JPH085043B2 - 化粧板及びその製造方法 - Google Patents

化粧板及びその製造方法

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JPH085043B2
JPH085043B2 JP25371093A JP25371093A JPH085043B2 JP H085043 B2 JPH085043 B2 JP H085043B2 JP 25371093 A JP25371093 A JP 25371093A JP 25371093 A JP25371093 A JP 25371093A JP H085043 B2 JPH085043 B2 JP H085043B2
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JP
Japan
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veneer
adhesive
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base plate
decorative board
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JP25371093A
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JPH0780808A (ja
Inventor
唯夫 横田
Original Assignee
丸孝天然木化粧合板株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は突板(ツキイタ)を用い
た化粧板及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高価な天然木に代えてその薄いシート状
の材料、即ち突板を合板等廉価かつ丈夫な台板に貼り合
わせて形成した化粧板は現在広く使用されている。化粧
板の化粧面となる突板の形態も種々様々であり、一枚の
シートからなるものから、帯状に裁断した突板素材を編
み込んで幾何学的な模様をあらわしたりするものまで変
化に富んだ商品が供給されている。
【0003】しかし、その内細長い突板素材を編むもの
は、編織済みの突板を接着手段を用いて台板に一体化し
ている。このため突板素材同士が交叉している部分には
接着剤がまわらず、接着していないため、外力が繰り返
し加えられたり、擦れたりすると、突板素材の交叉部分
が折れたり剥落したりするという問題があった。この問
題は編織済みの突板表面を塗装する程度の対策を講じて
も解決されないため、この種の構造を有する突板の信頼
性や高級感を損なっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の点に鑑
みなされたもので、その課題とするところは編織または
それに類似の構造を有する突板を用いた化粧板につい
て、突板を構成する素材同士が接着したものとすること
により折損や剥がれなどの欠点をなくし、信頼性を高め
品質感を向上するようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明は、化粧板を、複数の細長い突板素材11、12
を編み込み、各突板素材11、12が上下の重なり部1
3で接着手段14により互いに接着した構造を有する編
織突板15と、該編織突板15に重ねられ、それを補強
するために前記接着手段14により編織突板15に接着
した台板16とによって構成したものである。
【0006】このような化粧板は、複数の細長い突板素
材の裏面に接着剤を塗布するかまたはシート状の接着剤
を貼付することにより接着手段を形成し、前記突板素材
を編み込むことにより複数の突板素材同士が交叉部分で
一体に接着した編織突板を形成し、その編織突板を平板
状の台板に重ね、裏面の接着手段により編織突板と台板
とを接着するという方法によって製造することが望まし
い。
【0007】
【実施例】化粧板の構造 本発明に係る化粧板Dは編織突板15と台板16とから
成り(図4)、編織突板15は複数の突板素材11、1
2を編み込んで形成する。
【0008】突板素材11、12は、例えば織布の経
(たていと)と緯(よこいと)の2成分に例えられるの
で、その一方の成分を突板素材11と、他の一方の成分
を別の突板素材12として符号上区別しているが、同一
のものでも良い(図1)。突板素材11、12は天然木
を細長い同一幅のテープ状に形成したものである。勿
論、幅や厚さが異なる複数種類の突板素材を形成し、使
用することもできる。
【0009】このような突板素材11、12は裏面に接
着手段14を有しており、この突板素材11、12を編
み込んだときに互いに交叉する上下の重なり部13で各
突板素材11、12を接着することができる(図3)。
突板素材11、12は長尺に形成されるが、それをつな
ぐ場合つなぎ部19は上下素材の重なり部13に設定す
ると良い(図6参照)。接着手段14は木材接着用の各
種液状接着剤を塗布したり、いわゆる両面接着テープ
(シート)のようなものを介装することなどで素材裏に
設ける。編織の形態は、図示の平織りに限定されず、斜
文織り、繻子織りその他所望のパターンの織物組織が選
択可能である。勿論、新たなパターンの創作も可能であ
る。
【0010】突板素材11、12が編織されかつ互いに
重なり部13で接着した構造を有する編織突板15は、
その裏面の接着手段自体により台板16に接着される。
台板16は、突板の美しい木目や編織組織に必要な強度
を与え化粧板Dとして利用可能なものとするための部材
であり、材質自体は粗末であっても十分な平坦性と剛性
を具備していることが望ましい。実施例の場合は合板を
台板に使用している。編織突板15を接着手段14によ
り台板16に接着したあと、或いは接着時に加圧し、強
固に接着した状態とされている(図4)。
【0011】製造方法 上記の構成を有する化粧板の製造方法について図5乃至
図9を参照して説明する。
【0012】接着手段の形成工程 突板素材11、12の原材料として厚さ0.23mmの
シート状に形成した天然木からなる薄板10を用意し、
その裏面に例えば1液性の接着剤をロールコータ17に
より均一に塗布する(図5a)。薄板10の厚さは0.
1mmから3.0mmが良い。ここで使用する接着剤と
しては1液性糊、例えば積水化学製のエマルジョン酢酸
ビニルNo5200、等が使用できる。上記1液性糊の
場合8〜16gr/尺2 の量の割合が良く、かつ塗布後
温風ブロア(65〜85℃に加温)を通す。これにより
接着剤塗布面がべとつかず半乾燥状態となる。
【0013】或いはまた前記薄板10の裏面にシート状
の接着剤18を貼布し、接着手段14を形成することが
できる(図5(b))。この場合、接着剤としてはホッ
トメルト型の接着剤、例えば日立ポリマー製ハイボン1
1−802、等が使用可能であり、薄板裏面への接着の
際に薄板10の表面よりアイロン等を用いて温度70〜
90℃で軽く2回またはそれ以上圧着させておく。
【0014】突板素材の形成工程 薄板10の裏面に接着手段14を形成したものを必要な
幅のテープ状(帯状)に裁断し、突板素材11、12を
形成する(図6)。突板素材11、12の幅は同一でも
異なる幅のものを複数でも良いが、夫々の素材の幅は一
定であることが望ましい。
【0015】編織工程 上記裁断された帯状の突板素材11、12を希望する組
織に則して手で編み込んで行く(図7)。このとき細長
い突板素材11、12は上下に重なり交叉するが、上に
なる突板素材の下面の接着手段14が下になった突板素
材の上面に接触し、押えると、作業者の手の温度で仮接
着するので、これを繰り返しながら編織した突板15を
形成する。
【0016】突板素材11(又は12)が尽きてこれを
継ぐ必要が生じたときは、つなぎ部19がこの重なり部
13の下位に位置するように設定する(図6)。その結
果つなぎ部19は上位にある突板素材に接着手段14に
よって固着するので継ぎ作業が容易であり、編織後外部
からわからずかつほつれるおそれもない。また端板も利
用できるので歩留まりが向上する。
【0017】編織が完了した突板15は、温度70〜9
0℃にアイロン等で加熱し、要所を圧着させる(図
8)。要所のみならず、全面をアイロン加熱、加圧すれ
ば、そのまま全体が一体に接着した化粧板Dとして一応
完成するが、さらに次の工程を経ると、より望ましい結
果が得られる。
【0018】熱圧着工程 前記工程を経て編織突板15と台板16とが接着手段1
4により接着したものを成形用油圧ホットプレス機に送
り込み、100〜120℃望ましくは110℃前後の温
度条件下で、90〜110kg/cm2 の圧力を加え、
数秒〜2、3分間熱圧着させる(図9)。この工程を経
ることにより、それまで編織突板15の組織に多少の凹
凸が存在していても平坦に加圧され殆ど凹凸のない化粧
板Dが得られる(図3、図4参照)。
【0019】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成され、かつ作用
するものであるから、編織またはそれに類似した構造を
有する突板を用いた化粧板が夫々相互に接着し合った強
固な化粧板となり、事後、編織組織の一部が浮いたり、
折れたり、剥がれたりするおそれが全くなくなるので信
頼性と品質感を著しく高めることができるという効果を
奏する。また本発明の方法によれば、目的とする化粧板
を簡単な装置で容易に製造することができる。さらに使
用する天然木素材の分留まりが向上するので資源の有効
利用を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る化粧板の実施例に用いる突板素材
の縦断面図。
【図2】複数の同上素材の横断面図。
【図3】編織突板と台板とが接着した状態の断面図。
【図4】本発明に係る化粧板の1実施例を示す断面図。
【図5】(a)本発明の製造方法における接着工程の1
例を示す斜視図。(b)同上の他の1例を示す斜視図。
【図6】突板素材を形成する工程の斜視図。
【図7】編織工程の途中を示す斜視図。
【図8】同上完了状態の斜視図。
【図9】完成した化粧板の斜視図。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の細長い突板素材11、12を編み
    込み、各突板素材11、12が上下の重なり部13で接
    着手段14により互いに接着した構造を有する編織突板
    15と、該編織突板15に重ねられ、それを補強するた
    めに前記接着手段14により編織突板15に接着した台
    板16とから成る化粧板。
  2. 【請求項2】 複数の細長い突板素材の裏面に接着剤を
    塗布するかまたはシート状の接着剤を貼付することによ
    り接着手段を形成し、前記突板素材を編み込むことによ
    り複数の突板素材同士が交叉部分で一体に接着した編織
    突板を形成し、その編織突板を平板状の台板に重ね、裏
    面の接着手段により編織突板と台板とを接着したことを
    特徴とする化粧板の製造方法。
  3. 【請求項3】 突板素材をつなぐ際につなぎ部を上下に
    重なる突板素材の下位に設定し、上位の突板素材の接着
    手段によって下位のつなぎ部を接着するようにした請求
    項第2項記載の化粧板及びその製造方法。
  4. 【請求項4】 接着剤として、べとつかず、作業者の手
    の温度で加温され、接着力を生ずる接着剤を使用し、突
    板素材の編み込みを手作業で行なう、請求項第2項記載
    の化粧板の製造方法。
  5. 【請求項5】 接着剤として、加熱溶着型接着剤を使用
    し、編み込みにより複数の突板素材同士が交叉部分で一
    体に接着した編織突板を平板状の台板に重ね、上記接着
    剤により編織突板と台板とを接着する際に、最初70〜
    90℃の温度で要所を軽く圧着することにより仮止め
    し、次いで100〜120℃の温度条件の下で90〜1
    10kg/cm2 に全体を加圧する、請求項第2項記載
    の化粧板の製造方法。
JP25371093A 1993-09-16 1993-09-16 化粧板及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH085043B2 (ja)

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