JPH08336728A - ワイヤカット放電加工装置 - Google Patents
ワイヤカット放電加工装置Info
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- JPH08336728A JPH08336728A JP16278595A JP16278595A JPH08336728A JP H08336728 A JPH08336728 A JP H08336728A JP 16278595 A JP16278595 A JP 16278595A JP 16278595 A JP16278595 A JP 16278595A JP H08336728 A JPH08336728 A JP H08336728A
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- machining
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ワイヤ電極と通電子間で発生する放電光を直
接検出し、通電状態の悪化傾向を監視して良好に加工す
ることができるワイヤカット放電加工装置を提供する。 【構成】 一対の位置決めガイド間を走行移動するワイ
ヤ電極と被加工物を相対的な加工送りを与えて所望輪郭
形状の加工を行うワイヤカット放電加工装置に於いて、
走行移動する前記ワイヤ電極と通電子間の接触部を遮光
状態に形成する暗室と、前記接触部で発生する放電光を
受光して電気信号に変換する光電素子と、前記電気信号
に応じて操作出力を出力する手段と、前記手段の操作出
力により作動する作動体とを備えるように構成する。こ
れによって、放電光の発生を確実に検出することができ
る。
接検出し、通電状態の悪化傾向を監視して良好に加工す
ることができるワイヤカット放電加工装置を提供する。 【構成】 一対の位置決めガイド間を走行移動するワイ
ヤ電極と被加工物を相対的な加工送りを与えて所望輪郭
形状の加工を行うワイヤカット放電加工装置に於いて、
走行移動する前記ワイヤ電極と通電子間の接触部を遮光
状態に形成する暗室と、前記接触部で発生する放電光を
受光して電気信号に変換する光電素子と、前記電気信号
に応じて操作出力を出力する手段と、前記手段の操作出
力により作動する作動体とを備えるように構成する。こ
れによって、放電光の発生を確実に検出することができ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、間隔を置いて配置した
一対の位置決めガイド間を軸方向に更新送りされるワイ
ヤ電極に微小間隙を介して被加工物を対向配置し、間歇
的に加工電圧パルスを供給する加工電源の一方の極を被
加工物に接続すると共に他方の極をワイヤ電極が摺接移
動する通電子に接続し、ワイヤ電極と被加工物が対向す
る加工部へ加工液を供給してワイヤ電極と被加工物間に
繰返し放電を発生させると共に両者間に前記一対の位置
決めガイド間のワイヤ電極の軸方向と略直角方向の相対
的な加工送りを与えて所望輪郭形状の加工を行なうワイ
ヤカット放電加工装置に関し、特に前記通電子とワイヤ
電極間の接触通電状態を監視し、該通電状態の悪化傾向
を適確に検知して良好な加工を行ない得るようにしたワ
イヤカット放電加工装置に関する。
一対の位置決めガイド間を軸方向に更新送りされるワイ
ヤ電極に微小間隙を介して被加工物を対向配置し、間歇
的に加工電圧パルスを供給する加工電源の一方の極を被
加工物に接続すると共に他方の極をワイヤ電極が摺接移
動する通電子に接続し、ワイヤ電極と被加工物が対向す
る加工部へ加工液を供給してワイヤ電極と被加工物間に
繰返し放電を発生させると共に両者間に前記一対の位置
決めガイド間のワイヤ電極の軸方向と略直角方向の相対
的な加工送りを与えて所望輪郭形状の加工を行なうワイ
ヤカット放電加工装置に関し、特に前記通電子とワイヤ
電極間の接触通電状態を監視し、該通電状態の悪化傾向
を適確に検知して良好な加工を行ない得るようにしたワ
イヤカット放電加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6にワイヤカット放電加工装置の概略
構成を示す。1はワイヤカット放電加工装置のベッド、
2は該ベッド1上にX及びY軸方向に移動可能に設けた
加工テーブルであってX−Y平面を形成し、該加工テー
ブル2に設けた載物台上に被加工物3が固定載置され
る。4,5は該加工テーブル2を移動させるX及びY軸
駆動モータであり、これ等モータを駆動制御することに
よって所望輪郭形状の加工送りが与えられる。6はベッ
ド1に起立させて設けたコラム、7,8はコラム6から
加工テーブル2上に伸長させて設けた上下一対の上アー
ムと下アームである。9,10は加工部に加工液を噴射
供給する上部ノズル装置と下部ノズル装置であり、被加
工物3と対向する加工部のワイヤ電極11をX−Y平面
と直交するZ軸方向に位置決めする一対のガイドが両ノ
ズル装置9,10内に収納配置されている。12は上ア
ーム7に設けた固定ガイドに嵌合する摺動ガイド13を
有し上アーム7に設けたナットと係合するスクリュ14
をモータ15により回転駆動することによりZ軸方向に
移動する移動体であり、該移動体12の下端部に上部ノ
ズル装置9が固定されていて、該ノズル装置9のZ軸位
置が被加工物3の板厚に応じて調整され、下部ノズル装
置10は下アーム8の先端部に固定されている。ワイヤ
電極11は供給リール16から繰出されガイドローラ1
7、上部ノズル装置9(上部位置決めガイド)、被加工
物3の加工開始孔又は加工溝18、下部ノズル装置10
(下部位置決めガイド)からガイドローラ19を経て回
収容器20に到る走行経路に装架され、ワイヤ電極に引
っ張り力を付与する引っ張り駆動機構21と制動力を付
与するブレーキ機構22の作用により所定の張力と速度
をもって走行移動する。そして、上部及び下部ノズル装
置9,10は図7に示す構成を有する。23は筒状のノ
ズル本体であり、両端に加工液噴射口24及びワイヤ電
極挿通口25を有すると共に加工液供給装置26から加
圧加工液が供給される加工液供給口27を有する。28
は被加工物3と対向する加工部のワイヤ電極11をZ軸
方向に位置決めするダイスガイド、29は該ダイスガイ
ドのホルダであり、該ガイドホルダ29は支持部材30
によりノズル本体23に固定保持されている。又、ノズ
ル本体23内にはダイスガイド28よりも被加工物3か
ら離隔した位置に通電子31がワイヤ電極11と所定接
触圧力で接触するように固定配置されており、加工電源
32の一方の極が該通電子31に接続され、他方の極が
被加工物3に接続されている。加工液供給装置26から
所定圧力で供給され加工液供給口27から流入した加工
液は支持部材30に形成した流通孔33を通って加工液
噴射口24から被加工物3に噴出して加工間隙を流動す
る。又、ワイヤ電極挿通口25はノズル本体23内に流
入した加工液の流出を低減するためになるべく小径に形
成され、ワイヤ電極11の走行移動を阻害しない程度の
パッキングが施されることがある。また上記加工液供給
口27は下方の噴射口24のあるノズル体23に設けら
れることも多い。以上の構成により、加工間隙に加工液
を供給した状態で加工電源32から所定パルス条件の加
工電圧パルスを被加工物3とワイヤ電極11間に印加し
て繰返し放電を発生させると共に、被加工物3に所定形
状の加工送りを与えて放電加工が行なわれる。このよう
な従来のワイヤカット放電加工装置に於ては、ワイヤ電
極11への加工電圧パルスの通電が通電子31を介して
行なわれるが、ワイヤ電極と通電子間の接触抵抗の値が
接触圧力に左右されるため、ワイヤ電極11が通電子3
1に所定の接触圧力で接触して摺動するように、例えば
必要に応じて設けられる図示しない押圧手段と協同する
ように、通電子31の位置が加工開始時に調整設定され
る。ワイヤ電極に対する摺動状態で放電加工電力の通電
により通電子が摩耗及び消耗すると、接触面積減少、接
触状態の経時的変化及び接触圧力の低下等が生じ通電抵
抗値が増大するため、通電子の材質としては一般にタン
グステンカーバイト(WC)を主成分としてCo等の結
合剤を含有する超硬合金を用いて機械的摩耗と熱的損傷
に対する耐久性を図っているが、予定した使用時間を経
ずして通電子の損耗が進行して加工状態不良、更には使
用不能となることがある。このような使用不能等となっ
た通電子を観察すると図8に示すような筋状の損傷条痕
31aが認められ、損傷条痕31aを更に詳しく観察す
ると表面に放電クレータの集積が形成されていることが
判る。この集積放電クレータの形成は、加工間隙で繰返
し発生する火花放電の圧力、ワイヤ電極走行系に生じる
振動、更には加工液の流れによりワイヤ電極に振動が生
じてワイヤ電極と通電子とが微小な接触開離を繰返し、
この接触開離の際に火花(スパーク)放電が繰返し発生
することに起因する。火花放電発生の他の要因としては
接触点を通過する過電流により、微小点の融解から火花
放電に移行するメカニズム、またさらに表面酸化被覆膜
が破れる際に火花放電が発生するメカニズムなどがあ
る。加工電流が大なる場合に通電子の損傷が激しく寿命
が短いことは火花放電の発生メカニズムを解析する上で
留意すべきことである。このようにして多数の放電クレ
ータが形成され通電子表面が凹凸状態となると、ワイヤ
電極と通電子との接触面積が減少して通電抵抗値が増大
し、間歇的な電圧パルスに基づく放電パルスによる放電
加工電力の円滑な通電が阻害されて加工不良状態とな
り、通電子の交換あるいはワイヤ電極の摺接位置の変更
が必要となる。又、通電子表面が凹凸状態となると凸部
で集中的に通電されることにより、ノズル本体23内に
流入した加工液により通電子31が冷却されはするもの
の、該凸部が局部的に高温となり劣化し摩耗を助長する
ことになる。特に高加工エネルギを供給しワイヤ電極を
高速(例えば10m/min程度)で更新送りして高速
加工する場合、通電子の寿命が短くなる。又、通電子が
損耗し通電状態が悪化したまま加工を続行すると所期の
面粗さ寸法精度での加工ができず失敗加工となるだけで
なくワイヤ電極の断線事故を惹起することになるから、
通電状態の悪化傾向を適確に検知して警報ランプやブザ
ーの作動、モニター上への表示、加工電源出力制御、加
工送り出力制御、ワイヤ電極走行系制御等の対応処置を
取ることが必要である。
構成を示す。1はワイヤカット放電加工装置のベッド、
2は該ベッド1上にX及びY軸方向に移動可能に設けた
加工テーブルであってX−Y平面を形成し、該加工テー
ブル2に設けた載物台上に被加工物3が固定載置され
る。4,5は該加工テーブル2を移動させるX及びY軸
駆動モータであり、これ等モータを駆動制御することに
よって所望輪郭形状の加工送りが与えられる。6はベッ
ド1に起立させて設けたコラム、7,8はコラム6から
加工テーブル2上に伸長させて設けた上下一対の上アー
ムと下アームである。9,10は加工部に加工液を噴射
供給する上部ノズル装置と下部ノズル装置であり、被加
工物3と対向する加工部のワイヤ電極11をX−Y平面
と直交するZ軸方向に位置決めする一対のガイドが両ノ
ズル装置9,10内に収納配置されている。12は上ア
ーム7に設けた固定ガイドに嵌合する摺動ガイド13を
有し上アーム7に設けたナットと係合するスクリュ14
をモータ15により回転駆動することによりZ軸方向に
移動する移動体であり、該移動体12の下端部に上部ノ
ズル装置9が固定されていて、該ノズル装置9のZ軸位
置が被加工物3の板厚に応じて調整され、下部ノズル装
置10は下アーム8の先端部に固定されている。ワイヤ
電極11は供給リール16から繰出されガイドローラ1
7、上部ノズル装置9(上部位置決めガイド)、被加工
物3の加工開始孔又は加工溝18、下部ノズル装置10
(下部位置決めガイド)からガイドローラ19を経て回
収容器20に到る走行経路に装架され、ワイヤ電極に引
っ張り力を付与する引っ張り駆動機構21と制動力を付
与するブレーキ機構22の作用により所定の張力と速度
をもって走行移動する。そして、上部及び下部ノズル装
置9,10は図7に示す構成を有する。23は筒状のノ
ズル本体であり、両端に加工液噴射口24及びワイヤ電
極挿通口25を有すると共に加工液供給装置26から加
圧加工液が供給される加工液供給口27を有する。28
は被加工物3と対向する加工部のワイヤ電極11をZ軸
方向に位置決めするダイスガイド、29は該ダイスガイ
ドのホルダであり、該ガイドホルダ29は支持部材30
によりノズル本体23に固定保持されている。又、ノズ
ル本体23内にはダイスガイド28よりも被加工物3か
ら離隔した位置に通電子31がワイヤ電極11と所定接
触圧力で接触するように固定配置されており、加工電源
32の一方の極が該通電子31に接続され、他方の極が
被加工物3に接続されている。加工液供給装置26から
所定圧力で供給され加工液供給口27から流入した加工
液は支持部材30に形成した流通孔33を通って加工液
噴射口24から被加工物3に噴出して加工間隙を流動す
る。又、ワイヤ電極挿通口25はノズル本体23内に流
入した加工液の流出を低減するためになるべく小径に形
成され、ワイヤ電極11の走行移動を阻害しない程度の
パッキングが施されることがある。また上記加工液供給
口27は下方の噴射口24のあるノズル体23に設けら
れることも多い。以上の構成により、加工間隙に加工液
を供給した状態で加工電源32から所定パルス条件の加
工電圧パルスを被加工物3とワイヤ電極11間に印加し
て繰返し放電を発生させると共に、被加工物3に所定形
状の加工送りを与えて放電加工が行なわれる。このよう
な従来のワイヤカット放電加工装置に於ては、ワイヤ電
極11への加工電圧パルスの通電が通電子31を介して
行なわれるが、ワイヤ電極と通電子間の接触抵抗の値が
接触圧力に左右されるため、ワイヤ電極11が通電子3
1に所定の接触圧力で接触して摺動するように、例えば
必要に応じて設けられる図示しない押圧手段と協同する
ように、通電子31の位置が加工開始時に調整設定され
る。ワイヤ電極に対する摺動状態で放電加工電力の通電
により通電子が摩耗及び消耗すると、接触面積減少、接
触状態の経時的変化及び接触圧力の低下等が生じ通電抵
抗値が増大するため、通電子の材質としては一般にタン
グステンカーバイト(WC)を主成分としてCo等の結
合剤を含有する超硬合金を用いて機械的摩耗と熱的損傷
に対する耐久性を図っているが、予定した使用時間を経
ずして通電子の損耗が進行して加工状態不良、更には使
用不能となることがある。このような使用不能等となっ
た通電子を観察すると図8に示すような筋状の損傷条痕
31aが認められ、損傷条痕31aを更に詳しく観察す
ると表面に放電クレータの集積が形成されていることが
判る。この集積放電クレータの形成は、加工間隙で繰返
し発生する火花放電の圧力、ワイヤ電極走行系に生じる
振動、更には加工液の流れによりワイヤ電極に振動が生
じてワイヤ電極と通電子とが微小な接触開離を繰返し、
この接触開離の際に火花(スパーク)放電が繰返し発生
することに起因する。火花放電発生の他の要因としては
接触点を通過する過電流により、微小点の融解から火花
放電に移行するメカニズム、またさらに表面酸化被覆膜
が破れる際に火花放電が発生するメカニズムなどがあ
る。加工電流が大なる場合に通電子の損傷が激しく寿命
が短いことは火花放電の発生メカニズムを解析する上で
留意すべきことである。このようにして多数の放電クレ
ータが形成され通電子表面が凹凸状態となると、ワイヤ
電極と通電子との接触面積が減少して通電抵抗値が増大
し、間歇的な電圧パルスに基づく放電パルスによる放電
加工電力の円滑な通電が阻害されて加工不良状態とな
り、通電子の交換あるいはワイヤ電極の摺接位置の変更
が必要となる。又、通電子表面が凹凸状態となると凸部
で集中的に通電されることにより、ノズル本体23内に
流入した加工液により通電子31が冷却されはするもの
の、該凸部が局部的に高温となり劣化し摩耗を助長する
ことになる。特に高加工エネルギを供給しワイヤ電極を
高速(例えば10m/min程度)で更新送りして高速
加工する場合、通電子の寿命が短くなる。又、通電子が
損耗し通電状態が悪化したまま加工を続行すると所期の
面粗さ寸法精度での加工ができず失敗加工となるだけで
なくワイヤ電極の断線事故を惹起することになるから、
通電状態の悪化傾向を適確に検知して警報ランプやブザ
ーの作動、モニター上への表示、加工電源出力制御、加
工送り出力制御、ワイヤ電極走行系制御等の対応処置を
取ることが必要である。
【0003】そして、ワイヤ電極の摺接移動に伴う通常
の摩耗による通電子の交換時期は予定することができる
が、通電子とワイヤ電極間での火花放電の発生による通
電子の損耗は著しく大きく予期しない時期に通電状態を
急速に悪化させるから、通電状態の悪化による不良加工
やワイヤ電極の断線事故等を防止するためには、該火花
放電の発生を的確に検知することが肝要である。このよ
うな観点から、加工電圧パルスを通電する前記通電子と
は別個にワイヤ電極に接触させた接触子を設けて、該接
触子と前記通電子間の電位差を検出し、検出した電圧値
によってワイヤ電極と前記通電子間での放電の発生を判
別するようにした技術が特開平4−129617号公報
により提案されている。
の摩耗による通電子の交換時期は予定することができる
が、通電子とワイヤ電極間での火花放電の発生による通
電子の損耗は著しく大きく予期しない時期に通電状態を
急速に悪化させるから、通電状態の悪化による不良加工
やワイヤ電極の断線事故等を防止するためには、該火花
放電の発生を的確に検知することが肝要である。このよ
うな観点から、加工電圧パルスを通電する前記通電子と
は別個にワイヤ電極に接触させた接触子を設けて、該接
触子と前記通電子間の電位差を検出し、検出した電圧値
によってワイヤ電極と前記通電子間での放電の発生を判
別するようにした技術が特開平4−129617号公報
により提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ワイヤ
電極と前記通電子間の電圧は該両者間の抵抗値と加工間
隙に流れる放電電流(加工電流)に依存し、抵抗値が両
者間の接触あるいは開離状態によって種々変化すると共
に加工電流は複雑に変化する加工間隙状態及び加工条件
に依存しているから、ワイヤ電極と前記通電子間の電圧
は複雑多様に変化することになる。又、検出した前記接
触子と前記通電子間の電圧には、前記接触子とワイヤ電
極との接触状態の変化も影響している。又、ワイヤ電極
と前記通電子間の加工中の抵抗値を正確に検出すること
は極めて困難であり、又、ワイヤ電極が前記通電子から
離れても必ず火花放電が発生するとは限らない。従っ
て、前記公報に記載された従来技術では、ワイヤ電極と
前記通電子間での火花放電の発生を的確に判別すること
は実際上困難である。本発明は、上述した従来技術の有
する問題点に鑑み、ワイヤ電極と前記通電子間での火花
放電の発生を的確に検出して、通電状態の悪化傾向を適
確に検知し得るようにしたワイヤカット放電加工装置の
提供を目的とする。
電極と前記通電子間の電圧は該両者間の抵抗値と加工間
隙に流れる放電電流(加工電流)に依存し、抵抗値が両
者間の接触あるいは開離状態によって種々変化すると共
に加工電流は複雑に変化する加工間隙状態及び加工条件
に依存しているから、ワイヤ電極と前記通電子間の電圧
は複雑多様に変化することになる。又、検出した前記接
触子と前記通電子間の電圧には、前記接触子とワイヤ電
極との接触状態の変化も影響している。又、ワイヤ電極
と前記通電子間の加工中の抵抗値を正確に検出すること
は極めて困難であり、又、ワイヤ電極が前記通電子から
離れても必ず火花放電が発生するとは限らない。従っ
て、前記公報に記載された従来技術では、ワイヤ電極と
前記通電子間での火花放電の発生を的確に判別すること
は実際上困難である。本発明は、上述した従来技術の有
する問題点に鑑み、ワイヤ電極と前記通電子間での火花
放電の発生を的確に検出して、通電状態の悪化傾向を適
確に検知し得るようにしたワイヤカット放電加工装置の
提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明のワイヤカット放電加工装置は、間隔を置い
て配置した一対の位置決めガイド間を軸方向に走行移動
するワイヤ電極に微小間隙を介して被加工物を対向配置
し、間歇的に加工電圧パルスを供給する加工電源の一方
の極を被加工物に接続すると共に他方の極をワイヤ電極
が摺接移動する通電子に接続し、ワイヤ電極と被加工物
が対向する加工部へ加工液を供給してワイヤ電極と被加
工物間に繰返し放電を発生させると共に両者間に前記一
対の位置決めガイド間のワイヤ電極の軸方向と略直角方
向の相対的な加工送りを与えて所望輪郭形状の加工を行
なうワイヤカット放電加工装置に於て、軸方向に走行移
動するワイヤ電極の入口と出口を有し略遮光状態に形成
された暗室と、該暗室内にワイヤ電極と摺接するように
配置された前記通電子と、該通電子とワイヤ電極間に発
生する火花放電の放電光を受光して電気信号に変換する
光電素子と、該光電素子からの電気信号に応じて操作出
力を出力する手段と、該手段の操作出力により作動する
作動体とを備えてなることを特徴とする。
め、本発明のワイヤカット放電加工装置は、間隔を置い
て配置した一対の位置決めガイド間を軸方向に走行移動
するワイヤ電極に微小間隙を介して被加工物を対向配置
し、間歇的に加工電圧パルスを供給する加工電源の一方
の極を被加工物に接続すると共に他方の極をワイヤ電極
が摺接移動する通電子に接続し、ワイヤ電極と被加工物
が対向する加工部へ加工液を供給してワイヤ電極と被加
工物間に繰返し放電を発生させると共に両者間に前記一
対の位置決めガイド間のワイヤ電極の軸方向と略直角方
向の相対的な加工送りを与えて所望輪郭形状の加工を行
なうワイヤカット放電加工装置に於て、軸方向に走行移
動するワイヤ電極の入口と出口を有し略遮光状態に形成
された暗室と、該暗室内にワイヤ電極と摺接するように
配置された前記通電子と、該通電子とワイヤ電極間に発
生する火花放電の放電光を受光して電気信号に変換する
光電素子と、該光電素子からの電気信号に応じて操作出
力を出力する手段と、該手段の操作出力により作動する
作動体とを備えてなることを特徴とする。
【0006】
【作用】ワイヤ電極と通電子間で発生する火花放電を検
知する手段として両者間の電圧を検出して判別する方法
では火花放電の発生を的確に検知し得ないことは既に述
べた。又その他、該火花放電を検知する手段としては、
例えば該火花放電に伴って発生する電波あるいは赤外線
領域の電磁波、又は音波あるいは衝撃波を検出する方法
も考えられる。しかし、放電加工の放電回路は電波発生
源であり、加工電流の波形はパルス条件に従う波形に更
に高周波が重畳した波形を有しており、種々の周波数の
電波を放射している。又、加工中の通電子はジュール熱
による赤外線を放射しており、ジュール熱は加工電流に
依存するから種々の周波数の赤外線が放射される。又、
加工間隙で繰返される火花放電によっても音波、衝撃波
は発生しており、加工間隙に加工液を噴射供給するノズ
ル本体内に通電子が通常配置されているから、加工間隙
で発生した音波、衝撃波は加工液を伝播して通電子配置
部位にも作用する。従って、これ等の電波、赤外線及び
音波、衝撃波がノイズとして作用するから前記火花放電
に伴って発生する電波や赤外線領域の電磁波、又は音
波、衝撃波を検出して該火花放電の発生を的確に検知す
ることは困難である。一方、本発明によれば、略遮光状
態に形成された暗室内に通電子を配置し、該通電子とワ
イヤ電極間に発生する火花放電の放電光を光電素子によ
り直接検出するようにしたから、火花放電を間接的に検
出する上述した各種方法のようにノイズに邪魔されるこ
となく火花放電の発生が的確に検知される。
知する手段として両者間の電圧を検出して判別する方法
では火花放電の発生を的確に検知し得ないことは既に述
べた。又その他、該火花放電を検知する手段としては、
例えば該火花放電に伴って発生する電波あるいは赤外線
領域の電磁波、又は音波あるいは衝撃波を検出する方法
も考えられる。しかし、放電加工の放電回路は電波発生
源であり、加工電流の波形はパルス条件に従う波形に更
に高周波が重畳した波形を有しており、種々の周波数の
電波を放射している。又、加工中の通電子はジュール熱
による赤外線を放射しており、ジュール熱は加工電流に
依存するから種々の周波数の赤外線が放射される。又、
加工間隙で繰返される火花放電によっても音波、衝撃波
は発生しており、加工間隙に加工液を噴射供給するノズ
ル本体内に通電子が通常配置されているから、加工間隙
で発生した音波、衝撃波は加工液を伝播して通電子配置
部位にも作用する。従って、これ等の電波、赤外線及び
音波、衝撃波がノイズとして作用するから前記火花放電
に伴って発生する電波や赤外線領域の電磁波、又は音
波、衝撃波を検出して該火花放電の発生を的確に検知す
ることは困難である。一方、本発明によれば、略遮光状
態に形成された暗室内に通電子を配置し、該通電子とワ
イヤ電極間に発生する火花放電の放電光を光電素子によ
り直接検出するようにしたから、火花放電を間接的に検
出する上述した各種方法のようにノイズに邪魔されるこ
となく火花放電の発生が的確に検知される。
【0007】
【実施例】本発明のワイヤカット放電加工装置は、図6
及び図7に示した従来装置に図1及び図2に示す構成を
具備せしめた点に特徴を有する。図1及び図2に於て図
6及び図7と同一符号は同一機能部材を示すので説明を
省略する。その他、34はノズル本体23内をガイドホ
ルダ支持部材30により仕切って形成した暗室であり、
ワイヤ電極挿通口25にダイスガイド28と同様のガイ
ド又はワイヤ電極11の走行を阻害しないゴム製等のパ
ッキング35を設けると共に支持部材30に形成される
加工液流通孔33を、好ましくは図示の如く斜めに形成
することにより外光及び加工間隙で発生する放電光の暗
室34内への入射特に通電子31とワイヤ電極11の接
触部への影響をより良く防止して暗室34内を略遮光状
態とする。36a,36b,36cは光ファイバであ
り、一端が通電子31とワイヤ電極11の接触部に対向
して配置され、他端は光信号を電気信号に変換する光電
素子37a,37b,37cに夫々接続される。光電素
子としては例えば硫化カドミウム(CdS)素子が用い
られ、各光電素子の出力がオア回路38に入力され、該
オア回路38の動作レベルと各光電素子の出力レベルを
考慮し必要に応じて増幅器が介装される。39はオア回
路38の出力により通電状態を判別する判別器、40は
判別器39の出力を受けて操作出力を出力する回路であ
り、該出力回路としてワンショットマルチバイブレータ
やモノステーブルエレメント等が用いられる。41は出
力回路40の操作出力により作動する作動体であり、例
えば警報ブザー、警報ランプ、モニター上への表示等に
より異常を知らせる報知装置である。
及び図7に示した従来装置に図1及び図2に示す構成を
具備せしめた点に特徴を有する。図1及び図2に於て図
6及び図7と同一符号は同一機能部材を示すので説明を
省略する。その他、34はノズル本体23内をガイドホ
ルダ支持部材30により仕切って形成した暗室であり、
ワイヤ電極挿通口25にダイスガイド28と同様のガイ
ド又はワイヤ電極11の走行を阻害しないゴム製等のパ
ッキング35を設けると共に支持部材30に形成される
加工液流通孔33を、好ましくは図示の如く斜めに形成
することにより外光及び加工間隙で発生する放電光の暗
室34内への入射特に通電子31とワイヤ電極11の接
触部への影響をより良く防止して暗室34内を略遮光状
態とする。36a,36b,36cは光ファイバであ
り、一端が通電子31とワイヤ電極11の接触部に対向
して配置され、他端は光信号を電気信号に変換する光電
素子37a,37b,37cに夫々接続される。光電素
子としては例えば硫化カドミウム(CdS)素子が用い
られ、各光電素子の出力がオア回路38に入力され、該
オア回路38の動作レベルと各光電素子の出力レベルを
考慮し必要に応じて増幅器が介装される。39はオア回
路38の出力により通電状態を判別する判別器、40は
判別器39の出力を受けて操作出力を出力する回路であ
り、該出力回路としてワンショットマルチバイブレータ
やモノステーブルエレメント等が用いられる。41は出
力回路40の操作出力により作動する作動体であり、例
えば警報ブザー、警報ランプ、モニター上への表示等に
より異常を知らせる報知装置である。
【0008】以上の構成により、通電子31とワイヤ電
極11間に火花放電が発生すると、この放電光が光ファ
イバ36a,36b,36cのいずれかにより導き出さ
れ、対応する光電素子37a,37b,37cに入射
し、電気信号に変換されて出力電気信号が判別器39に
より判別される。各光ファイバはその先端を通電子31
とワイヤ電極11の接触部に向けて配置されているか
ら、該接触部に発生する火花放電のみを強い指向性をも
って検出し、暗室34内に漏れ入る外光に影響されるこ
とが極めて少ない。判別器39は、オア回路38から所
定レベル以上のハイレベル信号が所定周波数以上の頻度
で所定時間継続して入力したこと、あるいは所定時間内
に所定カウント数以上カウントされたこと等を判別した
信号を出力して操作出力出力回路40を動作させる。
又、各光電素子37a,37b,37cの各出力を個別
に判別するように又は該各出力をまとめて判別するよう
に判別器を設けて、所定レベル以上の信号の発生頻度や
入力信号の所定時間積分値等を判別するようにしても良
い。前記各出力をまとめて判別する場合はオア回路38
は不要となる。判別器又はオア回路の出力により動作し
た操作出力出力回路40の出力信号により例えば警報ブ
ザー41が作動し、火花放電が発生して通電状態が悪化
傾向にあることが作業者に知らされる。異常を知らされ
た作業者は、加工電源出力の低減あるいは停止、加工送
り出力の抑制、ワイヤ電極の張力増大等の処置を適宜講
じて通電子の異常消耗を防止し、又場合によっては通電
子の交換、ワイヤ電極の摺動位置の変更を行なう。又、
以上の報知に限らず、このような各種対応処置を前記回
路40の出力信号によって自動的に行なうようにするこ
とも容易である。図3にワイヤ電極の摺動位置の変更を
自動的に行なうようにした実施例を示す。図3に於て4
2はノズル本体23に固定して設けたピンであり、通電
子31に形成した孔31cをピン42に嵌合させて通電
子31をピン42の軸方向にのみ移動可能とし、該ピン
42と平行に通電子31に形成した雌ネジ31bにスク
リュ43を係合させ、該スクリュ43を歯車列44,4
5を介してモータ46により回転させるようにする。そ
して、このモータ46を操作出力出力回路40の出力に
よって一定時間だけ駆動することにより、通電子31と
ワイヤ電極11との摺接位置が前記ピン42の軸方向に
所定長さだけ変更される。
極11間に火花放電が発生すると、この放電光が光ファ
イバ36a,36b,36cのいずれかにより導き出さ
れ、対応する光電素子37a,37b,37cに入射
し、電気信号に変換されて出力電気信号が判別器39に
より判別される。各光ファイバはその先端を通電子31
とワイヤ電極11の接触部に向けて配置されているか
ら、該接触部に発生する火花放電のみを強い指向性をも
って検出し、暗室34内に漏れ入る外光に影響されるこ
とが極めて少ない。判別器39は、オア回路38から所
定レベル以上のハイレベル信号が所定周波数以上の頻度
で所定時間継続して入力したこと、あるいは所定時間内
に所定カウント数以上カウントされたこと等を判別した
信号を出力して操作出力出力回路40を動作させる。
又、各光電素子37a,37b,37cの各出力を個別
に判別するように又は該各出力をまとめて判別するよう
に判別器を設けて、所定レベル以上の信号の発生頻度や
入力信号の所定時間積分値等を判別するようにしても良
い。前記各出力をまとめて判別する場合はオア回路38
は不要となる。判別器又はオア回路の出力により動作し
た操作出力出力回路40の出力信号により例えば警報ブ
ザー41が作動し、火花放電が発生して通電状態が悪化
傾向にあることが作業者に知らされる。異常を知らされ
た作業者は、加工電源出力の低減あるいは停止、加工送
り出力の抑制、ワイヤ電極の張力増大等の処置を適宜講
じて通電子の異常消耗を防止し、又場合によっては通電
子の交換、ワイヤ電極の摺動位置の変更を行なう。又、
以上の報知に限らず、このような各種対応処置を前記回
路40の出力信号によって自動的に行なうようにするこ
とも容易である。図3にワイヤ電極の摺動位置の変更を
自動的に行なうようにした実施例を示す。図3に於て4
2はノズル本体23に固定して設けたピンであり、通電
子31に形成した孔31cをピン42に嵌合させて通電
子31をピン42の軸方向にのみ移動可能とし、該ピン
42と平行に通電子31に形成した雌ネジ31bにスク
リュ43を係合させ、該スクリュ43を歯車列44,4
5を介してモータ46により回転させるようにする。そ
して、このモータ46を操作出力出力回路40の出力に
よって一定時間だけ駆動することにより、通電子31と
ワイヤ電極11との摺接位置が前記ピン42の軸方向に
所定長さだけ変更される。
【0009】又、図1では複数の光ファイバを通電子と
ワイヤ電極との接触部の背後から対向させているのに対
し、該接触部を斜めに望む位置に光ファイバを配置した
変更実施例を図4及び図5に示す。この配置構成の方が
火花放電の発生をより的確に検出し得る。図4は通電子
31のワイヤ電極11接触面が平型の場合、図5は該接
触面がV溝型である場合を示す。又、36d,36e,
36f,36gは光ファイバである。光電素子として
は、内部光電効果を利用した光電素子として上述したC
dSの他、Se,CdSe,CdTe等が使用され、外
部光電効果を利用した光電素子として光電管あるいは必
要に応じて光電倍増管の使用も可能であり、又、光起電
力効果を利用した光電素子としてフォトダイオード、フ
ォトトランジスタ等が使用される。又場合により、光作
動リレーも使用し得る。又、上述した実施例では光ファ
イバを用いているが、通電子とワイヤ電極との接触部に
光電素子を対向させて配置することも可能であり、光フ
ァイバは必ずしも必要としない。又、暗室34内へ漏れ
入る光の該接触部への影響をより確実に防止するため
に、前述実施例のパッキング35に替えて一段以上の水
切りのダイスを設けたり、暗室34内にワイヤ電極のガ
イドローラを設けワイヤ電極の走行方向を変更させて遮
光板を適宜配置するようにしても良い。また、上下ワイ
ヤ電極の位置決めガイドが、一方が開放した舟型摺接ガ
イドとか、V溝と平板の開閉型ガイドなどのように、使
用するガイドの種類や構成によっては、それに応じた遮
光手段や遮光構成を採ること当然であり、また更に上述
実施例のようにノズル本体を暗室として兼用するのでは
なく、暗室を別個に設けるようにしても良く、このよう
にすれば、より完全な遮光状態を得ることができ、より
感度の優れた光電素子を用いて極めて微小な火花放電ま
で確実に検出できる。
ワイヤ電極との接触部の背後から対向させているのに対
し、該接触部を斜めに望む位置に光ファイバを配置した
変更実施例を図4及び図5に示す。この配置構成の方が
火花放電の発生をより的確に検出し得る。図4は通電子
31のワイヤ電極11接触面が平型の場合、図5は該接
触面がV溝型である場合を示す。又、36d,36e,
36f,36gは光ファイバである。光電素子として
は、内部光電効果を利用した光電素子として上述したC
dSの他、Se,CdSe,CdTe等が使用され、外
部光電効果を利用した光電素子として光電管あるいは必
要に応じて光電倍増管の使用も可能であり、又、光起電
力効果を利用した光電素子としてフォトダイオード、フ
ォトトランジスタ等が使用される。又場合により、光作
動リレーも使用し得る。又、上述した実施例では光ファ
イバを用いているが、通電子とワイヤ電極との接触部に
光電素子を対向させて配置することも可能であり、光フ
ァイバは必ずしも必要としない。又、暗室34内へ漏れ
入る光の該接触部への影響をより確実に防止するため
に、前述実施例のパッキング35に替えて一段以上の水
切りのダイスを設けたり、暗室34内にワイヤ電極のガ
イドローラを設けワイヤ電極の走行方向を変更させて遮
光板を適宜配置するようにしても良い。また、上下ワイ
ヤ電極の位置決めガイドが、一方が開放した舟型摺接ガ
イドとか、V溝と平板の開閉型ガイドなどのように、使
用するガイドの種類や構成によっては、それに応じた遮
光手段や遮光構成を採ること当然であり、また更に上述
実施例のようにノズル本体を暗室として兼用するのでは
なく、暗室を別個に設けるようにしても良く、このよう
にすれば、より完全な遮光状態を得ることができ、より
感度の優れた光電素子を用いて極めて微小な火花放電ま
で確実に検出できる。
【0010】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明によれば、略遮
光状態に形成された暗室内に通電子を配置し、該通電子
とワイヤ電極間で発生する火花放電の放電光を光電素子
で検出するようにしたことにより、両者間の電圧によっ
て該火花放電の発生を判別する前記公報記載の従来技術
やあるいは該火花放電に伴って発生する電波あるいは赤
外線領域の電磁波、又は音波あるいは衝撃波を検出して
該火花放電の発生を判別する方法に比較して、火花放電
の発生を的確に検出して通電状態の悪化傾向を適確に検
知することができる。
光状態に形成された暗室内に通電子を配置し、該通電子
とワイヤ電極間で発生する火花放電の放電光を光電素子
で検出するようにしたことにより、両者間の電圧によっ
て該火花放電の発生を判別する前記公報記載の従来技術
やあるいは該火花放電に伴って発生する電波あるいは赤
外線領域の電磁波、又は音波あるいは衝撃波を検出して
該火花放電の発生を判別する方法に比較して、火花放電
の発生を的確に検出して通電状態の悪化傾向を適確に検
知することができる。
【図1】本発明の一実施例の一部正面断面図。
【図2】本発明の一実施例のブロック図。
【図3】本発明の作動体の一実施例を示す平面断面図。
【図4】本発明の他の実施例の一部平面断面図。
【図5】本発明の他の実施例の一部平面断面図。
【図6】従来のワイヤカット放電加工装置の概略構成を
示す正面図。
示す正面図。
【図7】従来のワイヤカット放電加工装置の一部正面断
面図。
面図。
【図8】通電子の損傷痕を示す斜視図。
1:ワイヤカット放電加工装置のベッド 2:加工テ
ーブル 3:被加工物 4,5:X及びY軸駆動モータ
6:コラム 7,8:上アーム及び下アーム 9.10:上部及び
下部ノズル装置 11:ワイヤ電極 12:移動体 13:摺動ガイ
ド 14:スクリュ 15:モータ 16:供給リール 17:ガイドロ
ーラ 18:加工開始孔又は加工溝 19:ガイドローラ
20:回収容器 21:引っ張り駆動機構 22:ブレーキ機構 2
3:ノズル本体 24:加工液噴射口 25:ワイヤ電極挿通口 2
6:加工液供給装置 27:加工液供給口 28:ダイスガイド 29:
ガイドホルダ 30:支持部材 31:通電子 31a:損傷条痕
31b:雌ネジ 31c:孔 32:加工電源 33:加工液流通孔
34:暗室 35:ダイス状ガイド又はパッキング 36a,36
b,36c,36d, 36e,36f,36g:光ファイバ 37a,37
b,37c:光電素子 38:オア回路 39:判別器 40:操作出力出
力回路 41:作動体 42:ピン 43:スクリュ 44,45:歯車列
46:モータ
ーブル 3:被加工物 4,5:X及びY軸駆動モータ
6:コラム 7,8:上アーム及び下アーム 9.10:上部及び
下部ノズル装置 11:ワイヤ電極 12:移動体 13:摺動ガイ
ド 14:スクリュ 15:モータ 16:供給リール 17:ガイドロ
ーラ 18:加工開始孔又は加工溝 19:ガイドローラ
20:回収容器 21:引っ張り駆動機構 22:ブレーキ機構 2
3:ノズル本体 24:加工液噴射口 25:ワイヤ電極挿通口 2
6:加工液供給装置 27:加工液供給口 28:ダイスガイド 29:
ガイドホルダ 30:支持部材 31:通電子 31a:損傷条痕
31b:雌ネジ 31c:孔 32:加工電源 33:加工液流通孔
34:暗室 35:ダイス状ガイド又はパッキング 36a,36
b,36c,36d, 36e,36f,36g:光ファイバ 37a,37
b,37c:光電素子 38:オア回路 39:判別器 40:操作出力出
力回路 41:作動体 42:ピン 43:スクリュ 44,45:歯車列
46:モータ
Claims (1)
- 【請求項1】 間隔を置いて配置した一対の位置決めガ
イド間を軸方向に走行移動するワイヤ電極に微小間隙を
介して被加工物を対向配置し、間歇的に加工電圧パルス
を供給する加工電源の一方の極を被加工物に接続すると
共に他方の極をワイヤ電極が摺接移動する通電子に接続
し、ワイヤ電極と被加工物が対向する加工部へ加工液を
供給してワイヤ電極と被加工物間に繰返し放電を発生さ
せると共に両者間に前記一対の位置決めガイド間のワイ
ヤ電極の軸方向と略直角方向の相対的な加工送りを与え
て所望輪郭形状の加工を行なうワイヤカット放電加工装
置に於て、軸方向に走行移動するワイヤ電極の入口と出
口を有し略遮光状態に形成された暗室と、該暗室内にワ
イヤ電極と摺接するように配置された前記通電子と、該
通電子とワイヤ電極間に発生する火花放電の放電光を受
光して電気信号に変換する光電素子と、該光電素子から
の電気信号に応じて操作出力を出力する手段と、該手段
の操作出力により作動する作動体とを備えてなることを
特徴とするワイヤカット放電加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16278595A JPH08336728A (ja) | 1995-06-06 | 1995-06-06 | ワイヤカット放電加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16278595A JPH08336728A (ja) | 1995-06-06 | 1995-06-06 | ワイヤカット放電加工装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08336728A true JPH08336728A (ja) | 1996-12-24 |
Family
ID=15761168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16278595A Pending JPH08336728A (ja) | 1995-06-06 | 1995-06-06 | ワイヤカット放電加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08336728A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6072236B2 (ja) * | 2013-05-20 | 2017-02-01 | 三菱電機株式会社 | ワイヤ放電加工装置、これを用いた薄板の製造方法及び半導体ウエハの製造方法 |
JP2017227641A (ja) * | 2016-06-21 | 2017-12-28 | ジョン ジンク カンパニー,エルエルシー | 電気的火花検出のシステム及び方法 |
-
1995
- 1995-06-06 JP JP16278595A patent/JPH08336728A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6072236B2 (ja) * | 2013-05-20 | 2017-02-01 | 三菱電機株式会社 | ワイヤ放電加工装置、これを用いた薄板の製造方法及び半導体ウエハの製造方法 |
US10220459B2 (en) | 2013-05-20 | 2019-03-05 | Mitsubishi Electric Corporation | Wire electric discharge machining apparatus and manufacturing method for thin plate and manufacturing method for semiconductor wafer using wire electric discharge machining apparatus |
JP2017227641A (ja) * | 2016-06-21 | 2017-12-28 | ジョン ジンク カンパニー,エルエルシー | 電気的火花検出のシステム及び方法 |
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