JPH0931199A - オルガノシロキサン共重合体及びその製造方法 - Google Patents

オルガノシロキサン共重合体及びその製造方法

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JPH0931199A
JPH0931199A JP20150595A JP20150595A JPH0931199A JP H0931199 A JPH0931199 A JP H0931199A JP 20150595 A JP20150595 A JP 20150595A JP 20150595 A JP20150595 A JP 20150595A JP H0931199 A JPH0931199 A JP H0931199A
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JP20150595A
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English (en)
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Michihiro Sugao
道博 菅生
Hisashi Aoki
寿 青木
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温特性、耐熱性、温度−粘度特性及び各種
油剤との相溶性に優れ、特に化粧品、グリース等の原料
として有用である新規共重合体の提供。 【解決手段】 下記一般式(1): 【化1】 [式中、R1 は1価炭化水素基であり、R2 及びR3
独立に1価炭化水素基又は水素原子の一部もしくは全部
がハロゲン原子で置換されたアルキル基であり、Aは水
素原子又は下記一般式: −SiR4 (式中、R4 は独立に水素原子又は1価有機基である。
但し、少なくとも一つのR4 は1価有機基である)で表
されるオルガノシリル基であり、aは4以上の整数であ
り、bは2以上の整数であり、cは0以上の整数であ
る]で表されるオルガノシロキサン共重合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトリメチルシロキシ
基を有する新規なオルガノシロキサン共重合体及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリシロキサンは環状ポリシロキ
サン及び直鎖状ポリシロキサンの平衡化反応又はクロロ
シランの共加水分解縮合反応により製造されている。し
かし、これらの方法は、開裂・重合反応がランダムに進
行する。そのため、これらの方法では、得られるポリシ
ロキサンの構造を制御することができず、所定量のトリ
メチルシロキシ基を含有するオルガノシロキサン共重合
を製造することはできない。従って、側鎖にトリメチル
シロキシ基を有する分岐状ポリシロキサンは未だ知られ
ていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ケイ
素原子に結合するトリメチルシロキシ基を側鎖に有する
新規なオルガノシロキサン共重合体及びその製造方法を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、下記一
般式(1):
【0005】
【化4】 [式中、R1 は1価炭化水素基であり、R2 及びR3
独立に1価炭化水素基又は水素原子の一部もしくは全部
がハロゲン原子で置換されたアルキル基であり、Aは水
素原子又は下記一般式: −SiR4 (式中、R4 は独立に水素原子又は1価有機基である。
但し、少なくとも一つのR4 は1価有機基である)で表
されるオルガノシリル基であり、aは4以上の整数であ
り、bは2以上の整数であり、cは0以上の整数であ
る]で表されるオルガノシロキサン共重合体である。本
発明の第二は、下記式(2):
【0006】
【化5】 で表されるシクロトリシロキサンを、場合によっては下
記一般式(3):
【0007】
【化6】 (式中、R2 及びR3 は独立に1価炭化水素基又はハロ
ゲン化アルキル基である)で表されるシクロトリシロキ
サンとともに、下記一般式(4): R1 (R5 6 SiO)n Li (4) (式中、R1 は1価炭化水素基であり、R5 及びR6
独立に1価炭化水素基又はハロゲン化アルキル基であ
り、nは0以上の整数である)で表されるリチウム化合
物の存在下に開環重合させ、次に反応混合物に酸又は下
記一般式(5): XSiR4 (5) (式中、Xはハロゲン原子であり、R4 は独立に水素原
子又は1価有機基である。但し、少なくとも一つのR4
は1価有機基である)で表されるオルガノハロシランを
添加して前記の開環重合を停止させる工程を有する前記
のオルガノシロキサン共重合体の製造方法である。以
下、本発明を詳細に説明する。
【0008】オルガノシロキサン共重合体 本発明の共重合体は、前記の一般式(1)で表され、下
記式:
【0009】
【化7】 で示される単位(以下、D1 単位という)、下記式:
【0010】
【化8】 で示される単位(以下、D2 単位という)及び下記式:
【0011】
【化9】 で示される単位(以下、D3 単位という)からなる群よ
り選ばれる少なくとも1種の単位を繰り返し単位とし、
場合によってはこれらの単位に加え更に下記式:
【0012】
【化10】 (式中、R2 及びR3 は前記と同じである)で示される
単位(以下、D4 単位という)を繰り返し単位とする共
重合体である。
【0013】このような共重合体の代表例としては、例
えば、下記式:R1 −D1 b −A、R1 −D2 b −A、
1 −D3 b −A、R1 −D1 d 2 d −A、R1 −D
1 d 3 d −A、R1 −D2 d 3 d −A、R1 −D1
e 2 e 3 e −A、R1 −D1 b 4 f −A、R1
2 b 4 f −A、R1 −D3 b 4 f −A、R1 −D
1 d 2 d 4 f −A、R1 −D1 d 3 d 4 f
A、R1 −D2 d 3 d 4 f −A、R1 −D1 e 2
e 3 e 4 f −A(式中、R1 、A、D1 、D2 、D
3 、D4 及びbは前記と同じであり、d、e及びfは1
以上の整数、好ましくは2〜150である)で示される
共重合体等が挙げられ、これらはランダム共重合体でも
ブロック共重合体でもよい。
【0014】一般式(1)中、R1 の1価炭化水素基と
しては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリ
ール基、アラルキル基、アルケニル基、(メタ)アクリ
ロイルオキシプロピル基等が挙げられる。
【0015】前記R1 のアルキル基としては、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、
ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等の炭素原子数1
〜12のアルキル基が挙げられ、さらに代表的なものは
炭素原子数1〜8のメチル基、プロピル基、ヘキシル
基、オクチル基である。
【0016】前記R1 のシクロアルキル基としては、例
えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘ
プチル基等の炭素原子数3〜12のシクロアルキル基が
挙げられ、さらに代表的なものは炭素原子数5〜8のシ
クロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基
である。
【0017】前記R1 のアリール基としては、例えば、
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフ
ェニリル基等の炭素原子数6〜18のアリール基が挙げ
られ、さらに代表的なものは炭素原子数1〜12のフェ
ニル基、トリル基、ナフチル基である。
【0018】前記R1 のアラルキル基としては、例え
ば、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル
基、メチルベンジル基等の炭素原子数7〜12のアラル
キル基が挙げられ、さらに代表的なものは炭素原子数7
〜9のベンジル基、フェニルプロピル基である。
【0019】前記R1 のアルケニル基としては、例え
ば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニ
ル基、ブテニル基、イソブテニル基、ヘキセニル基、シ
クロヘキセニル基等の炭素原子数2〜12のアルケニル
基が挙げられ、さらに代表的なものは炭素原子数2〜6
のビニル基、アリル基、ヘキセニル基である。
【0020】R2 又はR3 の1価炭化水素基としては、
前記R1 と同様のものが挙げられる。特にR2 又はR3
として好適な1価炭化水素基は、メチル基、フェニル
基、ビニル基である。R2 又はR3 のハロゲン置換アル
キル基としては、例えば、クロロメチル基、2−ブロモ
エチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフ
ルオロプロピル基、3,3,4,4,5,5,6,6,
6−ノナフルオロヘキシル基等の炭素原子数1〜6のハ
ロゲン置換アルキル基が挙げられる。
【0021】Aのオルガノシリル基は、下記一般式: −SiR4 (式中、R4 は独立に水素原子又は1価有機基である。
但し、少なくとも一つのR4 は1価有機基である)で表
される。
【0022】R4 の1価有機基としては、例えば、前記
2 又はR3 と同様の1価炭化水素基及びハロゲン置換
アルキル基のほか、炭素原子に結合している水素原子の
一部又は全部がハロゲン原子、シアノ基などで置換され
たその他の置換の1価炭化水素基、例えば、クロロフェ
ニル基、フルオロフェニル基、シアノエチル基等が挙げ
られる。
【0023】一般式(1)のaは、4以上の整数、好ま
しくは10〜540の整数であり、bは2以上の整数、
好ましくは5〜270の整数であり、cは0以上の整
数、好ましくは3〜450の整数である。本発明の共重
合体の平均分子量は、800〜200,000、好まし
くは2,000〜100,000である。
【0024】本発明の共重合体の具体例としては、特に
これらに限定されるものではないが、例えば、下記式で
表されるものが挙げられる。
【0025】
【化11】 (式中、a及びbは、a≧4、b≧2及び6≦a+b≦
2,300を満足する整数である)
【0026】
【化12】 (式中、Buはブチル基であり、a及びbは、a≧4、
b≧2、及び6≦a+b≦2,300を満足する整数で
ある)
【0027】
【化13】 (式中、Buはブチル基であり、Phはフェニル基であ
り、a、b及びcは、a≧4、b≧2、0≦c≦1,0
00及び6≦a+b+c≦2,300を満足する整数で
ある)
【0028】
【化14】 (式中、Buはブチル基であり、a、b及びcは、a≧
4、b≧2、0≦c≦1,000及び6≦a+b+c≦
2,300を満足する整数である)
【0029】
【化15】 (式中、Buはブチル基であり、a、b及びcは、a≧
4、b≧2、0≦c≦1,000及び6≦a+b+c≦
2,300を満足する整数である)
【0030】オルガノシロキサン共重合体の製造方法 本発明の製造方法は、前記式(2)のシクロトリシロキ
サンを、場合によっては 前記一般式(3)のシクロト
リシロキサンとともに、前記一般式(4)のリチウム化
合物の存在下に開環重合させ、得られた反応生成物に酸
又は前記一般式(5)のオルガノハロシランを反応させ
る方法である。
【0031】(i) 一般式(3)のシクロトリシロキサン 一般式(3)のシクロトリシロキサンは、本発明の共重
合体に下記一般式: −Si(R2 )(R3 )O− (式中、R2 及びR3 は前記と同じである)で示される
単位を導入するために、必要に応じて用いられる。一般
式(3)のR2 及びR3 は前記と同じである。
【0032】一般式(3)のシクロトリシロキサンの具
体例としては、例えば、ヘキサメチルシクロトリシロキ
サン、ヘキサエチルシクロトリシロキサン、ヘキサフェ
ニルシクロトリシロキサン、ヘキサビニルシクロトリシ
ロキサン、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリ
フェニルシクロトリシロキサン、1,3,5−トリメチ
ル−1,3,5−トリビニルシクロトリシロキサン、
1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリス(3,
3,3−トリフルオロプロピル)シクロトリシロキサ
ン、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリベンジ
ルシクロトリシロキサン等が挙げられる。
【0033】一般式(3)のシクロトリシロキサンの使
用量は、前記式(2)のシクロトリシロキサン1モル当
たり、0〜100モル、好ましくは0.1〜50モルで
ある。
【0034】(ii)リチウム化合物 本発明の製造方法に用いるリチウム化合物は一般式
(4)で表され、一般式(2)のシクロトリシロキサン
や一般式(3)のシクロトリシロキサンの開環重合反応
の触媒として作用する。一般式(4)のR1 は前記R1
と同様である。一般式(4)のR5 及びR6 の1価炭化
水素基及びハロゲン置換アルキル基としては、前記R2
又はR3 と同様のものが挙げられる。一般式(4)のn
は、0以上の整数、好ましくは0〜10の整数である。
【0035】このようなリチウム化合物の具体例として
は、例えば、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、s
ec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等の
アルキルリチウム;ビニルリチウム、アリルリチウム、
ヘキセニルリチウム等のアルケニルリチウム;フェニル
リチウム、ナフチルリチウム等のアリールリチウム;ベ
ンジルリチウム、フェニルエチルリチウム等のアラルキ
ルリチウムなどの有機リチウム化合物や、リチウムトリ
メチルシラノレート、リチウムジメチルビニルシラノレ
ート、リチウムジフェニルメチルシラノレート等のオル
ガノシランのリチウム塩;下記一般式: R7 −(Me2 SiO)3 −Li (式中、R7 はメチル基又はブチル基であり、Meはメ
チル基である)で表されるオルガノポリシロキサンのリ
チウム塩などが挙げられる。
【0036】このようなリチウム化合物は、例えば、前
記一般式(4)のnが0のものは市販品でよく、nが1
以上のものは1個のシラノール基を有するオルガノシラ
ン、分子鎖の片末端にシラノール基を有するオルガノポ
リシロキサン又はオルガノシクロポリシロキサンと、前
記のnが0のリチウム化合物とを反応させて容易に得る
ことができる。
【0037】(iii)酸又はオルガノハロシラン 本発明の製造方法は、前記のシクロトリシロキサンを開
環重合させ、その反応混合物に酸又は一般式(5)のオ
ルガノハロシランを添加することにより、該重合反応を
停止する。この重合反応停止に前記の酸を用いる場合に
は、前記一般式(1)のAが水素原子である共重合体を
得ることができ、オルガノハロシランを用いる場合に
は、Aが前記のオルガノシリル基である共重合体を得る
ことができる。また、オルガノハロシランがオルガノハ
イドロジェンハロシランの場合には、Aがケイ素原子に
結合した水素原子を有する基になる。従って、ケイ素原
子に結合した水素原子を含有する基Aを有する本発明の
共重合体には、ヒドロシリル化反応により各種官能基を
該Aを介して導入することができる。特に、このように
導入された官能基が反応性の基である共重合体はマクロ
モノマーとして有用である。
【0038】前記の酸としては、例えば、蟻酸、酢酸、
プロピオン酸、クエン酸、安息香酸等の有機酸;炭酸、
塩酸、硫酸等の無機酸などが挙げられる。
【0039】前記のオルガノハロシランとしては、例え
ば、トリメチルクロロシラン、ジメチルクロロシラン、
ビニルジメチルクロロシラン、(3−アクリロイルオキ
シプロピル)ジメチルクロロシラン、(3−メタクリロ
イルオキシプロピル)ジメチルクロロシラン、(4−ス
チリル)ジメチルクロロシラン、ジメチルハイドロジェ
ンクロロシラン、トリメチルブロモシラン、ジメチルブ
ロモシラン、ビニルジメチルブロモシラン、(3−アク
リロイルオキシプロピル)ジメチルブロモシラン、(3
−メタクリロイルオキシプロピル)ジメチルブロモシラ
ン、(4−スチリル)ジメチルブロモシラン、ジメチル
ハイドロジェンブロモシラン等が挙げられる。
【0040】前記の酸又はオルガノハロシランの使用量
は、使用したリチウム化合物1モル当たり、通常1〜5
モル、好ましくは1〜2モルである。
【0041】本発明の製造方法は、反応溶媒を用いなく
ても前記の開環重合等の反応は進行するが、有機溶媒中
で反応をより良好に進行させることができ収率良く本発
明の共重合体を得ることができる。
【0042】前記有機溶媒としては、例えば、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、
ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系
反応溶媒;ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド等の非プロトン系溶媒;ヘキサン;デカン;ベンゼ
ン;トルエン;キシレン等の有機溶媒が挙げられ、これ
らは単独で或いは2種以上を組み合わせて用いることが
できる。特に、トルエンのような極性の低い反応溶媒
は、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド等の極
性が高い反応溶媒と組み合わせることにより、反応をよ
り良好に進行させることができる。反応溶媒の使用量
は、前記のシクロトリシロキサンの濃度が5〜90重量
%になる量が好ましい。
【0043】前記の開環重合反応の温度は、−20〜5
0℃程度でよく、このような温度範囲に設定することに
より良好に重合反応が進行する。また、前記溶媒を用い
るときは溶媒の沸点以下の温度が好ましい。反応時間
は、10分間〜24時間程度でよい。また、前記の酸又
はオルガノハロシランを添加した後、この反応混合物を
攪拌し、一定時間熟成させるのが好ましい。この熟成温
度は、0〜50℃程度でよく、熟成時間は5分間〜5時
間程度でよい。
【0044】このようにして得られる本発明の共重合体
は、シリコーンオイルとしての公知の用途のほか、化粧
品やグリースの原料として用いることができる。
【0045】
【実施例】実施例1 四つ口フラスコ内を乾燥窒素ガスで置換し、これに前記
式(2)のシクロトリシロキサン30g(80ミリモ
ル)及びテトラヒドロフラン100gを投入した。次
に、フラスコ内容物を0〜5℃に保ち、攪拌しながらリ
チウムトリメチルシラノレート0.77g(8.0ミリ
モル)を投入して重合反応を行い、これを20分間攪拌
してフラスコ内容物の熟成を行った。次に、フラスコ内
容物にトリメチルクロロシラン1.0gを投入して30
分間攪拌し、重合反応を停止した。得られた反応混合物
を水洗した後、テトラヒドロフランを減圧蒸留で留去
し、無色透明の液状の反応生成物を得た(収率:80
%)。この反応生成物は、ゲル浸透クロマトグラフ(以
下、GPCという)分析の結果、数平均分子量(以下、
Mnという)が3600、分子量分布[Mn/Mw(M
w:重量平均分子量、以下同じ)]が1.33のポリマ
ーであることが判明した。また、この反応生成物の29
i−NMR分析を行った結果、7.8ppmの位置にト
リメチルシロキシ基のピークが観察された。また、併せ
て反応生成物のIR吸収測定を行った。29Si−NMR
チャートを図1に、IRチャートを図2に示す。前記の
GPC分析、29Si−NMR分析及びIR吸収測定の結
果から得られた反応生成物は、下記組成式で示されるオ
ルガノシロキサン共重合体であることが確認された。 Me[Me3SiO(Me)SiO]18(Me2SiO)9SiMe3 (式中、Meはメチル基である)
【0046】実施例2 四つ口フラスコ内を乾燥窒素ガスで置換し、これに前記
式(2)のシクロトリシロキサン30g(80ミリモ
ル)及びテトラヒドロフラン100gを投入した。次
に、フラスコ内容物を0〜5℃に保ち、攪拌しながらn
−ブチルリチウムのヘキサン溶液(n−ブチルリチウム
含有量:1.6モル/リットル)0.34ミリリットル
(n−ブチルリチウムとして0.54ミリモル)を投入
して重合反応を行い、これを20分間攪拌してフラスコ
内容物の熟成を行った。次に、フラスコ内容物にトリメ
チルクロロシラン0.1gを投入して50分間攪拌し、
重合反応を停止した。得られた反応混合物にn−ヘキサ
ンを加え、水洗した後、テトラヒドロフラン及びヘキサ
ンを減圧蒸留で留去し、無色透明の液状の反応生成物を
得た(収率:65%)。この反応生成物は、GPC分析
の結果、Mnが54000、分子量分布(Mn/Mw)
が1.38のポリマーであることが判明した。また、こ
の反応生成物の29Si−NMR分析を行った結果、7.
8ppmの位置にトリメチルシロキシ基のピークが観察
された。また、併せて反応生成物のIR吸収測定を行っ
た。IRチャートを図3に示す。前記のGPC分析、29
Si−NMR分析及びIR吸収測定の結果から、得られ
た反応生成物は下記組成式で示されるオルガノシロキサ
ン共重合体であることが確認された。 Bu[Me3SiO(Me)SiO]280(Me2SiO)140SiMe3 (式中、Meはメチル基であり、Buはブチル基であ
る)
【0047】実施例3 四つ口フラスコ内を乾燥窒素ガスで置換し、これにリチ
ウムトリメチルシラノレート0.48g(5.0ミリモ
ル)及びテトラヒドロフラン50gを投入した。次に、
フラスコ内容物を0〜5℃に保ち、攪拌しながら該内容
物に前記式(2)のシクロトリシロキサン22.2g
(60ミリモル)及びヘキサメチルシクロトリシロキサ
ン13.3g(60ミリモル)をテトラヒドロフラン1
00gに溶解した溶液を3時間かけて滴下して重合反応
を行った。これを15分間攪拌してフラスコ内容物の熟
成を行った。次に、フラスコ内容物にトリメチルクロロ
シラン1.0gを投入して30分間攪拌し、重合反応を
停止した。得られた反応混合物を水洗した後、テトラヒ
ドロフランを減圧蒸留で留去し、無色透明の液状の反応
生成物を得た(収率:85%)。この反応生成物は、G
PC分析の結果、Mnが7000、分子量分布(Mn/
Mw)が1.31のポリマーであることが判明した。ま
た、この反応生成物の29Si−NMR分析を行った結
果、7.8ppmの位置にトリメチルシロキシ基のピー
クが観察された。また、併せて反応生成物のIR吸収測
定を行った。IRチャートを図4に示す。前記のGPC
分析、29Si−NMR分析及びIR吸収測定の結果から
得られた反応生成物は、下記組成式で示されるオルガノ
シロキサン共重合体であることが確認された。 Me[Me3SiO(Me)SiO]22(Me2SiO)46SiMe3 (式中、Meはメチル基である)
【0048】実施例4 四つ口フラスコ内を乾燥窒素ガスで置換し、これに前記
式(2)のシクロトリシロキサン30g(80ミリモ
ル)及びトルエン80g及びジメチルスルホキシド5g
を投入した。次に、フラスコ内容物を0〜10℃に保
ち、攪拌しながらリチウムトリメチルシラノレート0.
38g(4.0ミリモル)を投入し、フラスコ内容物を
攪拌しながら30分間熟成を行った。次に、フラスコ内
容物に0.1規定塩酸40ミリリットルを添加して10
分間攪拌し、反応を停止した。得られた反応混合物を水
洗した後、溶媒を減圧蒸留で留去し、無色透明の液状の
反応生成物を得た(収率:80%)。この反応生成物
は、GPC分析の結果、Mnが3600、分子量分布
[Mn/Mw]が1.32のポリマーであることが判明
した。また、この反応生成物の29Si−NMR分析を行
った結果、7.8ppmの位置にトリメチルシロキシ基
のピークが観察された。また、併せて反応生成物のIR
吸収測定を行った。前記のGPC分析、29Si−NMR
分析及びIR吸収測定の結果から得られた反応生成物
は、下記組成式で示されるオルガノシロキサン共重合体
であることが確認された。 Me[Me3SiO(Me)SiO]36(Me2SiO)18H (式中、Meはメチル基である)
【0049】実施例5 実施例3において、リチウムトリメチルシラノレートの
使用量を0.48gから1.92g(20ミリモル)に
変更し、ヘキサメチルシクロトリシロキサンの使用量を
13.3gから66.6g(0.3モル)に変更した以
外は実施例3と同様にして下記組成式で示される共重合
体を得た。 Me[Me3SiO(Me)SiO]5(Me2SiO)90SiMe3 (式中、Meはメチル基である)
【0050】実施例6 実施例1、実施例3及び実施例5で得られた共重合体、
並びに比較のための下記組成式で示されるオルガノポリ
シロキサンについて示差熱分析(DSC)測定を行っ
た。その結果を表1に示し、DSCチャートを図5に示
す。 Me(Me2SiO)85SiMe3 (式中、Meはメチル基である)
【0051】
【表1】 表1の結果から明らかなように、本発明の共重合体は、
融点ピークが認められず、常温〜低温領域まで固化する
ことなく流動性を示しており、低温特性に優れている。
【0052】
【発明の効果】本発明の共重合体は新規の化合物であ
り、低温特性、耐熱性、温度−粘度特性及び各種油剤と
の相溶性に優れ、特に化粧品、グリース等の原料として
有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた共重合体の29Si−NM
Rチャートである。
【図2】 実施例1で得られた共重合体のIRチャート
である。
【図3】 実施例2で得られた共重合体のIRチャート
である。
【図4】 実施例3で得られた共重合体のIRチャート
である。
【図5】 共重合体等のDSCチャートである。
【符号の説明】
図5中、1は、実施例1で得られた共重合体のDSC線
図である。2は、実施例3で得られた共重合体のDSC
線図である。3は、実施例5で得られた共重合体のDS
C線図である。4は、比較のためのオルガノポリシロキ
サンのDSC線図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1): 【化1】 [式中、R1 は1価炭化水素基であり、R2 及びR3
    独立に1価炭化水素基又はハロゲン化アルキル基であ
    り、Aは水素原子又は下記一般式: −SiR4 (式中、R4 は独立に水素原子又は1価有機基である。
    但し、少なくとも一つのR4 は1価有機基である)で表
    されるオルガノシリル基であり、aは4以上の整数であ
    り、bは2以上の整数であり、cは0以上の整数であ
    る]で表されるオルガノシロキサン共重合体。
  2. 【請求項2】 下記式(2): 【化2】 で表されるシクロトリシロキサンを、場合によっては下
    記一般式(3): 【化3】 (式中、R2 及びR3 は独立に1価炭化水素基又はハロ
    ゲン化アルキル基である)で表されるシクロトリシロキ
    サンとともに、下記一般式(4): R1 (R5 6 SiO)n Li (4) (式中、R1 は1価炭化水素基であり、R5 及びR6
    独立に1価炭化水素基又はハロゲン化アルキル基であ
    り、nは0以上の整数である)で表されるリチウム化合
    物の存在下に開環重合させ、次に反応混合物に酸又は下
    記一般式(5): XSiR4 (5) (式中、Xはハロゲン原子であり、R4 は独立に水素原
    子又は1価有機基である。但し、少なくとも一つのR4
    は1価有機基である)で表されるオルガノハロシランを
    添加して前記の開環重合を停止させる工程を有する請求
    項1に記載のオルガノシロキサン共重合体の製造方法。
JP20150595A 1995-07-12 1995-07-14 オルガノシロキサン共重合体及びその製造方法 Pending JPH0931199A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013136662A (ja) * 2011-12-28 2013-07-11 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 片末端官能基含有オルガノポリシロキサン及びその製造方法
JP2013185147A (ja) * 2012-03-12 2013-09-19 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 両末端官能基含有オルガノポリシロキサン及びその製造方法
JP2016216685A (ja) * 2015-05-26 2016-12-22 信越化学工業株式会社 付加硬化型シリコーン組成物および半導体装置

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