JPH0842966A - 遠心脱水乾燥装置 - Google Patents

遠心脱水乾燥装置

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JPH0842966A
JPH0842966A JP19717394A JP19717394A JPH0842966A JP H0842966 A JPH0842966 A JP H0842966A JP 19717394 A JP19717394 A JP 19717394A JP 19717394 A JP19717394 A JP 19717394A JP H0842966 A JPH0842966 A JP H0842966A
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basket
vibration
drying
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centrifugal
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Ikushige Hirose
育戊 廣瀬
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HIROSE DATSUSUIKI SEISAKUSHO K
HIROSE DATSUSUIKI SEISAKUSHO KK
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HIROSE DATSUSUIKI SEISAKUSHO K
HIROSE DATSUSUIKI SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 遠心力で内かご内で相互に密着しがちな部品
を、従来手作業で加振し離間させていたものを自動化
し、脱脂、脱水、乾燥処理を完全なものとする。 【構成】 基台20上の主軸5はモータ3で駆動回転
し、先端の回転板6を回転させ、遠心力でバスケット
7、内かご8内の処理部品の脱脂、脱水、乾燥が進行す
る。所定周期で回転板6、バスケット7が定位置に停止
し、その底部に複数の振動用シリンダ9の作動杆9aが
衝撃、振動を加え、内かご8内の処理部品の並び具合に
変化を与える。これを数サイクル繰り返すように制御し
て処理し、平面的な部品が相互に密着し放しになるのを
防止するので、シミ等の不良発生が防げる。また、作業
者との接触の機会が減少するので、ゴミ等の混入による
傷の発生も抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鍍金、電気、機械関連
の加工部品等の脱水、脱油、乾燥処理を行う装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】鍍金、電気、機械関連の加工部品等の加
工工程における脱水、脱油、乾燥の処理方法としては、
従来、遠心方式や熱風吹き付け方式、あるいは熱処理や
真空乾燥方式等により処理されている。これらの中、と
りわけ遠心乾燥方式は乾燥処理の代表的なものとして、
古くから様々な分野で広く一般的に利用されている。こ
の遠心乾燥方式の装置を用い、例えば半導体のウエファ
のような平板状の部品の乾燥処理を行う場合、処理対象
部品が収容されているバスケット内の部品の中には遠心
力により相互に密着するものが発生し、この接触面は乾
燥後にも「しみ」として残ってしまい、このような部品
は不良品扱いとなり、歩留り上問題となるため、乾燥中
に数回にわたって遠心脱水乾燥装置を停止し、人手によ
ってバスケットに振動や衝撃を加え、部品の相互位置を
変えてから、同装置を再起動するようにして乾燥のむら
を防いでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来の手作業に
よる位置変えは、頻繁に行う必要があるため、多大な労
力と時間を必要とする欠点があった。また、作業者によ
って位置変え方法の個人差が生じ、しみや残り等の乾燥
不良を引き起こし、乾燥品質のバラツキの原因となって
いる。さらに、このような人手による作業の結果、バス
ケット内にごみが入り込む場合があり、このごみは処理
対象品に傷をつけることになる。また、手作業であるの
で、振動の加え方に均一性が期待できず、効果的な振動
が与えられない場合もあるものであった。本発明は、こ
のような人力による加振作業を自動化して、従来の問題
点を解決した遠心脱水乾燥装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題点は本発明に
よれば、遠心脱水乾燥装置において、処理部品を収容す
る内かごと、前記内かごを上部開口部から収容し得る形
状を有し、且つ、小孔多数を備えるバスケットと、駆動
手段により中心の駆動軸を駆動されて水平面内にて回転
し、複数の対のアームを周縁部に備え、該アームにより
前記バスケットの側面上方寄りを回動可に軸支する回転
板と、前記バスケットの下方から振動及び/又は衝撃を
加える手段とを備えることにより解決される。
【0005】また、上記の問題点は本発明によれば、前
項において、前記回転板を一定の位置に停止させる手段
を備え、前記振動及び/又は衝撃を加える手段は、前記
バスケットの定停止位置の下方に配置した振動用ソレノ
イドであることによって解決される。
【0006】さらに、上記の問題点は本発明によれば、
前々項において、前記回転板を一定の位置に停止させる
手段を備え、前記振動及び/又は衝撃を加える手段は、
前記バスケットの定停止位置の下方に配置した振動用ソ
レノイドであることにより、解決することができる。
【0007】また、上記の問題点は本発明によれば、前
々々項において、前記回転板を一定の位置に停止させる
手段を備え、前記振動及び/又は衝撃を加える手段は、
前記バスケットの定停止位置の下方に配置した振動用バ
イブレータであることで解決することができる。
【0008】また、上記の問題点は本発明によれば、前
々々々項において、前記バスケットの下方から加えられ
る振動及び/又は衝撃は、前記バスケットの移動経路の
軌跡下方に固定して備えた波状部材に、前記回転板の回
転中、前記バスケットの底部付近が当接することにより
行われることによって解決することができる。
【0009】
【作用】多数の小孔を底部寄りに設け、回転板の周縁部
のアームに回動可に軸支されたバスケットは、処理対象
部品を収容した内かごを収納して、回転板の回転による
遠心力の作用を受け、内かご内の処理対象部品の脱水、
脱油、乾燥処理を進行させる。回転板の定位置停止手段
はバスケットを定位置に停止させ、バスケットの下方に
配置された振動用シリンダは、停止したバスケットの底
部に下方から振動、衝撃を加え、内かご内の処理対象部
品の整列状態に変化を与え、密着している部品相互を離
間させる。前記振動用シリンダは、ソレノイド、或いは
バイブレータを利用しても同様の作用が得られる。
【0010】また、本発明の別のものによれば、回転す
る回転板に取りつけられたバスケットの移動経路の軌跡
下方に固定して備えた波状部材は、回転板の回転中、バ
スケットの底部付近に衝撃、振動を与えるので、回転を
続けながら内かご内の処理対象部品の整列状態に変化を
与え、密着している部品相互を離間させることができ
る。
【0011】
【実施例】図はいずれも本発明の一実施例を示すもの
で、図1は、要部説明のための一部を省略した側面図で
あって、同図において、1は工場内の適当箇所に設けら
れるベッド、2は該ベッド1上の4隅に配置される緩衝
部材であり、20は前記緩衝部材2上に載置固定された
鋼板等からなる基台である。
【0012】3は前記基台20の所定箇所に固定された
モータ、3aは該モータ3の回転軸に取り付けられたプ
ーリ、4はプーリ3aの回転を伝達するベルトである。
5bは基台20上に取り付けられた、縦長の軸受部材で
あり、鉛直方向に長めの主軸5を回転可能に支えてい
る。該主軸5の下端にはプーリ5a、ブレーキディスク
5b、定位置ディスク5cが固定して取り付けられ、プ
ーリ5aには前記モータ3の軸3aの回転がベルト4を
介して伝達されている。
【0013】主軸5の上部先端には回転板6の中央部が
固定されている。該回転板6は図2の部分上面図で理解
されるように、H字型であり、H字中央の横線中心を前
記のように主軸5の上部先端に固定する。7はバスケッ
トで、多数の小孔を備えた材料により形成され、有底の
円筒状であって、その側面上方寄りを、前記回転板6
の、H字の上下一対のアーム部6bの端部付近に、1個
づつ、計2個が、それぞれ一対の軸6aにより回動可能
に軸支されている。
【0014】図1における8は、内かごである。該内か
ご8は、前記バスケット7同様の多数の小孔を備えたパ
ンチングメタル等の材料か、或いは網状の部材で形成さ
れ、有底かつ蓋板を有する円筒状であるが、前記蓋板部
には、処理部品を出し入れする開口部8aを備えてい
る。また、円筒状の側面は上方へ拡大するテーパをも
ち、前記バスケット7へ上方から格納すると、該テーパ
部がバスケット7の内径に当接して、内かごの外底面と
バスケット7の内底面とは若干の空隙を残す状態となる
寸法関係に設定されている。該内かご8は、2個以上、
予備用も含め複数用意されている。
【0015】9は前記基台20上に設置された振動用シ
リンダである。本実施例では該振動シリンダはエアシリ
ンダを用いてあり、かつ、前記2個のバスケット7の所
定の停止位置の底部の下方に、2基づつ、計4基設置さ
れている。9aはシリンダ9の作動杆であり、先端は球
状となっている。9bはストローク調整ネジであり、振
動用シリンダ9の作動杆9aの先端が、バスケット7の
揺動時、図3に示す、その底部端部の軌跡A内に入りこ
んで、前記揺動を阻害しないように上下位置を調整する
ためのものである。
【0016】21はブレーキ用シリンダであり、作動
時、その作動杆先端が前記ブレーキディスク5bの外周
面に当接して主軸5の回転に制動をかける。また、22
は定位置用シリンダであり、作動時、その作動杆先端が
前記定位置ディスク5cの外周面に1か所設けたV字状
の切り込み5dに入り込んで主軸5の停止角度を常に一
定角度とし、主軸5に固定されている前記回転板6の停
止位置を一定のものとする。
【0017】10は基台20上に配置された各部分を被
うケーシング、11は前記ケーシング10の内部の気体
を排気する排気口、12はケーシング内部を乾燥させる
ための熱風を送る熱風接続口である。前記各部分の詳
細、及び前記以外の付帯的な機構、例えば処理部品交換
のためのカバー開閉用シリンダ等については、説明を省
略する。
【0018】次に、図3に示す本発明の部分側面図を併
用して、動作を説明する。脱水、脱油、乾燥処理を行う
べき処理対象部品を二つの内かご8に、その上面の開口
部8aから適量を収容する。この場合、計量を行って一
対の内かご相互に重量差がないようにする必要がある。
処理対象部品を収容した一対の内かご8を二つのバスケ
ット7に収める。
【0019】図示しない操作部により電源を入れると、
モータ3が回転し、プーリ3a、ベルト4、プーリ5a
を経由して動力が伝達され、軸受部材5bに軸支される
主軸5が所定速度で回転し、主軸5の上部先端に固定さ
れた回転板6を回転させ、回転板6の回転に伴い、その
両端のアーム部6bに軸6aにより軸支されるバスケッ
ト7は遠心力によって底部側を回転の外周側に片寄せた
状態で回転し、したがって内かご8内の処理対象品の脱
水、脱油、乾燥処理が進行する。
【0020】回転中は前記のように、処理部品は遠心方
向に作用力を受けるので、バスケット7内の内かご8の
底面部付近に張り付いた状態となる。
【0021】所定時間回転させた後、図示しない制御部
の制御により、回転が停止し、所定位置へバスケット7
が位置した状態で停止する。この停止動作は、ブレーキ
用シリンダ21が作動し、その作動杆先端部が、主軸5
の下端付近に設けた、ブレーキディスク5bの外周面に
当接して主軸5の回転に制動をかけ、続いて定位置用シ
リンダ22が作動して、その作動杆の逆V字状の先端部
が前記定位置ディスク5cの外周面に設けたV字状の切
り込みに入り込んで主軸5の停止角度を規制して停止さ
せ、主軸5に固定されている前記回転板6の停止位置を
一定のものとするので、バスケット7は常に一定位置に
停止させることが出来る。
【0022】バスケット7が所定位置へ停止した状態
で、制御部の制御により振動用シリンダ9が作動する。
複数の振動用シリンダ9先端の作動杆9a先端は、それ
ぞれ、バスケット7の底面を下方から突き上げて衝撃を
加え、内かご8内の処理対象部品の整列状態に変化を与
え、相互に密着しているような部品を分離し、状態を変
える。振動用シリンダ9の駆動は、繰り返し複数回与え
るように制御部はプログラムされている。該振動用シリ
ンダ9の駆動周期は、処理対象部品の種類により、適正
な周期を選択すればよい。
【0023】定位置用シリンダ22及びブレーキ用シリ
ンダ21による制動が解除され、制御部は再びモータ3
を回転させ、バスケット7は回転を始め、内かご8内の
処理対象品の脱水、脱油、乾燥処理が進行する。この処
理サイクルが繰り返されるように、制御部はプログラム
されている。
【0024】以上のような動作が所定回、繰り返し行わ
れることにより、脱水、脱油、乾燥処理が行われるもの
である。
【0025】なお、上記の実施例では、加振機構とし
て、図に示したエアシリンダを用いたが、このほかに
も、例えば油圧シリンダも利用可能であるし、あるい
は、ソレノイド、バイブレータ等も使用することができ
る。
【0026】また、主軸5を中心としたバスケット7の
底部の移動軌跡下に波型のカム手段を設け、この上面を
バスケット7の底部付近を当接させ、周期的な上下動を
させながら回転するようにすることもできる。
【0027】さらに、上記の実施例では、バスケットは
一対2個に構成したが、回転板の形状を三叉状のアー
ム、或いはより多くのアームを、回転中のバランスを考
慮して形成し、3個以上のバスケットを装着し、それぞ
れのバスケットを加振することで、より効率的な作業が
期待できる。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、バスケッ
ト内部の内かごに収容された処理部品が相互に密着する
ことを、バスケットに衝撃、振動を加えることで処理部
品の位置や姿勢を変えさせて分離するように構成したの
で、従来必要とされていた手作業による位置変えが不要
となり、これに要していた人手を大幅に削減できる効果
がある。
【0029】さらに、位置変えの作業者による個人差が
生じなくなるので、しみや残り等の乾燥不良が低減さ
れ、安定した乾燥品質を常に保つことが可能となる結
果、ロスコストを大幅に削減できる。とくに、作業者と
の接触の機会が減少することで、クリーンルームでの使
用に大きな効果が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の側面図である。
【図2】本発明の一実施例の部分上面図である。
【図3】本発明の一実施例の動作説明の部分側面図であ
る。
【符号の説明】
3 モータ 4 ベルト 5 主軸 5a プーリ 5b 定位置ディスク 5c ブレーキディスク 6 回転板 7 バスケット 8 内かご 9 振動用シリンダ 9a 作動杆 21 ブレーキ用シリンダ 22 定位置用シリンダ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 遠心脱水乾燥装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鍍金、電気、機械関連
の加工部品等の脱水、脱油、乾燥処理を行う装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】鍍金、電気、機械関連の加工部品等の加
工工程における脱水、脱油、乾燥の処理方法としては、
従来、遠心方式や熱風吹き付け方式、あるいは熱処理や
真空乾燥方式等により処理されている。これらの中、と
りわけ遠心乾燥方式は乾燥処理の代表的なものとして、
古くから様々な分野で広く一般的に利用されている。こ
の遠心乾燥方式の装置を用い、例えば平板状の部品の乾
燥処理を行う場合、処理対象部品が収容されているバス
ケット内の部品の中には遠心力により相互に密着するも
のが発生し、この接触面は乾燥後にも「しみ」として残
ってしまい、このような部品は不良品扱いとなり、歩留
り上問題となるため、乾燥中に数回にわたって遠心脱水
乾燥装置を停止し、人手によってバスケットに振動や衝
撃を加え、部品の相互位置を変えてから、同装置を再起
動するようにして乾燥のむらを防いでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来の手作業に
よる位置変えは、頻繁に行う必要があるため、多大な労
力と時間を必要とする欠点があった。また、作業者によ
って位置変え方法の個人差が生じ、しみや残り等の乾燥
不良を引き起こし、乾燥品質のバラツキの原因となって
いる。さらに、このような人手による作業の結果、バス
ケット内にごみが入り込む場合があり、このごみは処理
対象品に傷をつけることになる。また、手作業であるの
で、振動の加え方に均一性が期待できず、効果的な振動
が与えられない場合もあるものであった。本発明は、こ
のような人力による加振作業を自動化して、従来の問題
点を解決した遠心脱水乾燥装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の問題点は本発明に
よれば、遠心脱水乾燥装置において、処理部品を収容す
る内かごと、前記内かごを上部開口部から収容し得る形
状を有し、且つ、小孔多数を備えるバスケットと、駆動
手段により中心の駆動軸を駆動されて水平面内にて回転
し、複数の対のアームを周縁部に備え、該アームにより
前記バスケットの側面上方寄りを回動可に軸支する回転
板と、前記バスケットの下方から振動及び/又は衝撃を
加える手段とを備えることにより解決される。
【0005】また、上記の問題点は本発明によれば、前
項において、前記回転板を一定の位置に停止させる手段
を備え、前記振動及び/又は衝撃を加える手段は、前記
バスケットの定停止位置の下方に配置した振動用ソレノ
イドであることによって解決される。
【0006】さらに、上記の問題点は本発明によれば、
前々項において、前記回転板を一定の位置に停止させる
手段を備え、前記振動及び/又は衝撃を加える手段は、
前記バスケットの定停止位置の下方に配置した振動用ソ
レノイドであることにより、解決することができる。
【0007】また、上記の問題点は本発明によれば、前
々々項において、前記回転板を一定の位置に停止させる
手段を備え、前記振動及び/又は衝撃を加える手段は、
前記バスケットの定停止位置の下方に配置した振動用バ
イブレータであることで解決することができる。
【0008】また、上記の問題点は本発明によれば、前
々々々項において、前記バスケットの下方から加えられ
る振動及び/又は衝撃は、前記バスケットの移動経路の
軌跡下方に固定して備えた波状部材に、前記回転板の回
転中、前記バスケットの底部付近が当接することにより
行われることによって解決することができる。
【0009】
【作用】多数の小孔を底部寄りに設け、回転板の周縁部
のアームに回動可に軸支されたバスケットは、処理対象
部品を収容した内かごを収納して、回転板の回転による
遠心力の作用を受け、内かご内の処理対象部品の脱水、
脱油、乾燥処理を進行させる。回転板の定位置停止手段
はバスケットを定位置に停止させ、バスケットの下方に
配置された振動用シリンダは、停止したバスケットの底
部に下方から振動、衝撃を加え、内かご内の処理対象部
品の整列状態に変化を与え、密着している部品相互を離
間させる。前記振動用シリンダは、ソレノイド、或いは
バイブレータを利用しても同様の作用が得られる。
【0010】また、本発明の別のものによれば、回転す
る回転板に取りつけられたバスケットの移動経路の軌跡
下方に固定して備えた波状部材は、回転板の回転中、バ
スケットの底部付近に衝撃、振動を与えるので、回転を
続けながら内かご内の処理対象部品の整列状態に変化を
与え、密着している部品相互を離間させることができ
る。
【0011】
【実施例】図はいずれも本発明の一実施例を示すもの
で、図1は、要部説明のための一部を省略した側面図で
あって、同図において、1は工場内の適当箇所に設けら
れるベッド、2は該ベッド1上の4隅に配置される緩衝
部材であり、20は前記緩衝部材2上に載置固定された
鋼板等からなる基台である。
【0012】3は前記基台20の所定箇所に固定された
モータ、3aは該モータ3の回転軸に取り付けられたプ
ーリ、4はプーリ3aの回転を伝達するベルトである。
5bは基台20上に取り付けられた、縦長の軸受部材で
あり、鉛直方向に長めの主軸5を回転可能に支えてい
る。該主軸5の下端にはプーリ5a、ブレーキディスク
5b、定位置ディスク5cが固定して取り付けられ、プ
ーリ5aには前記モータ3の軸3aの回転がベルト4を
介して伝達されている。
【0013】主軸5の上部先端には回転板6の中央部が
固定されている。該回転板6は図2の部分上面図で理解
されるように、H字型であり、H字中央の横線中心を前
記のように主軸5の上部先端に固定する。7はバスケッ
トで、多数の小孔を備えた材料により形成され、有底の
円筒状であって、その側面上方寄りを、前記回転板6
の、H字の上下一対のアーム部6bの端部付近に、1個
づつ、計2個が、それぞれ一対の軸6aにより回動可能
に軸支されている。
【0014】図1における8は、内かごである。該内か
ご8は、前記バスケット7同様の多数の小孔を備えたパ
ンチングメタル等の材料か、或いは網状の部材で形成さ
れ、有底かつ蓋板を有する円筒状であるが、前記蓋板部
には、処理部品を出し入れする開口部8aを備えてい
る。また、円筒状の側面は上方へ拡大するテーパをも
ち、前記バスケット7へ上方から格納すると、該テーパ
部がバスケット7の内径に当接して、内かごの外底面と
バスケット7の内底面とは若干の空隙を残す状態となる
寸法関係に設定されている。該内かご8は、2個以上、
予備用も含め複数用意されている。
【0015】9は前記基台20上に設置された振動用シ
リンダである。本実施例では該振動シリンダはエアシリ
ンダを用いてあり、かつ、前記2個のバスケット7の所
定の停止位置の底部の下方に、2基づつ、計4基設置さ
れている。9aはシリンダ9の作動杆であり、先端は球
状となっている。9bはストローク調整ネジであり、振
動用シリンダ9の作動杆9aの先端が、バスケット7の
揺動時、図3に示す、その底部端部の軌跡A内に入りこ
んで、前記揺動を阻害しないように上下位置を調整する
ためのものである。
【0016】21はブレーキ用シリンダであり、作動
時、その作動杆先端が前記ブレーキディスク5bの外周
面に当接して主軸5の回転に制動をかける。また、22
は定位置用シリンダであり、作動時、その作動杆先端が
前記定位置ディスク5cの外周面に1か所設けたV字状
の切り込み5dに入り込んで主軸5の停止角度を常に一
定角度とし、主軸5に固定されている前記回転板6の停
止位置を一定のものとする。
【0017】10は基台20上に配置された各部分を被
うケーシング、11は前記ケーシング10の内部の気体
を排気する排気口、12はケーシング内部を乾燥させる
ための熱風を送る熱風接続口である。前記各部分の詳
細、及び前記以外の付帯的な機構、例えば処理部品交換
のためのカバー開閉用シリンダ等については、説明を省
略する。
【0018】次に、図3に示す本発明の部分側面図を併
用して、動作を説明する。脱水、脱油、乾燥処理を行う
べき処理対象部品を二つの内かご8に、その上面の開口
部8aから適量を収容する。この場合、計量を行って一
対の内かご相互に重量差がないようにする必要がある。
処理対象部品を収容した一対の内かご8を二つのバスケ
ット7に収める。
【0019】図示しない操作部により電源を入れると、
モータ3が回転し、プーリ3a、ベルト4、プーリ5a
を経由して動力が伝達され、軸受部材5bに軸支される
主軸5が所定速度で回転し、主軸5の上部先端に固定さ
れた回転板6を回転させ、回転板6の回転に伴い、その
両端のアーム部6bに軸6aにより軸支されるバスケッ
ト7は遠心力によって底部側を回転の外周側に片寄せた
状態で回転し、したがって内かご8内の処理対象品の脱
水、脱油、乾燥処理が進行する。
【0020】回転中は前記のように、処理部品は遠心方
向に作用力を受けるので、バスケット7内の内かご8の
底面部付近に張り付いた状態となる。
【0021】所定時間回転させた後、図示しない制御部
の制御により、回転が停止し、所定位置へバスケット7
が位置した状態で停止する。この停止動作は、ブレーキ
用シリンダ21が作動し、その作動杆先端部が、主軸5
の下端付近に設けた、ブレーキディスク5bの外周面に
当接して主軸5の回転に制動をかけ、続いて定位置用シ
リンダ22が作動して、その作動杆の逆V字状の先端部
が前記定位置ディスク5cの外周面に設けたV字状の切
り込みに入り込んで主軸5の停止角度を規制して停止さ
せ、主軸5に固定されている前記回転板6の停止位置を
一定のものとするので、バスケット7は常に一定位置に
停止させることが出来る。
【0022】バスケット7が所定位置へ停止した状態
で、制御部の制御により振動用シリンダ9が作動する。
複数の振動用シリンダ9先端の作動杆9a先端は、それ
ぞれ、バスケット7の底面を下方から突き上げて衝撃を
加え、内かご8内の処理対象部品の整列状態に変化を与
え、相互に密着しているような部品を分離し、状態を変
える。振動用シリンダ9の駆動は、繰り返し複数回与え
るように制御部はプログラムされている。該振動用シリ
ンダ9の駆動周期は、処理対象部品の種類により、適正
な周期を選択すればよい。
【0023】定位置用シリンダ22及びブレーキ用シリ
ンダ21による制動が解除され、制御部は再びモータ3
を回転させ、バスケット7は回転を始め、内かご8内の
処理対象品の脱水、脱油、乾燥処理が進行する。この処
理サイクルが繰り返されるように、制御部はプログラム
されている。
【0024】以上のような動作が所定回、繰り返し行わ
れることにより、脱水、脱油、乾燥処理が行われるもの
である。
【0025】なお、上記の実施例では、加振機構とし
て、図に示したエアシリンダを用いたが、このほかに
も、例えば油圧シリンダも利用可能であるし、あるい
は、ソレノイド、バイブレータ等も使用することができ
る。
【0026】また、主軸5を中心としたバスケット7の
底部の移動軌跡下に波型のカム手段を設け、この上面を
バスケット7の底部付近を当接させ、周期的な上下動を
させながら回転するようにすることもできる。
【0027】さらに、上記の実施例では、バスケットは
一対2個に構成したが、回転板の形状を三叉状のアー
ム、或いはより多くのアームを、回転中のバランスを考
慮して形成し、3個以上のバスケットを装着し、それぞ
れのバスケットを加振することで、より効率的な作業が
期待できる。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、バスケッ
ト内部の内かごに収容された処理部品が相互に密着する
ことを、バスケットに衝撃、振動を加えることで処理部
品の位置や姿勢を変えさせて分離するように構成したの
で、従来必要とされていた手作業による位置変えが不要
となり、これに要していた人手を大幅に削減できる効果
がある。
【0029】さらに、位置変えの作業者による個人差が
生じなくなるので、しみや残り等の乾燥不良が低減さ
れ、安定した乾燥品質を常に保つことが可能となる結
果、ロスコストを大幅に削減できる。とくに、作業者と
の接触の機会が減少することで、クリーンルームでの使
用に大きな効果が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の側面図である。
【図2】本発明の一実施例の部分上面図である。
【図3】本発明の一実施例の動作説明の部分側面図であ
る。
【符号の説明】 3 モータ 4 ベルト 5 主軸 5a プーリ 5b 定位置ディスク 5c ブレーキディスク 6 回転板 7 バスケット 8 内かご 9 振動用シリンダ 9a 作動杆 21 ブレーキ用シリンダ 22 定位置用シリンダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理部品を収容する内かごと、前記内か
    ごを上部開口部から収納し得る形状を有し、且つ、小孔
    多数を備えるバスケットと、駆動手段により中心に備え
    た駆動軸を駆動されて水平面内にて回転し、複数の対の
    アームを周縁部に備え、該アームにより前記バスケット
    の側面上方寄りを回動可に軸支する回転板と、前記バス
    ケットの下方から振動及び/又は衝撃を加える手段と、
    を備えることを特徴とする遠心脱水乾燥装置。
  2. 【請求項2】 前記回転板を一定の位置に停止させる手
    段を備え、前記振動及び/又は衝撃を加える手段は、前
    記バスケットの定停止位置の下方に配置した振動用シリ
    ンダであることを特徴とする請求項1に記載の遠心脱水
    乾燥装置。
  3. 【請求項3】 前記回転板を一定の位置に停止させる手
    段を備え、前記振動及び/又は衝撃を加える手段は、前
    記バスケットの定停止位置の下方に配置した振動用ソレ
    ノイドであることを特徴とする請求項1に記載の遠心脱
    水乾燥装置。
  4. 【請求項4】 前記回転板を一定の位置に停止させる手
    段を備え、前記振動及び/又は衝撃を加える手段は、前
    記バスケットの定停止位置の下方に配置した振動用バイ
    ブレータであることを特徴とする請求項1に記載の遠心
    脱水乾燥装置。
  5. 【請求項5】 前記バスケットの下方から加えられる振
    動及び/又は衝撃は、前記バスケットの移動経路の軌跡
    下方に固定して備えた波状部材に、前記回転板の回転
    中、前記バスケットの底部付近が当接することにより行
    われることを特徴とする請求項1に記載の遠心脱水乾燥
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104534818A (zh) * 2014-12-09 2015-04-22 练志伟 一种新型脱水装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104534818A (zh) * 2014-12-09 2015-04-22 练志伟 一种新型脱水装置

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