JPH0846174A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH0846174A
JPH0846174A JP17633794A JP17633794A JPH0846174A JP H0846174 A JPH0846174 A JP H0846174A JP 17633794 A JP17633794 A JP 17633794A JP 17633794 A JP17633794 A JP 17633794A JP H0846174 A JPH0846174 A JP H0846174A
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JP
Japan
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semiconductor
semiconductor layer
layer
semiconductor substrate
insulating film
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Application number
JP17633794A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Sugiyama
芳弘 杉山
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 エミッタ分離で生じるプロセスダメージを生
じないようにすることができるとともに、エミッタ間寸
法が短く、かつ分離が容易な複数のエミッタ構造を容易
に形成することができる。 【構成】 半導体基板1上に該半導体基板1とは異なる
材料からなる絶縁膜2が部分的に形成され、該絶縁膜2
上で分離され、かつ該半導体基板1面と異なる特異面が
向かい合うように該半導体基板1及び該絶縁膜2上に半
導体層3が選択的に形成され、該半導体基板1面に対応
する該半導体層3面と該特異面で閾値特性が異なるよう
に該半導体層3上にポテンシャルバリア4が形成されて
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置及びその製
造方法に係り、詳しくは、共鳴トンネリングバリア(R
TB;Resonant Tunneling Bar
rier)ダイオードメモリやマルチエミッタ共鳴トン
ネリングホットエレクトロントランジスタ(RHET)
等に適用することができ、特にエミッタ分離で生じるプ
ロセスダメージを生じないようにすることができるとと
もに、エミッタ間寸法が短く、かつ分離が容易な複数の
エミッタ構造を容易に形成することができる半導体装置
及びその製造方法に関する。
【0002】近年、共鳴トンネリングバリアを複数用い
たダイオードメモリや、共鳴トンネリングホットエレク
トロントランジスタを用いたマルチエミッタ型構造によ
る論理素子が提案されている。前者の共鳴トンネリング
バリアダイオードは、微細な領域に共鳴トンネリングバ
リアを形成することができるとともに、配線を基板上に
形成した後にその上に容易に素子構造を形成することが
できるという利点を有する。後者のマルチエミッタ共鳴
トンネリングホットエレクトロントランジスタは、ベー
ス上に直接形成するのではなく、共鳴トンネリングバリ
ア上に複数個のエミッタ電極を形成して、そのうちの1
個のエミッタ電極をベース電極として機能させることが
できるため、ベース電極をエミッタ電極と同時に形成す
ることができるという利点を有する。
【0003】後述する如く、コレクタを下層に有し、エ
ミッタを上層に有するマルチエミッタ共鳴トンネリング
ホットエレクトロントタンジスタでは、エミッタを複数
得るために、分離するプロセス加工を行っている。ま
た、下層にエミッタを有し、上層にコレクタを有する共
鳴トンネリングバリアダイオードでは、予めエミッタを
分離するための絶縁層を設け、その絶縁層両側に共鳴ト
ンネリングバリアを成長して形成している。
【0004】しかしながら、前述したマルチエミッタ共
鳴トンネリングホットエレクトロントランジスタでは、
複数のエミッタを形成するためにRIE等のドライプロ
セスで溝を開けて分離していたため、ドライプロセスに
より結晶にダメージが入ってプロセス誘起欠陥により結
晶性が乱れ、トラップや再結合中心が増えて、注入効率
が低下するという問題があった。そこで、このドライプ
ロセスにより結晶にダメージが入るという問題を解消す
るには、ウェットプロセスを行えばよいと考えられる
が、このウェットプロセスでは、1μm以下の細かいパ
ターンを制御性良く形成するのが困難であるという問題
があった。
【0005】また、前述した共鳴トンネリングバリアダ
イオードメモリでは、エミッタを分離するための絶縁物
は、例えば半絶縁性のGaAsを用いると、突起上部に
も成長して、その後成長するコレクタ層が一部曲がるこ
とになり、コレクタ層厚が一定にならなくなる。このた
め、SiO2 のような誘導体絶縁物を用いるが、SiO
2 近傍に特異面(その形状をファセットと呼ぶ)が出現
し、平坦化が難しいので、結局、次に成長するコレクタ
バリアの形状を大きく変化させてしまう等、作成が困難
であるという問題があった。
【0006】そこで、エミッタ分離で生じるプロセスダ
メージを生じないようにすることができるとともに、エ
ミッタ間寸法が短く、かつ分離が容易な複数のエミッタ
構造を容易に形成することができる半導体装置及びその
製造方法が要求されている。
【0007】
【従来の技術】図4は従来の半導体装置の構造を示す斜
視図である。図示例は、マルチエミッタ共鳴トンネリン
グホットエレクトロントランジスタに適用することがで
きる。この従来の半導体装置は、基板1001上にn型
のコレクタ層1002、コレクタバリア層1003及び
n型のベース層1004が順次形成され、ベース層10
04上に共鳴トンネリングバリア層1005が形成さ
れ、更に共鳴トンネリングバリア層1005上に複数個
(例えば3個)のエミッタ電極1006が形成され構成
されている。
【0008】次に、図5は従来の半導体装置の構造を示
す断面図である。図示例は、共鳴トンネリングバリアダ
イオードに適用することができる。この従来の半導体装
置は、半導体基板1の両端上に複数個(例えば2個)の
エミッタ電極2002が形成され、このエミッタ電極2
002間の基板2001上に突起(柱)形状の絶縁層2
003が形成され、絶縁層2003を挟むように基板2
001上にn型のエミッタ層2004、共鳴トンネリン
グバリア層2005及びn- 型半導体層2006が順次
形成され、更に、n- 型半導体層2006及び絶縁層2
003上にn型のベース層2007、コレクタバリア層
2008、n型のコレクタ層2009及びコレクタ電極
2010が形成され構成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記した図4に示す従
来の半導体装置では、コレクタ層1002を下層に形成
し、エミッタ電極1006を上層に形成しており、エミ
ッタ電極1006を複数個形成するために、分離するプ
ロセス加工を行っている。しかしながら、この従来の半
導体装置では、複数個のエミッタ電極1006を形成す
るためにRIE等のドライプロセスで溝を開けて分離し
ているため、ドライプロセスによりベース層1004の
結晶にダメージが入って、プロセス誘起欠陥によりベー
ス層1004の結晶性が乱れ、トラップや再結合中心が
増えて、注入効率が低下するという問題があった。この
ドライプロセス時によるベース層1004へのダメージ
は、上下だけでなく横方向にも入る。
【0010】そこで、このドライプロセスによりベース
層1004結晶にダメージが入るという問題を解消する
には、ウェットプロセスを行えばよいと考えられるが、
このウェットプロセスでは、1μm以下の細かいパター
ンを制御性良く形成するのが困難であるという問題があ
った。次に、上記した図5に示す従来の半導体装置で
は、エミッタ層2004を分離するようにエミッタ層2
004間に突起形状の絶縁層2003を形成し、絶縁層
2003両側に絶縁層2003に対して垂直にヘテロ構
造の共鳴トンネリングバリア層2005を形成してい
る。
【0011】しかしながら、この従来の半導体装置で
は、半導体基板2001上に突起形状の絶縁層2003
を形成して絶縁層2003両側にヘテロ成長を行うと、
絶縁層2003のエッジの所から成長する方向の面とは
違う結晶方位面が生じてしまうため、絶縁層2003側
壁の面に沿ってヘテロ成長を行うのが困難である。この
ため、コレクタバリア2008等を均一な膜厚で形成し
難い等、素子作製が困難であるという問題があった。
【0012】そこで、本発明は、エミッタ分離で生じる
プロセスダメージを生じないようにすることができると
ともに、エミッタ間寸法が短く、かつ分離が容易な複数
のエミッタ構造を容易に形成することができる半導体装
置及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
半導体基板上に該半導体基板とは異なる材料からなる絶
縁膜が部分的に形成され、該絶縁膜上で分離され、かつ
該半導体基板面と異なる特異面が向かい合うように該半
導体基板及び該絶縁膜上に半導体層が選択的に形成さ
れ、該半導体基板面に対応する該半導体層面と該特異面
で閾値特性が異なるように該半導体層上にポテンシャル
バリアが形成されてなることを特徴とするものである。
【0014】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の発明において、前記ポテンシャルバリアは、共鳴トン
ネリングバリアであることを特徴とするものである。請
求項3記載の発明は、上記請求項2記載の発明におい
て、前記共鳴トンネリングバリアは、前記半導体層より
禁制帯幅が大きく、かつ伝導帯端不連続値が正になる第
1の半導体層と、該第1の半導体層より禁制帯幅が小さ
く、かつ伝導帯端不連続値が負になる第2の半導体層
と、該第2の半導体層より禁制帯幅が大きく、かつ伝導
帯端不連続値が正になる第3の半導体層と、該第3の半
導体層より禁制帯幅が小さく、かつ伝導帯端不連続値が
負になる第4の半導体層とを順に積層した構造からなる
ことを特徴とするものである。
【0015】請求項4記載の発明は、上記請求項3記載
の発明において、前記共鳴トンネリングバリア上に、導
電性がn型の第1の半導体層と、該第1の半導体層より
禁制帯幅が大きく、かつ伝導帯端不連続値が正になる第
2の半導体層と、該第2の半導体層より禁制帯幅が小さ
く、かつ伝導帯端不連続値が負になる第3の半導体層と
を順に積層してなることを特徴とするものである。
【0016】請求項5記載の発明は、上記請求項3,4
記載の発明において、前記半導体基板は、InPからな
り、前記絶縁膜は、SiO2 からなり、前記特異面を有
する前記半導体層は、InGaAsからなり、前記ポテ
ンシャルバリアは、下層からInP/InGaAs/I
nP/InGaAsからなり、前記ポテンシャルバリア
上は、下層からInGaAs/InP/InGaAsか
らなることを特徴とするものである。
【0017】請求項6記載の発明は、上記請求項3,4
記載の発明において、前記半導体基板は、GaAsから
なり、前記絶縁膜は、SiO2 からなり、前記特異面を
有する前記半導体層は、GaAsからなり、前記ポテン
シャルバリアは、下層からAlGaAs/GaAs/A
lGaAs/GaAsからなり、前記ポテンシャルバリ
ア上は、下層からGaAs/AlGaAs/GaAsか
らなることを特徴とするものである。
【0018】請求項7記載の発明は、半導体基板上に該
半導体基板とは異なる材料からなる絶縁膜を部分的に形
成する工程と、次いで、有機金属気相成長法により該絶
縁膜上で分離され、かつ該半導体基板面と異なる特異面
が向かい合うように該半導体基板及び該絶縁膜上に半導
体層を選択的に形成する工程と、次いで、該半導体基板
面に対応する該半導体層面と該特異面で閾値特性が異な
るように該半導体層上にポテンシャルバリアを形成する
工程とを含むことを特徴とするものである。
【0019】
【作用】図1は本発明の原理を説明する。図1に示す如
く、基板1上に絶縁膜2のパターンを形成し、この絶縁
膜2を挟んで半導体層3をMOCVD法により堆積する
際、図1(a)に示す如く、絶縁膜2のパターンの方向
を<110>方向にすることにより、半導体層3の露出
面が例えば3−5族の化合物半導体であると、絶縁膜2
端から(111)B面のファセット3aを形成しながら
半導体層3を形成することができ、また、図1(b)に
示す如く、絶縁膜2のパターンの方向を<1−10>方
向にすることにより、半導体層3の露出面が例えば3−
5族の化合物半導体であると、絶縁膜2を這い上がるよ
うに(111)A面のファセット3bを形成しながら半
導体層3を形成することができる。
【0020】本発明では、後者の図1(b)に示す如
く、絶縁膜2上に這い上がるように、かつ絶縁膜2上で
分離した(111)A面のファセット3bを有するエミ
ッタ層となる半導体層3を選択的に形成した後、半導体
基板1面に対応するする半導体層3面とファセット3b
面での成長速度の違いを利用して、半導体基板1面に対
応する半導体層3面とファセット3b面で成長速度が異
なるように半導体層3上にポテンシャルバリア4を形成
して構成する。このため、従来のようなドライプロセス
によるプロセスダメージを生じさせることなく絶縁膜2
上でエミッタ層となる半導体層3を容易に分離すること
ができる。
【0021】ここで、(111)A面のファセット3b
上の成長は、基板1面上の成長より小さくすることがで
き、実際(100)面と(111)A面では、後者の方
が小さい。例えば100オングストロームのポテンシャ
ルバリア4を成長させると、(100)面上では、10
0オングストローム成長するが、(111)A面のファ
セット3b上では、それ以下の厚さになる。このため、
絶縁膜2上ではなく、ポテンシャルバリア4の両端に電
圧を印加した場合、ポテンシャルバリア4の両端部分よ
りも(111)A面ファセット3bのポテンシャルバリ
ア4中央部分を横切って流れる電流の方が大きくなり、
電圧・電流特性に閾値特性が異なる構造を実現すること
ができる。また、この閾値特性を利用して、必要な論理
振幅を低閾値のバリア構造に合わせれば、他方の高閾値
のバリア構造には、電流をほとんど流されないようにす
ることができるため、素子寸法の実効的微細化向上に
も、寄与させることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図3は本発明に係る一実施例の半導体装置の構造
を示す断面図である。本実施例では、(001)半絶縁
性InP半導体基板1上にSiO2 絶縁膜2をCVD法
等により膜厚100nm程度堆積する。次に、フォトレ
ジストを用いて(1−10)方向に長軸が向くように、
幅が1μm程度で膜厚10μm程度のマスクパターンを
形成する。
【0023】次に、このレジストのマスクパターンをマ
スクに用い、HF:NH4F=1:20のエッチャント
でSiO2 絶縁膜2をエッチングして、0.5μm線幅
のストライプ状SiO2 絶縁膜2のマスクを形成する。
その後、MOCVD法によりn−InGaAs(例えば
n=1×19乗cm-3)(例えばIn組成比0.53前
後、以下同様の組成)を250nm程度を選択成長して
エミッタ層となる半導体層3を形成する。この時、エミ
ッタ層となる半導体層3は、半導体基板1の(100)
面上に形成されるとともに、絶縁膜2上に這い上がるよ
うに、かつ絶縁膜2上で分離し、絶縁膜2上にかけて
(111)A面のファセット3aが形成される。
【0024】次に、MOCVD法により絶縁膜2及び半
導体層3上に膜厚 程度のn−InGaAsスペーサ
ー層11を形成した後、更にMOCVD法により膜厚1
0nm程度のノンドープInP層4a、膜厚10nm程
度のノンドープInGaAs層4b、膜厚10nm程度
のノンドープInP層4c及び膜厚10nm程度のn−
InGaAs層4dからなるポテンシャルバリア4を形
成する。この時、ポテンシャルバリア4を構成する各層
は、(100)面上に各々10nm程度成長されるが、
(111)A面上には、(100)面より薄い5nm程
度成長される。
【0025】ここでのポテンシャルバリア4は、エミッ
タバリアとなる共鳴トンネリングバリアで形成したが、
本発明はこれのみに限定されるものではなく、機能素子
として考えなければ、ポテンシャルバリア4は、共鳴ト
ンネリングバリアではなく、単一の層からなるバリアで
あってもよい。この時、SiO2 絶縁膜2上では、n−
InGaAsスペーサー層11及びポテンシャルバリア
4は、向かい合う両ファセットが伸びてきて接合してい
るが、その接合部のn−InGaAsスペーサー層11
及びポテンシャルバリア4は、V字形になっているた
め、電気的には分離している。
【0026】次に、MOCVD法によりポテンシャルバ
リア4上に膜厚50nm程度のn−InGaAs(n=
5×18乗cm-3)ベース層12に、膜厚50nm程度
ノンドープInPコレクタバリア層13及び膜厚50n
m程度のn−InGaAs(n=1×19乗cm-3)コ
レクタ層14を形成する。次に、フォトレジストをマス
クとして、分離したエミッタ部に対応するn−InGa
Asコレクタ層14からn−InGaAsスペーサー層
11までを選択的にドライ又はウェットエッチングし
て、エミッタ層となるn−InGaAs半導体層3を露
出させる。
【0027】次に、Ti/Au等の電極を蒸着し、リス
ト・オフすることにより露出されたエミッタ層となるn
−InGaAs半導体層3上にエミッタ電極16を形成
する。この時、エミッタ層となるn−InGaAs半導
体層3の電子濃度は、1×19乗まで容易にドーピング
することができるため、ノン・アロイオーミックコンタ
クトが形成される。
【0028】そして、n−InGaAsコレクタ層14
のV字部分にTi/Au等のコレクタ電極17を形成す
ることにより、図3に示すようなダブルエミッタ型RH
ETを得ることができる。このように、本実施例では、
絶縁膜2上に這い上がるように、かつ絶縁膜2上で分離
した(111)A面のファセット3bを有するエミッタ
層となる半導体層3を選択的に形成した後、半導体基板
1面に対応する半導体層3面とファセット3b面での成
長速度の違いを利用して、半導体基板1面に対応する半
導体層3面とファセット3b面で成長速度が異なるよう
に、半導体層3上にポテンシャルバリア4を形成して構
成する。このため、従来のようなドライプロセスによる
プロセスダメージを生じさせることなく絶縁膜2上で半
導体層3を容易に分離することができる。
【0029】ここで、(111)A面のファセット3b
上の成長は、基板1面上の成長より小さくすることがで
き、実際(100)面と(111)A面では、後者の方
が小さい。例えば100オングストロームのポテンシャ
ルバリア層4を成長させると、(100)面では、10
0オングストローム成長するが、(111)A面のファ
セット3b上では、それ以下の厚さになるため、絶縁膜
2上ではなくポテンシャルバリア4の両端に電圧を付加
した場合、ポテンシャルバリア4の両端部分よりも(1
11)A面のファセット3bのポテンシャルバリア4中
央部分を横切って流れる電流の方が大きくなり、電圧・
電流特性に閾値特性が異なる構造を実現することができ
る。また、この閾値特性を利用して、必要な論理振幅を
低閾値のバリア構造に合わせれば、他方の高閾値のバリ
ア構造には、電流をほとんど流さないようにすることが
できるため、素子寸法の実効的微細化向上にも、寄与さ
せることができる。
【0030】なお、上記実施例では、ダブルエミッタ型
RHETを形成する場合について説明したが、本発明
は、これのみに限定されるものではなく、上記実施例と
略同様なプロセスでダイオード型のメモリ素子を形成す
る場合にも適用することができる。上記実施例は、In
P基板を用いたが、本発明はこれのみに限定されるもの
ではなく、例えばGaAs基板を用いることができる。
GaAs基板を用いる場合は、GaAs基板上に形成す
る絶縁膜をSiO2 とし、ファセットを有する半導体層
をGaAsとし、ポテンシャルバリアを下層からAlG
aAs/GaAs/AlGaAs/GaAsとし、ポテ
ンシャルバリア上を下層からGaAs/AlGaAs/
GaAsとして、構成すればよい。また、上記実施例の
如く、InGaAs/InPの組み合わせだけでなく、
InGaAs/InAlAsやInGaAs/InGa
AsP等のその他の考えられる半導体で組み合わせて構
成してもよい。また、本実施例は、MOCVD法を用い
たが、ガスソースMBE法を用いてもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、エミッタ分離で生じる
プロセスダメージを生じないようにすることができると
ともに、エミッタ間寸法が短く、かつ分離が容易な複数
のエミッタ構造を容易に形成することができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の原理説明図である。
【図3】本発明に係る一実施例の半導体装置の構造を示
す断面図である。
【図4】従来の半導体装置の構造を示す斜視図である。
【図5】従来の半導体装置の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板(半絶縁性) 2 絶縁膜 3 半導体層 3a、3b ファセット 4 ポテンシャルバリア 4a ノンドープInP層 4b ノンドープInGaAs層 4c ノンドープInP層 4d n-−InGaAs層 11 n−InGaAsスペーサー層 12 n−InGaAsベース層 13 ノンドープInPコレクタバリア層 14 n−InGaAsコレクタ層 15 開口部 16 エミッタ電極 17 コレクタ電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板(1)上に該半導体基板(1)
    とは異なる材料からなる絶縁膜(2)が部分的に形成さ
    れ、該絶縁膜(2)上で分離され、かつ該半導体基板
    (1)面と異なる特異面が向かい合うように該半導体基
    板(1)及び該絶縁膜(2)上に半導体層(3)が選択
    的に形成され、該半導体基板(1)面に対応する該半導
    体層(3)面と該特異面で閾値特性が異なるように該半
    導体層(3)上にポテンシャルバリア(4)が形成され
    てなることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】前記ポテンシャルバリアは、共鳴トンネリ
    ングバリアであることを特徴とする請求項1記載の半導
    体装置。
  3. 【請求項3】前記共鳴トンネリングバリアは、前記半導
    体層(3)より禁制帯幅が大きく、かつ伝導帯端不連続
    値が正になる第1の半導体層(4a)と、該第1の半導
    体層(4a)より禁制帯幅が小さく、かつ伝導帯端不連
    続値が負になる第2の半導体層(4b)と、該第2の半
    導体層(4b)より禁制帯幅が大きく、かつ伝導帯端不
    連続値が正になる第3の半導体層(4c)と、該第3の
    半導体層(4c)より禁制帯幅が小さく、かつ伝導帯端
    不連続値が負になる第4の半導体層(4a)とを順に積
    層した構造からなることを特徴とする請求項2記載の半
    導体装置。
  4. 【請求項4】前記共鳴トンネリングバリア上に、導電性
    がn型の第1の半導体層(12)と、該第1の半導体層
    (12)より禁制帯幅が大きく、かつ伝導帯端不連続値
    が正になる第2の半導体層(13)と、該第2の半導体
    層(13)より禁制帯幅が小さく、かつ伝導帯端不連続
    値が負になる第3の半導体層(14)とを順に積層して
    なることを特徴とする請求項3記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】前記半導体基板(1)は、(001)In
    Pからなり、前記絶縁膜(2)は、SiO2 からなり、
    前記特異面を有する前記半導体層(3)は、InGaA
    sからなり、前記ポテンシャルバリアは、下層からIn
    P/InGaAs/InP/InGaAsからなり、前
    記ポテンシャルバリア上は、下層からInGaAs/I
    nP/InGaAsからなることを特徴とする請求項
    3,4記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】前記半導体基板(1)は、(001)Ga
    Asからなり、前記絶縁膜(2)は、SiO2 からな
    り、前記特異面を有する前記半導体層(3)は、GaA
    sからなり、前記ポテンシャルバリアは、下層からAl
    GaAs/GaAs/AlGaAs/GaAsからな
    り、前記ポテンシャルバリア上は、下層からGaAs/
    AlGaAs/GaAsからなることを特徴とする請求
    項3,4記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】半導体基板(1)上に該半導体基板(1)
    とは異なる材料からなる絶縁膜(2)を部分的に形成す
    る工程と、次いで、有機金属気相成長法により該絶縁膜
    (2)上で分離され、かつ該半導体基板(1)面と異な
    る特異面が向かい合うように該半導体基板(1)及び該
    絶縁膜(2)上に半導体層(3)を選択的に形成する工
    程と、次いで、該半導体基板(1)面に対応する該半導
    体層(3)面と該特異面で閾値特性が異なるように該半
    導体層(3)上にポテンシャルバリア(4)を形成する
    工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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