JPH083468A - 着色料製造方法、着色海藻エキス製造方法および海藻食品材製造方法 - Google Patents

着色料製造方法、着色海藻エキス製造方法および海藻食品材製造方法

Info

Publication number
JPH083468A
JPH083468A JP6163128A JP16312894A JPH083468A JP H083468 A JPH083468 A JP H083468A JP 6163128 A JP6163128 A JP 6163128A JP 16312894 A JP16312894 A JP 16312894A JP H083468 A JPH083468 A JP H083468A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seaweed
colorant
extract
producing
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6163128A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2639630B2 (ja
Inventor
Kazuo Imai
和夫 今井
Hironori Sakamoto
浩徳 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEW NITSUPO KK
Original Assignee
NEW NITSUPO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEW NITSUPO KK filed Critical NEW NITSUPO KK
Priority to JP6163128A priority Critical patent/JP2639630B2/ja
Publication of JPH083468A publication Critical patent/JPH083468A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2639630B2 publication Critical patent/JP2639630B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Edible Seaweed (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】自然の海藻らしい色および香りを備えた着色料
製造方法、ならびに自然の海藻らしい色の濃い海藻エキ
ス製造方法および海藻食品材製造方法を提供する。 【構成】コンブを粉砕して、抽出槽に仕込む。70%エ
タノール水溶液を導入し、室温で20分間、攪拌する。
抽出液を取り出し、加熱濃縮して黄色系着色料を得る。
抽出槽中のコンブ残渣は、コンブ食品材となる。このコ
ンブ残渣に83%エタノール水溶液を添加し、50℃に
加熱して、20分間、攪拌する。抽出液を取り出し、加
熱濃縮して緑色系の着色料を得る。コンブエキスに黄色
系着色料および緑色系着色料を添加し、緑色系の着色コ
ンブエキスを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品に使用可能な着色
料製造方法、着色海藻エキス製造方法および海藻食品材
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、天然物を素材とした着色料製造
方法は、粉砕法、酵素反応法、培養法および抽出法の4
つの方法に分類される。(1)粉砕法は、天然物に乾
燥、粉砕などの簡単な物理的処理をして作る方法であ
る。この方法による着色料としては、天然葉緑素を含む
植物を原料とするものがある。(2)酵素反応法は、天
然抽出物にある種の天然アミノ酸を添加し、酵素処理に
よって有色物質を得る方法である。この方法による着色
料としては、クチナシ青色素がある。(3)培養法は、
例えば、紅麹菌を蒸米、炭水化物などとともに液体培養
することにより、紅麹菌の産生する赤色色素を得る方法
である。この方法による着色料としては、紅麹色素があ
る。(4)抽出法は、熱水または有機溶媒を用いて天然
物から色素を抽出する方法である。抽出法は最も一般的
な方法であり、大部分の天然色素はこの方法による。
【0003】従来の海藻エキス製造方法としては、例え
ば、特開昭59−154966号公報に示す方法があ
る。すなわち、還元コンブに縮合リン酸塩および繊維分
解酵素を添加し、pH調整後、30〜60℃で作用さ
せ、細粒化してタンパク分解酵素およびデンプン分解酵
素を添加し、3〜5時間反応させて成分を抽出する方法
である。
【0004】海藻食品材製造方法としては、例えば、特
開昭60−227661号公報に示す方法がある。すな
わち、次亜塩素酸ナトリウム等の処理剤でコンブを処理
する方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、食品産業の多様
化に伴い、自然の海藻らしさを有する着色料、海藻エキ
スおよび海藻食品材が強く求められている。しかしなが
ら、従来の着色料製造方法、海藻エキス製造方法および
海藻食品材製造方法では、製造したものに所望の海藻ら
しさを得ることができなかった。
【0006】すなわち、着色料では、自然の海藻らしい
色とともに、海藻特有の香りを併せ持つものが求められ
ている。しかしながら、従来の着色料製造方法による着
色料には、海藻が本来持つ色および香りを備えたものは
なく、これらの着色料に海藻から抽出した香料を添加し
ても自然の海藻が持つ色および香りのものは得られない
という問題点があった。
【0007】また、特開昭59−154966号公報に
示す従来の海藻エキス製造方法では、得られた海藻エキ
スは淡緑褐色であり、海藻らしい色の濃い海藻エキスを
製造することができないという問題点があった。
【0008】また、特開昭60−227661号公報に
示す従来の海藻食品材製造方法では、得られた海藻食品
材は白色であり、海藻らしい緑色の濃い海藻食品材を製
造することができないという問題点があった。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、自然の海藻らしい色および香りを
備えた着色料製造方法、ならびに自然の海藻らしい色の
濃い海藻エキス製造方法および海藻食品材製造方法を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用】一般に、天然
物から着色料を製造する場合、目的とする色素を多く含
む天然物を抽料とするのが効率的である。このため、従
来、緑色系着色料を得るには、クロロフィルを多く含む
陸上植物が抽料とされてきた。また、黄色系着色料を得
るには、フコキサンチンを多く含む陸上植物が抽料とさ
れてきた。海藻もこれらの色素を含んでいるが、クロロ
フィルの場合、陸上植物が乾物重量で約1%含んでいる
のに対し、含有量の多い緑藻でも約0.77%、褐藻で
0.46%、紅藻で0.31%しか含んでおらず、フコ
キサンチンの場合、陸上植物が約0.7%含んでいるの
に対し、含有量の多い褐藻でも約0.36%、紅藻で
0.21%、緑藻で0.16%しか含んでいない。従っ
て、従来、海藻は、着色料を製造するためには効率が悪
く、用いられていなかった。
【0011】これに対し、本発明者は、自然の海藻らし
さを有する着色料を得るには、海藻を原料とするのが最
も効果的であると考え、敢えて海藻を抽料として選択し
たものである。しかしながら、海藻中には、クロロフィ
ル、フコキサンチン、その他の色素が共に含まれている
ため、目的とする色の抽出が難しいという問題があり、
また、その他、海藻特有の問題があった。本発明者は、
研究を重ねた結果、これらの問題を解決し、本発明を完
成した。
【0012】すなわち、上記目的を達成するために、本
発明の請求項1に係る着色料製造方法は、クロロフィル
およびフコキサンチンを含む海藻を、温度0℃以上50
℃未満、濃度55%以上70%以下のエタノール水溶液
と接触させ、前記エタノール水溶液を前記海藻から分離
することを特徴とする。
【0013】海藻は、自然の色が保たれているため、塩
蔵塩抜きしたものが好ましく、また、色素を抽出しやす
いよう刻んだものが好ましい。溶媒となるエタノール水
溶液の温度は、0℃未満だと一部凍るおそれがあり、5
0℃以上だと緑色系色素の抽出量が多くなるため、0℃
以上50℃未満の範囲でなければならない。
【0014】また、エタノール水溶液のエタノール濃度
は、55%未満では海藻中のアルギン酸が溶出して粘稠
度を増し、攪拌混合しにくくなり、70%を超えると緑
色系色素の抽出量が多くなるため、55%以上70%以
下の範囲でなければならない。なお、エタノール水溶液
の濃度は、水に対するエタノールの重量比である。エタ
ノール水溶液の温度およびエタノール濃度は、エネルギ
ーコストを下げるとともに、黄色系色素の抽出量を多く
するため、特に、温度が20℃前後または室温で、濃度
が70%が好ましい。
【0015】海藻をエタノール水溶液と接触させる方法
としては、海藻をエタノール水溶液に浸漬して攪拌する
方法、海藻をエタノール水溶液中で超音波処理する方法
(特開平2−83329号公報参照)、その他、いかな
る方法であってもよい。エタノール水溶液の接触時間
は、接触状況によって適宜、選択でき、限定されない
が、20分以上が好ましい。
【0016】色素を抽出したエタノール水溶液は、濾
過、デカンテーション、その他、いかなる方法で海藻か
ら分離してもよい。この製造方法により、フコキサンチ
ン、クロロフィル等の色素を含み、黄色系の色と、磯臭
さの強い香り・風味とを備えた着色料を製造することが
できる。
【0017】本発明の請求項2に係る着色料製造方法
は、クロロフィルおよびフコキサンチンを含む海藻を、
温度0℃以上50℃未満、濃度55%以上70%以下の
エタノール水溶液と接触させる第1工程と、前記第1工
程後の前記海藻を温度50℃以上78.3℃以下、濃度
60%以上のエタノール水溶液と接触させる第2工程
と、前記第2工程後の前記エタノール水溶液を前記海藻
から分離する第3工程と、から成ることを特徴とする。
【0018】第1工程のエタノール水溶液の温度および
濃度は、請求項1に係る着色料製造方法の場合と同様で
ある。第1工程により、海藻から黄色系色素の多くと、
磯臭さの強い香り成分の多くが除去される。第1工程後
のエタノール水溶液は、黄色系の色と、磯臭さの強い香
り・風味とを備えた着色料として使用できる。
【0019】第2工程で、溶媒となるエタノール水溶液
の温度は、50℃未満だと緑色系色素の抽出量が少な
く、78.3℃ではエタノールの沸点に達するため、5
0℃以上78.3℃以下の範囲でなければならない。ま
た、第2工程のエタノール水溶液のエタノール濃度は、
60%未満では緑色系色素の抽出量が少ないため、60
%以上100%以下でなければならない。
【0020】第2工程のエタノール水溶液の温度および
エタノール濃度は、より多くの緑色系色素を抽出するた
め、特に、温度が70℃以上で、濃度が80%以上であ
るのが好ましい。第2工程のエタノール水溶液の接触時
間は、第1工程の場合と同様に、20分以上が好まし
い。
【0021】第2工程のエタノール水溶液は、第1工程
のエタノール水溶液を回収してリサイクルしたものであ
ってもよい。この製造方法により、クロロフィル、フコ
キサンチン等の色素を含み、緑色系の色と、海藻の磯の
香り・風味とを備えた着色料を製造することができる。
【0022】本発明の請求項3に係る着色料製造方法
は、請求項2記載の着色料製造方法において、前記第3
工程後の前記エタノール水溶液に糖アルコールを添加
し、加熱濃縮することを特徴とする。
【0023】糖アルコールは、マンニット、ソルビッ
ト、マルチット、キシリット、その他、いかなる糖アル
コールであっても、また、これらの2種以上の組合せか
ら成ってもよいが、糖アルコールが固形物として残らな
いようにするため、液糖が好ましい。
【0024】着色料は、加熱濃縮によりアルコール濃度
が70%以下になると、含まれるクロロフィルが常温で
沈澱してしまうが、糖アルコールを添加することによっ
て、クロロフィルの沈澱を抑えることができる。着色料
は、濃縮することによって、色および香り・風味が濃く
なる。エタノール溶液の濃縮は、マンニットの針状結晶
が析出しない程度が好ましい。
【0025】本発明の請求項4に係る着色料製造方法
は、請求項1,2または3記載の着色料製造方法におい
て、前記海藻は、コンブまたはワカメであることを特徴
とする。
【0026】原料となる海藻は、クロロフィルおよびフ
コキサンチンを含むものであれば、緑藻、紅藻、褐藻の
いずれであってもよいが、コンブおよびワカメは、色お
よび香り・風味が海藻らしく、一般に好まれる海藻のた
め、原料として好ましい。
【0027】本発明の請求項5に係る着色海藻エキス製
造方法は、海藻エキスに、請求項1,2,3または4記
載の着色料製造方法により製造された着色料を添加する
ことを特徴とする。
【0028】海藻エキスの原料には素干しコンブがよく
用いられるが、素干しコンブから作った海藻エキスは、
淡褐色を呈する。しかしながら、このような海藻エキス
であっても、前述の着色料を添加することにより、海藻
らしい黄色系または緑色系の濃い色を呈する。なお、原
料となる海藻エキスは、いかなる方法で製造したもので
もよい。添加する着色料は、請求項1記載の着色料製造
方法により製造された黄色系着色料と請求項2,3また
は4記載の着色料製造方法により製造された緑色系着色
料とをブレンドしたものであってもよい。
【0029】本発明の請求項6に係る海藻食品材製造方
法は、クロロフィルおよびフコキサンチンを含む海藻
を、温度0℃以上50℃未満、濃度55%以上70%以
下のエタノール水溶液と接触させ、前記海藻を前記エタ
ノール水溶液から分離することを特徴とする。
【0030】エタノール水溶液の温度および濃度は、請
求項1に係る着色料製造方法の場合と同様である。エタ
ノール水溶液から分離した海藻は、黄色系色素の多く
と、磯臭さの強い香り成分の多くが除去されるため、緑
色系の色と、海藻の磯の香り・風味とを備えた海藻食品
材を製造することができる。製造された海藻食品材は、
海藻のぬめりがとれて、シャキシャキした感触のものと
なる。この海藻食品材は、例えば、味付け、乾燥して、
料理の材料としたり、即席スープや即席麺の具とした
り、食品材として種々の用途が可能である。
【0031】
【試験例】海藻を処理するエタノール水溶液の好ましい
温度および濃度範囲を選択するため、試験1および試験
2を行った。
【0032】まず、試験1を行った。塩蔵コンブを塩抜
きし、水分を約87%の原草の状態に戻した。このコン
ブを6ミリ目チョッパーで粉砕した。この粉砕したコン
ブを抽出槽に仕込んで、3倍重量のエタノール水溶液に
約20分間、浸漬し、攪拌した。エタノール水溶液の温
度および濃度は、20℃、50℃、70℃で、それぞれ
50%、55%、60%、70%であった。黄色系色素
を抽出したエタノール水溶液を抽出槽から取り出し、色
を判定した。その結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】表1をみると、黄色系の色の着色料として
は、50℃の場合、どの濃度でも好ましくなく、20℃
の場合、55%以上のもの、特に、70%のものが好ま
しいことがわかる。
【0035】また、抽出槽から取り出したエタノール水
溶液を99.5%エタノールで10分の1に希釈した。
これをφ10ミリセルに入れ、分光光度計により450
nmおよび665nmの波長で測定した。なお、450
nmの波長では黄色系の色の濃さを判定でき、665n
mの波長では緑色系の色の濃さを判定できる。
【0036】この結果を図1に示す。図1をみると、2
0℃のエタノール水溶液では、70%の濃度までは緑色
系色素の抽出量はあまり増加しないことがわかる。50
℃のエタノール水溶液では、55%と60%との間で緑
色系色素の抽出量が顕著に増えていることがわかる。ま
た、濃度が上がるほど、また、温度が高くなるほど、黄
色系色素の抽出量が多くなることがわかる。温度と吸光
度とは大体比例している。
【0037】次に、試験2を行った。試験1の処理後の
コンブを抽出槽に仕込んで、3倍重量のエタノール水溶
液に約20分間、浸漬し、攪拌した。エタノール水溶液
の温度および濃度は、20℃、50℃、70℃で、それ
ぞれ60%、70%、83%であった。緑色系色素を抽
出したエタノール水溶液を抽出槽から取り出し、色を判
定した。その結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】表2をみると、緑色系の色の着色料として
は、20℃の場合、70%以上のものが好ましく、50
℃の場合、どの濃度でも好ましく、70℃の場合、60
%以上のものが好ましいことがわかる。
【0040】また、抽出槽から取り出したエタノール水
溶液を99.5%エタノールで10分の1に希釈した。
これをφ10ミリセルに入れ、分光光度計により450
nmおよび665nmの波長で測定した。
【0041】この結果を図2に示す。図2をみると、7
0℃のエタノール水溶液では、黄色系色素が吸光度1.
35を境に抽出量が落ちている。これは、黄色系色素の
絶対量の関係と考えられる。また、濃度が上がるほど、
また、温度が高くなるほど、緑色系色素の抽出量が多く
なることがわかる。
【0042】
【実施例】次に、本発明の一実施例について説明する。
40kgの塩蔵コンブを塩抜きし、6ミリ目チョッパー
で粉砕して、抽出槽に仕込んだ。次に、285kgの7
0%エタノール水溶液を抽出槽に導入し、室温20℃で
20分間、攪拌しながら、充分に塩蔵コンブを接触させ
た。この抽出液310kgを抽出槽から取り出し、80
℃で加熱濃縮し、黄色系の液状濃縮着色料約50kgを
得た。この着色料は、鮮やかな濃い黄色であった。
【0043】抽出槽中の塩蔵コンブ残渣33kgのう
ち、9kgをコンブ食品材とした。このコンブ食品材
は、鮮やかな濃い緑色を有し、コンブの香りを発散して
いた。このコンブ食品材をそのまま食べてみたところ、
海藻のぬめりがとれ、シャキシャキしたテクスチャーで
あった。
【0044】抽出槽中の残りの塩蔵コンブ残渣24kg
に83%エタノール水溶液124kgを添加し、50℃
に加熱して、20分間、攪拌しながら、それら内容物を
充分に接触させた。この抽出液128kgを抽出槽から
取り出し、29kgの糖アルコールを加えて、80℃で
加熱濃縮し、緑色系の液状濃縮着色料約50kgを得
た。この着色料は、鮮やかな濃い緑色であった。なお、
このとき、18kgの抽出残渣を得た。
【0045】これらの黄色系着色料および緑色系着色料
の成分分析を行ったところ、黄色系着色料にはフコキサ
ンチンが3.8mg/100g含まれ、緑色系着色料に
はクロロフィルが14.0mg/100mg含まれてい
た。いずれの着色料も、コンブ独特の香りを強く発散
し、コンブの風味を有していた。
【0046】また、コンブエキスを準備した。まず、素
干コンブ20kgに水130kgを加え、80℃で20
分、加熱後、濾過し、90kgの抽出液を得た。この抽
出液を加熱濃縮し、20kgの淡緑褐色のコンブエキス
を得た。このコンブエキスに黄色系着色料1kgおよび
緑色系着色料2kgを添加し、混合した。こうして、コ
ンブらしい緑色系の色の濃い着色コンブエキス23kg
を得た。この着色コンブエキスは、コンブらしい磯の香
り・風味を有していた。
【0047】こうして製造した黄色系着色料および緑色
系着色料は、コンブエキスの着色に限らず、種々の食品
の着色や、飲料その他の健康食品などに用いることがで
き、食品以外の用途も可能である。着色コンブエキスお
よびコンブ食品材もまた、種々の食品に用いることがで
き、コンブの用途を広げるものである。
【0048】
【発明の効果】本発明に係る着色料製造方法、着色海藻
エキス製造方法および海藻食品材製造方法によれば、自
然の海藻らしい色および香り・風味を備えた着色料、な
らびに自然の海藻らしい色の濃い海藻エキスおよび海藻
食品材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験1で黄色系色素を抽出したエタノール水溶
液の、異なる温度ごとの濃度と吸光度との関係を示すグ
ラフである。
【図2】試験2で緑色系色素を抽出したエタノール水溶
液の、異なる温度ごとの濃度と吸光度との関係を示すグ
ラフである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クロロフィルおよびフコキサンチンを含む
    海藻を、温度0℃以上50℃未満、濃度55%以上70
    %以下のエタノール水溶液と接触させ、前記エタノール
    水溶液を前記海藻から分離することを特徴とする着色料
    製造方法。
  2. 【請求項2】クロロフィルおよびフコキサンチンを含む
    海藻を、温度0℃以上50℃未満、濃度55%以上70
    %以下のエタノール水溶液と接触させる第1工程と、 前記第1工程後の前記海藻を温度50℃以上78.3℃
    以下、濃度60%以上のエタノール水溶液と接触させる
    第2工程と、 前記第2工程後の前記エタノール水溶液を前記海藻から
    分離する第3工程と、 から成ることを特徴とする着色料製造方法。
  3. 【請求項3】前記第3工程後の前記エタノール水溶液に
    糖アルコールを添加し、加熱濃縮することを特徴とする
    請求項2記載の着色料製造方法。
  4. 【請求項4】前記海藻は、コンブまたはワカメであるこ
    とを特徴とする請求項1,2または3記載の着色料製造
    方法。
  5. 【請求項5】海藻エキスに、請求項1,2,3または4
    記載の着色料製造方法により製造された着色料を添加す
    ることを特徴とする着色海藻エキス製造方法。
  6. 【請求項6】クロロフィルおよびフコキサンチンを含む
    海藻を、温度0℃以上50℃未満、濃度55%以上70
    %以下のエタノール水溶液と接触させ、前記海藻を前記
    エタノール水溶液から分離することを特徴とする海藻食
    品材製造方法。
JP6163128A 1994-06-21 1994-06-21 着色料製造方法 Expired - Fee Related JP2639630B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6163128A JP2639630B2 (ja) 1994-06-21 1994-06-21 着色料製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6163128A JP2639630B2 (ja) 1994-06-21 1994-06-21 着色料製造方法

Related Child Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8325966A Division JP2673684B2 (ja) 1996-11-20 1996-11-20 着色海藻エキス製造方法
JP8325967A Division JP2673685B2 (ja) 1996-11-20 1996-11-20 海藻食品材製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH083468A true JPH083468A (ja) 1996-01-09
JP2639630B2 JP2639630B2 (ja) 1997-08-13

Family

ID=15767730

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6163128A Expired - Fee Related JP2639630B2 (ja) 1994-06-21 1994-06-21 着色料製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2639630B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020042014A (ko) * 2000-11-29 2002-06-05 최원철 규조류로부터 분리한 자유라디칼 소거기능이 있는 화합물및 그 제조방법
KR100512028B1 (ko) * 2002-04-04 2005-08-31 학교법인 봉석학원 동아인재대학 해조류의 색소 추출물을 함유하는 기능성 건강 음료 및 그제조방법
JP2007037475A (ja) * 2005-08-04 2007-02-15 Ogawa & Co Ltd 海藻エキスの製造方法
KR100737241B1 (ko) * 2006-03-29 2007-07-09 목포대학교산학협력단 젤라틴 코팅을 이용한 해조 샐러드의 제조방법 및 이에의해 제조된 해조 샐러드
JP5890880B1 (ja) * 2014-09-29 2016-03-22 マルハニチロ株式会社 ヨウ素を低減化させた褐藻類の製造法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020042014A (ko) * 2000-11-29 2002-06-05 최원철 규조류로부터 분리한 자유라디칼 소거기능이 있는 화합물및 그 제조방법
KR100512028B1 (ko) * 2002-04-04 2005-08-31 학교법인 봉석학원 동아인재대학 해조류의 색소 추출물을 함유하는 기능성 건강 음료 및 그제조방법
JP2007037475A (ja) * 2005-08-04 2007-02-15 Ogawa & Co Ltd 海藻エキスの製造方法
KR100737241B1 (ko) * 2006-03-29 2007-07-09 목포대학교산학협력단 젤라틴 코팅을 이용한 해조 샐러드의 제조방법 및 이에의해 제조된 해조 샐러드
JP5890880B1 (ja) * 2014-09-29 2016-03-22 マルハニチロ株式会社 ヨウ素を低減化させた褐藻類の製造法
WO2016052460A1 (ja) * 2014-09-29 2016-04-07 マルハニチロ株式会社 ヨウ素を低減化させた褐藻類の製造法
GB2545593A (en) * 2014-09-29 2017-06-21 Maruha Nichiro Corp Method for producing brown algae in which iodine was reduced

Also Published As

Publication number Publication date
JP2639630B2 (ja) 1997-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7838051B2 (en) Method for manufacture of polyphenols by using seeds as starting material
JP2639630B2 (ja) 着色料製造方法
EP0054562B1 (de) Natürlicher geniessbarer farbstoff
JP2673685B2 (ja) 海藻食品材製造方法
JP2673684B2 (ja) 着色海藻エキス製造方法
JP2019157063A (ja) 藍葉加工産物を含有する着色料
JP2002027909A (ja) 紫サツマイモ乾燥フレーク及びその製造方法、並びに、紫サツマイモ濃縮エキス及びその製造方法
JP2884493B2 (ja) 米糠食品着色料の製造方法
KR100521341B1 (ko) 녹차소금 제조방법
JP2902848B2 (ja) きのこ類の水溶性食物繊維の製造法
CN110521994A (zh) 一种麻辣拌料及其加工工艺
JPS5886060A (ja) 酵母エキスの精製法
Zin et al. Characterization of Cylindra Beetroot Wastes Volarized with Green Solvent by Thermal Emerging Technology (Microwave Irradiation)
JP2934393B2 (ja) 青色色素の製造方法
KR20160130111A (ko) 강황이 함유된 식용유 및 그 제조방법
US5788758A (en) Method for manufacturing blue pigment
KR20150104397A (ko) 천연물로부터 엽록소를 분리하는 방법 및 엽록소를 제거하는 방법
KR101661321B1 (ko) 고지혈증 및 비만 예방용 조성물, 그 제조방법 및 이를 포함하는 건강기능식품
TWI471160B (zh) 仙人掌果實萃取物之萃取方法及用途
RU2731473C1 (ru) Способ производства растворимого кукурузного порошкообразного продукта
CN107801895A (zh) 一种复配食品着色剂及其制作方法
CN107164087A (zh) 一种利用壳聚糖与麦饭石复合处理提取油茶籽油的方法
Singla et al. Lake color formulation of beetroot extract and its optimization
JPH11169137A (ja) 低塩・低臭海藻およびその製造法並びにそれを利用した飲食物
RU2702598C1 (ru) Способ получения антоцианового красителя из ягодного сырья

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090502

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100502

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees