JPH0834799A - プロタミンの製造方法 - Google Patents

プロタミンの製造方法

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JPH0834799A
JPH0834799A JP5305795A JP5305795A JPH0834799A JP H0834799 A JPH0834799 A JP H0834799A JP 5305795 A JP5305795 A JP 5305795A JP 5305795 A JP5305795 A JP 5305795A JP H0834799 A JPH0834799 A JP H0834799A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 魚類の白子から容易にかつ高純度にプロタミ
ンを抽出、精製することのできるプロタミンの製造方法
を提供する。 【構成】 魚類の白子からプロタミンを抽出するに際
し、あらかじめ白子を希鉱酸で洗浄処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プロタミンの製造方
法に関するものである。さらに詳しくは、この発明は、
魚類の白子から容易にかつ高純度にプロタミンを抽出、
精製することのできるプロタミンの製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術とその課題】プロタミンは、ニシンやサケ
等の魚類やニワトリなどの脊椎動物の成熟精子核中に存
在している分子量4000〜8500の塩基性蛋白質で
あり、近年、医薬品、あるいは食品、化粧料、清掃用品
等の抗菌剤として注目されている。このプロタミンの工
業的製造方法としては、一般に、魚類の精巣(白子)を
磨砕し、その磨砕物から鉱酸でプロタミンを抽出する方
法が知られているが、通常この白子に付着している血液
や粘液、あるいは白子に含まれている各種蛋白質が夾雑
物として共に抽出されるため、従来より、夾雑物を含有
しない高純度のプロタミンを得るための抽出方法あるい
は鉱酸抽出液の精製方法が種々提案されている。
【0003】たとえば、白子を磨砕することなくそのま
まの形状で直接鉱酸により抽出する方法が提案されてお
り、また、鉱酸抽出液の精製方法としては、アルカリ剤
の添加による塩析法、縮合リン酸塩の添加による沈澱
法、エタノール等の有機溶媒による沈澱法、酵素を作用
させる方法、プロタミンを遊離化した後イオン交換や電
気透析する方法等が提案されている。
【0004】しかしながら、これらの方法によってもプ
ロタミンを効率よく抽出、精製することは困難であり、
高純度のプロタミンを製造するためには相当の手間とコ
ストをかけなければならなかった。たとえば、白子を磨
砕することなくプロタミンを抽出する場合でもヒストン
等の塩基性不純物蛋白質は同時に抽出され、それらがそ
の後の精製行程を妨害するので、高純度のプロタミンを
得ることが困難になっていた。
【0005】このため、プロタミンを簡便な方法で高純
度に製造することのできる新しいプロタミンの製造方法
の開発が望まれていた。この発明は、以上の通りの事情
を踏まえてなされたものであり、従来法の欠点を改善
し、魚類の白子からプロタミンを簡便にかつ選択的に抽
出することができ、抽出液中にヒストン等の不純物蛋白
質や血液、粘液成分等の夾雑物が混入することがなく、
また、プロタミンの鉱酸抽出液を高純度に精製すること
もできる高品質プロタミンの製造方法を提供することを
目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、魚類の白子からプロタミンを抽
出するに際し、あらかじめ白子を希鉱酸で洗浄処理する
ことを特徴とするプロタミンの製造方法を提供する。
【0007】
【作用】この発明の製造方法は、上記の通り、魚類の白
子からプロタミンを抽出するものであるが、上記の洗浄
処理を施す方法はプロタミンを選択的に抽出することを
可能とするものであり、希鉱酸を洗液として予め魚類の
白子を洗浄処理し、その後に鉱酸による抽出など任意の
方法でプロタミンを高純度で抽出することを可能とする
ものである。
【0008】この洗浄処理では、ヒストン等の不純物蛋
白質、血液、粘液成分などの夾雑物だけを選択的に希鉱
酸中に抽出し、白子から夾雑物を十分に洗い出す。洗浄
処理を施す白子としては、そこに付着あるいは含有され
ている夾雑物が十分に洗浄除去されるように、磨砕した
ものとするのが好ましい。なお、白子の種類としては特
に制限はなく、サケ、ニシン、ニジマス、マグロなど従
来よりプロタミンの製造原料として使用されている白子
を広く使用することができる。
【0009】また、洗液とする希鉱酸としては、白子の
種類にもよるが、0.05〜0.2N程度の希鉱酸を使
用するのが好ましい。もちろんこの濃度は限定的ではな
いが、0.05N未満の希鉱酸では夾雑物が抽出され難
くなるので十分な洗浄ができなくなり、一方0.2Nを
超える希鉱酸を使用すると夾雑物の他にプロタミンも抽
出されてプロタミンの損失をきたし生産性が低下するの
で好ましくない。
【0010】希鉱酸の使用量は、白子の種類や量に応じ
て酸の総量(酸の規定度N×酸の使用量l)が十分なも
のとなるように定めることが好ましく、一般には白子に
対して1〜3倍容量程度とするのが好適である。また、
洗浄処理はこのような希鉱酸を白子と混合攪拌し、洗液
を分離除去するだけで容易に行うことができるが、この
場合の混合攪拌時間(洗浄時間)は、白子の種類、希鉱
酸の規定度、使用量等に応じて高い洗浄効率を実現でき
るように適宜定める。通常は数時間以内で十分な洗浄処
理を達成することができる。
【0011】以上のように、洗浄処理の条件は白子の種
類、希鉱酸の規定度および使用量、洗浄時間等の相互の
関係が全体として好適なものとなるように設定すること
が好ましい。このような条件としては、サケやニシン等
の魚類の白子の磨砕物に対して0.2Nの塩酸を1倍容
量使用し、洗浄時間を1時間とすることを例示すること
ができる。
【0012】なお、夾雑物を抽出した洗液を洗浄後に白
子から分離除去する方法は、遠心分離や濾過等の常法に
よることができる。このように白子に洗浄処理を施した
後は、その洗浄処理物(すなわち洗浄処理した白子)か
ら抽出によりプロタミンを製造する。これによりヒスト
ン等の不純物蛋白質、血液、粘液成分等の夾雑物の含有
量が著しく低減した高純度のプロタミンの抽出液を得る
ことが可能となる。
【0013】なお、この場合の抽出方法については特に
制限はなく従来の鉱酸による抽出方法を利用することが
でき、その際の抽出条件としては、使用する鉱酸の規定
度や量および抽出時間をプロタミンの抽出効率を高めら
れるように適宜設定する。抽出条件は白子の種類にもよ
るが、たとえばサケやニシン等の白子に対して1Nの鉱
酸を2倍容量使用し、抽出時間を1時間とする。
【0014】また、抽出条件を設定するに際しては、抽
出時間を必要以上に長くしないようにし、通常数時間以
内とする。0.2N〜0.5N程度の希鉱酸を使用して
抽出する場合でも抽出に長時間をかけすぎるとかえって
抽出量が半減する。抽出したプロタミンは、必要により
さらに電気透析等の常法により脱塩濃縮と乾燥で遊離型
とすることができ、また従来の塩形成方法により、塩酸
塩、硫酸塩、硝酸塩等の所望の塩形態とすることができ
る。
【0015】以上のように、この発明の方法は、洗浄処
理を施すことにより魚類の白子からプロタミンを選択的
に高純度抽出できるようにするが、プロタミンの鉱酸抽
出液は、適宜な方法でさらに精製してもよい。この場合
の精製方法としては、たとえば従来公知の、アルカリ剤
の添加による塩析法、縮合リン酸塩の添加による沈殿
法、エタノ−ル等の有機溶媒による沈殿法、酵素を作用
させる方法、プロタミンを遊離化した後イオン交換や電
気透析する方法等が適宜に併用される。
【0016】また、この発明の発明者が提案している鉱
酸抽出液に酸可溶性カチオン系高分子凝集剤を添加して
夾雑物を分離除去する方法も適宜に用いられる。酸可溶
性カチオン系高分子凝集剤としては、酸溶液に溶解して
ポリ陽イオンとなるものを広く使用できる。たとえばキ
トサン、ポリアミノアルキルメタクリレート、ポリエチ
レンイミン、ハロゲン化ポリジアリルアンモニウム、ア
イオネン系凝集剤等を使用することができる。特に、キ
トサンは好適に使用することができる。
【0017】これらの高分子凝集剤は常法の凝集分離法
によって使用することができる。たとえば、キトサンを
用いる場合には、任意の鉱酸によるプロタミンの抽出液
にキトサンを添加して攪拌混合し、pHを8〜10程度
に調整し、キトサンと共に夾雑物を沈澱させ、その沈澱
物を遠心分離等によって分離除去する。この発明におい
て、より高純度のプロタミンを製造する場合には、洗浄
処理をした白子からの鉱酸抽出液に、これらの精製方
法、特にこの発明者が提案している酸可溶性カチオン系
高分子凝集剤を用いる精製方法を適用することが望まし
い。すなわち、まず白子に前述の希鉱酸による洗浄処理
を施し、次にその洗浄処理物から鉱酸でプロタミンを抽
出し、そのプロタミンの鉱酸抽出液に対してこの精製方
法を適用する。
【0018】なお、この場合においても鉱酸によるプロ
タミンの抽出方法自体は常法によることができる。ま
た、この精製後に遊離型、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩等の
所望の塩形態とすることも常法によることができる。以
下、この発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
【0019】
【実施例】実施例1 白子の好適な洗浄条件を検討するために、プロタミン含
有量8%、5%、2.5%の3種類の白子に対して、そ
れぞれ次の(i)〜(iii)の抽出処理を施し、それらの
抽出液中の成分を電気泳動法により検出した。
【0020】(i)1N塩酸、1倍容量による1時間の
抽出処理。 (ii)0.2N塩酸、1.5倍容量による1時間の抽出
処理。 (iii)0.2N塩酸、1.5倍容量による1時間の抽出
処理をした後、さらにその抽出残渣に1N塩酸、1倍容
量による1時間の抽出処理。 この結果、プロタミン含有量の異なるいずれの種類の白
子についても、(i)の場合の抽出液にはプロタミンと
共にヒストン等の夾雑物が検出され、(ii)の場合の抽
出液にはプロタミンがほとんど検出されることなく相当
量のヒストンその他の夾雑物が検出され、また(iii)の
場合の抽出液にはヒストン等の夾雑物は検出されること
なくプロタミンのみが検出された。
【0021】(i)に対しての(ii)(iii)の対比から
明らかなように、ヒストン等の夾雑物を含有しない高純
度のプロタミン抽出液を得るためには、1N塩酸で抽出
処理をする前に、0.2N塩酸で洗浄処理して夾雑物を
抽出除去するのが有効であることが確認できた。実施例2 白子の好適な洗浄条件あるいは抽出条件を検討するため
に、次のように、白子の種類、抽出溶媒としての塩酸の
規定度および使用量、抽出時間を変えて抽出処理を行
い、塩酸抽出液中に抽出されるプロタミンの回収率をH
PLCで測定し、また不純物蛋白質成分を電気泳動法に
より検出した。なおHPLCのスタンダードとしてはシ
グマ社製、ナカライテスク製、和光純薬製のSalmine su
lfate,Salmine chloride, Salmine free base 及びClup
eine sulfateを用いた。
【0022】(i)白子…プロタミン含有量8%、5
%、2.5%の3種類 (ii)塩酸の規定度…0.2N、0.5N、1N、2N (iii)塩酸の使用量(白子に対する容量比)…1倍、2
倍、5倍 (iv)抽出時間…1時間、2時間、20時間 HPLCの測定結果をプロタミン含有量8%、5%およ
び2.5%の各々の白子について示したものが図1、図
2および図3である。
【0023】この結果、塩酸中に抽出されるプロタミン
の回収率は白子の種類に応じて異なるものの塩酸の規定
度、使用量および抽出時間に対してほぼ同様の挙動を示
していた。すなわち、いずれの白子においても、1Nと
2Nの塩酸による場合にはプロタミンの回収率はほぼ等
しく、0.2Nの場合には著しく低下しており、特に
0.2Nの塩酸を1倍容量使用したものについては抽出
液には全くプロタミンが検出されなかった。
【0024】これにより白子の洗浄処理には0.2N以
下の希鉱酸が好適であり、また抽出処理には0.2Nよ
り高い規定度の鉱酸が好適であることがわかった。ま
た、0.5N以下の場合にはプロタミンの回収率が塩酸
の使用量に大きく依存するが、1N以上の場合には依存
性は小さくなるので、安定的な回収率を確保するための
抽出処理としては1N程度以上の鉱酸を使用するのが好
ましいことがわかった。
【0025】抽出時間に関しては、図2から明らかなよ
うに、数時間程度ではプロタミンの回収率に大きな差異
はないが、20時間程度の長時間の処理を行うと、プロ
タミンが加水分解するためか、回収率が著しく低下し、
処理条件としては好ましくないこともわかった。実施例3 サケの白子(プロタミン含有量7%)1Kgを摩砕し、
0.2Nの塩酸1lを加えた後に攪拌して洗浄し、洗液
を遠心分離(7000G,5分)により除去した。
【0026】次に残渣に対して1Nの塩酸2lを加えて
攪拌し、遠心分離して上澄を採取し、中和してプロタミ
ン抽出液を得た。このプロタミン抽出液の成分を分析し
たところ、固形分7.44%、プロタミン含有量2.8
5%、NaCl含有量4.01%であり、プロタミンの
純度(プロタミン含有量/(固形分−NaCl含有
量))は83.2%であった。
【0027】このプロタミン純度は後述する洗浄処理を
しない比較例に比べて著しく高純度であった。実施例4 実施例3と同様にして、サケの白子1Kgを0.2Nの
塩酸1lにより洗浄し、次いで1Nの塩酸2lによりプ
ロタミンを抽出し、遠心分離して上澄を採取した。
【0028】この上澄に、キトサン2.5Kgを添加し
pHを調整してプロタミン抽出液を精製した。この精製
したプロタミン抽出液の成分を分析したところ、固形分
6.90%、プロタミン含有量2.68%、NaCl含
有量4.05%であり、プロタミンの純度は94%であ
った。比較例 実施例3と同様にして、サケの白子1Kgを摩砕し、1
Nの塩酸2lを加えて攪拌し、遠心分離して上澄を採取
し、中和してプロタミン抽出液を得た。
【0029】このプロタミン抽出液の成分を分析したと
ころ、固形分8.77%、プロタミン含有量2.65
%、NaCl含有量3.78%であり、プロタミンの純
度は53.1%にすぎなかった。洗浄処理や精製処理を
しないこの比較例のプロタミン純度は前述の実施例に比
べて著しく劣っていた。実施例5 凍結保存していたサケの白子(プロタミン含有量7%)
1Kgを解凍し、摩砕後、皮を除去した。これに0.2
Nの塩酸1lを加えて1時間攪拌して洗浄し、遠心分離
(7000G,5分)により洗液を除去した。
【0030】次に残渣に対して1Nの塩酸2lを加えて
1時間攪拌し、遠心分離して上澄を採取し、プロタミン
抽出液を得た。このプロタミン抽出液1.5lに0.2
Nの塩酸に溶解した1%キトサン(共和油脂工業社製フ
ローナック)150mlを添加し、pHを8〜10に調
整して凝集沈澱させ、遠心分離して上澄を採取し、プロ
タミン抽出液の精製液1.7lを得た。
【0031】次にこの精製液を使用して、以下のように
(i)硫酸プロタミン、(ii)塩酸プロタミン、(iii)
遊離プロタミンを調製し、それらの純度を測定した。 (i)硫酸プロタミン 精製したプロタミン抽出液1lに10%硫酸100ml
とエタノール5lを添加し、5℃に冷却後遠心分離(7
000G,5分)して残渣を採取し、さらに乾燥して硫
酸プロタミン36gを得た。この硫酸プロタミンの純度
は94%であった。 (ii)塩酸プロタミン 精製したプロタミン抽出液1lにエタノール5lを添加
し、5℃に冷却後遠心分離(7000G,5分)して残
渣を採取し、さらに乾燥して塩酸プロタミン35gを得
た。この塩酸プロタミンの純度は93%であった。 (iii)遊離プロタミン 精製したプロタミン抽出液1lをpH13に調整し、電
気透析(旭硝子社製Du−ob型、30V,5hr)に
よりほぼ電流が流れなくなるまで脱塩透析し、さらに濃
縮、乾燥して遊離プロタミン27.5gを得た。この遊
離プロタミンの純度は95%であった。実施例6 凍結保存していたサケの白子(プロタミン含有量4%)
1Kgを使用し、0.2Nの塩酸を1.5l使用した以
外は実施例5と同様にして、硫酸プロタミン、塩酸プロ
タミンおよび遊離プロタミンを製造した。
【0032】その結果、硫酸プロタミン18g、塩酸プ
ロタミン18gおよび遊離プロタミン15gを得た。実施例7 凍結保存していたニシンの白子(プロタミン含有量4
%)1Kgを実施例5と同様に処理してプロタミン抽出
液の精製液1.7lを得た。
【0033】次にこの精製液を陰イオン交換樹脂(住友
化学社製Duolite A−162)で処理し、エタノール5
lを添加し、5℃に冷却後遠心分離(7000G,5
分)して残渣を採取した。この残渣を温水100mlで
再溶解し、エタノール1lを添加して沈澱物を得た。こ
れを乾燥して遊離プロタミン20gを得た。この遊離プ
ロタミンの純度は98%であり、極めて高純度であっ
た。
【0034】
【発明の効果】この発明の方法により、魚類の白子から
プロタミンを簡便にかつ選択的に抽出し、またプロタミ
ン抽出液を高純度に精製することが可能となる。不純物
をほとんど含有せず極めて高純度で医薬品にも有用な高
品質のプロタミンを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロタミン含有量8%の白子からのプロタミン
の回収率を示した、塩酸濃度と回収率との相関図であ
る。
【図2】プロタミン含有量5%の白子からのプロタミン
の回収率を示した、塩酸濃度と回収率との相関図であ
る。
【図3】プロタミン含有量2.5%の白子からのプロタ
ミンの回収率を示した、塩酸濃度と回収率との相関図で
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 魚類の白子からプロタミンを抽出するに
    際し、あらかじめ白子を希鉱酸で洗浄処理することを特
    徴とするプロタミンの製造方法。
  2. 【請求項2】 希鉱酸として、0.05〜0.2Nのも
    のを使用する請求項1のプロタミンの製造方法。
  3. 【請求項3】 希鉱酸を、魚類の白子の1〜3倍容量使
    用する請求項1または2のプロタミンの製造方法。
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