JPH08337556A - 光学活性アミン類の製造法 - Google Patents

光学活性アミン類の製造法

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JPH08337556A
JPH08337556A JP6982196A JP6982196A JPH08337556A JP H08337556 A JPH08337556 A JP H08337556A JP 6982196 A JP6982196 A JP 6982196A JP 6982196 A JP6982196 A JP 6982196A JP H08337556 A JPH08337556 A JP H08337556A
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Japan
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oxazaborolidine
phenyl
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methyl
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JP6982196A
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Yukio Komeyoshi
幸夫 米由
Takeo Suzukamo
剛夫 鈴鴨
Masashi Kamitamari
正史 上玉利
Takashi Miyawaki
崇 宮脇
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水素源としの水素化ホウ素金属の使用量を削
減して、効率的に光学活性アミン類を製造し得る方法を
提供する。 【解決手段】 一般式〔I〕 で示される光学活性オキサザボロリジンと水素化ホウ素
金属とからなる混合物に、一般式〔II〕 で示されるオキシム誘導体のシン体又はアンチ体の一
方、もしくはこれらのいずれかに富んだ混合物と酸とを
作用させることを特徴とする一般式〔III 〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学活性アミン類
の製造法に関し、詳しくは一般式〔I〕
【0002】(式中、R1 は水素原子、低級アルキル
基、置換基を有することもあるアラルキル基を表す。R
2 、R3 、R4 、R5 はそれぞれ水素原子、低級アルキ
ル基、置換基を有することもあるアリール基、置換基を
有することもあるアラルキル基を表し、R2 、R3 は同
一であることはない。またR1 とR2 は一緒になって低
級アルキレン基であっても良く、R3 とR4 は一緒にな
って置換基を有することもある低級アルキレン基もしく
はベンゼン環が縮合している低級アルキレン基であって
も良い。R6 は水素、ハロゲン原子を有することもある
アルキル基、置換基を有することもあるアリール基、置
換基を有することもあるアラルキル基、ハロゲン原子を
表し、* は不斉炭素を表す。)で示される光学活性オキ
サザボロリジンと水素化ホウ素金属とからなる混合物
に、オキシム誘導体のシン体又はアンチ体の一方、もし
くはこれらのいずれかに富んだ混合物と、酸とを作用さ
せることを特徴とする光学活性アミン類の製造法に関す
るものである。
【0003】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】光学活性
アミン類の製造法として、本発明者らは既に、光学活性
β−アミノアルコールにボラン類を作用させた後、オキ
シム誘導体のシン体又はアンチ体を作用させることによ
り、任意の絶対立体配置を有する光学活性アミン類をつ
くり分ける方法を提案している( 例えば特開昭 63-9904
1 号公報、Tetrahedron Lett.,29 223(1988)) 。しかし
ながら、この方法では水素源として、高価で工業的規模
での入手が困難なボランを多量使用せねばならないとい
う難点があった。
【0004】一方、本発明者らは、かかる難点を解消す
るものとして、水素源として、安価で工業的に入手容易
な水素化ホウ素金属を用いる方法、すなわち光学活性β
−アミノアルコールに水素化ホウ素金属と酸を作用させ
た後、オキシム誘導体を作用させることによる光学活性
アミン類の製造法等を提案している(特開平2-311446号
公報、特開平5-9158号公報) 。
【0005】その後本発明者らは、より工業的に有利な
方法を見出すべく、水素化ホウ素金属を用いる方法につ
いて、更に検討を重ねた結果、光学活性オキサザボロリ
ジンと水素化ホウ素金属とからなる混合物に、オキシム
誘導体と酸とを作用させれば、水素化ホウ素金属の使用
量を削減し得、目的とする光学活性アミン類を効率的に
製造し得ることを見出すとともに、さらに種々の検討を
加え本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、一般
式〔I〕
【0007】(式中、R1 は水素原子、低級アルキル
基、置換基を有することもあるアラルキル基を表す。R
2 、R3 、R4 、R5 はそれぞれ水素原子、低級アルキ
ル基、置換基を有することもあるアリール基、置換基を
有することもあるアラルキル基を表し、R2 、R3 は同
一であることはない。またR1 とR2 は一緒になって低
級アルキレン基であっても良く、R3 とR4 は一緒にな
って置換基を有することもある低級アルキレン基もしく
はベンゼン環が縮合している低級アルキレン基であって
も良い。R6 は水素、ハロゲン原子を有することもある
アルキル基、置換基を有することもあるアリール基、置
換基を有することもあるアラルキル基、ハロゲン原子を
表し、* は不斉炭素を表す。)で示される光学活性オキ
サザボロリジンと水素化ホウ素金属とからなる混合物
に、一般式〔II〕
【0008】 (式中、R7 、R8 は、相異なり、置換基を有すること
もあるアルキル基、置換基を有することもあるアリール
基、置換基を有することもあるアラルキル基を表すか、
またはR7 、R8 、オキシム基が一緒になってヘテロ原
子を有することもある環状もしくは縮合環オキシムエー
テルを表す。R9 はアルキル基、アラルキル基、アルキ
ル置換シリル基を表す。)で示されるオキシム誘導体の
シン体又はアンチ体の一方、もしくはこれらのいずれか
に富んだ混合物と酸とを作用させることを特徴とする一
般式〔III 〕
【0009】 (式中、R7 、R8 、* は前記と同じ意味を表す。)で
示される工業的に優れた光学活性アミン類の製造法を提
供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明に使用される一般式〔I〕で示される光学
活性オキサザボロリジンにおけるR1 としては、例えば
水素原子、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、
n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、ペンチル等の低級ア
ルキル基、ベンジル、フェネチル、メチルナフチル等の
低級アルキル基又は低級アルコキシ基などの置換基を有
することもあるアラルキル基などが挙げられる。またR
2 、R3 、R4 、R5 としては、例えば水素原子、メチ
ル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブ
チル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチル等の低級アルキ
ル基、フェニル、前記と同様な低級アルキル基等で置換
されたフェニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブ
トキシ、ペントキシ等の低級アルコキシ基で置換された
フェニル、1-ナフチル、2-ナフチルなどの置換基を有す
ることもあるアリール基、ベンジル、フェネチル、メチ
ルナフチル等の低級アルキル基又は低級アルコキシ基な
どの置換基を有することもあるアラルキル基などが挙げ
られるが、R2 とR3 は同一であることはない。R1
2 が一緒になった低級アルキレン基としては、例えば
メチレン、ジメチレン、トリメチレン、テトラメチレン
等が挙げられる。R3 とR4 が一緒になった置換基を有
することもある低級アルキレン基、ベンゼン環が縮合し
ている低級アルキレン基としては、例えばトリメチレ
ン、テトラメチレン、ペンタメチレン、o-フェニレンメ
チレン、o-フェニレンジメチレン等が挙げられる。
【0011】またR6 としては、水素原子、R2 等と同
様の低級アルキル基、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプ
チル、2-エチルヘキシル、オクチル、1-クロロエチル、
1-ブロモエチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチ
ル、3-クロロプロピル、3-トリフルオロプロピル等のハ
ロゲン原子を有することもある炭素数1〜8のアルキル
基、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、o-,m-,p-メチ
ルフェニル、o-,m-,p-エチルフェニル、o-,m-,p-ブチル
フェニル、2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-,3,5- ジメチルフ
ェニル等の炭素数が1〜8のアルキル基で置換されたフ
ェニル、o-,m-,p-メトキシフェニル、o-,m-,p-エトキシ
フェニル、o-,m-,p-プロポキシフェニル、2,3-,2,4-,2,
5-,2,6-,3,4-,3,5-,3,6-ジメトキシフェニル等の炭素数
1〜8のアルコキシ基で置換されたフェニル、o-,m-,p-
クロロフェニル、o-,m-,p-ブロモフェニル、o-,m-,p-フ
ルオロフェニル、2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-,3,5-,3,6-
ジフルオロフェニル、2,3,4-,2,3,5-,2,3,6-,2,4,5-,2,
4,6-,3,4,5- −トリフルオロフェニル等のハロゲンで置
換されたフェニル、
【0012】4-ブロモ-3,5- ジメチルフェニル、4-ブロ
モ-2,6- ジメチルフェニル、4-フルオロ-3,5- ジメチル
フェニル等のハロゲン原子およびアルキル基で置換され
たフェニル基、2-クロロ-5- メトキシフェニル、2-ブロ
モ-5- メトキシフェニル、2-フルオロ-5- メトキシフェ
ニル、3-ブロモ-5- メトキシフェニル、4-エトキシ-2,3
- ジフルオロフェニル等のハロゲン原子およびアルコキ
シ基で置換されたフェニル、2-( クロロメチル)フェニ
ル、2-( ブロモメチル)フェニル、2-(フルオロメチ
ル)フェニル、3-(トリフルオロメチル)フェニル、o
-,m-,p-(1- クロロエチル)フェニル、o-,m-,p-(1- ブ
ロモエチル)フェニル、o-,m-,p-(3- クロロプロピル)
フェニル、2-ブロモメチル-6- メチルフェニル等のハロ
ゲン化されたアルキル基で置換されたフェニル、ベンジ
ル、o-,m-,p-トリルメチル、o-,m-,p-エチルベンジル、
o-,m-,p-メトキシベンジル、o-,m-,p-エトキシベンジ
ル、2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-,3,5-,3,6-ジメチルベン
ジル、(2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-,3,5-,3,6- ジメチル
フェニル)エチル等の炭素数7〜12のアラルキル基、
フッ素、塩素などのハロゲン原子等が挙げられる。
【0013】光学活性なオキサザボロリジン〔I〕の具
体的化合物としては、例えば光学活性な1,3,2-(4- メチ
ル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2,4- ジ
メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-
エチル-4- メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、
1,3,2-(2- プロピル-4- メチル-5- フェニル)オキサザ
ボロリジン、1,3,2-(2- ブチル-4- メチル-5- フェニ
ル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4- メチル-2,5- ジフ
ェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(o-フルオロフ
ェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、
1,3,2-(2-(m-フルオロフェニル)-4-メチル-5- フェニ
ル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(p-フルオロフェニ
ル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,
2-(2-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-メチル-5- フェニ
ル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(2,5-ジフルオロフ
ェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、
1,3,2-(2-(2,6-ジフルオロフェニル)-4-メチル-5- フェ
ニル)オキサザボロリジン、
【0014】1,3,2-(2-(2-クロロフェニル)-4-メチル-5
- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(3-クロロ
フェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジ
ン、1,3,2-(2-(2,3-ジクロロフェニル)-4-メチル-5- フ
ェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(2,6-ジクロロ
フェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジ
ン、1,3,2-(2-(3,5-ジクロロフェニル)-4-メチル-5- フ
ェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(o-メトキシフ
ェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、
1,3,2-(2-(m-メトキシフェニル)-4-メチル-5- フェニ
ル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(p-メトキシフェニ
ル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,
2-(2-(2,5-ジメトキシフェニル)-4-メチル-5- フェニ
ル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(o-トリル)-4-メチ
ル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(m-ト
リル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,
3,2-(2-(p-トリル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボ
ロリジン
【0015】1,3,2-(2-(2,5-ジメチルフェニル)-4-メチ
ル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4,5- ジ
フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4,5
- ジフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2- メチル
-4,5- ジ(2- ナフチル))オキサザボロリジン、1,3,2-
(4,5- ジ(2- ナフチル))オキサザボロリジン、1,3,2-(2
-メチル-4-(2-メチルプロピル)-5-フェニル)オキサザ
ボロリジン、1,3,2-(4-(2-メチルプロピル)-5-フェニ
ル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4-(1-メチ
ルプロピル)-5-フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-
(4-(1-メチルプロピル)-5-フェニル)オキサザボロリジ
ン、1,3,2-(2- メチル-4-(1-メチルエチル)-5-フェニ
ル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4-(1-メチルエチル)-
5-フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4
-(1,1-ジメチルエチル)-5-フェニル)オキサザボロリジ
ン、1,3,2-(4-(1,1-ジメチルエチル)-5-フェニル)オキ
サザボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4-(フェニルメチ
ル)-5-フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4-(フェ
ニルメチル)-5-フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-
(2- メチル-4-(フェニル-5-(p-トリル))オキサザボロリ
ジン、1,3,2-(4-(フェニル-5-(p-トリル))オキサザボロ
リジン、1,3,2-(2,4- ジメチル-5-(2,5-ジメチルフェニ
ル))オキサザボロリジン、1,3,2-(4- メチル-5-(2,5-ジ
メチルフェニル))オキサザボロリジン、1,3,2-(2,4- ジ
メチル-5-(2,5-ジメトキシフェニル))オキサザボロリジ
ン、1,3,2-(4- メチル-5-(2,5-ジメトキシフェニル))オ
キサザボロリジン、
【0016】1,3,2-(2- メチル-4- フェニル)オキサザ
ボロリジン、1,3,2-(4- フェニル)オキサザボロリジ
ン、1,3,2-(2,4- ジフェニル)オキサザボロリジン、1,
3,2-(2,4- ジメチル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4-
メチル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4- エチル)オキ
サザボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4- エチル)オキサ
ザボロリジン、1,3,2-(4- プロピル)オキサザボロリジ
ン、1,3,2-(2- メチル-4- プロピル)オキサザボロリジ
ン、1,3,2-(4-i- プロピル)オキサザボロリジン、1,3,
2-(2- メチル-4-i- プロピル)オキサザボロリジン、1,
3,2-(2- メチル-4-(1-メチルプロピル))オキサザボロリ
ジン、1,3,2-(4-(1-メチルプロピル))オキサザボロリ
ジン、1,3,2-(2- メチル-4-(2-メチルプロピル))オキサ
ザボロリジン、1,3,2-(4-(2-メチルプロピル))オキサザ
ボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4-(t-ブチル))オキサザ
ボロリジン、1,3,2-(4-(t-ブチル))オキサザボロリジ
ン、1,3,2-(2- メチル-4,5,5- トリフェニル)オキサザ
ボロリジン、1,3,2-(4,5,5- トリフェニル)オキサザボ
ロリジン、1,3,2-(4- ベンジル) オキサザボロリジン、
1,3,2-(2- メチル-4- ベンジル) オキサザボロリジン、
1,3,2-(2- メチル-4- ベンジル-5,5- ジフェニル)オキ
サザボロリジン、1,3,2-(4- メチル-5,5- ジフェニル)
オキサザボロリジン、1,3,2-(4-i- プロピル-5,5- ジフ
ェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4-i- ブチル-5,5
- ジフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2,4- ジメ
チル-5,5- ジフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4
-i- プロピル-2- メチル-5,5- ジフェニル)オキサザボ
ロリジン、1,3,2-(4-i- ブチル-2-メチル-5,5- ジフェ
ニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4- ベンジル-5,5-
ジフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2,5,5- トリ
メチル-4-(t-ブチル))オキサザボロリジン、1,3,2-(5,5
- ジメチル-4-(t-ブチル))オキサザボロリジン、1,3,2-
(2,4- ジメチル-5,,5-ジ(o- メチルフェニル))オキサザ
ボロリジン、1,3,2-(4- メチル-5,,5-ジ(o- メチルフェ
ニル))オキサザボロリジン、1,3,2-(2,4- ジメチル-5,5
- ジベンジル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4- メチル
-5,5- ジベンジル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2,4-
ジメチル-5,5- ジ(p- メトキシフェニル)オキサザボロ
リジン、1,3,2-(4- メチル-5,5- ジ(p- メトキシフェニ
ル)オキサザボロリジン、3,4-プロパノ-1,3,2- オキサ
ザボロリジン、5,5-ジフェニル-3,4- プロパノ-1,3,2-
オキサザボロリジン、2-メチル-5,5- ジフェニル-3,4-
プロパノ-1,3,2- オキサザボロリジン、2-メチル-3,4-
プロパノ-1,3,2- オキサザボロリジン、2-エチル-3,4-
プロパノ-1,3,2- オキサザボロリジン、5,5-ジフェニル
-3,4- エタノ-2- メチル-1,3,2- オキサザボロリジン、
3,4-ブタノ-5,5- ジ(p- トリル)-2-メチル-1,3,2- オキ
サザボロリジン等が挙げられる。
【0017】光学活性なオキサザボロリジン〔I〕は、
一般式〔IV〕
【0018】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
前記と同じ意味を表す。)で示される光学活性β−アミ
ノアルコールに一般式〔V〕 R6 −B(OH)2 〔V〕 (式中、R6 は前記と同じ意味を表す。)で示されるボ
ロン酸類または一般式〔VI〕
【0019】 (式中、R6 は前記と同じ意味を表す。)で示されるボ
ロキシン類を作用せしめることにより製造し得る。
【0020】ここで、光学活性β−アミノアルコール
〔IV〕におけるR1 、R2 、R3 、R 4 、R5 は前記と
同様の置換基が挙げられ、その具体的化合物としては、
例えば光学活性なノルエフェドリン、エフェドリン、2-
アミノ-1-(2,5-ジメチルフェニル)-1-プロパノール、2-
アミノ-1-(2,5-ジメトキシフェニル)-1-プロパノール、
2-アミノ-1-(2,5-ジエトキシフェニル)-1-プロパノー
ル、2-アミノ-1-(2,5-ジプロポキシフェニル)-1-プロパ
ノール、2-アミノ-1-(2-メトキシフェニル)-1-プロパノ
ール、2-アミノ-1-(2-エトキシフェニル)-1-プロパノー
ル、2-アミノ-1-(2-プロポキシフェニル)-1-プロパノー
ル、2-アミノ-1-(2-メチルフェニル)-1-プロパノール、
2-アミノ-1-(2-メトキシ-5- メチルフェニル)-1-プロパ
ノール、2-アミノ-1-(4-メトキシ-2- メチルフェニル)-
1-プロパノール、2-アミノ-1-(2-エトキシ-5- メチルフ
ェニル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(2,4-ジメチルフ
ェニル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(2,4,6-トリメチ
ルフェニル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(1-ナフチ
ル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(2-ナフチル)-1-プロ
パノール、2-アミノ-1,2- ジフェニルエタノール、2-ア
ミノ-1,1- ジフェニル-1-プロパノール、
【0021】2-アミノ-1,1- ジフェニル-3- メチル-1-
ブタノール、2-アミノ-1,1- ジフェニル-4- メチル-1-
ペンタノール、2-アミノ-1,1- ジフェニル-1- ブタノー
ル、2-アミノ-1,1,3- トリフェニル-1- プロパノール、
2-アミノ-1,1,2- トリフェニル-1- エタノール、2-アミ
ノ-3- メチル-1- ブタノール、2-アミノ-4- メチル-1-
ペンタノール、2-アミノ-1- プロパノール、2-アミノ-3
- フェニル-1- プロパノール、2-アミノ-2- フェニル-1
- エタノール、2-アミノシクロペンタン-1- オール、2-
アミノシクロヘキサン-1- オール、1-アミノインダン-2
- オール等及びこれらのN-低級アルキル、N-アラルキル
体、2-ピロリジンメタノール、α,α- ジフェニル-2-
ピロリジンメタノール、2-ピペリジンメタノール、α,
α- ジフェニル-2- ピペリジンメタノール、2-アジリジ
ンメタノール、α,α- ジフェニル-2- アジリジンメタ
ノール、2-アゼチジンメタノール、α,α- ジフェニル
-2-アゼチジンメタノール等が挙げられる。
【0022】ボロン酸類〔V〕におけるR6 としては、
前記と同様の置換基が挙げられ、その具体的化合物とし
ては、例えば、ボロン酸、メチルボロン酸、エチルボロ
ン酸、プロピルボロン酸、ブチルボロン酸、ペンチルボ
ロン酸、ヘキシルボロン酸、フェニルボロン酸、α,β
−ナフチルボロン酸、o-,m-,p-メチルフェニルボロン
酸、2,3-、2,4-、2,5-、2,6-、3,4-、3,5-ジメチルフェ
ニルボロン酸、メシチルボロン酸、o-,m-,p-フルオロフ
ェニルボロン酸、o-,m-,p-クロロフェニルボロン酸、2,
3-、2,4-、2,5-、2,6-、3,4-、3,5-ジフルオロフェニル
ボロン酸、ベンジルボロン酸、o-,m-,p-トリルメチルボ
ロン酸、2,3-、2,4-、2,5-、2,6-、3,4-、3,5-ジメチル
ベンジルボロン酸等が挙げられる。
【0023】また、ボロキシン誘導体〔IV〕におけるR
6 としては、前記と同様の置換基が挙げられ、その具体
的化合物としては、例えば、トリメチルボロキシン、ト
リエチルボロキシン、トリプロピルボロキシン、トリブ
チルボロキシン、トリイソブチルボロキシン、トリペン
チルボロキシン、トリヘキシルボロキシン、トリオクチ
ルボロキシン、トリス(1- メチルエチル)ボロキシン、
トリス(1,1- ジメチルエチル)ボロキシン、トリス(1-
メチルプロピル)ボロキシン、トリス(1,1- ジエチルプ
ロピル)ボロキシン、トリス(1- クロロエチル)ボロキ
シン、トリス(3- クロロプロピル)ボロキシン、トリス
(3,3,3- トリフルオロプロピル)ボロキシン、トリフェ
ニルボロキシン、トリス(2- メチルフェニル)ボロキシ
ン、トリス(3- メチルフェニル)ボロキシン、トリス(4
- メチルフェニル)ボロキシン、トリス(2- エチルフェ
ニル)ボロキシン、トリス(3- エチルフェニル)ボロキ
シン、トリス(4- エチルフェニル)ボロキシン、トリス
(2,3- ジメチルフェニル)ボロキシン、トリス(2,4- ジ
メチルフェニル)ボロキシン、トリス(2,5- ジメチルフ
ェニル)ボロキシン、トリス(2,6- ジメチルフェニル)
ボロキシン、トリス(3、4-ジメチルフェニル)ボロキシ
ン、トリス(3,5- ジメチルフェニル)ボロキシン、
【0024】トリス(2- メトキシフェニル)ボロキシ
ン、トリス(3- メトキシフェニル)ボロキシン、トリス
(4- メトキシフェニル)ボロキシン、トリス(2- エトキ
シフェニル)ボロキシン、トリス(2- プロポキシフェニ
ル)ボロキシン、トリス(2- クロロフェニル)ボロキシ
ン、トリス(3- クロロフェニル)ボロキシン、トリス(4
-クロロフェニル)ボロキシン、トリス(3- ブロモフェ
ニル)ボロキシン、トリス(3- フルオロフェニル)ボロ
キシン、トリス(4- クロロフェニル)ボロキシン、トリ
ス(4- ブロモフェニル)ボロキシン、トリス(4- フルオ
ロフェニル)ボロキシン、トリス(2,3- ジフルオロフェ
ニル)ボロキシン、トリス(2,4- ジフルオロフェニル)
ボロキシン、トリス(2,5- ジフルオロフェニル)ボロキ
シン、トリス(2,6- ジフルオロフェニル)ボロキシン、
トリス(3,4- ジフルオロフェニル)ボロキシン、トリス
(3,5- ジフルオロフェニル)ボロキシン、トリス(4- ブ
ロモ-2,6- ジメチルフェニル)ボロキシン、トリス(4-
ブロモ-3,5- ジメチルフェニル)ボロキシン、トリス(4
- ブロモ-3,6- ジメチルフェニル)ボロキシン、トリス
(2- クロロ-5- メトキシフェニル)ボロキシン、トリス
(2- ルモ-5- メトキシフェニル)ボロキシン、
【0025】トリス(2- フルオロ-5- メトキシフェニ
ル)ボロキシン、トリス(5- ブルモ-2-メトキシフェニ
ル)ボロキシン、トリス(4- クロロ-3- メトキシフェニ
ル)ボロキシン、トリス(4- エトキシ-2,3- ジフルオロ
フェニル)ボロキシン、トリス(2-(クロロメチル)フェ
ニル)ボロキシン、トリス(2-(ブロモメチル)フェニ
ル)ボロキシン、トリス(4-(ブロモメチル)フェニル)
ボロキシン、トリス(o-(1-ブロモエチル)フェニル)ボ
ロキシン、トリス(m-(1-ブロモエチル)フェニル)ボロ
キシン、トリス(p-(1-ブロモエチル)フェニル)ボロキ
シン、トリス(p-(1-ブロモエチル)フェニル)ボロキシ
ン、トリス(p-(ジブロモメチル)フェニル)ボロキシ
ン、トリス(m-(トリクロロメチル)フェニル)ボロキシ
ン、トリス(o-(1,2-ジブロモエチル)フェニル)ボロキ
シン、トリス(2-(トリフルオロメチル)フェニル)ボロ
キシン、トリス(3-(トリフルオロメチル)フェニル)ボ
ロキシン、トリス(4-(トリフルオロメチル)フェニル)
ボロキシン、トリス(2-(ブロモメチル)-6-メチルフェニ
ル)ボロキシン、トリス(フェニルエチル)ボロキシ
ン、トリクロロボロキシン、トリブロモボロキシンなど
が挙げられる。
【0026】光学活性オキサザボロリジン〔I〕を製造
するにあたり、ボロン酸類〔V〕の使用量は、アミノア
ルコール〔IV〕に対して通常、1〜5当量、好ましくは
1〜2当量である。ボロキシン類〔VI〕を使用する場
合、その使用量は0.3 〜1当量、好ましくは0.3 〜0.8
当量である。反応は通常、溶媒の存在下に行われる。使
用溶媒としては、非プロトン溶媒であれば特に制限はな
く、例えば、トルエン、ベンゼン、クロロベンゼン等の
芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、クロロホルム、
ジクロロエタン等の脂肪族炭化水素などが用いられる。
反応温度は通常、0〜150 ℃、好ましくは10〜120 ℃で
あり、反応時間は通常、10分〜8時間程度である。光学
活性なオキサザボロリジン〔I〕は、必要に応じて反応
混合物から濃縮、蒸留等の通常の手段によって単離して
用いることもできる。
【0027】本発明は、上記のような光学活性オキサザ
ボロリジン〔I〕を用い、これと水素化ホウ素金属とか
らなる混合物に、オキシム誘導体〔II〕のシン体又はア
ンチ体の一方、もしくはこれらのいずれかに富んだ混合
物と酸とを作用させることを特徴とするものであるが、
光学活性オキサザボロリジン〔I〕は、オキシム誘導体
〔II〕に対して、通常0.05〜0.9 モル倍程度使用され
る。また、本発明に使用される水素化ホウ素金属として
は、例えば水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリ
ウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素亜鉛等が挙
げられるが、水素化ホウ素ナトリウムが好ましく使用さ
れる。水素化ホウ素金属は、オキシム誘導体に対して、
ホウ素換算で通常0.5 〜2.5モル倍程度、好ましくは0.7
〜2 モル倍程度使用される。
【0028】酸としては、例えば硫酸、酢酸、リン酸、
メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、塩化水素等
のブレンステッド酸、塩化亜鉛、三フッ化ホウ素、塩化
アルミニウム、臭化アルミニウム、四塩化チタン、四塩
化スズ、三塩化スズ等のルイス酸などがが挙げられる。
酸は、水素化ホウ素金属に対して、で通常0.8 〜1.2 当
量程度、好ましくは0.9 〜1.1 当量程度使用される。還
元反応は通常、溶媒下に実施される。溶媒としては、例
えばジオキサン、テトラヒドロフラン、ジグライム等の
エーテル類、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド
等のスルフィド類、これ等の混合物、これ等またはこれ
等の混合物とベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベ
ンゼン、1,2-ジクロロエタン等の炭化水素との混合物が
挙げられる。 その使用量は、オキシム誘導体に対し
て、1〜50重量倍程度である。
【0029】オキシム誘導体の還元は、光学活性オキサ
ザボロリジン〔I〕と水素化ホウ素金属とからなる混合
物にオキシム誘導体と酸とを作用させることにより実施
されるが、光学活性オキサザボロリジン〔I〕と水素化
ホウ素金属とからなる混合物に、オキシム誘導体と酸と
を加えるのが好ましい。この場合、オキシム誘導体と酸
とは混合して加えても良いし、別々に添加しても良い。
また溶媒と混合して加えることもできる。還元反応は、
塩化コバルト、塩化ニッケル、塩化セリウム等の遷移金
属ハライド類をオキシム誘導体に対して0.1 〜5 モル%
共存させることにより、反応を促進せしめることもでき
る。反応温度は、通常150 ℃以下、好ましくは-20 〜11
0 ℃程度、より好ましくは0〜100 ℃程度である。オキ
シム誘導体と酸を加える時間は通常0.1 〜10時間程度で
あり、加えた後、1〜30時間程度、保温攪拌するのが好
ましい。反応の進行は、例えばガスクロマトグラフィー
等の分析手段により確認することができる。
【0030】ここで、オキシム誘導体としては、前記一
般式〔II〕で示されるオキシム誘導体のシン体又はアン
チ体の一方、もしくはこれらのいずれかに富んだ混合物
等が挙げられる。オキシム誘導体〔II〕におけるR7
8 は相異なり、置換基を有することもあるアルキル
基、置換基を有することもあるアリール基、置換基を有
することもあるアラルキル基を表すか、またはR6 、R
7 、オキシム基が一緒になってヘテロ原子を有すること
もある環状もしくは縮合環オキシムエーテルを表すが、
置換基を有することもあるアルキル基としては、例えば
メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、シクロ
ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、クロロメチル、
ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ト
リフルオロメチル、2-クロロエチル、3-クロロプロピ
ル、4-クロロブチル等のハロゲンが置換していることも
ある炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。
【0031】また置換基を有することもあるアリール基
としては、例えば置換基を有することもあるフェニル、
1-ナフチル、2-ナフチル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-
チアゾリル等が挙げられる。かかる置換基としては、塩
素、臭素等のハロゲン原子、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル等の低級アルキル基、メトキシ、エトキシ、
プロポキシ等の低級アルコキシ基、ベンジル基、シアノ
基、フルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチ
ル、トリクロロメチル等の低級ハロアルキル基等が挙げ
られる。置換基を有するアリール基の代表例としては、
例えば0-,m-,p-クロロフェニル、0-,m-,p-ブロモフェニ
ル、2,3-,2,4-,2,5-,3,4-,3,5-ジクロロフェニル等のハ
ロゲン置換フェニル、、0-,m-,p-メチルフェニル、0-,m
-,p-エチルフェニル、0-,m-,p-プロピルフェニル、0-,m
-,p-ブチルフェニル、2,3-,2,4-,2,5-,3,4-,3,5-ジメチ
ルフェニル等の低級アルキル置換フェニル、、0-,m-,p-
メトキシフェニル、0-,m-,p-エトキシフェニル、0-,m-,
p-プロポキシフェニル等の低級アルコキシ置換フェニ
ル、、0-,m-,p-ベンジルオキシフェニル等のベンジルオ
キ置換シフェニル、0-,m-,p-シアノフェニル等のシアノ
置換フェニル、0-,m-,p-スルホンアミド置換フェニル、
2-トリフルオロメチル-4- チアゾリル、2-メチル-4- チ
アゾリル等が挙げられる。
【0032】置換基を有することもあるアラルキル基と
しては、例えばベンジル、0-,m-,p-トリルメチル、0-,m
-,p-エチルベンジル、0-,m-,p-メトキシベンジル、0-,m
-,p-エトキシベンジル、2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-,3,5
- ジメトキシベンジル等の炭素数7 〜18の置換基を有す
ることもあるアラルキルが挙げられる。
【0033】またはR7 、R8 、オキシム基が一緒にな
ってヘテロ原子を有することもある環状もしくは縮合環
オキシムエーテルとしては、例えばシクロペンテノン、
シクロヘキセノン等の環状ケトン、3-オキソピロリジ
ン、3-オキソピペリジン、3-オキソキヌクリジン、これ
らのN-アルキル、N-アラルキル体等のヘテロ原子を有す
る環状ケトン、インダノン、テトラリノン等のオキシム
エーテルが挙げられる。
【0034】R9 におけるアルキル基としては、例えば
メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、シクロ
ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、シク
ロヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等の炭素数1〜
10程度のアルキル基が挙げられる。アラルキル基として
は、例えばベンジル、β- フェネチル、ナフチルメチル
等の炭素数7 〜12程度のアラルキル基が挙げられる。ま
たアルキル置換シリル基としては、例えばトリメチルシ
リル、ジメチル-t-ブチルシリル、トリ-n- プロピルシ
リル、トリ-n- ブチルシリル等の炭素数3 〜12のアルキ
ル置換シリル基が挙げられる。
【0035】オキシム誘導体〔II〕の代表例としては、
例えばアセトフェノン、プロピオフェノン、ブチロフェ
ノン、1-アセトナフトン、2-アセトナフトン、o-メトキ
シアセトフェノン、o-エトキシアセトフェノン、o-プロ
ポキシアセトフェノン、o-ベンシルオキシアセトフェノ
ン、2-アセチルピリジン、p-シアノアセトフェノン、フ
ェニルベンジルケトン、フェニル(o- トリルメチル) ケ
トン、フェニル(p- トリルメチル) ケトン、フェニル(m
- トリルメチル) ケトン、2-ブタノン、2-ペンタノン、
2-ヘキサノン、2-ヘプタノン、2-オクタノン、シクロヘ
キシルメチルケトン、シクロヘキシルベンジルケトン、
2-クロロアセトフェノン、p-t-ブチルアセトフェノン、
p-クロロアセトフェノン、p-ブロモアセトフェノン、2-
クロロ-3'-クロロアセトフェノン、o,p-ジクロロアセト
フェノン、3-スルホンアミド-4-メトキシベンジルメチ
ルケトン、3,4-ジメトキシベンジルメチルケトン、3'-
ベンジルオキシアセトフェノン、シクロペンテノン、シ
クロヘキセノン、ピロリジン-2- オン、ピロリジン-3-
オン、ピペリジン-2- オン、ピペリジン-3- オン、キヌ
クリジン-2- オン、キヌクリジン-3- オン、8-メトキシ
テトラヒドロナフタレン-2- オンなどのO-メチル、O-エ
チル、O-オクチル、O-シクロヘキシル、O-ベンジル、O-
トリメチルシリル等のオキシム誘導体が挙げられ、これ
らのシン体又はアンチ体の一方、もしくはこれらのいず
れかに富んだ混合物が使用される。
【0036】オキシム誘導体は、対応するケトンより公
知の方法に準拠して製造し得る。また、アンチ体または
シン体の一方を用いる場合、分離した残りの異性体は、
アンチ体/シン体の異性化反応を行うことにより、必要
な異性体に変換することもでき、これにより原料を有効
に利用することもできる。
【0037】還元反応後、例えば反応マスに塩酸などの
酸を加えてボラン化合物を分解除去したた後、アミノア
ルコール類〔IV〕と光学活性アミン類を得、溶媒に対す
るそれぞれの溶解性を利用して分離し得る。また蒸留す
ることによっても、両者を分離することができる。かく
して得られる光学活性アミン類は、酸との塩を再結晶、
蒸留、各種クロマトグラフィー等の精製手段に付すこと
により更に精製することもできる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、水素源としての水素化
ホウ素金属の使用量を削減し得、効率的に光学活性アミ
ン類を製造し得る。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
でないことは言うまでもない。
【0040】実施例1 窒素雰囲気下、(R)-5,5-ジフェニル-2- メチル-3,4- プ
ロパノ-1,3,2- オキサザボロリジン1.2mmol(0.333g) と
1:1 トルエン- テトラヒドロフラン5mlからなる溶液
に、水素化ホウ素ナトリウム3.2mmol(0.121g) を懸濁さ
せ、45〜50℃下、これに98%硫酸1.6mmol(0.16g)とアン
チ- フェニル-p- トリルメチルケトン(O-メチル) オキ
シム(アンチ/シン=93.5/6.5)1.6mmol(0.383g)と1:1 トルエン
- テトラヒドロフラン3mlからなる溶液を30分間かけて
滴下し、4時間同温度で攪拌を続けた後、75〜80℃で24
時間攪拌を続けた。反応後、10%塩酸8ml を加えた後、
トルエン10mlで2回抽出、有機層を水15mlで2回洗浄す
ることにより、(R)-1-フェニル-2-(p-トリル) エチルア
ミンのトルエン溶液を得た。ガスクロマトグラフィーで
分析したところ反応率69.8%、選択率90.1%であった。
また光学活性カラムを有する高速液体クロマトグラフィ
ーで分析したところ光学純度は51%(R) であった。
【0041】比較例1 実施例1において、98%硫酸1.6mmol とアンチ- フェニ
ル-p- トリルメチルケトン(O- メチル) オキシム1.6mmo
l と1:1 トルエン- テトラヒドロフラン3mlからなる溶
液を30分間かけて滴下する代わりに、98%硫酸1.6mmol
と1:1 トルエン- テトラヒドロフラン1mlからな溶液を
30分間かけて滴下し、次いでアンチ- フェニル-p- トリ
ルメチルケトン(O- メチル) オキシム1.6mmol と1:1 ト
ルエン-テトラヒドロフラン1mlからなる溶液を30分間
かけて滴下すること以外は実施例1に準拠して実施し
た。反応率は50.9%、選択率76.5%、光学純度は47.4%
(R) であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮脇 崇 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔I〕 (式中、R1 は水素原子、低級アルキル基、置換基を有
    することもあるアラルキル基を表す。R2 、R3
    4 、R5 はそれぞれ水素原子、低級アルキル基、置換
    基を有することもあるアリール基、置換基を有すること
    もあるアラルキル基を表し、R2 、R3 は同一であるこ
    とはない。またR1 とR2 は一緒になって低級アルキレ
    ン基であっても良く、R3 とR4 は一緒になって置換基
    を有することもある低級アルキレン基もしくはベンゼン
    環が縮合している低級アルキレン基であっても良い。R
    6 は水素、ハロゲン原子を有することもあるアルキル
    基、置換基を有することもあるアリール基、置換基を有
    することもあるアラルキル基、ハロゲン原子を表し、*
    は不斉炭素を表す。)で示される光学活性オキサザボロ
    リジンと水素化ホウ素金属とからなる混合物に、一般式
    〔II〕 (式中、R7 、R8 は、相異なり、置換基を有すること
    もあるアルキル基、置換基を有することもあるアリール
    基、置換基を有することもあるアラルキル基を表すか、
    またはR7 、R8 、オキシム基が一緒になってヘテロ原
    子を有することもある環状もしくは縮合環オキシムエー
    テルを表す。R9 はアルキル基、アラルキル基、アルキ
    ル置換シリル基を表す。)で示されるオキシム誘導体の
    シン体又はアンチ体の一方、もしくはこれらのいずれか
    に富んだ混合物と酸とを作用させることを特徴とする一
    般式〔III 〕 (式中、R7 、R8 、* は前記と同じ意味を表す。)で
    示される光学活性アミン類の製造法。
  2. 【請求項2】光学活性オキサザボロリジンと、水素化ホ
    ウ素金属とからなる混合物に、オキシム誘導体のシン体
    又はアンチ体の一方、もしくはこれらのいずれかに富ん
    だ混合物と酸との混合物を作用させることを特徴とする
    請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】光学活性オキサザボロリジンと、水素化ホ
    ウ素金属とからなる混合物に、オキシム誘導体のシン体
    又はアンチ体の一方、もしくはこれらのいずれかに富ん
    だ混合物と酸とを併注することを特徴とする請求項1記
    載の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009037307A2 (en) * 2007-09-21 2009-03-26 Basf Se Accelerated reduction of organic substances with boranes
JP2010502632A (ja) * 2006-08-29 2010-01-28 オフィス オブ インテレクチュアル プロパティ アンド テクノロジー スピロボレートエステルを使用するオキシムエーテルのボラン還元を介する第一級アミンの触媒的不斉合成

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WO2009037307A3 (en) * 2007-09-21 2010-04-29 Basf Se Accelerated reduction of organic substances with boranes

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