JPH08337522A - 塩酸アンブロキソール水性液剤 - Google Patents
塩酸アンブロキソール水性液剤Info
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- JPH08337522A JPH08337522A JP16934595A JP16934595A JPH08337522A JP H08337522 A JPH08337522 A JP H08337522A JP 16934595 A JP16934595 A JP 16934595A JP 16934595 A JP16934595 A JP 16934595A JP H08337522 A JPH08337522 A JP H08337522A
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Abstract
液剤において、D−ソルビトールを配合せしめた塩酸ア
ンブロキソール水性液剤。 【効果】 D−ソルビトールを配合せしめることによ
り、格別遮光保存の必要のない安定な塩酸アンブロキソ
ールを有効成分とする水性液剤が得られる。
Description
を有効成分とする安定な水性液剤に関するものであり、
詳しくは、特に光に対し安定で遮光保存の必要のない内
用液剤、シロップ剤、吸入剤などに適した塩酸アンブロ
キソール水性液剤に関する。
分泌促進作用、気道液分泌促進作用および線毛運動動更
亢進作用により気道壁を潤滑にして喀痰喀出を促進する
気道潤滑去痰剤であり、錠剤、内用液剤、シロップ剤な
どの剤型として広く用いられている。
易さから医薬品剤型として内用液剤が重要視されてきて
おり、塩酸アンブロキソールを有効成分とする水性液剤
の重要性も一段と高まってきている。
ルを有効成分とする水性液剤は、一般的に安定性が乏し
く、特に光に対しては極めて不安定で着色現象が認めら
れることから、遮光容器や遮光二次包装などの手段を用
いて光を遮断する必要があり、その取り扱いが煩雑なも
のとなっている。
診療所等における医薬品品質確保のあり方の検討を行
い、そのなかで元封開封後の光に対する安定性試験の考
え方について、元封開封後、医薬品の貯蔵期間は大半は
2〜3箇月、最大でも6箇月と判断し(注射剤もほぼ同
様と考えられる)、病院の照度基準 JIS Z 9-9110 から
蛍光灯(白色光又は昼色光)500 luxの保存条件下で
累計60万lux・hr(通常保存6箇月に相当)まで行う
方法を提唱し、遮光保存の必要性の有無を目安とする考
えを示している(薬剤学別冊 Vol.36, No.1, 3-5 (197
6)参照)。
評価法を統一する目的で、光安定性試験法に関する試験
法作成のための検討を行い、白色蛍光灯下60万lux・h
r又は近紫外線蛍光灯下24時間の安定性試験の結果か
ら、貯法に遮光保存を規定するかどうか判断する試験法
が示されている(医薬品研究 Vol.19, No.6, 1028-1053
(1988)参照)。
(平成3年2月15日薬審第43号)の苛酷試験におい
て、光による保存条件として120万lux・hrが例示さ
れており、吉岡は安定性試験実施方法のガイドラインの
光条件については、日本薬局方各条の遮光の基準の評価
法として提案されている60万lux・hrの2倍の120
万lux・hrが、高い安全性が望まれていることから適切
である旨解説している(医薬品研究 Vol.22, No.5, 805
-811 (1991)参照)。このような要請から、特に光に対
し不安定な薬物は、以下の如き包装手段が多く採られて
いるが、いずれの手段によるも種々の問題点を有する。
色ガラス瓶が用いられているが、薬液の色調や異物など
の検査が外部から観察できないという欠点がある。ま
た、最近は内用液剤の持ち運びを容易にするためにガラ
ス瓶からプラスチック製容器に切り替えて軽量化に向か
う傾向にあるが、遮光保存が必要な内用液剤ではその切
り替えが困難であるため褐色ガラス瓶が依然として用い
られており、その重量から携帯性が悪いという問題があ
る。
等の医療機関では二次包装を解いて薬品棚に保管するこ
とが多いため不便であり、また患者が使用するまでの管
理面での問題が存在する。このような問題が存在するに
もかかわらず、塩酸アンブロキソールを有効成分とする
水性液剤は、その分解を防止するための包装手段とし
て、その適切な解決手段が見い出されていないため、従
来慣用されている遮光容器や遮光包装による二次的手段
が採られているのが実状である。
く種々検討した結果、塩酸アンブロキソールを含有する
水性液剤にD−ソルビトールを配合することにより、長
期に安定な水性液剤を得ることに成功し、本発明を完成
するに至った。
ルを有効成分とする水性液剤において、D−ソルビトー
ルを配合せしめることを特徴とする塩酸アンブロキソー
ル水性液剤を提供するものである。以下、本発明を詳細
に説明する。
ルビトールの配合割合は、5W/V%以上、好ましくは1
0〜30W/V%で配合され、5W/V%未満では、長期間充
分な安定性を有する水性液剤は得られない。水性液剤の
pHは、弱酸性側であるpH2〜6、好ましくはpH5
〜6に調整される。このpHの調整には、経口投与可能
な成分として許容されるリン酸、クエン酸、乳酸のナト
リウム塩、カリウム塩、カルシウム塩と塩酸あるいはク
エン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸などの有機
酸を単独もしくは組み合わせて使用される。pH調整剤
は緩衝作用を有するほうが好ましく、味を考慮した場合
リン酸水素ナトリウム/クエン酸、リン酸水素カリウム
/クエン酸あるいはクエン酸ナトリウム/クエン酸から
なる緩衝系が好ましい。
果を損なわない範囲で通常医薬用液剤に配合されるエタ
ノール、グリセリンやプロピレングリコールなどの溶解
補助剤、矯味剤、保存剤及び香料等を配合することがで
きる。本発明に係る水性液剤の調製法は、特に特定され
た方法によることなく、例えば精製水にD−ソルビトー
ル、緩衝剤、保存剤を混合し、さらに塩酸アンブロキソ
ール、矯味剤、香料等を混合した後、メンブランフィル
ター濾過あるいは加熱殺菌などの通常液剤の調製に適用
されている処理工程を経ることにより製造することがで
きる。有効成分である塩酸アンブロキソールの濃度は、
特に特定されないが、その投薬量と飲み易さから0.0
3〜0.75W/V%程度の濃度のものとされる。
液剤は、遮光包装や遮光保存を必要とせず、長期間安定
であり内用液剤、シロップ剤、吸入剤等の水性液剤とし
て適するものである。
らに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により
限定されるものではない。 〔水性液剤の調製例1〕0.75W/V%の塩酸アンブロキ
ソール溶液において、添加剤なしの水性液剤(比較例
1)、リン酸水素ナトリウム・クエン酸を用いてpH
5.5に調整した水性液剤(比較例2)、D−ソルビト
ールを17W/V%添加した水性液剤(実施例1)、リン
酸水素ナトリウム・クエン酸を用いてpH5.5に調整
し、D−ソルビトールを17W/V%添加した水性液剤
(実施例2)、リン酸水素ナトリウム・クエン酸を用い
てpH4.0に調整し、D−ソルビトールを17W/V%添
加した水性液剤(実施例3)を調製し、各々透明ガラス
アンプルに充填した。この調製した各水性液剤について
下記の試験を行った。
填されたガラスアンプルを自然光に近いメタルハライド
ランプを装着したコイトトロン耐光試験器(小糸工業株
式会社製)に投入し、7500 luxの照度で1箇月間照
射(積算照度540万lux・hr)した時の外観、pH、
含量、着色度を測定し、その評価を行った。着色度につ
いては、島津自記分光光度計UV−2200を用いて波
長445nmにおける吸光度で示し、含量については、高
速液体クロマトグラフ法により定量した。その結果を表
1及び図1に示す。
衝剤のみの組成では淡茶褐色〜茶褐色に大きく変色した
が、D−ソルビトールを添加した組成では明らかに着色
防止効果が認められた。さらに、緩衝剤を併用した組成
では一層着色防止効果が増強されることが認められた。
ンブロキソール溶液において、添加剤なしの水性液剤
(比較例3)、リン酸水素ナトリウム濃度0.05モル
をクエン酸でpH5.5にした緩衝剤単独の水性液剤
(比較例4)、同濃度の緩衝剤を含有しD−ソルビトー
ルを各々1W/V%、5W/V%、10W/V%、15W/V%、2
0W/V%、30W/V%、50W/V%含有する各水性液剤
(実施例4、実施例5、実施例6、実施例7、実施例
8、実施例9および実施例10)、そしてD−ソルビト
ール15W/V%単独の水性液剤(実施例11)、D−ソ
ルビトール15W/V%を含有しリン酸水素ナトリウム濃
度を各々0.1モル、0.005モルとしクエン酸でpH
5.5に調整した各水性液剤(実施例12および実施例
13)を調製した。この調製した各水性液剤について下
記の試験を行った。
スアンプルに充填し、前述のコイトトロン耐光試験器に
投入し、7500 luxの照度で2週間照射(積算照度2
52万lux・hr)したのち、その外観、着色度を測定
し、D−ソルビトールの添加量、緩衝剤の添加量につい
て検討した。その結果を表2および図2に示す。その結
果、表2及び図2から明らかなように、緩衝剤の添加の
みでは着色防止効果が認められないが、D−ソルビトー
ル15W/V%単独もしくは緩衝剤とD−ソルビトールを
5W/V%以上併用した場合には明らかな着色防止効果が
認められた。また、緩衝剤のモル濃度による着色度への
影響はほとんど認められなかった。
0の各水性液剤について、D−ソルビトールの濃度と光
試験14日間における着色度(吸光度)の関係を示した
グラフを図3に示す。この図から、内用液剤として望ま
れる安定を保つためには5W/V%以上のD−ソルビトー
ルを添加することが必要であると評価される。
リン酸水素ナトリウム100gを混合・溶解し、クエン
酸約25gを加えてpH約5.5に調整し、さらにパラ
オキシ安息香酸メチル5g、パラオキシ安息香酸エチル
2.5gを加え約80°に加温して混合・溶解した。冷
却後D−ソルビトール850g及びアスパルテーム0.
05gを混合・溶解した。この溶液に塩酸アンブロキソ
ール15g、香料としてレモンエッセンス2.5mlを加
えて混合溶解し、精製水で全量を5リットルとした後、
メンブランフィルターで濾過を行い、この濾過された水
性液剤をポリエチレン製の容器に5mlずつ充填した。
ン酸ナトリウム40gを混合・溶解し、クエン酸約4g
を加えてpH約5.5に調整し、さらにパラオキシ安息
香酸メチル5g、パラオキシ安息香酸プロピル2gを加
え約80°に加温して混合・溶解した。冷却後D−ソル
ビトール1500g、サッカリンナトリウム0.05g
を混合・溶解した。この溶液に塩酸アンブロキソール3
7.5g、香料としてシャンペンサイダーエッセンス5m
lを加えて混合溶解し、精製水で全量を5リットルとし
た後、メンブランフィルターで濾過を行い、この濾過さ
れた水性液剤をポリエチレン製の容器に2mlずつ充填し
た。
酸水素ナトリウム10g、ソルビン酸カリウム5g及び
D−ソルビトール500gを加えて混合・溶解し、さら
にクエン酸約2.6gを加えてpH約5.5に調整した
後、塩酸アンブロキソール3gを加えて混合溶解し、精
製水で全量を5リットルとした。この調製された水性液
剤をメンブランフィルターで濾過した後、ポリエチレン
製の容器に25mlずつ充填した。
性液剤と市販品のムコソルバン(商品名)液(販売元;帝
人株式会社)を対照として、室内蛍光灯500 luxの条
件で積算照度120万lux・hr(約100日間)まで照
射した後、その吸光度を測定した。他方、同様にメタル
ハライドランプのコイトトロン耐光試験器に投入し、7
500 luxの条件で積算照度120万lux・hr(約7日
間)まで照射した後、その吸光度を測定した。
に示す。その結果から、ムコソルバン(商品名)液は照射
によりいずれも茶褐色澄明に著しい変色を示したが、実
施例14の水性液剤はほとんど変色が認められず、光に
対して極めて安定であると評価できる。
した図である。
した図である。
の関係を示した図である。
(商品名)液の光照射による吸光度の比較を示した図であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 塩酸アンブロキソールを有効成分とする
水性液剤において、D−ソルビトールを配合せしめるこ
とを特徴とする塩酸アンブロキソール水性液剤。
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---|---|---|---|
JP16934595A JP3949184B2 (ja) | 1995-06-13 | 1995-06-13 | 塩酸アンブロキソール水性液剤 |
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-
1995
- 1995-06-13 JP JP16934595A patent/JP3949184B2/ja not_active Expired - Fee Related
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