JPH08339793A - 密閉電池の安全装置 - Google Patents

密閉電池の安全装置

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JPH08339793A
JPH08339793A JP7256308A JP25630895A JPH08339793A JP H08339793 A JPH08339793 A JP H08339793A JP 7256308 A JP7256308 A JP 7256308A JP 25630895 A JP25630895 A JP 25630895A JP H08339793 A JPH08339793 A JP H08339793A
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JP
Japan
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safety valve
hole
battery
internal pressure
sealing lid
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Withdrawn
Application number
JP7256308A
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English (en)
Inventor
Masaharu Kamauchi
正治 鎌内
Yasuo Ijiri
康夫 井尻
Toru Kashioka
亨 柏岡
Yutaka Ouchi
裕 大内
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Gas Exhaust Devices For Batteries (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電流遮断機構から溶接部をなくし、かつ、設
定内圧値に対する電流の接続から遮断への切換のための
調整,設定の容易化を図る。 【解決手段】 封口体2の周囲を絶縁ガスケット5を介
してかしめ固定することにより電池缶1の開口部1aを
封止する。封口体を、発電要素3からのリード線4が接
続される剛性円板状封口蓋6、絶縁リング7、円環状突
起8bが当接して封口蓋と電気的に接続される可撓性導
通板8、貫通孔31に密に嵌合されて上端面が導通板に
近接されたゴム製安全弁30、及び、キャップ状正極端
子9で構成する。貫通孔の小径孔部に対する安全弁の中
間段差面部分の圧入抵抗力が設定内圧値を超える電池缶
内圧に基づく安全弁への押圧力より小となるようにし、
設定内圧値を超えると安全弁の圧入により上方に相対移
動して突起を離し、さらに内圧が上昇すると安全弁の鍔
部が圧入し貫通孔を飛び抜けて脆弱部8cを破断させる
ようにする。安全弁を封口蓋と一体加硫成形して組付け
の確実化を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば2次電池等
の密閉電池において過充電等に起因する内圧の異常上昇
等の異常事態に対処するための密閉電池の安全装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の密閉電池の安全装置
として、発電素子からのリード線が接続されたリード板
を絶縁板の内面に取付けてそのリード板により絶縁板の
中央の貫通孔を覆い、上記絶縁板の上側を覆うように導
電材料により形成した円板状の可撓性防爆弁を配設し、
この防爆弁の中央部の突起を上記貫通孔に内嵌させてそ
の突起に上記リード板を超音波溶接したものが知られて
いる(例えば、特開平2−112151号公報,特開平
2−288063号公報参照)。これらの公報には、電
池缶の内圧の上昇により上記突起が持ち上げられて上記
リード板を貫通孔の周縁で破断することにより、また
は、上記リード板との溶着部が剥離することにより電流
が遮断されることが記載されている。
【0003】また、他の従来の密閉電池の安全装置とし
て、リード線が接続された導電材料よりなる円板状の弁
保持体と、この上側に被せられて中央部の突起が上記弁
保持体の上面にスポット溶接もしくは超音波溶接された
導電材料よりなる円板状の可撓性弁体とからなり、この
弁体と弁保持体との間の空間が電池缶内部と連通された
ものが知られている(例えば、特開平6−140011
号公報参照)。つまり、このものでは、リード線が接続
された弁保持体に弁体を溶接することにより、上記の防
爆弁をリード板に直接溶接することによる不都合を回避
しようとするものである。そして、この公報には、電池
缶の内圧の上昇により上記空間内の圧力も上昇し、弁体
が上方に持ち上げられてその中央突起と弁保持体との溶
接が外れて電流が遮断されることが記載されている。
【0004】そして、共に、さらに内圧が上昇すると、
可撓性防爆弁もしくは可撓性弁体が、これらに設けられ
た切欠部分で破断して内部のガス等を外部に逃がすこと
により、電池自体の爆発を防止するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
密閉電池の安全装置においては、共に電流の遮断機構に
おいて、溶接部を利用するものであるため、その溶接自
体の強度いかんによって電流遮断を確実に行い得ない事
態が生じるおそれがある。すなわち、上記溶接強度が余
りに高いと、内圧が上昇しても弁が弁保持体と剥離せ
ず、その結果、電流を遮断させることができず、逆に上
記溶接強度が余りに低いと通常使用時のわずかな内圧変
動や衝撃により弁が弁保持体から剥離して電流が遮断さ
れて使用不能になってしまうことになる。
【0006】このように従来のものでは、溶接強度を確
実に所定のものに設定する必要があるが、そのためにス
ポット溶接等により点状に溶接したのでは、通常使用時
においてその点状の溶接部分を通して電流の通電が行わ
れるため、抵抗が高くなり過ぎて異常な発熱を生じるお
それがある。逆に、溶接部を周状等に設定すると、溶接
面積に比例して溶接強度が高くなるため、上記の如き不
都合が生じることになる。
【0007】しかも、上記の如き所定の溶接強度に対し
過不足のない溶接作業を大量生産ラインで行うことは、
その工程管理が極めて困難となり、製品間で溶接強度の
ばらつきを招き易く、製品に対する信頼性の向上を図り
得ない。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、密閉電池の安
全装置の電流遮断機構から溶接部をなくし、かつ、所定
の内圧値に対する電流の接続状態から遮断状態への切換
のための調整,設定の容易化を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、発電要素が電池缶の内部に
収容され、電池缶の外側に向いた開口部が封口体によっ
て密閉されているものを前提とする。このものにおい
て、上記封口体を、導電材料により可撓性を有するよう
に形成された可撓性導通板と、導電材料により電池缶の
内部を密閉しその内圧に対抗して実質的に変形しない剛
性を有するように形成された封口蓋と、絶縁材料により
形成され電池缶の内圧上昇により相対移動する安全弁と
を備えたものとする。そして、上記封口蓋の略中央部に
貫通孔を有し、外周縁部を電池缶の開口部に気密に取付
け、電池缶内に臨む内面に上記発電要素からのリード線
を接続する。また、上記導通板を、外縁部が電池缶の開
口部であって上記封口蓋より外側位置で上記封口蓋の外
面と絶縁部材を介して重合させ、上記貫通孔の近傍位置
で上記封口蓋と当接して電気的接続状態になるよう位置
固定する。さらに、上記安全弁を、上記封口蓋の貫通孔
に対しこの貫通孔を封止するよう電池缶内部から上記導
通板まで内外方向に挿通された状態で先端面が上記導通
板に近接するよう位置付ける。加えて、上記貫通孔を構
成する孔内面と、この孔内面に相対向する安全弁の周方
向の外面とを、電池缶の内圧が上昇して設定内圧値に達
するまではその内圧に抵抗して上記導通板に対する安全
弁の相対変位を阻止した状態に保持する一方、上記設定
内圧値を超える内圧の作用により上記安全弁を上記導通
板側に相対変位させて上記導通板と封口蓋との当接を離
すような抵抗力を発揮するよう互いに嵌合する構成とす
るものである。
【0010】上記の構成の場合、適正放電,適正充電が
なされている通常使用状態にあって電池缶内部の内圧が
設定内圧値より小さい状態においては、安全弁の周方向
の外面と封口蓋の貫通孔の孔内面との間の抵抗力の方が
上記内圧よりも大きいためその内圧に対抗して上記安全
弁の相対移動が阻止され、可撓性導通板とリード線が接
続された封口蓋との当接が維持される。この結果、電気
的接続状態に維持される。
【0011】一方、過充電等により電池缶内部の内圧が
上記設定内圧値を超えると、上記抵抗力よりもその内圧
に基づく安全弁を相対移動させようとする押圧力の方が
大きくなるため、上記安全弁が導通板側に相対移動して
導通板を外方に押し曲げ、封口板との当接が離れること
になる。この結果、その当接による電気的接続状態が遮
断されて電気的遮断状態に切換られ、電池の使用者に異
常発生を認知させることができる。
【0012】この場合、封口蓋が上記内圧を受けても変
形しない剛性を有しているため、その内圧が安全弁に直
接かつ有効に作用しその安全弁の相対移動による押圧力
が外縁部で支持された導通板の略中央部に集中的に作用
することになる。このため、上記設定内圧値を超えるよ
うな内圧上昇が発生した場合に、従来の円板状の防爆弁
の全体に内圧を間接的に作用させる場合と比べ、応答性
よく電気的遮断状態に切換ることが可能となる。
【0013】しかも、このような電流遮断機構では電池
缶内部の内圧に応じた電気的な接続状態と遮断状態との
切換が、安全弁と貫通孔との間の嵌合による抵抗力の設
定により行われるため、従来の密閉電池の如く溶接部の
引張破断強度の設定により行われる場合と比べ、上記内
圧に対する切換強度の調整及び変更が容易となる上、確
実に所定のものに設定することが可能となって電気的な
遮断状態への切換が確実になる。さらに、組付け時の工
程管理の容易化が図られて製品に対する信頼性の向上が
図り得る。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、貫通孔を電池缶の内外方向に一様な内径を
有するように形成する一方、安全弁をピストン状に形成
する。そして、上記貫通孔の内周面と、上記安全弁の外
周面とを、上記安全弁の導通板側への相対変位に対する
両周面間の摺動摩擦抵抗力を発揮することにより電池缶
の内圧に抵抗するように互いに密に嵌合させる構成とす
るものである。
【0015】上記の構成の場合、安全弁を設定内圧値ま
ではその相対変位を阻止した状態に保持し、かつ、設定
内圧値を超える電池缶内圧に対し安全弁の導通板側への
相対変位を許容するという安全弁と貫通孔との間の抵抗
力が、安全弁と貫通孔との両周面間の摺動摩擦抵抗力に
よって発揮されるため、電池缶内圧に応じた上記抵抗力
の調整もしくは変更が容易になる。すなわち、貫通孔の
孔径の設定及びその変更、または、安全弁の外径の設定
及びその変更、さらには、上記安全弁の材質の設定及び
その変更により、安全弁と貫通孔との両周面間の摺動摩
擦抵抗力の調整,変更が行い得る。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、安全弁を、先端から基端側まで封口蓋の貫
通孔と対応する同一の断面形状を有し基端側が封口蓋内
面から電池缶内方側に突出するよう配置された柱状の本
体部と、この本体部の基端側から周囲に僅かに突出する
凸部とから構成する。加えて、電池缶の内圧を受けて貫
通孔の内周面との間で摺動して相対移動する際の内圧値
が、上記凸部形成位置の方が上記本体部よりも相対的に
大となるように設定するものである。
【0017】上記の構成の場合、安全弁が、柱状の本体
部と、この本体部の基端側に形成された凸部とから構成
され、上記本体部が先端から基端側まで封口蓋の貫通孔
と対応する同一の断面形状を有して基端側が封口蓋内面
から電池缶内方側に突出するよう配置され、上記凸部が
本体部の基端側から周囲に僅かに突出されているため、
電池缶の内圧の設定内圧値を超える上昇を基端面に受け
て安全弁の本体部が封口蓋の貫通孔を摺動して凸部が貫
通孔の入り口で止められるまで相対移動し、これによ
り、導通板の当接部が封口蓋から離れて電流の導通が遮
断される。そして、内圧がさらに上昇して上記凸部と貫
通孔の内周面との間の摺動摩擦抵抗力を上回ると、上記
凸部が貫通孔を摺動して飛び抜け、この結果、電池缶内
部のガスが貫通孔を通して排出され電池缶の内圧が大気
圧状態となる。従って、異常時には、まず電流が遮断さ
れて電池の使用者に異常発生を認知せしめ、それでも使
用者が放置する場合であっても、内部のガス抜きによる
内圧開放により内圧のそれ以上の上昇が回避される。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項2記載の発
明において、安全弁を、先端から基端側まで封口蓋の貫
通孔と対応する同一断面形状を有し基端側が封口蓋内面
から電池缶内方側に突出するよう配置された柱状の本体
部と、この本体部の基端側の周囲に拡開されたフランジ
状の受圧部とから構成する。加えて、封口蓋に、電池缶
内部と外部とを連通させるよう形成されたガス抜き孔
と、このガス抜き孔を密閉する閉止体とを備える。そし
て、この閉止体の開放強度を、上記受圧部を封口蓋内面
に当接させる電池缶内圧より大の内圧を受けて開放する
ように設定するものである。
【0019】上記の構成の場合、安全弁が柱状の本体部
と、その本体部の基端側で拡開されたフランジ状の受圧
部とから構成される一方、封口蓋に電池缶内部と外部と
を互いに連通させるガス抜き孔と、このガス抜き孔の封
口蓋内面側で閉止し所定の開放強度を有する閉止体とが
設けられているため、電池缶の内圧が設定内圧値を超え
ると、まず、上記受圧部が封口蓋内面に当たって止めら
れるまで安全弁が相対移動し、電流が遮断される。そし
て、上記電池缶の内圧が設定内圧値を超えてさらに上昇
すると、上記閉止体が開放し内部のガスがガス抜き孔を
通して放出される。この場合、安全弁の受圧部が本体部
よりも拡開されて受圧面である安全弁の基端面が本体部
だけの場合と比べ拡大されているため、内圧の上昇に対
し、より応答性よく導通板を押し上げて電流の遮断を行
うことが可能になる一方、内圧が上記設定内圧値を超え
てさらに上昇しても、閉止体の開放により、内圧のそれ
以上の上昇が回避されて密閉電池の破壊が回避される。
【0020】請求項5記載の発明は、請求項1記載の発
明において、貫通孔を、電池缶の内方側の大径孔部と、
導通板側の小径孔部と、これら大径孔部と小径孔部との
間に形成された電池缶内方側に面する当止面とを有する
ものとする。一方、安全弁を、上記小径孔部を電池缶外
方側に挿通する小径部と、上記大径孔部に内嵌する大径
部と、これら小径部と大径部との間に上記当止面と相対
向するよう形成された階段状の段差面とを有するものと
する。そして、上記貫通孔と安全弁とを、上記貫通孔の
当止面に対し上記安全弁の段差面が当接し、電池缶の内
圧を受けてその安全弁の段差面から大径部にかけての部
分が貫通孔の小径孔部に対して圧入しようとする圧入抵
抗力を発揮することにより電池缶の内圧に抵抗するよう
に互いに嵌合させる構成とするものである。
【0021】上記の構成の場合、安全弁を設定内圧値ま
ではその相対変位を阻止した状態に保持し、かつ、設定
内圧値を超える電池缶内圧に対し安全弁の導通板側への
相対変位を許容するという安全弁と貫通孔との間の抵抗
力が、貫通孔の小径孔部に対する安全弁の段差面から大
径部にかけての部分の圧入抵抗力によって発揮されるた
め、電池缶内圧に応じた上記抵抗力の調整もしくは変更
が請求項2記載の発明による場合と比べより容易にかつ
確実に行い得る。すなわち、貫通孔の小径孔部の直径の
設定及びその変更、または、安全弁の大径部の直径の設
定及びその変更、つまり、上記小径孔部と大径部との互
いの直径差を調整することによる各貫通孔の当止面と安
全弁の段差面との当接面積の調整、さらには上記安全弁
の材質の設定及びその変更により、安全弁の貫通孔に対
する圧入抵抗力の調整が自由に行い得る。しかも、安全
弁を封口蓋に対し組み付ける際に、その安全弁の段差面
を貫通孔の当止面に当接させるだけで、安全弁が封口蓋
及び導通板に対し所定の内外方向位置に組み付けられ
る。このため、安全弁の封口蓋に対する位置決めが容易
かつ確実となり、密閉電池の製造が容易になる上、その
安全弁の先端面を導通板に近接する位置に確実に位置付
けて導通板を封口蓋から離すことなく封口蓋と電気的接
続状態に確実に維持し得る。
【0022】請求項6記載の発明は、請求項2または請
求項5記載の発明において、安全弁を、弾性材料により
形成するものである。ここで、弾性材料としては、例え
ば天然ゴム、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン
共重合体)等の合成ゴム、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン等を用いればよい。
【0023】上記の構成の場合、安全弁が弾性材料によ
り形成されているため、安全弁と封口蓋の貫通孔との間
の摺動摩擦抵抗力または圧入抵抗力の設定がより一層容
易に行い得る。
【0024】請求項7記載の発明は、請求項5記載の発
明において、安全弁の大径部を段差面が貫通孔の当止面
に当接した状態で電池缶内方に突出させ、この大径部の
突出端に上記貫通孔の大径孔部よりも大径の基端側鍔部
を一体に形成する。加えて、上記基端側鍔部の外径を、
その基端側鍔部を封口蓋内面に当接させる電池缶内圧よ
りも大の内圧を受けて上記貫通孔を導通板側に突き抜け
るように設定するものである。
【0025】上記の構成の場合、電池缶の内圧が上昇す
ると、その内圧を受けて安全弁の段差面から大径部にか
けての部分が変形して貫通孔の小径孔部内に圧入するこ
とになる。この圧入による安全弁の導通板側への相対変
位により安全弁の先端面が導通板を押し上げて電流の遮
断状態に切換るとともに、上記基端側鍔部が封口蓋内面
に当接させる。この結果、上記基端側鍔部の外径に対応
して基端側鍔部の大径孔部に対する圧入抵抗を受けて上
記安全弁の相対変位は一旦停止する。そして、上記電池
缶の内圧がさらに上昇して上記基端側鍔部の圧入抵抗を
超えると、その基端側鍔部が上記大径孔部内に圧入し、
安全弁全体が貫通孔を導通板側に突き抜けることにな
り、この結果、電池缶の内圧が解放される。従って、電
池缶の内圧の上昇に従って、第1段階として電流が遮断
され、第2段階としてその内圧が解放されるという、2
段階の安全動作が行われる。
【0026】請求項8記載の発明は、請求項5記載の発
明において、貫通孔の小径孔部の内周面を導通板側に向
かって徐々に拡径するテーパ孔面により構成し、加え
て、安全弁の小径部の外周面を段差面が上記貫通孔の当
止面に当接した状態で上記テーパ孔面に当接するテーパ
周面により構成するものである。
【0027】上記の構成の場合、密閉電池が通常の使用
状態にある時には、安全弁のテーパ面が上記貫通孔のテ
ーパ孔面に当接し、これにより、その安全弁が貫通孔内
を電池缶の内方側に脱落することが確実に防止される。
このため、上記安全弁は、その段差面が貫通孔の当止面
に当接した状態に確実に維持され、電池缶の内圧が上昇
した場合に確実に安全動作を行う態勢に維持される。従
って、製品の出荷段階から使用段階に至る間、安全弁の
移動,脱落が確実に防止されて安全弁が封口蓋に対し確
実に保持され、電池缶の内圧上昇時の安全動作が確実に
行われる。
【0028】請求項9記載の発明は、請求項5記載の発
明において、安全弁を、封口蓋に対しゴムを用いた一体
加硫成形により、その封口蓋と一体に形成するものであ
る。
【0029】上記の構成の場合、安全弁が予め封口蓋と
一体に形成されているため、封口蓋に対する安全弁の組
み付け作業を省略して密閉電池の製造の容易化,合理化
が図られる。併せて、上記一体加硫成形により、予め安
全弁が封口蓋及び導通板に対し所定の相対位置に確実に
位置付けられ、このため、通常使用時における封口蓋と
導通板との電気的接続状態の維持と、内圧上昇時の安全
弁の安全作動とが確実に行われる。
【0030】請求項10記載の発明は、請求項1記載の
発明において、安全弁の先端面と、可撓性導通板の内面
とを互いに接着して結合するものである。
【0031】上記の構成の場合、安全弁の先端面と、可
撓性導通板の略中央部内面とが接着されているため、可
撓性導通板自身が安全弁を介して封口蓋により保持され
た状態になる。すなわち、外縁部により支持された導通
板がその略中央部で安全弁と接着されて支持され、その
安全弁が封口蓋の貫通孔の内周面との間の摺動摩擦抵抗
力によって上記封口蓋に保持されるため、上記導通板は
封口蓋との当接、つまり、電気的接続状態を安定的に保
持されることになる。従って、導通板と封口蓋とが溶接
されていなくても、上記の電気的接続状態がより確実に
保持され、通常使用時の製品に対する信頼性についてよ
り一層の向上が図られる。
【0032】請求項11記載の発明は、請求項1記載の
発明において、導通板に、安全弁が電池缶の内圧を受け
て封口蓋の貫通孔から電池缶の外方側に飛び出すことに
より生じた導通板の外方側への曲げ変形によって破断す
る脆弱部を設けるようにするものである。
【0033】上記の構成の場合、安全弁の飛び抜けによ
り押されて曲げ変形した際に破断する脆弱部が導通板に
設けられているため、電池缶内部からのガス抜きがより
効果的に行われる。
【0034】また、請求項12記載の発明は、請求項1
記載の発明において、リード線と封口体との間の電流経
路の途中に、設定温度域で抵抗値が急増するPTCサー
ミスタを介装するものである。
【0035】上記の構成の場合、リード線と封口体との
間の電流経路の途中に、PTCサーミスタが介装されて
いるため、電池缶の内部温度が適正放電,適正充電等の
行われている通常使用状態における設定温度域より低い
適正温度にある間は上記PTCサーミスタの抵抗値が小
値に保たれ上記リード線と封口体との間の電流経路を通
して適正に電流が流れる。一方、上記内部温度が短絡等
の発生に起因して設定温度域以上に上昇した場合、その
上昇に対応して上記PTCサーミスタの抵抗値が急増し
て上記電流経路を通しての通電が実質遮断される。
【0036】さらに、請求項13記載の発明は、請求項
1記載の発明において、封口体を、電池缶の開口部であ
って導通板の外側位置に配設されてその導通板と電気的
に接続された正極端子を備え、この正極端子と、導通板
と、絶縁部材と、安全弁が嵌合された状態の封口蓋とが
それぞれの外縁部で互いに重合された状態に予め結合一
体化されたものとして構成するものである。
【0037】上記の構成の場合、封口体として、貫通孔
に安全弁が嵌合された状態の封口蓋と、絶縁部材と、上
記封口蓋に電気的に接続された状態の導通板と、正極端
子とのそれぞれの外縁部が互いに重合された状態に予め
結合一体化されたものに構成しているため、電池缶の開
口部への組み付け作業の容易化が図られる上、その組み
付け前に上記安全弁の作動を確認するためのテストを行
うことが可能になる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0039】<第1実施形態>図1は、本発明の第1実
施形態に係る密閉電池の安全装置の封口部分を示す。本
第1実施形態は、請求項1,2記載の発明を基本として
構成されたものである。同図において、1は開口部1a
を有する電池缶、2はその開口部1aを閉止して電池缶
1を密封する封口体である。なお、図1では、電池缶1
の開口部1aにおける内外方向が上下方向となるように
図示されている。つまり、電池缶1の内方が図1の下方
に、外方が上方になる(以下の他の実施形態における図
において同じ)。
【0040】上記電池缶1は有底筒形(図例では円筒形
であるが、角筒形であってもよい)の金属製缶体であ
り、その内部には発電要素3が収容されている。この発
電要素3は、プラス電極板,マイナス電極板,及び,電
解液等を有し、そのプラス電極板に一端が接続されたリ
ード線4の他端が上記封口体2を構成する後述の封口蓋
6の下面6aに溶接等の手段により接続されている。そ
して、上記発電要素3の上側位置の上記電池缶1には縮
径部1bが形成されており、この縮径部1bと上端開口
縁がかしめられた上端かしめ部1cとの間に上記封口体
2の外周縁部が絶縁ガスケット5を介して気密に挟み込
まれて電池缶1が密封されている。
【0041】上記封口体2は、図2にも一部を示すよう
に、円板状の封口蓋6と、ドーナッツ板状の絶縁リング
7と、円板状の導通板8と、キャップ状の正極端子9
と、ピストン状安全弁10とから構成されている。そし
て、上記封口体2が上記上端かしめ部1cにより挟み込
まれることにより、下から封口蓋6、絶縁リング7、導
通板8、及び、正極端子9の順に互いに密着して重合さ
れた状態に一体化されて組み付けられている。
【0042】上記封口蓋6は、アルミニウム、チタニウ
ム、これらの合金、もしくは、ステンレス鋼等の導電材
料により比較的厚肉に形成されて電池缶1の内圧に対抗
して実質的に変形を生じない程度の剛性を有している。
そして、この封口蓋6の略中央位置には所定径の貫通孔
11が上下方向に貫通して形成され、この貫通孔11に
上記安全弁10が下から上に挿通した状態で密に嵌合さ
れている。
【0043】上記導通板8は、上記の導電材料により所
定の可撓性を有するように形成されており、間に介在さ
れた絶縁リング7によって上記封口蓋6と絶縁されると
ともに、その絶縁リング7の厚み分上記封口蓋6から上
方に離されて配設されている。そして、上記導通板8の
中央部下面8aと、上記安全弁10の先端面である上端
面10aとが互いに接着されて結合されており、この導
通板8にはこの結合部位を囲む円環状の突起8bが下方
に突出して形成されている。この突起8bの突出寸法は
上記の重合状態の絶縁リング7の厚みと等しいか僅かに
大きく設定され、これにより、上記重合状態では上記突
起8bの突出周面と封口蓋6の上面とが密に当接されて
電気的接続状態(図1に示す状態)とされている。な
お、図面中8cは上記突起8bの形成範囲の近傍に形成
された脆弱部であり、この脆弱部8cは、上記の結合部
位を囲むように形成した切れ込み溝により構成され、所
定の曲げ力が作用することにより破断するようになって
いる。
【0044】上記正極端子9は、上記の導通板8等を保
護する保護キャップの役割を果たすとともに、リード線
4、封口蓋6、突起8b、及び、導通板8を介して発電
要素3のプラス電極板と電気的に接続されて密閉電池か
ら電力を取り出すためのプラス側の端子の役割を果たす
ようになっている。なお、図面中9aはガス抜き孔であ
り、正極端子9と導通板8とで区画される空間と外部と
を連通するように貫通形成されている。
【0045】上記安全弁10は、上下方向に同一断面形
状を有する所定径のピストン状の本体部10bと、この
本体部10bの基端である下端から外周方向に膨出する
凸部10cとが、上記発電要素3内の電解液により腐食
されない絶縁材料により、好ましくは、その絶縁材料で
あってかつ弾性を有する材料、例えば天然ゴム,EPD
M(エチレン・プロピレン・ジエン共重合体)等の合成
ゴム,ポリエチレン,ポリプロピレン等の材料により形
成されたものである。上記本体部10bは、その先端面
である上端面10aが電気接続状態の導通板8の中央部
下面8aと接着され、下端が封口蓋6から下方側に突出
され、この本体部10bの貫通孔11から所定寸法下方
位置に上記凸部10cが位置するように設定されてい
る。
【0046】上記本体部10bの外径及び凸部10cの
突出量は、上記安全弁10を作動させる圧力として予め
定めた第1及び第2設定内圧値との関係で、上記本体部
10bもしくは凸部10cの各外周面と貫通孔11の内
周面11aとの間に所定の摺動摩擦抵抗力が生じるよう
に定められる。すなわち、電池缶1内の内圧が上記第1
設定内圧値(例えば10〜15Kg/cm2 )に到達す
るまでは、その内圧による押圧力に対抗して安全弁10
の相対移動を阻止する摺動摩擦抵抗力が作用し、上記電
池缶1内の内圧が上記第1設定内圧値を超えると、その
内圧による押圧力の方が上記摺動摩擦力より大となって
上記安全弁10をその摺動摩擦抵抗力に抗して外方側で
ある導通板8側に相対移動させるような摺動摩擦抵抗力
が作用するように、貫通孔11の内径に対する上記本体
部10bの外径が定められている。そして、上記貫通孔
11の内径に対する凸部10cの外径は、上記電池缶1
内の内圧が上記第1設定内圧値を超えてさらに上昇して
上記第2設定内圧値(例えば20Kg/cm2 程度)を
超えた場合に、その内圧による押圧力が上記凸部10c
の外周面と貫通孔11の内周面11aと間の摺動摩擦抵
抗力より大となって上記安全弁10の凸部10cが貫通
孔11を飛び抜けるような摺動摩擦抵抗力が作用するよ
うに定められている。
【0047】また、この安全弁10の上方への相対移動
量に対応して、上記導通板8の可撓性能及び脆弱部8c
の破断強度の設定が行われている。すなわち、上記導通
板8は、上記第1設定内圧値を超える内圧に基づき上記
凸部10cが貫通孔11の下側開口縁により相対移動が
停止されるまでの安全弁10の上方への相対移動量に対
応する曲げが可能であり(図3参照)、上記凸部10c
が貫通孔11を飛び抜けた場合の上記安全弁10の相対
移動量に対応する曲げを受けて脆弱部8cが破断するよ
うになっている(図4参照)。
【0048】上記構成の密閉電池において、電池缶1内
の内圧が第1設定内圧値より低い適正内圧に保たれてい
る状態では、安全弁10が貫通孔11に対しその内周面
11aとの間の摺動摩擦抵抗力によって相対移動を阻止
された状態に保持されて、この安全弁10を介して上下
方向の移動が阻止された導通板8の突起8bが封口蓋6
と当接した状態に保たれる。このため、発電要素のプラ
ス電極板がリード線4、封口蓋6、突起8b、及び、導
通板8を介して正極端子9と電気的に接続した電気的接
続状態に保たれる。これにより、上記正極端子9からの
放電、充電が可能となる。そして、この状態では、安全
弁10の外周面と、貫通孔11の内周面11aとが密着
して電池缶1の内部が密封された状態に保たれる。
【0049】一方、密閉電池への充電中において、過充
電等により電池缶1内の内圧が異常に上昇し、その内圧
が上記第1設定内圧値を超えると、その内圧に基づき安
全弁10の下面10dに作用する押圧力が上記摺動摩擦
抵抗力より大となり、これにより、上記安全弁10が貫
通孔11に対し上方に相対移動して導通板8の中央部が
上方に押し上げられる。この結果、その導通板8の突起
8bが封口蓋6から上方に離れ、これにより、発電要素
3からの電流は封口蓋6と上記突起8bと間で遮断さ
れ、電気的遮断状態(図3に示す状態)になる。この電
気的遮断により充電電流が遮断されて発電要素3内の電
解液の分解が停止されるため、これ以上の内圧の上昇を
抑制することができる。しかも、電気的に遮断されて電
池としての機能を果たさないことから、使用者に異常状
態の発生、及び、その電池の交換の必要性を認知させる
ことができる。
【0050】そして、上記の電流が遮断されるまでの間
の内圧上昇、もしくは、何等かの異常によって電池缶1
内の内圧が第2設定内圧値を超える程に上昇した場合に
は、上記の安全弁10の凸部10cが貫通孔11内に押
し込まれ、その貫通孔11を上方に飛び抜ける(図4参
照)。この飛び抜けによる導通板8の過大な曲げにより
脆弱部8cが破断して、電池缶1内のガスが上記貫通孔
11、上記破断箇所、及び、正極端子9のガス抜き孔9
aを通して外部に放出され、これにより、電池缶1内の
内圧が大気圧近くまで低下して、内圧の異常上昇による
密閉電池の破壊が確実に防止される。
【0051】従って、内圧の異常上昇時には、まず、第
1段階として、電流の遮断がピストン状安全弁10の本
体部10bと貫通孔11との間の摺動摩擦抵抗力の設定
及び導通板8の突起8bと封口蓋6との離反から構成さ
れる電流遮断機構により行われ、次に、第2段階とし
て、内部ガスの放出が上記安全弁10の凸部10cと貫
通孔11との間の摺動摩擦抵抗力の設定及び導通板8の
脆弱部8cの破断から構成される内部圧力開放機構によ
り行われるという、2段階のフェイルセーフ作動が行わ
れる。
【0052】このような密閉電池の安全装置において
は、内圧が第1設定内圧値より低い適正状態の時には、
絶縁リング7を介して導通板8と封口蓋6とが重合した
状態にかしめ部1cによってかしめられているため導通
板8の突起8bと封口蓋6の上面とが当接した状態に保
たれる。しかも、上記導通板8の中央部下面8aに対し
安全弁10の上面10aが接着されその安全弁10が貫
通孔11の内周面11aによって相対移動しないように
保持されているため、導通板8の中央部位が安全弁10
を介して封口蓋6に対し上下方向に相対変位しないよう
に保持されることになり、電池缶1に衝撃,振動が作用
しても上記の突起8bと封口蓋6との当接を確実に維持
することができる。従って、導通板8の突起8bと封口
蓋6とが溶接されていなくても、上記の電気的接続状態
がより確実に保持され、通常使用時の製品に対する信頼
性についてより一層の向上が図られる。つまり、従来の
場合の如く通常使用時の電気的接続状態を維持するため
の溶接を施す必要がなく、その溶接いかんによって所定
の回避作動が不確実になることもない。その上、組み付
け時にそのような微妙な溶接を施す必要がないために、
その生産ラインにおける工程管理も容易となって製品に
対する信頼性の向上を図ることができる。さらに、上記
導通板8と封口蓋6との電気的接続を溶接ではなく、当
接により行うことができるため、溶接の場合における電
気的接続の接続面を極めて小さいものにしなければなら
ないという制約がなく、円環状の突起8bと封口蓋6と
の当接というかなり大きな接続面により電気的接続を行
うことができ、安定した電流の流れを実現することがで
きる。
【0053】また、封口蓋6が上記内圧を受けても変形
しない剛性を有しているため、その内圧がピストン状安
全弁10の下面10dに直接かつ有効に作用し、その安
全弁10の相対移動によって、外周縁部で支持された導
通板8の略中央部に押圧力が集中的に作用することにな
る。このため、上記第1設定内圧値を超えるような内圧
上昇が発生した場合には、従来の円板状の防爆弁の全体
に内圧を間接的に作用させる場合と比べ、電気的遮断状
態への切換を内圧の変動に対し応答性よく行うことがで
きる。
【0054】しかも、電気的な接続と遮断との切換が、
主として貫通孔11の内径に対する安全弁10の外径の
設定による摺動摩擦抵抗力の設定により行われるため、
従来の密閉電池の如く溶接部の引張破断強度の設定によ
り行われる場合と比べ、その設定及び設定の変更を容易
に行うことができる。このため、上記の第1もしくは第
2設定内圧値に確実に対応したものに設定することがで
き、電気的な接続状態から遮断状態への切換タイミング
を電池缶1内の内圧に応じて確実なものにすることがで
きる。この際、上記安全弁10を弾性材料により形成す
ることにより、上記摺動摩擦抵抗力をより確実に発揮さ
せることができる上、その発揮する摺動摩擦抵抗力の設
定をより容易に行うことができる。
【0055】<第2実施形態>図5は、本発明の第2実
施形態に係る密閉電池の安全装置を示す。この第2実施
形態は、第1実施形態の構造を基本として、この第1実
施形態に対し内部温度上昇に伴う電流の遮断機構を付加
して請求項12記載の発明に係る実施形態を構成したも
のである。
【0056】すなわち、図5において、12はドーナッ
ツ板状に形成されたPTCサーミスタ(Positive Tempe
rature Coefficient サーミスタ;正特性サーミスタ)
であり、このPTCサーミスタ12は導通板8と正極端
子9との間に介装されて、その導通板8と正極端子9と
が上記PTCサーミスタ12を介してのみ互いに接続さ
れるようになっている。なお、このPTCサーミスタ1
2の介装位置は、発電要素3から正極端子9までの間の
電気導通経路の途中であればいずれの位置でもよい。
【0057】上記PTCサーミスタ12は、温度上昇と
ともに抵抗値が増大する正の温度係数を有するサーミス
タであり、特に上記PTCサーミスタ12は所定の設定
温度域(例えば100℃域)で抵抗値が急激に増大する
スイッチング特性を有するように構成されている。つま
り、上記PTCサーミスタ12は、上記設定温度域まで
の通常温度範囲ではPTCサーミスタ12の抵抗値が極
めて低く、従って、上記導通板8と正極端子9との間で
PTCサーミスタ12を介して電流が良好に流れる一
方、上記設定温度域を超える高温域では、上記PTCサ
ーミスタ12の抵抗値が急増し、従って、上記導通板8
と正極端子9との間での通電を実質的に遮断するように
なっている。
【0058】このような構成の第2実施形態の場合、電
池缶1内の内部温度が上記設定温度域までの通常温度範
囲にあれば、発電要素3のプラス電極板からリード線
4、封口蓋6、突起8b、導通板8、及び、PTCサー
ミスタ12を介して正極端子9までの電流経路が電気的
接続状態になり、その正極端子9から放電,充電を行う
ことができる。一方、過充電や短絡の発生に伴い電池缶
1内で発熱し、その内部温度が上記設定温度域を超える
事態になれば、上記PTCサーミスタ12で電流の流れ
が阻害されて上記電流経路が電気的遮断状態になる。特
に、上記短絡が発生すると、上記経路に過大電流が流れ
て急激に内部温度が上昇するため、上記PTCサーミス
タ12により即座に発電要素3と正極端子9と間での過
大電流の流れを遮断することができる。
【0059】従って、導通板8の突起8bと封口蓋6と
の電気的接続を安全弁10の相対移動により離すことに
よる内圧上昇に基づく電流遮断機能、及び、上記安全弁
10の飛び抜けによる内圧開放機能に加えて、上記の如
き内部温度上昇に基づく電流遮断機能をも安全装置とし
て付加することができる。
【0060】<第3実施形態>図6は本発明の第3実施
形態に係る密閉電池の安全装置を示す。この第3実施形
態は、第1実施形態の構造を基本としつつ、安全弁13
には内圧上昇に伴う電流の接続状態から遮断状態への切
換をのみ行わせ、電流遮断後の内圧開放を閉止体として
の弾性膜14により行うようにしたものであり、請求項
4記載の発明に係るものである。
【0061】上記安全弁13は、貫通孔11の内径との
関係において所定の摺動摩擦抵抗力を発揮するように外
径を定めた円柱状の本体部13aと、上記貫通孔11の
内径よりもかなり大きい外径となるように拡開されたフ
ランジ状の受圧部13bとが第1実施形態の安全弁10
と同様の材料により一体に形成されている。そして、上
記安全弁13の本体部13aが貫通孔11の内周面11
aに下から密に嵌合されて、その貫通孔11の内周面1
1aとの間の摺動摩擦抵抗力によって第1実施形態で説
明した第1設定内圧値までの内圧に対抗して上下方向に
相対移動しないように保持されている。その上端面13
cが導通板8の中央部下面8aに接着されて、導通板8
の突起8bと封口蓋6との当接を維持するようになって
いる。また、上記受圧部13bは封口蓋6の下面から下
方に僅かに離れて位置するようになっている。
【0062】また、封口蓋6及び導通板8にはそれぞれ
ガス抜き孔15a,15bが貫通して形成されている。
上記封口蓋6のガス抜き孔15aの下面側開口は上記弾
性膜14により覆われ、この弾性膜14は上記封口蓋6
の下面に接着されている。これにより、上記ガス抜き孔
15aが密閉されている。そして、上記弾性膜14は、
例えばポリエチレンもしくはポリプロピレン等を材料と
して所定膜厚を有するように形成され、これにより、第
1実施形態において説明した第2設定内圧値の内圧を受
けて破断して上記ガス抜き孔15aを開放状態にするよ
うになっている。つまり、開放強度として上記弾性膜1
4の引張破断強度が上記の如く設定されている。
【0063】なお、この第3実施形態のその他の構成は
第1実施形態と同様であるため、同一構成部材には同一
符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0064】この第3実施形態の場合、電池缶1内の内
圧が第1設定内圧値までの通常使用状態の範囲では、発
電要素3と正極端子9とがリード線4、封口蓋6、突起
8b、及び、導通板8を介して電気的接続状態に保た
れ、封口蓋6と安全弁13と弾性膜14とによって電池
缶1の内部が密閉された状態になっている。
【0065】そして、上記内圧が上昇して第1設定内圧
値を超えると、受圧部13bが封口蓋6の下面に当接し
て相対移動が止められるまで安全弁13が上方に相対移
動して上記突起8bと封口蓋6との当接が離される。こ
の結果、上記突起8bと封口蓋6との間で電気的に遮断
される。この際、上記安全弁13の受圧部13bは、本
体部13aと比べかなり大径にすることができるため、
上記第1設定内圧値を超える内圧を広い面積で受けるこ
とができ、同じ内圧でも、第1実施形態の場合と比べよ
り大きい押圧力を導通板8に作用させて突起8bと封口
蓋6との当接を離すことができる。これにより、第1実
施形態の場合と比べ、より応答性よく電流の遮断状態へ
の切換を行うことができる。
【0066】なおも、上記内圧が上昇してその内圧が第
2設定内圧値を超えると、その内圧を受けて弾性膜14
が破断し、内部のガスがガス抜き孔15a,15b及び
9aを通して外部に排出され、これにより、内圧が大気
圧に近い状態になり、内圧の開放が行われる。
【0067】従って、本第3実施形態の場合、第1設定
内圧値において電流を遮断させるための作動設定を、安
全弁13の本体部13aと貫通孔11との間の摺動摩擦
抵抗力の設定により行うことができる一方、第2設定内
圧値において内圧を開放させるための作動設定を弾性膜
14の破断強度の設定により行うことができ、従来の溶
接部の破断強度の設定により行う場合と比べ、容易かつ
精度よく行うことができる。
【0068】<第4実施形態>図7は本発明の第4実施
形態に係る密閉電池の安全装置を示す。この第4実施形
態は、請求項1,5記載の発明を基本として構成された
ものである。同図において、20は安全弁、21は封口
蓋6の略中央部に上下方向に貫通して形成され上記安全
弁20が内嵌された貫通孔である。
【0069】上記貫通孔21は、図8に詳細を示すよう
に、下半部に形成され所定の内径D2 を有する大径孔部
21aと、上半部に形成され大径孔部21aよりも所定
寸法小さい内径D1 を有する小径孔部21bと、これら
大径孔部21aと小径孔部21bとの間に下方に面する
よう形成されたドーナッツリング状の当止面21cとを
有し、階段状に構成されている。
【0070】また、上記安全弁20は、先端側である上
端側に形成され上記小径孔部21bの内径D1 よりも小
さい外径の小径部20aと、この小径部20aの下側に
形成され上記大径孔部21aの内径とほぼ同じ外径D2
の大径部20bと、この大径部20bの下側の基端側か
ら外周方向に突出した鍔部20cとから階段状に形成さ
れたものである。そして、上記小径部20aと大径部2
0bとの間に上記当止面21cに当接する第1段差面2
0dと、上記大径部20bと鍔部20cとの間に第2段
差面20eとが形成されている。このような安全弁20
は、発電要素3内の電解液により腐食されない絶縁材料
であって電池缶1の内圧を受けて所定の変形特性を発揮
し得る材料により形成されている。好ましくは、その絶
縁材料であってかつ上記内圧を受けて弾性変形する材
料、例えば天然ゴム,EPDM等の合成ゴム,ポリエチ
レン,ポリプロピレン等の材料により形成されている。
【0071】上記小径部20aは、第1段差面20dが
貫通孔21の当止面21cに当接した状態で、貫通孔2
1の上端開口から上方に突出されており、これにより、
その先端面である上端面20fが導通板8の下面に近接
して位置付けられるようになっている。また、上記大径
部20bは、同様に第1段差面20dが貫通孔21の当
止面21cに当接した状態で、貫通孔21の下端開口か
ら下方に突出されており、これにより、上記第2段差面
20eが封口蓋6の下面6aから所定寸法下方に位置付
けられるようになっている。
【0072】上記安全弁20は、通常使用時には、大径
部20bが大径孔部21aに内嵌され、その両周面間の
摺動摩擦抵抗によって封口蓋6に対し段差面20dが貫
通孔21の当止面21bに当接した状態に保持されてい
る。すなわち、第1実施形態において説明した第1設定
内圧値までの電池缶1の内圧による押圧力に対抗して、
上記第1段差面20dが当止面21bに当接することに
より、安全弁20は上方への相対変位が阻止されるよう
になっており、これにより、電池缶1の内圧に対抗して
電池缶1内が密閉状態に保たれる。
【0073】そして、上記貫通孔21と安全弁20との
各寸法は、第1実施形態と同様の第1及び第2設定内圧
値との関係で、上記貫通孔21に対し安全弁20が所定
の圧入抵抗力を発揮するように定められる。すなわち、
安全弁20の形成材料の弾性変形特性を考慮して、上記
貫通孔21の小径孔部21bの内径D1 と、大径孔部2
1aの直径D2 とが定められる。具体的には、まず、上
記直径D2 を一定値として定め、この直径D2 に対する
直径D1 の値を調整することにより、第1設定内圧値を
超える内圧を受けて安全弁20の第1段差面20dから
大径部20bにかけての部分が弾性変形して上記直径D
1 の小径孔部21b内に圧入するようにし、このような
直径値を上記直径D1 として定める。次に、上記安全弁
20の鍔部20cの突出量、すなわち、鍔部20cの外
径について、上記第2設定内圧値を超える内圧を受けて
その鍔部20cが弾性変形して貫通孔21の大径孔部2
1a及び小径孔部21bに圧入し、その貫通孔21を上
方に飛び抜けるような値に設定する。
【0074】上記の構成の第4実施形態の場合、通常使
用時では、安全弁20の大径部20bが大径孔部21a
に内嵌して両周面間の摺動摩擦抵抗力によって安全弁2
0が封口蓋6に保持されるとともに、第1設定内圧値ま
での内圧に対抗して電池缶1の内部を気密に維持する。
この状態では、導通板8の突起8bは封口蓋6と当接し
て、封口蓋6と導通板8とは電気的接続状態(図7及び
図8に実線で示す状態)に保たれる。
【0075】そして、電池缶1の内圧が上昇して第1設
定内圧値を超えると、安全弁20の段差面20dから大
径部20bにかけての部分が弾性変形して小径孔部21
b内に圧入して上方に相対変位することになる(図8の
一点鎖線で示す安全弁20参照)。この結果、安全弁2
0の上端面20fが導通板8の下面8aに当接してその
導通板8を上方に押し上げることになり、突起8bを封
口蓋6から上方に離して密閉電池を電気的遮断状態に切
換ることになる。この内圧下では、上記圧入による上方
への相対変位により第2段差面20eが封口蓋6の下面
6aに当接し、鍔部20cの大径孔部21a等に対する
圧入抵抗により安全弁20はそれ以上の相対変位が抑制
され、密閉電池は上記電気的遮断状態に維持される。
【0076】さらに、上記電池缶1の内圧が上昇して第
2設定内圧値を超えると、上記鍔部20cが弾性変形し
て貫通孔21内に圧入していって上方に飛び抜けること
になる。これにより、導通板8の脆弱部8cが破断し、
電池缶1の内圧が貫通孔21、上記の破断箇所及びガス
抜き孔9aを通して解放される。
【0077】このように電池缶1の内圧上昇に伴い、ま
ず電気的遮断状態への切換が行われ、次に内圧の解放が
行われるという2段階の安全動作を安全弁20によって
行なわせることができる上、その安全弁20の変換作動
を行なわせる内圧設定、すなわち、圧入抵抗力の設定を
より容易にかつ確実に行うことができる。すなわち、こ
の第4実施形態の場合、上記圧入抵抗力の設定は、第1
設定内圧値を超える内圧に対し第1段差面20dから大
径部20bにかけての部分が直径D1 の小径孔部21b
内に圧入するように、安全弁20のへ弾性変形特性を考
慮して直径D2(図8参照)に対する直径D1 の値を設
定する、つまり、当止面21cの面積を調整して設定す
ることにより行われる。このため、安全弁20を電気的
接続状態から電気的遮断状態へ変換作動させる圧力を確
実に上記第1設定内圧値に基づいて設定することがで
き、その設定も第1実施形態等における摺動摩擦抵抗力
を調整する場合と比べて容易に行うことができる。
【0078】また、その変換作動圧力を変更する場合に
おいても、上記小径孔部21bの直径D1 の値を変更す
ることにより、同じ安全弁20を用いたままで容易かつ
確実に行うことができる。すなわち、上記直径D1 の変
更により当止面21cの面積が変化し、この当止面21
cの面積変化に伴い小径孔部21bに圧入する場合の安
全弁20の弾性変形する部分の体積が変化して、上記小
径孔部21b内への圧入抵抗力を変更させることができ
る。
【0079】しかも、上記安全弁20の封口蓋6に対す
る組み付け作業において、その安全弁20の大径部20
bを大径孔部21aに内嵌させていき第1段差面20d
が当止面21cに当接した段階で上記内嵌を止めれば、
それだけで上記安全弁20は密閉電池の通常使用状態に
おける所定位置に確実に位置付けることができ、従っ
て、安全弁20の貫通孔21に対する位置決めを容易に
行うことができる。
【0080】<第5実施形態>図9は、本発明の第5実
施形態に係る密閉電池の安全装置を示す。この第5実施
形態は、第4実施形態の構造を基本としつつ、安全弁3
0及び貫通孔31にそれぞれテーパ状の部分を設けて安
全弁30の脱落防止を図るとともに、その安全弁30を
封口蓋6と一体に形成して組み付け作業の省力化を図る
ようにしたものである。
【0081】上記貫通孔31は、図10に詳細を示すよ
うに、上記第4実施形態と同様に、下半部の大径孔部3
1aと、上半部の小径孔部31bと、これら大径孔部3
1aと小径孔部31bとの間に下方に面するよう形成さ
れたドーナッツリング状の当止面31cとを有してい
る。そして、上記小径孔部31bの内周面は上方に向け
て内径が徐々に拡大するような上向きのテーパ孔面によ
り構成され、これにより、上記小径孔部31bはすり鉢
状に形成されている。
【0082】また、上記安全弁30は、上端側の小径部
30aと、この小径部30aの下側に形成され上記大径
孔部31aの内径とほぼ同じ外径の大径部30bと、こ
の大径部30bの下端側から外周方向に突出した鍔部3
0cとを上記第4実施形態と同様に有するものであり、
上記小径部30aと大径部30bとの間には上記当止面
31cに当接する第1段差面30dが、上記大径部30
bと鍔部30cとの間には封口蓋6の下面に当接する第
2段差面30eがそれぞれ形成されている。そして、上
記小径部30aは、下半部の外周面が上記貫通孔31の
小径孔部31bのテーパ孔面に当接するテーパ周面とさ
れ、上半部が上記小径孔部31bの上端開口から上端面
30fが導通板8の下面8aに近接する位置まで上方に
突出されている(図9参照)。
【0083】このような安全弁30は、上記第4実施形
態と同様の材料を用いて封口蓋6と一体に形成される。
例えばEPDM等のゴム材料を用い場合には、封口蓋6
と一体に加硫成形することにより安全弁30と封口蓋6
とを一体形成する。この場合、上記安全弁30の成形型
の中に上記封口蓋6をインサート材として配設し、これ
に未加硫ゴム材料を注入して加硫すればよい。また、こ
の他に上記安全弁30を上記ゴム材料等の弾性材料を用
いて上記封口蓋6とは別に製造し、その製造した安全弁
30を上記貫通孔31内に嵌め込むことにより、導通板
8等の他の部材との組み付け前に予め安全弁30と封口
蓋6とを一体に形成しておくようにしてもよい。
【0084】この第5実施形態の場合、まず、安全弁3
0が封口蓋6と一体に形成されているため、安全弁30
と導通板8との位置関係を考慮することなく封口蓋6を
絶縁リング7を介して組み付けるだけで封口体2の組み
付け作業を行うことができ、これにより、その組み付け
作業の容易化を図ることができる。特に、上記安全弁3
0を封口蓋6との一体加硫成形により形成する場合に
は、上記の組み付け作業の大幅な省力化を図ることがで
きる上、安全弁30を封口蓋6もしくは導通板8に対し
て確実に所定の位置に配設することができる。
【0085】次に、上記安全弁30が、その小径部30
aのテーパ周面が貫通孔31の上向きテーパ孔面に当接
した状態に嵌合されているため、その安全弁30の下方
への脱落を確実に防止した状態で安全弁30を封口蓋6
に対し保持させることができる。そのうえ、基端側鍔部
30cの第2段差面30eが封口蓋6の下面6aに当接
されて、この第2段差面30cと上記テーパ周面とで封
口蓋6を上下方向から挟んだ状態にされているため、上
記封口蓋6に対する安全弁30の保持をより確実に行う
ことができ、製品の製造後、出荷されて使用期間中に至
るまでの間の密閉電池に対する信頼性をより一層向上さ
せることができる。
【0086】なお、この第5実施形態の場合における電
池缶1の内圧上昇に伴う安全弁30の安全動作は、第4
実施形態と異なり、第2段差面30eが通常使用状態に
おいて封口蓋6の下面6aと当接しているため、以下の
ように行われる。すなわち、第1設定内圧値を超える内
圧を受けると、安全弁30の第1段差面30dから大径
部30bにかけての部分が弾性変形して貫通孔31の小
径孔部31b内に圧入し、同時に、第2段差面30eか
ら鍔部30cにかけての部分が弾性変形して大径孔部3
1a内に圧入し、これにより、安全弁30が上方に相対
移動して突起8bを介した導通板8と封口蓋6との電気
接続状態が遮断状態に切換えられる。そして、第2設定
内圧値までの内圧に対し、上記大径孔部31a内に圧入
した上記第2段差面30eから鍔部30cにかけての部
分の小径孔部31bに対する圧入抵抗力によって抵抗
し、安全弁30を上記の電気的遮断状態に維持する。さ
らに電池缶1の内圧が上昇してその内圧がに設定内圧値
を超えると、上記の第2段差面30eから鍔部30cに
かけての部分が小径孔部31b内に圧入して上方に飛び
抜ける結果、その押圧力を受けて脆弱部8cが破断して
上記内圧を外部に解放する。
【0087】<第6実施形態>図11は、本発明の第6
実施形態に係る密閉電池の安全装置を示す。この第6実
施形態は、第4実施形態の構造を基本としつつ、第5実
施形態におけるテーパ孔面とテーパ周面とによる安全弁
30の脱落防止を、他の手段により図るようにしたもの
である。
【0088】この第6実施形態における封口蓋6′に
は、図12に詳細を示すように、第4実施形態と同様の
大径孔部21aと、小径孔部21bと、両孔部21a,
21b間の当止面21cとを有する貫通孔21が形成さ
れており、この貫通孔21に対し安全弁40が内嵌され
ている。
【0089】上記安全弁40は、上記小径孔部21bの
内径とほぼ同じ外径を有しその小径孔部21bの内周面
に内嵌された小径部40aと、この小径部40aの上側
で上記小径孔部21bより大きい外径を有する先端側鍔
部としての上端側鍔部40bと、上記小径部40aの下
側で上記大径孔部21aの内径とほぼ同じ外径を有しそ
の大径孔部21aの内周面に内嵌された大径部40c
と、この大径部40cの下側で上記大径孔部21aより
大きい外径を有する基端側鍔部としての下端側鍔部40
dとを有している。そして、上記安全弁40は、上記小
径部40aと大径部40cとの間の第1段差面40eが
上記貫通孔21の当止面21cに、上記小径部40aと
上端側鍔部40bとの間の第2段差面40fが封口蓋
6′の上面6cに、及び、上記大径部40cと下端側鍔
部40dとの間の第3段差面40gが上記封口蓋6′の
下面6aにそれぞれ当接するように形成されている。そ
して、上記安全弁40は、上記第5実施形態と同様の方
法により、予め封口蓋6′と一体に形成されている。
【0090】なお、本第6実施形態において図示する封
口蓋6′には、上記安全弁40を囲む位置から上方に突
出する突起6b′が形成されており、この突起6b′が
導通板8′の下面8aに当接されて封口蓋6′と導通板
8′とを電気的接続状態にするようになっている。この
際、絶縁リング7の厚みが上記突起6b′の突出高さよ
りも若干小さく設定されており、この絶縁リング7を介
して封口蓋6′と導通板8′等とを組み付けることによ
り上記導通板8′の中央部が脆弱部8c位置近傍で曲げ
られて上方にやや突出するように形成される。これによ
り、上記導通板8′の曲げ復元力が作用した状態で導通
板8′と突起6b′とが密着され、その導通板8′と突
起6b′との電気的接続をより一層確実かつ良好なもの
とするとともに、安全弁40の貫通孔21からの上方へ
の飛び抜けにより上記脆弱部8cがより破断し易いよう
になっている。
【0091】また、脆弱部8cとしては前述の実施形態
等の如く導通板8の片面にのみ切り溝を形成した形態に
してもよいが、片面のみの切り溝形態にすると封口体2
を例えば自動組み立てする場合には導通板8の表裏判別
が面倒になる場合があり、これを考慮すると、図11に
示すように、脆弱部8cとして導通板8′の両面から切
り溝を入れた形態を採用するのが好ましい。
【0092】この第6実施形態の場合、安全弁40の第
1段差面40e及び第3段差面40gが封口蓋6′の下
向き面である当止面40e及び下面6aに当接する一
方、第2段差面40fが上記封口蓋6′の上向き面であ
る上面6cに当接した状態にされているため、安全弁4
0が封口蓋6′を上下から挟み込んだ状態で貫通孔21
に挿通されていることになる。従って、第5実施形態と
同様に、安全弁40の下方への脱落を確実に防止した状
態で安全弁40を封口蓋6′に対し保持させることがで
き、製品の製造後、出荷されて使用期間中に至るまでの
間の密閉電池に対する信頼性をより一層向上させること
ができる。
【0093】なお、上記安全弁40を封口蓋6′と予め
一体に形成することによる作用・効果、及び、その安全
弁40の安全動作による作用・効果を、第5実施形態と
同様に得ることができる。
【0094】<他の実施形態>なお、本発明は上記第1
〜第6実施形態に限定されるものではなく、その他種々
の実施形態を包含するものである。すなわち、上記第1
〜第3実施形態では安全弁10,13の上端面と導通板
8の下面とを互いに接着させているが、これに限らず、
非接着状態で当接させてもよく、さらには第4〜第6実
施形態のごとく近接させてもよい。これらの場合であっ
ても、封口蓋6、絶縁リング7、導通板8、及び、正極
端子9をかしめ部1cでかしめることにより互いに重合
されて上記の当接した状態が保持される。
【0095】上記第1〜第6実施形態では、可撓性導通
板8,8′として円板状のものを示したが、これに限ら
ず、例えば帯板状のものとしてもよい。この場合、脆弱
部8cやガス抜き孔15bを設けなくても、安全弁10
等が貫通孔11等を飛び抜けることによりガス抜きを行
うことができる。
【0096】上記第1〜第5実施形態では、導通板8と
封口蓋6との電気的接続を導通板8側に設けた突起8b
を介して行っているが、これに限らず、上記突起8bの
代わりに、例えば図11もしくは図14に示すように、
封口蓋6′側に安全弁10,40を囲むように設けた円
環状等の突起6b′を導通板8,8′の下面に当接させ
ることにより電気的接続を行うようにしてもよい。
【0097】上記第1〜第6実施形態では突起8b,6
b′として円環状のものを示したが、これに限らず、そ
の形状はいずれのものでもよい。
【0098】上記第1もしくは第2実施形態では安全弁
10の凸部10cとして周方向に連続するものを示した
が、これに限らず、上記凸部は周方向の一部に形成する
ものでもよい。
【0099】上記第1〜第5実施形態では平面状の導通
板8を用いているが、これに限らず、例えば第6実施形
態の如き中央部がやや上方に凸となるように屈曲させた
導通板8′、または、図15に示すように、中央部がや
や下方に凹となるように屈曲させた導通板8″を用いて
もよい。図15の場合には、導通板8″をやや厚めの絶
縁リング7′を介して封口蓋6に重合させればよい。さ
らに、この場合、その導通板8″にガス抜き孔15b,
15bを設けることにより、脆弱部8cの形成を省略す
ることもできる。
【0100】また、第1〜第6実施形態における封口体
2の構成を図16に示すように、封口蓋6、絶縁リング
7″、導通板8、及び、PTCサーミスタ12を互いに
重ねた状態で、正極端子9′の外周縁を延ばした外延部
9bで包み込み挟持させるようにして、封口体2の一体
化を図るようにしてもよい。これにより、電池缶1の開
口部1aへの組み付け作業を上記一体化した封口体2を
組み付けるだけで済み、組み付け作業の能率化を図るこ
とができる。しかも、予め封口体2を別に組み付けるこ
とができるため、安全弁10の作動状態を上記封口体2
の電池缶1への組み付け前にテストすることができる。
また、上記の図16ではPTCサーミスタ12を有する
ものについて図示したが、これに限らず、上記のPTC
サーミスタ12を設けない各実施形態の構造のものを一
体化するようにしてもよい。さらに、この一体化を封口
蓋6の外周部を延長して正極端子9を挟持するようにし
てもよく、さらに別体の挟持部材により封口蓋6から正
極端子9までの外周縁部を挟持するようにしてもよい。
【0101】さらに、上記第3実施形態では、閉止体と
して弾性膜14を示したが、これに限らず、例えばガス
抜き孔15aに密に内嵌させた柱状の閉止弁により閉止
体を構成してもよい。この場合、上記閉止弁をEPDM
等の弾性材料により形成し、この閉止弁の外周面とガス
抜き孔15aの内周面との摺動摩擦抵抗力として、第2
設定内圧値までの内圧に対しては閉止弁を相対移動しな
いように保持してガス抜き孔15aを密閉する一方、第
2設定内圧値を超える内圧を受けて上記ガス抜き孔15
aを上方に飛び抜けてガス抜き孔15aを開放状態にす
ることになるような値に設定すればよい。つまり、上記
の摺動摩擦抵抗力の設定により閉止弁の開放強度の設定
を行うものである。なお、上記の閉止弁の下端に第1実
施形態の安全弁10における凸部10cの如き凸部を形
成することにより、上記の摺動摩擦抵抗力の設定を容易
に行い得る。
【0102】
【実施例】上記の第4実施形態の密閉電池において、封
口蓋6の板厚T(図8参照)を0.6mmに、貫通孔2
1の大径孔部21a及び小径孔部21bの上下方向の高
さT1 ,T2 をそれぞれ0.3mmに、その大径孔部2
1aの直径D2 を3mmにそれぞれ統一し、小径孔部2
1bの直径D1 のみ3mmより小さい範囲で種々に変化
させた4つの封口蓋6を第1グループとして製作した。
また、上記条件設定の内、大径孔部21aの直径D2 を
4mmにし、小径孔部21bの直径D1 を4mmより小
さい範囲で種々に変化させた6つの封口蓋6を第2グル
ープとして製作した。
【0103】一方、安全弁20として、上記直径D2 の
大径部20bを有する同一形状のものをEPDMにより
HS硬度が60度になるように所要数製作した。
【0104】そして、上記第1及び第2のグループの各
封口蓋6の貫通孔21に対し上記安全弁20を第1段差
面20dが当止面21cに当接するように内嵌させ、こ
の状態の安全弁20に対し圧力Pを作用させて圧入試験
を行った。この圧力Pを徐々に増大させていき、上記安
全弁20の大径部20bが小径孔部21bに圧入して第
2段差面20eが封口蓋6の下面6aに当接するまで上
方に相対変位する時の圧力値を求めた。この圧力値を圧
入時の作動圧力とし、得た作動圧力を図13に示す。こ
の図13は、上記作動圧力を縦軸に、上記小径孔部21
bの直径D1 を横軸にとり、大径孔部21aの直径D2
が3mmの第1グループの場合(同図に四角形のマーク
参照)と、4mmの第2グループの場合(同図に三角形
のマーク参照)とに分けて示したものである。
【0105】この結果によれば、電気的接続状態を遮断
状態に切換るための第1設定内圧値を例えば15kgf
/cm2 とするには、大径孔部21aの直径D2 を3m
mにした場合(第1グループの場合)には小径孔部2b
の直径D1 としてほぼ2.6mmを設定すればよく、ま
た、上記直径D2 を4mmにした場合(第2グループの
場合)には小径孔部2bの直径D1 としてほぼ3.4m
mを設定すればよいことが分かる。また、上記第1設定
内圧値を20kgf/cm2 とするには、大径孔部21
aの直径D2 を3mmにした場合には小径孔部2bの直
径D1 としてほぼ2.5mmを設定すればよく、また、
上記直径D2 を4mmにした場合には小径孔部2bの直
径D1 としてほぼ3.2mmを設定すればよいことが分
かる。
【0106】従って、図13のごとき圧入抵抗特性を測
定しておくことにより、安全弁20を所定の内圧で確実
に作動させることができ、その作動を行なわせるための
貫通孔21の寸法D1 ,D2 の設定を容易に行うことが
できる。しかも、その電気的遮断状態への切換作動圧力
を変更する場合にも、小径後部21bの直径D1 を図9
に基づいて即座に決定することができ、その直径D1 の
変更調整により安全弁20を確実に変更後の切換作動圧
力で作動させることができる。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における密閉電池の安全装置によれば、封口体を、剛
性を有する封口蓋と、この封口蓋の貫通孔に密に嵌合さ
せて封止した安全弁と、上記封口蓋の外方側に絶縁状態
で重ね上記安全弁の周囲で封口蓋と電気的に接続させた
可撓性導通板とから構成しているため、過充電等により
電池缶内部の内圧が設定内圧値を超えると、その内圧を
安全弁の基端面に直接的に作用させてその安全弁の相対
移動により導通板の封口蓋との電気的接続部位にその電
気的接続を離す側に集中的に押圧力を作用させることが
でき、上記内圧上昇の発生に際し応答性よく電気的遮断
状態に切換ることができる。これにより、電池の使用者
に異常発生を素早く認知させることができる。
【0108】しかも、電池缶内部の内圧に応じた電気的
な接続と遮断との切換を、安全弁を導通板側に相対変位
させようとする内圧に対する安全弁と貫通孔との間の抵
抗力の設定により行うことができ、従来の密閉電池の如
く溶接部の破断強度の設定により行う場合と比べ、その
設定及び変更を容易かつ確実に行うことができる上、組
付け時の工程管理も容易となって製品に対する信頼性の
向上を図り得る。
【0109】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果に加えて、電池缶内圧に対する
安全弁と貫通孔との間の抵抗力を、安全弁と貫通孔との
両周面間の摺動摩擦抵抗力によって発揮させるようにし
ているため、電池缶内圧に応じた上記抵抗力の調整もし
くは変更を容易に行うことができる。そして、安全弁を
設定内圧値まではその相対変位を阻止した状態に保持
し、かつ、設定内圧値を超える電池缶内圧に対し安全弁
の導通板側への相対変位を許容するという抵抗力を上記
摺動摩擦抵抗力により確実に発揮させることができる。
請求項3記載の発明によれば、上記請求項2記載の発
明による効果に加えて、安全弁を、柱状の本体部と、こ
の本体部の基端側から僅かに突出する凸部とから構成し
ているため、電池缶の内圧の設定内圧値を超えた場合の
上記本体部の相対移動による電流の遮断と、内圧がさら
に上昇した場合の上記凸部の貫通孔からの飛び抜けによ
る電池缶内部の内圧開放とで2段階の安全作動を行なわ
せることができる。従って、内圧異常時には、まず電流
が遮断されて電池の使用者に異常発生を認知せしめ、そ
れでも使用者が放置する場合であっても、内部のガス放
出により内圧の異常上昇を回避することができる。
【0110】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
2記載の発明による効果に加えて、安全弁を柱状の本体
部と、その本体部の基端側で拡開したフランジ状の受圧
部とから構成する一方、封口蓋に電池缶内部と外部とを
互いに連通させるガス抜き孔と、このガス抜き孔の封口
蓋内面側で閉止し所定の開放強度を有する閉止体とを設
けているため、設定内圧値を超える内圧上昇時に上記本
体部の相対移動による電流遮断と、閉止体の開放による
内圧開放との2段階の安全作動を行なわせることができ
る。しかも、上記電流遮断の際、安全弁の受圧部が本体
部よりも拡開されて受圧面である安全弁の基端面を請求
項4記載の発明の場合と比べ拡大することができるた
め、内圧の上昇に対し、より応答性よく導通板を押し上
げて電流の遮断を行うことができる。
【0111】請求項5記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果に加えて、電池缶内圧に対する
安全弁と貫通孔との間の抵抗力を、貫通孔の小径孔部に
対する安全弁の段差面から大径部にかけての部分の圧入
抵抗力によって発揮されるようにしているため、電池缶
内圧に応じた上記抵抗力の調整もしくは変更を請求項2
記載の発明による場合よりもさらに容易にかつ確実に行
うことができる。そして、安全弁を設定内圧値まではそ
の相対変位を阻止した状態に保持し、かつ、設定内圧値
を超える電池缶内圧に対し安全弁の導通板側への相対変
位を許容するという抵抗力を、安全弁の圧入抵抗力によ
って確実に発揮させることができる。
【0112】しかも、安全弁を封口蓋に対し組み付ける
際に、その安全弁の段差面を貫通孔の当止面に当接させ
るだけで、安全弁を封口蓋及び導通板に対し確実に所定
の内外方向位置に組み付けることができ、その安全弁の
封口蓋に対する位置決めを容易に行うことができる。こ
れにより、密閉電池の製造の容易化を図ることができる
上、その安全弁を確実に所定位置に位置付けて封口蓋と
の電気的接続状態を確実に維持させることができる。
【0113】請求項6記載の発明によれば、上記請求項
2または請求項5記載の発明による効果に加えて、安全
弁を弾性材料により形成しているため、安全弁と封口蓋
の貫通孔との間の摺動摩擦抵抗力または圧入抵抗力の設
定をより一層容易に行うことができ、内圧上昇に伴う電
気的接続状態から遮断状態への切換をより確実に行うこ
とができる。
【0114】請求項7記載の発明によれば、上記請求項
5記載の発明による効果に加えて、電池缶の内圧の上昇
に伴い、まず、安全弁の段差面から大径部にかけての部
分が貫通孔の小径孔部内に圧入し安全弁の先端面が導通
板を押し上げて電気的遮断状態に切換えることができ、
次に、さらに上昇した内圧を受けて基端側鍔部が大径孔
部内に圧入し安全弁全体が貫通孔を導通板側に突き抜け
て電池缶の内圧を解放差せることができる。従って、電
池缶の内圧の上昇に従って、第1段階として電流が遮断
され、第2段階としてその内圧が解放されるという、2
段階の安全動作を行なわせることができる。
【0115】請求項8記載の発明によれば、上記請求項
5記載の発明による効果に加えて、密閉電池が通常の使
用状態にある時には、安全弁のテーパ面が上記貫通孔の
テーパ孔面に当接し、これにより、その安全弁が貫通孔
内を電池缶の内方側に脱落することを確実に防止するこ
とができる。このため、上記安全弁の段差面を貫通孔の
当止面に当接した状態に確実に維持することができ、電
池缶の内圧が上昇した場合に確実に安全動作を行う態勢
に維持することができる。従って、製品の出荷段階から
使用段階に至る間、安全弁を封口蓋に対し確実に保持さ
せることができ、電池缶の内圧上昇時の安全動作を確実
に行なわせることができる。
【0116】請求項9記載の発明によれば、上記請求項
5または請求項8記載の発明による効果に加えて、安全
弁を予め封口蓋と一体に形成するようにしているため、
封口蓋に対する安全弁の組み付け作業の省力化を図るこ
とができ、密閉電池の製造の容易化,合理化を図ること
ができる。併せて、予め安全弁を封口蓋及び導通板に対
し所定の相対位置に確実に位置付けることができ、通常
使用時における封口蓋と導通板との電気的接続状態の維
持と、内圧上昇時の安全弁の安全作動とを確実に行なわ
せることができる。
【0117】請求項10記載の発明によれば、上記請求
項1記載の発明による効果に加えて、安全弁の先端面
と、可撓性導通板の略中央部内面とを接着するようにし
ているため、可撓性導通板自体を安全弁と貫通孔との間
の摺動摩擦抵抗によって剛性を有する封口蓋により保持
された状態にすることができる。このため、上記導通板
と封口蓋との当接、つまり、電気的接続状態を安定的に
保持することができ、従って、導通板と封口蓋とが溶接
されていなくても、上記の電気的接続状態をより確実に
保持することができ、通常使用時の製品に対する信頼性
についてより一層の向上を図ることができる。
【0118】請求項11記載の発明によれば、上記請求
項1記載の発明による効果に加えて、導通板に安全弁の
飛び抜けにより押されて曲げ変形した際に破断する脆弱
部を設けているため、電池缶内部からのガス抜きをより
効果的に行うことができる。
【0119】また、請求項12記載の発明によれば、上
記請求項1記載の発明による効果に加えて、リード線と
封口体との間の電流経路の途中に、設定温度域で抵抗値
が急増するPTCサーミスタを介装するようにしている
ため、電池缶の内部温度が上記設定温度より低い適正温
度にある間は上記電流経路を通して適正に電流を流すこ
とができる一方、上記内部温度が短絡等の発生に起因し
て設定温度域以上に上昇した場合、その上昇に対応して
上記PTCサーミスタの抵抗値の急増により上記電流経
路を通しての通電を実質的に遮断することができ、より
安全性を向上させることができる。
【0120】さらに、請求項13記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明による効果に加えて、封口体
を、安全弁が嵌合された状態の封口蓋と、絶縁部材と、
上記封口蓋と電気的に接続された状態の導通板と、正極
端子とのそれぞれの外縁部が互いに重合された状態に予
め結合一体化されたものとして構成するようにしている
ため、電池缶の開口部への組み付け作業の容易化を図る
ことができる上、その組み付け前に上記安全弁の作動を
確認するためのテストを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す上部断面図であ
る。
【図2】封口体の一部を省略した分解斜視図である。
【図3】電気的遮断状態を示す図1対応図である。
【図4】内圧開放状態を示す図1対応図である。
【図5】第2実施形態を示す図1相当図である。
【図6】第3実施形態を示す図1相当図である。
【図7】第4実施形態を示す図1相当図である。
【図8】図7の部分拡大図である。
【図9】第5実施形態を示す図1相当図である。
【図10】図9の部分拡大図である。
【図11】第6実施形態を示す図1相当図である。
【図12】図11の部分拡大図である。
【図13】図8の安全弁についての直径D1 ,D2 と作
動圧力との関係図である。
【図14】他の実施形態を示す図1相当図である。
【図15】図14とは異なる他の実施形態を示す図1相
当図である。
【図16】図14及び図15とは異なる他の実施形態を
示す図1相当図である。
【符号の説明】
1 電池缶 2 封口体 3 発電要素 4 リード線 6,6′ 封口蓋 7,7′,7″ 絶縁リング(絶
縁部材) 8,8′,8″ 導通板 9,9′ 正極端子 10,13,20,30,40 安全弁 10a,13c,20f,30f 上端面(先端
面) 10d,13d 下端面(基端
面) 10b,13a 本体部 10c 凸部 13b 受圧部 11,21,31 貫通孔 12 PTCサーミス
タ 14 弾性膜(閉止
体) 15a ガス抜き孔 20a,30a,40a 小径部 20b,30b,40c 大径部 20d,30d,40e 第1段差面(段
差面) 20c,30c,40d 下端側鍔部(基
端側鍔部) 21a,31a 大径孔部 21b,31b 小径孔部 21c,31c 当止面 30a 小径部(テーパ
周面) 31b 小径孔部(テー
パ孔面)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏岡 亨 兵庫県尼崎市東向島西之町8番地 三菱電 線工業株式会社内 (72)発明者 大内 裕 兵庫県尼崎市東向島西之町8番地 三菱電 線工業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電要素が電池缶の内部に収容され、電
    池缶の外側に向いた開口部が封口体によって密閉されて
    いる密閉電池の安全装置において、 上記封口体は、導電材料により可撓性を有するように形
    成された可撓性導通板と、導電材料により電池缶の内部
    を密閉しその内圧に対抗して実質的に変形しない剛性を
    有するように形成された封口蓋と、絶縁材料により形成
    され電池缶の内圧上昇により相対移動する安全弁とを備
    え、 上記封口蓋は、略中央部に貫通孔を有し外周縁部が電池
    缶の開口部に気密に取付けられ、電池缶内に臨む内面に
    上記発電要素からのリード線が接続され、 上記導通板は、外縁部が電池缶の開口部であって上記封
    口蓋より外側位置で上記封口蓋の外面と絶縁部材を介し
    て重合されて、上記貫通孔の近傍位置で上記封口蓋と当
    接して電気的接続状態になるよう位置固定され、 上記安全弁は、上記封口蓋の貫通孔に対しこの貫通孔を
    封止するよう電池缶内部から上記導通板まで内外方向に
    挿通された状態で先端面が上記導通板に近接するよう位
    置付けられ、 上記貫通孔を構成する孔内面と、この孔内面に相対向す
    る安全弁の周方向の外面とは、電池缶の内圧が上昇して
    設定内圧値に達するまではその内圧に抵抗して上記導通
    板に対する安全弁の相対変位を阻止した状態に保持する
    一方、上記設定内圧値を超える内圧の作用により上記安
    全弁を上記導通板側に相対変位させて上記導通板と封口
    蓋との当接を離すような抵抗力を発揮するよう互いに嵌
    合されていることを特徴とする密閉電池の安全装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 貫通孔は電池缶の内外方向に一様な内径を有するように
    形成される一方、安全弁はピストン状に形成されてお
    り、 上記貫通孔の内周面と、上記安全弁の外周面とが、上記
    安全弁の導通板側への相対変位に対する両周面間の摺動
    摩擦抵抗力を発揮することにより電池缶の内圧に抵抗す
    るように互いに密に嵌合されていることを特徴とする密
    閉電池の安全装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 安全弁は、先端から基端側まで封口蓋の貫通孔と対応す
    る同一の断面形状を有し基端側が封口蓋内面から電池缶
    内方側に突出するよう配置された柱状の本体部と、この
    本体部の基端側から周囲に僅かに突出する凸部とから構
    成され、かつ、電池缶の内圧を受けて貫通孔の内周面と
    の間で摺動して相対移動する際の内圧値が、上記凸部形
    成位置の方が上記本体部よりも相対的に大となるように
    設定されていることを特徴とする密閉電池の安全装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 安全弁は、先端から基端側まで封口蓋の貫通孔と対応す
    る同一断面形状を有し基端側が封口蓋内面から電池缶内
    方側に突出するよう配置された柱状の本体部と、この本
    体部の基端側の周囲に拡開されたフランジ状の受圧部と
    から構成され、 封口蓋は、電池缶内部と外部とを連通させるよう形成さ
    れたガス抜き孔と、このガス抜き孔を密閉する閉止体と
    を備え、この閉止体は上記受圧部を封口蓋内面に当接さ
    せる電池缶内圧より大の内圧を受けて開放するようにそ
    の開放強度が設定されていることを特徴とする密閉電池
    の安全装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 貫通孔は、電池缶の内方側の大径孔部と、導通板側の小
    径孔部と、これら大径孔部と小径孔部との間に形成され
    た電池缶内方側に面する当止面とを有し、 安全弁は、上記小径孔部を電池缶外方側に挿通する小径
    部と、上記大径孔部に内嵌する大径部と、これら小径部
    と大径部との間に上記当止面と相対向するよう形成され
    た階段状の段差面とを有し、 上記貫通孔と安全弁とは、上記貫通孔の当止面に対し上
    記安全弁の段差面が当接して、電池缶の内圧を受けてそ
    の安全弁の段差面から大径部にかけての部分が貫通孔の
    小径孔部に対して圧入しようとする圧入抵抗力を発揮す
    ることにより電池缶の内圧に抵抗するように互いに嵌合
    されていることを特徴とする密閉電池の安全装置。
  6. 【請求項6】 請求項2または請求項5において、 安全弁が、弾性材料により形成されていることを特徴と
    する密閉電池の安全装置。
  7. 【請求項7】 請求項5において、 安全弁の大径部は段差面が貫通孔の当止面に当接した状
    態で電池缶内方に突出され、この大径部の突出端には上
    記貫通孔の大径孔部よりも大径の基端側鍔部が一体に形
    成されており、 上記基端側鍔部は、その基端側鍔部を封口蓋内面に当接
    させる電池缶内圧よりも大の内圧を受けて上記貫通孔を
    導通板側に突き抜けるようにその外径が設定されている
    ことを特徴とする密閉電池の安全装置。
  8. 【請求項8】 請求項5において、 貫通孔の小径孔部の内周面は、導通板側に向かって徐々
    に拡径するテーパ孔面により構成され、 安全弁の小径部の外周面は、段差面が上記貫通孔の当止
    面に当接した状態で上記テーパ孔面に当接するテーパ周
    面により構成されていることを特徴とする密閉電池の安
    全装置。
  9. 【請求項9】 請求項5または請求項8において、 安全弁は、封口蓋に対しゴムを用いた一体加硫成形によ
    り、その封口蓋と一体に形成されていることを特徴とす
    る密閉電池の安全装置。
  10. 【請求項10】 請求項1において、 安全弁の先端面と、可撓性導通板の内面とが互いに接着
    されて結合されていることを特徴とする密閉電池の安全
    装置。
  11. 【請求項11】 請求項1において、 導通板には、安全弁が電池缶の内圧を受けて封口蓋の貫
    通孔から電池缶の外方側に飛び出すことにより生じた導
    通板の外方側への曲げ変形によって破断する脆弱部が設
    けられていることを特徴とする密閉電池の安全装置。
  12. 【請求項12】 請求項1において、 リード線と封口体との間の電流経路の途中には、設定温
    度域で抵抗値が急増するPTCサーミスタが介装されて
    いることを特徴とする密閉電池の安全装置。
  13. 【請求項13】 請求項1において、 封口体は、電池缶の開口部であって導通板の外側位置に
    配設されてその導通板と電気的に接続された正極端子を
    備え、この正極端子と、導通板と、絶縁部材と、安全弁
    が嵌合された状態の封口蓋とがそれぞれの外縁部で互い
    に重合された状態に予め結合一体化されていることを特
    徴とする密閉電池の安全装置。
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