JP4828028B2 - 立体造形装置および立体造形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、面状に設定された光や熱等の硬化媒体により材料を硬化し、この硬化した層の積層を繰り返すことにより立体物を造形する立体造形装置および立体造形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、光造形に関するデータを出力する三次元CAD等の制御手段と、この制御手段からのデータに応じて面状パターンを制御する液晶マスクと、例えばUVランプ等の光源とを備え、上記液晶マスク越しに上記光源を用いて光硬化性樹脂の1層分の未硬化樹脂層を面露光し、この面露光操作を多層に亘って繰り返すことにより光造形する立体造形装置が知られている。
【0003】
この種のものは、従来のように半導体レーザ等のレーザ光で露光し、光造形を行うものに比べ、圧倒的に造形速度を速めることができ、しかも半導体レーザ等が不要なため、低コストで光造形を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の構成では、面状パターンによる1層分のデータ輪郭が、液晶マスクの表示画素の解像度に従い、それに応じた輪郭となるため、光造形物の外表面に凹凸が生じ、製品品質が低下するという問題がある。
【0005】
この種の問題は、面状に設定された光や熱等の材料硬化媒体が、デジタル化された場合、例えば、ブラウン管或いはプラズマディスプレイ等の面光源を用い、または光とデジタルマイクロミラーとの組み合わせを用い、さらにはサーマルヘッドアレイ等を用いた立体造形装置においても同様に発生する問題である。
【0006】
そこで、本発明の目的は、上述した従来の技術が有する課題を解消し、面状に設定された光や熱等の材料硬化媒体が、デジタル化された場合、立体造形物の外形輪郭をなめらかに形成することができ、造形精度を向上させることができる立体造形装置および立体造形方法を提供することにある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1記載の発明は、立体造形に関するデータに応じて光源と液晶マスクにより面状に設定された硬化媒体により材料を硬化し、この硬化した層の積層を繰り返すことにより立体物を造形する立体造形装置において、上記材料表面上における上記硬化媒体か上記材料の少なくとも一方を液晶マスクの表示画素の寸法より少ない寸法だけ互いに平行移動させる変位手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のものにおいて、上記硬化媒体が面状に設定された光であり、上記材料が光硬化性樹脂であることを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のものにおいて、上記面状に設定された光が液晶マスクの透過により形成され、上記変位手段がこの液晶マスクを平行移動させるマスク変位機構を含むことを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項2記載のものにおいて、上記面状に設定された光が液晶マスクの透過により形成され、上記変位手段がこの液晶マスクを透過した光を平行移動させる光変位機構を含むことを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項2記載のものにおいて、上記面状に設定された光が液晶マスクの透過により形成され、この液晶マスクがマスク面と直交方向に重ねて配置されると共に、それぞれの表示画素の位置がマスク面と平行方向に変位して配置された複数の液晶マスクで構成されることを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、立体造形に関するデータに応じて任意に変化させ得る領域から選択的に光エネルギーを放射可能な面光源により面状に設定された硬化媒体により材料を硬化し、この硬化した層の積層を繰り返すことにより立体物を造形する立体造形装置において、上記材料表面上における上記硬化媒体か上記材料の少なくとも一方を任意に変化させ得る領域の表示画素の寸法より少ない寸法だけ互いに平行方向に微小変位させる変位手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、立体造形に関するデータに応じて光源と液晶マスクにより面状に設定された硬化媒体により材料を硬化し、この硬化した層の積層を繰り返すことにより立体物を造形する立体造形方法において、上記材料を1層分硬化する場合、まず第1の面状パターンに従い硬化し、ついで第2或いはそれ以上の面状パターンに従い硬化するとき、上記材料表面上における上記硬化媒体か上記材料の少なくとも一方を液晶マスクの表示画素の寸法より少ない寸法だけ互いに平行移動させることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1において、1は立体造形装置を示している。この立体造形装置1は昇降自在に構成された造形テーブル3を有し、この造形テーブル3上で1層分のデータに従って光硬化性樹脂の未硬化樹脂層5Aを一括面露光し、この面露光操作を繰り返すことにより造形物5を光造形する。
【0018】
上記造形テーブル3の上方には投影レンズ7が配置され、この投影レンズ7の上方には液晶素子からなる液晶マスク9が配置されている。このマスク9の上方には光源11が設置され、この光源11とマスク9間には投影レンズ7に集光するレンズ13が配置されている。
【0019】
上記光源11には水銀ランプ、メタルハライドランプ、或いは紫外線蛍光灯等からなる光源が用いられるが、本実施形態では、周囲の温度上昇を抑制する等の理由からストロボが用いられている。
【0020】
15は制御手段である。この制御手段15は三次元CAD等からなり、造形すべき立体モデルを例えば平行方向に薄くスライスした上記1層分の断面データを出力する。この制御手段15には、上記造形テーブル3を昇降させるためのサーボモータ(図示せず)を駆動するサーボモータ駆動装置21と、マスク9を構成する液晶素子に対する印加電圧を制御する制御装置23と、光源11に接続された光源電源25とが接続される。
【0021】
本実施形態では、制御手段15から1層分のデータが出力されると、サーボモータが駆動されて、上記造形テーブル3が1層分に対応する寸法分だけ降下し、造形物5の上に1層分の未硬化樹脂層5Aが、図示を省略した塗布手段を介して塗布される。この場合、未硬化樹脂層5Aの上にフィルムを被せて、上記樹脂の流出を防止すれば、造形精度を向上させることができる。また造形テーブル3を容器中に浸し、液中で光造形してもよい。
【0022】
つぎに、上記制御装置23が動作し、マスク9を構成する液晶素子に対し1層分のデータに従う所定の電圧が印加される。
【0023】
この液晶マスク9は、図2に示すように、フレーム51を有する。このフレーム51は、複数のコイルばね53A〜53Dと、複数のピエゾ素子(マスク変位機構)55A〜55Dとを介して固定部に水平に支持され、いずれかのピエゾ素子55A〜55Dに電圧が印加された場合、この液晶マスク9は、マスク面と平行方向であるX方向又はY方向のいずれかに微少変位される。ピエゾ素子55A、55Bに電圧が印加されると、この液晶マスク9は、X方向に微少変位され、ピエゾ素子55C、55Dに電圧が印加されると、この液晶マスク9は、Y方向に微少変位される。この微少変位の距離は、後述するように、液晶マスク9を構成する表示画素の寸法の1/2,1/3,1/4等の任意距離である。
【0024】
この液晶マスク9は、図3において、例えば、X方向およびY方向に延びる図示を省略した複数の電極を有し、光を透過遮断制御する表示画素100が、このX、Y電極の交点で形成される。これによれば、透過光はいわゆるデジタル化され、透過光の外形には、後述するように凹凸が現れる。なお、図3では、液晶マスク9を表示画素100の集合体として模式的に示している。
【0025】
本実施形態では、制御手段15から出力される1層分のデータが、例えば、円形の断面データ101であった場合、この断面データ101に従い、2回に分けて面状パターンが作成され、未硬化樹脂層5Aが2回に分けて露光される。なお、2回に分けて露光する場合、1回当たりの露光量は少なくすることが望ましい。具体的には、図3に示すように、制御装置23から縦L1、横L2の十文字形を表す1回目のデータが出力され、このデータに従い、マスク9を構成する液晶素子に対し所定の電圧が印加され、1回目の十文字形の第1の面状パターンが作成される。この面状パターンでは、5か所の表示画素100A〜100Eが光を透過し、そのほかの表示画素は光を透過しない。
【0026】
この状態で、ストロボ光源11が点灯されると、表示画素100A〜100Eを通じて、未硬化樹脂層5Aに光が到達して、この表示画素100A〜100Eに相当する未硬化樹脂層5Aが硬化する。
【0027】
ついで、ピエゾ素子55A、55Bに電圧を印加し、表示画素100の寸法Wの略半分1/2Wだけ、液晶マスク9をX方向に微少変位させると共に、ピエゾ素子55C、55Dに電圧を印加し、表示画素100の寸法Hの略半分1/2Hだけ、液晶マスク9をY方向に微少変位させる。これによると、液晶マスク9はX,Yの中間方向に斜めに変位する。
【0028】
そして、この状態で、制御装置23から縦L3、横L4の正方形を表すデータが出力され、このデータに従い、マスク9を構成する液晶素子に対し所定の電圧が印加され、2回目の露光に用いられる正方形の第2の面状パターンが作成される。この面状パターンでは、4か所の表示画素100F〜100Iが光を透過し、そのほかの表示画素は光を透過しない。
【0029】
この状態で、ストロボ光源11が点灯されると、表示画素100F〜100Iを通じて、未硬化樹脂層5Aに光が到達して、この表示画素100F〜100Iに相当する未硬化樹脂層5Aが硬化する。
【0030】
上記の処理によって、1層分の樹脂を硬化させた後は、再び、制御手段15から1層分のデータが出力され、サーボモータが駆動され、造形テーブル3が1層分に対応する寸法分だけ降下し、造形物5の上に1層分の新たな未硬化樹脂層5Aが、図示を省略した塗布手段を介して塗布される。そして、上記と同様の手順によって、新たな未硬化樹脂層5Aを硬化する。
【0031】
本実施形態では、第1の面状パターンに従い面露光し、ピエゾ素子により液晶マスク9をマスク面と平行方向に微少変位させた後、第2の面状パターンに従い面露光することにより、図5に示すように、1層分の円形断面データ101の輪郭に近い形状の硬化層が得られる。
【0032】
すなわち、1回で露光を完了する場合、表示画素の解像度に従い、図3に示す十文字形の硬化層が得られるだけであるのに対し、2回に分けて露光することにより、図5に示すように、十文字形に比べて円形の断面データ101により近い、輪郭のなめらかな形状の硬化層が得られる。
【0033】
従って、上記処理に従い造形された造形物5は、その外形表面に現れる凹凸が少なく、製品品質を向上させることができる。
【0034】
図9はマスク変位機構の別の実施形態を示す。
【0035】
図2では、液晶マスク9をX,Y方向に変位させ、結果的にその中間方向Zに斜めに変位させる構成が採用されている。
【0036】
ここでの液晶マスク9は、始めからその中間方向Zに斜めに変位させる機構が採用される。この機構は、液晶マスク9のフレーム51に対し、その対角線上に位置するように、コイルばね153と、ピエゾ素子(マスク変位機構)155とを備えて構成される。このピエゾ素子155に電圧が印加された場合、この液晶マスク9は、一度に、マスク面と平行方向であるZ方向に微少変位される。この機構では、図2のものと比べ構成が簡素化される。
【0037】
図6は、上記面状パターンの作成フローを示す。
【0038】
S1〜S3は、上記1層分の断面データの作成手順である。三次元CAD等からのデータを読み込み(S1)、このデータをスライスして上記断面データを作成する(S2)。そして、この断面データにサポート(造形中に造形物を支持する部材)に関するデータを付与する(S3)。
【0039】
ついで、造形物(モデル)の積層数が終了したか否かを判断し(S4)、終了していない場合、モデル及びサポートの塗りつぶしデータ(上記1層分の断面データ)を計算し、記憶する(S5)。つぎに、一つ目の第1の面状パターン(例えば、図3の十文字形)を用いた場合の塗りつぶしパターンを計算し、記憶し(S6)、モデル及びサポートと面状パターンの論理積を算出し、マスク作成をおこない(S7)、そして、露光する(S8)。
【0040】
ついで、面状パターンがN回終了したかを判断し(S9)、N回終了していない場合、上記ピエゾ素子に電圧を印加し、液晶マスク9をマスク面と平行方向に微少変位させて(S10)、S6に移行する。そして、第2の面状パターン(例えば、図4の正方形)を用いた場合の塗りつぶしパターンを計算し、これに基づいてマスク作成をおこない、そして、露光する(S8)。
【0041】
上記S9で、面状パターンがN回終了した場合、S4に移行して、次の層のマスクを作成し、露光を実行する。
【0042】
これらの処理が進み、上記S4で、モデルの積層数が終了した場合、S11に移行して、光造形を終了する。
【0043】
図7は、別の実施形態を示す。
【0044】
この実施形態では、ピエゾ素子から成るマスク変位機構の代わりに、液晶マスク9と未硬化樹脂層5A間に光変位機構61が配置される。この光変位機構61は、例えば揺動ミラー等で構成され、マスク9を透過した光を未硬化樹脂層5Aの層表面と平行方向に微少変位させる。
【0045】
本実施形態では、光硬化性樹脂の1層分を面露光する場合、一つ目の第1の面状パターン(例えば、図3の十文字形)に従い面露光し、ついで第2の面状パターン(例えば、図4の正方形)に従い面露光するとき、この第2の面状パターンを透過した光を、光変位機構61によって、未硬化樹脂層5Aの層表面と平行方向に微少変位させて面露光する。
【0046】
これによれば、例えば、図5に示すように、1層分の円形断面データ101の輪郭に近い形状の硬化層が得られる。
【0047】
すなわち、1回で露光を完了する場合、表示画素の解像度に従い、図3に示す十文字形の硬化層が得られるだけであるのに対し、2回に分けて露光することにより、図5に示すように、十文字形に比べて円形の断面データ101により近い、輪郭のなめらかな形状の硬化層が得られる。
【0048】
従って、上記処理に従い造形された造形物5は、その外形表面に現れる凹凸が少なく、製品品質を向上させることができる。
【0049】
図8は、さらに別の実施形態を示す。本実施形態では、上記マスク9が複数の液晶マスク9A,9Bで構成される。これら液晶マスク9A,9Bは、マスク面と直交方向に重ねて配置されると共に、それぞれの表示画素の位置がマスク面と平行方向に相対的に微少変位して配置される。
【0050】
この実施形態では、光硬化性樹脂の1層分を面露光する場合、一つ目の液晶マスク9Aを制御して、第1の面状パターン(例えば、図3の十文字形)に従い面露光し、ついで二つ目の液晶マスク9Bを制御して、第2の面状パターン(例えば、図4の正方形)に従い面露光する。この場合、上述した制御を行わない方の液晶マスク9は、全面的に光を透過するように制御される。
【0051】
これら液晶マスク9A,9Bは、それぞれの表示画素の位置がマスク面と平行方向に相対的に微少変位して配置されているため、第1、第2の面状パターンに従い面露光することにより、例えば、図5に示すように、1層分の円形断面データ101の輪郭に近い形状の硬化層が得られる。
【0052】
すなわち、1回で露光を完了する場合、表示画素の解像度に従い、図3に示す十文字形の硬化層が得られるだけであるのに対し、2回に分けて露光することにより、図5に示すように、十文字形に比べて円形の断面データ101により近い、輪郭のなめらかな形状の硬化層が得られる。従って、上記処理に従い造形された造形物5は、その外形表面に現れる凹凸が少なく、製品品質を向上させることができる。本実施形態では、光が、2枚の液晶マスクを透過することになるため、照射強度を若干高めに設定することが望ましい。
【0053】
さらに、別の実施形態として、図示は省略したが、光造形に関するデータに応じて照射パターンが制御されるブラウン管或いはプラズマディスプレイ(PDP)等の面光源を備えたものに適用してもよい。
【0054】
この種の面光源は、任意に変化させ得る領域から選択的に光エネルギーを放射可能に構成されている。ブラウン管方式では、例えば、特開昭63−312130号公報に開示がある。
【0055】
この別の実施形態では、光硬化性樹脂の1層分を面露光する場合、第1の面状パターン(例えば、図3の十文字形)に従い面露光し、ついで第2の面状パターン(例えば、図4の正方形)に従い面露光するとき、この第2の面状パターンに従う光を上記未硬化樹脂層の層表面と平行方向に微少変位させて面露光する。
【0056】
或いは、光硬化性樹脂の1層分を面露光する場合、第1の面状パターン(例えば、図3の十文字形)に従い面露光し、ついで第2の面状パターン(例えば、図4の正方形)に従い面露光するとき、上記面光源を面光源変位機構(図示せず)によりこの面と平行方向に微少変位させた後、面露光する。
【0057】
この面光源変位機構は、例えば、図2または図9に相当する機構であって、図2または図9中の液晶マスク9の代わりに面光源を配置すればよい。
【0058】
本実施形態によれば、例えば、図5に示すように、1層分の円形断面データ101の輪郭に近い形状の硬化層が得られる。
【0059】
すなわち、1回で露光を完了する場合、面光源の解像度に従い、図3に示す十文字形の硬化層が得られるだけであるのに対し、2回に分けて露光することにより、図5に示すように、十文字形に比べて円形の断面データ101により近い、輪郭のなめらかな形状の硬化層が得られる。
【0060】
従って、上記処理に従い造形された造形物5は、その外形表面に現れる凹凸が少なく、製品品質を向上させることができる。
【0061】
さらに、別の実施形態として、図示は省略したが、光とデジタルマイクロミラーとの組み合わせが提案される。この場合、上記面状のパターンは、デジタルマイクロミラーの制御により形成される。また、光を変位させる場合、デジタルマイクロミラーを種々の方向或いは角度に変位させればよい。紫外光により樹脂を硬化させるタイプのものでは、上記液晶マスクを用いたものに比べて、本案の方が、より多くの紫外光を照射可能である。
【0062】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は、これに限定されるものでないことは明らかである。
【0063】
すなわち、本発明は、立体造形に関するデータに応じて面状に設定された光や熱等の硬化媒体により材料を硬化し、この硬化した層の積層を繰り返すことにより立体物を造形する立体造形装置において、材料表面上における硬化媒体か材料の少なくとも一方を互いに平行移動させる変位手段を備えたものであればよい。
【0064】
例えば、面状に設定された硬化媒体が光であれば、上記のように材料は光硬化性樹脂が好適であり、面状に設定された硬化媒体が熱であれば、材料は熱硬化性または熱可塑性樹脂が好適である。面状に設定された硬化媒体を熱とした場合、この熱は、例えば、サーマルヘッドアレイ等により形成される。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、断面データの輪郭に近い形状の硬化層を得ることができ、この処理に従い造形された造形物は、その外形表面に現れる凹凸が少なく、造形物の製品品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による立体造形装置の一実施形態を示す正面図である。
【図2】液晶マスクの支持形態を示す図である。
【図3】第1の面状パターンを示す図である。
【図4】第2の面状パターンを示す図である。
【図5】本実施形態により得られた樹脂硬化層を示す図である。
【図6】マスク作成手順を示すフローチャートである。
【図7】別の実施形態を示す図である。
【図8】別の実施形態を示す図である。
【図9】液晶マスクの支持形態の別の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1 立体造形装置
3 造形テーブル
5A 未硬化樹脂層
5 造形物
7 投影レンズ
9,9A,9B 液晶マスク
11 光源
13 レンズ
15 制御手段
23 制御装置
25 光源電源
51 フレーム
53A〜53D コイルばね
55A〜55D ピエゾ素子(マスク変位機構)
61 光変位機構
100 表示画素
Claims (7)
- 立体造形に関するデータに応じて光源と液晶マスクにより面状に設定された硬化媒体により材料を硬化し、この硬化した層の積層を繰り返すことにより立体物を造形する立体造形装置において、上記材料表面上における上記硬化媒体か上記材料の少なくとも一方を液晶マスクの表示画素の寸法より少ない寸法だけ互いに平行移動させる変位手段を備えたことを特徴とする立体造形装置。
- 上記硬化媒体が面状に設定された光であり、上記材料が光硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1記載の立体造形装置。
- 上記面状に設定された光が液晶マスクの透過により形成され、上記変位手段がこの液晶マスクを平行移動させるマスク変位機構を含むことを特徴とする請求項2記載の立体造形装置。
- 上記面状に設定された光が液晶マスクの透過により形成され、上記変位手段がこの液晶マスクを透過した光を平行移動させる光変位機構を含むことを特徴とする請求項2記載の立体造形装置。
- 上記面状に設定された光が液晶マスクの透過により形成され、この液晶マスクがマスク面と直交方向に重ねて配置されると共に、それぞれの表示画素の位置がマスク面と平行方向に変位して配置された複数の液晶マスクで構成されることを特徴とする請求項2記載の立体造形装置。
- 立体造形に関するデータに応じて任意に変化させ得る領域から選択的に光エネルギーを放射可能な面光源により面状に設定された硬化媒体により材料を硬化し、この硬化した層の積層を繰り返すことにより立体物を造形する立体造形装置において、上記材料表面上における上記硬化媒体か上記材料の少なくとも一方を任意に変化させ得る領域の表示画素の寸法より少ない寸法だけ互いに平行方向に微小変位させる変位手段を備えたことを特徴とする立体造形装置。
- 立体造形に関するデータに応じて光源と液晶マスクにより面状に設定された硬化媒体により材料を硬化し、この硬化した層の積層を繰り返すことにより立体物を造形する立体造形方法において、上記材料を1層分硬化する場合、まず第1の面状パターンに従い硬化し、ついで第2或いはそれ以上の面状パターンに従い硬化するとき、上記材料表面上における上記硬化媒体か上記材料の少なくとも一方を液晶マスクの表示画素の寸法より少ない寸法だけ互いに平行移動させることを特徴とする立体造形方法。
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