JP3675024B2 - 光学活性アルコール類の製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学活性アルコール類の製造法に関し、詳しくは一般式〔I〕
【0002】
(式中、R1 は水素原子、低級アルキル基、置換基を有することもあるアラルキル基を表す。R2 、R3 、R4 、R5 はそれぞれ水素原子、低級アルキル基、置換基を有することもあるアリール基、置換基を有することもあるアラルキル基を表し、R2 、R3 は同一であることはない。またR1 とR2 は一緒になって低級アルキレン基であっても良く、R3 とR4 は一緒になって置換基を有することもある低級アルキレン基もしくはベンゼン環が縮合している低級アルキレン基であっても良い。R6 は水素、ハロゲン原子を有することもあるアルキル基、置換基を有することもあるアリール基、置換基を有することもあるアラルキル基、ハロゲン原子を表し、* は不斉炭素を表す。
)
で示される光学活性オキサザボリジンと水素化ホウ素金属とからなる混合物に、非対称ケトン類と酸とを作用させることを特徴とする光学活性アルコール類の製造法に関するものである。
【0003】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】
光学活性アルコール類の製造方法としては、例えば、光学活性β−アミノアルコールと該アミノアルコールに対して2倍モルの水素化ホウ素を作用させた後、0.8 倍モルの非対称ケトンを作用させる方法が知られている( 例えばJ.Chem.Soc.PERKIN TRANS.I.,2039(1985))。
しかしながら、この方法では水素源として、高価で工業的規模での入手が困難なボランを多量使用せねばならないという難点があった。
【0004】
一方、本発明者らは、かかる難点を解消するものとして、水素源として、安価で工業的に入手容易な水素化ホウ素金属を用いる方法、すなわちホウ素に置換基を有するオキサザボロリジンと水素化ホウ素金属の混合物に酸を作用させた後、非対称ケトン類を作用させることによる光学活性アルコール類の製造方法を提案している(特願平5-251639号) 。
しかしながら、得られる光学活性アルコール類の光学純度が必ずしも十分満足し得るものではなく、この点の改善が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このうよな状況下に、本発明者らは水素化ホウ素金属を用いて、より光学純度の高い光学活性アルコール類を製造すべく、鋭意検討を重ねた結果、光学活性オキサザボロリジンと水素化ホウ素金属とからなる混合物に、非対称ケトン類と酸とを作用させれば、より高い光学純度の光学活性アルコール類が得られることを見出すとともに、水素源としての水素化ホウ素金属の使用量も削減し得ることを見出し、さらに種々の検討を加え本発明を完成した。
【0006】
すなわち本発明は、一般式〔I〕
【0007】
(式中、R1 は水素原子、低級アルキル基、置換基を有することもあるアラルキル基を表す。R2 、R3 、R4 、R5 はそれぞれ水素原子、低級アルキル基、置換基を有することもあるアリール基、置換基を有することもあるアラルキル基を表し、R2 、R3 は同一であることはない。またR1 とR2 は一緒になって低級アルキレン基であっても良く、R3 とR4 は一緒になって置換基を有することもある低級アルキレン基もしくはベンゼン環が縮合している低級アルキレン基であっても良い。R6 は水素、ハロゲン原子を有することもあるアルキル基、置換基を有することもあるアリール基、置換基を有することもあるアラルキル基、ハロゲン原子を表し、* は不斉炭素を表す。
)
で示される光学活性オキサザボリジンと水素化ホウ素金属とからなる混合物に、非対称ケトン類と酸とを作用させることを特徴とする光学活性アルコール類の工業的に優れた製造法を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に使用される一般式〔I〕で示される光学活性オキサザボロリジンにおけるR1 としては、例えば水素原子、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチル等の低級アルキル基、ベンジル、フェネチル、メチルベンジル等の低級アルキル基又は低級アルコキシ基などの置換基を有することもあるアラルキル基などが挙げられる。
またR2 、R3 、R4 、R5 としては、例えば水素原子、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチル等の低級アルキル基、フェニル、前記と同じ低級アルキル基等で置換されたフェニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ等の低級アルコキシ基で置換されたフェニル、1-ナフチル、2-ナフチルなどの置換基を有することもあるアリール基、ベンジル、フェネチル、メチルベンジル等の低級アルキル基又は低級アルコキシ基などの置換基を有することもあるアラルキル基などが挙げられるが、R4 とR5 は同一であることはない。
R1 とR2 が一緒になった低級アルキレン基としては、例えばメチレン、ジメチレン、トリメチレン、テトラメチレン等が挙げられる。またR3 とR4 が一緒になった置換基を有することもある低級アルキレン基、ベンゼン環が縮合している低級アルキレン基としては、例えばトリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、o-フェニレンメチレン、o-フェニレンジメチレン等が挙げられる。
【0009】
またR6 としては、水素原子、R2 等と同様の低級アルキル基、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、2-エチルヘキシル、オクチル、1-クロロエチル、1-ブロモエチル、1-スルオロエチル、2-フルオロエチル、3-クロロプロピル、3-トリフルオロプロピル等のハロゲン原子を有することもある炭素数1〜8のアルキル基、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、o-,m-,p-メチルフェニル、o-,m-,p-エチルフェニル、o-,m-,p-エテニルフェニル、o-,m-,p-ブチルフェニル、2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-,3,5- ジメチルフェニル等の炭素数が1〜8のアルキル基またはアリル基で置換されたフェニル、o-,m-,p-メトキシフェニル、o-,m-,p-エトキシフェニル、o-,m-,p-プロポキシフェニル、2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-,3,5-,3,6-ジメトキシフェニル等の炭素数1〜8のアルコキシ基で置換されたフェニル、o-,m-,p-クロロフェニル、o-,m-,p-ブロモフェニル、o-,m-,p-フルオロフェニル、o-,m-,p-ヨードフェニル、2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-,3,5-,3,6-ジフルオロフェニル、2,3,4-,2,3,5-,2,3,6-,2,4,5-,2,4,6-,3,4,5- −トリフルオロフェニル等のハロゲンで置換されたフェニル、4-ブロモ-3,5- ジメチルフェニル、4-ブロモ-2,6- ジメチルフェニル、4-フルオロ-3,5- ジメチルフェニル等のハロゲン原子およびアルキル基で置換されたフェニル基、2-クロロ-5- メトキシフェニル、2-ブロモ-5- メトキシフェニル、2-フルオロ-5- メトキシフェニル、2-ヨード-5- メトキシフェニル、3-ブロモ-5- メトキシフェニル、4-エトキシ-2,3- ジフルオロフェニル等のハロゲン原子およびアルコキシ基で置換されたフェニル、2-( クロロメチル)フェニル、2-( ブロモメチル)フェニル、2-(フルオロメチル)フェニル、3-(トリフルオロメチル)フェニル、o-,m-,p-(1- クロロエチル)フェニル、o-,m-,p-(1- ブロモエチル)フェニル、o-,m-,p-(3- クロロプロピル)フェニル、2-ブロモメチル-6- メチルフェニル等のハロゲン化されたアルキル基で置換されたフェニル、ベンジル、o-,m-,p-トリルメチル、o-,m-,p-エチルベンジル、o-,m-,p-メトキシベンジル、o-,m-,p-エトキシベンジル、2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-,3,5-,3,6-ジメチルベンジル、(2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-,3,5-,3,6- ジメチルフェニル)エチル等の炭素数7〜12のアラルキル基、フッ素、塩素などのハロゲン原子等が挙げられる。
【0010】
光学活性なオキサザボロリジン〔I〕の具体的化合物としては、例えば光学活性な1,3,2-(4- メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2,4- ジメチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2- エチル-4- メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2- プロピル-4- メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2- ブチル-4- メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4- メチル-2,5- ジフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(o-フルオロフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(m-フルオロフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(p-フルオロフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(2,5-ジフルオロフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(2,6-ジフルオロフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(2,3,4-トリフルオロフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(2,3,5-トリフルオロフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(2,4,5-トリフルオロフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(3,4,5-トリフルオロフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、
【0011】
1,3,2-(2-(2-クロロフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(3-クロロフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(2,3-ジクロロフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(2,6-ジクロロフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(3,5-ジクロロフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(o-メトキシフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(m-メトキシフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(p-メトキシフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(2,5-ジメトキシフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(o-トリル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(m-トリル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2-(p-トリル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン
【0012】
1,3,2-(2-(2,5-ジメチルフェニル)-4-メチル-5- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4,5- ジフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4,5- ジフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4,5- ジフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4,5- ジ(2- ナフチル))オキサザボロリジン、1,3,2-(4,5- ジ(2- ナフチル))オキサザボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4-(2-メチルプロピル)-5-フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-((2-メチルプロピル)-5-フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4-(1-メチルプロピル)-5-フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4-(1-メチルプロピル)-5-フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4-(1-メチルエチル)-5-フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4-(1-メチルエチル)-5-フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4-(1,1-ジメチルエチル)-5-フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4-(1,1-ジメチルエチル)-5-フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4-(フェニルメチル)-5-フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4-(フェニルメチル)-5-フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4-(フェニル-5-(p-トリル))オキサザボロリジン、1,3,2-(4-(フェニル-5-(p-トリル))オキサザボロリジン、1,3,2-(2,4- ジメチル-5-(2,5-ジメチルフェニル))オキサザボロリジン、1,3,2-(4- メチル-5-(2,5-ジメチルフェニル))オキサザボロリジン、1,3,2-(2,4- ジメチル-5-(2,5-ジメトキシフェニル))オキサザボロリジン、1,3,2-(4- メチル-5-(2,5-ジメトキシフェニル))オキサザボロリジン、
【0013】
1,3,2-(2- メチル-4- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4- フェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2,4- ジフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2,4- ジメチル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4- メチル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2−メチル-4-(1-メチルプロピル))オキサザボロリジン、1,3,2-(4-(1-メチルプロピル))オキサザボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4-(2-メチルプロピル))オキサザボロリジン、1,3,2-(4-(2-メチルプロピル))オキサザボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4-(t-ブチル))オキサザボロリジン、1,3,2-(4-(t-ブチル))オキサザボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4,5,5- トリフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4,5,5- トリフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4- メチル-5,5- ジフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4-i- プロピル-5,5- ジフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4-i- ブチル-5,5- ジフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2,4- ジメチル-5,5- ジフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4-i- プロピル-2- メチル-5,5- ジフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4-i- プチル-2- メチル-5,5- ジフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2- メチル-4- ベンジル-5,5- ジフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4- ベンジル-5,5- ジフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2,5,5- トリメチル-4-(t-ブチル))オキサザボロリジン、1,3,2-(5,5- ジメチル-4-(t-ブチル))オキサザボロリジン、1,3,2-(2,4- ジメチル-5,,5-ジ(o- メチルフェニル))オキサザボロリジン、1,3,2-(4- メチル-5,,5-ジ(o- メチルフェニル))オキサザボロリジン、1,3,2-(2,4- ジメチル-5,5- ジベンジル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4- メチル-5,5- ジベンジル)オキサザボロリジン、1,3,2-(2,4- ジメチル-5,5- ジ(p- メトキシフェニル)オキサザボロリジン、1,3,2-(4- メチル-5,5- ジ(p- メトキシフェニル)オキサザボロリジン、3,4-プロパノ-1,3,2- オキサザボロリジン、5,5-ジフェニル-3,4- プロパノ-1,3,2- オキサザボロリジン、2-メチル-5,5- ジフェニル-3,4- プロパノ-1,3,2- オキサザボロリジン、2-メチル-3,4- プロパノ-1,3,2- オキサザボロリジン、2-エチル-3,4- プロパノ-1,3,2- オキサザボロリジン、5,5-ジフェニル-3,4- エタノ-2- メチル-1,3,2- オキサザボロリジン、3,4-ブタノ-5,5- ジ(p- トリル)-2-メチル-1,3,2- オキサザボロリジン等が挙げられる。
【0014】
光学活性なオキサザボロリジン〔I〕は、一般式〔II〕
【0015】
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 は前記と同じ意味を表す。)
で示される光学活性β−アミノアルコールに一般式〔III 〕
R6 −B(OH)2 〔III 〕
(式中、R6 は前記と同じ意味を表す。)
で示されるボロン酸類または一般式〔IV〕
【0016】
(式中、R6 は前記と同じ意味を表す。)
で示されるボロキシン類を作用せしめることにより製造し得る。
【0017】
ここで、光学活性β−アミノアルコール〔II〕におけるR1 、R2 、R3 、R4 、R5 は前記と同様の置換基が挙げられ、その具体的化合物としては、例えば光学活性なノルエフェドリン、エフェドリン、2-アミノ-1-(2,5-ジメチルフェニル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(2,5-ジメトキシフェニル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(2,5-ジエトキシフェニル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(2,5-ジプロポキシフェニル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(2-メトキシフェニル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(2-エトキシフェニル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(2-プロポキシフェニル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(2-メチルフェニル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(2-メトキシ-5- メチルフェニル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(4-メトキシ-2- メチルフェニル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(2-エトキシ-5- メチルフェニル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(2,4-ジメチルフェニル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(2,4,6-トリメチルフェニル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(1-ナフチル)-1-プロパノール、2-アミノ-1-(2-ナフチル)-1-プロパノール、2-アミノ-1,2- ジフェニルエタノール、2-アミノ-1,1- ジフェニル-1- プロパノール、
【0018】
2-アミノ-1,1- ジフェニル-3- メチル-1- ブタノール、2-アミノ-1,1- ジフェニル-4- メチル-1- ペンタノール、2-アミノ-1,1- ジフェニル-1- ブタノール、2-アミノ-1,1,3- トリフェニル-1- プロパノール、2-アミノ-1,1,2- トリフェニル-1- エタノール、2-アミノ-3- メチル-1- ブタノール、2-アミノ-4- メチル-1- ペンタノール、2-アミノ-1- プロパノール、2-アミノ-3- フェニル-1- プロパノール、2-アミノ-2- フェニル-1- エタノール、2-アミノシクロペンタン-1- オール、2-アミノシクロヘキサン-1- オール、1-アミノインダン-2- オール等及びこれらのN-低級アルキル、N-アラルキル体、2-ピロリジンメタノール、α,α- ジフェニル-2- ピロリジンメタノール、2-ピペリジンメタノール、α,α- ジフェニル-2- ピペリジンメタノール、2-アジリジンメタノール、α,α- ジフェニル-2- アジリジンメタノール、2-アゼチジンメタノール、α,α- ジフェニル-2- アゼチジンメタノール等が挙げられる。
【0019】
ボロン酸類〔III 〕におけるR1 としては、前記と同様の置換基が挙げられ、その具体的化合物としては、例えば、ボロン酸、メチルボロン酸、エチルボロン酸、プロピルボロン酸、ブチルボロン酸、ペンチルボロン酸、ヘキシルボロン酸、エテニルボロン酸、プロペニルボロン酸、イソプロペニルボロン酸、ブテニルボロン酸、フェニルボロン酸、α,β−ナフチルボロン酸、o-,m-,p-メチルフェニルボロン酸、2,3-、2,4-、2,5-、2,6-、3,4-、3,5-ジメチルフェニルボロン酸、メシチルボロン酸、o-,m-,p-フルオロフェニルボロン酸、o-,m-,p-クロロフェニルボロン酸、o-,m-,p-ブロモフェニルボロン酸、2,3-、2,4-、2,5-、2,6-、3,4-、3,5-ジフルオロフェニルボロン酸、2,3,4-、2,3,5-、2,3,6-、2,4,5-、2,4,6-、3,4,5-トリフルオロフェニルボロン酸、o-,m-,p-メトキシフェニルボロン酸、ベンジルボロン酸、o-,m-,p-トリルメチルボロン酸、2,3-、2,4-、2,5-、2,6-、3,4-、3,5-ジメチルベンジルボロン酸等が挙げられる。
【0020】
また、ボロキシン誘導体〔VIII〕におけるR1 としては、前記と同じ置換基が挙げられ、その具体的化合物としては、例えば、トリメチルボロキシン、トリエチルボロキシン、トリプロピルボロキシン、トリブチルボロキシン、トリイソブチルボロキシン、トリペンチルボロキシン、トリヘキシルボロキシン、トリオクチルボロキシン、トリス(1- メチルエチル)ボロキシン、トリス(1,1- ジメチルエチル)ボロキシン、トリス(1- メチルプロピル)ボロキシン、トリス(1,1- ジエチルプロピル)ボロキシン、トリス(1- クロロエチル)ボロキシン、トリス(3- クロロプロピル)ボロキシン、トリス(3,3,3- トリフルオロプロピル)ボロキシン、トリエテニルボロキシン、トリプロペニルボロキシン、トリイソプロペニルボロキシン、トリ-1- ブテニルボロキシン、トリフェニルボロキシン、トリ-1- シクロヘキセン-1- イル−ボロキシン、トリス(2- メチルフェニル)ボロキシン、トリス(3- メチルフェニル)ボロキシン、トリス(4- メチルフェニル)ボロキシン、トリス(2- エチルフェニル)ボロキシン、トリス(3- エチルフェニル)ボロキシン、トリス(4- エチルフェニル)ボロキシン、トリス(2,3- ジメチルフェニル)ボロキシン、トリス(2,4- ジメチルフェニル)ボロキシン、トリス(2,5- ジメチルフェニル)ボロキシン、トリス(2,6- ジメチルフェニル)ボロキシン、トリス(3、4-ジメチルフェニル)ボロキシン、トリス(3,5- ジメチルフェニル)ボロキシン、トリス(3- エテニルフェニル)ボロキシン、トリス(4- エテニルフェニル)ボロキシン、
【0021】
トリス(2- メトキシフェニル)ボロキシン、トリス(3- メトキシフェニル)ボロキシン、トリス(4- メトキシフェニル)ボロキシン、トリス(2- エトキシフェニル)ボロキシン、トリス(2- プロポキシフェニル)ボロキシン、トリス(2- クロロフェニル)ボロキシン、トリス(3- クロロフェニル)ボロキシン、トリス(4- クロロフェニル)ボロキシン、トリス(3- ブロモフェニル)ボロキシン、トリス(3- フルオロフェニル)ボロキシン、トリス(4- クロロフェニル)ボロキシン、トリス(4- ブロモフェニル)ボロキシン、トリス(4- フルオロフェニル)ボロキシン、トリス(4- ヨードフェニル)ボロキシン、トリス(2,3- ジフルオロフェニル)ボロキシン、トリス(2,4- ジフルオロフェニル)ボロキシン、トリス(2,5- ジフルオロフェニル)ボロキシン、トリス(2,6- ジフルオロフェニル)ボロキシン、トリス(3,4- ジフルオロフェニル)ボロキシン、トリス(3,5- ジフルオロフェニル)ボロキシン、トリス(4- ブロモ-2,6- ジメチルフェニル)ボロキシン、トリス(4- ブロモ-3,5- ジメチルフェニル)ボロキシン、トリス(4- ブロモ-3,6- ジメチルフェニル)ボロキシン、トリス(2- クロロ-5- メトキシフェニル)ボロキシン、トリス(2- ルモ-5- メトキシフェニル)ボロキシン、トリス(2- ヨード-5- メトキシフェニル)ボロキシン、
【0022】
トリス(2- フルオロ-5- メトキシフェニル)ボロキシン、トリス(5- ブルモ-2- メトキシフェニル)ボロキシン、トリス(4- クロロ-3- メトキシフェニル)ボロキシン、トリス(4- エトキシ-2,3- ジフルオロフェニル)ボロキシン、トリス(2-(クロロメチル)フェニル)ボロキシン、トリス(2-(ブロモメチル)フェニル)ボロキシン、トリス(4-(ブロモメチル)フェニル)ボロキシン、トリス(o-(1-ブロモエチル)フェニル)ボロキシン、トリス(m-(1-ブロモエチル)フェニル)ボロキシン、トリス(p-(1-ブロモエチル)フェニル)ボロキシン、トリス(p-(1-ブロモエチル)フェニル)ボロキシン、トリス(p-(ジブロモメチル)フェニル)ボロキシン、トリス(m-(トリクロロメチル)フェニル)ボロキシン、トリス(o-(1,2-ジブロモエチル)フェニル)ボロキシン、トリス(2-(トリフルオロメチル)フェニル)ボロキシン、トリス(3-(トリフルオロメチル)フェニル)ボロキシン、トリス(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ボロキシン、トリス(2-(ブロモメチル)-6-メチルフェニル)ボロキシン、トリス(フェニルエチル)ボロキシン、トリクロロボロキシン、トリブロモボロキシン、トリフルオロボロキシンなどが挙げられる。
【0023】
光学活性オキサザボロリジン〔I〕を製造するにあたり、ボロン酸類〔III 〕の使用量は、アミノアルコール〔II〕に対して通常、1〜5当量、好ましくは1〜2当量である。ボロキシン類〔IV〕を使用する場合、その使用量は0.3 〜1当量、好ましくは0.3 〜0.8 当量である。
反応は通常、溶媒の存在下に行われる。使用溶媒としては、非プロトン溶媒であれば特に制限はなく、例えば、トルエン、ベンゼン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、クロロホルム、クロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素などが用いられる。
反応温度は通常、0〜150 ℃、好ましくは10〜120 ℃であり、反応時間は通常、10分〜8時間程度である。
光学活性なオキサザボロリジン〔I〕は、必要に応じて反応混合物から濃縮、蒸留等の通常の手段によって単離することもできる。
【0024】
本発明は、上記のような光学活性オキサザボロリジン〔I〕を用い、これと水素化ホウ素金属とからなる混合物に非対称ケトン類と酸とを作用させることを特徴とするものであるが、光学活性オキサザボロリジン〔I〕は、非対称ケトン類に対して、通常0.01〜0.6 程度使用される。
また、本発明に使用される水素化ホウ素金属としては、例えば水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素亜鉛等が挙げられるが、水素化ホウ素ナトリウムが好ましく使用される。
酸としては、例えば硫酸、酢酸、リン酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、塩酸等のブレンステッド酸、塩化亜鉛、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、四塩化チタン、四塩化スズ、三塩化スズ等のルイス酸などがが挙げられる。
還元反応は通常、溶媒下に実施される。溶媒としては、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、ジグライム等のエーテル類、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド等のスルフィド類、これ等の混合物、これ等またはこれ等の混合物とベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、1,2-ジクロロエタン等の炭化水素との混合物が挙げられる。 その使用量は、非対称ケトン類に対して、1〜50重量倍程度である。
【0025】
非対称ケトン類の還元は、光学活性オキサザボロリジン〔I〕と水素化ホウ素金属とからなる混合物に非対称ケトン類と酸とを作用させることにより実施されるが、光学活性オキサザボロリジン〔I〕と水素化ホウ素金属とからなる混合物に、非対称ケトン類と酸とを滴下するのが好ましい。この場合、非対称ケトン類と酸とは混合して滴下しても良いし、別々に滴下しても良い。また溶媒と混合して滴下することもできる。
還元反応は、通常150 ℃以下、好ましくは-20 〜110 ℃程度、より好ましくは0〜100 ℃程度である。 滴下時間は通常0.1 〜 20 時間程度であり、滴下後、0.1 〜10時間程度、保温攪拌するのが好ましい。
反応の進行は、例えばガスクロマトグラフィー等の分析手段により確認することができる。
【0026】
ここで、非対称ケトン類としては、例えば一般式〔V〕
R7 CO−R8 〔V〕
(式中、R7 、R8 は、相異なり、置換基を有することもあるアルキル基、置
換基を有することもあるアリール基、置換基を有することもあるアラルキル
基を表すか、またはR7 、R8 、カルボニルが一緒になってヘテロ原子 を
有することもある環状もしくは縮合環ケトンを表す。)
で示される非対称ケトン類が挙げられる。
ここで、R7 、R8 におけるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、クロロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ジブロモメチル、トリフルオロメチル、2-クロロエチル、3-クロロプロピル、4-クロロブチル等のハロゲンが置換していることもある炭素数1〜6のアルキル基が挙げられる。
またアリール基としては、例えば置換基を有することもあるフェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-チアゾリル等が挙げられる。
かかる置換基としては、塩素、臭素等のハロゲン原子、メチル、エチル、プロピル、ブチル等の低級アルキル基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ等の低級アルコキシ基、ベンジル基、シアノ基、フルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、トリクロロメチル等の低級ハロアルキル基等があげられる。
置換基を有するアリール基の代表例としては、例えば0-,m-,p-クロロフェニル、0-,m-,p-ブロモフェニル、2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-,3,5- ジクロロフェニル等のハロゲン置換フェニル、、0-,m-,p-メチルフェニル、0-,m-,p-エチルフェニル、0-,m-,p-プロピルフェニル、0-,m-,p-ブチルフェニル、2,3-,2,4-,2,5-,2,6-,3,4-,3,5- ジメチルフェニル等の低級アルキル置換フェニル、、0-,m-,p-メトキシフェニル、0-,m-,p-エトキシフェニル、0-,m-,p-プロポキシフェニル等の低級アルコキシ置換フェニル、、0-,m-,p-ベンジルオキシフェニル等のベンジルオキ置換シフェニル、0-,m-,p-シアノフェニル等のシアノ置換フェニル、2-トリフルオロメチル-4- チアゾリル、2-メチル-4- チアゾリル等が挙げられる。
【0027】
アラルキル基としては、例えばベンジル、0-,m-,p-トリルメチル、0-,m-,p-エチルベンジル、0-,m-,p-メトキシベンジル、0-,m-,p-エトキシベンジル等の炭素数7 〜15の置換基を有することもあるアラルキルが挙げられる。
またR6 、R7 、カルボニルが一緒になってヘテロ原子を有することもある環状もしくは縮合環ケトンとしては、例えばシクロペンテノン、シクロヘキセノン、1,3-シクロペンタンジオン、4-シクロペンテン-1,3- ジオン等の環状ケトン、3-オキソピロリジン、3-オキソピペリジン、3-オキソキヌクリジン、これらのN-アルキル、N-アラルキル体等のヘテロ原子を有する環状ケトン等が挙げられる。
【0028】
非対称ケトン類〔V〕の代表例としては、例えばアセトフェノン、プロピオフェノン、ブチロフェノン、1-アセトナフトン、2-アセトナフトン、o-メトキシアセトフェノン、o-エトキシアセトフェノン、o-プロポキシアセトフェノン、o-ベンジルオキシアセトフェノン、p-t-ブチルアセトフェノン、2-アセチルピリジン、p-シアノアセトフェノン、フェニルベンジルケトン、フェニル(o- トリルメチル) ケトン、フェニル(p- トリルメチル) ケトン、フェニル(m- トリルメチル) ケトン、2-ブタノン、2-ペンタノン、2-ヘキサノン、2-ヘプタノン、2-オクタノン、シクロヘキシルメチルケトン、シクロヘキシルベンジルケトン、2-クロロアセトフェノン、2-ブロモアセトフェノン、2-ブロモ-3'-クロロアセトフェノン、2-クロロ-3'-クロロアセトフェノン、2-ブロモ-3'-ブロモアセトフェノン、2-ブロモ-3'-フルオロアセトフェノン、2-ブロモ-3'-メチルアセトフェノン、2-ブロモ-3'-エチルアセトフェノン、2-ブロモ-3'-プロピルアセトフェノン、2-ブロモ-3'-ブチルアセトフェノン、2-ブロモ-3'-メトキシアセトフェノン、2-ブロモ-3'-エトキシアセトフェノン、2-ブロモ-3'-プロポキシアセトフェノン、2-ブロモ-3'-ブトキシアセトフェノン、2-ブロモ-4'-クロロアセトフェノン、2-ブロモ-4'-ブロモアセトフェノン、2-ブロモ-4'-フルオロアセトフェノン、2-ブロモ-4'-メチルアセトフェノン、2-ブロモ-4'-エチルアセトフェノン、2-ブロモ-4'-プロピルアセトフェノン、2-ブロモ-4'-ブチルアセトフェノン、2-ブロモ-4'-メトキシアセトフェノン、
【0029】
2-ブロモ-4'-エトキシアセトフェノン、2-ブロモ-4'-プロポキシアセトフェノン、2-ブロモ-4'-ブトキシアセトフェノン、2-ブロモ-2'-クロロアセトフェノン、2-ブロモ-2'-ブロモアセトフェノン、2-ブロモ-2'-フルオロアセトフェノン、2-ブロモ-2'-メチルアセトフェノン、2-ブロモ-2'-エチルアセトフェノン、2-ブロモ-2'-プロピルアセトフェノン、2-ブロモ-2'-ブチルアセトフェノン、2-ブロモ-2'-メトキシアセトフェノン、2-ブロモ-2'-エトキシアセトフェノン、2-ブロモ-2'-プロポキシアセトフェノン、2-ブロモ-2'-ブトキシアセトフェノン、2-ブロモ-2'-クロロ-3'-メトキシアセトフェノン、2-ブロモ-2'-ブロモ-3'-メトキシアセトフェノン、2-ブロモ-2'-フルオロ-3'-メトキシアセトフェノン、2-ブロモ-3'-メトキシ-2'-メチルアセトフェノン、2-ブロモ-2',3'- ジメトキシアセトフェノン、2-ブロモ-2'-エトキシ-3'-メトキシアセトフェノン、2-ブロモ-2',3'- ジクロロアセトフェノン、2-ブロモ-2'-ブロモ-3'-クロロアセトフェノン、2-ブロモ-3'-クロロ-2'-フルオロアセトフェノン、シクロペンテノン、1,3-シクロペンタンジオン、シクロヘキセノン、4-シクロペンテン-1,3- ジオン、3-オキソピロリジン、3-オキソピペリジン、3-オキソキヌクリジン、これらのN-アルキル、N-アラルキル体、
【0030】
2-ブロモ-3'-クロロ-2'-フルオロアセトフェノン、2-ブロモ-3'-クロロ-2'-メチルアセトフェノン、2-ブロモ-3'-クロロ-2'-メトキシアセトフェノン、2-ブロモ-3'-クロロ-2'-エトキシアセトフェノン、2-ブロモ-3'-ブロモ 4'-クロロアセトフェノン、2-ブロモ-2',4'- ジブロモアセトフェノン、2-ブロモ-2'-ブロモ-4'-フルオロアセトフェノン、2-ブロモ-2'-ブロモ-4'-メチルアセトフェノン、2-ブロモ-2'-ブロモ-4'-メトキシアセトフェノン、2-ブロモ-4'-クロロ-2'-フルオロアセトフェノン、2-ブロモ-2',4'- ジフルオロアセトフェノン、2-ブロモ-4'-ブロモ-2'-フルオロアセトフェノン、2-ブロモ-2'-フルオロ-4'-メチルアセトフェノン、2-ブロモ-2'-フルオロ-4'-メトキシアセトフェノン、2-ブロモ-4'-エトキシ-2'-フルオロアセトフェノン、2-ブロモ-4'-クロロ-2'-エトキシアセトフェノン、2-ブロモ-4'-ブロモ-2'-エトキシアセトフェノン、2-ブロモ-4'-フルオロ-2'-エトキシアセトフェノン、2-ブロモ-4'-メチル-2'-エトキシアセトフェノン、2-ブロモ-4'-メトキシ-2'-エトキシアセトフェノン、2-ブロモ-4',2'- ジエトキシアセトフェノン、2-ブロモ-4'-クロロ-3'-エトキシアセトフェノン、2-ブロモ-4'-ブロモ-3'-エトキシアセトフェノン、
【0031】
2-ブロモ-4'-フルオロ-3'-エトキシアセトフェノン、2-ブロモ-3'-エトキシ-4'-メチルアセトフェノン、2-ブロモ-3'-エトキシ-4'-メトキシアセトフェノン、2-ブロモ-3',4'- ジエトキシアセトフェノン、2-ブロモ-5'-ブロモ-3'-クロロアセトフェノン、2-ブロモ-3',5'- ジブロモアセトフェノン、2-ブロモ-5'-ブロモ-3'-フルオロアセトフェノン、2-ブロモ-5'-ブロモ-3'-メチルアセトフェノン、2-ブロモ-5'-ブロモ-3'-メトキシアセトフェノン、2-ブロモ-5'-ブロモ-3'-エトキシアセトフェノン、2-ブロモ-3'-クロロ-5'-エトキシアセトフェノン、2-ブロモ-3'-ブロモ-5'-エトキシアセトフェノン、2-ブロモ-5'-エトキシ-3'-フルオロアセトフェノン、2-ブロモ-5'-エトキシ-3'-メチルアセトフェノン、2-ブロモ-5'-エトキシ-3'-メトキシアセトフェノン、2-ブロモ-3',5'- ジメトキシアセトフェノン、2-ブロモ-3',5'- ジエトキシアセトフェノン、2-ブロモ-3',5'- ジクロロアセトフェノン、2-ブロモ-3',5'- ジフルオロアセトフェノン、 2- ブロモ-2',6'- ジクロロアセトフェノン、2-ブロモ-2',4',6'-トリクロロアセトフェノン、2-ブロモ-3',4',5'-トリクロロアセトフェノン、4-ブロモアセチル-2- メチルチアゾール、4-ブロモアセチル-2- トリフルオロメチルチアゾール等が挙げられる。
【0032】
還元反応後、例えば反応マスに塩酸などの酸を加えてボラン化合物を分解したた後、必要に応じて溶媒を留去し、トルエン等の抽出溶媒と塩酸などの酸の水溶液を加えてアミノアルコール類〔II〕と酸との塩を分離し、分液した有機層の溶媒を留去することにより、目的とする光学活性アルコール類を単離し得る。また分離したアミノアルコール類〔II〕と酸との塩を塩基性にした後、トルエン等の抽出溶媒で抽出、溶媒留去することによりアミノアルコール類〔II〕を回収し得る。
かくして得られる光学活性アルコール類は、蒸留、各種クロマトグラフィー等の精製手段に付すことにより更に精製することもできる。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、水素源として、安価で工業的に入手容易な水素化ホウ素金属を使用しても、高い光学純度の光学活性アルコール類を製造し得る。
そのうえ、水素化ホウ素金属の使用量も削減し得、効率的に光学活性アルコールを製造し得るので、本発明は工業的に極めて有利である。
【0034】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものでないことは言うまでもない。
【0035】
実施例1
窒素雰囲気下、(R)-5,5-ジフェニル-2- メチル-3,4- プロパノ-1,3,2- オキサザボロリジン0.1224g(0.44mmol) とジオキサン5mlからなる溶液に、水素化ホウ素ナトリウム0.167g(4.4mmol) を懸濁させ、75〜80℃下、これに98%硫酸0.221g(2.2mmol) とプロピオフェノン0.651g(4.9mmol) とジオキサン2.5ml からなる溶液を30分間かけて滴下し、30分間同温度で攪拌を続けた。
反応後、10%塩酸8ml を加えた後、トルエン15mlで2回抽出、有機層を水20mlで2回洗浄してガスクロマトグラフィーで分析した。
反応率は99.9%であり、光学活性カラムを有する高速液体クロマトグラフィーで分析したところ光学活性1-フェニル-1- プロパノールの光学異性体比率は(R)-体11.3%、(S)-体88.7%であった。
【0036】
比較例1
実施例1において、98%硫酸2.2mmol とプロピオフェノン4.9mmol とジオキサン2.5ml からなる溶液を30分間かけて滴下する代わりに、98%硫酸2.2mmol とジオキサン1.5ml からな溶液を20分間かけて滴下し、次いでプロピオフェノン4.9mmol とジオキサン1.5ml からなる溶液を10分間かけて滴下すること以外は実施例1に準拠して実施した。
反応率は 2.6%、光学活性1-フェニルプロパノールの光学異性体比率は(R)-体48.2%、(S)-体51.8%であった。
Claims (2)
- 一般式〔I〕
(式中、R1 は水素原子、低級アルキル基、置換基を有することもあるアラルキル基を表す。R2 、R3 、R4 、R5 はそれぞれ水素原子、低級アルキル基、置換基を有することもあるアリール基、置換基を有することもあるアラルキル基を表し、R2 、R3 は同一であることはない。またR1 とR2 は一緒になって低級アルキレン基であっても良く、R3 とR4 は一緒になって置換基を有することもある低級アルキレン基もしくはベンゼン環が縮合している低級アルキレン基であっても良い。R6 は水素、ハロゲン原子を有することもあるアルキル基、置換基を有することもあるアリール基、置換基を有することもあるアラルキル基、ハロゲン原子を表し、* は不斉炭素を表す。)
で示される光学活性オキサザボロリジンと水素化ホウ素金属とからなる混合物に、非対称ケトン類と酸との混合物を作用させるか、あるいは非対称ケトン類と酸とを併注して作用させることを特徴とする光学活性アルコール類の製造法。 - 非対称ケトン類として一般式〔V〕
R7 CO−R8 〔V〕
(式中、R7 、R8 は、相異なり、置換基を有することもあるアルキル基、置換基を有することもあるアリール基、置換基を有することもあるアラルキル基を表すか、またはR7 、R8 、カルボニルが一緒になってヘテロ原子を有することもある環状もしくは縮合環ケトンを表す。)
で示される非対称ケトン類を用いることを特徴とする請求項1の製造法。
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