mMのTris−HCl(pH7. 35)、0.1MのNaCl、0.5%のBSA、20mMのEDTAおよび2 00μMの基質(S2238)を490μl含むキュベットへ取り出した。2分 後キュベット中の反応を1Mのクエン酸の300μlで停止した。サンプリング と停止の正確な時刻を押しボタン付きのピペットを用いて直接パーソナルコンピ ュータ 上に記録した。 トロンビン濃度は2波長スペクトロフォトメーター上の405および500n mでのキュベットの吸光度を測定して決定した。 人血漿中でのトロンビン生成に対する抗凝固剤の効果の例を図9に示した。こ れによると、5L15(0.663および3.938μM)は既に評価の定まって いるトロンビンインヒビター(ヒルジン;0.1μM)に匹敵する。このトロン ビン生成曲線から、トロンビン最大生成が現れる時間の遅れに及ぼす効果を測定 することにより抗凝固能を評価することができる。5L15によるこの遅延の投 与量依存性は図8に示してある。 他の実施態様は以下に記載の請求の範囲にある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12N 1/19 8828−4B 1/21 8828−4B C12P 21/02 C 9282−4B //(C12P 21/02 C12R 1:84) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 リプカ、ウィリアム・チャールズ アメリカ合衆国92121カリフォルニア、サ ン・ディエゴ、レッド・ロック・ドライブ 10819番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.500nMより低い妨害定数をもつ、ファクターXIIa-組織ファクター複合 体の生物活性を妨害するBPTIから誘導される化合物。 2.ファクターXIIa-組織ファクターに対して100nMより低い妨害定数をも つ請求項1に記載の化合物。 3.ファクターXIIa-組織ファクターに対して10nMより低い妨害定数をもつ 請求項1に記載の化合物。 4.次の構造を含む請求項1に記載の化合物: (式中、 X11はアラニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン 、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラ ニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、またはバリ ン; X13はアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸 、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチ オニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、 チロシン、またはバリン; X14はアラニン、またはX38がシステイン、グリシンまたはセリンの時にはシ ステイン; X15はアルギニンまたはリジン; X16はアラニンまたはグリシン; X17はアラニン、アルギニン、アスパラギン、グルタミン、グリシン、ヒスチ ジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロ リン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、またはバリン; X18、X19およびX20は任意の天然アミノ酸; X34はアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸 、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチ オニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、 チロシン、またはバリン; X35はフェニルアラニン、トリプトファンまたはチロシン; X36はアラニン、グリシンまたはセリン; X38はアラニン、X14がシステインの時にはシステイン、グリシン、またはセ リン; X39はアラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸 、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチ オニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、 チロシン、またはバリン; X45はフェニルアラニン、トリプトファン、またはチロシンであり; X46は任意の天然アミノ酸である)。 5.X11がアラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、プロリン、ス レオニン、またはバリン; X13がアラニン、グルタミン、ヒスチジン、イソロイシン、フェニルアラニン 、プロリン、チロシン、またはバリン; X14がシステイン; X15がアルギニン、またはリジン; X16がアラニンまたはグリシン; X17がイソロイシン、ロイシン、メチオニン、またはチロシン; X18がヒスチジン、イソロイシン、またはチロシン; X19がグルタミン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、プロリン 、スレオニンまたはバリン; X20がアルギニンまたはセリン; X34がアスパラギン酸、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、フェニルアラ ニン、セリン、スレオニン、チロシン、またはバリン; X35がチロシン; X36がグリシン; X38がシステイン; X39がアルギニン、アスパラギン、グルタミン酸、ヒスチジン、ロイシン、フ ェニルアラニン、トリプトファン、またはチロシン; X45がフェニルアラニンであり; X46がアスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、フェニルアラニン、トリプト ファンまたはチロシン: である請求項4に記載の化合物。 6.次の構造を含む請求項4または5に記載の化合物: (ただし、X1はアラニンまたはアルギニンである)。 7.次の構造を含む請求項4または5に記載の化合物: (ただし式中、 X1はアラニンまたはアルギニン X11はアラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、プリロン、セリ ン、スレオニン、またはバリン; X13はアラニン、グルタミン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、メチオ ニン、フェニルアラニン、プロリン、トリプトファン、チロシン、またはバリン ; X14はシステイン; X15はアルギニン、またはリジン; X16はアラニンまたはグリシン; X17はアラニン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、またはチロシン; X18はヒスチジン、イソロイシン、フェニルアラニン、またはチロシン; X19はアスパラギン、グルタミン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リ ジン、プロリン、スレオニン、またはバリン; X20はアルギニンまたはセリン; X34はアスパラギン酸、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、フェニルアラ ニン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシン、またはバリン; X35はチロシン; X36はグリシン; X38はシステイン; X39はアルギニン、アスパラギン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、ロ イシン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、またはチロシン; X45はフェニルアラニン;であり X46はアスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、フェニルアラニン、トリプト ファン、またはチロシンである)。 8.以下のものからなる群から選ばれる請求項5に記載の化合物: 9.以下のものからなる群から選ばれる妨害定数ファクターが50nmより低い 請求項5に記載の化合物: 10.請求項1〜9のいずれかの化合物をコード化している単離核酸セグメント 。 11.以下のものからなる群から選ばれる妨害定数ファクターが5nmより低い 請求項5に記載の化合物: 12.請求項10に記載の核酸セグメントおよび上記核酸セグメントの転写を制 御するために核酸セグメントに関連した位置にあるプロモーター部位とを含むベ クター。 13.細胞膜を通して上記化合物の分泌を引き起こすアミノ酸配列をコード化し ている核酸セグメントを更に含む請求項12に記載のベクター。 14.請求項12に記載のベクターを含む宿主細胞。 15.宿主細胞がバクテリアである請求項14に記載の宿主細胞。 16.宿主細胞がエシェリキア・コリ(Escherichia coli.)で ある請求項15の宿主細胞。 17.宿主細胞が真核性細胞である請求項14の宿主細胞。 18.宿主細胞が酵母細胞である請求項17の宿主細胞。 19.宿主細胞がピチア・パストリスである請求項18の宿主細胞。 20.ベクターが上記細胞中で上記化合物の発現を生じる条件下で、上記化合物 をコード化しているベクターを運搬している宿主細胞を増殖させることを含む請 求項1〜9のいずれかに記載の化合物の調製方法。 21.更に、培養媒体から宿主細胞を分離すること、この宿主細胞から上記化合 物を除去すること、および物理的分離手段によって上記化合物を精製することを 含む請求項20に記載の方法。 22.上記化合物が培養媒体中へ分泌される条件下でシグナル配列に結合した上 記化合物をコード化しているベクターを運搬している宿主細胞を増殖することを 含む請求項1〜9のいずれかに記載の化合物の調製方法。 23.更に、培養媒体から宿主細胞を除去すること、この宿主細胞から上記化合 物を除去すること、および物理的分離手段によって上記化合物を精製することを 含む請求項22に記載の方法。 24.医薬として許容できるキャリアおよび請求項1〜9のいずれかに記載の化 合物の医薬的に効果的な量を含む医薬組成物。 25.異常な組織ファクター発現を特徴とする症状を予防および/または治療す る目的で哺乳類に使用するための請求項24に記載の医薬組成物。 26.異常な組織ファクター発現を特徴とする症状の哺乳類に請求項1〜9に記 載の化合物を医薬的に許容できる量を投与することを含む予防または治療方法。 27.上記症状が更に異常血栓形成を特徴とする請求項26に記載の方法。 28.異常な組織ファクター発現を特徴とする症状の哺乳類に請求項24に記載 の医薬組成物を投与することを含む予防または治療方法。 29.上記症状が更に異常血栓形成を特徴とする請求項28に記載の方法。
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