JPH0834063A - 光造形方法及びその装置及び樹脂成形体 - Google Patents

光造形方法及びその装置及び樹脂成形体

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JPH0834063A
JPH0834063A JP6171506A JP17150694A JPH0834063A JP H0834063 A JPH0834063 A JP H0834063A JP 6171506 A JP6171506 A JP 6171506A JP 17150694 A JP17150694 A JP 17150694A JP H0834063 A JPH0834063 A JP H0834063A
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JP
Japan
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exposure
resin
mask
pattern
laser light
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Application number
JP6171506A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuaki Adachi
光明 足立
Junji Sone
順治 曽根
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Publication of JPH0834063A publication Critical patent/JPH0834063A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C64/00Additive manufacturing, i.e. manufacturing of three-dimensional [3D] objects by additive deposition, additive agglomeration or additive layering, e.g. by 3D printing, stereolithography or selective laser sintering
    • B29C64/10Processes of additive manufacturing
    • B29C64/106Processes of additive manufacturing using only liquids or viscous materials, e.g. depositing a continuous bead of viscous material

Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、光硬化性樹脂への露光により硬質・
高剛性の第1露光硬化部を分散形成したのち、これら第
1露光硬化部間の間隙を埋めるように軟質・低剛性の第
2露光硬化部を形成するようにしたものである。 【効果】本発明は、第2露光硬化部の形成時に生じる収
縮の影響を第1露光硬化部により抑制することができ、
その結果として、反り等の寸法欠陥を伴わない高形状精
度の三次元形状の光造形を確実に行うことができるよう
になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラピッド・プロトタイ
ピング(Rapid Prototyping)技術に
関するもので、光硬化性樹脂にレーザ光や可視光線を照
射し、光硬化性樹脂を硬化して三次元形状を造形する光
造形方法及びその装置及び樹脂成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、三次元造形方法は、物体の三次
元形状データをスライスし、これらスライスデータの像
に従って例えば紫外線,レーザ光等を光硬化性樹脂に照
射して硬化し、これを各スライスデータごとに積層して
三次元形状を造形している。
【0003】このような造形方法において、可視光線を
用いて三次元形状を造形する場合は、マスクを用いて所
要部分のみ一括露光するものである。一方、レーザ光を
用いて三次元形状を造形する場合は、マスクを用いるこ
となく、所要部分のみ走査露光するものである。
【0004】しかるに、マスクを用いて一括露光する方
式は、一層を同時に露光・硬化するため、硬化・収縮変
形も層全体で同時に進行する。それゆえ、露光された層
は、既硬化層により片面を拘束された状態で収縮するた
め、曲げ応力が生じ、被造形物に反り変形を生じるとい
う問題点をもっている。一方、レーザ光の走査による露
光方式でも、光硬化性樹脂が露光・硬化する過程で生じ
る収縮現象により被造形物に反り変形を生じる。しか
も、その変形は、被造形物の形状に強く依存するため、
変形を予測することが非常に困難であり、効果的な形状
補正が不可能であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
光造形法は、マスクを用いて一括露光する方式は、既硬
化層により片面を拘束された状態で収縮するため、曲げ
応力が生じ、被造形物に反り変形を生じるという問題点
をもっており、他方、レーザ光の走査による露光方式で
も、光硬化性樹脂が露光・硬化する過程で生じる収縮現
象により被造形物に反り変形を生じるという問題点をも
っている。
【0006】本発明は、上述した従来の光造形方法の欠
点を参酌してなされたもので、光造形を高速かつ高精度
に行うことができる光造形方法びその装置及び樹脂成形
体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の光造形は、パタ
ーンマスクを介してのスライス・パターンの光硬化性樹
脂への平行光による露光を一度に行わないで、あらかじ
め露光領域を細分化し、これら細分化された露光領域の
うち隣接する露光領域が同時に露光しないように、均一
に分散した状態で、複数回に分けて露光するようにした
ものである。
【0008】また、本発明の光造形は、光硬化性樹脂へ
の露光により硬質・高剛性の第1露光硬化部を分散形成
したのち、これら第1露光硬化部間の間隙を埋めるよう
に軟質・低剛性の第2露光硬化部を形成するようにした
ものである。
【0009】さらに、本発明の樹脂成形体は、同一種の
光硬化性樹脂からなり、かつ、媒質硬化部と、この媒質
硬化部中に分散されこの媒質硬化部よりも硬質・高剛性
の分散硬化部とから構成したものである。
【0010】
【作用】本発明の光造形によれば、光硬化性樹脂の硬化
に伴う収縮の影響を抑止することができる。その結果、
反り発生を防止することが可能となり、三次元形状の光
造形を高精度かつ高能率で行うことができるようにな
る。
【0011】また、本発明の光造形によれば、第2露光
硬化部の形成時に生じる収縮の影響を第1露光硬化部に
より抑制することができ、その結果として、反り等の寸
法欠陥を伴わない高形状精度の三次元形状の光造形を確
実に行うことができるようになる。さらに、本発明の樹
脂成形体によれば、内部構造が媒質硬化部だけの場合に
比べて、機械的強度及び靭性を飛躍的に改善することが
できる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳
述する。図1は、この実施例の光造形装置D1を示して
いる。この光造形装置D1は、例えばD1173(商品
名:スイス国,チバ・ガイギー社製)などの光硬化性樹
脂1を収納する樹脂槽2と、この樹脂槽2内の光硬化性
樹脂1に浸漬され被造形物3を載置するワーク台4と、
このワーク台4を支持して上下方向に昇降駆動するエレ
ベータ部5と、樹脂槽2の直上部に配設された例えば紫
外線,可視光線などの平行光LOを照射する光源6と、
この光源6と樹脂槽2との間に介設されたマスク部7
と、このマスク部7とエレベータ部5を制御する造形制
御部8とからなっている。しかして、マスク部7は、各
スライスごとの造形パターンを形成する第1マスク部9
と、この第1マスク部9の光源6側(樹脂槽2側でもよ
い。)に例えば5mm程度の間隔で近接して設けられた
第2マスク部10とからなっている。そして、第1マス
ク部9は、樹脂槽2内の光硬化性樹脂1の表面に平行に
近接して配設された液晶シャッターからなるパターンマ
スク11と、このパターンマスク11を制御して摘示に
スライス・パターンSPを逐次形成する液晶制御部12
と、パターンマスク11を位置決め保持する液晶シャッ
ター保持手段(図示せず。)とからなっている。一方、
第2マスク部10は、板状のサブマスク13と、このサ
ブマスク13を保持して2次元平面内でXY方向に移動
・位置決めするサブマスク駆動部14とからなってい
る。しかして、サブマスク13は、図2に示すように、
例えば厚さ5mm程度のアクリル樹脂製の透明板14
と、この透明板14上に碁盤目上に膜着され選択的に光
源6からの平行光LOを選択的に透過させる例えば炭素
(C)又は弗化マグネシウム(MgF2 )などの材質か
らなる成膜部15とからなっている。上記成膜部15
は、図2及び図3に示すように、正方形をなす膜材から
なる遮光部16と、この遮光部16と合同形状をなし膜
材が欠落し透明板16が露出した透光部17とが2次元
的に交互に配列されてなるものである。そして、サブマ
スク13は、サブマスク駆動部14によりXY方向に1
ピッチ(この場合、正方形をなす遮光部16及び透光部
17の一辺の長さ)ずつ往復動するように設けられてい
る。さらに、エレベータ部5は、樹脂槽2の側部上方位
置に設けられ、ワーク台4を支持して上下方向にスライ
ス・ピッチに応じて間欠的に昇降駆動するエレベータ装
置18と、このエレベータ装置18を制御するエレベー
タ制御部19とからなっている。さらにまた、造形制御
部8は、三次元CAD20にて作成された三次元形状デ
ータ21をメモリする三次元形状データ・メモリ部22
と、コンピュータ断層画像撮影装置CTまたは磁気共鳴
画像撮影装置MRIにて作成された多断層画像データ2
3をメモリする多断層画像データ・メモリ部24と、三
次元形状データ21及び多断層画像データ23に基づい
てスライス・ピッチごとの複数の平面群に切断した二次
元断面形状群をなすスライス・データ25を作成するス
ライス・データ作成部26と、スライス・データ25に
基づいて液晶制御部12,サブマスク駆動部14及びエ
レベータ制御部19に制御信号CL,CM,CEを各別
に印加する中央制御部27とからなっている。
【0013】つぎに、上記構成の光造形装置D1を用い
て本発明の光造形方法について述べる。まず、中央制御
部27からは、エレベータ制御部19に制御信号CEが
印加される。すると、このエレベータ制御部19から
は、エレベータ装置18に駆動信号EDが印加され、そ
の結果、ワーク台4は、図1に示すように、光硬化性樹
脂1の上面とワーク台4の載置面との距離ΔP(大体
0.2〜0.5mm)が、スライス・ピッチとなる位置
まで下降する。ついで、中央制御部27からは、制御信
号CLが液晶制御部12に印加される。すると、この液
晶制御部12は、スライス・データ25に基づいて当該
スライス・レベルのスライス・パターンSPをパターン
マスク11上に形成する。このパターンマスク11にて
は、被造形物3に対応する部分のみ平行光LOが通過
し、光硬化性樹脂1を露光する。また、制御信号CMの
印加と同時にサブマスク駆動部14には、中央制御部2
7からは、制御信号CMがサブマスク駆動部14に印加
される。すると、このサブマスク駆動部14は、図3
(A)に示すように、時間Δt1だけサブマスク13を
位置LP1に保持する。その結果、図4に示すように、
遮光部16に到達した平行光LOは遮られて、光硬化性
樹脂1に到達することはできず、透光部17に到達した
平行光LOはパターンマスク11を経由して光硬化性樹
脂1を露光する。これによる光硬化性樹脂1の露光した
部分は、露光硬化部28となる。ついで、時間Δt1が
経過すると、サブマスク駆動部14は、図3(B)に示
すように、サブマスク13を矢印UP方向に移動させ位
置LP2に位置決めした後、時間Δt2だけサブマスク
13を位置LP2に保持する。すると、図5に示すよう
に、位置LP1にサブマスク13が位置決めされていた
ときに、遮光部16となっていた場所は、透光部17と
なる。逆に、透光部17となっていた場所は、遮光部1
6となる。その結果、今度は、位置LP1にサブマスク
13が位置決めされていたときの未露光部位29が露光
硬化する。しかして、この2回の露光プロセスを経て当
該スライス・レベルにおける露光が完了する。つぎに、
再び中央制御部27からは、エレベータ制御部19に制
御信号CEが印加され、ワーク台4は、距離ΔPだけ下
降する。そして、前回のスライス・レベルの場合と同様
の露光プロセスを繰り返す。以下、同様のプロセスを数
百回のスライス・レベルについて行い、最終的に所望の
被造形物3を光造形する。
【0014】以上のように、この実施例においては、パ
ターンマスク11を介してのスライス・パターンSPの
光硬化性樹脂1への平行光LOによる露光を一度に行わ
ないで、2回に分けて行うようにしているので、光硬化
性樹脂1の硬化に伴う収縮の影響を抑止することができ
る。その結果、反り発生を防止することが可能となり、
三次元形状の光造形を高精度かつ高能率で行うことがで
きるようになる。
【0015】なお、上記実施例においては、露光プロセ
スは、2回にわたっておこなっているが、これに限るこ
となく露光回数は、3回以上でもよい。図6は、この場
合の、サブマスク31を示しているもので、第1露光プ
ロセスにおいては、第1露光領域32が露光される(図
6A及び図6a参照)。つぎに、サブマスク31を矢印
R1方向に変位させた第2露光プロセスにおいては、第
2露光領域33が露光される(図6B及び図6b参
照)。さらに、サブマスク31を矢印R2方向に変位さ
せた第3露光プロセスにおいては、第3露光領域34が
露光される(図6C及び図6c参照)。最後に、サブマ
スク31を矢印R3方向に変位させた第4露光プロセス
においては、第4露光領域35が露光される(図6D及
び図6d参照)。このように、この場合、4回の露光プ
ロセスを経て、全面露光が終結する。
【0016】また、上記実施例において、縮小投影露光
系と組み合わせることにより、微細な三次元形状の作成
が可能となる。つぎに、本発明の他の実施例の光造形装
置D2について述べる。
【0017】図7は、この実施例の光造形装置D2を示
している。この光造形装置D2は、例えばD1173
(商品名:スイス国,チバ・ガイギー社製)などの光硬
化性樹脂41を収納する樹脂槽42と、この樹脂槽42
内の光硬化性樹脂41に浸漬され被造形物43を載置す
るワーク台44と、このワーク台44を支持して上下方
向に昇降駆動するエレベータ部45と、樹脂槽42の直
上部に配設されレーザ光LA1,LA2を照射する光源
46と、この光源46と樹脂槽42との間に介設されレ
ーザ光LA1,LA2を走査して光硬化性樹脂41を露
光するレーザ光走査部47と、このレーザ光走査部47
とエレベータ部5を制御する造形制御部48とからなっ
ている。しかして、光源46は、例えば炭酸ガス(CO
2 )レーザなどの長波長で強度の大きなレーザ光LA1
を発振する強レーザ光源49と、この強レーザ光源49
に比べて相対的に短波長で強度の小さい例えばアルゴン
(Ar)などのレーザ光LA2を発振する弱レーザ光源
50と、これら強レーザ光源49と弱レーザ光源50の
切替制御を行うレーザ光源制御部51とからなってい
る。また、レーザ光走査部47は、レーザ光LA1,L
A2を入射して光硬化性樹脂41の所定の場所に出光さ
せるガルバノメータ53と、ガルバノメータ50の回動
角度及び回動量等を制御する走査制御部54とからなっ
ている。上記ガルバノメータ50は、例えば1分間に最
大100m/秒程度の速度で、X,Y方向に走査できる
ように設けられている。さらに、エレベータ部45は、
樹脂槽42の側部上方位置に設けられ、ワーク台44を
支持して上下方向にスライス・ピッチに応じて間欠的に
昇降駆動するエレベータ装置58と、このエレベータ装
置58を制御するエレベータ制御部59とからなってい
る。さらにまた、造形制御部48は、三次元CAD60
にて作成された三次元形状データ61をメモリする三次
元形状データ・メモリ部62と、コンピュータ断層画像
撮影装置CTまたは磁気共鳴画像撮影装置MRIにて作
成された多断層画像データ63をメモリする多断層画像
データ・メモリ部64と、三次元形状データ61及び多
断層画像データ63に基づいてスライス・ピッチごとの
複数の平面群に切断した二次元断面形状群をなすスライ
ス・データ65を作成するスライス・データ作成部66
と、スライス・データ65に基づいてレーザ光源制御部
51,走査制御部54及びエレベータ制御部59に制御
信号CQ,CS,CDを各別に印加する中央制御部27
とからなっている。
【0018】つぎに、上記構成の光造形装置D2を用い
て本発明の光造形方法について述べる。まず、中央制御
部27からは、エレベータ制御部58に制御信号CDが
印加される。すると、このエレベータ制御部19から
は、エレベータ装置18に駆動信号CDが印加され、そ
の結果、ワーク台44は、図7に示すように、光硬化性
樹脂41の上面とワーク台44の載置面との距離ΔP
(大体O.2〜O.5mm)が、スライス・ピッチとな
る位置まで下降する。つぎに、中央制御部27からは、
レーザ光源制御部51及び走査制御部54に制御信号C
Q,CSが各別に出力される。すると、強レーザ光源4
9からはレーザ光LA1が発振され、この発振されたレ
ーザ光LA1は、ガルバノメータ50にて反射され、樹
脂槽42中の光硬化性樹脂41上を走査する。このとき
の走査位置は、図8に示すように、スライス・パターン
SP1中の分散した格子点位置に限定されているもの
で、このように選択露光された部位は、第1露光硬化部
71…となる。上記第1露光硬化部71…の平面形状
は、図8に示すように、円形であるが、正方形,菱形,
六角形等、単純な形状で且つ生じる変形が完全に予測可
能なものであれば任意に選択可能である。このような走
査位置の制御は、スライス・データ65に基づいて行わ
れる。つぎに、レーザ光源制御部51により、強レーザ
光源49から弱レーザ光源50に切り替わり、弱レーザ
光源50からレーザ光LA2が、ガルバノメータ50に
て反射され、樹脂槽42中の光硬化性樹脂41上を走査
する。このときの走査位置は、図7に示すように、スラ
イス・パターン中の分散した第1露光硬化部71…を除
いた未硬化樹脂層領域であって、選択露光された部位
は、第2露光硬化部72となる。ここで、第1露光硬化
部71…は、照射強度がレーザ光LA2より大きいレー
ザ光LA1により硬化しているので、第2露光硬化部7
2より硬質・高剛性となつている。つぎに、再び中央制
御部27からは、エレベータ制御部58に制御信号CD
が印加され、ワーク台44は、距離ΔPだけ下降する。
そして、前回のスライス・レベルの場合と同様の露光プ
ロセスを繰り返す。以下、同様のプロセスを数百回のス
ライス・レベルについて行い、最終的に所望の被造形物
43を光造形する。その結果、この被造形物43は、軟
質・低剛性の第2露光硬化部72中に、硬質・高剛性の
円柱をなす複数の第1露光硬化部71…が格子位置に分
散配置された複合材となっている。
【0019】以上のように、この実施例においては、光
硬化性樹脂41への高強度の露光により硬質・高剛性の
第1露光硬化部71…を分散形成したのち、これら第1
露光硬化部71…間の間隙を埋めるように光硬化性樹脂
41への低強度の露光により軟質・低剛性の第2露光硬
化部72を形成するようにしたので、第2露光硬化部7
2の形成時に生じる収縮の影響を第1露光硬化部71…
により抑制することができ、その結果として、反り等の
寸法欠陥を伴わない高形状精度の三次元形状の光造形を
確実に行うことができるようになる。
【0020】また、このようにして光造形された被造形
物43は、軟質・低剛性の第2露光硬化部72中に、硬
質・高剛性の円柱をなす複数の第1露光硬化部71…が
格子位置に分散配置された複合材であるので、内部構造
が一相の場合に比べて、分散強化作用により、機械的強
度及び靭性を飛躍的に改善することができる。
【0021】なお、上記実施例においては、光源46
は、強レーザ光源49と弱レーザ光源の2種類である
が、強レーザ光源49を、波長及び強度の異なる2種類
以上の光源から構成し、これらを交互あるいは順次に光
硬化性樹脂41に照射して、高度及び剛性の異なる第1
露光硬化部71…を形成するようにしてもよい。
【0022】また、上記実施例においては、第1露光硬
化部71…の形成位置は、格子点位置としたが、これに
限定されることなく、例えば無作為に分散させてもよ
い。同様に、上記実施例においては、第1露光硬化部7
1…は、スライス・パターンの厚さ方向においては、同
一位置に形成しているが、分散強化作用を昂進させる目
的で、図9に示すように、段違いをなす位置に形成して
もよい。これにより、第1露光硬化部71…による分散
強化は顕著に高まり、機械的強度及び靭性をさらに向上
させることが可能となる。
【0023】さらに、上記実施例においては、光源とし
ては、レーザ光源を利用しているが、マスクを利用した
一括露光でも構わない。すなわち、まず第1のマスクに
より、高強度の一括露光光源により、硬質・高剛性の複
数の第1露光硬化部を分散形成したのち、第2のマスク
により、軟質・低剛性の第2露光硬化部を形成するよう
にしてもよい。
【0024】さらにまた、強レーザ光源49として、赤
外線レーザ光を用い、主として熱硬化反応により樹脂を
硬化させるようにしてもよい。さらに、レーザ光LA
1,LA2の露光位置の制御を、ガルバノメータ53の
回動制御により行っているが、XYテーブルを用いるよ
うにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】本発明の光造形は、パターンマスクを介
してのスライス・パターンの光硬化性樹脂への平行光に
よる露光を一度に行わないで、あらかじめ露光領域を細
分化し、均一に分散した状態で、複数回に分けて露光す
るようにしているので、光硬化性樹脂の硬化に伴う収縮
の影響を抑止することができる。その結果、反り発生を
防止することが可能となり、三次元形状の光造形を高精
度かつ高能率で行うことができるようになる。
【0026】また、本発明の光造形は、光硬化性樹脂へ
の露光により硬質・高剛性の第1露光硬化部を分散形成
したのち、これら第1露光硬化部間の間隙を埋めるよう
に軟質・低剛性の第2露光硬化部を形成するようにする
もので、第2露光硬化部の形成時に生じる収縮の影響を
第1露光硬化部により抑制することができ、その結果と
して、反り等の寸法欠陥を伴わない高形状精度の三次元
形状の光造形を確実に行うことができるようになる。
【0027】また、本発明の樹脂成形体は、同一種の光
硬化性樹脂からなり、かつ、媒質硬化部と、この媒質硬
化部中に分散されこの媒質硬化部よりも硬質・高剛性の
分散硬化部とから構成したもので、内部構造が媒質硬化
部だけの場合に比べて、機械的強度及び靭性を飛躍的に
改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の光造形装置の構成図であ
る。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】図1の要部拡大平面図である。
【図4】本発明の一実施例の光造形方法の説明図であ
る。
【図5】本発明の一実施例の光造形方法の説明図であ
る。
【図6】本発明の一実施例の光造形方法の変形例を示す
図である。
【図7】本発明の他の実施例の光造形装置の構成図であ
る。
【図8】本発明の他の実施例の光造形方法の説明図であ
る。
【図9】本発明の他の実施例の光造形方法の変形例を示
す図である。
【符号の説明】
1,41:光硬化性樹脂,2,42:樹脂槽,4,4
4:ワーク台,5,45:エレベータ部,6,46:光
源,7:マスク部,8,48:造形制御部,9:第1マ
スク部,10:第2マスク部,11:パターンマスク,
12:液晶制御部,13:サブマスク,14:サブマス
ク駆動部,47:レーザ光走査部,49:強レーザ光
源,50:弱レーザ光源。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:24

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光硬化性樹脂をパターン領域のみ露光させ
    被造形物を成形する光造形方法において、上記パターン
    領域の露光を上記パターン領域全体にほぼ均等に分散し
    た部分露光の繰り返しにより行うことを特徴とする光造
    形方法。
  2. 【請求項2】光硬化性樹脂をパターン領域のみ一括露光
    させ被造形物を成形する光造形方法において、上記パタ
    ーン領域全域の露光を複数回にわたる部分露光により行
    うことを特徴とする光造形方法。
  3. 【請求項3】各回ごとの部分露光は、パターン領域全域
    に分散させることを特徴とする請求項2記載の光造形方
    法。
  4. 【請求項4】光硬化性樹脂をパターン領域のみ一括露光
    させ被造形物を成形する光造形装置において、上記光硬
    化性樹脂を収納する樹脂槽と、上記光硬化性樹脂に浸漬
    され上記被造形物を載置するワーク台と、このワーク台
    を支持して上下方向に昇降駆動するエレベータ部と、平
    行光を上記光硬化性樹脂に照射して一括露光させる光源
    と、上記光源と上記光硬化性樹脂との間に介設され上記
    パターン領域を形成するパターンマスクと、このパター
    ンマスクに近接して設けられ上記パターン領域全域にわ
    たって分散して部分露光させる部分露光パターンが形成
    されたサブマスクと、このサブマスクを駆動させ上記部
    分露光パターンを上記光硬化性樹脂上にて移動させるサ
    ブマスク駆動部とを具備することを特徴とする光造形装
    置。
  5. 【請求項5】光硬化性樹脂をパターン領域のみ露光させ
    被造形物を成形する光造形方法において、上記光硬化性
    樹脂に対して分散して部分露光させ第1露光硬化部を形
    成する第1工程と、上記パターン領域のうち上記第1工
    程にて露光されなかった領域を露光させ上記第1露光硬
    化部よりも軟質の第2露光硬化部を形成する第2工程と
    を具備することを特徴とする光造形方法。
  6. 【請求項6】第1工程における露光光線の強度は、第2
    工程における露光光線の強度よりも大きいことを特徴と
    する請求項5記載の光造形方法。
  7. 【請求項7】第1工程における露光光線の波長は、第2
    工程における露光光線の波長よりも大きいことを特徴と
    する請求項5記載の光造形方法。
  8. 【請求項8】第1工程における露光光線として赤外線レ
    ーザ光を用いることを特徴とする請求項5記載の光造形
    方法。
  9. 【請求項9】光硬化性樹脂をパターン領域のみ露光させ
    被造形物を成形する光造形装置において、上記光硬化性
    樹脂を収納する樹脂槽と、上記光硬化性樹脂に浸漬され
    上記被造形物を載置するワーク台と、このワーク台を支
    持して上下方向に昇降駆動するエレベータ部と、第1レ
    ーザ光を発振する第1レーザ光源と、上記第1レーザ光
    に比べて相対的に短波長かつ強度の小さい第2レーザ光
    を発振する第2レーザ光源と、上記第1レーザ光及び上
    記第2レーザ光を切替自在に受光して上記光硬化性樹脂
    上を走査させるレーザ光走査部とを具備することを特徴
    とする光造形装置。
  10. 【請求項10】媒質硬化部と、上記媒質硬化部中に分散
    され且つ上記媒質硬化部よりも硬質の分散硬化部とを具
    備し、上記媒質硬化部と上記分散硬化部は、同一材質の
    光硬化性樹脂からなることを特徴とする樹脂成形体。
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