JP5686978B2 - シルデナフィルクエン酸塩含有内服液剤及びその液剤含有容器 - Google Patents

シルデナフィルクエン酸塩含有内服液剤及びその液剤含有容器 Download PDF

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本発明は、シルデナフィルクエン酸塩を含有する、主として、陰茎勃起機能不全治療用又は改善のための、保存安定性および使用上便宜性に優れた内服液剤及びその液剤含有容器に関する。
ホスホジエステラーゼ(以下、PDEと称す)はサイクリックAMP(以下、cAMPと称す)やサイクリックGMP(以下、cGMPと称す)のリン酸エステルを加水分解する酵素であり、これまでに11種のPDEが存在することが判っている。細胞の機能が損なわれた状態では多くの場合、PDE活性が亢進しており、結果的にcGMPやcAMPが不足した状態になることが推定され、PDEを阻害する薬剤はこれらを増加させるのに有用である。
PDEの1種であるPDE5については陰茎海綿体や肺組織に豊富に存在する酵素であり、陰茎勃起不全や肺高血圧症に関与することが知られている。勃起の機序については、これまでの公知文献を統合すると、以下のように説明できる。
性的刺激により、陰茎海綿体にある末梢神経の神経型一酸化窒素合成酵素(nNOS)によって生成した一酸化窒素(NO)が、陰茎海綿体のグアニル酸シクラーゼを活性化してcGMPが合成される。cGMP濃度上昇とともに陰茎海綿体の平滑筋が弛緩して陰茎動脈から血液が流入してくる。陰茎海綿体への血液流入により陰茎体積・寸法の増大と、内圧上昇による陰茎硬化が惹起される。これに伴い陰茎静脈が圧迫されるようになり陰茎海綿体からの血液流出も抑制され、勃起が完結する。その後、射精の完了又は性的刺激の減弱によってNO供給が途絶えてくると、陰茎海綿体に存在するPDE5によりcGMPが分解され、陰茎動脈からの血液流入が止まり、やがて勃起前の状態に戻る。
一方、ストレス等による交感神経の緊張による陰茎動脈収縮による海綿体血液流入の遮断、陰茎海綿体におけるnNOS活性低下やグアニル酸シクラーゼ活性の低下、PDE5活性の亢進、等のいずれか又はこれらが複合して起こると、陰茎が勃起しなかったり、勃起しても持続しなかったりして、性交が行えなくなる。このような病態を勃起不全、勃起機能障害あるいは勃起障害と言うが、心理的な配慮から、英名Erectile Dysfunctionの略名表示である「ED」なる表現が広く用いられるようになっている。
近年、PDE5阻害剤が見いだされ、ED治療に革命がもたらされた。これは、陰茎海綿体のcGMP分解酵素であるPDE5の活性を阻害し、陰茎の末梢NO神経によってもたらされる陰茎海綿体内のcGMP量を維持・増大させ、陰茎海綿体内圧上昇(勃起)状態を持続させるものである(例えば、非特許文献1参照)。このPDE5阻害剤はEDに悩む患者の大部分を救った。
現在まで、数種類のPDE5阻害剤が発売されているが、いずれも固形製剤(錠剤)であり、液剤に関する技術はほとんど知られておらず、これまでに、シルデナフィルメタンスルホン酸塩の鼻内投与用水溶液剤が開示されているのみである(特許文献1参照)。しかし、これは内服用の液剤ではない。
特許文献2には、シルデナフィルクエン酸塩配合製剤の剤型として錠剤、カプセル、溶液、懸濁液、軟膏、スプレー、クリーム、ゲル等が記載されている。しかし、同文献中には、溶液又は懸濁液の具体的な製剤例や製造技術等について一切開示されていない(特許文献2参照)。
特許第3263379号 特開2001−233770号公報
医療用医薬品集 2009年版 JAPIC 2008
これまでに、PDE5阻害剤含有内服液剤については技術情報が全く存在しなかったが、本発明者らは、PDE5阻害剤含有内服液剤の有用性に着目して、長年に渡り鋭意研究を行ってきた。
すなわち、本発明者らは、特に、PDE5阻害剤の使用形態を考慮した場合には、通常の固形剤とは異なる事情により剤形を液剤とすることにより、特別に服用の便宜性が向上するであろうことに着目して、安定性に優れたPDE5阻害剤含有内服液剤の研究を行い、本発明を完成させた。
また、通常、内服液剤では、固形剤と異なり、その剤の安定性を確保するのが困難なため、非常に限られた薬剤でのみ内服液剤が使用され得ることが知られている。その点でも、本発明の内服液剤は、その安定性が非常に優れていることに大きな特徴といえる。さらに、様々な容器に充填して保存し、使用可能であるから有用である。
服用便宜性、さらには容器廃棄時のプライバシー等を鑑みると、容器本体および蓋は樹脂容器であることが好ましく、また、つまみ部をねじ切ることで飲み口部を開口させるようにした1回飲み切りの使い捨てタイプのポリエチレン製容器であれば一層好ましいことも本発明の特徴である。
通常、ポリエチレン製容器は、透明であり、ガラス瓶等容器に比べて酸素透過性が高く、長期保存安定性を確保するためには窒素ガス置換下で充填し、かつ脱酸素剤と共に包装袋に密封されることが一般的である。
すなわち、本発明の課題は、PDE5阻害剤を内服液剤にすることが果たして可能かどうか、また、内容物(液剤)のみならず、その収納容器の材質、保存条件等、いかなる条件のもとで理想的なPDE5阻害剤の内服液剤が得られるかを解明し、ひいては、安定性が優れた陰茎勃起機能不全治療用又は改善用の液剤を提供し、かつ、実使用に便利な構造と材料の容器を提供することである。
本発明者らは、かかる課題を解明かつ解決するために、まずシルデナフィルクエン酸塩含有液剤について鋭意研究を進めてきた。その結果、クエン酸でpH調整した場合には内服液剤として好ましい酸性領域において室温(25℃)状態で保存すると数週間以内に結晶が析出してしまい製剤的に不安定であることを見出した。さらに検討を進めてゆくなかで、クエン酸以外のpH調整剤を用いて、特定のpH範囲内で内服液剤を製造すれば、極めて安定なシルデナフィルクエン酸塩含有内服液剤が得られることを見出した。
また、本発明の液剤が安定剤を添加しなくても、また、特に遮光保存を要せず、さらに、ガス透過バリア性を考慮しない材質の収容容器であっても、充分な保存安定性が実現できるという驚くべき結果も見出した。
さらに、かかる知見をもとに、使用上および廃棄便宜性を兼ね備えた、つまみ部をねじ切ることで飲み口部を開口させるようにしたポリエチレン製の飲み切り・使い捨てタイプの容器に当該液剤を充填した、シルデナフィルクエン酸塩含有内服液剤容器仕様が可能であることも見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下に記すとおりである。
(1)シルデナフィルクエン酸塩と、クエン酸以外のpH調製剤を含有し、かつ保存料を含有しないことを特徴とする内服液剤。
本発明として、好適には、
(2)pH調整剤が、乳酸、酒石酸、リンゴ酸又は水酸化ナトリウムである、上記(1)に記載の内服液剤、
(3)内服液剤のpHが、2.5〜4.5である、上記(1)−(2)から選択されるいずれか1項に記載の内服液剤、
(4)内服液剤のpHが、3.0〜4.0である、上記(1)−(2)から選択されるいずれか1項に記載の内服液剤、
(5)さらに、甘味料及び/又は香料を含有する、上記(1)−(4)から選択されるいずれか1項に記載の内服液剤、
(6)陰茎勃起機能不全治療用又は改善のための、上記(1)−(5)から選択されるいずれか1項に記載の内服液剤、
(7)樹脂性容器に充填されてなることを特徴とする、上記(1)−(5)から選択されるいずれか1項に記載の内服液剤、
(8)樹脂性容器がポリエチレン製容器である、上記(7)に記載の内服液剤、
(9)樹脂性容器が、つまみ部をねじ切ることで飲み口部を開口させるようにした樹脂製容器である、上記(7)又は(8)に記載の内服液剤
(10)樹脂性容器が、使い捨て、かつ、飲み切りタイプの樹脂性容器である、上記(7)−(9)から選択されるいずれか1項に記載の内服液剤、及び
(11)固形製剤よりも薬効が早く発現することを特徴とする、上記(1)−(10)から選択されるいずれか1項に記載の内服液剤である。
本発明の液剤は、安定剤を添加しなくても極めて安定なシルデナフィルクエン酸塩含有内服液剤である。また、安定性が優れ、かつ、必要に応じて適宜容器が選択できることを特徴とする服用に便利な陰茎勃起機能不全治療用又は改善用の内服液剤であるため有用である。
「陰茎勃起機能不全治療」とは、何らかの原因により、性交に必要とされるほどの陰茎勃起が発現しなかったり、いったん勃起しても持続せず正常な性交渉が行えなかったりする病気又は症状を治癒させることを意味し、「陰茎勃起機能不全改善」とは、このような病気又は症状を軽減或いは抑制させることをいう。
シルデナフィルクエン酸塩は公知の化合物であり市販されているため入手できる。また、pH調整剤はクエン酸以外であれば特に限定されないが、例えば、乳酸、酒石酸、リンゴ酸及び水酸化ナトリウム等のpH調製剤は医薬品添加物辞典2005に収載されている。
「pH調整剤」とは、通常、添加物辞典等に記載されているpH調整剤であるが、好適には、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、水酸化ナトリウム等であり、さらに好適には、リンゴ酸、乳酸、水酸化ナトリウム又は酒石酸である。
内服液剤のpHは、好適には、2.5〜4.5であり、さらに好適には、3.0〜4.0である。
「甘味料」とは、通常、食品として使用されている甘味料であるが、好適には、一般的甘味料としてブドウ糖、果糖、白糖等であり、糖アルコ−ルとして還元麦芽糖水アメ、キシリト−ル、ソルビト−ル、エリスリトール等であり、人口甘味料としてアセスルファムK、スクラロ−ス、アスパルテーム、ステビア等である。
「保存料」、「香料」とは、一般に、食品添加物辞典に記載されている保存料、香料である。
本発明の液剤の1日投与量における、シルデナフィルクエン酸塩の含有量は1mg〜120mgであり、好ましくは、5mg〜70mgである。
これらを1日1回、性行為の約1時間前に服用する。また、肺動脈性肺高血圧症の場合は当該量を3回に分けて服用する。なお、液剤の容量は特に限定されないが、1回当たりの液量は100mL以下が望ましく、50mL以下が更に望ましい。
本発明の液剤には、服用性および嗜好性を持たせるために、さらに甘味料及び/又は香料を適量含有させることができる。
本発明の液剤には、服用性および嗜好性を持たせるために、さらに甘味料及び/又は香料を適量含有させることができる。
さらに、本発明の内服液剤の収納容器は、服用シーンの便宜、および、廃棄時の便宜を兼ね備えるために、つまみ部をねじ切ることで飲み口部を開口させるようにしたポリエチレン製の飲み切り・使い捨てタイプの容器であることが望ましい。かかる容器は、例えば、通常のブローフィルシール(BFS)成型機を用いて成型される。BFS成型は、樹脂容器を成型機で成型し、直ちに薬液を充填・密封する。
本発明の実施例等を以下に記載するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
(比較例1)
精製水にシルデナフィルクエン酸塩を溶解させた後、クエン酸溶液を加えて、シルデナフィルとして25mg/20mL、pH3.0の液剤を調製した。
(比較例2)
精製水にシルデナフィルクエン酸塩を溶解させた後、クエン酸溶液を加えて、シルデナフィルとして25mg/20mL、pH4.0の液剤を調製した。
(比較例3)
精製水にシルデナフィルクエン酸塩を溶解させた後、クエン酸溶液を加えて、シルデナフィルとして25mg/20mL、pH5.0の液剤を調製した。
(実施例1)
精製水にシルデナフィルクエン酸塩を溶解させた後、乳酸溶液を加えて、シルデナフィルとして25mg/20mL、pH3.0および3.5の液剤を調製した。
(実施例2)
精製水にシルデナフィルクエン酸塩を溶解させた後、酒石酸溶液を加えて、シルデナフィルとして25mg/20mL、pH3.0および3.5の液剤を調製した。
(実施例3)
精製水にシルデナフィルクエン酸塩を溶解させた後、リンゴ酸溶液を加えて、シルデナフィルとして25mg/20mL、pH3.0および3.5の液剤を調製した。
(実施例4)
精製水にシルデナフィルクエン酸塩を溶解させた後、水酸化ナトリウム溶液を加えて、シルデナフィルとして25mg/20mL、pH4.0の液剤を調製した。
<試験例1>液剤安定性試験1
(1)被験物質
シルデナフィルクエン酸塩は市販の医療用バイアグラ錠(登録商標,ファイザー製)を抽出した後、再度クエン酸塩としてから使用した。
pH調整剤のクエン酸は市販の和光純薬工業株式会社製のものを使用した。
(2)試験方法
比較例1−3で得た液剤を透明ガラス瓶に入れて、各温度条件のもとで保管し、一定期間にわたり性状を観察した。
(3)試験結果
結果を表1に示す。40℃以上の保存条件でのシルデナフィルの含量は、いずれのpHにおいても97%以上であり、極めて良好な保存安定性が得られることが判明した。その一方で、室温25℃保存では5日から3週間で結晶が析出した。
(表1)
保存条件 比較例1(pH3) 比較例2(pH4) 比較例3(pH5)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
25℃ 3週間で結晶析出 5日間で結晶析出 1週間で結晶析出
40℃ 8週間で変化なし 8週間で変化なし 8週間で変化なし
50℃ 8週間で変化なし 8週間で変化なし 8週間で変化なし
60℃ 6週間で変化なし 6週間で変化なし 6週間で変化なし
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
表1の結果より、シルデナフィルクエン酸塩を、クエン酸を用いてpH調製した液剤は、室温保存では結晶が析出してしまうため利用できないことが判明した。
<試験例2>液剤安定性試験2
(1)被験物質
シルデナフィルクエン酸塩は市販の医療用バイアグラ錠(登録商標,ファイザー製)を抽出した後、再度クエン酸塩としてから使用した。
pH調整剤の乳酸は市販の株式会社武蔵野化学研究所製のものを、また、酒石酸、リンゴ酸および水酸化ナトリウムは市販の和光純薬工業株式会社製のものを使用した。
(2)試験方法
試験例1で得られた室温での保存結果を鑑み、更に過酷な低温条件下での安定性試験を実施することにした。
実施例1−4で得た液剤を透明ガラス瓶に入れて、各温度条件のもとで保管し、一定期間にわたり性状を観察した。
(3)試験結果
結果を表2に示す。全ての温度範囲、保存条件でのシルデナフィルの含量は、いずれのpHにおいても対開始時98%以上であり、極めて良好な保存安定性が得られることが判明した。
(表2)
実施例1 実施例2 実施例3 実施例4
条件 pH3及び3.5 pH3及び3.5 pH3及び3.5 pH4
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
5℃ 2ケ月で変化なし 2ケ月で変化なし 2ケ月で変化なし 2ケ月で変化なし
40℃ 15週で変化なし 15週で変化なし 15週で変化なし 15週で変化なし
50℃ 8週で変化なし 8週で変化なし 8週で変化なし 8週で変化なし
60℃ 6週で変化なし 6週で変化なし 6週で変化なし 6週で変化なし
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
表2の結果より、シルデナフィルクエン酸塩を、クエン酸以外のpH調製剤で調整した液剤は、保存料を要さず、保存安定性の極めて優れた液剤となることが判明した。
<試験例3>液剤安定性試験3
(1)被験物質および容器
シルデナフィルクエン酸塩は市販の医療用バイアグラ錠(登録商標,ファイザー製)を抽出した後、再度クエン酸塩としてから使用した。
リンゴ酸(和光純薬工業株式会社製)を使用して、pHを3.5に調製した液剤(実施例3)を作製した。
各液剤は市販の、透明ガラス瓶、褐色ガラス瓶、完全遮光したガラス瓶、透明PET瓶、半透明PP(ポリプロピレン)瓶、半透明PE(ポリエチレン)瓶、透明PEN(ポリエチレンナフタレート)瓶にそれぞれ充填した。
(2)試験方法
それぞれの容器に充填された各液剤は、3500Lux/hrの光安定性試験機に入れて光安定性試験を実施した。照射343時間後(120万Lux・hr)の時点で液剤の性状を観察した。
(3)試験結果
性状の変化を調べた結果を表3に、pHの変化を調べた結果を表4に、シルデナフィルの含量の変化を調べた結果を表5にそれぞれ示す。いずれの条件においても、極めて良好な保存安定性が、窒素ガス置換下でない通常の充填条件の下で得られることが判明した。
(表3)性状の変化
容器 実施例3(pH3.5)
――――――――――――――――――――――
透明ガラス瓶 無色透明のまま変化なし
褐色ガラス瓶 無色透明のまま変化なし
ガラス瓶完全遮光 無色透明のまま変化なし
透明PET瓶 無色透明のまま変化なし
半透明PP瓶 無色透明のまま変化なし
半透明PE瓶 無色透明のまま変化なし
透明PEN瓶 無色透明のまま変化なし
――――――――――――――――――――――
(表4)pHの変化
容器 実施例3(pH3.5)
――――――――――――――――――――――
透明ガラス瓶 102.5%
褐色ガラス瓶 104.1%
ガラス瓶完全遮光 106.5%
透明PET瓶 102.5%
半透明PP瓶 100.9%
半透明PE瓶 102.8%
透明PEN瓶 104.7%
――――――――――――――――――――――
pH変化(%)=100×(照射後pH値/初期pH値)
(表5)シルデナフィルの含量変化
容器 実施例3(pH3.5)
――――――――――――――――――――――
透明ガラス瓶 97.6%
褐色ガラス瓶 97.6%
ガラス瓶完全遮光 98.7%
透明PET瓶 99.7%
半透明PP瓶 98.2%
半透明PE瓶 98.8%
透明PEN瓶 99.7%
――――――――――――――――――――――
含量変化(%)=100×(照射後含量mg/初期含量mg)
本発明の液剤は、安定剤を添加しなくても極めて安定なシルデナフィルクエン酸塩含有内服液剤である。また、安定性が優れ、かつ、必要に応じて適宜容器が選択できることを特徴とする服用に便利な陰茎勃起機能不全治療用又は改善用の内服液剤であるため有用である。

Claims (5)

  1. シルデナフィルクエン酸塩と、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、酢酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸又は水酸化ナトリウムを含有し、かつ保存料を含有しないことを特徴とする、陰茎勃起機能不全治療用又は改善のための内服液剤(ただし、ワイン酒剤を除く)
  2. シルデナフィルクエン酸塩と、乳酸、酒石酸、リンゴ酸又は水酸化ナトリウムを含有し、かつ保存料を含有しないことを特徴とする、陰茎勃起機能不全治療用又は改善のための内服液剤(ただし、ワイン酒剤を除く)
  3. 内服液剤のpHが、2.5〜4.5である、請求項1−2から選択されるいずれか1項に記載の内服液剤。
  4. 内服液剤のpHが、3.0〜4.0である、請求項1−2から選択されるいずれか1項に記載の内服液剤。
  5. さらに、甘味料及び/又は香料を含有する、請求項1−4から選択されるいずれか1項に記載の内服液剤。
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