【発明の詳細な説明】
ポリマー製品
この発明は、ポリマー組成物に関し、より詳しくは透明または反射性物品の製
造への使用の組成物に関する。
透明または反射性物品を通すか介しての光透過を改善するポリマーフィルムの
使用が知られている。たとえば米国特許第4,844,983号には、使用時に
曇りに感受性で水和時に35〜60重量%の水を含有し、かつ3μm〜50μm
の厚みの曇り防止コーチングを少なくとも1つの表面に有するガラスもしくはプ
ラスチックス基体が記載されている。このようなコーチングは曇り防止特性が良
好である一方で引掻または磨耗耐性があまりない。その上に親水性ポリウレタン
は、フィルムやシートのようなそれ自体の自立構造で立つものとして二次加工品
に修正できないのでコーチングで使用する必要がある。
米国特許第4,800,123号には、1分子当り3以上のアクリルオキシ基
を有する多官能モノマーと少なくとも1つのN−ビニルイミド基含有モノマーか
らなる過酸化物硬化性ポリウレタンエラストマーの引掻耐性のコーチングが記載
されている。このコーチングはポリウレタン用の型の内側をアクリルオキシ−N
−ビニルイミド基含有モノマーで最初にコーチングし、型内コーチングを硬化さ
せ、型内にウレタン組成物を注入してウレタンを硬化させて形成される。
この方法で形成された製品の表面特性に引掻耐性があると述べられている。し
かし、このコーチングは表面に曇り耐性を与えない。
この発明は、公知の親水性ポリウレタン材料の良好な曇り耐性を有するのみな
らず、良好な引掻磨耗耐性を有し、かつフィルムやシートのような自由な自立構
造に形成することができ、ならびにガラスまたはプラスチック材のもののような
コーチング基体に有用であるポリマー組成物を提供するものである。
従って、この発明は、親水性ポリウレタンと相溶性ポリマーとの混合からなる
曇り耐性を有する組成物を提供する。
“相溶性(compatible)”とは、ポリマーがポリウレタンとそのポリマー成分
が混合されたとき相分離をせずにポリウレタン成分と共存しうることを意味する
。このようなポリウレタンポリマー混合物は、良好な光透過性を示すのが適する
。
相溶性ポリマーとしては、ホモポリマーあるいはコポリマーまたはこのような
ポリマーの混合物であってもよい。ポリマーとしてはエチレン不飽和を有するモ
ノマーまたはオリゴマーから誘導されるのが適する。
この発明の組成物は、たとえばポリウレタンと他のポリマー成分の混合物の溶
液を乾燥するか、相溶性ポリマーのプレカーサーを、親水性ポリウレタン成分の
存在下、任意に適当な触媒および/または重合開始剤の存在下で重合させて作る
ことができる。適するプレカーサーとしては、エチレン不飽和含有のモノマーま
たはオリゴマーが含まれる。
かくして、この発明の1つの態様によれば、親水性ポリウレタンとアクリル不
飽和含有の重合性化合物からなる硬化性組成物が提供される。
アクリル不飽和含有の重合性化合物(以後アクリル成分と称す)は、本質的に
低重合性である。その成分はアクリレートもしくはメタクリレート基を含有する
。アクリル成分は、多官能化合物であるが適する。アクリル成分は少なくとも3
つのアクリル性不飽和基を含有するのがより適する。望ましいアクリル成分とし
ては、少なくとも3つのアクリロールオキシ基を含有するのが好ましい多官能性
エーテルアクリレートがある。より望ましいエーテルアクリレートは、ぺンタま
たはへキサアクリレートである。この発明で使用するのが好ましいアクリル成分
は、ジペンタエルスリトールペンターとへキサーアクリレート、ぺンタエリスリ
トールトリアクリレート、1,6−へキサンジオールジアクリレートである。
適切な硬度と曇り耐性は50重量%以下のアクリル成分を用いることにより達
することができる。
この発明の組成物はアクリル不飽和を含有し、エチレン性結合を介しての架橋
で硬化される。従って、この発明の組成物は、架橋を促進する開始剤を含有する
のが望ましい。この組成物は、熱照射、化学線、赤外あるいは紫外線の照射およ
び電子ビームを含む照射で硬化できる。望ましい組成物は、紫外光に反応の光開
始剤を含有する。このような光開始剤は、この発明の組成物またはその溶液に常
量存在さすことができる。
この発明の組成物のアクリル成分の架橋に加えて、ポリウレタン成分は、架橋
できるエチレン不飽和を含むことができる。たとえば、ポリウレタンとしてウレ
タン−アクリルブロックコポリマーがある。
不飽和を含有し、この発明の使用に適するオリゴマー材には、へキサ官能脂肪
族または芳香族ウレタンアクリレート、二官能脂肪族または芳香族ウレタン−ア
クリレート、エポキシノボラックアクリレート、ポリエステルテトラアクリレー
トとシロキサンジまたはヘキサアクリレートがある。好ましくはないが使用しう
るアクリル成分としてはメチルメタクリレートがある。
この発明の他の態様によれば、組成物は、親水性ポリウレタンと少なくとも1
つのビニル不飽和を有するモノマー残基を含有する他の相溶性ポリマーとの混合
物からなる。このタイプの組成物のプレカーサーはポリウレタンと相溶性ポリマ
ーとの単一もしくは混合の補助溶剤中の混合物からなる。この発明の組成物は、
プレカーサー混合物を乾燥し、それから溶剤を蒸発させて形成するのが適する。
ここならびに以後に“ビニル成分”として言及するビニルまたはエチレン性不
飽和プレカーサーから誘導されるポリマー材の適するものとしては、ビニルクロ
リド−ビニルアセテートコポリマー、ヒドロキシ変性ビニルクロリド−ビニルア
セテートコポリマー、α,β−不飽和カルボン酸またはエポキシ化合物で変性の
ビニルクロリド−ビニルアセテートコポリマー、ポリアクリレートとポリメタク
リレート(例:ポリメチルメタクリ
レート)、スチレンポリマーとポリマーブレンド(例:スチレン−アクリロニト
リルとスチレン−無水マレイン酸ポリマー)が含まれる。適するビニル成分はユ
ニオンカーバイト社から商標名UCARとして入手しうる。
この発明の親水性ポリウレタンとビニル成分をベースとする組成物は全組成物
に対し少なくとも5重量%のビニル成分を含有するのが適する。組成物は、少な
くとも50重量%の親水性ポリウレタンと含有するのが望ましい。この発明の組
成物は、少なくとも10重量%のビニル成分を含有するのが好ましく、代表的に
は約15重量%のビニル成分を含有する。
親水性ポリウレタンは、この発明の組成物の吸水性に寄与する。この発明の組
成物は、硬化時に水和して少なくとも30重量%の水を含有するのが適する。
この発明の組成物で使用する親水性ポリウレタンは、水和時に少なくとも35
重量%の水を含有するのが適する。親水性ポリウレタンは、水和時少なくとも4
0重量%の水を含有するのが望ましく、より望ましくは60重量%までまたは9
0重量%まで含有する。この発明で使用に適する親水性ポリウレタンは、米国特
許第4,844,983号に記載のものを含む。
この発明に使用しうる親水性ポリウレタンは、上記のような含有水量を有るも
のの内何れでもよい。しかし、親水性ポリウレタンの飽和含水量は、基体からの
離層原因にならないものである。この発明で使用の望ましい親水性ポリウレタン
は、線状のもの、すなわち実質的に架橋しないもので、従って有機溶剤
に溶解するものである。
この発明で使用に適する親水性ポリウレタンは、ポリエーテルまたはポリエス
テルポリウレタンである。ポリウレタンを生ずる適切なポリエステルには、ブチ
レンアジペートのようなアジピン酸のポリエステルがある。しかし、ポリエーテ
ルポリウレタンである親水性ポリウレタンを用いるのが好ましい。従って、線状
のポリエーテルポリウレタンである親水性ポリウレタンの使用が特に好ましい。
適切な線状ポリエーテルポリウレタンとしては、ジイソシアネートと反応させ
たジオール性化合物から誘導のエーテル単位を含有するランダムポリマーである
。適切な線状ポリエーテルポリウレタンは、ヨーロッパ特許明細書第050,0
35号12頁1行〜14頁10行と32頁7行〜33頁12行に記載されており
、ここに参考として導入し、このものは水和時、所要の含水量を有するものであ
る。
特に適するものは、連鎖延長剤と共にポリ(エチレングリコール)誘導ブロッ
クとジイソシアネートを用いる線状ポリエーテルポリウレタンである。ポリ(エ
チレングリコール)は分子量600〜6000が適し、800〜2000がより
適する。特に好ましいポリ(エチレングリコール)は分子量1540である。連
鎖延長剤としては、10までの炭素原子(より適切には4までの炭素原子)を含
有する脂肪族ジオール、ジアミンまたはアミンオール(amineol)である。ジイ
ソシアネートとしてはトルエンジイソシアネート、1,6−へキサメチレン
ジイソシアネートまたは4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートが
適する。
親水性ポリウレタンとアクリルビニル成分との比ならびにポリウレタンの親水
性は、この発明の硬化組成物の物理特性に影響するであろう。ポリマー成分の量
が多ければ多い程、磨耗耐性になり、特にアクリル成分が用いられた際に、親水
性ポリウレタンの量および/またはポリウレタン成分の親水性が大であればある
程、曇り耐性となる。組成物中の親水性ポリウレタンの濃度は、組成物の全量に
対し10〜99重量%の範囲であることができる。この発明の組成物は、10〜
90重量%の親水性ポリウレタンを含有するのが適する。
この発明の組成物は、たとえば溶液から自立性のシートもしくはフィルムコー
チングを形成すべく注型できる。かくして、組成物は、流動促進剤のような他の
加工助剤を含んでもよい。適する流動助剤には、シリコン液体のような完全に反
応した材料または二官能性および六官能性シリコンアクリレートのような反応性
材料が含まれる。
アクリルまたはビニル成分の性質と濃度の両者は、組成物の造形または成形性
にも影響するであろう。この発明の組成物は、樹脂成分の各々についての溶剤が
互に相溶性である注型もしくは成形に適する溶液の形であることができる。ポリ
ウレタンとアクリルまたはビニル成分の両者は、それらの共通溶剤に溶解するの
が適する。溶剤または溶剤類としては、シートに注型またはフィルムに成形する
のに適する粘度の溶液を与えるように
選択される。この発明で使用する適切な溶剤としては、ケトン、エステル、アル
コールならびにそれらの混合物である。適当な有機溶剤の例には、酢酸プロピル
、メチレンジクロリドのようなハロゲン化炭化水素、メタノールまたはエタノー
ル(任意に少量の水含有)のようなアルカノール、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノー
ル、ジアセトンアルコールのようなケトン、またはこれら溶剤の混合物が含まれ
る。好ましい溶剤は2−エトキシエタノール、工業用メタノール(IMS)また
はIMSと2−メトキシエタノールの3:1の混液である。親水性ポリウレタン
成分は非水和の状態で用いるのが普通でありかつ好ましい。
アクリル不飽和を含有するこの発明の組成物またはプレカーサーは、エチレン
性結合を介する架橋で硬化される。従ってこの発明の組成物は、架橋を促進する
開始剤を含むのが望ましい。組成物は熱照射、化学線、赤外線と紫外線照射、電
子ビームを含む照射で硬化できる。
好ましい組成物は、UV光反応の光開始剤を含んでもよい。このような阻害剤
はこの発明の組成物またはその溶液中に常量で存在さすことができる。
組成物中のアクリル成分の架橋に加えて、ポリウレタン成分は架橋しうるエチ
レン性不飽和を含有してもよい、たとえば、そのようなポリウレタンとしては、
ウレタン−アクリレートブロックコポリマーがある。この発明の組成物は、架橋
前に乾燥
して溶剤を除去するのが好ましい。
この発明の組成物の溶液中の固形含量は、流動学的、乾燥・フィルム形成性質
の良好なバランスを与えるように選択される。固形含量(ポリウレタンとアクリ
ルもしくはビニル成分)は50%以下が適し、25%以下がより適する。
この発明によるコーチングは、浸漬被覆、吸付塗、塗装、ナイフ塗布、オンラ
イン塗布またはプリントのような被覆表面についての常法で作ることができる。
このような方法でこの発明の組成物は、適当な有機溶剤に溶解、たとえば固形含
量30%(重量)まで、より望ましくは浸漬被覆用に5〜15%溶液、吸付被覆
用に5〜25%される。
コーチングがレンズ上のような高品質の光学品に使用されるときにはコーチン
グは浸漬被覆の結果として塗布されるのが好ましい。この方法でポリマー組成物
の溶液は、機械的に基体を調節されたやり方で浸漬する適当な容器中に入れられ
る。次いで、容器を適当な速度に低下させて所望の被覆厚みとする。コーチング
の厚みは、溶液濃度、溶液粘度、容器からの基体の取出し速度に従属する。方法
を15〜30℃で行うのが望ましい。溶剤は、空気流好ましくは50〜70℃の
温度の温空気流を用い、コーチングを溶液から取出し後に除去される。この温度
での乾燥でコーチングに光沢を与え、被覆基体により良好な光学的外観を提供す
る。
この発明の親水性ポリウレタン−ポリマー組成物の薄いフィルムを予備成形し
、これを曇り防止にすることを必要とするガ
ラスまたはプラスチックス基体の表面に付着させることによりコーチングを用い
ることもできる。薄いフィルムは、そのフィルムと基体に不活性である透明接着
剤で付着できる。
この発明の組成物は、たとえば溶液から注型し、自立性のシートもしくはフィ
ルムコーチングにすることができる。かくして組成物は流動促進剤のような他の
加工助剤を含有することもできる。
シートに注型とするとき、組成物は、窓ガラスに対するような透明板ガラス目
的用に用いることができる。または、組成物はフィルムとして、ガラスもしくは
プラスチック材、たとえばポリアクリル樹脂またはポリカーボネート樹脂で形成
されたもののような予備成形した基体上に注型して光の透過率を維持もしくは改
良し、またミラーとして用いるならば反射特性を改良もしくは維持することがで
きる。フィルムに注型するとき、この発明の組成物は、代表的には30重量%以
上の固形物、たとえば30〜40重量%の固形物を含有する溶液から塗布できる
。
この発明の組成物は光透過性であるが、ベースのポリウレタンと比較して引掻
または磨耗耐性のため光透過性のいくらかの犠牲が,組成物がアクリル成分から
なるとき起こるかも知れない。しかし、我々は、親水性ポリウレタンの光透過性
は、ビニル成分組成が利用されると保持できることを見出した。このような組成
物は、ウレタン−アクリル成分ほどの引掻耐性ではないが、モータサイクリング
とスポーツ活動用のもののようなへルメット用の“剥離(peel-off)”つばのよ
うな多層応用への
使用の自立性フィルムに形成できる。
この発明の組成物の曇り防止性は、目防禦用レンズについてDIN4646パ
ート8(1986)に記載の性能明細−曇り防止テスト−を大きく越えるであろう。
ビニルベースの樹脂10%からなるこの発明の好ましい組成物をDIN4646
/8でテストしたとき、10秒以上、原透過率の80%を透過するであろう。
この発明を次の実施例で例証する。実施例1
米国特許第4,844,983号の第7欄、4〜23行に記載の方法により作
った親水性ポリウレタンの90重量部をジぺンタエリスリトールペンタアクリレ
ートの9重量部、光開始剤の0.5部、シリコン液体流動助剤の0.5部、メチ
ルイソブチルケトン、酢酸プロピル、2−エトキシエタノールの溶剤混合物を混
合し、15重量%の固形物含量の溶液を作った。
溶液をポリメチルメタクリレートのシートに噴霧し、UVランプで硬化した。
他のシートを未被覆で残した。
次に両シートを、45℃の水を含む水浴上に置いた。2秒後に未被覆シートは
曇り始め、約10秒後に完全に不透明であった。被覆シートは2分経過後まで曇
り始めず、完全に曇らなかった。
別の両シートのサンプルをシャワー室に取付した鏡に貼付した。シャワーユニ
ットを最大温度で操作した。シートをみると未被覆シートが曇ったが、被覆シー
トの反射性はそのまま残っ
た。実施例2
実施例1に記載の手法により作った親水性ポリウレタン溶液に徐々に室温に保
持した2−エトキシエタノール80重量部を加えて作った。ジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレート19重量部をポリウレタン溶液にゆっくり撹拌下に加え
溶解させ、その後光開始剤(チバ−ガイギー社より入手しうるDAROCURE
1173)と液体流動助剤(シリコンアクリレート)を加えた。得られる混合物
の固形含量を17重量%に調節した。
次いで、この溶液をパースペクスのシートに被覆し、50℃に保持した乾燥ト
ンネルを5分間通過、次いでUVランプ下に付し樹脂硬化をさせた。乾燥、硬化
後に被覆シートをDIN4646パート8によるテストに付した。テスト条件下
で15秒経過まで曇りを始めなかった。実施例3
最初に、85重量部をエトキシエタノールに溶解して20重量%溶液を作った
。ヒドロキシ改質ビニルクロリド−ビニルアセテートコポリマー(14.9重量
部)をゆっくり撹拌下に混合物が透明で層絞がなくなるまで添加した。次いで液
体シリコンアクリレートを(0.1重量部)を流動性助剤として加え、固形物濃
度を15重量%に調節した。溶液をモータサイクルヘルメットのつば(visor)
に曇り防止コーチングとして塗布した。
被覆したつばを50℃に保持した乾燥トンネルに5分間通過させた。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1994年10月10日
【補正内容】
かくして、この発明の1つの態様によれば、親水性ポリウレタンと多官能性ア
クリル不飽和含有の重合性化合物からなる硬化性組成物が提供される。
アクリル不飽和含有の重合性化合物(以後アクリル成分と称す)は、本質的に
低重合性である。その成分はアクリレートもしくはメタクリレート基を含有する 。ア
クリル成分は少なくとも3つのアクリル性不飽和基を含有するのがより適す
る。望ましいアクリル成分としては、少なくとも3つのアクリロールオキシ基を
含有するのが好ましい多官能性エーテルアクリレートがある。より望ましいエー
テルアクリレートは、ぺンタまたはヘキサアクリレートである。この発明で使用
するのが好ましいアクリル成分は、ジペンタエルスリトールペンターとへキサ−
アクリレート、ぺンタエリスリトールトリアクリレート;1,6−へキサンジオ
ールジアクリレートである。
適切な硬度と曇り耐性は50重量%以下のアクリル成分を用いることにより達
することができる。
この発明の組成物はアクリル不飽和を含有し、エチレン性結合を介しての架橋
で硬化される。従って、この発明の組成物は、架橋を促進する開始剤を含有する
のが望ましい。この組成物は、熱照射、化学線、赤外あるいは紫外線の照射およ
び電子ビームを含む照射で硬化できる。望ましい組成物は、紫外光に反射の光開
始剤を含有する。このような光開始剤は、この発明の組成物またはその溶液に常
量存在さすことができる。
請求の範囲
1.親水性ポリウレタンを多官能性アクリル不飽和含有の重合性化合物から誘導 される
相溶性ポリマーとの混合してなる曇り防止性を有する組成物。2
.相溶性ポリマーが、ホモーまたはコーポリマーの混合物からなる請求項1に
よる組成物。3
.相溶性ポリマーが、ビニル不飽和を含有する少なくとも1つのモノマーまた
はオリゴマーから誘導される1〜2の何れか1つによる組成物。4
.親水性ポリウレタンと多官能性アクリル不飽和含有の重合性化合物からなる
前記請求項の何れか1つに記載の組成物のプレカーサー。5
.前記重合性化合物が、少なくとも3つのアクリル性不飽和基を含有する請求
項6によるプレカーサー。6
.前記重合性化合物が、多官能エーテルアクリレートである請求項4または5
によるプレカーサー。7
.前記アクリレートが、ジペンタエリスリトールペンタまたはヘキサアクリレ
ートである請求項に6よるプレカーサー。8
.光開始剤からなる請求項4〜7の何れか1つによるプレカーサー。9
.エチレン性不飽和モノマーが、ビニルモノマーである請求項3〜10の何れ
か1つによる組成物。10
.親水性ポリウレタンが、水和時に少なくとも35重量%
の水を含有する前記請求項の何れか1つによる組成物またはプレカーサー。11
.親水性ポリウレタンが、水和時に60重量%までの水を含有する請求項1
1による組成物またはプレカーサー。12
.水和時に30重量%までの水からなる前記請求項の何れか1つによる組成
物またはプレカーサー。13
.前記請求項の何れか1つに記載の組成物またはプレカーサーから形成され
た光透過性物品。14
.光透過性基体とその上に請求項1〜12の何れか1つに記載の組成物また
はプレカーサーの層を被覆してなる請求項13による物品。15
.請求項1〜12の何れか1つに記載の組成物またはプレカーサーで成形、
形成または造形した請求項13による物品。16
.目保護具の形である請求項13〜15の何れか1つによる物品。