JP2579586B2 - 遠心分離乾燥処理装置 - Google Patents

遠心分離乾燥処理装置

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JP2579586B2 JP5173654A JP17365493A JP2579586B2 JP 2579586 B2 JP2579586 B2 JP 2579586B2 JP 5173654 A JP5173654 A JP 5173654A JP 17365493 A JP17365493 A JP 17365493A JP 2579586 B2 JP2579586 B2 JP 2579586B2
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  • Centrifugal Separators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、処理物であるメッキ処
理された多数の小物部品例えばホック類や時計のブラケ
ット類などを網目状の処理籠に収容し、遠心分離によっ
て脱水また脱油させて乾燥処理するための遠心分離乾燥
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の遠心分離乾燥処理装置は
例えば図1で示すような構造をしている。この装置で
は、インバータブレーキ付きのモータ1の出力軸に駆動
プーリ2が装着され、この駆動プーリ2は支持フレーム
3の内部に設けられた主軸側プーリ4との間がタイミン
グベルト5を介して連結されている。この主軸側プーリ
4は下面側が開口する回転筒6の外周に取り付けられ、
この回転筒6の中央上端部には回転主軸7の基端部が取
り付けられると共に、当該回転筒6は内部に装着された
クッションゴムケース8によって防振された状態で回転
自在に支持されている。支持フレーム3の上部には筒状
のケーシング9が一体に取り付けられ、このケーシング
9の内部には処理籠10が収容されるバスケット11を
設け、このバスケット11の中央底部は上記回転主軸7
の先端部に固着されている。また、ケーシング9の上部
開口にはヒンジ12によって開閉自在な把手13付きの
安全カバー14が被着されていると共に、当該ケーシン
グ9の外側には制御回路を収容した端子ボックス15が
取り付けられている。尚、上記した支持フレーム3側の
内部には加熱乾燥用のヒータ15が装着されていると共
に、ケーシング9側には安全カバー14を解放した際に
電源が切れるようにリミットスイッチ16が装着されて
いる。
【0003】上記した遠心分離乾燥処理装置は、モータ
1を回転駆動させるとタイミングベルト5を介して回転
筒6が従動回転され、この回転力は回転主軸7を介して
バスケット11に伝達されて処理籠10内に収容された
処理物17に遠心力を加え、ヒータ15の加熱による助
勢を受けながら処理物17の脱水乾燥が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した遠心分離乾燥
処理装置では、遠心分離している途中で収容されている
処理物が固まりになって処理籠の周囲にへばりついた状
態になり、そのまま遠心分離を続けても固まりの内側に
ある処理物はなかなか脱水乾燥されないので、時間を掛
ける割りには十分な脱水乾燥が得られず作業効率を低下
させると共に、乾燥ムラによって処理物にシミが発生し
て品質を低下させる。この問題をなくすために、遠心分
離している途中で時々装置を一旦停止させ、安全カバー
を解放させて装置内から取り出した処理籠を手に持って
水平に振るようにしたり手で処理物を攪拌混合し、周囲
にへばりついた状態の処理物が処理籠内へ均一に分散配
置されるように均し作業をした後に、この処理籠を装置
内へ再び戻して引き続き処理物に対する脱水乾燥を行う
ようにしている。然しながら、上記した従来の人手によ
る振動均し作業は作業能率を著しく低下させると共に、
極めて煩わしい作業であった。そこで本発明では、この
ような従来の技術の課題を解決し得る遠心分離乾燥処理
装置の提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した従来技術の課題
を解決する本発明では、モータにより回転駆動される回
転主軸の上端部に籠受容器を設け、この籠受容器内へ処
理物を収容した処理籠を載置させると共に、上記モータ
の駆動で回転主軸を介して当該処理籠を籠受容器と一緒
に回転させ、遠心分離作動で処理籠内の処理物を脱水乾
燥させる遠心分離乾燥処理装置において、上記遠心分離
作動の休止時に上記処理籠に対して上下方向へ機械的振
動を与える振動均し手段を設けた。この振動均し手段と
しては、上記回転主軸が筒状体に形成されて当該回転主
軸内には上記処理籠を底面側から持ち上げ可能な昇降受
台が設けられ、この昇降受台は回転主軸内を挿通する昇
降ロッドを介して上下振動手段に連結された構成が望ま
しい。
【0006】
【実施例】以下に、本発明の遠心分離乾燥処理装置を図
2〜5で図示の実施例に基づいて詳細に説明する。ま
ず、図2によって装置の概要を説明すると、ハウジング
21の上部開口に開閉蓋22が被着され、ハウジング2
1の内部は棚板23によって上部側の乾燥処理室24と
下部側の駆動操作室25とに区分されている。乾燥処理
室24側には、多段状をした円筒形による回転主軸26
が装着されており、この回転主軸27は上端側の大径筒
部が籠受容器27を形成して、当該籠受容器27内には
処理物28を収容した網目状の処理籠29が収容され
る。また、回転主軸26の基端側の小径筒部は回転駆動
筒30を形成して、この回転駆動筒30は外周を軸受部
材31によって回動自在に枢支されていると共に、当該
回転駆動筒30の先端側は駆動操作室25側へ突設され
ている。更に、回転主軸26の中間筒部32内には昇降
受台33が収容され、この昇降受台33の下面には回転
駆動筒30内を挿通して駆動操作室25側へ突設される
昇降ロッド34の一端側が連結されている。駆動操作室
25側には、例えばエアシリンダ等による昇降手段35
に取り付けられた振動用モータ36が装着されており、
この振動用モータ36の出力軸はクランク機構37を介
して乾燥処理室24側から突設された昇降ロッド34の
他端側に連結されている。また、乾燥処理室24側から
突設された回転駆動筒30の外周には従動プーリ38が
取り付けられ、この従動プーリ38は遠心回転用モータ
39の出力軸に取り付けられた主動プーリ40との間を
タイミングベルト41で連結して回転駆動される。尚、
上記振動用モータ36と遠心回転用モータ39として
は、例えばサーボモータやインバータモータなどの可変
速モータが使用される。また、回転駆動筒30と昇降ロ
ッド34の間には軸受部材42が介在され、棚板23の
一部には乾燥処理室24側からの水分を駆動操作室25
側を介して外部へ排水させるドレン43が設けられてい
る。
【0007】上記した構成により、図2(a)のように
昇降手段35を下降状態すなわちシリンダロッドを縮短
状態にすると、振動用モータ36とクランク機構37と
昇降ロッド34および昇降受台33が下降し、処理籠2
9が回転主軸26の籠受容器27に載置された状態にな
る。この状態で遠心回転用モータ39を回転駆動させる
と、主動プーリ40とタイミングベルト41および従動
プーリ38を介して回転主軸26が回転し、一緒に回転
された処理籠29内の処理物28は遠心分離によって脱
水が行われる。また、遠心回転用モータ39の回転駆動
を停止させて図2(b)のように昇降手段35を上昇状
態すなわちシリンダロッドを伸張状態にすると、昇降受
台33が上昇して処理籠29を持ち上げて回転主軸26
の籠受容器27から分離された状態になる。この状態で
振動用モータ36を回転駆動させると、この回転運動が
クランク機構37で上下運動に変換され、昇降ロッド3
4と昇降受台33を介して処理籠29内の処理物28に
上下に振動運動を与える。これにより、遠心分離させた
際に図2(a)のように処理籠29の周囲にへばりつい
た状態の処理物28は、攪拌混合されて図2(b)のよ
うに処理籠29内へ均一に分散配置された状態になる。
【0008】次に、上記した装置のより具体的な構成を
図3および図4で説明するが、これらの図では先に説明
した図2と同一部材には同じ符号を付してある。上記ハ
ウジング21の底面には底板44が被着され、この底面
側を基台45上にボルト止めすることで装置全体が自立
状態で固定されるようにしている。上記回転主軸26の
籠受容器27は、ハウジング21に取り付けられた軸受
部材46によって上端部の外周側が回転自在に支持され
ていると共に、当該籠受容器27の内周面からは処理籠
29の過大な揺れを規制するリブ状をした適宜数のスト
ッパー板47が半径方向に突設されている。上記回転主
軸26の回転駆動筒30は、取付け板48を介して棚板
23に取付けられた軸受部材31によって外周面が回転
自在に支持されると共に、当該回転駆動筒30の内周面
は上下端部に装着されたスラストベアリングによる軸受
部材42によって昇降ロッド34の上端側を摺動自在に
支持している。上記昇降手段35に使用されるエアシリ
ンダは取付け板49を介して底板44に固定され、この
エアシリンダのピストンロッドは振動モータ36が取付
けられているモータベース50に取付けられている。ま
た、モータベース50にはスラストベアリングによる軸
受部材51が取付けられ、この軸受部材51が昇降ロッ
ド34の下端側を摺動自在に支持している。上記遠心回
転用モータ39は、モータベース52を介してハウジン
グ21の外側面に取付けられ、主動プーリ40やタイミ
ングベルト41を含む可動部分には安全のための保護カ
バー53が被着されている。尚、図示と説明を省略して
いるが、加熱のためのヒータが設けられていることや安
全のために開閉蓋を開いたときに電源が切れるようにす
る構成は、従来例の場合と同様にこの装置にも装備され
ている。
【0009】次に、振動モータ36の回転駆動力を変換
して昇降ロッド34および昇降受台33に上下動として
伝達するクランク機構37の詳細を図4で説明する。振
動モータ36の出力軸36aの外周には偏心量aによる
偏心筒54が取付けられ、この偏心筒54の外周には軸
受部材55を介してクランクアーム56の一端側に形成
された筒状部56aが嵌合被着され、この筒状部56a
の端部は止め輪57によって抜け止め係止されて回転自
在に取付けられている。このクランクアーム56の他端
側にはピン58をナット59で固着し、このピン58の
外周には軸受部材による摺動回転筒60が嵌合被着され
た状態で端部が止め輪61によって抜け止め係止されて
回転自在に取付けられている。また、摺動回転筒60の
外周には外径が方形状でねじ軸62aが突設された連結
部材62が固着されており、この連結部材62のねじ軸
62aを昇降ロッド34の端部に螺着させるようにして
いる。これにより、振動モータ36が回転駆動するとク
ランクアーム56は偏心量aによる偏心クランク運動を
し、ピン58が摺動回転筒60内を回転しながら当該摺
動回転筒60を上下に揺動させた状態で昇降ロッド34
を昇降させる。
【0010】次に、上記した装置の電気制御状態を図5
で示すタイムチャートに基づいて説明する。この電気制
御は、処理物28に対して図2(a)の遠心分離作動と
図2(b)の振動均し作動とを、例えばタイマー回路な
どによって予め設定された任意なシーケンスに従って所
定回数づつ繰り返し行われるようにしている。例えば、
図2(a)の状態で主電源を投入して同時に遠心回転用
モータ39を回転駆動させ、T1〜T2の所定時間(例
えば1分程度)の遠心分離作動を行った後に一旦停止さ
せる。この遠心回転用モータ39が停止した後にT3で
昇降手段35のエアシリンダを伸張作動させて図2
(b)の状態に移行させ、T4〜T5の所定時間(例え
ば5秒程度)振動用モータ36を回転駆動させて振動均
し作動を行う。この振動用モータ36が停止した後にT
6で昇降手段35のエアシリンダを縮短作動させて再び
図2(a)の状態に移行させた後に、T7で遠心回転用
モータ39を再度回転駆動させることを1サイクルと
し、この一連の動作を数サイクル繰り返しながら処理物
28に対する乾燥処理を行い、例えば全体で5〜7分程
度したところで主電源が自動的に切れるようにプログラ
ムさせておく。但し、このプログラムの設定は任意であ
り、例えば最初に振動均し作動を行うようにしても良い
し、予め複数のパターンによるプログラムを用意して処
理物28の内容に応じて選択使用できるようにすると極
めて効果的である。
【0011】尚、本願発明は上記した実施例に限定され
るものではなく、要旨の範囲内において各種の変形を採
り得るものである。例えば、昇降手段35を省略して籠
受容器27上で処理籠29を上下振動させるようにする
態様もあり、またギアやクラッチなどによる切換え機構
を用いて遠心回転用モータ39と振動用モータ36とを
一つのモータで兼用させることも可能である。また汎用
の装置の場合には手動スイッチによる切換え操作で遠心
回転用モータ39や振動用モータ36および昇降手段3
5のエアシリンダを適宜作動させるようにしても良い。
【0012】
【発明の効果】以上に説明した実施例でも明らかなとお
り、本発明による遠心分離乾燥処理装置では、次のよう
な効果を奏することができる。一つの装置で遠心分離作
動と振動均し作動を切換えて行うことができるので、遠
心分離している途中で固まりになって処理籠の周囲にへ
ばりついた状態になった処理物を、機械的な振動で均し
て処理籠内へ均等に分散配置させた後に再度遠心分離し
て脱水乾燥することができる。従って、乾燥ムラのない
均質な乾燥処理が行われて処理物にシミなどが発生する
ことがないと共に、乾燥効率が良く短時間で乾燥処理を
行うことができる。また、この振動均し作動は装置内で
機械的に行われるので、遠心分離している途中で装置内
から処理籠を取り出して手動で振動均し作業を行う従来
技術のような煩わしさがなく能率的に乾燥処理作業を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例による遠心分離乾燥処理装置の構成を説
明する一部を破断して示す縦断面図である。
【図2】本発明の実施例による遠心分離乾燥処理装置の
概略構成を説明する縦断面図であり、(a)は遠心分離
作動状態を(b)は振動均し作動状態をそれぞれ示す。
【図3】本発明の実施例による遠心分離乾燥処理装置の
詳細構成を説明する縦断面図である。
【図4】本発明の実施例による遠心分離乾燥処理装置の
クランク機構の詳細構成を説明する縦断面図である。
【図5】本発明の実施例による遠心分離乾燥処理装置の
電気制御状態を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
21 ハウジング 22 開閉蓋 23 棚板 24 乾燥処理室 25 駆動操作室 26 回転主軸 27 籠受容器 28 処理物 29 処理籠 30 回転駆動筒 31,42,46,51 軸受部材 32 中間筒部 33 昇降受台 34 昇降ロッド 35 昇降手段(エ
アシリンダ) 36 振動用モータ 37 クランク機構 38 従動プーリ 39 遠心回転用モ
ータ 40 主動プーリ 41 タイミングベ
ルト 43 ドレン 44 底板 45 基台 47 ストッパー板 48,49 取付け板 50,52 モータ
ベース 53 保護カバー

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータにより回転駆動される回転主軸の
    上端部に籠受容器を設け、この籠受容器内へ処理物を収
    容した処理籠を載置させると共に、上記モータの駆動で
    回転主軸を介して当該処理籠を籠受容器と一緒に回転さ
    せ、遠心分離作動で処理籠内の処理物を脱水乾燥させる
    遠心分離乾燥処理装置において、 上記遠心分離作動の休止時に上記処理籠に対して上下方
    向へ機械的振動を与える振動均し手段を設けたことを特
    徴とする遠心分離乾燥処理装置。
  2. 【請求項2】 上記回転主軸が筒状体に形成されて当該
    回転主軸内には上記処理籠を底面側から持ち上げ可能な
    昇降受台が設けられ、この昇降受台は回転主軸内を挿通
    する昇降ロッドを介して上下振動手段に連結された請求
    項1に記載した遠心分離乾燥処理装置。
JP5173654A 1993-06-22 1993-06-22 遠心分離乾燥処理装置 Expired - Lifetime JP2579586B2 (ja)

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