JP2791083B2 - 負イオン源 - Google Patents
負イオン源Info
- Publication number
- JP2791083B2 JP2791083B2 JP5036289A JP5036289A JP2791083B2 JP 2791083 B2 JP2791083 B2 JP 2791083B2 JP 5036289 A JP5036289 A JP 5036289A JP 5036289 A JP5036289 A JP 5036289A JP 2791083 B2 JP2791083 B2 JP 2791083B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- power supply
- plasma
- accelerating
- negative ions
- discharge vessel
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は負イオン源の改良に関するものであって、負
イオンの生成と加速の効率を高めるための地場の発生法
に関するものである。
イオンの生成と加速の効率を高めるための地場の発生法
に関するものである。
従来の技術 大電流の負イオンビームを得る従来の方法として、プ
ラズマ中で原子分子反応により負イオンを生成し、静電
界を印加した2枚あるいはそれ以上の枚数の電極(以
下、加速電極と呼ぶ)を用いて負イオンを引出し加速す
る方法がある。この方法では負イオンを効率良く生成す
るために、加速電極近傍のプラズマ中に磁場を印加して
電子の運動を抑制することが必要であるが、その磁場は
従来、第1図(a)に示すように永久磁石1を埋め込ん
だロッド2をプラズマ3中に挿入するか、あるいは第1
図(b)に示すようにプラズマ3の両側に異なる極性の
磁石4を置くことにより生成されていた。
ラズマ中で原子分子反応により負イオンを生成し、静電
界を印加した2枚あるいはそれ以上の枚数の電極(以
下、加速電極と呼ぶ)を用いて負イオンを引出し加速す
る方法がある。この方法では負イオンを効率良く生成す
るために、加速電極近傍のプラズマ中に磁場を印加して
電子の運動を抑制することが必要であるが、その磁場は
従来、第1図(a)に示すように永久磁石1を埋め込ん
だロッド2をプラズマ3中に挿入するか、あるいは第1
図(b)に示すようにプラズマ3の両側に異なる極性の
磁石4を置くことにより生成されていた。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、前者の方法では挿入されたロッドへの
プラズマの損失があるためプラズマ生成効率が低下し、
そのために負イオン生成の効率が低下するという欠点が
あった。また、後者の方法では加速電極の近傍に広い範
囲にわたって一様な磁場の強さを得ることは不可能であ
り、場所により負イオン生成効率が低下してしまう欠点
があった。
プラズマの損失があるためプラズマ生成効率が低下し、
そのために負イオン生成の効率が低下するという欠点が
あった。また、後者の方法では加速電極の近傍に広い範
囲にわたって一様な磁場の強さを得ることは不可能であ
り、場所により負イオン生成効率が低下してしまう欠点
があった。
また、これらの方法においてプラズマ中に生成した負
イオンを効率良く加速するためには、プラズマ中に存在
する電子が負イオンと同時に加速されてしまうのを抑制
する必要がある。そのために、従来は第2図に示すよう
に加速電極5中に永久磁石1を埋め込み、その磁石がつ
くる磁場6により電子7を偏向して加速されるのを防い
でいた。しかしながら、この方法では永久磁石を埋め込
む空間を確保するために加速電極の透過度を大きくでき
ないこと、加速電極が厚くなるためにガスの排気が悪く
なって加速途中の負イオンの損失が大きくなること、ま
た、永久磁石が時間とともに劣化することなどの問題が
あった。
イオンを効率良く加速するためには、プラズマ中に存在
する電子が負イオンと同時に加速されてしまうのを抑制
する必要がある。そのために、従来は第2図に示すよう
に加速電極5中に永久磁石1を埋め込み、その磁石がつ
くる磁場6により電子7を偏向して加速されるのを防い
でいた。しかしながら、この方法では永久磁石を埋め込
む空間を確保するために加速電極の透過度を大きくでき
ないこと、加速電極が厚くなるためにガスの排気が悪く
なって加速途中の負イオンの損失が大きくなること、ま
た、永久磁石が時間とともに劣化することなどの問題が
あった。
課題を解決するための手段 本発明はかかる欠点及び問題を解消するためのもので
あって、加速電極に外部から電流を流すことにより磁場
を発生させるものである。第3図にその1実施例を示
す。第3図のような負イオン源においては、カソード8
と放電容器9の間のアーク放電によりプラズマ3が生成
され、その中で負イオン10が生成される。負イオン10は
加速電源11により加速電極5,5の間に印加される静電界
により引出され加速されるが、このとき、励磁電源12に
より加速電極5に電流を流すと加速電極近傍に紙面に垂
直な磁場6が生じ、この磁場はプラズマ中においては電
子7の運動を抑制することにより負イオンの生成効率を
高める働きをし、かつ、加速電極間においては引出され
加速されようとする電子7の軌道を曲げて加速されない
ようにする。負イオン10は質量が大きいためこの磁場に
は殆ど拘束されず、選択的に加速されるため加速効率を
高めることができる。
あって、加速電極に外部から電流を流すことにより磁場
を発生させるものである。第3図にその1実施例を示
す。第3図のような負イオン源においては、カソード8
と放電容器9の間のアーク放電によりプラズマ3が生成
され、その中で負イオン10が生成される。負イオン10は
加速電源11により加速電極5,5の間に印加される静電界
により引出され加速されるが、このとき、励磁電源12に
より加速電極5に電流を流すと加速電極近傍に紙面に垂
直な磁場6が生じ、この磁場はプラズマ中においては電
子7の運動を抑制することにより負イオンの生成効率を
高める働きをし、かつ、加速電極間においては引出され
加速されようとする電子7の軌道を曲げて加速されない
ようにする。負イオン10は質量が大きいためこの磁場に
は殆ど拘束されず、選択的に加速されるため加速効率を
高めることができる。
なお、励磁電源12を用いるかわりにカソード電源13や
アーク電源14の電流を転流させても同様の効果を得るこ
とができる。また、加速電極のうちの複数の枚数の電極
に同じ方向あるいは互い違いに電流を流すことにより磁
場の分布を調整すれば、負イオン生成効率を高める目的
のためだけに、あるいは加速効率を高める目的のためだ
けにその磁場を使用することもできる。
アーク電源14の電流を転流させても同様の効果を得るこ
とができる。また、加速電極のうちの複数の枚数の電極
に同じ方向あるいは互い違いに電流を流すことにより磁
場の分布を調整すれば、負イオン生成効率を高める目的
のためだけに、あるいは加速効率を高める目的のためだ
けにその磁場を使用することもできる。
発明の効果 これらの方法によれば、プラズマ中に大きな損失面積
を持つロッドが入らないためプラズマ生成効率が高く、
それ故に負イオン生成効率を高くすることができる。ま
た、広い範囲に一様な磁場を生成できるため場所により
負イオン生成効率が低下することがない。また、加速電
極中に永久磁石を埋め込む必要がないため電極の透過度
を大きくでき、かつ、ガスの排気を良くできるため負イ
オンの損失を小さくできる。しかも永久磁石を使用しな
いためその劣化の問題が無いばかりでなく、磁場の強さ
を外部から変えられるため、負イオンの生成効率が最も
高くなる値にそれを調整することが可能である。
を持つロッドが入らないためプラズマ生成効率が高く、
それ故に負イオン生成効率を高くすることができる。ま
た、広い範囲に一様な磁場を生成できるため場所により
負イオン生成効率が低下することがない。また、加速電
極中に永久磁石を埋め込む必要がないため電極の透過度
を大きくでき、かつ、ガスの排気を良くできるため負イ
オンの損失を小さくできる。しかも永久磁石を使用しな
いためその劣化の問題が無いばかりでなく、磁場の強さ
を外部から変えられるため、負イオンの生成効率が最も
高くなる値にそれを調整することが可能である。
第1図(a),(b)は負イオン生成率を高めるため
に、従来用いられていた磁場発生法を示す図である。第
2図は負イオンの加速効率を高めるために、従来用いら
れていた磁場発生法を示す図である。第3図は本発明の
1実施例の説明図である。 1……永久磁石、2……ロッド 3……プラズマ、4……磁石 5……加速電極、6……磁場 7……電子、8……カソード 9……放電容器、10……負イオン 11……加速電源、12……励磁電源 13……カソード電源、14……アーク電源
に、従来用いられていた磁場発生法を示す図である。第
2図は負イオンの加速効率を高めるために、従来用いら
れていた磁場発生法を示す図である。第3図は本発明の
1実施例の説明図である。 1……永久磁石、2……ロッド 3……プラズマ、4……磁石 5……加速電極、6……磁場 7……電子、8……カソード 9……放電容器、10……負イオン 11……加速電源、12……励磁電源 13……カソード電源、14……アーク電源
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−32835(JP,A) 特開 昭54−94282(JP,A) 特開 昭57−19941(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 27/00 - 27/26 H01J 37/08 G21K 1/00 G21K 5/04
Claims (2)
- 【請求項1】放電容器内にカソードを設置し、放電容器
の負イオン引出口に数対の加速電極を間隔を置いて設置
することにより放電容器からの負イオンの取り出し通路
を形成し、加速電極に加速電源及び励磁電源を結合して
成る負イオン源であって、カソードと放電容器の間のア
ーク放電によりプラズマを生成させ、このプラズマ中の
負イオンを加速電源により加速電極の間に印加される静
電界により引出して加速し、その際に励磁電源から加速
電極に電流を流して加速電極近傍に磁場を生じさせ、プ
ラズマ内においては電子運動を抑制して負イオンの生成
効率を高め、加速電極間においては引出され加速されよ
うとする電子の軌道を曲げることにより負イオンを選択
的に加速することを特徴とする負イオン源。 - 【請求項2】励磁電源を使用する代わりに、放電容器の
カソードに結合されたカソード電源又はアーク電源から
の電流を転流させることを特徴とする請求項1に記載の
イオン源。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5036289A JP2791083B2 (ja) | 1989-03-02 | 1989-03-02 | 負イオン源 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5036289A JP2791083B2 (ja) | 1989-03-02 | 1989-03-02 | 負イオン源 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02230644A JPH02230644A (ja) | 1990-09-13 |
JP2791083B2 true JP2791083B2 (ja) | 1998-08-27 |
Family
ID=12856782
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5036289A Expired - Fee Related JP2791083B2 (ja) | 1989-03-02 | 1989-03-02 | 負イオン源 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2791083B2 (ja) |
-
1989
- 1989-03-02 JP JP5036289A patent/JP2791083B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02230644A (ja) | 1990-09-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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