JPH0842113A - 床張り工法及びこれに使用する根太受け具 - Google Patents

床張り工法及びこれに使用する根太受け具

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JPH0842113A
JPH0842113A JP18105894A JP18105894A JPH0842113A JP H0842113 A JPH0842113 A JP H0842113A JP 18105894 A JP18105894 A JP 18105894A JP 18105894 A JP18105894 A JP 18105894A JP H0842113 A JPH0842113 A JP H0842113A
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JP
Japan
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joist
upper plate
elastic body
leg
support leg
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JP18105894A
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Inventor
Misao Sawada
操 澤田
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SAWATA KENZAISHIYA KK
Sawata Kenzaisha KK
Original Assignee
SAWATA KENZAISHIYA KK
Sawata Kenzaisha KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少ない工数で簡単に床張りを行うことができ
るようにした床張り工法を提供すること。 【構成】 床面1aに石膏系接着剤11を山盛り状に所
定間隔をおいて配置する一方、根太12の下部側に、ゴ
ム等の弾性変形可能な弾性体13とこれの下部に取付け
られた金属製の支持脚14とからなる根太受け具15
を、根太12の長手方向に所定間隔をおいて取付け、前
記山盛り状に配置した各石膏系接着剤11上に、前記各
根太受け具15を押し付けて、その支持脚14を各石膏
系接着剤11に埋め込み、各石膏系接着剤11の固化後
に前記根太12に床材8を固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主としてコンクリート
の床面上にフローリング材等の床材を張るための工法、
特に床面上に床材を低く張る床張り工法、及びこれに使
用する根太受け具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種の床張り工法として、図9及
び図10に示すものがある。これは、建物躯体1の床面
1aにモルタル2を塗った後、上面に多数の木製縦桟3
を所定間隔おきに平行に埋設した発泡樹脂板4を上記モ
ルタル2上に敷設する。次に、前記発泡樹脂板4上に、
縦桟3と直交する方向に沿って複数の木製横桟5を所定
間隔おきに平行に配設し、更に横桟5上に下張り材6を
載置し、この下張り材6を横桟5及び縦桟3に釘7で止
着した後、下張り材6上に床材8を接着剤や釘等で固着
するようにしている。尚、図9中、9は建物躯体1の側
面1bに沿って配設された側壁材である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の床
張り工法では、床材8を床面1aに張るために、その床
面1aにモルタル2、縦桟3付き発泡樹脂板4及び横桟
5を順次積み重ねようにしていることから、工数が多く
なって、非常に手間がかかり、工期が長期化すると共
に、施工費が高くつくと云う問題があった。
【0004】本発明は、上記のような課題に鑑み、少な
い工数で簡単に床張りを行うことができるようにした床
張り工法及び根太受け具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
床張り工法は、床面1aに石膏系接着剤11を山盛り状
に所定間隔をおいて配置する一方、根太12の下部側
に、ゴム等の弾性変形可能な弾性体13とこれの下部に
取付けられた金属製の支持脚14とからなる根太受け具
15を、根太12の長手方向に所定間隔をおいて取付
け、前記山盛り状に配置した各石膏系接着剤11上に、
前記各根太受け具15を押し付けて、その支持脚14を
各石膏系接着剤11に埋め込み、各石膏系接着剤11の
固化後に前記根太12に床材8を固定するようにしてい
る。
【0006】請求項2に係る床張り工法では、前記根太
受け具15の金属製支持脚14を拡径変形可能に形成
し、この支持脚14を拡径変形させることによって、床
張り高さを調整するようにしている。
【0007】本発明の請求項3に係る根太受け具15
は、ゴム等の弾性変形可能な弾性体13とこれの下部に
取付けられる支持脚14とからなるものであって、弾性
体13は、その上部に形成された係嵌部20を介して根
太12の下部に係着され、支持脚14は、上板部23
と、これの端縁から下向きに一体に延びる複数の末広が
り状脚板24,24とからなり、この支持脚14の上板
部23側が、弾性体13の下部に形成された係嵌部21
に係着されてなるものである。
【0008】請求項4に係る根太受け具15は、前記支
持脚14が拡径変形可能に形成されてなるものである。
【0009】請求項5に係る根太受け具15は、前記支
持脚14の上板部23と各脚板24との間に、上板部2
3の端縁から内側へ折り返されて当該上板部23下面に
重合する折り返し縁部25が形成されてなるものであ
る。
【0010】請求項6に係る根太受け具15は、前記支
持脚14の各脚板24に抜き窓26,27が設けられて
なるものである。
【0011】請求項7に係る根太受け具15は、前記支
持脚14の上板部23にはその端縁から下向きに一体突
出する舌片29が設けられてなるものである。
【0012】請求項8に係る根太受け具15の弾性体1
3は、左右両側壁16,16と、両側壁16,16をそ
の高さ方向中間位置でつなぐ水平壁17と、水平壁17
上に上向きに突設されて側壁16,16と平行に延びる
一対の立起片18,18と、両側壁16,16の下端か
ら対向方向に突設された突片19,19とからなり、各
立起片18と各側壁16との間に根太係嵌用の略L字状
係嵌部20が形成され、水平壁17と両突片19との間
に支持脚係嵌用の断面略々T字状係嵌部21が形成され
てなるものである。
【0013】請求項9に係る根太受け具15の支持脚1
4には、その上板部に、前記弾性体13の両立起片1
8,18の間隔方向中間部位に対応する位置に貫通穴2
8が設けられてなるものである。
【0014】
【作用】本発明の請求項1に係る床張り工法にあって
は、床面1aに山盛り状の石膏系接着剤11を所定間隔
おきに配置すると共に、根太12の下部側に、ゴム等の
弾性変形可能な弾性体13と金属製の支持脚14とから
なる根太受け具15を、根太12長手方向所定間隔おき
に取付けておいて、前記各山盛り状石膏系接着剤11上
に、根太12に取付けた各根太受け具15を押し付け
て、その支持脚14を床面1aから所定高さまで石膏系
接着剤11に埋め込むことにより、根太12を、床面1
aから所定高さに配設固定することができる。そして、
各石膏系接着剤11の固化後に根太12に床材8を配設
しうる状態となる。
【0015】この場合、根太受け具15及び石膏系接着
剤11を介して床面1a上に固定された根太12が、実
施例の図5に示すように幅方向に傾斜してその幅方向の
水平度が狂っていても、その根太12に床材8の下張り
材6をビス7等によって固定するときに、根太12に作
用する引張力(根太12を下張り材6に引き寄せる力)
により、弾性体13が弾性変形して、根太12の幅方向
水平度が矯正され、またこのとき弾性体13の弾性変形
により根太受け具15の支持脚14には上記引張力が及
ばないので、支持脚14と石膏系接着剤11との結合部
分が分断したり、その結合部分に亀裂を生じるような不
測の事態を回避することができる。
【0016】また、前記根太12が根太受け具15及び
石膏系接着剤11を介して床面1a上に固定されるの
で、床材8からの衝撃荷重や振動が根太受け具15の弾
性体13により吸収されて、床鳴りが防止される。ま
た、根太12は通常金属製であるが、この根太12は弾
性体13を介して金属製の支持脚14に連結された状態
にあるため、金属どうしが擦れあって不快な金属音を生
ずる、と言った不都合がない。
【0017】請求項2に係る床張り工法にあっては、根
太受け具15の金属製支持脚14を拡径変形可能に形成
し、この支持脚14を拡径変形させることによって、床
張り高さを簡単容易に調整することができる。
【0018】本発明の請求項3に係る根太受け具15に
あっては、弾性体13は、支持脚14に対し、また根太
12に対して、ビス等の固定具を使用することなく、容
易に取付けられる。支持脚14は、上板部23の端縁か
ら下向きに延びる複数の末広がり状脚板24,24によ
って、石膏系接着剤11から離脱することなく、それと
確実に結合することができる。
【0019】請求項4に係る根太受け具15にあって
は、支持脚14が拡径変形可能に形成されているため、
この支持脚14を拡径変形させることによって、床張り
高さを簡単容易に調整することができる。
【0020】請求項5に係る根太受け具15にあって
は、支持脚14の上板部23と各脚板24との間に折り
返し縁部25が形成されているため、この折り返し縁部
25によって上板部23が補強され、この上板部23が
不測に変形することがない。また、この折り返し縁部2
5は、弾性体13の下部に形成された係嵌部23への被
係嵌部として有効に作用し、その係嵌部23に対して確
実に係着される。
【0021】請求項6に係る根太受け具15にあって
は、支持脚14の各脚板24に抜き窓26,27が設け
られているため、支持脚14が石膏系接着剤11に埋め
込まれたときに、石膏系接着剤11がこの抜き窓26,
27に係止され、それにより脚板24,24と石膏系接
着剤11との結合が一層確実なものとなる。
【0022】請求項7に係る根太受け具15にあって
は、支持脚14の上板部23にはその端縁から下向きに
一体突出する舌片29が設けられているため、この舌片
29により、石膏系接着剤11が脚板24の外側へ不測
に飛び出すことを阻止されて、石膏系接着剤11との結
合が一層確実なものとなる。
【0023】請求項8に係る根太受け具15にあって
は、弾性体13が、左右両側壁16,16と、水平壁1
7と、水平壁17上に上向きに突設されて側壁16,1
6と平行に延びる一対の立起片18,18と、両側壁1
6,16の下端から突設された突片19,19とからな
り、各立起片18と各側壁16との間に根太係嵌用の略
L字状係嵌部20が形成され、水平壁17と両突片19
との間に支持脚係嵌用の断面略々T字状係嵌部21が形
成されてなるため、両側板部12a,12aと、上板部
12bと、両側板部12a,12aの下端から対向方向
に突設された突片12c,12cとからなる断面略コ字
状の根太12を使用する場合に、この根太12の両突片
12c,12cを弾性体13の両L字状係嵌部20,2
0に係嵌させることによって、弾性体13を根太12に
対し容易にしかも確実に取付けることができ、またこの
弾性体13のT字状係嵌部21に対し支持脚14の上板
部23を容易且つ確実に取付けることができる。
【0024】請求項9に係る根太受け具15にあって
は、支持脚14の上板部23に、弾性体13の両立起片
18,18の間隔方向中間部位に対応する位置に貫通穴
28が設けられていることから、根太受け具15を山盛
り状石膏系接着剤11に押し付ける際に、上板部23の
下面に押し付けられる石膏系接着剤11の一部がこの上
板部23の貫通孔28に突入して、弾性体13の水平壁
17の下面中央部分を押圧し、それにより立起片18,
18が末広がり状に弾性変形する。この立起片18,1
8の末広がり状弾性変形によって、弾性体13上部のL
字状係嵌部20に係嵌されている根太12の突片19,
19が立起片18,18の下部で押し付けられ、根太1
2の下部を確実に保持することができる。
【0025】
【実施例】以下に本発明の実施例を、図面を参照して説
明する。
【0026】本発明の床張り工法を、先ず、図1及び図
3によって簡単に説明すると、建物躯体1の床面1a
に、円錐形状に山盛りした多数の石膏系接着剤11を所
定間隔をおいて配置する。一方、根太12の下部側に、
ゴム等の弾性変形可能な弾性体13とこれの下部に取付
けられた金属製の支持脚14とからなる根太受け具15
を、根太12長手方向に所定間隔おきに取付ける。それ
から、山盛り状に配置した各石膏系接着剤11上に、根
太12に取付けた各根太受け具15を押し付けて、その
支持脚14を各石膏系接着剤11に埋め込む。そして、
各石膏系接着剤11が固化した後に、根太12上に、ベ
ニヤ板等からなる下張り材6を載置して、ビス7により
固定し、この下張り材6上にフローリング材等の床材8
を接着剤(または釘等)で固着する。
【0027】前記石膏系接着剤11は、石膏に粉末合成
樹脂接着剤、無機質骨材、増粘材及び防黴剤などを添加
したもの(例えば、吉野石膏株式会社製の商標名タイガ
ーGLボンドとして市販されているもの)に、現場で水
を加えて混練することにより粘土状に形成されるもの
で、約4時間で固化し、その曲げ強度は1平方センチメ
ートル当たり42kgもある、また仮に釘等を打ち込ん
でも割れるおそれがない。
【0028】前記根太12は、鋼板を横断面略コ字状に
折曲形成し、その表面に例えば溶融亜鉛メッキによる防
錆処理を施してなるもので、図2及び図4に示すよう
に、両側板部12a,12aと、上板部12bと、両側
板部12a,12aの下端から対向方向に突設された突
片12c,12cとから構成される。
【0029】また、この床張り工法に使用する根太受け
具15は、天然または合成ゴムあるいは軟質合成樹脂等
の弾性変形可能な弾性体13と、一枚の鋼板を折曲して
形成された支持脚14とからなるものであって、図2及
び図4に示すように、弾性体13は、左右両側壁16,
16と、両側壁16,16をその高さ方向中間位置でつ
なぐ水平壁17と、水平壁17上に上向きに突設されて
側壁16と平行に延びる一対の立起片18,18と、両
側壁16,16の下端から対向方向に突設された突片1
9,19とからなり、各立起片18と各側壁16戸の間
に根太係嵌用の略L字状係嵌部20が形成され、水平壁
17と両突片19,19との間に支持脚係嵌用の断面略
々T字状係嵌部21が形成される。前記L字状係嵌部2
0の奥部には縦溝22が連設してあり、また前記各立起
片18の外側面には傾斜状のガイド面18aが形成して
ある。
【0030】前記支持脚14は、上板部23と、この上
板部23の左右両端縁から下向きに折曲延設された拡径
変形可能な両側一対の脚板24,24とからなるもの
で、両脚板24,24は、図4の仮想線図示のような末
広がり状に形成されていて、前記山盛り状の石膏系接着
剤11に押し付けられる際に、上から押し潰されて下部
側が膨出する当該石膏系接着剤11の押圧力によって同
図実線図示のように外側へ拡開されるようになってい
る。また、両脚板24,24が末広がり状に形成されて
いることにより、石膏系接着剤11に埋め込まれた各脚
板24に上向きの力がかかっても、各脚板24は、その
傾斜面によって移動を阻止され、石膏系接着剤11から
離脱することなく、石膏系接着剤11に対し確実に結合
することができる。尚、両脚板24,24は、手で押し
曲げるなどして適宜に拡径変形させることができる。
【0031】また、上板部23と各脚板24との間に、
上板部23の端縁から内側へ折り返されて当該上板部2
3の下面に重合する折り返し縁部25が形成され、この
折り返し縁部25の先端から各脚板24が延出されてい
る。この折り返し縁部25は一種の補強部を形成して、
上板部23を補強し、この上板部23が不測に変形する
ことがない。また、この折り返し縁部25は、弾性体1
3の下部に形成された係嵌部23への被係嵌部として有
効に作用し、その係嵌部23に対して確実に係着される
ようになる。また、各脚板24には、中央部に大きい抜
き窓26が、その両側に小さい抜き窓27が開口形成さ
れ、また上板部23には、貫通孔28が複数穿設される
と共に、前後各端縁から下向きに一体突出する舌片29
が設けられている。
【0032】前記弾性体13に支持脚14を取付けるに
は、支持脚14の上板部23側を弾性体13の下部に形
成されたT字状係嵌部21に係嵌させる。この場合、上
板部23両端の折り返し縁部25,25を、T字状係嵌
部21の両端溝部21a,21aに挿入させるようにす
ればよい。こうして下部に支持脚14を取付けた弾性体
13を根太12に取付けるには、弾性体13の両立起片
18,18を、その傾斜状ガイド面18a,18aを利
用して根太12の下部開口側からその内部に押し込むこ
とにより、両立起片18,18が互いに内側に弾性変形
して、根太12下端の突片19,19が弾性体13のL
字状係嵌部20,20に係嵌され、それによって弾性体
13は、図4に示すように、根太12に対しその長手方
向スライド可能に取付けられる。
【0033】さて、床張り工法を具体的且つ詳細に説明
すると、先ず、図7(A)に示すように、建物躯体1の
床面1aを清掃して、それに少量の水を撒き、建物躯体
1の互いに対向する両側面1b,1bに、床面1aから
根太12上面までの所定高さ位置にポイントPを墨出
し、両側面1b,1bから所定距離α離れた位置にその
両側面1b,1bに沿って縦方向Xに所定間隔β(図3
参照)おきに石膏系接着剤11を円錐状に山盛りして配
置する。また、根太12には、図3に示すように、根太
受け具15を石膏系接着剤11の前記間隔βと同じ間隔
βおきに取付けておく。
【0034】しかして、各石膏系接着剤11が固化する
前に、前記石膏系接着剤11の上方に根太12を配置す
ると共に、この根太12に取付けられた各根太受け具1
5を各石膏系接着剤11の直上方に位置させ、斯かる状
態から根太12を下降させ、図7(B)に示すように、
各根太受け具15を各石膏系接着剤11上に押し付け
て、その支持脚14を石膏系接着剤11に埋め込むと共
に、根太12上面を前記ポイントPに一致させる。この
場合、図7(c)に示すように、根太12の根太受け具
15の取付けられていない箇所の下方に左右から一対の
くさび30,30を差し込むことにより、根太12が不
測に下降するのを防止して、根太12の位置決め状態を
確実に保持することができる。
【0035】また、根太12を下降させて各根太受け具
15を各石膏系接着剤11に押し付け、その支持脚14
を石膏系接着剤11に埋め込むときの当該根太受け具1
5の作用を図4により説明すると、根太12を下降させ
て、支持脚14の両脚板24,24を石膏系接着剤11
の頂部側に跨がらせた状態で押し付けてゆくと、石膏系
接着剤11が押し潰されながら、その反力によって両脚
板24,24は、当初の仮想線図示状態から漸次拡開状
に変形し、根太12が所定高さまで下降したとき、両脚
板24,24は例えば同図の実線図示の状態まで押し広
げられると共に、石膏系接着剤11に埋め込まれた状態
となる。
【0036】またこのとき、石膏系接着剤11は、両脚
板24,24の間から上板部23の下面まで十分ゆきわ
たると共に、各脚板2の抜き窓26,27からその外に
ゆきわたって、図4に示すように根太受け具15と確実
に一体結合することができる。また、両脚板24,24
間の石膏系接着剤11は、上板部23から下向きに突出
する両舌片29,29により、外側へ不必要に飛び出す
ことを阻止されて、根太受け具15との結合を一層確実
なものとする。更に、上板部23の下面に押し付けられ
る石膏系接着剤11の一部がこの上板部23の貫通孔2
8に突入して、弾性体13の水平壁17の下面中央部分
を押圧し、それにより立起片18,18が末広がり状に
弾性変形する。この立起片18,18の末広がり状弾性
変形によって、弾性体13上部のL字状係嵌部20に係
嵌されている根太12の突片19,19が立起片18,
18の下部で押し付けられ、根太12の下部を確実に保
持することになる。
【0037】尚、前記支持脚14の各脚板24の下端部
は、外側に若干折曲されて外向き折曲部片24aを形成
しており、この折曲部片24aは、支持脚14が石膏系
接着剤11に押し付けられて両脚板24,24が拡開状
に変形するときに、その変形を容易するものである。
【0038】また、図4では、根太受け具15の支持脚
14は、石膏系接着剤11に最終的に埋め込まれた状態
で躯体1の床面1aと接触せず、床面1aから浮いた状
態にあるが、最終的に床面1aに支持されるようにして
もよく、また床面1aに支持した状態で適宜に拡径変形
させて、高さ調整を行うようにしてもよい。
【0039】次に、前記石膏系接着剤11、即ち図7
(B)に示される石膏系接着剤11が固化し、根太12
が根太受け具15及びこの石膏系接着剤11を介して床
面1aに固着されたならば、図8(A)に示すように、
その両側一対の根太12から横方向Yに所定間隔γ離れ
た位置ごとに、図7の場合と同様に、縦方向Xに所定間
隔βおきに石膏系接着剤11を円錐状に山盛りして配置
し、根太12に所定間隔βおきに取り付けた根太受け具
15を、その各石膏系接着剤11上に被嵌させた状態に
すると共に、その各根太12上に定規31を直角方向に
当てがい、斯かる状態で各根太12を押し下げることに
より、図8(B)に示すように、両側一対の根太12を
基準にして、定規31で各根太12の高さを一致させ、
これによって、床面1a上に縦方向Xに沿って延びる各
根太12を、横方向Yに所定間隔γおきに配列する。
【0040】しかして、上記の石膏系接着剤11が固化
した後、各根太12上に下張り材6を載置し、ビス打機
でビス7を下張り材6から各根太12の上板部12bに
ねじ込み、その後、下張り材6上に床材8を接着剤32
により固着する(図1及び図4参照)。尚、図8(A)
及び(B)で説明した工程で各根太受け具15の作用に
ついては、図4によって説明した前述の説明と同様であ
る。
【0041】ところで、上述のように各根太12を根太
受け具15及び石膏系接着剤11を介して床面1aに固
着する場合に、各根太12をその長手方向に関して水平
に位置決めすることは容易であるが、各根太12を、図
4に示すように幅方向に関して水平に正確に位置決めす
ることは、相当な熟練作業者によらなければ難しく、ま
た根太12が低い位置に配置されて作業者がその幅方向
水平度を見極め難いことから、熟練者であってもその水
平度に狂いを生じさせる場合がある。しかして、一部の
根太12が図5に示すようにその幅方向に傾斜している
場合、仮に、根太12が、本発明に係る根太受け具15
を介することなく、石膏系接着剤11に直接押し付けら
れて埋め込まれるとすれば、石膏系接着剤11の固化後
に根太12上に下張り材6をビス7で締付けて固着する
とき、根太12の下向きに傾斜している側の端部(図5
では根太12の左側端部)に強力な上向きの引張力が生
じて、石膏系接着剤11が根太12との結合部分から分
断することになる。
【0042】然るに、本発明に係る床張り工法にあって
は、根太12が、ゴム等の弾性変形可能な弾性体13と
これの下部に取付けられる金属製の支持脚14とからな
る根太受け具15を介して石膏系接着剤11に固着され
ることから、図5に示すように、一部の根太12が、根
太受け具15及び石膏系接着剤11を介して床面1aに
固着されている状態でその幅方向に傾斜して配設されて
いる場合に、その根太12上に載置した下張り材6か
ら、ビス打ち機によりビス7をこの根太12にねじ込ん
で、下張り材6と根太12とを締結すると、根太12
は、下張り材6の下面に対して隙間を有する側の端部
(図の左側端部)が下張り材6の下面に引き付けられ
て、根太12の上板部12bが同図仮想線図示のように
下張り材6下面に密着され、これに伴い、根太12の下
部に係着されている根太受け具15の弾性体13は、前
記隙間と対応する側の端部が上向きに引張されて、同図
の仮想線図示のように弾性変形する。
【0043】このように、根太受け具15に作用する上
向きの引張力によって弾性体13が弾性変形し、支持脚
14にはその引張力が作用しないから、この支持脚14
と石膏系接着剤11との結合部分が分断したり、その結
合部分に亀裂を生じるおそれがない。
【0044】図6は、床張り高さを一層低くする場合の
床張りを示したもので、斯かる場合には、根太受け具1
5を形成する支持脚14の両脚板24,24を外側へ大
きく拡開した状態で、石膏系接着剤11に埋め込めばよ
い。この場合、両脚板24,24を大きく拡開するに
は、根太受け具15の支持脚14を山盛り状の石膏系接
着剤11に押し付けながら拡開させてもよいし、両脚板
24,24をある程度大きく拡開しておいて、これを、
丈を低く形成した山盛り状の石膏系接着剤11に埋め込
むようにしてもよい。また、両脚板24,24の下端
は、図示のように床面1aに接地させるようにしてもよ
いし、床面1aから適当に浮かせるようにしてもよい。
【0045】以上の実施例では、根太受け具の支持脚
を、四角形の上板部と、これの左右両端縁から下向きに
延びる両側一対の脚板とによって形成したが、三角形、
四角形その他多角形の上板部と、この上板部の各端縁、
または所要の端縁から下向きに延びる複数の脚板とによ
って形成してもよい。この場合の支持脚も、拡径変形可
能に形成することが望ましい。
【0046】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る床張り工法によ
れば、床張りの工数が少ないため、手間がかからず、工
期を従来工法に較べて著しく短縮することができ、施工
費の低減化をはかることができる。
【0047】また、この床張り工法によれば、根太受け
具及び石膏系接着剤を介して床面上に固定された根太が
幅方向に傾斜して、その幅方向の水平度が狂っていて
も、その根太に床材の下張り材をビス等によって固定す
るときに、根太に作用する引張力により弾性体が弾性変
形して、根太の幅方向水平度を矯正することができる。
またこのとき、根太受け具の支持脚には上記引張力が及
ばないので、支持脚と石膏系接着剤との結合部分が分断
したり、その結合部分に亀裂を生じるような不測の事態
を回避することができる。
【0048】また、根太が根太受け具及び石膏系接着剤
を介して床面上に固定されるので、床材からの衝撃荷重
や振動が根太受け具の弾性体により吸収されて、床鳴り
が防止される。また、根太は通常金属製であるが、この
根太は弾性体を介して金属製の支持脚に連結された状態
にあるため、金属どうしが擦れあって不快な金属音を生
ずる、と言った不都合がなくなる。
【0049】請求項2に係る床張り工法によれば、根太
受け具の金属製支持脚を拡径変形させることにより、床
張り高さを簡単容易に調整することができる。
【0050】本発明の請求項3に係る根太受け具によれ
ば、弾性体を、これの下部に取付けられる支持脚に対
し、また根太に対して、ビス等の固定具を使用すること
なく、簡単容易に取付けることができる。支持脚は、上
板部と、この上板部の端縁から下向きに複数の脚板とで
構成されるため、構造的に安定して、弾性体を介して根
太を確実に支持することができ、また脚板が上板部から
下向きに末広がり状に形成されているため、石膏系接着
剤から離脱し難く、それと確実に結合することができ
る。
【0051】請求項4に係る根太受け具によれば、支持
脚が拡径変形可能に形成されているため、この支持脚を
拡径変形させることによって、床張り高さを簡単容易に
調整することができる。
【0052】請求項5に係る根太受け具によれば、支持
脚の上板部と各脚板との間に折り返し縁部が形成されて
いるため、この折り返し縁部により上板部が補強され
て、上板部が不測に変形することがない。また、この折
り返し縁部によって、支持脚の上板部側を弾性体下部の
係嵌部係嵌部に対して確実に係着できる。
【0053】請求項6に係る根太受け具によれば、支持
脚の各脚板に抜き窓が設けられているため、支持脚が石
膏系接着剤に埋め込まれたときに、石膏系接着剤がこの
抜き窓に係止され、それにより脚板と石膏系接着剤との
結合を一層確実にすることができる。
【0054】請求項7に係る根太受け具によれば、支持
脚の上板部にはその端縁から下向きに一体突出する舌片
が設けられているため、この舌片により、石膏系接着剤
が脚板の外側へ不必要に飛び出すことを阻止されて、石
膏系接着剤との結合を一層確実にすることができる。
【0055】請求項8に係る根太受け具によれば、両側
板部と、上板部と、両側板部の下端から対向方向に突設
された突片とからなる断面略コ字状の根太を使用する場
合に、この根太の両突片を弾性体の両L字状係嵌部に係
嵌させることによって、弾性体を根太に対し容易にしか
も確実に取付けることができ、またこの弾性体のT字状
係嵌部に対し支持脚の上板部を容易且つ確実に取付ける
ことができる。
【0056】請求項9に係る根太受け具によれば、支持
脚の上板部に、弾性体の両立起片の間隔方向中間部位に
対応する位置に貫通穴が設けられているため、根太受け
具を山盛り状石膏系接着剤に押し付ける際に、上板部の
下面に押し付けられる石膏系接着剤の一部がこの上板部
の貫通孔に突入して、弾性体の水平壁の下面中央部分を
押圧し、それにより立起片が末広がり状に弾性変形し、
この立起片の末広がり状弾性変形によって、弾性体上部
のL字状係嵌部に係嵌されている根太の突片が立起片の
下部で押し付けられ、根太の下部を確実に保持すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る床張り工法の一実施例を示す横断
面図である。
【図2】同床張り工法に使用する根太受け具の分解斜視
図である。
【図3】同床張り工法の要部を示す説明斜視図である。
【図4】同床張り工法の要部を示す拡大断面図である。
【図5】同床張り工法の要部を示す拡大断面図で、特に
根太がその幅方向に傾斜して配設されている状態を示し
ている。
【図6】床張り高さが特に低い場合の根太受け具の使用
例を示す拡大断面図である。
【図7】(A)〜(C)は、床張り工法の前段階を示す
説明断面図である。
【図8】(A)及び(B)は、床張り工法の後段階を示
す説明断面図である。
【図9】従来例を示す断面図である。
【図10】同分解斜視図である。
【符号の説明】
1 建物躯体 1a 床面 6 下張り材 7 ビス 8 床材 11 石膏系接着剤 12 根太 13 弾性体 14 支持脚 15 根太受け具 16 弾性体の側壁 17 水平壁 18 立起片 19 突片 20 L字状係嵌部 21 T字状係嵌部 23 支持脚の上板部 24 脚板 25 折り返し縁部 26 抜き窓 27 抜き窓 28 貫通孔 29 舌片

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】床面に石膏系接着剤を山盛り状に所定間隔
    をおいて配置する一方、根太の下部側に、ゴム等の弾性
    変形可能な弾性体とこれの下部に取付けられた金属製の
    支持脚とからなる根太受け具を、根太の長手方向に所定
    間隔をおいて取付け、前記山盛り状に配置した各石膏系
    接着剤上に、前記各根太受け具を押し付けて、その支持
    脚を各石膏系接着剤に埋め込み、各石膏系接着剤の固化
    後に前記根太に床材を固定するようにした床張り工法。
  2. 【請求項2】前記根太受け具の金属製支持脚は拡径変形
    可能に形成し、この支持脚を拡径変形させることによっ
    て、床面の高さを調整するようにした請求項1に記載の
    床張り工法。
  3. 【請求項3】ゴム等の弾性変形可能な弾性体とこれの下
    部に取付けられる金属製の支持脚とからなる根太受け具
    であって、弾性体は、その上部に形成された係嵌部を介
    して根太の下部に係着され、支持脚は、上板部と、これ
    の端縁から下向きに一体に延びる複数の末広がり状脚板
    とからなり、この支持脚の上板部側が、弾性体の下部に
    形成された係嵌部に係着されてなる根太受け具。
  4. 【請求項4】前記支持脚は拡径変形可能に形成されてな
    る請求項3に記載の根太受け具。
  5. 【請求項5】前記支持脚の上板部と各脚板との間には、
    上板部の端縁から内側へ折り返されて当該上板部下面に
    重合する折り返し縁部が形成されてなる請求項3または
    4に記載の根太受け具。
  6. 【請求項6】前記支持脚の各脚板には抜き窓が設けられ
    てなる請求項3、4または5に記載の根太受け具。
  7. 【請求項7】前記支持脚の上板部にはその端縁から下向
    きに一体突出する舌片が設けられてなる請求項3、4、
    5または6に記載の根太受け具。
  8. 【請求項8】前記弾性体は、左右両側壁と、両側壁をそ
    の高さ方向中間位置でつなぐ水平壁と、水平壁上に上向
    きに突設されて側壁と平行に延びる一対の立起片と、両
    側壁の下端から対向方向に突設された突片とからなり、
    各立起片と各側壁との間に根太係嵌用の略L字状係嵌部
    が形成され、水平壁と両突片との間に支持脚係嵌用の断
    面略々T字状係嵌部が形成されてなる請求項3、4、
    5、6または7に記載の根太受け具。
  9. 【請求項9】前記支持脚の上板部には、前記弾性体の両
    立起片の間隔方向中間部位に対応する位置に貫通穴が設
    けられてなる請求項8に記載の根太受け具。
JP18105894A 1994-08-02 1994-08-02 床張り工法及びこれに使用する根太受け具 Withdrawn JPH0842113A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006207145A (ja) * 2005-01-25 2006-08-10 Sanyo Industries Ltd 床構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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