JPH0842296A - 鋼製セグメントの継手構造 - Google Patents

鋼製セグメントの継手構造

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JPH0842296A
JPH0842296A JP6196190A JP19619094A JPH0842296A JP H0842296 A JPH0842296 A JP H0842296A JP 6196190 A JP6196190 A JP 6196190A JP 19619094 A JP19619094 A JP 19619094A JP H0842296 A JPH0842296 A JP H0842296A
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clip
arms
joint
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joint plates
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JP6196190A
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Atsushi Koizumi
淳 小泉
Takashi Kuga
昂 久我
Hajime Miki
甫 三木
Minoru Hatada
実 鰰田
Yoichi Sano
陽一 佐野
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シールド工事において、省力化を図り、工費
節減に役立つ鋼製セグメントの継手構造。 【構成】 坑内に組立てられた鋼製セグメント構造体の
相隣接する鋼製セグメント2の主桁3同士と継手板4同
士の一方もしくは双方の内側端10において、前記の主
桁3同士又は継手板4同士を挟持する一対のア−ム6と
各ア−ム6を結合する基部7とからなるクリップ5を、
前記一対のア−ム6の先端開口部8から挿入し、クリッ
プ5の挿入に伴って発生する両アーム6の閉じ方向の反
発力により各アーム6の端部11で前記の主桁3同士又
は継手板4同士の側面を強制的に押圧することにより、
クリップ5により相隣接する鋼製セグメント2、2の主
桁3同士及び、又は継手板4同士を挟持、固定したこと
を特徴とする鋼製セグメントの継手構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼製セグメントの継手
構造に関するものである。特に、ボルトを使用すること
に依存するのではない鋼製セグメントの継手構造であ
り、シールド工事の省力化を可能とし、自動化へ適応す
るものである。本発明で鋼製セグメントの継手構造にお
ける鋼製セグメントとは、鋼製セグメントのほか、コン
クリート中詰め鋼製セグメント、またRCセグメントで
あっても、継手部分を鋼製によって形成するRCセグメ
ントを含む意味に使用する。
【0002】
【従来の技術】現在、シールド工法に使用されているセ
グメントの主要なものは、鋼製セグメント、RCセグメ
ント及びダクタイルセグメントであり、いずれのセグメ
ントにおいてもセグメント間の接合はボルト継手を有す
る構造が中心として使用されている。セグメントが小口
径である場合は、ボルト継手において、人力によりボル
ト締めが出来ないことはないが、シールド工事での作業
環境に鑑み、現場工事の省力化、自動化を指向して、ボ
ルト接合方式のセグメントに対する改善要求は益々大き
くなっている。図7により、鋼製セグメント2を示す
と、主桁3、継手板4にボルトの取付け孔22を開孔
し、相隣接する鋼製セグメント2、2の主桁、3、3同
士、継手板4、4同士をボルトにより締結する。
【0003】最近、RCセグメントについて、省力化、
自動化を図ったセグメントの継手構造の開発が進められ
いる。中口径RCセグメントの場合のハニカムおよびホ
ゾ付きセグメントであり、大口径RCセグメントの場合
の自動化に適した通しボルト接合方式のセグメント等で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、鋼製セグメ
ントにおいては、セグメント接合のためのボルトの使用
本数が、RCセグメントに比して多いといわれるが、こ
れは両者の構造上の差異による。例えば、外径2150
mmφ×桁高100mm〜外径3350mmφ×桁高1
50mmの鋼製セグメント構造について、主桁に沿って
の全周のボルト本数は49本である。一方、これと同一
スケールのRCセグメントのボルト本数は23本であ
り、鋼製セグメントの使用本数が多いことが示される。
この点に着目すると、ボルトの接合方式を改善し、シー
ルド工事における省力化を図る必要性は、むしろ鋼製セ
グメントにおいて高いということが言える。ところが、
鋼製セグメントの現状をみるに、鋼製セグメントの接合
方式という観点からの省力化、自動化は、まだあまり進
められていないようである。この理由は、(1)鋼製セ
グメントが比較的小口径のシールドに使用されているた
め、ボルトは小口径で、まだ人力でのボルト締めが可能
であることから、ボルトの本数が多くても、依然として
人手による作業が行われていたこと、また(2)技術的
には鋼製セグメントの場合におけるボルト締めの方向は
半径方向でなく、円周方向及び軸方向であるため、鋼製
セグメントのボルト接合方式の省力化を困難にしている
ことによる。しかしながら、シールド工事において、鋼
製セグメントをより大きい口径の対象について施工する
必要があり、鋼製セグメントのボルトによる接合方式を
見直す必要が生まれた。
【0005】本発明は、上述した従来の鋼製セグメント
の接合において、専ら接合ボルトに依存する方式によら
ず、鋼製セグメント接合のための装着が容易で、大口径
化に適し、シールド工事での省力化を実現できる鋼製セ
グメントの継手構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、坑内に組立てられた鋼製セグメント構造
体の相隣接する鋼製セグメントの主桁同士と継手板同士
の一方もしくは双方の内側端において、前記の主桁同士
又は継手板同士を挟持する一対のア−ムと各ア−ムを結
合する基部とからなるクリップを、前記一対のア−ムの
先端開口部から挿入し、クリップの挿入に伴って発生す
る両アームの閉じ方向の反発力により各アームの端部で
前記の主桁同士又は継手板同士の側面を強制的に押圧す
ることにより、クリップにより相隣接する鋼製セグメン
トの主桁同士及び、又は継手板同士を挟持、固定したこ
とを特徴とする鋼製セグメントの継手構造により構成さ
れる。
【0007】ここで、本発明の鋼製セグメントとは、鋼
製セグメントのほか、コンクリート中詰め鋼製セグメン
ト、またRCセグメントであっても、継手部分を鋼製に
よって形成するRCセグメントを含む意味に使用する。
本発明での継手構造が同然に適用できるからである。ま
た、本発明のクリップは、一対のア−ムと各ア−ムを結
合する基部により形成される。一対のア−ムは主桁同士
又は継手板同士を挟持し、また基部は一対のアームの一
方の端部を結合してクリップを形成する要素であって、
クリップの装着時に主桁又は継手板の内側端に当接して
クリップの挿入方向の位置決めをおこなう役割を果た
す。したがって、クリップは、U字状、或いは機能上か
らこれに類する形状となる。また、クリップのアームの
端部は主桁同士又は継手板同士の挟持を確実にするため
該端部の部分において突出した形状とすることが好まし
く、また、アームの先端開口部は先広がりにしてクリッ
プの挿入を容易にすることが好ましい。クリップによる
主桁同士又は継手板同士の挟持は、クリップの挿入・装
着時において主桁同士又は継手板同士の側面を強制的に
押圧するよう、クリップのアームの端部において両アー
ムの閉じ方向の反発力が作用するようにする。かかる反
発力を発生させるためには、主桁又は継手板との接点と
なる両アームの端部の間のアーム装着前の距離aと、ク
リップの装着状態でアームの端部が接触する主桁同士又
は継手板同士の両側面間の距離bとの間に例えば1mm
〜6mm程度の寸法差を設け、距離aの方を小さくして
おく必要がある。なお、主桁を、鋼板をプレス機械ある
いはアングルベンダーによって円弧状に曲げ加工して製
作する場合には、主桁は曲げ加工により主桁は桁高方向
の板厚の変化を来す。主桁円弧の外側の板厚は元の板厚
より減少し、一方主桁円弧の内側の板厚は元の板厚より
増加する。したがって、主桁に装着するクリップについ
て、上記の寸法差はこの板厚の変化を考慮して設計しな
ければならない。次に、表1おいて、実際に、主桁材を
600tプレス機械でプレス加工した場合における、主
桁の桁高方向の板厚の変化の例、及び表2において、表
1の場合の平均板厚を示す。但し、シールドトンネルが
大口径になり、主桁の桁高さが300mm以上になり、
機械的に曲げ加工が出来ない場合は、鋼板から円弧状に
ガス切断加工をするので、表1に示す円弧の内外径によ
る板厚の変化はない。
【0008】
【表1】
【0009】
【表2】 なお、クリップの巾は、例えば50〜100mm程度で
あり、従来ボルトを取り付けてた位置に相当する個所に
装着するが、一本当たりの強度を高め、本数、取付け個
所を減少させ、それだけ省力化を図ることができる。
【0010】また、本発明は、坑内に組立てられた鋼製
セグメント構造体の相隣接する鋼製セグメントの主桁同
士と継手板同士の一方もしくは双方の内側端において、
前記の主桁同士又は継手板同士を挟持する一対のア−ム
と各ア−ムを結合する基部とからなるクリップを、前記
一対のア−ムの先端開口部から挿入し、クリップを装着
する主桁と継手板の内側面に設けた溝にアームの端部を
没入させ、クリップの挿入に伴って発生する両アームの
閉じ方向の反発力により各アームの端部で前記の主桁同
士又は継手板同士の側面を強制的に押圧することによ
り、クリップにより相隣接する鋼製セグメントの主桁同
士及び、又は継手板同士を挟持、固定したことを特徴と
する鋼製セグメントの継手構造により構成される。本発
明において、クリップを装着する主桁と継手板の内側面
に設けた溝にアームの端部を没入させる場合、クリップ
側の溝とアーム側の端部とは相互に嵌合する形状とす
る。
【0011】また、本発明は、坑内に組立てられた鋼製
セグメント構造体の相隣接する鋼製セグメントの主桁同
士と継手板同士の一方もしくは双方の内側端において、
前記の主桁同士又は継手板同士を挟持する一対のア−ム
と各ア−ムを結合する基部とからなるクリップを、前記
一対のア−ムの先端開口部から挿入し、クリップの挿入
に伴って発生する両アームの閉じ方向の反発力により各
アームの端部で前記の主桁同士又は継手板同士の側面を
強制的に押圧することにより、クリップにより相隣接す
る鋼製セグメントの主桁同士及び、又は継手板同士を挟
持、固定し、且つクリップを装着する主桁と継手板の内
側面にクリップの離脱を防止するための突起を設けたこ
とを特徴とする鋼製セグメントの継手構造により構成さ
れる。ここで、クリップの離脱を防止するための突起は
ストッパーの役割を果たすものであり、主桁、或いは継
手板の内側端において長手方向に沿って内方に張り出し
た厚肉部として形成することができる。このようにする
と、厚肉部である突起は、ストッパーとしてだけでな
く、コンクリートの脱落防止、また主桁、或いは継手板
の補強部として有利に働く。厚肉部は圧延、或いは熱間
押出により材料の段階で用意することができる。
【0012】また、本発明は、坑内に組立てられた鋼製
セグメント構造体の相隣接する鋼製セグメントの主桁同
士と継手板同士の一方もしくは双方の内側端において、
前記の主桁同士又は継手板同士を挟持する一対のア−ム
と各ア−ムを結合する基部とからなるクリップを、前記
一対のア−ムの先端開口部から挿入し、クリップを装着
する主桁と継手板の内側面に設けた溝にアームの端部を
没入させ、クリップの挿入に伴って発生する両アームの
閉じ方向の反発力により各アームの端部で前記の主桁同
士又は継手板同士の側面を強制的に押圧することによ
り、クリップにより相隣接する鋼製セグメントの主桁同
士及び、又は継手板同士を挟持、固定し、且つクリップ
を装着する主桁と継手板の内側面に対面する鋼製セグメ
ントの本体コンクリート側にクリップの離脱を防止する
突起を設けたことを特徴とする鋼製セグメントの継手構
造により構成される。ここで、クリップの離脱を防止す
るために設ける突起は、ストッパーの役割を果たすもの
であり、本体コンクリート側に埋め込むこともできる
が、クリップボックスとして本体コンクリートの外面を
仕切る鋼板に取り付けることが好ましい。このクリップ
ボックスは、鋼製セグメントの主桁、或いは継手板等の
鋼製部分と一体となるるように溶接等で接合する。
【0013】本発明は、坑内に組立てられた鋼製セグメ
ント構造体の相隣接する鋼製セグメンドの主桁同士と継
手板同士の一方もしくは双方の内側端において、前記の
主桁同士又は継手板同士を挟持する一対のア−ムと各ア
−ムを結合する基部とからなるクリップを、前記一対の
ア−ムの先端開口部から挿入し、クリップの挿入に伴っ
て発生する両アームの閉じ方向の反発力により各アーム
の端部で前記の主桁同士又は継手板同士の側面を強制的
に押圧することにより、クリップにより相隣接する鋼製
セグメントの主桁同士及び、又は継手板同士を挟持、固
定し、且つクリップを装着する主桁と継手板の内側面に
対面する鋼製セグメントの本体コンクリート側に、装着
状態でのクリップを押圧してクリップの離脱を防止する
突起を設けたことを特徴とする鋼製セグメントの継手構
造により構成される。ここで、クリップを押圧してクリ
ップの離脱を防止する突起は、上述のようにクリップボ
ックスに取り付けることができる。クリップの強制的挿
入に伴って、該突起においてクリップを押圧し、クリッ
プからの反力を受け、クリップの離脱を防止する。
【0014】本発明は、上述したクリップにより鋼製セ
グメントを接合する構造とし、さらに相隣接する鋼製セ
グメントの、クリップを装着する主桁同士と継手板同士
の接触面において、相互に嵌合する凹凸構造を、主桁に
ついては円周方向に、継手板については長手方向に設け
た構造とし、鋼製セグメントの継手構造を構成すること
ができる。本発明において、クリップが主桁同士、或い
は継手板同士の側面を挟持する把持力により、主桁同士
間の側面、或いは継手板同士間の側面に沿って作用する
剪断力にある程度対抗することができるが、大深度シー
ルド等の場合においてより大きい抵抗力を確保するに
は、主桁同士と継手板同士の接触面において、相互に嵌
合する凹凸構造を設ける方策がある。主桁、或いは継手
板に刻設する凹部又は凸部は、圧延、或いは熱間押出に
より材料の段階で用意することができる。なお、本発明
の鋼製セグメントの継手構造は、ボルトの使用を全く排
除するものではない。例えば、鋼製セグメントの坑内で
の組立ての際に、相隣接する主桁同士を相互に引き寄
せ、離間を防止するために使用する場合等である。
【0015】
【作用】本発明の鋼製セグメントの継手構造は、主桁、
或いは継手板へのクリップの挿入という一動作によっ
て、クリップを主桁、或いは継手板に装着させ、クリッ
プの挿入に伴って発生する両アームの閉じ方向の反発力
によりクリップの各アームの端部で前記の主桁同士又は
継手板同士の側面を強制的に押圧し、クリップにより相
隣接する鋼製セグメントの主桁同士及び、又は継手板同
士を挟持、固定する。また、本発明の鋼製セグメントの
継手構造は、相隣接する鋼製セグメントの、クリップを
装着する主桁同士と継手板同士の接触面において、相互
に嵌合する凹凸構造を、主桁については円周方向に、継
手板については長手方向に設け、主桁同士と継手板同士
の接触面の方向での剪断力に対して、直接的に強力に対
抗することができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 (実施例1)図1における鋼製セグメント2の継手構造
を実施した。鋼製セグメント2は、図7に示すシールド
工法により坑内に組立てられた鋼製セグメント構造体1
の要素である。図7の鋼製セグメント2はAセグメント
2a、Bセグメント2b、及びKセグメント2cにより
構成される。本発明の鋼製セグメント2の継手構造は、
鋼製セグメント2の主桁3同士及び継手板4同士の双方
について実施するが、図1においては、相隣接する鋼製
セグメント2のスキンプレート15の端部に設けた主桁
3、3同士にクリップ5を装着した構造を示す。クリッ
プ5は一対のア−ム6と各ア−ム6を結合する基部7と
からなる。各ア−ム6と基部7との内側の隅部はRを設
け、応力集中を緩和できるようにすることが好ましい。
クリップ5はU字状であり、基部7と反対側端には先端
開口部8を形成し、先端開口部8は先広がりテーパ9を
設けて主桁の内側端10からの挿入を容易、かつ円滑に
する。各アーム6の端部11の間の装着前の距離aと各
アーム6の端部11が接触する主桁3同士の両側面間の
距離bとの寸法差は3mmであり、距離aが小さく、ク
リップ5の装着時に弾性による反発力が働き、クリップ
5による相隣接する鋼製セグメント2の主桁3同士の挟
持、固定を確実にする。鋼製セグメント2の主桁3同士
の接触面の間には凹凸構造12を設け、該接触面に沿っ
ての方向の剪断力に対抗する。ここで、凹凸構造12の
凹部の深さ(凸部の高さ)は5mmである。また、主桁
3、3の内側端10近傍に厚肉部14を設ける。厚肉部
14はクリップの離脱を防止するとともに、コンクリー
ト中詰めの場合の剥離を防止し、また主桁3の補強の役
目を果たす。主桁3、3間には、シール溝が設けられ
る。継手板4についても図1におけると同様の鋼製セグ
メントの継手構造を実施した。本実施例での鋼製セグメ
ント構造体1の外径3,500mm、軸方向の単位長さ
1,000mmであり、主桁3につき3個所、継手板4
につき2個所において巾75mmのクリップ5を装着し
た。クリップの装着は挿入の一動作で可能であり、ボル
ト方式でボルトを取付け孔に挿入してナット回転、締付
けを行うことに比して大幅な省力化を図ることができ
た。
【0017】(実施例2)図2における鋼製セグメント
2の継手構造を実施した。鋼製セグメント2は、図7に
示すシールド工法により坑内に組立てられた鋼製セグメ
ント構造体1の要素である。本発明の鋼製セグメント2
の継手構造は、鋼製セグメント2の主桁3同士及び継手
板4同士の双方について実施するが、図2においては、
相隣接する鋼製セグメント2のスキンプレート15の端
部に設けた継手板4同士にクリップ5を装着した構造を
示す。クリップ5は一対のア−ム6と各ア−ム6を結合
する基部7とからなる。クリップ5はU字状であり、基
部7と反対側端には先端開口部8を形成し、先端開口部
8は先広がりテーパ9を設けて継手板4の内側端10か
らの挿入を容易、かつ円滑にする。各アーム6の端部1
1の間の装着前の距離aと各アーム6の端部11が接触
する継手板4同士の両側面間の距離bとの寸法差は5m
mであり、距離aが小さく、クリップ5の装着時に弾性
による反発力が働き、クリップ5による相隣接する鋼製
セグメント2の継手板4同士の挟持、固定を確実にす
る。継手板4の内側面に、クリップ5の装着位置でのア
ーム6の端部11を没入させ、端部11と嵌合する溝1
6を設ける。鋼製セグメント2の継手板4同士の接触面
の間には凹凸構造12を設け、該接触面に沿っての方向
の剪断力に対抗する。ここで、凹凸構造12の凹部の深
さ(凸部の高さ)は5mmである。継手板4、4間に
は、シール溝13が設けられる。主桁3についても図2
におけると同様の鋼製セグメントの継手構造を実施し
た。本実施例での鋼製セグメント構造体1の外径3,5
00mm、軸方向の単位長さ1,000mmであり、主
桁3につき3個所、継手板4につき2個所において巾7
5mmのクリップ5を装着した。クリップの装着は挿入
の一動作で可能であり、ボルト方式でボルトを取付け孔
に挿入してナット回転、締付けを行うことに比して大幅
な省力化を図ることができた。
【0018】(実施例3)図3における鋼製セグメント
2の継手構造を実施した。鋼製セグメント2は、図7に
示すシールド工法により坑内に組立てられた鋼製セグメ
ント構造体1の要素である。本発明の鋼製セグメント2
の継手構造は、鋼製セグメント2の主桁3同士及び継手
板4同士の双方について実施するが、図3においては、
相隣接する鋼製セグメント2のスキンプレート15の端
部に設けた主桁3、3同士にクリップ5を装着した構造
を示す。クリップ5は一対のア−ム6と各ア−ム6を結
合する基部7とからなる。クリップ5はU字状であり、
基部7と反対側端には先端開口部8を形成し、先端開口
部8は先広がりテーパ9を設けて主桁の内側端10から
の挿入を容易、かつ円滑にする。各アーム6の端部11
の間の装着前の距離aと各アーム6の端部11が接触す
る主桁3同士の両側面間の距離bとの寸法差は3mmで
あり、距離aが小さく、クリップ5の装着時に弾性によ
る反発力が働き、クリップ5による相隣接する鋼製セグ
メント2の主桁3同士の挟持、固定を確実にする。主桁
3、3に装着されたクリップ5の離脱を防止する突起1
6を設ける。鋼製セグメント2の主桁3同士の接触面の
間には凹凸構造12を設け、該接触面に沿っての方向の
剪断力に対抗する。ここで、凹凸構造12の凹部の深さ
(凸部の高さ)は5mmである。主桁3、3間には、シ
ール溝13が設けられる。継手板4についても図3にお
けると同様の鋼製セグメントの継手構造を実施した。本
実施例での鋼製セグメント構造体1の外径3,500m
m、軸方向の単位長さ1,000mmであり、主桁3に
つき3個所、継手板4につき2個所において巾75mm
のクリップ5を装着した。クリップの装着は挿入の一動
作で可能であり、ボルト方式でボルトを取付け孔に挿入
してナット回転、締付けを行うことに比して大幅な省力
化を図ることができた。
【0019】(実施例4)図4における鋼製セグメント
2の継手構造を実施した。鋼製セグメント2は、図7に
示すシールド工法により坑内に組立てられた鋼製セグメ
ント構造体1の要素である。本発明の鋼製セグメント2
の継手構造は、鋼製セグメント2の主桁3同士及び継手
板4同士の双方について実施するが、図4においては、
相隣接する鋼製セグメント2のスキンプレート15の端
部に設けた継手板4同士にクリップ5を装着した構造を
示す。クリップ5は一対のア−ム6と各ア−ム6を結合
する基部7とからなる。クリップ5はU字状であり、基
部7と反対側端には先端開口部8を形成し、先端開口部
8は先広がりテーパ9を設けて主桁の内側端10からの
挿入を容易、かつ円滑にする。各アーム6の端部11の
間の装着前の距離aと各アーム6の端部11が接触する
継手板4同士の両側面間の距離bとの寸法差は3mmで
あり、距離aが小さく、クリップ5の装着時に弾性によ
る反発力が働き、クリップ5による相隣接する鋼製セグ
メント2の継手板4同士の挟持、固定を確実にする。継
手板4の内側面に対面する鋼製セグメント2の本体コン
クリート20側に取り付けた鋼製のクリップボックス1
9に突起18を設け、装着後のクリップ5の離脱を防止
する。鋼製セグメント2の継手板4同士の接触面の間に
は凹凸構造12を設け、該接触面に沿っての方向の剪断
力に対抗する。ここで、凹凸構造12の凹部の深さ(凸
部の高さ)は5mmである。継手板4、4間には、シー
ル溝が設けられる。主桁3についても図1におけると同
様の鋼製セグメントの継手構造を実施した。本実施例で
の鋼製セグメント構造体1の外径3,500mm、軸方
向の単位長さ1,000mmであり、主桁3につき3個
所、継手板4につき2個所において巾75mmのクリッ
プ5を装着した。クリップの装着は挿入の一動作で可能
であり、ボルト方式でボルトを取付け孔に挿入してナッ
ト回転、締付けを行うことに比して大幅な省力化を図る
ことができた。
【0020】(実施例5)図5における鋼製セグメント
2の継手構造を実施した。鋼製セグメント2は、図7に
示すシールド工法により坑内に組立てられた鋼製セグメ
ント構造体1の要素である。本発明の鋼製セグメント2
の継手構造は、鋼製セグメント2の主桁3同士及び継手
板4同士の双方について実施するが、図5においては、
相隣接する鋼製セグメント2のスキンプレート15の端
部に設けた主桁3、3同士にクリップ5を装着した構造
を示す。クリップ5は一対のア−ム6と各ア−ム6を結
合する基部7とからなる。クリップ5はU字状であり、
基部7と反対側端には先端開口部8を形成し、先端開口
部8は先広がりテーパ9を設けて主桁の内側端10から
の挿入を容易、かつ円滑にする。各アーム6の端部11
の間の装着前の距離aと各アーム6の端部11が接触す
る主桁3同士の両側面間の距離bとの寸法差は1.5m
mであり、距離aが小さく、クリップ5の装着時に弾性
による反発力が働き、クリップ5による相隣接する鋼製
セグメント2の主桁3同士の挟持、固定を確実にする。
主桁3の内側面に対面する鋼製セグメント2の本体コン
クリート20側に取り付けた鋼製のクリップボックス1
9に突起21を設け、装着後のクリップ5を押圧し、離
脱を防止する。鋼製セグメント2の主桁3同士の接触面
の間には凹凸構造12を設け、該接触面に沿っての方向
の剪断力に対抗する。ここで、凹凸構造12の凹部の深
さ(凸部の高さ)は5mmである。主桁3、3間には、
シール溝13が設けられる。継手板4についても図1に
おけると同様の鋼製セグメントの継手構造を実施した。
本実施例での鋼製セグメント構造体1の外径3,500
mm、長さ1,000mmであり、主桁3につき3個
所、継手板4につき2個所において巾75mmのクリッ
プ5を装着した。クリップの装着は挿入の一動作で可能
であり、ボルト方式でボルトを取付け孔に挿入してナッ
ト回転、締付けを行うことに比して大幅な省力化を図る
ことができた。
【0021】(実施例6)図6において、クリップ5に
ついて、別の態様を示す。ここで、クリップ5は一対の
ア−ム6と各ア−ム6を結合する基部7とからなる。
【0022】
【発明の効果】本発明の鋼製セグメントの継手構造はク
リップにより挿入という一動作により主桁、継手板の挟
持、固定が可能となるので、シールド工事において、大
幅あ省力化、時間短縮を図り、安全性を向上することが
できる。また、本発明の鋼製セグメントの継手構造はシ
ールド工事における自動化への適応性の高い構造であ
る。また、従来の専らボルトに依存する方式に比し、加
工費用の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の説明図である。
【図2】本発明の別の実施例の説明図である。
【図3】本発明の別の実施例の説明図である。
【図4】本発明の別の実施例の説明図である。
【図5】本発明の別の実施例の説明図である。
【図6】本発明の別の実施例の説明図である。
【図7】鋼製セグメント構造体を示す図である。
【図8】従来の技術を説明する図である。
【符号の説明】
1 鋼製セグメント構造体 2 鋼製セグメント 3 主桁 4 継手板 5 クリップ 6 アーム 7 基部 8 先端開口部 9 テーパ 10 内端端 11 端部 12 凹凸構造 13 シール溝 14 厚肉部 15 スキンプレート 16 溝(クリップ離脱防止用) 17 突起(クリップ離脱防止用) 18 突起(クリップ離脱防止用) 19 クリップボックス 20 本体コンクリート 21 突起(クリップ押圧用) 22 ボルトの取付け孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 甫 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 鰰田 実 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 佐野 陽一 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 坑内に組立てられた鋼製セグメント構造
    体の相隣接する鋼製セグメントの主桁同士と継手板同士
    の一方もしくは双方の内側端において、前記の主桁同士
    又は継手板同士を挟持する一対のア−ムと各ア−ムを結
    合する基部とからなるクリップを、前記一対のア−ムの
    先端開口部から挿入し、クリップの挿入に伴って発生す
    る両アームの閉じ方向の反発力により各アームの端部で
    前記の主桁同士又は継手板同士の側面を強制的に押圧す
    ることにより、クリップにより相隣接する鋼製セグメン
    トの主桁同士及び、又は継手板同士を挟持、固定したこ
    とを特徴とする鋼製セグメントの継手構造。
  2. 【請求項2】 坑内に組立てられた鋼製セグメント構造
    体の相隣接する鋼製セグメントの主桁同士と継手板同士
    の一方もしくは双方の内側端において、前記の主桁同士
    又は継手板同士を挟持する一対のア−ムと各ア−ムを結
    合する基部とからなるクリップを、前記一対のア−ムの
    先端開口部から挿入し、クリップを装着する主桁と継手
    板の内側面に設けた溝にアームの端部を没入させ、クリ
    ップの挿入に伴って発生する両アームの閉じ方向の反発
    力により各アームの端部で前記の主桁同士又は継手板同
    士の側面を強制的に押圧することにより、クリップによ
    り相隣接する鋼製セグメントの主桁同士及び、又は継手
    板同士を挟持、固定したことを特徴とする鋼製セグメン
    トの継手構造。
  3. 【請求項3】 坑内に組立てられた鋼製セグメント構造
    体の相隣接する鋼製セグメントの主桁同士と継手板同士
    の一方もしくは双方の内側端において、前記の主桁同士
    又は継手板同士を挟持する一対のア−ムと各ア−ムを結
    合する基部とからなるクランプを、前記一対のア−ムの
    先端開口部から挿入し、クリップの挿入に伴って発生す
    る両アームの閉じ方向の反発力により各アームの端部で
    前記の主桁同士又は継手板同士の側面を強制的に押圧す
    ることにより、クリップにより相隣接する鋼製セグメン
    トの主桁同士及び、又は継手板同士を挟持、固定し、且
    つクリップを装着する主桁と継手板の内側面にクリップ
    の離脱を防止するための突起を設けたことを特徴とする
    鋼製セグメントの継手構造。
  4. 【請求項4】 坑内に組立てられた鋼製セグメント構造
    体の相隣接する鋼製セグメントの主桁同士と継手板同士
    の一方もしくは双方の内側端において、前記の主桁同士
    又は継手板同士を挟持する一対のア−ムと各ア−ムを結
    合する基部とからなるクリップを、前記一対のア−ムの
    先端開口部から挿入し、クリップを装着する主桁と継手
    板の内側面に設けた溝にアームの端部を没入させ、クリ
    ップの挿入に伴って発生する両アームの閉じ方向の反発
    力により各アームの端部で前記の主桁同士又は継手板同
    士の側面を強制的に押圧することにより、クリップによ
    り相隣接する鋼製セグメントの主桁同士及び、又は継手
    板同士を挟持、固定し、且つクリップを装着する主桁と
    継手板の内側面に対面する鋼製セグメントの本体コンク
    リート側にクリップの離脱を防止する突起を設けたこと
    を特徴とする鋼製セグメントの継手構造。
  5. 【請求項5】 坑内に組立てられた鋼製セグメント構造
    体の相隣接する鋼製セグメントの主桁同士と継手板同士
    の一方もしくは双方の内側端において、前記の主桁同士
    又は継手板同士を挟持する一対のア−ムと各ア−ムを結
    合する基部とからなるクリップを、前記一対のア−ムの
    先端開口部から挿入し、クリップの挿入に伴って発生す
    る両アームの閉じ方向の反発力により各アームの端部で
    前記の主桁同士又は継手板同士の側面を強制的に押圧す
    ることにより、クリップにより相隣接する鋼製セグメン
    トの主桁同士及び、又は継手板同士を挟持、固定し、且
    つクリップを装着する主桁と継手板の内側面に対面する
    鋼製セグメントの本体コンクリート側に、装着状態での
    クリップを押圧してクリップの離脱を防止する突起を設
    けたことを特徴とする鋼製セグメントの継手構造。
  6. 【請求項6】 相隣接する鋼製セグメントの、クリップ
    を装着する主桁同士と継手板同士の接触面において、相
    互に嵌合する凹凸構造を、主桁については円周方向に、
    継手板については長手方向に設けた請求項1、請求項
    2、請求項3、請求項4、又は請求項5記載の鋼製セグ
    メントの継手構造。
JP6196190A 1994-07-29 1994-07-29 鋼製セグメントの継手構造 Withdrawn JPH0842296A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006274714A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Shimizu Corp 地盤造成方法
JP2012153188A (ja) * 2011-01-24 2012-08-16 Honda Motor Co Ltd 固定用クリップ
JP2021156140A (ja) * 2020-03-30 2021-10-07 株式会社奥村組 シールド掘削工法

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