JPH0845731A - 電磁石装置 - Google Patents

電磁石装置

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JPH0845731A
JPH0845731A JP18014794A JP18014794A JPH0845731A JP H0845731 A JPH0845731 A JP H0845731A JP 18014794 A JP18014794 A JP 18014794A JP 18014794 A JP18014794 A JP 18014794A JP H0845731 A JPH0845731 A JP H0845731A
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JP
Japan
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conductor
coils
power supply
supply device
current
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Application number
JP18014794A
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English (en)
Inventor
Mitsusachi Takahashi
光幸 高橋
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的な切替えリレーを用いずに容易且つ迅
速にコイルの極性を変更できるようにする。 【構成】 導体3,4が同心状に設けられた素線を渦巻
状に巻いて対をなすコイル1,2を形成し、導体3を電
源装置15に接続し、導体4を、電流の流れ方向が導体
3を流れる電流の流れ方向とは逆になるよう電源装置1
6に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒子加速器において、
電子やイオンのビームの軌道を修正し得るようにした電
磁石装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】粒子加速器においては、粒子発生装置か
ら発生した電子やイオン等の粒子ビームを粒子加速装置
により加速して真空チャンバ内を光速に近い速度で進行
させ、実験装置のターゲットに衝突させることが行われ
ている。
【0003】而して、粒子ビームの軌道が正確でない場
合には、粒子をターゲットに適確に衝突させることがで
きないため、粒子ビームが基準位置からずれた場合には
粒子ビームの軌道を修正する必要があり、この軌道の修
正には、従来から電磁石装置が使用されている。
【0004】斯かる電磁石装置の一例は図6に示されて
おり、図中、21,22は互に対向配置された単線のコ
イル、23,24は、端子25,26を介してコイル2
1,22に接続された導電ケーブル、27は導電ケーブ
ル23,24に接続された電源装置、28はコイル2
1,22間に配置された真空チェンバであり、真空チェ
ンバ28内においては、電子等の粒子ビーム29が光速
に近い速度で真空チェンバ28の長手方向へ進行し得る
ようになっている。又、図示してないが、真空チェンバ
28の外周には、粒子ビーム29の真空チェンバ28内
における位置を検出するための周知のビームポジショニ
ングモニタが設けられている。
【0005】粒子ビーム29が真空チェンバ28内を進
行する際には、ビームポジショニングモニタにより粒子
ビーム29の位置が検出され、基準位置に対する粒子ビ
ーム29のずれ量及びずれ方向に従い電源装置27から
は所定の強さの電流が給電される。このため、電流は例
えば導電ケーブル23、コイル21,22、導電ケーブ
ル24へと通電されて、コイル21,22には通電方向
により決まる極性N又はSが発生し、極性NからSへ向
けて磁場が発生する。このため粒子ビーム29は極性及
び磁場の強さに対応して基準位置へ近接するよう軌道を
修正される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の電磁石装置にあ
っては、粒子ビーム29のずれ量及びずれ方向によって
は、コイル21,22の極性をNからSへ、或いはSか
らNへと切替える必要があり、このためには、導電ケー
ブル23,24やコイル21,22に対する通電方向を
反転させなければならない。
【0007】しかしながら、従来の電磁石装置にあって
は、極性を切替えるために通電方向を反転させる場合に
は、電源装置27に設置してある極性切替リレー(図示
せず)を機械的に切替えなければならず、従って切替え
を迅速に行うことができず、又切替えを行うための切替
え制御が複雑となるという問題がある。
【0008】本発明は上述の実情に鑑み、極性の切替え
を複雑な制御を行うことなく、容易且つ迅速に行い得る
ようにすることを目的としてなしたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、2本の導体が
絶縁体を介し同心状に配設された素線を渦巻状に巻いて
対をなすコイルを形成し、該対をなすコイルを所要の間
隔を隔てて配置すると共に前記2本の導体のうち一方の
導体の両端を一の電源装置に接続し、他方の導体の両端
を、電流の流れ方向が前記一方の導体を流れる電流の流
れ方向とは逆方向となるよう他の電源装置に接続したも
のである。
【0010】
【作用】一方の導体を流れる電流の流れ方向と他方の導
体を流れる電流の流れ方向とは逆方向になるため、他方
の導体に通電を行わずに一方の導体に通電を行い、或い
は一方の導体に通電を行わずに他方の導体に通電を行う
ことにより、機械的な切替えリレーを用いずに容易且つ
迅速にコイルの極性を変更できる。
【0011】又、両導体の何れにも通電を行った場合に
は、電流の強さを調整することによりコイルの極性を変
更することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照しつ
つ説明する。
【0013】図1及び図2は本発明の一実施例であり、
図中、1,2は互に対向するよう配置されたコイルであ
る。該コイル1,2は、図2に示すように、中心部に断
面円状の線状の導体3を備え且つ外周部に導体3に対し
同心状に配置された断面リング状の線状の導体4を備え
しかも導体3,4間に絶縁体5の充填された素線6を渦
巻状に巻いて構成されている。導体3,4としては、例
えば銅等を使用し、絶縁体5としてはポリエチレン等を
使用する。
【0014】7,8は端子9,10を介してコイル1,
2の導体3に接続された導電ケーブル、11,12は端
子13,14を介してコイル1,2の導体4に接続され
た導電ケーブル、15,16は導電ケーブル7,8に接
続された電源装置である。
【0015】コイル1,2間には、真空チェンバ17が
配設されており、真空チェンバ17内では、電子等の粒
子ビーム18が光速に近い速度で長手方向へ進行し得る
ようになっている。又、図示していないが、真空チェン
バ17の外周には、従来の場合と同様、粒子ビーム18
の真空チェンバ17内における位置を検出するための周
知のビームポジショニングモニタが設けられている。
【0016】粒子ビーム18が真空チェンバ17内を通
過する際には、ビームポジショニングモニタにより粒子
ビーム18の位置が検出され、基準位置に対する粒子ビ
ーム18のずれ量及びずれ方向に従い電源装置15,1
6のうちの何れかがオンになり、所定の強さの電流がコ
イル1,2に通電される。
【0017】例えば、電源装置15がオンになり、電流
が導電ケーブル8、コイル2,1の導体3、導電ケーブ
ル7を経て矢印イ方向へ通電されると、コイル1,2に
は極性N又はSが生じると共にN極からS極へ向けて磁
場が発生し、粒子ビーム18は、極性及び磁場の強さに
対応して基準位置へ近接するよう、軌道を修正される。
【0018】粒子ビーム18の基準位置に対するずれの
方向が、電源装置15をオンにした場合と逆の場合に
は、電源装置15をオフにし、電源装置16をオンにす
る。そうすると、電流が導電ケーブル11、コイル1,
2の導体4、導電ケーブル12を通って矢印ロ方向へ通
電され、コイル1,2には、電源装置15をオンにした
場合の極性とは反対の極性S又はNが生じる。又同時
に、N極からS極へ向けて磁場が発生し、粒子ビーム1
8は極性及び磁場の強さに対応して、電源装置15をオ
ンにした場合とは反対方向に向い、基準位置へ近接する
よう軌道修正される。
【0019】図3のグラフには、導体3,4に通電した
場合の電流と時間との関係が示され、図4のグラフに
は、導体3,4に通電した場合に発生する磁場と時間と
の関係が示されている。
【0020】図3において、Iは、電源装置15のみを
オンにした場合の電流の大きさ及び流れ方向を示し、I
Iは電源装置16のみをオンにした場合の電流の大きさ
及び流れ方向を示し、図4において、Iは電源装置15
のみをオンにした場合の磁場の大きさ及び方向を示し、
IIは電源装置16のみをオンにした場合の磁場の大き
さ及び方向を示している。
【0021】この両グラフによれば、コイル1,2にお
いて導体3,4を流れる電流の流れ方向を互に反対の方
向とすれば磁場の方向も反対となり、従って、機械的な
切替えを行わなくても電流の流れ方向を反転させるだけ
で、極性を容易且つ迅速に切替えることができ、制御も
簡単に行うことができる。
【0022】又、上述の実施例においては、電源装置1
5,16のうち一方をオンにし、他方をオフにして運転
を行う場合について説明しているが、電源装置15,1
6の何れをもオンにしても、粒子ビーム18の軌道を適
宜修正することができる。
【0023】すなわち、図5に示すように、鉄芯19に
コイル1,2を巻付けた鉄芯型の電磁石の場合、図に示
す磁路20に沿ってアンペールの定理を適用すると、
(i)式が得られる。
【0024】
【数1】 B・d/μo+∫(1/μoμr)Brdl=nI…(i)
【0025】ここで、 B;電磁石の磁束密度(磁場) d;コイル1,2間の間隙長さ μo;真空の透磁率 μr;鉄の透磁率 Br;鉄芯の磁束密度 dl;磁路20の微小長さ nI;超磁力で、nはコイル1,2の巻数、Iはコイル
1,2を流れる電流
【0026】鉄芯の場合μr≒103〜104であるか
ら、これを(i)式に入れて整理すると(ii)式が得
られる。
【0027】
【数2】B≒μonI/d…(ii)
【0028】コイル1,2の導体3,4が図1、図2に
示すように同心の場合、各導体3,4を流れる電流をI
1,I2とすると、磁場Bは、各々の電流I1,I2に
より発生する磁場をB1,B2として、(iii)式で
表わされる。
【0029】
【数3】B=B1+B2 ≒μon/d(I1+I2)…(iii)
【0030】依って、I1+I2>0ならB>0とな
り、I1+I2<0ならB<Oとなり、I1+I2の電
流の方向と強さのバランスにより、磁場Bの強さ及び方
向を変更できる。
【0031】なお、本発明は上述の実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々
変更を加え得ることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】本発明の電磁石装置によれば、機械的な
切替えリレーを用いることなく、電源装置のオン、オフ
を行うことにより、或いは両電源装置の電流の強さを制
御することにより、極性の反転を行うことができるた
め、容易且つ迅速な極性の切替えが可能となり、従っ
て、複雑な制御を行うことなく容易且つ迅速に粒子ビー
ムの軌道を修正することができる、等種々の優れた効果
を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁石装置の概要を示す正面図であ
る。
【図2】図1の電磁石装置のコイルに用いる素線の断面
図である。
【図3】本発明の電磁石装置において極性を変換する場
合の電流と時間の関係を示すグラフである。
【図4】本発明の電磁石装置において極性を変換した場
合の磁場と時間の関係を示すグラフである。
【図5】本発明の電磁石装置においてコイルの各素線に
流れる電流の方向及び強さを変更した場合に磁場の方向
及び強さも変ることを説明するための正面図である。
【図6】従来の電磁石装置の概要を示す正面図である。
【符号の説明】
1,2 コイル 3,4 導体 5 絶縁体 6 素線 15,16 電源装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2本の導体が絶縁体を介し同心状に配設
    された素線を渦巻状に巻いて対をなすコイルを形成し、
    該対をなすコイルを所要の間隔を隔てて配置すると共に
    前記2本の導体のうち一方の導体の両端を一の電源装置
    に接続し、他方の導体の両端を、電流の流れ方向が前記
    一方の導体を流れる電流の流れ方向とは逆方向となるよ
    う他の電源装置に接続したことを特徴とする電磁石装
    置。
JP18014794A 1994-08-01 1994-08-01 電磁石装置 Pending JPH0845731A (ja)

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