JP2894171B2 - イオン源装置 - Google Patents

イオン源装置

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JP2894171B2
JP2894171B2 JP22825893A JP22825893A JP2894171B2 JP 2894171 B2 JP2894171 B2 JP 2894171B2 JP 22825893 A JP22825893 A JP 22825893A JP 22825893 A JP22825893 A JP 22825893A JP 2894171 B2 JP2894171 B2 JP 2894171B2
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  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱フィラメントを用い
たバケット型のイオン源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のイオン源装置のプラズマ生成部
は、図3に示すようになっている。同図において、1は
アークチャンバー、2はアークチャンバー1を貫通した
2個の電流導入端子、3は両端が両端子2に接続された
U字状のフィラメント、4は両端が両端子2に接続され
たフィラメント電源、5はアーク電源であり、プラス極
がアークチャンバー1に接続され、マイナス極がフィラ
メント電源4のマイナス極に接続されている。
【0003】そして、フィラメント電源4によりフィラ
メント3にフィラメント加熱電流が供給され、アーク電
源5によりアーク電圧が印加され、フィラメント3から
放出された熱電子が加速され、アークチャンバー1内の
ガスを電離し、プラズマ6が生成される。
【0004】そして、フィラメント3は、図4に示すよ
うに、カスプ磁場を構成する磁石7と磁石7との間に装
着された電流導入端子2に支持されている。しかし、こ
の場合、カスプ磁場がフィラメント電流による磁場に与
える影響が考慮されておらず、各フィラメント3を流れ
る電流の方向は、全て同一方向である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の前記イオン源装
置の場合、カスプ磁場がフィラメント電流による磁場に
与える影響が考慮されていないため、フィラメントを流
れる電流の方向によっては、効率よくプラズマを生成で
きないという問題点がある。
【0006】ここで、フィラメント電流の方向と、その
フィラメント電流による磁場と、カスプ磁場の関係を、
図5及び図6を参照して説明する。両図のaは正面図、
bはaのS断面図、cはaのT断面図であり、Bはカス
プ磁場を示す。
【0007】フィラメント電流の流れる方向が図5に示
す方向である場合、同図bに示すaのSの部分におい
て、フィラメント3の上方,即ちアークチャンバー1の
壁側では、フィラメント電流による磁場とカスプ磁場B
とが弱め合った弱い磁場であり、熱電子が飛び出し易
く、フィラメント3の下方,即ちプラズマ6の生成され
る側では、フィラメント電流による磁場とカスプ磁場B
とが重畳して強め合った強い磁場であり、熱電子が飛び
出し難い。
【0008】また、同図cに示すaのTの部分におい
て、フィラメント3の折り返し部の内側では、フィラメ
ント電流による磁場とカスプ磁場Bとが弱め合った弱い
磁場であり、フィラメント3の折り返し部の外側,即ち
プラズマ6の生成される側では、フィラメント電流によ
る磁場とカスプ磁場とが重畳して強め合った強い磁場で
ある。即ち、図5の場合、プラズマ6の生成される側へ
は熱電子が飛び出し難く、効率よくプラズマ6を生成す
ることができない。
【0009】つぎに、フィラメント電流の流れる方向が
図6に示す方向である場合、同図bに示すaのSの部分
において、フィラメント3の上方,即ちアークチャンバ
ー1の壁側では、フィラメント電流による磁場とカスプ
磁場Bとが強め合った強い磁場であり、熱電子が飛び出
し難く、フィラメント3の下方,即ちプラズマ6の生成
される側では、フィラメント電流による磁場とカスプ磁
場Bとが弱め合った弱い磁場であり、熱電子が飛び出し
易い。
【0010】また、同図cに示すaのTの部分におい
て、フィラメント3の折り返し部の内側では、フィラメ
ント電流による磁場とカスプ磁場Bとが強め合った強い
磁場であり、フィラメント3の折り返し部の外側,即ち
プラズマ6の生成される側では、フィラメント電流によ
る磁場とカスプ磁場とが弱め合った弱い磁場である。
【0011】即ち、図6の場合、図5の場合とは全く逆
となり、プラズマ6の生成される側へは熱電子が飛び出
し易く、効率よくプラズマ6を生成することができる。
本発明は、前記の点に留意し、プラズマの生成される側
へ熱電子を飛び出し易くし、効率よくプラズマを生成で
きるイオン源装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明のイオン源装置は、フィラメント取付部に,
隣接する極が互いに異なりカスプ磁場を形成する磁石を
配設し、隣接する前記磁石間にそれぞれフィラメントを
設け、隣接する前記各フィラメントを流れる電流の方向
を逆方向にし、フィラメントのプラズマの生成される側
でフィラメント電流による磁場とカスプ磁場とが弱め合
うようにしたものである。
【0013】
【作用】前記のように構成された本発明のイオン源装置
は、フィラメントのアークチャンバーの壁側及びフィラ
メントの折り返し部の内側では、フィラメント電流によ
る磁場とカスプ磁場とが強め合った強い磁場となり、熱
電子が飛び出し難く、一方、フィラメントのプラズマの
生成される側では、フィラメント電流による磁場とカス
プ磁場とが弱め合った弱い磁場となり、熱電子が飛び出
し易く、効率よくプラズマが生成される。
【0014】
【実施例】実施例について図1及び図2を参照して説明
する。それらの図において図3ないし図6と同一符号は
同一もしくは相当するものを示す。まず、実施例1を示
した図1は、円形バケット型イオン源装置のフィラメン
トが2本の場合の下面図,即ちアークチャンバーの内側
から見た図であり、隣接する各磁石7の極が互いに異な
り、磁石7間のフィラメント3は、隣接するフィラメン
ト3の間では逆方向であり、フィラメント3のプラズマ
の生成される側で、フィラメント電流による磁場とカス
プ磁場とが弱め合うようになっており、フィラメント3
から熱電子が飛び出し易くなっている。
【0015】つぎに、実施例2を示した図2は、角形バ
ケット型イオン源装置のフィラメントが4本の場合であ
り、図1の場合と同様、フィラメント3のプラズマの生
成される側でフィラメント3から熱電子が飛び出し易く
なっている。
【0016】なお、フィラメントの本数,アークチャン
バーの形状にかかわらず、フィラメントのプラズマの生
成される側で、フィラメント電流による磁場とカスプ磁
場とが弱め合うように配置すればよい。また、図1の円
形バケット型のフィラメントが2本の場合につき、本発
明の場合と図3の関係にある場合とを実験した結果、同
じビーム引出し電流を得るのに必要なアーク電源の電流
は、本発明の方が約15%少なかった。
【0017】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載する効果を奏する。本発明のイ
オン源装置は、フィラメントのアークチャンバーの壁側
及びフィラメントの折り返し部の内側では、フィラメン
ト電流による磁場とカスプ磁場とが強め合った強い磁場
となり、熱電子が飛び出し難く、一方、フィラメントの
プラズマの生成される側では、フィラメント電流による
磁場とカスプ磁場とが弱め合った弱い磁場となり、熱電
子が飛び出し易く、効率よくプラズマを生成することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の下面図である。
【図2】本発明の実施例2の下面図である。
【図3】イオン源装置の正面図である。
【図4】図3の一部の側面図である。
【図5】a,b,cは磁場説明用の正面図,S断面図,
T断面図である。
【図6】a,b,cは他の磁場説明用の正面図,S断面
図,T断面図である。
【符号の説明】
3 フィラメント 7 磁石

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィラメント取付部に,隣接する極が互
    いに異なりカスプ磁場を形成する磁石を配設し、隣接す
    る前記磁石間にそれぞれフィラメントを設け、隣接する
    前記各フィラメントを流れる電流の方向を逆方向にし、
    前記各フィラメントのプラズマの生成される側でフィラ
    メント電流による磁場とカスプ磁場とが弱め合うように
    したイオン源装置。
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