JPH0834130A - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

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JPH0834130A
JPH0834130A JP6174198A JP17419894A JPH0834130A JP H0834130 A JPH0834130 A JP H0834130A JP 6174198 A JP6174198 A JP 6174198A JP 17419894 A JP17419894 A JP 17419894A JP H0834130 A JPH0834130 A JP H0834130A
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thermal head
ink ribbon
common electrode
heat
ink
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Kyoji Shirakawa
享志 白川
Hisafumi Nakatani
壽文 中谷
Shinichi Sagawai
伸一 寒川井
Hirotoshi Terao
博年 寺尾
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/315Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material
    • B41J2/32Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads
    • B41J2/335Structure of thermal heads
    • B41J2/33555Structure of thermal heads characterised by type
    • B41J2/3357Surface type resistors

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  • Electronic Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクリボンとして薄膜リボンを有効利用で
き、比較的エッジ距離を取ることができるとともに、記
録媒体に対するインクの良好な転写性を保持し、長期間
にわたり高い印字品質を保持すること。 【構成】 発熱部13Aを保温層12の頂部から共通電
極14側の斜面にかけて形成し、共通電極上に空隙を設
けるとともに、プリンタのプラテンPに対する主たる加
圧を行う保温層12の頂部が発熱部13Aの中央部から
外れた低温部分でインクリボンの圧接を行なうようにし
たもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印字情報に従って通電
加熱することにより所望の印字を行なうサーマルヘッド
に係り、特に、熱応答性に優れ、良好な印字品質を得る
ことができるサーマルヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、サーマルプリンタに搭載される
サーマルヘッドは、インクリボンあるいは感熱紙などの
記録媒体に接した状態で使用されるものであり、複数個
の発熱素子を基板上に直線的に配列し、所望の印字情報
に基づいていずれかの発熱素子に選択的に順次通電を行
なって発熱素子を加熱させることにより、感熱プリンタ
においては感熱記録紙を発色させて印字を行い、熱転写
プリンタにおいてはインクリボンのインクを部分的に溶
融して普通紙に転写して印字を行なうように形成されて
いる。
【0003】図3は従来のこの種のサーマルヘッドの一
例を示すものであり、アルミナ等の絶縁性基板1の上面
には、低熱伝導性で保温層として機能する耐熱ガラスか
らなる平面状のグレーズ層2が形成されており、このグ
レーズ層2の発熱素子3の発熱部3Aの形成予定領域に
おける上面には、高さ5〜10μm程度の断面ほぼ台形
状のグレーズ層2の凸状部2aが一体に形成されてい
る。そして、前記グレーズ層2の上面には、Ta2 N、
Ta−SiO2 等の発熱抵抗体材料からなる複数の発熱
素子3が、蒸着、スパッタリング等により全体的に積層
された後にフォトリソグラフィ技術のエッチングを行な
うことにより直線状に整列して形成されている。これら
の各発熱素子3の両側の上面には、各発熱素子3に対し
て通電するための共通電極4aおよび個別電極4bがそ
れぞれ形成されている。これらの各電極4a,4bは、
例えば、導電性の良好なAl、Cu、Au等の軟質金属
からなり、約2μmの厚みに蒸着、スパッタリング等に
より全体的に積層された後にフォトリソグラフィ技術の
エッチングを行なうことにより所望の形状に形成されて
いる。
【0004】そして、前記各発熱素子3は、前記共通電
極4aおよび個別電極4b間に、最小印字単位たる1ド
ットに相当分の発熱部3Aを露出するようにして各個独
立に形成され、この発熱素子3の発熱部3Aは、前記各
電極4a,4b間に電圧を印加することにより発熱され
るようになっている。
【0005】前記絶縁性基板1、グレーズ層2、各発熱
素子3および各電極4a,4bの上面には、各発熱素子
3および各電極4a,4bを保護する約7〜10μmの
膜厚の保護層5が前記各電極4a,4bの端子部以外の
表面のすべてを被覆するように積層されている。
【0006】そして、このような従来のサーマルヘッド
を用いた熱転写プリンタ(図示せず)においては、サー
マルヘッドをインクリボンを介してプラテンの前方に搬
送される用紙のような所望の記録媒体(共に図示せず)
に圧接させた状態で、所望の印字信号に基づいて選択さ
れた発熱素子3に接続された個別電極4bに通電を行
い、選択された発熱素子3を発熱させることにより、発
熱させた発熱素子3に当接するインクリボンのインク
(共に図示せず)を溶融させて記録媒体に転写し、記録
媒体上に文字や図形などの所望の印字を行う。
【0007】そして、前述した従来のサーマルヘッドに
おいては、グレーズ層2の凸状部2a上に所望の発熱素
子3を配設して発熱部3Aを形成することにより、図示
しない熱転写プリンタのプラテンに対する当接性を高
め、印字品質を向上させるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の熱転
写プリンタにおいては、サーマルヘッドによる印字速度
の高速化および高精細化ならびに印字品質の向上がはか
られており、サーマルヘッドおよびインクリボンに対す
る各種の対策が行われている。
【0009】前記サーマルヘッドによる印字速度の高速
化および高精細化ならびに印字品質の向上の具体例とし
ては、従来のインクリボンのインク材料を冷時剥離タイ
プのワックス系から、熱時剥離タイプの樹脂系に転換す
るものが提案されており、これに伴い、サーマルヘッド
は、図4に示すように、サーマルヘッドの走行方向後端
側の端部となる絶縁性基板1上に片寄らせて設けられた
グレーズ層2の凸状部2a上に発熱部3Aが配設されイ
ンクリボンの剥離に寄与する絶縁性基板1の端縁たるエ
ッジ部との距離の小さいいわゆるリアルエッジタイプと
され、発熱部3Aにより加熱溶融されたインクが冷却固
化する前にインクリボンを記録媒体から剥離するいわゆ
る熱時剥離を行うように形成されている。
【0010】しかしながら、発熱部3Aが形成されるグ
レーズ層2の凸状部2aがリアルエッジタイプのサーマ
ルヘッドにおいては、共通電極部のスペースが大変小さ
いため、歩留まりが悪く、コストアップの要因となって
いた。
【0011】また、近年の熱転写プリンタには、サーマ
ルヘッドによるさらなる印字速度の高速化および高精細
化ならびに高印字品質化が求められており、例えば、印
字速度は100〜150cps、分解能は360〜40
0dpi、さらには600dpiに移行しようとしてお
り、ますます高速化され、かつ、ひとつの発熱部3Aの
面積にほぼ相当する発熱単位であるドットのサイズのよ
り小さいものが求められており、これらに対処するため
に、熱転写感度のより高い樹脂系インクリボンが提案さ
れている。
【0012】すなわち、インクリボンのインク層および
ベースフィルム層の厚みを薄くしてインクリボンの全体
の厚みを、例えば、従来の10μm程度から5μm程度
と大幅に薄くした、いわゆる薄膜リボンと称される熱時
剥離タイプの樹脂系インクリボンが提案されている。そ
して、この種の薄膜リボンにおいては、インクリボンの
厚みが薄くなるに従って、インクリボンの熱伝達速度が
高まるとともに、熱容量が顕著に低下し、熱しやすく・
冷めやすいという特性が強く、高い熱応答性を有する極
めて高感度なものとされている。
【0013】そして、このように高感度に形成されたイ
ンクリボンは、印字に供される際に、前記発熱部3Aで
加熱されて高温となった直後に、温度の低い共通電極4
aの外側の保護層5に圧接されることによって、早々に
その熱が失われることになる。しかしながら、発熱部3
Aにより加熱溶融されたインクが冷却固化する前にイン
クリボンを記録媒体から剥離しないと、インクリボンが
記録媒体に接着されてしまい、インクリボンの巻取が不
能となるばかりでなく、インクの切れ性および定着性が
低下し、例えば、5〜35℃の環境温度における良好な
印字品質を得ることができないという問題点があった。
【0014】そこで、前記発熱部3Aとインクリボンを
記録媒体から剥離する前記エッジ部との間(エッジ距
離)を短くし、共通電極4aの幅も短く形成することに
よって、インクが冷却しないうちにインクリボンと記録
媒体との剥離を行うようにしてインクの切れ性および定
着性の低下を防止することも考えられるが、共通電極4
aの幅を短くすることにより、共通電極4aの抵抗値の
増加による電圧降下(コモンドロップ)が発生し、印字
濃度むら等の印字品質の低下を生じるとともに、印字寿
命が低下するという問題が生じることになる。
【0015】また、インクが溶融状態にあるときは、記
録媒体に対するインクリボンのリボンスリップが発生し
やすく、このリボンスリップが生じると、インクリボン
と記録媒体との間に相対速度が生じてしまい、インクリ
ボンの斜行による走行不安定や、印字が適切に施されな
いことがあった。
【0016】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、インクリボンとして薄膜リボンを有効利用でき
るとともに、記録媒体に対するインクの良好な定着性を
保持し、長期間にわたり高い印字品質を保持することの
できるサーマルヘッドを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載のサーマルヘッドは、基板
の表面に凸状の保温層を形成し、この保温層上に、複数
の発熱素子と、これらの各発熱素子に接続される個別電
極および共通電極とを形成し、個別電極および共通電極
間に露出している部位の発熱素子を発熱部としてなるサ
ーマルヘッドにおいて、前記発熱部を前記保温層の頂部
から前記共通電極側の斜面にかけて形成したことを特徴
としている。
【0018】また、請求項2に記載のサーマルヘッド
は、請求項1において、前記保温層の頂部の最上部にま
で前記個別電極を延在したことを特徴としている。
【0019】さらに、請求項3に記載のサーマルヘッド
は、請求項1または請求項2において、前記共通電極側
の端部と前記保温層の頂部とを結ぶ仮想線分の下方に前
記保温層の前記共通電極側の斜面を位置させ、空隙を形
成したことを特徴としている。
【0020】
【作用】前述した構成からなる本発明のサーマルヘッド
は、発熱部を保温層の頂部から共通電極側の斜面にかけ
て形成したので、このサーマルヘッドを熱転写プリンタ
に適用すれば、プリンタのプラテンに対する主たる加圧
を行う保温層の頂部が発熱部の中央部から外れた部分で
行なうことができるため、発熱部との接触により加熱さ
れたインクリボンのインクが溶融してインクリボンと記
録媒体との摩擦力が低下しても、温度の低い保温層の頂
部がインクリボンと記録媒体を強固にプラテンに圧接す
るので、インクリボンのスリップが生じず、この結果、
カラー印字における各色の色重ね精度が向上し、良好な
印字品質が得られる。
【0021】また、インクリボンの通過経路となる共通
電極側の端部と保温層の頂部とを結ぶ仮想線分の下方に
保温層の供給電極側の斜面を位置させれば、発熱部との
接触により加熱され溶融されたインクリボンのインクが
低温状態にある共通電極上の保護層にも接触して冷却固
化されることがないので、比較的エッジ距離を長くして
もインクリボンと記録媒体との熱時剥離が可能とされ、
良好な印字品質が得られる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例により説明
する。
【0023】図1は本発明に係るサーマルヘッドの実施
例の要部を示す拡大縦断面図である。
【0024】本実施例のサーマルヘッドは、電気絶縁性
の基板11と、凸状部12aを有し低熱伝導性材料から
なり保温層としてのグレーズ層12と、発熱部13Aを
形成する発熱素子13と、各発熱素子13に接続される
共通電極14と、各発熱素子13に独立して通電を行う
複数の個別電極15と、これらのグレーズ層12、各発
熱素子13、共通電極14、各個別電極15の上部を被
覆する保護層16とを有しており、本実施例において、
前記共通電極14および各個別電極15は、それぞれ下
部共通電極14aと上部共通電極14b、下部個別電極
15aと上部個別電極15bとからなる2層構造とされ
ている。
【0025】さらに説明すると、アルミナあるいはセラ
ミック等からなる絶縁性基板11の上面には、低熱伝導
性で保温層として機能する耐熱ガラスからなる平面状の
グレーズ層2が形成されており、このグレーズ層2の図
1において矢印にて示すサーマルヘッドの走行方向にお
ける後端側(右側)となる発熱素子13の発熱部13A
の形成予定領域における上面には、フォトリソグラフィ
技術等の公知の方法により断面ほぼ台形状のグレーズ層
12の凸状部12aが一体に形成されている。この凸状
部12aは、本実施例においてはその高さをほぼ10〜
20μmとし、その斜面の角度であるテーパ角θをほぼ
15〜25°に形成されており、凸状部12aの上面は
ほぼ平坦な頂面とされている。このようにすることによ
って、凸状部12aとエッジ部Eとを結ぶ仮想線分の下
方に十分な空隙が形成される。そして、グレーズ層12
の上面には、Ta2 N、Ta−SiO2 等からなる複数
の発熱素子13が、蒸着、スパッタリングなどの適宜な
方法により被着されている。そして、前記各発熱素子1
3の長手方向における両端部上には、各発熱素子13の
長手方向における露出した中間部を発熱部13Aとする
ための2層構造とされた共通電極14および各個別電極
15の下層の下部電極14a,15aがそれぞれ積層さ
れている。これらの下部電極14a,15aは、材料と
してのMo、W等を蒸着、スパッタリング等により略
0.1μmの厚みに成膜し、その後フォトリソグラフィ
技術により、前記発熱素子13の発熱領域の電極間距
離、つまり、前記発熱部13Aのドットサイズを規定す
るために発熱素子13の長手方向における中間部を露出
させるためのパターンをドライエッチング等により形成
することにより構成されている。
【0026】そして、本実施例においては、前記発熱部
13Aは前記保温層12の凸状部12aからサーマルヘ
ッドの走行方向後端(共通電極14側)の斜面にかけて
形成されている。つまり、発熱部13Aの長手方向にお
ける中央部CLを前記凸状部12aの中央部より共通電
極14側に少なくとも10μm以上片寄らせて形成され
ている。図1中には凸状部12aの中央部と発熱部13
Aの中央部とのずれAが示されている。このようなずれ
Aにともない、下部共通電極14aは前記凸状部12a
の低い位置に形成されている。
【0027】前記下部電極14a,15aの上部にはA
l等からなる上部電極14b,15bが、フォトリソグ
ラフィ技術により前記下部電極14a,15aと前記発
熱素子13との境界部から外側に離間した位置に略2μ
mの厚みで重積形成されている。また、前記保温層1
2、各発熱素子13、共通電極14および個別電極15
の表面には、これらを保護するために5〜10μm程度
の膜厚とされた所望の保護層16が形成されている。こ
の保護層16は、前記各電極14,15の図示しない端
子部以外のすべての表面を被覆するようにされている。
前記保護層16は、耐酸化性および耐摩耗性の良いSi
2 /Ta2 5 あるいはサイアロン等を素材とし、ス
パッタリング等の公知の方法により形成されている。
【0028】そして、本実施例においては、サーマルヘ
ッドの発熱部3Aと、サーマルヘッドの走行方向後端側
(図において右側)の端縁であり、記録媒体上へのイン
クの定着ならびにインクリボンと記録媒体との剥離が行
われるエッジ部Eとの間となる端部Bにおいて、インク
リボンの走行経路をなす前記エッジ部Eと前記発熱部1
3Aの長手方向における中央部CLとを結ぶ仮想線分C
の下方にこの部位の保護層16の上面が位置するように
なされている。すなわち、前記凸状部12aの共通電極
14側の斜面は,前述したようにテーパ角θをほぼ15
〜20°として形成されており、この前記凸状部12b
の斜面の下部に下部共通電極14aを配設するととも
に、しかも上部共通電極14bを下部共通電極14aの
発熱部13A側の端部より外側に離間させて配設するこ
とにより、前記仮想線分Cの下方にこの部位の保護層1
6の上面が空隙を持って位置することになるのである。
【0029】また、本実施例のサーマルヘッドを搭載す
るプリンタは、図2に示すように、サーマルヘッドHを
サーマルヘッドHの走行方向後端側が前端側に対しプラ
テンPに近接するようにプラテンPに対し3°〜5°傾
けることによって、高温とならない前記凸状部12aの
上面の中央部を保護層16を介してプリンタのプラテン
Pに圧接させるとともに、発熱部13Aの頂部(中央部
CL)を保護層16を介してプリンタのプラテンPに圧
接させるように形成されている。
【0030】つぎに、前述した構成からなる本実施例の
作用について説明する。
【0031】本実施例のサーマルヘッドは、図1に示す
ように、基板11上に形成されたグレーズ層12の凸状
部12aの頂部上に下部個別電極14aが一部張り出す
ように形成して、発熱部13Aの中心CLを前記凸状部
12aの上面の中央部よりサーマルヘッドHの走行方向
後端側に少なくとも10μm以上片寄らせて形成してい
るため、前述したように、図2に示すように、サーマル
ヘッドHをサーマルヘッドHの走行方向後端側が前端側
に対しプラテンPに近接するようにプラテンPに対し3
°〜5°傾けることによって、プリンタのプラテンPに
対する主たる加圧は発熱部3Aの中央部を外れた部位で
行ない、インクリボンIのスリップを生じないようにし
たうえで、前記発熱部13Aにおいて発熱素子13を選
択的に加熱してインクリボンIのインクを部分的に溶融
させ、そのインクリボンIを前記エッジ部Eまで搬送
し、前記エッジ部Eにおいて溶融されたインクを記録媒
体Sに圧接させ、記録媒体Sに一時的に付着したインク
リボンをさらなる走行(インクリボンIの巻取り)をも
って前記エッジ部Eで扱くようにしてインクを定着させ
るとともに記録媒体Sから引き剥がすものである。
【0032】このように本実施例のサーマルヘッドH
は、凸状部12aの頂部の走行方向後端側に発熱部13
Aを形成し、サーマルヘッドHの走行方向後端にインク
の定着とインクリボンIの引き剥がしをほぼ同時に行な
うエッジ部Eを形成するとともに、前記発熱部13Aと
前記エッジ部Eとの間の端部Bの保護層16の上面を仮
想線分Cで示すインクリボンIの走行経路よりも低い位
置となるように形成することで、インクリボンIとサー
マルヘッドHの表面との間に空隙を形成することができ
る。発熱しない前記共通電極14上の保護層16は発熱
部13Aで加熱されたインクリボンIに比べてかなり低
い温度を示すものであり、この空隙の存在によって、発
熱部13Aとの接触により加熱されたインクリボンIが
低温の前記共通電極14の表面の保護層16に圧接する
ことを避けることができる。よって、インクリボンIの
冷却スピードが遅くなり、印字に適切な温度のまま前記
エッジ部EまでインクリボンIを搬送することができ、
インクの固化による記録媒体Sに対するインクリボンI
の接着を防止するとともに良好な印字を行なうことがで
きる。例えば、インクリボンIの熱損失が少ないので、
ドット径を大きくとることができ、印字濃度を高くする
ことができる。
【0033】また、本実施例のサーマルヘッドHは、前
述のように、共通電極14の上に、十分な空隙が形成さ
れるため、共通電極14の配線スペースを十分に取って
も共通電極14はインクリボンIに強く圧接することの
ない構造となっているので、共通電極14を十分な大き
さに形成することができ、よって、コモンドロップも起
こりにくくなり、共通電極14の耐久性も向上させるこ
とができる。
【0034】さらに、発熱部13Aを凸状部12bの中
央部よりサーマルヘッドHの走行方向後端側に片寄らせ
て形成することにより、共通電極14の配線スペースを
十分に取ってもある程度エッジ距離Bを小さくすること
ができ、よって、熱応答性の鋭い薄膜のインクリボンI
をより有効的に使用することができる。
【0035】さらにまた、発熱部13Aを凸状部12a
の中央部よりサーマルヘッドHの走行方向後端側に片寄
らせて形成することにより、凸状部12aの頂部に下部
個別電極15aが張り出すことになり、この下部個別電
極15aの張り出した頂部がインクリボンIと記録媒体
SをプリンタのプラテンPに常時圧接することにより、
発熱部13Aにより加熱されたインクが液化してインク
リボンIと記録媒体Sの摩擦力が低下しても、インクリ
ボンIの記録媒体Sとのスリップは発生することがな
く、インクリボンIの安定した走行を確保することがで
き、カラー印字におけるイエロー、マゼンダ、シアンと
いう各色の色重ね精度を向上させ、印字品質を良好なも
のとすることができる。
【0036】また、本実施例のサーマルヘッドHを搭載
するプリンタは、サーマルヘッドHをサーマルヘッドS
の走行方向後端側が前端側に対しプラテンPに近接する
ようにプラテンPに対し3°〜5°傾け、前記凸状部1
2aをプラテンPに対して圧接するように形成すること
によって、前記発熱部13AとプラテンPとの圧接性も
よくなり、さらに印字品質を向上させることができる。
【0037】さらに、このように形成されたプリンタは
サーマルヘッドHのエッジ部EにおけるインクリボンI
との摩擦力を高めることとなり、よって、インクリボン
Iのインクの記録媒体Sに対する定着性を向上させ、印
字品質を安定させることができる。
【0038】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、必要に応じて変更することができる。
【0039】
【発明の効果】前述したように本発明によれば、共通電
極の保護層を低位置に形成できるため、インクリボンと
して薄膜リボンを有効利用でき、記録媒体に対するイン
クの良好な転写性を保持し、長期間にわたり高い印字品
質を保持することのできる。
【0040】また、保温層の頂部の最上部にまで個別電
極を延在すれば、発熱部以外の部位においてプリンタの
プラテンへのインクリボンおよび記録媒体の十分な圧接
が行われるのでリボンスリップが生じず、特にカラー印
字の際に良好な印字品質を確保することができる。
【0041】さらに、共通電極側の端部と保温層の頂部
とを結ぶ仮想線分の下方に保温層の共通電極側の斜面を
位置させれば、この部位にインクリボンを強く接触させ
ることなくインクリボンの熱時剥離を行えるので、共通
電極をコモンドロップの生じないように広い範囲に配設
することができるし、しかも、発熱部を共通電極側に片
寄らせた分ある程度エッジ距離を短くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のサーマルヘッドの構成を示す断面図
【図2】図1のサーマルヘッドの使用状態を示す説明図
【図3】従来のサーマルヘッドの構成を示す断面図
【図4】従来のリアルエッジタイプのサーマルヘッドの
構成を示す断面図
【符号の説明】
11 絶縁性基板 12 グレーズ層 12a 凸状部 13 発熱素子 13A 発熱部 14a 下部共通電極 14b 上部共通電極 15a 下部個別電極 15b 上部個別電極 16 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺尾 博年 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面に凸状の保温層を形成し、こ
    の保温層上に、複数の発熱素子と、これらの各発熱素子
    に接続される個別電極および共通電極とを形成し、個別
    電極および共通電極間に露出している部位の発熱素子を
    発熱部としてなるサーマルヘッドにおいて、前記発熱部
    を前記保温層の頂部から前記共通電極側の斜面にかけて
    形成したことを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 【請求項2】 前記保温層の頂部の最上部にまで前記個
    別電極を延在したことを特徴とする請求項1に記載のサ
    ーマルヘッド。
  3. 【請求項3】 前記共通電極側の端部と前記保温層の頂
    部とを結ぶ仮想線分の下方に前記保温層の前記共通電極
    側の斜面を位置させ、空隙を形成したことを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載のサーマルヘッド。
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