JPH0847848A - 金属板の側縁加工機 - Google Patents

金属板の側縁加工機

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JPH0847848A
JPH0847848A JP20458194A JP20458194A JPH0847848A JP H0847848 A JPH0847848 A JP H0847848A JP 20458194 A JP20458194 A JP 20458194A JP 20458194 A JP20458194 A JP 20458194A JP H0847848 A JPH0847848 A JP H0847848A
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JP
Japan
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metal plate
grinding
side edge
grinding belt
roller
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JP20458194A
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Inventor
Masanori Kajino
正則 梶野
Toshio Nakaji
敏夫 中路
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KOUGI KK
Original Assignee
KOUGI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属板の略直線状に形成された上側及び下側
の両側縁に断面形状が円弧のアール又は面取りを、研削
加工により短時間で施すことができる側縁加工機を提供
すること。 【構成】 水平(紙面に対して垂直方向)な移送経路に
沿って金属板1を移送する送りコンベア9と、金属板1
の略直線状に形成された上側縁と下側縁に対向して走行
する対向走行区間を形成しており移送経路の上側と下側
に設けた研削ベルト10、10と、各研削ベルト10の
対向走行区間の途中位置の背面に外接するように配置し
回転自在に支持されたコンタクトローラ11、11と、
を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属板を溶断或いは
切断した場合にその切断面に沿う上側縁及び下側縁のい
ずれか一方又は両方の側縁に面取り又は断面形状が円弧
のアールを施す金属板の側縁加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図には示さないが、例えば橋、高
速道路又は鉄道等の高架建造物の補強として金属板をそ
の高架建造物に設けている。そして、これら金属板及び
高架建造物は、腐蝕防止の為に塗装を施してある。しか
し、図11(c)に示すように、金属板1の側縁2a、
2bに面取りを施していない場合は、その側縁2a、2
bの角部には塗料が乗り難く、結果として角部の塗装被
膜3a、3bの厚みが薄くなり、この部分から塗装被膜
3a、3bが剥離を起こして金属板1の腐蝕が侵攻する
という問題があった。そこで、図11(a)に示すよう
に、金属板1の側縁2a、2bに面取りを施すことによ
りその側縁2a、2bに塗料が乗り易くなるようにし
て、この側縁からの金属板1の腐蝕を防止すると共に、
高架建造物の寿命が長くなるように図られている。
【0003】ただし、図11(a)と(b)に示すよう
に、金属板1の上下の各側縁に面5a、5bを形成した
場合の塗装被膜8b、8b、8c、8d厚みと断面形状
が円弧状のアール6a、6bを形成した場合の塗装被膜
7a、7bの厚みとを比較すると、塗装被膜7a、7b
の厚みを塗装被膜8b、8b、8c、8dよりも厚くす
ることができる。従って、金属板1の腐蝕を防止する為
には、金属板1の上下の各側縁にアール6a、6bを形
成する方が効果的である。因みに、日本道路公団の規格
によると、高架に使用される金属板1の側縁のアールを
1.5Rとすることと明確に規定されている。
【0004】図11(b)に示すように金属板1の切断
面4に沿う上下の各側縁にアール6a、6bを形成する
場合、例えばフライス盤を使用することができる。フラ
イス盤を使用してアール加工を施す場合は、まず、アー
ル加工を施す側縁2a又は2bをフライスの刃物に向か
わせると共に、この側縁2a等の方向をフライス盤のテ
ーブルの送り方向に平行に沿わせた状態にしてこの金属
板1をテーブルに固定する。そして、テーブルを所定の
速度で送りながら面取り加工を行う。このフライスの刃
物は、例えば複数の超硬チップ73からなっている。各
チップ73は、図12に示すように、1.5R(半径
1.5mm)の円弧の切刃74を4つ備えているもので
あり、この切刃74によって金属板1の側縁2a又は2
bを切削することにより、アール6a、6bを形成する
ことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記超硬チッ
プ73を設けたフライス盤を使用してアール加工を施す
場合、テーブルの送り速度は最大で約0.8m/min
であり、この送り速度は刃物と金属板1の材質等によっ
て決定されるので、フライス盤を使用してアール加工を
施す場合、その加工時間の短縮には一定の限界がある。
【0006】また、この金属板1は、長尺の金属板を所
定の長さにガス切断して形成されるが、このガス切断の
際に切断部にのろ等が溶着することがあり、アール加工
の際にこの溶着したのろを超硬チップ73が削ると、チ
ップ73が破損することがある。そして、チップ73が
破損すると、チップ73の費用が嵩むという問題があ
る。更に、チップ73の新しい切刃74を使用すること
ができるようにチップ73の向きを変更する必要がある
ので、アール加工の作業を一時中断しなければならず、
これによって加工時間が長引くという問題もある。
【0007】更に、例えば同一形状の多数の金属板1の
アール加工を行うときは、フライス盤では、アール加工
を施す金属板1をその都度テーブルに固定し、そして面
取りを施した金属板1をテーブルから取り外すという作
業を繰り返す必要があり、この作業時間が無駄である。
【0008】本発明は、上記問題点を解決する金属板の
側縁加工機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明の金属板の側
縁加工機は、水平な移送経路に沿って金属板を移送する
移送部と、上記金属板の略直線状に形成された上側縁と
下側縁のいずれか一方の側縁に対向して走行する対向走
行区間を形成しており上記移送経路の上側と下側の双方
又は一方に設けた無端研削ベルトと、この研削ベルトの
上記対向走行区間の途中位置の背面に外接するように配
置し回転自在に支持部により支持されたコンタクトロー
ラと、を具備する構成としたことを特徴とするものであ
る。
【0010】第2の発明の金属板の側縁加工機は、第1
の発明の上記コンタクトローラの外周面に円周方向に沿
う溝を設け、この溝に上記研削ベルトを介して上記金属
板の上記側縁を当てがって研削する構成としたことを特
徴とするものである。
【0011】第3の発明の金属板の側縁加工機は、第1
又は第2の発明の上記コンタクトローラの少なくとも外
周面部分を比較的弾性係数の小さいゴム又はスポンジ状
材料からなる層に形成したことを特徴とするものであ
る。
【0012】第4の発明の金属板の側縁加工機は、水平
な移送経路に沿って金属板を移送する移送部と、上記金
属板の略直線状に形成された上側縁と下側縁のいずれか
一方の側縁に対向して走行する対向走行区間を形成して
おり上記移送経路の上側と下側の双方又は一方に設けた
無端研削ベルトと、この研削ベルトの上記対向走行区間
の途中位置の背面に外接するように配置し回転自在に支
持部により支持されたコンタクトローラと、上記コンタ
クトローラに掛かる上記研削ベルトの位置を上記コンタ
クトローラの軸方向に沿って移動させる強制蛇行部と、
を具備する構成としたことを特徴とするものである。
【0013】第5の発明の金属板の側縁加工機は、水平
な保持面に沿って金属板を移送する移送部と、上記金属
板の略直線状に形成された上側縁と下側縁のいずれか一
方の側縁に対向して走行する対向走行区間を形成してお
り上記保持面の上側と下側の双方又は一方に設けた無端
研削ベルト、及びこの研削ベルトの上記対向走行区間の
途中位置の背面に外接するように配置し回転自在に支持
部により支持されたコンタクトローラを有する研削ユニ
ットと、移送中の上記金属板を上記研削ベルトが研削加
工する際に上記金属板を上記保持面側に押圧して位置決
めを行う押えローラ部と、を具備する金属板の側縁加工
機において、上記研削ユニットを昇降可能に支持する第
1のシリンダ装置と、上記押えローラ部を昇降可能に支
持する第2のシリンダ装置と、上記研削ユニットと上記
押えローラ部のいずれか一方を昇降駆動する駆動部と、
第1のシリンダ装置内の第1の部屋と第2のシリンダ装
置内の第2の部屋とを連通して双方の部屋内の流体が双
方の部屋内に移動することを可能にし上記駆動部が上記
研削ユニットと上記押えローラ部の一方を昇降駆動した
ときに上記流体の上記移動によって他方を同方向に同じ
高さだけ昇降させる連結管と、を設けた構成としたこと
を特徴とするものである。
【0014】
【作用】第1乃至第5の発明によると、移送部が金属板
を移送経路に沿って移送する途中で、走行する研削ベル
トが金属板の上側縁と下側縁の双方を同時に、又は一方
に面取り加工又はアール形成加工を施すことができる。
【0015】第2の発明によると、金属板の側縁を、走
行する研削ベルトを介してコンタクトローラの外周面に
設けた溝に当てがうと、金属板の側縁がこの側縁と接触
する研削ベルトの接触部分を溝内に撓ませることがで
き、この研削ベルトの撓み部分が円弧状に屈曲する。そ
して、走行する研削ベルトのこの円弧状に屈曲した部分
によって金属板の側縁を、曲率半径の比較的小さいアー
ル(図11(b)参照)に研削加工することができる。
【0016】第3の発明によると、コンタクトローラの
少なくとも外周面部分を比較的弾性係数の小さいゴム又
はスポンジ状材料からなる層により形成したことによ
り、研削ベルトの表面に金属板の上側又は下側の側縁が
接触したときに、研削ベルトのその接触部分が内側にア
ール状に窪み、これによって金属板の上側縁、下側縁に
アール(図11(b)参照)を形成することができる。
【0017】そして、第3の発明において、第2の発明
の溝を有するコンタクトローラの少なくとも外周面部分
を比較的弾性係数の小さいゴム等からなる層により形成
すると、金属板の側縁を、走行する研削ベルトを介して
コンタクトローラの外周面に設けた溝に当てがった際
に、溝の開口縁が圧縮変形する。つまり、コンタクトロ
ーラの外周面を形成するゴム等からなる層の硬度、溝の
大きさ及び研削ベルトの曲げこわさを種々に変更するこ
とにより、金属板の側縁と接触する研削ベルトの接触部
分を所望の曲率半径の円弧に屈曲させることができる。
これによって金属板の側縁を所望の曲率半径のアールに
研削加工することができる。
【0018】第4の発明によると、強制蛇行部が、コン
タクトローラに掛かる研削ベルトをコンタクトローラの
軸方向に移動させることができるので、金属板の側縁を
順次研削加工する際に、研削ベルトの表面の略全域を使
用することができる。
【0019】第5の発明によると、研削ベルトが移送中
の金属板を研削加工する際に、押えローラ部が金属板を
保持面側に押圧することにより金属板を移送部の搬送面
に対して相対的に前後、左右及び上下方向の位置決めを
行うことができ、この位置決めを行った状態で金属板を
搬送面に伴って移送させることができる。そして、研削
加工する金属板の板厚に応じて研削ユニット及び押えロ
ーラ部の高さを調整する為に、駆動部を駆動して研削ユ
ニットと押えローラ部のいずれか一方を昇降駆動する
と、第1のシリンダ装置内の第1の部屋の流体(又は第
2のシリンダ装置内の第2の部屋の流体)が連結管を通
って第2のシリンダ装置内の第2の部屋(又は第1のシ
リンダ装置内の第1の部屋)に移動して他方を同方向に
同じ高さだけ昇降させることができる。
【0020】
【実施例】本発明の一実施例を各図を参照して説明す
る。図2は、この金属板の側縁加工機の側面図である。
図2に示すように、この金属板の側縁加工機は、移送部
としての送りコンベア9に対して、無端研削ベルト10
とコンタクトローラ11を有する研削ユニット12、1
3、押えローラ部14、15等を設けたものであり、移
送される金属板1の略直線状に形成された上側縁2a、
2b(図9参照)を、断面形状が円弧のアール6a、6
b(図11(b)参照)に研削加工する構成のものであ
る。因みにこの実施例の金属板の側縁加工機により加工
可能な金属板1の仕様は、例えば板厚=4.5〜19m
m、幅=80〜500mm、最小長さ=300mm、最
大重量=300kgである。
【0021】送りコンベア9は、図2に示すようにチェ
ーンコンベアであり、2条のチェーンの間に多数のエプ
ロン16を設けたものであり、運搬面が平板状である。
そして、この送り速度が1〜6m/minである。この
送りコンベア9は、全長が約2400mm、運搬面の幅
が約450mmである。
【0022】研削ユニット12、13は、図2に示すよ
うに、送りコンベア9の移送方向に対して前段と後段に
設けてあり、前段の上側の研削ユニット12は、金属板
1の上側縁2aを研削するものであり、後段の下側の研
削ユニット13は、金属板1の下側縁2bを研削するも
のである。これら2つの研削ユニット12、13は同等
のものである。上側の研削ユニット12は、図5に示す
ように、駆動ローラ17、従動ローラ18、テンション
ローラ19に研削ベルト10を張設してある。駆動ロー
ラ17及び従動ローラ18は、昇降フレーム20に設け
た基盤21の下部両側に固定されたブラケット22、2
3に軸受を介して互いに送りコンベア9の移送方向に間
隔を隔てて支持されている。テンションローラ19は、
コ字状のブラケット24に両端の軸部を軸受支持され、
そのブラケット24がエアーシリンダ25を介して基盤
21に支持されている。このエアーシリンダ25(内径
80mm)に圧力空気(3〜4kg/cm2 )を供給す
ることによってテンションローラ19が上方に変位して
研削ベルト10に必要な張力を与えることができる。張
設された研削ベルト10の駆動ローラ17と従動ローラ
18の間が、移送されてくる金属板の上側縁に対向して
走行する対向走行区間である。研削ベルト10は、幅5
0mm、長さ2440mm、砥粒が60番程度の金属研
削用のアルミナジルコニア(セラミック系)のもので、
走行速度は約2000m/minで使用する。この研削
ベルト10の対向走行区間の背面にコンタクトローラ1
1が外接するように設けてある。
【0023】コンタクトローラ11は、図6に示すよう
に、芯材として鋼パイプ26を用いてあり、その外周面
をスポンジ状プラスチック層27(又は弾性係数の小さ
いゴム層27)でライニングしてある。そして、鋼パイ
プ26の内側には、軸受を介して軸部28を挿通してあ
り、この軸部28の両端部がコ字状のブラケット29に
固定支持されている。このブラケット29は、基盤21
に固定してある。
【0024】この上側の研削ユニット12は、図1に示
すように、正面方向から見て研削ベルト10が水平面に
対して右上方向に約45度の角度をなす状態で昇降フレ
ーム20に設けてある。この昇降フレーム20は、上下
方向の往復直線運動を行うリニアガイド30、30を介
してベース31に設けてあり、このベース31は基台3
2に設けてある。そして、この昇降フレーム20は、手
動ジャッキ33によって支持されており、この手動ジャ
ッキ33のハンドル34を手で回すことによりこの上側
の研削ユニット12を昇降させることができる。
【0025】また、この上側の研削ユニット12には、
強制蛇行部35を設けてある。強制蛇行部35は、図8
に示すように、テンションローラ19が設けられている
ブラケット24をエアーシリンダ25のピストンロッド
36を中心にして揺動させて、コンタクトローラ11に
掛かっている研削ベルト10の位置をコンタクトローラ
11の軸部28の方向に往復移動させるものである(図
9参照)。この強制蛇行部35は、研削ベルト10の表
面の略全域を使用して金属板1の上側縁2aを研削加工
することができるようにするものである。つまり、略同
一形状の金属板1の上側縁2aを研削加工する場合、研
削ベルト10の走行位置が一定していると、研削ベルト
10の同一の箇所で研削加工を続けることとなり、その
部分以外の部分では正常に研削できる状態であっても研
削を行っているその部分の損耗によって研削ベルト10
の使用ができなくなるので、研削ベルト10の表面の略
全域を使用して金属板1の上側縁2aを研削加工するこ
とができるようにして、研削ベルト10の寿命を従来よ
りも格段に延ばすことを可能にしている。
【0026】即ち、図6に示すように、テンションロー
ラ19が設けられているブラケット24は、円錐コロ軸
受37を介してピストンロッド36に設けてあり、この
ブラケット24の前面にはピストンロッド36と平行す
る方向に下方に向かって揺動ロッド38を設けてある。
この揺動ロッド38の下端部は、図7に示すように、短
環状体39の内側に挿通しており、この短環状体39
は、エアーシリンダ40のピストンロッド41の先端部
に設けられている。このエアーシリンダ40は、ブラケ
ット42を介して基盤21に取り付けてある。つまり、
エアーシリンダ40が、短縮状態から図7に示す伸長状
態となったときに、テンションローラ19が図8のA1
の方向に所定角度だけ揺動し、これによって研削ベルト
10を図9のB1 の方向に移動させることができる。た
だし、研削ベルト10がB1 の方向に移動して所定の位
置まで移動すると、図には示さないが光検出装置がこの
研削ベルト10の縁部を検出して伸長状態のエアーシリ
ンダ40を短縮状態に駆動するようにしている。エアー
シリンダ40が短縮状態となると、テンションローラ1
9が図8のA2 の方向に所定角度だけ回転し、これによ
って研削ベルト10を図9のB2 の方向に移動させるこ
とができる。ただし、研削ベルト10がB2 の方向に移
動して所定の位置まで移動すると、図には示さないが別
の光検出装置がこの研削ベルト10を検出して短縮状態
のエアーシリンダ40を伸長状態に駆動するようにして
いる。このようにして、研削ベルト10は、図9に示す
ように、コンタクトローラ11の軸方向に沿って所定の
範囲内で往復移動する。
【0027】なお、図7に示す短環状体39に設けたボ
ルト43と4つのナット44は、ピストンロッド41の
移動のストロークを調節するためのものである。
【0028】後段に設けた下側の研削ユニット13は、
図1に示すように、正面方向から見て研削ベルト10が
水平面に対して右下方向に約45度の角度をなす状態で
固定フレーム45に設けてある。この固定フレーム45
は、基台32に固定して設けてある。
【0029】押えローラ部14、15は、図3に示すよ
うに、送りコンベア9の移送方向46に対して前段と後
段に設けてあり、前段の押えローラ部14は、上側の研
削ユニット12が金属板1の上側縁2aを研削する際に
金属板1を上面から一定の空気圧によって押圧して金属
板1の位置決めを行うものである。同様に、後段の押え
ローラ部15は、下側の研削ユニット13が金属板1の
下側縁2bを研削する際に金属板1を上面から一定の空
気圧によって押圧して金属板1の位置決めを行うもので
あり、これら2つの押えローラ部14、15は同等のも
のである。前段の押えローラ部14は、図3に示すよう
に、4つの押えローラ47を有しており、この4つの押
えローラ47は、互いに間隔を隔てて移送方向46に沿
って回動自在にブラケット48に設けてある。このブラ
ケット48は、エアーシリンダ49を介して保持フレー
ム50に保持されている。このエアーシリンダ49に所
定の圧力の圧力空気を供給することによって押えローラ
47が下方に変位して移送されてくる金属板1の上面を
必要な力で押圧することができる。つまり、図3に示す
ように、押えローラ47と送りコンベア9の保持面51
との間に金属板1とエプロン16とを挟み込み、この状
態で金属板1がエプロン16に伴って移送される。そし
て、この移送中の金属板1は、押えローラ47とエプロ
ン16との接触による摩擦力及び押えローラ47の押圧
力によってエプロン16に強力に位置決めされているの
で、研削加工の際もエプロン16に対して相対的に前
後、左右及び上下方向に移動することがなく、精度良く
上側縁2aの加工を施すことができる。なお、押えロー
ラは、金属板1を一定の空気圧によって押圧する構成で
あるから、金属板1の厚みが厚い場合も薄い場合も常に
一定の力で押圧することができる。
【0030】なお、図3に示す52はスライドシャフト
である。これら2本のスライドシャフト52は保持フレ
ーム50に設けられている保持板53に摺動自在に挿通
し、各下端部がブラケット48と結合しており、ブラケ
ット48がエアーシリンダ49を中心にして回らないよ
うにしている。54は、スライドシャフト52が保持板
53から外れないようにするストッパである。保持フレ
ーム50は、上下方向の往復直線運動を行うリニアガイ
ド55、55を介してベース56に設けてあり、このベ
ース56は基台32に設けてある。
【0031】保持フレーム50は、図3に示すように、
連結板57、ボルト58、アーム59を介して第2の油
圧シリンダ装置60によって支持されており、この第2
の油圧シリンダ装置60はベース56に固定されてい
る。
【0032】後段の押えローラ部15は、図3に示すよ
うに、前段の押えローラ部14と同等のものであり、前
段の押えローラ部14と同様に上下方向の往復直線運動
を行うリニアガイド55、55を介してベース56に設
けてある。そして、この後段の押えローラ部15も、連
結板57、ボルト58、アーム59を介して第2の油圧
シリンダ装置60によって支持されている。
【0033】次に、前段及び後段の押えローラ部14、
15と上側の研削ユニット12の昇降駆動機構を図10
に示す原理図を参照して説明する。なお、下側の研削ユ
ニット13は、固定されている。この昇降駆動機構は、
金属板1の厚みに応じて上側の研削ユニット12の高さ
を変更して金属板1の上側縁2aの切り込み量を適切な
寸法に調節すると共に、前段及び後段の押えローラ部1
4、15の高さを変更して押えロール47が金属板1を
適切な力で押し付けるようにするものである。即ち、上
側の研削ユニット12が設けられている昇降フレーム2
0は上述したように、手動ジャッキ33により支持され
ており、この手動ジャッキ33のハンドル34を回すこ
とにより上側の研削ユニット12を昇降させることがで
きる。そして、この昇降フレーム20には、第1の油圧
シリンダ装置61のピストンロッド62の上端部が結合
しており、昇降フレーム20が上昇すると第1の油圧シ
リンダ装置61の第1の部屋(同図の上側の部屋)63
内の圧油が連結管64、64を通って第2の油圧シリン
ダ装置60の第2の部屋(同図の下側の部屋)65内に
流入する。圧油がこの第2の部屋65内に流入するとピ
ストンロッド66が上昇する。このピストンロッド66
が上昇すると、図3に示す前段及び後段の押えローラ部
14、15が上昇する。なお、図10に示す67は、第
1及び第2の部屋6563、65内に圧油を給排するた
めの空油変換器であり、68はバルブである。
【0034】次に、手動ジャッキ33を操作して昇降フ
レーム20(上側の研削ユニット12)を下降させると
第1の部屋63の容積が増加するので、第2の部屋65
内の圧油が連結管64、64を通ってこの第1の部屋6
3内に流入する。これによって、第2の油圧シリンダ装
置60のピストンロッド66が下降する。ピストンロッ
ド66が下降すると、図3に示す前段及び後段の押えロ
ーラ部14、15が下降する。なお、第1と第2の油圧
シリンダ装置61、60のシリンダの内径、ピストンロ
ッド62、66の外形が互いに同一であるので、昇降フ
レーム20(上側の研削ユニット12)と押えローラ部
14、15との昇降距離は、互いに同一である。
【0035】また、図3に示す69は、エアーシリンダ
である。このエアーシリンダ69は、基台32に固定し
て設けてあり、ピストンロッド70がアーム59と結合
しているが、この金属板の側縁加工機の運転中には圧力
空気が供給されておらず、機能させていないものであ
る。つまり、このエアーシリンダ69は、圧力空気を供
給するとアーム59を介して前段及び後段の押えローラ
部14、15を所定の上昇位置に支持することができる
ものである。
【0036】なお、図4に示すように、金属板1を送り
コンベア9の入口に供給する際に、金属板1の右側縁7
1を図4に示す所定位置に案内する為のガイド72をこ
の送りコンベア9の固定部に設けてある。
【0037】このように構成した金属板の側縁加工機に
より、例えば長方形の金属板1(鉄板、ステンレス板、
アルミ板、銅板等)の4つの各辺の上側縁2a及び下側
縁2bを研削加工するときは、まず、図1に示す手動ジ
ャッキ33のハンドル34を回して上側の研削ユニット
12、前段及び後段の押えローラ部14、15の高さ位
置を変更し、金属板1の板厚に応じた高さに調節する。
次に、図4に示すように金属板1のいずれか1つの辺を
ガイド72に沿わせて送りコンベア9の入口に供給す
る。すると、金属板1は、図3(押えローラ部14、1
5を示す側面図)に示すように前段の押えローラ部14
によって押圧された状態で移送される。そして、このよ
うに押圧された状態で図2に示す上側の研削ユニット1
2により金属板1の上側縁2aが研削加工される。この
際、コンタクトローラ11の少なくとも外周面部分を比
較的弾性係数の小さいスポンジ状プラスチック層27に
より形成したことにより、研削ベルト10の表面に金属
板1の上側縁2aが接触したときに、研削ベルト10の
その接触部分が内側に窪み、これによって金属板1の上
側縁2aにアール6a(図11(b)参照)を形成する
ことができる。このアール6aの曲率半径は、例えば
1.5mmである。
【0038】次に、この金属板1は、後段に移送され、
図3に示す後段の押えローラ部15によって押圧された
状態で移送される。そして、このように押圧された状態
で図2に示す下側の研削ユニット13により金属板1の
下側縁2bが研削加工される。この際、金属板1の下側
縁2bも上側縁2aと同様にアール6b(図11(b)
参照)を形成することができる。このアール6bの曲率
半径は、例えば1.5mmである。これで、金属板1の
1つの辺の上側縁2a及び下側縁2bの研削加工が終了
する。なお、必要がある場合は、上記と同様にしてこの
金属板1の他の3辺の上側縁2a及び下側縁2bの研削
加工を行う。
【0039】このように、この金属板の側縁加工機によ
ると、研削ベルト10により加工しているので、金属板
1の移送速度(送り速度)を約3〜6m/minとする
ことができ、これによって、面取りの加工時間をフライ
ス盤(送り速度が約0.8m/min)を使用する場合
と比較して約26〜13%に短縮することができる。そ
して、金属板1を送りコンベア9により1回移送する間
に1つの辺の上側と下側の両側縁2a、2bを同時に研
削加工することができるので、これによっても加工時間
を従来よりも短縮することができる。
【0040】そして、コンタクトローラ11の外周面部
分を比較的弾性係数の小さいスポンジ状プラスチック層
27(又は弾性係数の小さいゴム層27)により形成し
た構成により、金属板1の上側縁2a、下側縁2bをア
ール6a、6b(図11(b)参照)の断面形状に研削
加工ができる。このように、金属板1の側縁2a、2b
にアール6a、6bを形成することにより、金属板1の
表面に塗料を塗布したときに、この金属板1のアール6
a、6bに形成される塗装被膜7a、7bの厚みを厚く
することができ(図11(b)参照)、その結果、この
側縁からの金属板1の腐蝕を防止することができると共
に、この金属板1を設けた高架建造物の寿命を長くする
ことができる。
【0041】また、移送中の金属板1を押えローラ部1
4、15によって押圧することにより送りコンベア9の
エプロン16に対して相対的に前後、左右及び上下方向
の位置決めすることができる構成であるので、金属板1
を送りコンベア9によって押えローラ部14、15に順
次移送することによって金属板1の位置決めを行うこと
ができる。従って、従来のように金属板1をフライス盤
のテーブルに加工の度に着脱する場合と比較して金属板
1の位置決めを簡単に行うことができ、これによって
も、金属板1の側縁2a、2bの加工時間の短縮化を図
ることができる。そして、研削加工する金属板1の板厚
に応じて研削ユニット12、13及び押えローラ部1
4、15の高さを調整する為に、手動ジャッキ33を操
作して上側の研削ユニット12を昇降駆動するだけで前
段及び後段の押えローラ部14、15を自動的に同方向
に同じ高さだけ昇降させることができる構成であるか
ら、上側の研削ユニット12及び押えローラ部14、1
5の高さ調整を短時間で正確に行うことができ、これに
よっても金属板1の側縁2a、2bの加工時間の短縮化
を図ることができる。更に、図10に示すように、上側
の研削ユニット12の昇降の移動量を、圧油の移動量に
変換して前段及び後段の押えローラ部14、15に伝達
してこれら前段及び後段の押えローラ部14、15を昇
降させた構成によると、図には示さないが、歯車、軸等
を介して上記移動量を伝達する従来の構成と比較して構
造が簡単となり、この金属板の側縁加工機の重量を軽量
にすることができる。
【0042】ただし、上記実施例のコンタクトローラ1
1を円柱状に形成したが、図13に示すように、コンタ
クトローラ11の外周に設けた弾性係数の比較的小さい
ゴム層27の表面に、円周方向に沿って断面形状が矩形
の溝75を設けた構成とすることができる。この溝75
は、例えば幅W=3mm、深さS=2mmである。そし
て、ゴム層27のゴム硬度が例えば40である。
【0043】上記構成によると、図13に示すように、
金属板1の上側縁2aを、走行する研削ベルト10を介
してコンタクトローラ11の外周面に設けた溝75に当
てがった際に、溝75の開口縁76、76が圧縮変形す
る。これによって金属板1の上側縁2aを例えば比較的
小さい曲率半径、例えば曲率半径が1.5mmのアール
に研削加工することができる。つまり、コンタクトロー
ラ11の外周面を形成するスポンジ状プラスチック層2
7の硬度、溝75の幅と深さ及び研削ベルト10の曲げ
こわさを種々に変更することにより、金属板1の上側縁
2aと接触する研削ベルト10の接触部分を所望の曲率
半径の円弧に屈曲させることができる。これによって、
金属板1の上側縁2aを所望の曲率半径のアールに研削
加工することができる。そして、図には示さないが、上
記と同様にして金属板1の下側縁2bも所望の曲率半径
のアールに研削加工することができる。そして、このよ
うに溝75を有するコンタクトローラ11を使用して金
属板1を上記のように加工した場合は、溝75を設けて
いないコンタクトローラ11を使用して加工した場合と
比較して、アールの曲率半径1.5mmのばらつきを小
さくすることができ、均一な仕上がりとすることができ
る。
【0044】そして、上記実施例では、図1に示すよう
に、前段及び後段の押えローラ部14、15の各押えロ
ーラ47が、移送中の金属板1を送りコンベア9のエプ
ロン16の上面に強力に押し付けており、この押えロー
ラ47及びエプロン16と金属板1との接触による摩擦
力によって金属板1をエプロン16に対して強力に位置
決めしている。つまり、上側及び下側の研削ユニット1
2、13が金属板1に付与する反力によって金属板1が
図1の左方向に移動しないように位置決めしている。た
だし、押えローラ47の押圧力を低減するために、図1
4に示すように、送り位置決めローラ77を設けた構成
とすることができる。
【0045】この送り位置決めローラ77は、図14の
概略図に示すように、ローラ77の円周面が金属板1の
右側縁と当接すると共に、上側及び下側の各研削ユニッ
ト12、13と対向する位置に複数個配置してある。そ
して、これら各送り位置決めローラ77は、回動自在に
保持部78に設けてあり、この保持部78は、図には示
さないが、図14の左右の方向に摺動自在に設けてあ
る。また、この保持部78にはナット79を設けてあ
り、このナット79には、雄ねじ80が螺合しており、
この雄ねじ80の右端部にはハンドル81を設けてあ
る。
【0046】この送り位置決めローラ77によると、上
側及び下側の研削ユニット12、13が金属板1を研削
する際にこの金属板1に付与される反力によって金属板
1が図14の右方向に移動しないように位置決めしてい
る。なお、幅の異なる金属板1を研削加工する場合は、
ローラ77の円周面が金属板1の右側縁と当接するよう
に、ハンドル81を所定の方向に回転させて送り位置決
めローラ77を右側又は左側に移動させればよい。そし
て、金属板1がエプロン16に伴って搬送方向に移動す
る際は、各送り位置決めローラ77が金属板1の右側縁
に当接した状態で転がるので、金属板1をスムースに搬
送することができる。
【0047】また、上記実施例では、図2に示すよう
に、上側と下側の2つの研削ユニット12、13を設け
たが、金属板1の側縁の加工が上側縁2a又は下側縁2
bのいずれか一方である場合は、研削加工する上又は下
の側縁と対応する1台の研削ユニット12又は13を設
けた構成とすることができる。
【0048】そして、上記実施例では、図11(b)に
示すように、金属板1の上側及び下側縁2a、2bに断
面形状が円弧のアール6a、6bに形成するために、コ
ンタクトローラ11の外周面部分に比較的弾性係数の小
さいスポンジ状プラスチック層27を形成したが、図1
1(a)に示すように、金属板1の上側及び下側縁2
a、2bに面取り5a、5bを施す場合は、コンタクト
ローラ11の外周面部分を例えば金属等の硬質材料によ
り形成した構成としてもよい。
【0049】また、上記実施例では、図10に示すよう
に、手動ジャッキ33を上側の研削ユニット12に設け
て手動ジャッキ33を使用して上側の研削ユニット12
を昇降させることにより第1及び第2の油圧シリンダ装
置61、60を作動させて前段及び後段の押えローラ部
14、15を昇降させる構成としたが、図には示さない
が、手動ジャッキ33を前段及び後段の押えローラ部1
4、15に設け、手動ジャッキ33を使用して前段及び
後段の押えローラ部14、15を昇降させることにより
第1及び第2の油圧シリンダ装置61、60を作動させ
て上側の研削ユニット12を昇降させる構成としてもよ
い。
【0050】更に、手動ジャッキ33としたが、手動式
とせずに、電動式、油圧式、空圧式等の動力を使用する
昇降手段を使用してもよい。
【0051】
【発明の効果】第1乃至第5の発明によると、金属板の
側縁を研削ベルトにより研削加工して面取り又は断面形
状が円弧のアールに形成する研削加工を行う構成である
ので、金属板の移送速度(送り速度)を約3〜6m/m
inとすることができ、これによって、面取りの加工時
間をフライス盤(送り速度が約0.8m/min)を使
用する場合と比較して約26〜13%に短縮することが
できるという効果がある。
【0052】そして、金属板の上側縁と下側縁の各々に
対応させて合計2つの研削ベルトを設けた構成とするこ
とにより、金属板の1回の移送中に上側縁と下側縁の面
取り又はアールの形成を同時に行うことができるという
効果がある。
【0053】第2の発明によると、金属板の側縁を、走
行する研削ベルトを介してコンタクトローラの外周面に
設けた溝に当てがうと、金属板の側縁と接触する研削ベ
ルトの接触部分が溝の空間内に撓む構成である。従っ
て、コンタクトローラによる反力が研削ベルトの上記接
触部分に働かないので、研削ベルトの上記接触部分は、
曲率半径が比較的小さい円弧状の屈曲部として形成さ
れ、この屈曲部によって金属板の側縁を、曲率半径が比
較的小さいアールに研削加工することができるという効
果がある。
【0054】第3の発明において、円柱状のコンタクト
ローラの少なくとも外周面部分を比較的弾性係数の小さ
いゴム又はスポンジ状材料からなる層により形成した構
成とすることにより、走行する研削ベルトを介して金属
板の側縁をコンタクトローラに当接させるだけで金属板
の上側縁、下側縁をアール(図11(b)参照)の断面
形状に研削加工できるという効果がある。即ち、従来の
フライス加工のように、図12に示すチップ73の切刃
74に金属板の側縁を正確に位置合わせする必要がな
い。また、このように金属板の側縁にアールを形成する
ことにより、金属板の表面に塗料を塗布したときに、こ
の金属板の側縁に形成される塗装被膜の厚みを等しくす
ることができ、その結果、塗装被膜が破れてこの側縁か
らの金属板が腐蝕することを防止することができると共
に、この金属板を設けた高架建造物の寿命を長くするこ
とができるという効果がある。
【0055】そして、第3の発明において、第2の発明
の溝を有するコンタクトローラの少なくとも外周面部分
を比較的弾性係数の小さいゴム等からなる層により形成
すると、金属板の側縁を、走行する研削ベルトを介して
コンタクトローラの外周面に設けた溝に当てがった際
に、溝の開口縁が圧縮変形する。従って、コンタクトロ
ーラの少なくとも外周面部分を形成するゴム又はスポン
ジ状材料からなる層の硬度、溝の大きさ及び研削ベルト
の曲げこわさを種々に変更して適切なものとすることに
より、金属板の側縁を所望の曲率半径のアールに研削加
工することができるという効果がある。
【0056】第4の発明によると、強制蛇行部が、コン
タクトローラに掛かる研削ベルトをコンタクトローラの
軸方向に移動させることができる構成であるので、金属
板の側縁を順次研削加工する際に、研削ベルトの表面の
略全域を使用することができる。つまり、例えば略同一
形状の金属板の側縁を研削加工する場合、研削ベルトの
同一の箇所で研削加工を続けることとなり、その部分以
外の部分では正常に研削できる状態であっても研削を行
っているその部分の損耗によって研削ベルトの使用がで
きなくなる。本発明は、このことに鑑み、金属板の側縁
を研削加工する際に、研削ベルトの表面の略全域を使用
することができるようにしたことにより、研削ベルトの
寿命を従来よりも格段に延ばすことができるという効果
がある。
【0057】第5の発明によると、移送中の金属板を押
えローラ部によって押圧することにより位置決めするこ
とができる構成であるので、金属板を移送部によって押
えローラ部に順次移送することによって金属板の位置決
めを行うことができる。従って、従来のように金属板を
フライス盤のテーブルに対して加工の度に着脱する場合
と比較して金属板の位置決めを簡単に行うことができ、
これによって、金属板の側縁の加工時間の短縮化を図る
ことができるという効果がある。そして、研削加工する
金属板の板厚に応じて研削ユニット及び押えローラ部の
高さを調整する為に、駆動部を駆動して研削ユニットと
押えローラ部のいずれか一方を昇降駆動するだけで他方
を自動的に同方向に同じ高さだけ昇降させることができ
る構成であるから、研削ユニット及び押えローラ部の高
さ調整を短時間で行うことができ、これによって金属板
の側縁の加工時間の短縮化を図ることができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る金属板の側縁加工機
の正面図である。
【図2】同実施例の上側及び下側の研削ユニットを示す
側面図である。
【図3】同実施例の前段及び後段の押えローラ部を示す
側面図である。
【図4】同実施例の押えローラ部を図3のC−C方向か
ら見た断面図である。
【図5】同実施例の上側の研削ユニットの拡大正面図で
ある。
【図6】同実施例の上側の研削ユニットを図5のD−D
方向から見た断面図である。
【図7】同実施例の強制蛇行部を図5のE−E方向から
見た拡大断面図である。
【図8】同実施例の強制蛇行部を説明するための説明図
である。
【図9】同実施例の強制蛇行部により研削ベルトを移動
させる状態を示す拡大図である。
【図10】同実施例の前段及び後段の押えローラ部と上
側の研削ユニットの昇降駆動機構を示す模式図である。
【図11】(a)は面取りを施して塗装した金属板の断
面図、(b)はアールを施して塗装した金属板の断面
図、(c)は面取り等を施さずに塗装した金属板の断面
図である。
【図12】(a)は超硬チップの平面図、(b)は超硬
チップの正面図である。
【図13】他の実施例の溝付きコンタクトローラを使用
して金属板の上側縁を研削加工する状態を示す図であ
る。
【図14】同実施例の金属板の側縁加工機に設けた送り
位置決めローラを示す図である。
【符号の説明】
1 金属板 4 切断面 6a、6b アール 7a、7b 塗装被膜 9 送りコンベア 10 研削ベルト 11 コンタクトローラ 12 上側の研削ユニット 13 下側の研削ユニット 14 前段の押えローラ部 15 後段の押えローラ部 27 スポンジ状プラスチック層 33 手動ジャッキ 35 強制蛇行部 60 第2の油圧シリンダ装置 61 第1の油圧シリンダ装置 63 第1の部屋 64 連結管 65 第2の部屋 75 溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平な移送経路に沿って金属板を移送す
    る移送部と、上記金属板の略直線状に形成された上側縁
    と下側縁の双方又はいずれか一方の側縁に対向して走行
    する対向走行区間を形成するものであって上記移送経路
    の上側と下側の双方又は上記対向走行区間を形成する側
    に設けた無端研削ベルトと、この研削ベルトの上記対向
    走行区間の途中位置の背面に外接するように配置し回転
    自在に支持部により支持されたコンタクトローラと、を
    具備する構成としたことを特徴とする金属板の側縁加工
    機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の金属板の側縁加工機に
    おいて、上記コンタクトローラの外周面に円周方向に沿
    う溝を設け、この溝に上記走行する研削ベルトを介して
    上記金属板の上記側縁を当てがって研削する構成とした
    ことを特徴とする金属板の側縁加工機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の金属板の側縁加
    工機において、上記コンタクトローラの少なくとも外周
    面部分を比較的弾性係数の小さいゴム又はスポンジ状材
    料からなる層に形成したことを特徴とする金属板の側縁
    加工機。
  4. 【請求項4】 水平な移送経路に沿って金属板を移送す
    る移送部と、上記金属板の略直線状に形成された上側縁
    と下側縁の双方又はいずれか一方の側縁に対向して走行
    する対向走行区間を形成するものであって上記移送経路
    の上側と下側の双方又は上記対向走行区間を形成する側
    に設けた無端研削ベルトと、この研削ベルトの上記対向
    走行区間の途中位置の背面に外接するように配置し回転
    自在に支持部により支持されたコンタクトローラと、上
    記コンタクトローラに掛かる上記研削ベルトの位置を上
    記コンタクトローラの軸方向に沿って移動させる強制蛇
    行部と、を具備する構成としたことを特徴とする金属板
    の側縁加工機。
  5. 【請求項5】 水平な保持面に沿って金属板を移送する
    移送部と、上記金属板の略直線状に形成された上側縁と
    下側縁の双方又はいずれか一方の側縁に対向して走行す
    る対向走行区間を形成するものであって上記保持面の上
    側と下側の双方又は上記対向走行区間を形成する側に設
    けた無端研削ベルト、及びこの研削ベルトの上記対向走
    行区間の途中位置の背面に外接するように配置し回転自
    在に支持部により支持されたコンタクトローラを有する
    研削ユニットと、移送中の上記金属板を上記研削ベルト
    が研削加工する際に上記金属板を上記保持面側に押圧し
    て位置決めを行う押えローラ部と、を具備する金属板の
    側縁加工機において、上記研削ユニットを昇降可能に支
    持する第1のシリンダ装置と、上記押えローラ部を昇降
    可能に支持する第2のシリンダ装置と、上記研削ユニッ
    トと上記押えローラ部のいずれか一方を昇降駆動する駆
    動部と、第1のシリンダ装置内の第1の部屋と第2のシ
    リンダ装置内の第2の部屋とを連通して双方の部屋内の
    流体が双方の部屋内に移動することを可能にし上記駆動
    部が上記研削ユニットと上記押えローラ部の一方を昇降
    駆動したときに上記流体の上記移動によって他方を同方
    向に同じ高さだけ昇降させるための連結管と、を設けた
    構成としたことを特徴とする金属板の側縁加工機。
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