JPH0834855A - ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体の製造方法 - Google Patents

ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体の製造方法

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JPH0834855A
JPH0834855A JP6191075A JP19107594A JPH0834855A JP H0834855 A JPH0834855 A JP H0834855A JP 6191075 A JP6191075 A JP 6191075A JP 19107594 A JP19107594 A JP 19107594A JP H0834855 A JPH0834855 A JP H0834855A
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    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 分子量分布の狭いジフェニルシロキサン・ジ
メチルシロキサン共重合体を高収率で製造することので
きるジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合
体の製造方法を提供する。 【構成】 ヘキサメチルシクロトリシロキサンとヘキサ
フェニルシクロトリシロキサンをリチウム化合物を重合
開始剤として、ニトリル化合物と活性水素を有しない極
性溶媒の存在下で共重合させ、ついで重合反応を停止さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジフェニルシロキサン
・ジメチルシロキサン共重合体の新規な製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術とその問題点】純粋なジメチルポリシロキ
サンの性質はジフェニルシロキシ基の導入により、多く
の点で好影響を受ける。即ち、耐放射線性、耐熱性、不
燃性、低温可とう性等がジフェニルシロキシ基の導入に
より向上することが知られている。従来、このようなジ
フェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体は環
状ジフェニルシロキサンと環状ジメチルシロキサンのア
ルカリ金属触媒による平衡開環共重合により製造されて
いた。
【0003】しかし、このような従来の技術によると、
平衡状態において多量の環状体が副生し、得られる共重
合体の収率が低下するという問題があった。また、この
ため分子量の制御が困難であった。更に、分子鎖の両方
の末端がシラノール基で封止された共重合体を得るため
に、水あるいはα,ω−ジヒドロキシオリゴシロキサン
を末端封止剤として使用する場合には、共重合条件下で
シラノール基間の脱水縮合が起こり、意図した分子量よ
りはるかに高い分子量の共重合体しか得られないという
難点があった。本発明者は、先に、オルガノシランまた
はオルガノポリシロキサンのリチウム金属塩を重合開始
剤とし、ヘキサフェニルシクロトリシロキサンとヘキサ
メチルシクロトリシロキサンの混合物を溶媒存在下に、
溶媒の沸点以下の温度で非平衡的に重合させた後、反応
を停止させてジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサ
ン共重合体を製造する方法を提案した。この製造方法に
よれば、環状体の副生量が少ないため、共重合体の収率
が従来法と比較して高く、分子量は使用する重合開始剤
と重合度調節剤の量の合計で制御することができる。ま
た、シラノール基間の縮合が起こりにくいような低い温
度でも重合が起こるため分子鎖の両末端がシラノール基
で封止された共重合体を分子量を制御して製造すること
ができた。しかしながら、この製造方法においてもシラ
ノール基間の縮合や平衡化反応を完全には抑えることが
できず、得られた共重合体の分子量は計算値よりやや高
くなり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(G
PC)で高分子量側に肩が生成し、分子量分布が広がっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記問題
点を解消するために鋭意検討を重ねた結果、上記の非平
衡的共重合反応において、重合系にニトリル化合物を添
加することにより、平衡化反応、シラノール基間の縮合
反応等の副反応が起こり難くなり、分子量分布が狭く、
分子構造が良く制御された共重合体を得ることができる
ことを見出し、本発明に到達した。即ち、本発明の目的
は、分子量および分子構造の制御が容易であり、分子量
分布の狭いジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン
共重合体を高収率で製造することのできるジフェニルシ
ロキサン・ジメチルシロキサン共重合体の製造方法を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明の
目的は、(A)式
【化6】 (式中、Meはメチル基である。)および、式
【化7】 (式中、Phはフェニル基である。)で示される環状ト
リシロキサンの混合物を、(B)式
【化8】 (式中、Rは同種または異種の一価炭化水素基であり、
X,X'はリチウム原子または水素原子であり、X,X'
のいずれか一方は必ずリチウム原子であり、mは1以上
の整数である。)で示されるリチウム化合物を重合開始
剤として、分子量調節剤としての(C)式
【化9】 (式中、Rは同種または異種の一価炭化水素基であり、
pは0以上の整数である。)で示される化合物の存在下
もしくは不存在下、(D)ニトリル化合物および(E)活性
水素を有しない極性溶媒の存在下で重合させた後、重合
反応を酸またはオルガノハロゲノシランで停止させるこ
とを特徴とする、式
【化10】 (式中、Me,PhおよびRは前記と同じであり、Bは
水素原子またはオルガノシリル基であり、n1およびn
2は1以上の整数であり、lは0以上の整数である。)
で示されるジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン
共重合体の製造方法によって達成される。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
使用される、(A)成分の式
【化11】 (式中、Meはメチル基である。)および、式
【化12】 (式中、Phはフェニル基である。)で示される環状ト
リシロキサンは非平衡重合用モノマーとして公知のもの
である。ここで、前者のヘキサメチルシクロトリシロキ
サンと後者のヘキサフェニルシクロトリシロキサンのモ
ル比率に特に制限はない。しかしながら後者の割合を多
くすると未反応のヘキサフェニルシクロトリシロキサン
と副反応によって生成する環状体の量が増え、仕込量ど
おりの組成比の共重合体が得られにくくなり、収率も低
下するので、後者のヘキサフェニルシクロトリシロキサ
ンが50モル%以下であることが好ましい。
【0007】重合開始剤として用いられるリチウム化合
物は、(B)式
【化13】 で示される。ここで、上式中、Rは同種または異種の一
価炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、
キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基
等のアラルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、
ヘキセニル基等のアルケニル基が例示される。X,X'
はリチウム原子または水素原子であり、X,X'のいず
れか一方は必ずリチウム原子である。また、mは1以上
の整数であり、好ましくは1〜20である。従ってジオ
ルガノシランジオールのモノリチオ化物、ジリチオ化
物;α,ω−ジヒドロキシジオルガノポリシロキサンの
モノリチオ化物、ジリチオ化物が相当する。
【0008】これらの化合物として、ジメチルシランジ
オールのモノリチオ化物、ジリチオ化物;ジフェニルシ
ランジオールのモノリチオ化物、ジリチオ化物;メチル
フェニルシランジオールのモノリチオ化物、ジリチオ化
物;ジビニルシランジオールのモノリチオ化物、ジリチ
オ化物;メチルビニルシランジオールのモノリチオ化
物、ジリチオ化物;α,ω−ジヒドロキシポリジメチル
シロキサンのモノリチオ化物、ジリチオ化物;α,ω−
ジヒドロキシポリジフェニルシロキサンのモノリチオ化
物、ジリチオ化物;α,ω−ジヒドロキシメチルフェニ
ルポリシロキサンのモノリチオ化物、ジリチオ化物;
α,ω−ジヒドロキシポリジビニルシロキサンのモノリ
チオ化物、ジリチオ化物;α,ω−ジヒドロキシポリメ
チルビニルシロキサンのモノリチオ化物、ジリチオ化物
等が例示される。これらのジオルガノシランジオールま
たはα,ω−ジヒドロキシジオルガノポリシロキサンの
モノリチオ化物、ジリチオ化物の製造法は公知であり、
例えば上記に対応するジオルガノジクロロシランまたは
α,ω−ジクロロジオルガノポリシロキサンを塩基性希
薄水溶液で注意深く加水分解することによりジオルガノ
シランジオールまたはα,ω−ジヒドロキシジオルガノ
ポリシロキサンとし、これを金属リチウム、オルガノリ
チウム、水酸化リチウムやリチウムジイソプロピルアミ
ドと反応させてリチオ化する方法;水酸化リチウムと環
状トリシロキサンを反応させる方法等により得られる。
重合開始剤であるこれらのリチウム化合物は開環反応を
起こすのに十分な量が存在していればよく、その量は、
重合開始剤(リチウム化合物)と後述する分子量調節剤
(シラノール化合物または水)とのモル比が100:0
〜0.01:100であることが好ましく、さらにこの
モル比が0.5:99.5〜50:50であると良好な重
合速度が得られ、製造効率の点から、より好ましい。
【0009】本発明に使用される(C)成分の分子量調節
剤は、重合開始剤を製造する際にシラノール基のモル数
よりもオルガノリチウムのモル数を少なくして反応さ
せ、重合開始剤と未反応のシラノール基を有するジオル
ガノシランジオールもしくはα,ω−ジヒドロキシジオ
ルガノポリシロキサンが混在したものを使用してもよ
い。また、重合開始剤の原料とは関係のない別のジオル
ガノシランジオールもしくはα,ω−ジヒドロキシジオ
ルガノポリシロキサンを新たに加えてもよい。従って、
この分子量調節剤は、式
【化14】 で示される。ここで、上式中、pは0以上の整数であ
り、従ってpが0である水も本発明の分子量調節剤とし
て使用することができる。
【0010】(E)成分の活性水素を有しない極性溶媒は
重合を促進させるために添加する。これらの極性溶媒と
しては、テトラヒドロフラン,1,4−ジオキサン,エ
チレングリコールジメチルエーテル,ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル,ジメチルホルムアミド,ジメチ
ルスルホキシド,ヘキサメチルホスホルトリアミドが好
ましく、これら2種以上の混合物を用いることもでき
る。これらの極性溶媒の添加量は、その種類により重合
促進能力が異なるため、一概には言えないが環状トリシ
ロキサンがヘキサメチルシクロトリシロキサンの場合こ
のシロキサンに対してテトラヒドロフランでは50〜2
00重量%、ジメチルスルホキシドでは0.5〜5重量
%、ジメチルホルムアミドでは1〜20重量%が好まし
い範囲である。これらの極性溶媒の中でも重合促進能
力、重合終了後の除去しやすさ、経済性を考え合わせる
とジメチルホルムアミドが特に好ましい。これらの活性
水素を有しない極性溶媒を添加しない場合にはまったく
と言ってよいほど重合が進行しない。
【0011】本発明による製造方法では、重合時の副反
応を抑制し、低分子シロキサンの含有率を少なくするた
めに、(D)ニトリル化合物を添加する。(D)成分のニト
リル化合物としてはアセトニトリル,プロピオニトリ
ル,スクシノニトリル,ブチロニトリル,イソブチロニ
トリル,バレロニトリル,α−トルニトリル等が例示さ
れ、これらの2種以上の混合物を使用することもでき
る。これらの中でも重合終了後の除去しやすさ、経済
性、毒性を考慮するとアセトニトリルが最も好ましい。
【0012】本発明の製造方法では上記(A)成分の環状
トリシロキサンの混合物を(D)成分のニトリル化合物お
よび(E)成分の極性溶媒存在下(B)成分のリチウム化合
物により非平衡重合する。このときの反応温度および時
間は、再分配反応が起こらないように十分注意して調節
する必要がある。なぜなら、重合反応が非平衡重合でな
く、平衡重合になるとシロキサン鎖の再配列やシラノー
ル基間の縮合により、意図した分子量や分子構造の共重
合体が得られなくなるからである。この非平衡重合の反
応条件は、0〜60℃の温度下、1〜50時間反応させ
ることが好ましい。またこの非平衡重合反応は、(D)お
よび(E)成分の他に溶媒を使用することなく実施するこ
ともできるが、他に非プロトン性無極性溶媒を添加して
行うこともできる。使用できる溶媒としてはトルエン,
キシレン等の芳香族溶媒;ヘキサン,ヘプタン,シクロ
ヘキサン等の脂肪族系溶媒等が例示される。
【0013】重合反応は、通常ガスクロマトグラフィー
(GLC)等で出発モノマーである(A)成分の減少量を
追跡し、反応率が一定の値に達したところで中和操作に
より反応を停止することが好ましい。好ましい反応率
は、通常は50〜100%、好ましくは70〜100%
である。反応率が100%に達したならば、前述の副反
応が起こらないように速やかに後述の方法によって重合
を停止させる必要がある。本発明による製造方法では、
得られる共重合体の分子量は重合開始剤および分子量調
節剤と消費される環状トリシロキサンの比率で決定され
る。また、本発明で使用される分子量調節剤のシラノー
ル基は重合開始剤のリチウムシラノレート基と速い可逆
的な交換反応を起こすので、重合開始剤の原料であるジ
オルガノシランジオールまたはα,ω−ジヒドロキシジ
オルガノポリシロキサンを分子量調節剤として用いても
よい。
【0014】反応の停止に用いる中和剤は、リチウムシ
ラノレート基と反応して安定なリチウム塩を生成するも
のであればよく、含水炭酸ガス、塩酸、硫酸等の鉱酸、
酢酸、プロピオン酸、アクリル酸等のカルボン酸、ジメ
チルクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン、メタ
クリロキシプロピルジメチルクロロシラン、クロロプロ
ピルジメチルクロロシラン等の官能性オルガノハロゲノ
シラン類が例示される。この際、含水炭酸ガス、鉱酸、
カルボン酸で停止した場合はポリマーの停止端はシラノ
ール基となり、オルガノハロゲノシラン類で停止した場
合にはそのオルガノハロゲノシランからハロゲンを除い
たシリル基が末端封止基となる。従って、得られる共重
合体の両末端にシラノール基を導入したい場合には酸に
よる停止が好ましく、ケイ素原子に結合した官能基を導
入したい場合にはその官能基を有するオルガノハロゲノ
シランによる停止が好ましい。また、酸による停止で得
られた両末端シラノール官能性共重合体に、さらに各種
のハロゲノシランを添加することによって、脱ハロゲン
化水素反応により各種の官能基を導入することもでき
る。この際、アミン等のハロゲン化水素捕捉剤を使用す
ることが推奨される。また、停止剤としてジメチルクロ
ロシラン等のケイ素原子結合水素原子含有ハロゲノシラ
ンを使用することによって、両末端SiH官能性共重合
体を製造することができるが、これとアリルグリシジル
エーテル、アリルアミン、アリルアルコール、トリメチ
ロールプロパンモノアリルエーテル、グリセリンモノア
リルエーテル、アリルメタクリレート等の有機官能基含
有アルケニル化合物とのヒドロシリル化反応によっても
両末端官能性共重合体を製造することができる。この
際、ヒドロシリル化反応時に必要に応じて官能基をトリ
メチルシリル基等の保護基で保護し、反応終了後保護基
をはずして官能基を再生する。
【0015】このようにして得られた共重合体は、式
【化15】 で示される。ここでMe,PhおよびMeは前記と同じ
であり、Bは水素原子またはオルガノシリル基であり、
n1およびn2は1以上の整数であり、lは0以上の整
数である。
【0016】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を詳しく説明す
る。化学式中、Meはメチル基、Phはフェニル基のこ
とである。実施例中、ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー(GPC)による数平均分子量と分散度は標準
ポリスチレン換算の値である。また、ジメチルホルムア
ミド、アセトニトリルは予め常套手段で脱水したものを
使用した。
【0017】
【実施例1】4つ口フラスコに水酸基含有率が8.56
重量%のα,ω−ジヒドロキシオリゴジメチルシロキサ
ン8.64グラム(21.8ミリモル)を投入し、乾燥窒
素雰囲気下で攪拌しながらn−ブチルリチウムの1.7
1Nヘキサン溶液1ミリリットル(1.71ミリモル)
を投入して、1分間室温で攪拌した。次いで、ヘキサメ
チルシクロトリシロキサン64.35g(289.3ミリ
モル)、ヘキサフェニルシクロトリシロキサン21.6
グラム(36.3ミリモル)、トルエン75グラム、ジ
メチルホルムアミド8グラム、アセトニトリル25グラ
ムを投入した。50℃で4時間加熱攪拌し、GLCによ
るヘキサメチルシクロトリシロキサンの転化率が98.
7%になったところで酢酸0.2グラムを添加して、重
合を停止させた。ろ過の後、溶媒を減圧除去し、ジフェ
ニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体を得た。
GPC(溶媒:クロロホルム;検出器:UV)によりこ
の共重合体の収率は90.0%、数平均分子量は487
0(計算値4346)、分散度は1.15であることが
わかった。残り10.0%は平衡化反応でできたオリゴ
マーであった。分子量の実測値が比較例1の場合より計
算値に近く、分散度が比較例1の場合より狭いことか
ら、シラノール基間の縮合反応の程度は後記する比較例
1より少ないことがわかった。また、この共重合体中の
ジフェニルシロキシ基の配列を29Si核磁気共鳴分析(
29SiNMR)により調べたところ、Dをジメチルシロ
キシ単位、Pをジフェニルシロキシ単位、下線を注目し
ている単位として、 DD:PD:PP=38.4%:45.7%:1
5.9% であることがわかった。シロキサン鎖の平衡化反応によ
って生成したと考えられる孤立したP単位(DD)の
割合が比較例1の場合より少ないことから、この共重合
体における平衡化の程度は比較例1より少ないことがわ
かった。
【0018】
【実施例2】実施例1と同じ仕込比で重合を行った。4
0℃で2.5時間攪拌し、さらに30℃で7時間10分
し、ヘキサメチルシクロトリシロキサンの転化率が9
7.7%になったところで酢酸0.2グラムを添加して、
重合を停止させた。実施例1と同様の後処理により、ジ
フェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体を得
た。GPCによりこの共重合体の収率は90.5%、数
平均分子量は4611(計算値4346)、分散度は
1.13であることがわかった。残り9.5%は平衡化反
応でできたオリゴマーであった。分子量の実測値が比較
例1の場合より計算値に近く、分散度が比較例1の場合
より狭いことから、シラノール基間の縮合反応の程度は
後記する比較例1より少ないことがわかった。また、こ
の共重合体中のジフェニルシロキシ基の配列を29SiN
MRにより調べたところ、 DD:PD:PP=36.9%:46.0%:1
7.0% であることがわかった。シロキサン鎖の平衡化反応によ
って生成したと考えられる孤立したP単位(DD)の
割合が比較例1の場合より少ないことから、この共重合
体における平衡化の程度は比較例1より少ないことがわ
かった。
【0019】
【比較例1】実施例1において、アセトニトリルを添加
しない他は実施例1と同様にして重合を行った。50℃
で6時間加熱攪拌し、GLCによるヘキサメチルシクロ
トリシロキサンの転化率が99.3%になったところで
酢酸0.2グラムを添加して、重合を停止させた。実施
例1と同様の後処理により、ジフェニルシロキサン・ジ
メチルシロキサン共重合体を得た。GPCによりこの共
重合体の収率は83.8%、数平均分子量は5565
(計算値4346)、分散度は1.20であることがわ
かった。残り16.8%は平衡化反応でできたオリゴマ
ーであった。分子量の実測値が実施例1および2の場合
より計算値に対して高めにずれ、分散度が実施例1およ
び2の場合より広いことから、シラノール基間の縮合反
応の程度は実施例1および2より多いことがわかった。
また、この共重合体中のジフェニルシロキシ基の配列を
29SiNMRにより調べたところ、 DD:PD:PP=46.5%:39.0%:1
4.5% であることがわかった。シロキサン鎖の平衡化反応によ
って生成したと考えられる孤立したP単位(DD)の
割合が前記した実施例1および実施例2の場合より多い
ことから、この共重合体における平衡化の程度は実施例
1および実施例2より多いことがわかった。
【0020】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、分子量およ
び分子構造の制御が容易であり、分子量分布の狭いジフ
ェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体を高収
率で製造できるという特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた共重合体のGPCチャート
である。
【図2】実施例2で得られた共重合体のGPCチャート
である。
【図3】比較例1で得られた共重合体のGPCチャート
である。
【図4】実施例1で得られた共重合体の29SiNMRチ
ャートである。
【図5】実施例2で得られた共重合体の29SiNMRチ
ャートである。
【図6】比較例1で得られた共重合体の29SiNMRチ
ャートである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)式 【化1】 (式中、Meはメチル基である。)および、式 【化2】 (式中、Phはフェニル基である。)で示される環状ト
    リシロキサンの混合物を、(B)式 【化3】 (式中、Rは同種または異種の一価炭化水素基であり、
    X,X'はリチウム原子または水素原子であり、X,X'
    のいずれか一方は必ずリチウム原子であり、mは1以上
    の整数である。)で示されるリチウム化合物を重合開始
    剤として、分子量調節剤としての(C)式 【化4】 (式中、Rは同種または異種の一価炭化水素基であり、
    pは0以上の整数である。)で示される化合物の存在下
    もしくは不存在下、(D)ニトリル化合物および(E)活性
    水素を有しない極性溶媒の存在下で重合させた後、重合
    反応を酸またはオルガノハロゲノシランで停止させるこ
    とを特徴とする、式 【化5】 (式中、Me,PhおよびRは前記と同じであり、Bは
    水素原子またはオルガノシリル基であり、n1およびn
    2は1以上の整数であり、lは0以上の整数である。)
    で示されるジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン
    共重合体の製造方法。
JP19107594A 1994-07-21 1994-07-21 ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体の製造方法 Expired - Lifetime JP3453430B2 (ja)

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