JPH0840710A - 一酸化窒素の製造方法 - Google Patents

一酸化窒素の製造方法

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JPH0840710A
JPH0840710A JP18137394A JP18137394A JPH0840710A JP H0840710 A JPH0840710 A JP H0840710A JP 18137394 A JP18137394 A JP 18137394A JP 18137394 A JP18137394 A JP 18137394A JP H0840710 A JPH0840710 A JP H0840710A
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gas
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reaction
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Takeshi Okano
毅 岡野
Tamotsu Kanda
有 神田
Koji Teramoto
耕志 寺本
Toshio Uchibori
俊雄 内堀
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水蒸気の存在下でアンモニアを酸化し、該生
成ガス中を金を無機担体に担持させた触媒の存在下で水
素と接触処理することを特徴とする一酸化窒素の製造方
法。 【効果】 本発明によれば、二酸化窒素含有ガスから高
還元率、高選択率で一酸化窒素を製造することができ、
また、本発明で使用される金触媒は従来の銀、白金触媒
に比べて劣化しにくく、工業的利用価値が大である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アンモニアの酸化によ
り生成させた二酸化窒素含有ガスを、さらに水素と反応
させることにより一酸化窒素を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一酸化窒素の最も一般的な製造方
法は、アンモニアの接触酸化に基づくものである。この
反応は過剰の酸素の存在下で行われるため、一旦生成し
た一酸化窒素がさらに酸素と反応して二酸化窒素を形成
し、一酸化窒素の収率を低下させるという問題がある。
【0003】そこで、アンモニアの酸化により得られる
一酸化窒素の収率を増加する方法として、反応ガス中に
含まれる二酸化窒素を白金または銀触媒の存在下、水素
を添加して還元する方法が提案されている。しかし、こ
れらの方法のうち、白金触媒による場合、一旦生成した
一酸化窒素が更に窒素ガスまたは亜酸化窒素まで還元さ
れしまうという問題がある。また、銀触媒による場合、
一酸化窒素の収率はかなり向上できるが、反応中の水蒸
気の凝縮によって銀触媒が著しく劣化されるため、触媒
寿命が短いという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、アンモニアの酸化ガスより一酸化窒素をよ
り高収率で製造することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題に
つき鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。すなわ
ち、本発明の要旨は、水蒸気の存在下でアンモニアを酸
化し、該生成ガスを金を無機担体に担持させた触媒の存
在下で水素と接触処理することを特徴とする一酸化窒素
の製造方法に存する。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
は、第1工程として、アンモニアに対して過剰の水蒸気
の存在下でアンモニアを酸化して、アンモニア酸化ガス
を生成ガスとして得る。該反応においては、通常、白
金、ロジウムなどの貴金属触媒、好ましくは白金触媒が
使用される。アンモニア酸化では、できるだけ一酸化窒
素を高い収率で得られるように反応条件を選択すべきで
あり、アンモニアと酸素の容量比は通常1:1.20〜
1.50であり、好ましくは1:1.25〜1.40で
あり、アンモニアに対して酸素をわずかに過剰に設定す
る。また、該反応系では水蒸気を存在すべきであり、爆
発限界を考慮して、水蒸気の量をモル比で通常[水蒸
気]/([水蒸気]+[アンモニア]+[酸素])=
0.68〜0.80、好ましくは0.69〜0.72の
範囲とする。さらに、反応温度は通常750〜950℃
の範囲に設定する。
【0007】以上の第1工程で得られたアンモニア酸化
ガスは、目的生成物とする一酸化窒素の他に、通常、一
酸化窒素に対して1〜100%程度の二酸化窒素を、ま
た、他にアンモニア酸化反応から同伴する酸素、水蒸
気、亜酸化窒素(N2O)、窒素などを含有する。本発
明の第2工程では、第1工程で得られたアンモニア酸化
ガスを、金を無機担体に担持させた触媒の存在下で水素
と接触処理し、アンモニア酸化ガス中の二酸化窒素を、
金触媒の存在下で水素と還元反応させて一酸化窒素に変
換する。この反応に使用する水素は特に高純度である必
要はなく、一酸化炭素、メタン、エタンおよびその他の
炭化水素等を含んでいてもよい。
【0008】なお、アンモニア酸化ガス中には、酸化反
応に用いた白金等の触媒成分が微量ながら本発明の第2
工程に同伴蓄積される可能性があるが、かかる場合は白
金成分による強い還元活性が働いて一酸化窒素の選択率
を低下させるので好ましくない。アンモニア酸化工程で
白金触媒などを用いる場合は、事前にアンモニア酸化ガ
ス中の微量白金をPd−NiまたはPd−Auなどの金
網メッシュ状のキャッチャー等で除去したものを用いる
ことが望ましい。
【0009】二酸化窒素を一酸化窒素に還元するための
金触媒としては、金属状態の金を安定な無機担体に担持
させたものを使用する。担体に対する金の割合は、担体
に対し重量比で通常0.0001〜0.2、好ましくは
0.005〜0.05である。金の原料としては、可溶
性の金化合物例えば、塩化第二金、臭化第二金等のハロ
ゲン化金、テトラクロロ金酸等のハロゲン化金酸及びそ
の塩類、金アンモニウム錯塩あるいは、有機金化合物が
通常使用されるが、硫化金などの難溶性の金化合物ある
いはコロイド状金も使用することができる。
【0010】無機担体としては、シリカ、ゼオライト、
アスベスト、沸石、陶土、ケイソウ土、活性白土、ある
いは、アルミニウム、鉄、クロム、マンガン、マグネシ
ウム、バナジウム、ジルコニウム、チタン、スズ、ガリ
ウム、ゲルマニウム、亜鉛等の金属の酸化物が挙げられ
るが、好ましくはアルミナである。
【0011】金触媒の調製方法としては、浸漬法、沈澱
法、イオン交換法あるいは混合法等の従来公知の担持触
媒の調製方法を利用すればよい。浸漬法においては、上
記可溶性金化合物の溶液にアルミナ、シリカゲル等の担
体を浸漬した後、これを取り出し、乾燥するか、また
は、そのまま溶媒成分を蒸発乾固して調製する。
【0012】沈澱法においては、金化合物の溶液に担体
を混合したもの、あるいは金化合物と担体源化合物例え
ば金属硝酸塩等の混合物の溶液に、アンモニア水、苛性
カリ等のアルカリを添加し、さらに必要に応じ、ハイド
ロキノン、ホルマリン、ギ酸、クエン酸ナトリウム、水
素化ホウ素ナトリウム等の還元剤を添加して、担体上に
金を析出させるか、あるいは金と担体物質とを共沈澱さ
せたものを洗浄、濾過、乾燥して調製する。
【0013】イオン交換法においては、金化合物の水溶
液に例えば、ゼオライト等のイオン交換体を浸漬して、
イオン交換により金をゼオライトに保持させて調製す
る。このようにして調製した金の担持物はそのまま触媒
として使用することもできるが、予め、通常150℃以
上、好ましくは200〜800℃の温度で空気、窒素等
の不活性ガスあるいは水素ガス雰囲気中で焼成して使用
される。
【0014】なお、本発明の還元反応においてはイオウ
による金触媒の被毒はほとんどないが、金触媒中に含ま
れる微量の硫黄分が反応ガスに遊離し、該硫黄分が生成
した一酸化窒素を原料としてさらに白金触媒存在下で水
添してヒドロキシルアミンを製造するような場合におけ
る該白金触媒を被毒するなどの問題がある。従って、本
触媒の硫黄分は望ましくは30ppm以下に留めるべき
である。このために、イオウ分の少ない担体を用いる
か、あるいは、触媒をアルカリ洗浄したり、水素気流下
で焼成する方法などにより脱硫することが好ましい。
【0015】本発明における好ましい金触媒の態様とし
て、アルミナに担持した金触媒が例示される。アルミナ
は、その焼成温度により相転位するため結晶構造の違い
により複数の種類が存在するが、好ましくはα型アルミ
ナ、またはα型アルミナとα型以外のアルミナとの結晶
混合物である。α型以外の結晶型として好ましいものは
γ型、θ型、δ型などが例示できるが、これに限定され
るものではない。α型/α型以外の混合比率は通常10
/90〜95/5、好ましくは20/80〜35/65
である。また、担体の表面積はアルミナの結晶混合物の
割合により変化し、表面積が通常50〜200m2
g、好ましくは80〜100m2/gとなる。かかる特
定のアルミナ担体を用いる場合に特に耐紛化性、触媒寿
命の点で効果が顕著である。
【0016】また、かかるアルミナ担体を用いる場合の
金の担持方法としては湿式法が好ましい。かかる担持方
法を利用すると担体の表面付近で金が密の状態で担持さ
れる。金層が厚すぎると選択率が低下する傾向があり、
また、経済的にも不利である。金層の厚さは、担体表面
から通常0.01〜0.8mm、好ましくは0.05〜
0.5mmである。
【0017】次に、金触媒の使用形態は、そのまま微粉
状でも使用することができるが、通常、触媒を適当な大
きさの球形あるいは円柱状等に成形して使用するのが好
ましい。このように成形して使うと圧力損失を少なくす
るので、単位時間当たりの反応ガス処理量を高めること
ができる。成形方法は、例えばエクストルーダー(押出
機)により棒状とした後、これを適宜切断するか、また
は打錠機によって円柱状あるいは球形に成形する等の既
知の種々の方法によって行われる。なお、成形は、活性
成分としての金を担体に含有担持させたものについて適
用されるばかりでなく、予め、担体を成形した後、金を
前記の方法に従って担持させることもできる。
【0018】本発明は以上の金触媒を充填した反応帯
に、二酸化窒素含有ガスおよび水素を通過させることに
よって実施される。水素ガスの使用量は、二酸化窒素含
有ガス中の二酸化窒素または二酸化窒素およびこれと共
存する酸素の総量に対して、当量程度であっても二酸化
窒素の90%程度まで還元することができ、副次的反応
による窒素および亜酸化窒素の副生は通常2%以内に抑
えられるが、還元率を高めるためには若干過剰量を使用
するのが好ましく、通常、二酸化窒素に対して水素を
0.50〜1.50倍モル、好ましくは1.05〜1.
20倍モルで反応させる。
【0019】アンモニア酸化ガスの還元反応帯の通過速
度、すなわち、空間速度は、1時間当たりの触媒容積に
対するガス容積で表され、通常10,000〜200,000hr-1
好ましくは20,000〜80,000hr-1である。反応温度は、触
媒の組成、空間速度、その他の条件によって適宜選択さ
れるが、通常は200〜600℃、好ましくは250〜
550℃である。反応を実施する際の圧力は自然発生圧
力下で実施できるが、加圧してもよく反応圧力は通常1
〜10Kg/cm2・G(約0.2〜1.1MPa)、好ましく
は5〜6Kg/cm2・G(約0.6〜0.7MPa)である。
還元反応後のガスは、通常、20〜80℃に冷却して水
分を凝縮させ、目的とする一酸化窒素ガスを容易に得る
ことができる。
【0020】
【実施例】以下の実施例は本発明をさらに説明するため
のものであり、実施例により本発明は何ら限定されるも
のではない。なお、実施例において気体の容積は0℃、
大気圧標準の換算量で表している。
【0021】実施例1 硝酸アルミニウムの水溶液に苛性ソーダを加え、生成す
る沈澱を、600℃で30時間焼成して得たγーアルミ
ナを、直径4mm、長さ4mmの円柱状に打錠器により成型
した。これを62.5g/lの塩化金酸水溶液に含浸した
後、取り出して液切りし、110℃において2時間乾燥
した。乾燥した固体を350℃において、水素気流中で
塩化水素の発生が認められなくなるまで加熱し、更に6
00℃に昇温して3時間保持した。かくしてγーアルミ
ナに対し、金を重量比で0.05の割合で含有する暗紫
色の触媒を得た。この触媒150ccを、管中心部に測温
管を装備した内径40mmの石英製の反応管に充填した。
水蒸気の存在下で白金触媒を用いてアンモニアを酸化し
て得た原料ガス(NO2 3.98%、NO6.81%、
2およびN2O0.51%、 その他水蒸気、酸素等を
含む)を空間速度17,300hr-1、および水素ガスを760hr-1
(原料ガス中の二酸化窒素に対して1.1モル倍)からな
る混合ガスを350℃に予め加熱して上記反応管中に導
入した。反応管の温度は最高520℃にまで上昇し、反
応管より排出されるガスについて分析を行ったところ、
次の組成であることが判明した。
【0022】
【表1】 NO 10.65% NO2 0.65% N2およびN2O 0.59% 水蒸気 残部 NO2の還元率は98.5%に達し、N2およびN20の
副生は極めて低い水準に抑えられ、NOの選択率として
約98%の高度の選択還元が達成された。
【0023】但し、NOの選択率は、供給ガス及び反応
排出ガス中の窒素分量を毎時次の如く示した場合、
【表2】 供給ガス(l) 排出ガス(l) NO A AA N2 B BB N2O C CC
【0024】
【数1】 で計算された値である。
【0025】実施例2 実施例1と同様に調製した、γーアルミナに対し金を重
量比で0.048の割合で含有する触媒40ccを内径2
8mmの石英製の反応管に充填した後、水蒸気の存在下で
白金触媒を用いてアンモニアを酸化して得た原料ガス
(NO2 5.78%、NO14.92%、N2およびN2
O0.68%、 その他水蒸気、酸素等を含む)及び原料
ガス中の二酸化窒素に対し1.1モル倍の水素ガスからな
る混合ガスを予め240℃に加熱して、表−1に示す量
にて供給した。触媒層の温度は500〜560℃に調節
した。得られた反応ガスの分析結果を表−1に示す。
【0026】
【表3】
【0027】かくして原料ガス中に含有されるNO
2は、極めて少ないNOの損失において選択的に還元さ
れた。 実施例3 実施例2と同じ触媒、原料ガス、装置を使用し、実施例
2の番号3と同一の反応条件で反応を300時間継続し
た。時間の経過に伴う触媒活性の変化を表−2に示す。
【0028】
【表4】
【0029】98時間を経過した時点で、原料ガスの予
熱装置を停止し、ドレンを発生させたところ、反応は一
時的に停止した状態となったが、再び予熱を加えると次
第に回復し、100時間で殆ど元の状態に回復した。以
上の結果より本発明による触媒は、長時間、高温下の使
用にもかかわらず、極めて活性持続性が優れ、また苛酷
な条件にもよく耐えることが明らかである。
【0030】実施例4 ケイソウ土の粉末25gを、塩化金酸2.0gを含有する
水溶液60ccに含浸した後、蒸発乾固せしめて得られた
固体を、エクストルーダーにて4mmφのノズルより押し
出し、長さ4〜6mmに切断した。これを水素気流中で5
50℃まで加熱して、塩化水素の発生が検出されなくな
った後、更に同温度で3時間保持した。かくしてケイソ
ウ土に対し金を重量比で0.032の割合で含有する触
媒を得た。この触媒40ccを内径28mmの石英製の反応
管に充填した。水蒸気の存在下で白金触媒を用いてアン
モニアを酸化して得た原料ガス(NO2 5.78%、N
O4.57%、N2およびN2O0.51%、 その他水
蒸気、酸素等を含む)空間速度34,500hr-1及び水素ガス
(原料ガス中の二酸化窒素に対して1.1モル倍)2,200hr
-1からなる混合ガスを200℃に予熱して上記反応管に
導入した。各反応温度における反応結果を表−3に示
す。
【0031】
【表5】
【0032】実施例5 水ガラスを加水分解して得たシリカゲルを、エキストル
ーダーにて押し出し成型した後、これを900℃にて焼
成した。得られたシリカ成型品40gを塩化金酸1.6g
を水60ccに溶解させた水溶液に含浸した後、減圧下に
て加熱し、水分を蒸発乾固せしめた。更にこれを水素気
流中で600℃に加熱した。かくしてシリカゲルに対し
金を重量比で0.019の割合で含有する触媒を得た。
この触媒40ccを 25.4mmの不透鋼製反応管に充填
し、水蒸気の存在下で白金触媒を用いてアンモニアを酸
化して得た原料ガス(NO2 2.89%、NO8.90
%、N2およびN2O0.24%、 その他水蒸気、酸素
等を含む)に2.9または3.2容量%(原料ガス中の二
酸化窒素に対して1.0または1.1モル倍)の水素を混
合した後、この混合ガスを250〜350℃に予熱して
空間速度34,500hr -1で供給した。反応管より排出された
ガスを分析して得られた結果を表−4に示す。
【0033】
【表6】
【0034】実施例6 硝酸マンガン6水塩〔Mn(NO3)2・6H2O〕330gと塩化
金酸カリウム2水塩〔KAuCl4・2H2O〕8.4gとを1,000
ccの水に溶解し、この液に37%ホルマリン溶液6gを添
加した。この混合溶液を攪拌しつつ、5規定の苛性カリ
水溶液500ccを徐々に滴下し、滴下終了後60℃に加熱
した。得られた紫色を帯びた析出物を沈降分離し、水洗
を繰り返した後、110℃で乾燥させた。これに再び少
量の水を加え、直径3〜4mmの球体に成型、乾燥後50
0℃で5時間乾燥を行った。かくして酸化マンガンに対
し重量比で0.04の金を含有する触媒が得られた。
【0035】この触媒35ccを硬質ガラス製の内径28
mmの反応管に充填し、水蒸気の存在下で白金触媒を用い
てアンモニアを酸化して得た原料ガス(NO2 4.26
%、NO2.36%、N2およびN2O0.30%、 そ
の他水蒸気、酸素等を含む)に、水素ガスを4.2容量
%(原料ガス中の二酸化窒素に対して1.1モル倍)添加
した混合ガスを210℃に予熱して、空間速度28,000hr
-1で供給した。反応管の温度は420℃まで上昇し、反
応管より排出されたガスを分析した結果、NO2還元率
は92.7%、NO選択率は98.4%であった。
【0036】実施例7 α型アルミナとγ型アルミナを25:75の比率で調合
し、マルメライザーにて球状に造粒し、100℃で乾燥
させた後、650℃で焼成して得た担体に金を実施例1
と同様な方法で担持させて触媒を得た。空間速度を30,0
00hr-1とし、水素ガス/二酸化窒素ガスのモル比を0.
9に変えた他は実施例1と同様にして反応させたとこ
ろ、NO2還元率は80.0%、NO選択率は95.0
%であった。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、アンモニアガスを酸
化、還元することにより高収率、高選択率で一酸化窒素
を製造することができる。また、本発明で使用する金触
媒は従来の銀、白金触媒に比べて劣化しにくく、工業的
利用価値が大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内堀 俊雄 北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱 化成株式会社黒崎工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水蒸気の存在下でアンモニアを酸化し、
    該生成ガスを金を無機担体に担持させた触媒の存在下で
    水素と接触処理することを特徴とする一酸化窒素の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 無機担体がシリカ、ゼオライト、ケイソ
    ウ土および金属酸化物の中から選ばれるものであること
    を特徴とする請求項1の製造方法。
  3. 【請求項3】 無機担体がアルミナであることを特徴と
    する請求項1の製造方法。
  4. 【請求項4】 無機担体がアルミナであって、該アルミ
    ナがα型アルミナとα型以外の結晶型のアルミナとの結
    晶混合物であって、その混合比がα型/α型以外=10
    /90〜95/5であることを特徴とする請求項1の製
    造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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