JPH08334736A - 画像生成装置及び照明器及び画像生成方法及び光混合器及びダイクロイックフィルタ - Google Patents

画像生成装置及び照明器及び画像生成方法及び光混合器及びダイクロイックフィルタ

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JPH08334736A
JPH08334736A JP7203664A JP20366495A JPH08334736A JP H08334736 A JPH08334736 A JP H08334736A JP 7203664 A JP7203664 A JP 7203664A JP 20366495 A JP20366495 A JP 20366495A JP H08334736 A JPH08334736 A JP H08334736A
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滝夫 奥田
Yasuto Nai
康人 名井
Toshimasa Tomota
利正 友田
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正明 田中
Teruo Miyamoto
照雄 宮本
Toyomi Oshige
豊実 大重
Toshiyuki Yoneda
俊之 米田
Fumio Suzuki
文雄 鈴木
Isao Nishino
功 西野
Kazuaki Matoba
一彰 的場
Masanori Kojima
正典 小島
Hiroshi Kawamura
博至 河村
Kenji Kimura
健治 木村
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研治 鮫島
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    • H04N9/31Projection devices for colour picture display, e.g. using electronic spatial light modulators [ESLM]
    • H04N9/3102Projection devices for colour picture display, e.g. using electronic spatial light modulators [ESLM] using two-dimensional electronic spatial light modulators
    • H04N9/3105Projection devices for colour picture display, e.g. using electronic spatial light modulators [ESLM] using two-dimensional electronic spatial light modulators for displaying all colours simultaneously, e.g. by using two or more electronic spatial light modulators

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成部品が少なく、コンパクトで、しかも人
間の視覚特性に合わせた構成で、高精細な投写画像、例
えば高精細なカラー投写画像を実現することができるプ
ロジェクタ装置を得ることを目的とする。また、液晶パ
ネルのサイズが小型化した場合でも液晶パネルに有効に
光を照射できる照明器を得ることを目的としている。 【構成】 この発明の画像生成装置においては、光分配
用の赤色光反射ダイクロイックミラーと、光合成用の赤
色光反射ダイクロイックミラーを同一平面に配置してい
る。さらに光分配用の青色光反射ダイクロイックミラー
と、光合成用の青色光反射ダイクロイックミラーを同一
平面に配置したことにより、コンパクトな構造を可能に
している。また、主反射鏡を回転楕円体鏡とし、略焦点
にランプを配置したことにより、コーン状の光束を照射
する照明器を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】液晶パネル等の光変調素子を用い
た画像生成装置は、次のように分類される。 (a)直視型ディスプレイ 液晶パネルと偏光膜の光変調作用によって形成された像
を拡大することなく直視するもの。時計、ノートブック
パソコン、様々な家庭電器品などのディスプレイとして
用いられているもの。 (b)投射型ディスプレイ 光変調作用を有する液晶パネルと偏光素子に光を投射し
て形成された像をスクリーン上に結像して拡大映写する
もの。液晶パネルの数により、単板方式と3個以上の液
晶パネルを用いる複数板方式がある。 本発明は、例えば、上記(b)の投射型液晶ディスプレ
イの内、複数板方式に関するものである。また、液晶パ
ネルを照射する照明器に関するものである。特に、人間
の視覚特性は輝度(明暗)に対して解像度が高く、色に
対して解像度が低いという原理を利用した画像生成装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来例1.図121及び図122は、従来の偏光膜を具
備した1枚の液晶パネルを光変調手段として用いた単板
方式の液晶プロジェクタ装置の光学系の構成図である。
投射方法には、リア型とフロント型の2つの方式があ
り、図121,図122(参考文献:液晶ディスプレイ
のすべて、株式会社工業調査会、佐々木昭夫/苗村省平
編著、1994年4月22日初版、p210)は、それ
ぞれ前者及び後者を示したものである。図121及び図
122において、10は光源(ランプ)、11は主反射
鏡、1はランプ10と主反射鏡11からなる光源系、C
Fは液晶パネル(LCD:Liquid Crysta
l Display)300上にモザイク状に形成され
たカラーフィルタであり、50はカラーフィルタCFを
通過した液晶パネルの画像をスクリーン60に拡大投写
する投影レンズ(プロジェクションレンズ)である。
【0003】カラーフィルタCFによって、表示輝度は
1/3に減少するが、その簡易性を活かして実用化され
ている。
【0004】従来例2.図123は、後述する本発明に
関係する現在主流の3板方式を示したものである。単板
式のカラーフィルタによる輝度の減少をなくするため
に、三原色の赤(R),緑(G),青(B)の3枚の液
晶パネルを光変調手段として用いた従来の液晶プロジェ
クタ装置の光学系の構成図である。図123において、
10はランプ、11は主反射鏡、1はランプ10と主反
射鏡11からなる光源系、2は光の分光及び反射のミラ
ー、21はランプ10の白色光の内、青色成分を透過
し、赤色成分と緑色成分を反射する第1のダイクロイッ
クミラー、22は第1のダイクロイックミラー21を通
過した赤色,緑色の光の内、緑色成分のみを反射し、か
つ、緑色用液晶パネル31にその光を供給する第2のダ
イクロイックミラーであり、24及び23は、ランプ1
0の白色光を前記第1及び第2のダイクロイックミラー
で赤色,青色に分光した各色の光を、結果として赤色及
び青色用液晶パネル30,32に供給するための反射ミ
ラー、40f及び41fは、赤色,緑色,青色用の各液
晶パネル30,31,32を通過した光を合成する第3
及び第4のダイクロイックミラー、50は第3のダイク
ロイックミラー40fで合成された画像をスクリーン6
0に拡大投写する投写レンズ(プロジェクションレン
ズ)である。赤色,緑色,青色用の各液晶パネル30,
31,32は、ランプ10からの光路長が等しくなる位
置に配置されているとともに、投写レンズ50までの光
路長が等しくなる位置に配置されている。また、ランプ
10から投写レンズ50までの各光路長が等しくなるよ
うに構成されている。
【0005】現在、主流の3板方式の液晶プロジェクタ
では、7万ないし30万画素の液晶パネルをそれぞれ赤
色用,緑色用,青色用に用いている。
【0006】次に、3板方式の液晶プロジェクタの動作
について説明する。光源系1は、ランプ10と主反射鏡
11(図123においては省略されている、前方に放射
される光を主反射鏡にもどす補助反射鏡を備えているこ
とがあるので、11を主反射鏡という)で構成されてい
て、おおむね平行な白色の出射光100を出射する。ラ
ンプ10としては、例えば、メタルハライドランプ、キ
セノンランプ、ハロゲンランプ等のいわゆる白色光源が
用いられる。また、主反射鏡11の反射面は集光手段で
あって、回転放物面が基本であり、回転放物面の概略焦
点位置にランプ10の発光中心を配置することにより概
略平行である出射光100が得られる。
【0007】出射光100は、青色光を透過し、緑色光
及び赤色光を反射する第1のダイクロイックミラー21
及び緑色を反射し、赤色を通過する第2のダイクロイッ
クミラー22によって赤,緑,青の3つの単色光100
R,100G,100Bに分光される。その赤色の単色
光100Rと青色の単色光100Bは、各々反射ミラー
24及び23によって光路を変えられ、また、緑色の単
色光100Gは、第2のダイクロイックミラー22によ
って光路を変えられて、各原色に対応する液晶パネル3
0,32及び31に入射する。
【0008】そして、各液晶パネル30,31,32に
入射された赤色,緑色,青色の各単色光は、映像信号の
内の色信号からデコードされた各単色の映像信号、つま
りR信号、G信号及びB信号に対応するモノクロ画像を
表示する液晶パネル30,31,32を通過する事によ
り、光の強弱の制御、つまり光変調を受ける。そして、
この光変調を受けた光は、各単色光を合成する合成手段
の第3、第4のダイクロイックミラー40f,41fに
より、再び一本の光束に合成される。その光束は、投写
レンズ50に入射され、所定の拡大倍率で拡大されてス
クリーン60上に投写される。
【0009】このように、3枚のプレート(液晶パネ
ル)を使用した3板方式を用いることより、他の方式で
ある単板方式(1枚の液晶パネルを使用して三原色を実
現する方式)と比較して、高精細な画質が実現できると
いう長所がある。一方、3板方式は、 (1)構造が複雑である (2)多くの部品を必要とする(レンズ、ダイクロイッ
クミラー等) (3)更に、光軸精度を高くしなければならない 等の欠点がある。
【0010】従来例3.図124は、図123の欠点を
改良するために考えられたものである。主要な光学系
は、ランプ10(メタルハライドランプ)、コンデンサ
レンズ12、クロスダイクロと俗称される十字に置かれ
た2枚のダイクロイックミラー36及び37、3枚の
赤,緑,青色用液晶パネル30,31,32、ダイクロ
イックプリズム45、投写レンズ50等からなってい
る。図125,図126にクロスダイクロの構成を示
す。ダイクロイックミラー36及び37は、継き目36
tと37tを互いにはめ合わせた十字状の構造を持つ。
ダイクロイックミラー36の片面には、光を分離合成す
る多層薄膜素子36mと37mがある。クロスダイクロ
やダイクロイックプリズムの利用によって、光を分離合
成する部品がモジュール化された結果、図123のもの
と比較すると、部品点数が少なく、構造が簡単化でき、
光軸精度の高い構造となっている。
【0011】図124に示す液晶プロジェクタの動作
は、以下のようである。ランプ10に用いられているメ
タルハライドランプの出射光100は、ダイクロイック
ミラー36及び37からなるクロスダイクロによって、
先ずR,G,Bの三原色の単色光100R,100G,
100Bに分離される。この内、RとBの光線は、反射
ミラー23,24,25,26によって、一回の反射で
90度曲げられてダイクロイックプリズム45に向か
う。これに対してGの光線は、一度も反射ミラーを経る
ことなしに、RとBより短い光路でダイクロイックプリ
ズム45に向かって直進する。ダイクロイックプリズム
45の入口には、それぞれR,G,Bのカラー画像を個
別表示する3枚の液晶パネル30,31,32が設置さ
れているので、R,G,Bの光はそれぞれのパネルに入
射する。そして、3枚の液晶パネルで個別に変調、透過
されたR,G,Bの光は、ダイクロイックプリズム45
で合成され、投写レンズ50によりスクリーン上に拡大
投写される。
【0012】従来例2及び3における光伝送系の問題点
は、液晶パネルと光合成用のダイクロイックプリズムと
の距離が近くなり、光合成のためにダイクロイックプリ
ズムの代わりにクロスダイクロを用いる場合、スクリー
ンにクロスダイクロの継ぎ目36tと37tが映し出さ
れるので、合成用のクロスダイクロには高価なダイクロ
イックプリズムを使う必要があることである。なお、ク
ロスダイクロを液体中に浸してこの問題点を解決しよう
とする技術が、日本特許特開平1−214801号公報
と日本特許特開平5−241018号公報に開示されて
いる。
【0013】また、図124に示す従来例3における光
伝送系の問題点は、クロスダイクロとクロスダイクロイ
ックプリズムの間において、赤と青の光路が長く、緑の
光路が短いといった具合に光路長に非対称性があるの
で、各種の光学系的調整が困難になることである。図1
23に示す従来例2の光伝送系においては、光路長が等
しかったが、図124に示す従来例3の光伝送系は、部
品点数が少なく、構造が簡単化できる反面、光路長が等
しくならないという問題点がある。
【0014】従来例4.図127は、日本特許特開平6
−281881号公報に示しされた従来の液晶カラー投
影装置の例を示す外観斜視図である。液晶カラー投影装
置80は、主反射鏡11を含む光源系1と、光源系1か
らの光を三原色光に分解し、シリーズに合成する光の分
解・合成光学装置81と、偏光板を含む液晶ライトバル
ブ51と、投射光学系19を備えている。
【0015】光の分解合成光学装置81は、光源系1か
らの光を赤色光,緑色光,青色光からなる三原色光に分
光する色分解光学手段82と、この色分解光学手段82
によって分光された三原色光を赤色光,緑色光,青色光
の順に所望のタイミングでそれぞれ透過遮断する3つの
光路開閉光学手段83,84,85と、各光路開閉光学
手段83,84,85を透過した赤色,緑色,青色の三
原色光をこの順番でシリーズに合成する色合成光学手段
86と、色分解光学手段82を透過した三原色光を各光
路開閉光学手段83,84,85に導く導光光学系とな
る直角プリズム87,88,89とを備え、色分解光学
手段82が色合成光学手段86上に積重配置され、光源
系1が色分解光学手段82の入射面82aに近接対向し
て配置され、液晶ライトバルブ51が色合成光学手段8
6の出射面86aに近接対向して配置されることによ
り、光源系1の下方に位置している。
【0016】色分解光学手段82と色合成光学手段86
とは全く同一構造で、赤反射ダイクロイック多層膜92
及び青反射ダイクロイック多層膜93をX字状に交差さ
せたダイクロイックプリズムが用いられ、色合成光学手
段86の前記出射面86aと対向する面86b及びこれ
ら面と直交する他の2つの面に、それぞれ近接対向して
た各光路開閉光学手段83,84,85が配置されてい
る。光路開閉光学手段83,84,85は、所望のタイ
ミングを持って順次ON,OFF制御されることによ
り、色分解光学手段82によって分光された赤色光,緑
色光及び青色光を透過遮断し、S偏光の光に位相変換さ
れた赤色光,緑色光及び青色光がこの順番で色合成光学
手段86にシリーズに再入射し、合成される。
【0017】導光光学系としては、直角プリズム87,
88,89が用いられ、その底面を色分解光学手段82
と色合成光学手段86の光源側面を除く、他の3つの側
面にそれぞれ対向させて配設されている。従って、直角
プリズム87,88,89の各斜面は、色分解光学手段
82、色合成光学手段86の対向側面に対し、45度の
角度をもって交差している。色分解光学手段82から出
射した赤色光,緑色光及び青色光は、直角プリズム8
7,88,89の上側斜面104に当たって、垂直下方
に全反射され、更に、下側斜面105に当たって、水平
方向に全反射されることにより、各光路開閉光学手段8
3,84,85に入射される。また、図127に示す構
成と同様な構成を開示したものとして、日本特許特開平
1−314289号公報と日本特許特開平3−2451
36号公報日本特許特開平6−242414号公報と日
本特許特開平5−244616号公報と、46.4:A
vionics Color Display Usi
ng LCDProjection Technolo
gy/J.A.Fowler,R.Blanchard
/Hughes Aircraft Co.,Carl
sbad,CA.912・SID 92 DIGEST
がある。
【0018】従来例5.図128は、日本特許特開平6
−214208号公報に示された従来の液晶プロジェク
タを示す図である。この液晶プロジェクタは、分光光学
系と合成光学系とを2層構造として両光学系の2枚のダ
イクロイックフィルタを両層に延長して一体化し、ダイ
クロイックフィルタの設置数を削減している。上下に配
設された第1の層から第2の層に延長して2枚のダイク
ロイックフィルタ20,21を互いに平行、もしくは、
直交する方向に配設し、このフィルタにより第1の層に
光源系1からの光を順次複数の色光に分解する分光光学
系12と各カラー画像を合成する合成光学系160を配
設し、また、第2の層に各色に対応した画像を表示する
液晶表示パネル13〜15と、光源に重ねて投影レンズ
18を配設し、更に、各色の光路を第1の層〜第2の層
に反射する反射ミラー23〜25を配設している。
【0019】次に、前述した従来例で用いているLCD
の特性、仕様を図129に示す。本従来例では、3枚の
反射ミラーを用いる背面投写方式の採用により、奥行き
650mmのキャビネット中で対角38インチサイズの
マルチカラー画像を表示できる。B/W光シャッター強
誘電性LCDのパネルサイズは、対角3.34インチ
大、電極ドット構成は2000×2000で、投写画像
の解像度は3本/mmである。そして、250Wのメタ
ルハライドランプの使用で最高輝度40ft−L、最高
コントラスト100:1を得ている(参考文献:カラー
液晶ディスプレイ、産業図書株式会社、小林駿介編著、
平成2年12月14日初版、p111〜p113)。
【0020】従来例6.次に、光変調に用いられている
液晶パネルについて説明する。図130及び図131
は、90度ねじれネマティック(TN)液晶パネルの動
作説明図である(参考文献:カラー液晶ディスプレイ、
産業図書株式会社、小林駿介著、平成2年12月14日
初版、p1)。図130は、液晶パネルの印加電圧オフ
(=0)の時に、入射した光の内偏光板(又は偏光子)
のラビング方向Pに沿った偏光光が通過し、かつ、90
度ねじれたラビング方向Aを持つ出射側の偏光板(又は
偏光子、検光子)を通り抜けていることを示している。
逆に、図131は、液晶パネルの印加電圧オンの場合を
示し、入射した光は出射側の偏光板(又は偏光子、検光
子)でさえぎられる(ブロックされる)ことを示してい
る。なお、このTNの説明は、直線偏光の状態を保った
まま偏光方向を制御する一例の説明である。なお、ネマ
ティック液晶にも、単純ネマティック、垂直配列ネマテ
ィック、超ねじれネマティック(STN)などがある。
【0021】TN型液晶の入射光として必要な偏光光を
得るためには、偏光子が必要であるが、偏光子に最も一
般的に利用されているのが偏光膜である。ところが、偏
光膜は、光源からくるP波かS波のいずれかの光を吸収
するので、液晶パネルによる光変調手段の画像形成に寄
与する光量は50%以下で、明るい画像が得られ難いと
いう問題があった。更に、偏光膜を装着し、偏光子によ
り吸収された光が熱に変換されて偏光膜の温度を上昇さ
せるため、偏光子が劣化し易いという問題があった。具
体的には、液晶パネルが500万ルクスまで耐えられる
性能であるのに対して、偏光子は100万ルクスまでし
か耐えられない。画質を向上させるためには、液晶パネ
ルの限界まで光を照射することが望ましい。しかし、偏
光膜の耐熱性能がネックになっており、液晶パネルの限
界まで光を照射することができなかった。なお、この問
題点を解決するために、液晶パネルを液体中に浸して冷
却する技術が日本特許特開平4−31847号公報と日
本特許特開平6−118371号公報に開示されてい
る。
【0022】従来例7.ポリマー分散型液晶パネルは、
このような問題のある偏光子を必要としない方式であ
る。この方式は、ポリマーに分散したネマティック液晶
の球状小滴中の液晶分子の配列を電界によって変化さ
せ、それによる屈折率の変化を応用するものである。電
界の印加されていないオフ状態では、液晶の光軸は図1
32のように、不規則に配向し、透過光は乱反射され不
透明白色を示す。電界が印加されたオン状態では、小滴
の光軸が図133のように電界方向に配列し、光の屈折
率がポリマーの屈折率とほぼ一致するので、散乱が減少
してほぼ透明になる(参考文献:液晶ディスプレイのす
べて、株式会社工業調査会、佐々木昭夫/苗村省平編
著、1994年4月22日初版、p32)。図134の
ような構成にすると、投射光の平行度が高い場合には、
高コントラストの変調光が得られる(参考文献:次世代
液晶ディスプレイ技術、株式会社工業調査会、内田龍男
編著、1994年11月1日初版、p229)。
【0023】従来例8.偏光子が光源からくる光を50
%以上吸収し、熱に変えるのをなくする策として、図1
35に示す偏光変換素子が考えられている。光源からく
る光を偏光ビームスプリッター952で偏光面が直交す
る2つの直線偏光光であるP波とS波に分離し、この内
の例えばS波を1/2波長板953で90度偏光方向を
回転させて、すべてをP波に変換するものである。欠点
は、図135に示すように、偏光後に光路の断面形状が
縦横比1対2の矩形に変換されるので、光の利用効率の
向上に困難を伴うことである。
【0024】従来例9.次に、光源について述べる。投
射型液晶プロジェクタには、明るさが要求される。それ
を実現するためには、明るい光源が必要である。
【0025】一方、十分な明るさを光源から求めるため
には、光源のサイズが大きくなってしまう。十分な明る
さを得るためには、ステファン・ボルツマンの法則とウ
ィーンの法則により、光源のサイズを一定以下にするこ
とはできない。また、光源の寿命や色温度も光源の大き
さを一定以下にさせない要因である。また、長寿命を要
求すると必然的に光源に長さが必要となる。図136
は、各種の光源の特性を示したものである。色温度が適
当なメタルハライドランプの場合、数千時間の長寿命を
要求すれば、放電の電極長によって決まるアーク長、即
ち、光源長は5mmとなる。図137は、250W、ア
ーク長5mmの発光輝度の空間分布を示したものであ
る。図において、最も明るい発光輝度を1.0とし、
1.0以下の数値は、1.0を基準とした重み付けを行
った数値である。
【0026】図138は、従来の液晶プロジェクタに用
いられている250Wのメタルハライドランプの図であ
る。このメタルハライドランプは、ランプ10及び主反
射鏡11からなる。主反射鏡11は、例えば、回転放物
面鏡からなる。また、光学系に必要とされない熱を発生
する帯域の光、例えば、赤外の赤外線をカットするフィ
ルタ14を備えている。また、赤外線は主反射鏡などを
加熱する。この熱を処理する(冷却する)ために、主反
射鏡には、ある大きさが必要であり、図に示すランプの
場合は、口径は80mm(8cm)である。
【0027】また、図139は、従来の液晶プロジェク
タ装置に用いられる光源系の一例を示す図である。図に
示すように、ランプ10と、主反射鏡11と、焦点を共
有する回転放物面鏡からなる補助反射鏡16を備えてい
る。これにより、補助反射鏡を備えない場合、捨てられ
ていた前側発散光束を有効利用できる。
【0028】従来例10.次に、ダイクロイックミラー
について説明する。ダイクロイックミラーとは、例え
ば、ガラス板の表面に薄膜を多層にコートしたものであ
る。この薄膜の干渉機能によって一定の角度で入射する
光の内、特定の波長以上の光は反射し、それ以外の光を
透過する。つまり、ダイクロイックミラーは、光学フィ
ルタ機能を果たしているのである。従って、ダイクロイ
ックミラーは、別名でダイクロイックフィルタともいわ
れる。
【0029】問題は、この機能が入射する光の入射角に
よって大きく変化することである。図140及び図14
1は、ダイクロイックミラーの入射角依存性を例示した
ものである。図140,図141は、それぞれ緑及び赤
の入射角依存特性を横軸に入射光の波長、縦軸にP波の
透過率を示している。入射角が±5度振れると、特性が
かなり大きく変化する。入射角の中心値は、薄膜の構造
によってある程度自由に変化させられるが、入射角の分
散が大きいことによるフィルタ機能の低下は、薄膜構成
の本質に依存するもので、これを改良することはできな
い。これは、ダイクロイックミラーに限らず、多層薄膜
の機能を利用するいわば多層薄膜利用素子に固有で、か
つ、本質的な問題点である。
【0030】偏光ビームスプリッターも、薄膜の作用を
利用して偏光分離という機能を実現している多層薄膜利
用素子である。従って、同様に分離特性は、入射角に大
きく依存する。図142,図143,図144は、横軸
に入射光の波長を取り、縦軸にP,S波の透過特性をと
って、偏光ビームスプリッターの入射角依存特性を示し
たものである。図において、TPはP波の透過率、TS
はS波の透過率を示す。THは、P波の透過率TPとS
波の透過率TSの平均を示す。図142は、入射角45
度±0度の場合を示している。また、図143は、入射
角45度−2度=43度の場合を示している。また、図
144は、入射角45度+4度=49度の場合を示して
いる。ダイクロイックミラーと同じく±5度前後の入射
角の変化で特性がかなりシフトする。
【0031】TN型の液晶パネルは、多層薄膜素子でな
いため、その特性の入射角依存性は、多層膜利用素子に
比較すると顕著ではない。とはいうものの、次のような
(a),(b)2つの現象があるので、ある程度は問題
にする必要がある。 (a)液晶の屈折率異方性Δnと液晶の厚さdの積によ
るもの 液晶の屈折率異方性Δnと厚さdの積Δn×dに依存す
る現象で(参考文献:液晶ディスプレイのすべて、株式
会社工業調査会、佐々木昭夫/苗村省平編著、1994
年4月22日初版、p143)、図145に示すよう
に、入射角(視野角)によって特性が変化する。しかも
入射角依存性は入射角の方向によって変化する。図14
6は、この特性の一例である。図146は、1.3イン
チカラー液晶パネルの輝度視覚依存性を示す図であり、
各円が視野角10度を示しており、輝度が入射角の方向
によって変化する場合を示している。図中、値が小さい
ほど高輝度を示している。また、この値は、ラビング方
向が上下方向と左右方向にある場合を示している。例え
ば、図146の場合には、この入射角依存性という現象
は、入射角の広がりが±10〜15度を超えると問題に
なる(参考文献:液晶とディスプレイ応用の基礎、コロ
ナ社、吉野勝美,尾崎雅則著、1994年)。 (b)クロストークによるもの 液晶を封入するガラス板に厚さがあるので、入射角が一
定以上の輝度の高い光が入射する時に生じる現象であ
る。図147は、その原理を示している。一般に、投射
式の場合のように、液晶をドライブするTFT(Thi
n Film Transistor)に高輝度の光が
直接当たると、TFTのトランジスタ回路に暗電流が流
れる。その結果、TFTの形成するメモリの機能を果た
しているコンデンサが早期に放電し、液晶のコントラス
トが低下する。投射型に利用される液晶パネルのTFT
には、この現象を防ぐために、液晶の表面に光を遮光す
るクロムマスクがコートされている。ところが、図に示
すように、入射角が一定以上になると、液晶を封入する
ガラスの液晶の反対側の面で斜めの光が反射し、TFT
をクロムマスクのない裏面から照射する。ガラスの反射
率は4%程度であるが、多結晶シリコン(ポリSi)の
液晶パネルのように、高耐光性のパネルに高密度の光を
照射すると、この現象が問題になる。問題の光を反射す
る面に反射防止対策が必要である。
【0032】次に、ポリマー分散型液晶の場合を考えよ
う。一般に凸レンズと適当な開口絞りを、光がコリメー
トされた光路に設置することによって、傾斜の分散が±
dθの対応する立体角の光だけを通過させるようにでき
る。ポリマー分散型液晶をこのレンズより光源側に設置
すると、分散が最大で±dθの平行光はすべて通過する
が、ポリマー分散型液晶パネルで散乱された光は、散乱
立体角Ωの内のdθの立体角に入る光しか通さない。従
って、分散型液晶のコントラストは、次式のようにな
る。 コントラスト=Ω/{2π(1−Cos dθ)} ≒Ω/{πdθ2 } 逆に、Coのコントラストを要求するとすれば、dθは
次式で与えられる。 dθ=(Ω/π/Co)1/2 Coを100とすれば、dθは、 dθ=3.24 Ω1/2 度 分散型液晶が理想的な特性を示すとしても、分散の許容
値は8度となる。実際には、散乱立体角Ωは、より小さ
い値であるので、ポリマー分散型液晶はクロスダイクロ
や偏光ビームスプリッターなどの薄膜応用素子に近い分
散角許容値しか示さないことを意味している。
【0033】以上のような理由で、従来の投写型液晶プ
ロジェクタにおいては、例えば、図122の主反射鏡1
1とコンデンサレンズ12と投影レンズ50を中心とし
た伝送光学系の設計において、主反射鏡とコンデンサレ
ンズをそれぞれ回転放物面鏡と長焦点レンズにして、系
をテレセントリック(Telecentric)系に近
づけ、光線をできる限り平行照明光とする必要があると
考えられていた。
【0034】テレセントリック系においても問題があ
る。確かにテレセントリック系では、例えば、図138
の回転放物面鏡11の焦点に置かれた部分から出る光は
平行になるが、それ以外の部分から出る光は平行ではな
く傾斜を持つ。この傾斜の最大値dθは、光軸に置かれ
たアーク長lsに比例し、主反射鏡の直径Dm及び主反
射鏡のアスペクト比asrに逆比例することが以下のよ
うにして容易に証明できる。以下、図148,図14
9,図150と数学的記述を用いて説明する。
【0035】
【数1】
【0036】
【数2】
【0037】
【数3】
【0038】
【数4】
【0039】
【数5】
【0040】
【数6】
【0041】
【数7】
【0042】
【数8】
【0043】
【数9】
【0044】
【数10】
【0045】
【数11】
【0046】
【数12】
【0047】テレセントリック系と言えども、アーク長
lsが有限である限り、傾斜の最大値dθを薄膜素子の
許容範囲に抑えるためには、主反射鏡の直径Dmをある
程度大きくする必要がある。例えば、ダイクロイックミ
ラーや偏光分離素子などの薄膜素子の許容範囲を6度と
すると、主反射鏡の直径は、例えば、アーク長5mmの
光源、アスペクト比が2以下の従来の主反射鏡を使う限
り、7.5cm(3インチ)以下にはできないのであ
る。なお、アスペクト比は、主反射鏡の直径Dm/主反
射鏡の長さLmで示される値であり、従来のランプで
は、図138に示すように、主反射鏡のフロントエンド
を光源の位置より前に出して集光効率を高める構造とな
っているために、2程度である。
【0048】従って、テレセントリック系においては、
各光学部品が大きくなり、高価になる。特に、液晶パネ
ルのサイズが大きくなるとTFTのコストだけではな
く、周辺部材のコストがかなり高なる可能性がある。例
えば、TFTの材料としては、移動度が高い多結晶シリ
コン(ポリSi)が理想であるが、ポリSiは、高温処
理の関係で石英ガラスを要求し、この石英ガラスのコス
トが他の部材よりかなり高コストになる。このような理
由で、現在は、サイズの大きい液晶パネルには、石英ガ
ラスを必要としないアモルファスシリコン(α−Si)
が利用されている。現在、投射用として主流の液晶パネ
ルのサイズは、例えば、3インチ(7.62cm)、あ
るいは、3.26インチ(8.28cm)である。
【0049】図138のテレセントリック系の光源を、
3インチないし3.26インチの液晶パネルや、それと
同一サイズのフィルタ系に適用した場合の光源と液晶パ
ネルとの関係を図151に示す。口径が8cmないし9
cmの主反射鏡が、7.62cm〜8.28cmのパネ
ルに、±8度程度の角度分散で平行光を照射している。
【0050】次に、サイズが1.3インチ程度とポリS
iの小さい液晶パネルが使用されている投射装置が製品
化されているので、この光伝送系を考えよう。この場合
も利用されている薄膜素子の性能から主反射鏡の径は、
3インチ程度が必要となる。従って、図152に示すよ
うに、光源からの平行光の一部しか液晶パネルに照射さ
れないことになる。従って、スクリーン上の輝度の低下
は、避けられない。ただし、ポリSiの場合は高移動度
の関係で、例えば、3インチのアモルファスシリコンの
場合より、開口率を倍以上高めて輝度の低下をある程度
防止できる。ただ、光路径が小さくでき光路長が短くで
きるので、装置がコンパクトになって、この点では魅力
のある製品である。半導体技術の進展により、情報通信
機器の小型、軽量化に伴い、情報表示装置としてのプロ
ジェクタに対してもコンパクト化の要求が高まっている
からである。
【0051】従来例11.次に、CRTや液晶パネルに
入力される画像信号について述べる。通常のTV放送で
は、人間の視覚の応答時間特性を考慮して、画像フレー
ムは30ms毎に一枚、特性の画像信号は輝度信号Y、
色差信号U,Vの形で送信されている。これらと赤,
緑,青の色信号の大きさR,G,Bとの間には、次のよ
うな関係があるので、次式を演算することによって、色
信号R,G,Bは、容易に再生できる。 Y=0.30R+0.59G+0.11B (1) U=R−Y (2) V=B−Y (3)
【0052】この原理と人間の視覚の色度空間周波数特
性を利用した信号圧縮によって、放送電波の帯域をせば
めている代表的なものが、NTSCカラーテレビジョン
放送システムである。人間の目の視覚特性が、色に対す
る解像度は、輝度信号に対して低いということを利用し
て、解像度が低くてもよい色差信号U,Vのバンド幅
を、それぞれ1.5MHz及び0.5MHzとし、解像
度が高く要求される輝度信号のバンド幅を4.5MHz
と高めて、放送電波を各家庭に送り込んでいるのであ
る。
【0053】次に、画像信号の符号化の場合について説
明する。画像信号を構成する輝度信号Y及び色差信号
U,Vを独立にディジタル符号に変換する方式を、コン
ポーネント符号化と呼ぶ。その符号化の入力画像信号を
コンポーネント画像信号と称す。
【0054】コンポーネント画像信号Y,U,Vを、あ
るコンポーネント符号化方式で伝送又はメモリ処理をす
るに際し、いかに伝送レート(単位時間当たりに伝送し
得るビット、通常Mb/秒)又は注目画素当たりのデー
タ量を下げるかが課題となる。符号化の方式として、輝
度信号Y、色差信号U,Vをディジタル信号とする時、
人間の視覚特性をどの程度考慮するかによって、例え
ば、次のような3方式のコンポーネント符号化方式が考
えられる。 (A)Y:U:V=4:4:4 (4) (B)Y:U:V=4:2:2 (5) (C)Y:U:V=4:1:1 (6)
【0055】上記の(A)方式は、輝度信号Yと色差信
号(U,V)のディジタルデータの伝送レート(又は注
目画素当たりのデータの個数)がすべて同一であり、人
間の視覚特性を考慮しない、いわゆる基本のものであ
る。また、(B)及び(C)の方式は、輝度信号Yのデ
ィジタルデータの伝送レート(又は注目画素当たりのデ
ータ量)の1/2,1/4に相当する伝送レート(又は
注目画素当たりのデータ量)で、色差信号が処理(伝送
又はメモリ)される人間の視覚特性を考慮したものであ
る。
【0056】当然ながら色差信号の画質は、(A),
(B),(C)の順に劣化してくることは明らかであ
る。人間の目の視覚特性が色に対する解像度は、輝度信
号に対して低いということから、上記(B)及び(C)
の手法は、実用上問題なく使用されている。
【0057】例えば、4:2:2の一例として、図15
3に代表例を示す(参考文献「テレビ信号のディジタル
回路」、コロナ社江藤、阿知葉、1989.9.25日
初版p8〜p10)。この図153のパラメータによる
と、例えば、伝送レート(Mb/s)は、直列伝送方式
で、216Mb/s(=8ビット×13.5M+8ビッ
ト×6.75M×2)、8本のデータ線と1本のクロッ
ク計9本の伝送路による並列伝送方式では、1本の伝送
路当たり27Mb/s(13.5M+6.75M×2)
である。実際には、冗長ビットを必要とする。例えば、
冗長ビットを8ビットのデータに対して1ビットと仮に
設定すると、直列伝送方式では、243Mb/s(=9
×13.5M+9×6.75×2)となる。
【0058】また、輝度信号の伝送路と色差信号の伝送
路を2本に並列に分離した場合(冗長ビットは省略)、
上記の計算を利用すると輝度信号及び色差信号(U,
V)各々108Mb/sとなる。これに、108Mb/
sのクロック伝送路が1本加わることになる。いずれに
しても、概略100Mb/s前後の伝送レートに耐える
伝送路を必要とする。上記(B)に示した4:2:2の
符号化方式は、ディジタルテレビジョンのスタジオ及び
ディジタルVTRのDIフォーマットに用いられている
CCIR(CONSULTIVE COMMITTEE
INTERNATIONAL RADIO)総会の勧
告の規格である。なお、参考として、図154には、同
じ先の文献「テレビ信号のディジタル回路」(p10)
にあるHDTV符号化方式案を示す。このHDTV符号
化方式の場合、並列方式では、148.5Mb/s(7
4.25M+37.125M×2)、直列伝送では、1
188Mb/s(148.5M×8)を必要とする。
【0059】(C)方式の4:1:1の場合では、同じ
く伝送路を2本並列に分離した場合(冗長ビットは省
略)、輝度信号は、108Mb/s、色差信号(U,
V)は、54Mb/sとなる。
【0060】ところで、上記(C)方式の4:1:1の
場合のコンポーネント信号より、更に、色差信号伝送レ
ート(又は注目画素当たりのデータ量)を低くおさえた
場合(例えば、4:0.5:0.5=8:1:1)、画
質は当然ながら劣化する。しかし、全体としての画像デ
ータ量が減り、ディジタル映像機器では使用するメモリ
容量の縮少、回路規模の縮少及び消費電力の縮少も見込
まれるとともに、伝送レートを同一にしている時は、画
像データ量が減少している分だけ所定の情報(例えば、
1フレームのデータ)を、短い時間で伝送することが可
能である等の利点がある。あるいは、冗長データ、文字
データ、暗号化データを所定時間内で多く伝送すること
も可能である。
【0061】しかしながら、従来では、これらの利点と
画質の劣化という両者を勘案して、実用的なレベルの符
号化方式として、4:1:1としているのが実情であ
る。
【0062】図155,図156,図157は、先に説
明した4:4:4,4:2:2及び4:1:1の各方式
の画素構成のモデルを各々示したものである。
【0063】なお、従来の信号処理装置として、4:
4:4の輝度信号Y、色差信号U,Vからなるコンポー
ネント画像信号を入力し、4:2:2又は4:1:1の
輝度信号Y、色差信号U,Vを出力するものがある。こ
の信号処理装置は、輝度信号Yと色差信号U,Vに対し
て、標本化周波数比4:2:2又は4:1:1に係わる
所定のフィルタリング処理を施すものである。4:4:
4の符号化方式を4:2:2又は4:1:1の符号化方
式に変換するという方式変換が、図158に示す信号処
理ブロックで実施されることは、周知の事実である。
【0064】従来例12.従来、画像情報は、最終的な
映像の縦横比にあわせて、映像ソースが作成されてい
た。また、画像生成手段が用いる液晶パネルも、その縦
横比で作成されていた。図159を用いて説明する。図
159は、従来の画像生成装置の一例を示す図である。
この従来例の画像生成装置においては、液晶パネル91
0は、生成したい画像の縦横比と一致する縦横比を備え
ている。例えば、生成したい画像の縦横比が縦:横=
3:4であれば、液晶パネル910の物理的形状が縦:
横=3:4の縦横比をもっている。また、液晶パネル9
10に入力される画像信号900は、液晶パネル910
の持つ縦横比と同一の縦横比を持つ画像信号である。
【0065】画像生成手段920は、液晶パネル910
に画像信号900を入力する。また、画像生成手段92
0は、入力した画像信号900に応じて、光905を光
変調させ、光変調された画像930を生成する。
【0066】従来の画像生成装置は、以上のように構成
されているので、入力される映像ソースの持つ縦横比に
対応した液晶パネルを用いなければならないという制限
があった。また、最終的にユーザの目に触れる映像のア
スペクト比(縦横比)に対応した液晶パネルを用いなけ
ればならないという制限があった。
【0067】この制限は、一般に光源の光路の断面は円
形であるので、例えば、縦横比が9対16と大きいハイ
ビジョンTVの場合には、光源の利用効率を極端に低下
させる。例えば、正四角形のパネルではこれによる利用
効率は64%であるのに対して、9対16の場合は54
%となる。また、ポリSiのTFTのような小サイズを
追求して、コスト低減を図る場合には、一枚の石英基板
基板からのできるだけ多数取りができる形状が要求され
る。従って、パネルの縦横比は、画像信号によらずに、
これらを考慮して決定するのが理想である。
【0068】
【発明が解決しようとする課題】従来の液晶プロジェク
タ装置では、以下のような課題があった。
【0069】第1の課題として、光学部品の多さと光学
構造の複雑さがある。図123の従来例では、光源の白
色光を第1及び第2のダイクロイックミラーと複数の反
射ミラーを用いて、赤色,緑色,青色の三原色に分光し
て、この分光した各単色光を各三原色の赤色,緑色,青
色の液晶パネルたる光変調手段で各単色光の強弱をつけ
た上で、再び第3及び第4のダイクロイックミラーで色
合成する。この場合R,G,Bの光路がそれぞれに異な
る。そのため、構成部品である単純反射ミラーやダイク
ロがモジュール化されていないので、光学系を構成する
光学部品が多くなり、しかも構造が複雑となる。
【0070】第2の課題は、部品数を極力減少するため
に、クロスダイクロを使うと次のような問題点が新しく
生じることである。即ち、少なくとも一方のクロスダイ
クロとパネルの距離が接近してクロスダイクロの継ぎ目
がスクリーン上に映し出されるので、継ぎ目のない高価
なプリズムクロスダイクロを使う必要があることであ
る。
【0071】第3の課題は、液晶プロジェクタに用いる
照明器のサイズと、投写レンズのサイズに比べて、液晶
パネルやダイクロイックミラーが小型化したことにより
生ずる構造上の問題点である。液晶パネルが3インチか
ら1インチ以下のサイズになってくるに従い、反射ミラ
ーやダイクロイックミラーも小さくなり、装置全体がコ
ンパクトになっている。一方、照明器は、十分な明るさ
を出すためには、ある程度以下のサイズにすることがで
きない。また、投写レンズのサイズも比較的大きなもの
を使用しなければならない。このように、液晶プロジェ
クタの入力側と出力側に大きなサイズを持った照明器と
投写レンズを配置しなければならないという課題が生ず
る。今後も液晶パネルのサイズは、小型化していくこと
が考えられるのに対し、照明器のサイズと投写レンズの
サイズを小さくすることはあまり望めない。照射器のサ
イズと液晶パネルのサイズに大きな差がある場合には、
光が有効利用されない。有効利用するためには、照射さ
れる光の光径を絞る必要があり、照射器と液晶パネルの
間に所定の光路長を保つ必要がある。このように、サイ
ズの異なる部品を効率よく配置するとともに、必要な光
路長を確保し、しかも装置全体をコンパクトにするため
に装置の最適な構造及び部品の最適な配置が重要な課題
となる。
【0072】第4の課題として、光源のランプ10から
赤色,緑色,青色の画像合成に至るまでの光路長に赤,
青と緑で差があることである。特に、赤色,青色の液晶
パネル30,32面上の照度分布が緑色の液晶パネル3
1と異なることが問題として上げられる。その理由は、
ランプのアーク長の存在により、たとえ完全回転放物面
の主反射鏡11を用いても完全な平行光ではないため
に、光源からの距離が長くなればなるほど中心が明る
く、周辺が暗いという照度分布の差が最長の光路をたど
る赤色や青色の液晶パネルに発生し易いことにある。こ
れを補正するためには、公知の映像信号補正回路(図示
せず)から映像信号回路に対して、ホワイトバランス補
正信号を与える必要がある。しかし、補正量を多く施す
と、本来持ち合わせている階調表示能力を制限すること
となる。つまり、結果として光路長の差に起因したホワ
イトバランスの崩れという問題と、それを補正すると新
たに投写画像の階調性の低下という問題が発生しやす
い。
【0073】第5の課題として、光路長が異なるという
非対称な光路を持つ装置では、三原色の色のずれを防止
するために、赤色,緑色,青色の3つの各液晶パネルの
相互の画素単位の精密な位置あわせ(コンバーゼンス)
が必要となる点があげられる。これは、製造工程の調整
時間を多くを必要とすることにつながるのである。
【0074】第6の課題は、発熱が多く、耐光性の低い
偏光膜が液晶パネルと接近して取り付けられているの
で、サイズの小さい液晶では、その耐光強度が偏光膜に
よって決まることである。そのため、出力光束の大きい
液晶ディスプレイ装置では、偏光膜に代わる方式を利用
する必要がある。現在代替案として、ポリマー分散型の
液晶材料を使う方式や偏光変換子を使う方式が提案され
ている。
【0075】第7の課題は、偏光変換子に関するもので
ある。断面が円形の光源から出た光束が偏光変換子を通
過すると、縦横比が2対1の矩形断面の光束に変形され
る。ところが、液晶パネルの最適形状は、正四角形か、
せいぜい縦横比4対3であるので、光束が有効に利用さ
れないことになる。この欠点を補うために、シリンドリ
カルレンズを使って光束の縦横比を変化させてから、薄
膜素子に光束を入力する場合が考えられるが、シリンド
リカルレンズを使うと、その後に設置された各種の薄膜
素子にとって重要な光線の傾きの分散が縦横で異なる光
束ができて画像品質の低下をきたす可能性がある。
【0076】第8の課題について述べる。ダイクロイッ
クミラーや偏光ビームスプリッターなどの薄膜利用素子
は、入射光の入射角に存在する分散に対する許容値が低
い。一方、光源のギャップ長には、長寿命を求めると、
ある程度の長さが要求される。その結果、放射光の角度
の分散値を低く抑えるためには、光源系の主反射鏡の径
をある程度大きくする必要がある。以上のような理由
で、ダイクロイックミラーや偏光ビームスプリッターの
特性を所望のものにするには、サイズをある程度大きく
する必要がある。しかもこれらの薄膜利用素子は、いず
れも薄膜塗布面を45度程度に傾けて設置しなければな
らないので、面積的な大きさがそのまま体積的な大きさ
となる。その結果、光学系の体積が大きくなる。
【0077】第9の課題として、液晶パネルと光投写用
の投写レンズ間に、光路長が長い合成用のダイクロイッ
クミラー系が介在するために、液晶パネルと投写レンズ
間の光路長が長くなる結果、単純なテレセントリック系
では、いわゆる光の蹴られが発生し、薄暗い投写画像と
なりやすいことがある。図160は、光の蹴られを説明
する図である。並行光線は、光路長の長短に関わりなく
液晶パネルに照射され利用できるが、光線Aと光線B
は、光路長によって利用できる場合と、利用できない場
合がある。光路長が短い光路Aの場合は、光線Aと光線
Bをいずれも利用できる。しかも、光路長が長い光路B
の場合は、光線Aは利用できず、光線Bまでしか利用で
きない。従って、光路長をできるだけ小さくして、光の
有効利用を図る必要がある。
【0078】第10の課題として、投射装置とスクリー
ンの距離が一定でないフロント型の投射装置では、液晶
パネルと光投写用の投写レンズ間に、コストが無視でき
ない合成用のダイクロイックミラーが必要であるが、投
射装置とスクリーンの距離が一定なリア型の投射装置の
場合には、これが不要であることがあげられる。
【0079】第11の課題として、従来の装置では、ダ
イクロイックミラーのサイズの大きさが、そのまま面積
当たりのコストが高い液晶パネルのサイズを大きくして
いることがある。液晶素子は、ダイクロイックミラーの
ような薄膜利用素子よりも本来的に入射光の分散に対す
る許容値が大きいにも関わらず、従来は単純なテレセン
トリック系が使われているので、ダイクロイックミラー
の等価サイズと等しいサイズの液晶パネルが使われてい
るのである。
【0080】第12の課題は、ポリSiのパネルに関す
るものである。ポリSiの液晶パネルでは、高価な石英
ガラスが使われているので、面積を小さくする必要があ
るが、α−Siのものに比較すると、同一面積ではるか
に開口率が高く取れるので、パネルのサイズをはるかに
小さくできる。従って、特に、ポリSiの液晶パネルに
は、小さい面積に有効に光線を照射する方法の開発が切
望される。
【0081】第13の課題は、液晶を封入するガラス板
に厚さがあるので、入射角が一定以上の輝度の高い光が
入射する時に、クロストークが生じる。図147は、そ
の原理を示している。一般に、投射式の場合のように、
液晶をドライブするTFTに高輝度の光が直接当たる
と、TFTのトランジスタ回路に暗電流が流れる。その
結果、TFTの形成するメモリの機能を果たしているコ
ンデンサが早期に放電し、液晶のコントラストが低下す
る。投射型に利用される液晶パネルのTFTには、この
現象を防ぐために、液晶の表面に光を遮光するクロムマ
スクがコートされている。ところが、図に示すように、
入射角が一定以上になると、液晶を封入するガラスの液
晶の反対側の面で斜めの光が反射し、TFTをクロムマ
スクのない裏面から照射する。ガラスの反射率は、4%
程度であるが、ポリSiの液晶パネルのように、高耐光
性のパネルに高密度の光を照射すると、この現象が問題
になる。防止対策が不可欠である。
【0082】第14の課題として、光源系に用いる主反
射鏡のアスペクト比が小さいために、同一径、同一光源
長でも、主反射鏡から放射される光の傾きの分散が大き
くなってしまっていることがあげられる。小さいアスペ
クト比が採用されているのは、アスペクト比が小さいほ
ど、主反射鏡の集光効率が上がるからである。
【0083】第15の課題として、従来の液晶プロジェ
クタ装置では、人間の視覚特性を十分利用した信号処理
及び光変調処理及び画像合成処理を行なっていない点が
あげられる。このため、従来方式では、画質を上げるに
は、液晶パネルの画素サイズの微細化、白色光源のパワ
ーアップが必要となる。そこで、輝度に対しては、解像
度が高く、色に対しては、解像度が輝度に比較して低い
という人間の視覚特性に適応した信号の分担及び演算処
理が望まれていた。また、その信号に適した液晶パネル
の画素サイズの適正化及びより単純な画像合成処理が望
まれていた。
【0084】第16の課題は、一般に光源の光路の断面
は円形であるので、例えば、縦横比が9対16と大きい
ハイビジョンTVの場合には、光源の利用効率を顕著に
低下させることである。例えば、正四角形のパネルで
は、これによる利用効率は、64%であるのに対して、
9対16の場合は54%となる。また、ポリSiのTF
Tのような小サイズを追求して、コスト低減を図る場合
には、一枚の石英基板からのできるだけ多数取りができ
る形状が要求される。従って、パネルの縦横比は、画像
信号によらずに、これらを考慮して決定するのが理想な
のである。
【0085】この発明は、上記のような複数の課題を解
消することによって、構成部品が少なく、コンパクト
で、しかも人間の視覚特性に合わせた構成で、高精細な
投写画像、例えば、高精細なカラー投写画像を実現する
ことができるプロジェクタ装置を得ることを目的とす
る。
【0086】
【課題を解決するための手段】この発明の画像生成装置
は、以下の構成のカラー処理部を有することを特徴とす
る。 (a)第1〜第3の光変調器、(b)第1の波長を持つ
光を反射させる第1の反射面と、第1の反射面と交差し
ており、第2の波長を持つ光を反射させる第2の反射面
とを備え、その他の波長を持つ光を通過させることによ
り、3種の光を出力する波長分離モジュール、(c)上
記3種の光が上記第1〜第3の光変調器により変調され
た後、これらを入力し、入力光の内、第1の波長を持つ
光を反射させる第1の反射面と、第2の波長を持つ光を
反射させる第2の反射面とを備え、その他の波長を持つ
光を通過させることにより、3種の光を合成して画像を
生成する波長合成モジュール、(d)上記波長分離モジ
ュールと波長合成モジュールを重ねるとともに、上記波
長分離モジュールと波長合成モジュールの間に所定の間
隔を与えるスペーサ、(e)上記波長分離モジュールと
波長合成モジュールの間に、上記スペーサを含めて光路
を設定する光路接続モジュール。
【0087】上記画像生成装置は、更に、光を放射する
照明器と投写レンズを備え、照明器及び光変調器の配置
位置とサイズ、及び、投写レンズの配置位置とサイズと
のいずれかにより上記スペーサの間隔を決定することを
特徴とする。
【0088】この発明の画像生成装置は、以下の構成の
カラー処理部を有することを特徴とする。 (a)第1〜第3の光変調器、(b)第1の波長を持つ
光を反射させる第1の反射面と、第1の反射面と第1の
反射面の対角線上で交差しており、第2の波長を持つ光
を反射させる第2の反射面とを備え、その他の波長を持
つ光を通過させることにより、3種の光を出力する波長
分離モジュール、(c)上記3種の光が上記第1〜第3
の光変調器により変調された後、これらを入力し、入力
光の内、第1の波長を持つ光を反射させる第1の反射面
と、第1の反射面と第1の反射面の対角線上で交差して
おり、第2の波長を持つ光を反射させる第2の反射面と
を備え、その他の波長を持つ光を通過させることによ
り、3種の光を合成して画像を生成する波長合成モジュ
ールであって、波長分離モジュールの配置された位置か
ら3次元方向のいずれの方向に対してもずれた位置に配
置された波長合成モジュール、(d)上記波長分離モジ
ュールと波長合成モジュールの間に光路を設定する光路
接続モジュール。
【0089】この発明の画像生成装置は、以下の構成の
カラー処理部を有することを特徴とする。 (a)並列に並べられた色表示用の第1と第2と第3の
光変調器、(b)上記第1の光変調器の光の入射側にお
かれた波長分離モジュール、(c)上記第1の光変調器
の光の出射側におかれた波長合成モジュール、(d)上
記光分離モジュールと波長合成モジュールと、上記第2
と第3の光変調器それぞれとの間に光路を設定する反射
ミラーを有する光路接続モジュール、(e)上記波長分
離モジュールと波長合成モジュールの間にあって、第1
と第2と第3の光変調器を通過する光路の全体の光路長
をほぼ等しくし、投写レンズまでの距離を等しくするた
め、上記第2、及び、第3の光変調器を通過する光路に
設けられた屈折率が空気より大きい液。
【0090】上記波長分離モジュールは、クロスダイク
ロイックミラーを備え、クロスダイクロイックミラーを
第1の箱体の中に収納し、屈折率が空気より大きい液に
浸したことを特徴とする。
【0091】上記波長合成モジュールは、クロスダイク
ロイックミラーを備え、クロスダイクロイックミラーを
第2の箱体の中に収納し、屈折率が空気より大きい液に
浸したことを特徴とする。
【0092】上記波長分離モジュールのクロスダイクロ
イックミラーと、上記波長合成モジュールのクロスダイ
クロイックミラーは、異なる特性を持つことを特徴とす
る。
【0093】上記波長分離モジュールと波長合成モジュ
ールは、1つのクロスダイクロイックミラーの異なる部
分により構成され、1つの波長分離合成モジュールを構
成するとともに、このクロスダイクロイックミラーを第
3の箱体の中に収納し、屈折率が空気より大きい液に浸
したことを特徴とする。
【0094】上記波長分離モジュールと波長合成モジュ
ールは、クロスダイクロイックミラーを備え、クロスダ
イクロイックミラーは、板状で薄膜を塗布された2つの
面が交差線上で切れ目なく連続につながるように加工さ
れていることを特徴とする。
【0095】上記いずれかの箱体の適当な部分に、偏光
膜を設置したことを特徴とする。
【0096】上記波長分離モジュールの光の入口に、円
錐状の光束をほぼ円筒状の光束に変えるレンズが設置さ
れていることを特徴とする。
【0097】上記波長分離モジュールの光の出口に、円
筒状の光束をほぼ円錐状の光束に変えるレンズが設置さ
れていることを特徴とする。
【0098】上記波長合成モジュールの光の入口に、円
錐状の光束をほぼ円筒状の光束に変えるレンズが設置さ
れていることを特徴とする。
【0099】上記レンズは、複数のレンズからなるレン
ズ群であることを特徴とする。
【0100】上記レンズは、上記いずれかの箱体に一体
ものとしてモールドされたプラスチックレンズであるこ
とを特徴とする。
【0101】上記レンズは、空気より屈折率の大きい液
の中に形成された空気レンズであることを特徴とする。
【0102】上記光路接続モジュールは、上記波長分離
モジュールから出た光を反射し、その光の方向をこれと
接続されている波長分離モジュールの入射光線とほぼ直
角に曲げる第1と第2の反射ミラーを備えた第1種の光
路接続モジュールを有することを特徴とする。
【0103】上記光路接続モジュールは、上記波長分離
モジュールから出た光を反射し、その光の方向をこれと
接続されている波長分離モジュールの入射光線とほぼ平
行に曲げる第1と第2の反射ミラーを備えた第2種の光
路接続モジュールを有することを特徴とする。
【0104】上記光接続モジュールは、第1と第2の曲
面反射ミラーを備え、上記波長分離モジュールから出た
光を第1の曲面反射ミラーで反射し、上記光接続モジュ
ールのほぼ中央で集光した後、この光を第2の曲面反射
ミラーに導き、第2の曲面反射ミラーは、この光を平均
して90度曲げて平行線に換え、これを波長合成モジュ
ールに導くように構成されたことを特徴とする。
【0105】上記第1と第2の反射ミラーの少なくとも
いずれか一方に、偏光子を備えたことを特徴とする。
【0106】上記光路接続モジュールの光の入口に、円
錐状の光束をほぼ円筒状の光束に変えるレンズが設置さ
れていることを特徴とする。
【0107】上記光路接続モジュールの光の出口に、円
筒状の光束をほぼ円錐状の光束に変えるレンズが設置さ
れていることを特徴とする。
【0108】上記レンズは、上記いずれかの箱体に一体
ものとしてモールドされたプラスチックレンズであるこ
とを特徴とする。
【0109】上記レンズは、複数のレンズからなるレン
ズ群であることを特徴とする。
【0110】上記レンズは、空気より屈折率の大きい液
の中に形成された空気レンズであることを特徴とする。
【0111】上記光路接続モジュールは、波長分離モジ
ュール、波長合成モジュールと一体構造であることを特
徴とする。
【0112】上記光接続モジュールの入口ないし中央部
ないし出口には、赤,緑,青色の信号を変調する光変調
器が置かれ、光変調器は、第4の箱体の中に収納され、
その全体ないし一部が屈折率が空気より高い液に浸され
ていることを特徴とする。
【0113】上記第4の箱体の出口は、平面で反射防止
コートが施されていることを特徴とする。
【0114】上記第4の箱体の出口は、液晶パネルへ直
接光が戻ることを防止するために凹面となっていること
を特徴とする。
【0115】上記第4の箱体の出口は、液晶パネルへ直
接光が戻ることを防止するために液晶パネルに対して所
定の角度を持った平面となっていることを特徴とする。
【0116】上記光変調器は、液晶パネルであることを
特徴とする。
【0117】上記液晶パネルは、透過型であることを特
徴とする。
【0118】上記液晶パネルは、サイズの小さい多結晶
シリコンを用いた液晶パネルであり、サイズがほぼ1.
3インチか、それ以下であることを特徴とする。
【0119】上記液晶パネルは、赤用,緑用,青用の液
晶パネルであり、STN型液晶パネルであることを特徴
とする。
【0120】上記液晶パネルの内、サイズの小さい多結
晶シリコンを用いた液晶パネルは、光線束の集束する位
置近傍に配置されたことを特徴とする。
【0121】上記3種の液晶パネルの内、緑用の液晶パ
ネルに輝度信号が乗せられていることを特徴とする。
【0122】上記輝度信号の乗せられた緑用の液晶パネ
ルは、赤用,青用の液晶パネルより高精細であることを
特徴とする。
【0123】上記輝度信号が乗せられた緑用の液晶パネ
ルのサイズは、1.3インチかそれ以上であることを特
徴とする。
【0124】上記液晶パネルの製造工程で、製造工程に
おける歩留まりの限界線を緑用の液晶パネルで最も厳し
く定め、上記製造工程で緑用の液晶パネルをまず選択
し、次に赤用の液晶パネルの製造工程における歩留まり
の限界線を緑用の液晶パネルより低めに設定して赤用の
液晶パネルを選択し、最後に青用の液晶パネルを最低の
歩留まり限界線で選択する段階的検査基準を持つ検査方
法により製造された液晶パネルを有することを特徴とす
る。
【0125】上記液晶パネルは、ポリマー分散型液晶パ
ネルであり、波長分離モジュールの出口近傍にポリマー
分散型液晶パネルとその直後に集光レンズを設置し、集
光レンズによって結像される光源像と同程度の小孔を有
するパネルを光接続モジュールのほぼ中央に設置して、
液晶パネルのコントラストを向上させることを特徴とす
る。
【0126】上記液晶パネルは、ポリマー分散型液晶パ
ネルであり、波長合成モジュールの入口近傍に、ポリマ
ー分散型液晶パネルを設置し、波長合成モジュールの出
口側にレンズを設け、そのレンズのほぼ焦点位置に小孔
を有するパネルを配置し、液晶パネルのコントラストを
向上させることを特徴とする。
【0127】上記ポリマー分散型液晶パネルの緑用の液
晶パネルを赤用,青用の液晶パネルより高精細なものと
し、緑用の液晶パネルに輝度信号を乗せた信号を与える
ことを特徴とする。
【0128】上記液晶パネルの製造工程で、製造工程に
おける歩留まりの限界線を緑用の液晶パネルで最も厳し
く定め、上記製造工程で緑用の液晶パネルをまず選択
し、次に赤用の液晶パネルの製造工程における歩留まり
の限界線を緑用の液晶パネルより低めに設定して赤用の
液晶パネルを選択し、最後に青用の液晶パネルを最低の
歩留まり限界線で選択する段階的検査基準を持つ検査方
法により製造された液晶パネルを有することを特徴とす
る。
【0129】上記画像生成装置は、更に、以下の構成の
偏光処理部を有することを特徴とする。 (a)光を入力して偏光方向が異なる第1の光線と第2
の光線に分離して、第1の光線を上記波長分離モジュー
ルに出力する偏光分離モジュール、(b)第2の光線を
入力するとともに、画像信号を入力し、入力した光の偏
光状態を画像信号に応じて変調し、変調された光を出力
する第4の光変調器、(c)上記第1と第2の2種の光
線を入力し、これらを合成して1つの画像を生成する偏
光合成モジュール、(d)上記第2の光線の光路上で、
偏光分離モジュール、偏光合成モジュールとの間にあっ
て、偏光分離モジュールから出力された光を光変調器を
介して、偏光合成モジュールへ導くように、第2の光路
を接続する第2の光路接続モジュール。
【0130】上記偏光分離モジュールと偏光合成モジュ
ールは、共有の偏光分離板を有し、上記偏光分離モジュ
ールと偏光合成モジュールが1つの偏光分離板の異なる
部分を使用することにより、偏光分離モジュールと偏光
合成モジュールが1つのモジュールを構成することを特
徴とする。
【0131】上記偏光分離モジュールと偏光合成モジュ
ールは、共有の偏光分離プリズムを有し、上記偏光分離
モジュールと偏光合成モジュールは、1つの偏光分離プ
リズムの異なる部分を使用することを特徴とする。
【0132】上記画像生成装置は、更に、以下の構成の
偏光処理部を有することを特徴とする。 (a)輝度表示用の第4の光変調器、(b)上記波長分
離モジュールの光の入射側に設けられた光分離用の偏光
分離モジュール、(c)上記波長合成モジュールの光の
出射側に設けられた光合成用の偏光合成モジュール、
(d)上記光分離モジュールと偏光合成モジュールと第
4の光変調器との間に光路を設定する反射ミラーを有す
る第2の光路接続モジュール。
【0133】上記カラー処理部と、上記偏光処理部の偏
光分離モジュールと偏光合成モジュールを第1層に設
け、上記偏光処理部の第4の光変調器と第2の光路接続
モジュールを第2層に設けたことを特徴とする。
【0134】上記画像生成装置は、更に、照明器と投写
レンズを備え、照明器と投写レンズを、上記第1層を間
に挟み第2層の反対側にある第3層に設けたことを特徴
とする。
【0135】上記偏光分離モジュールの上記第2の光線
の出口に、光線に直角に配置された反射ミラーを備えた
ことを特徴とする。
【0136】上記偏光分離モジュールと偏光合成モジュ
ールの少なくともいずれか一方を、上記波長分離モジュ
ールと波長合成モジュールのいずれかと一体化して、1
つのモジュールを構成することを特徴とする。
【0137】上記偏光分離モジュールと偏光合成モジュ
ールの少なくともいずれか一方を、ガラス基板上に多層
膜をコートした偏光分離板により構成したことを特徴と
する。
【0138】上記偏光分離板は、第5の箱体の中に収納
され、屈折率が偏光分離板の基板材料とほぼ同じ液に浸
されていることを特徴とする。
【0139】上記偏光分離モジュールの光の入口に、円
錐状の光束をほぼ円筒状の光束に変えるレンズが設置さ
れていることを特徴とする。
【0140】上記偏光合成モジュールの第2の光路の入
口に、円錐状の光束をほぼ円筒状の光束に変えるレンズ
が設置されていることを特徴とする。
【0141】上記レンズは、上記第5の箱体に一体もの
としてモールドされたプラスチックレンズであることを
特徴とする。
【0142】上記レンズは、複数のレンズからなるレン
ズ群であることを特徴とする。
【0143】上記レンズは、空気より屈折率の大きい液
の中に形成された空気レンズであることを特徴とする。
【0144】上記光路接続モジュールは、第2の光線を
反射して、その方向をほぼ直角に曲げる反射ミラーを備
えたことを特徴とする。
【0145】上記反射ミラーは、第4の光変調器の両側
に配置され、第2の光線を第4の光変調器に入力する第
1の反射ミラーと、第4の光変調器から出力される光線
を偏光合成モジュールに入力する第2の反射ミラーとを
備えたことを特徴とする。
【0146】上記第1と第2の反射ミラーと第4の光変
調器は、第6の箱体の中に収納されて、第4の光変調器
を構成するガラス板の屈折率とほぼ同様の屈折率を持つ
液に浸されていることを特徴とする。
【0147】上記偏光分離モジュール、偏光分離モジュ
ールは、上記波長分離モジュール、波長合成モジュール
と一体構造であることを特徴とする。
【0148】偏光分離モジュールの出力光路に偏光特性
を改善するための偏光膜を設置したことを特徴とする。
【0149】上記偏光処理部から出力される第1の光線
は、上記波長分離モジュールに入力され、この第1の光
線の光路に置かれた液晶パネルは、色信号に対応して設
けられ、画像中の青,緑又は赤の強度を示す色信号を変
調することを特徴とする。
【0150】上記偏光処理部には、第4の変調器とし
て、カラー処理部にある液晶パネルとは異なる輝度用の
液晶パネルが設置されていることを特徴とする。
【0151】上記輝度用の液晶パネルのサイズ及び精細
度は、カラー処理部に設置された液晶パネルのサイズ及
び精細度と同じか、それ以上であることを特徴とする。
【0152】上記輝度用の液晶パネルは、カラー処理部
のカラー用の液晶パネルと同じルールサイズのTFTを
搭載し、形状的に相似で面積が4倍であるように、一枚
の基板から多数取りされることを特徴とする。
【0153】上記輝度用、カラー用の液晶パネルを製造
工程で一枚の基板から多数取りするに際して、製造工程
における歩留まりの限界線を輝度用の液晶パネルで最も
厳しく定め、上記製造工程で輝度用の液晶パネルをまず
選択し、次に緑用の液晶パネルの歩留まり限界線を輝度
用の液晶パネルより低めに設定して緑用の液晶パネルを
選択し、次に赤用の液晶パネルの歩留まり限界線を緑用
の液晶パネルより低めに設定して選択し、最後に青用の
液晶パネルを最低の歩留まり限界線で選択する段階的検
査基準を持つ検査方法により製造された液晶パネルを有
することを特徴とする。
【0154】上記カラー処理部の液晶パネルは、STN
型液晶パネルであり、上記偏光処理部の液晶パネルは、
TN型液晶パネルであることを特徴とする。
【0155】この発明の画像生成装置は、以下の要素を
有するカラー処理部を備えたことを特徴とする。 (a)第1の波長を持つ光を反射させる第1の反射面
と、第1の反射面と交差しており、第2の波長を持つ光
を反射させる第2の反射面とを備え、その他の波長を持
つ光を通過させることにより、3種の光を出力する波長
分離モジュール、(b)上記波長分離モジュールの第1
の反射面と第2の反射面のいずれにもほぼ垂直に配置さ
れ、上記波長分離モジュールから出力された3種の光の
内のそれぞれ1種の光を入力するとともに、画像信号を
入力し、入力した光の偏光状態を画像信号に応じて変調
し、変調された光を出力する第1〜第3の光変調器、
(c)上記波長分離モジュールと第1〜第3の光変調器
との間にあって、波長分離モジュールから出力された3
種の光を光変調器へ導くように光路を接続する光路接続
モジュール、(d)上記第1〜第3の光変調器により変
調された3種の光をそれぞれ入力するとともに、3種の
光を合成して画像を生成する第1〜第3のレンズ。
【0156】上記画像生成装置は、更に、以下の構成の
偏光処理部を有することを特徴とする。 (a)光を入力して偏光方向が異なる第1の光線と第2
の光線に分離して、第1の光線を上記波長分離モジュー
ルに出力する第1の偏光ビームスプリッター、(b)第
2の光線を入力するとともに、画像信号を入力し、入力
した光の偏光状態を画像信号に応じて変調し、変調され
た光を出力する第4の光変調器、(c)上記第4の光変
調器により変調された光を入力して、上記第1〜第3の
レンズから出力される光と合成する第4のレンズ。
【0157】上記第1〜第3の光変調器は、緑用,赤
用,青用の液晶パネルであり、緑用の液晶パネルは、赤
用,青用の液晶パネルより高精細とし、緑用の液晶パネ
ルの入力信号を輝度信号を乗せた緑色の信号で変調する
ことを特徴とする。
【0158】上記液晶パネルの製造工程で、製造工程に
おける歩留まりの限界線を緑用の液晶パネルで最も厳し
く定め、上記製造工程で緑用の液晶パネルをまず選択
し、次に赤用の液晶パネルの製造工程における歩留まり
の限界線を緑用の液晶パネルより低めに設定して赤用の
液晶パネルを選択し、最後に青用の液晶パネルを最低の
歩留まり限界線で選択する段階的検査基準を持つ検査方
法により製造された液晶パネルを有することを特徴とす
る。
【0159】上記第1〜第3の光変調器は、緑用,赤
用,青用の液晶パネルであり、上記第4の液晶パネル
は、輝度用の液晶パネルであり、上記輝度用の液晶パネ
ルのサイズ及び精細度は、カラー処理部に設置された液
晶パネルのサイズ及び精細度と同じか、それ以上である
ことを特徴とする。
【0160】上記輝度用の液晶パネルは、カラー処理部
のカラー用の液晶パネルと同じルールサイズのTFTを
搭載し、形状的に相似で面積が4倍であるように、一枚
の基板から多数取りされることを特徴とする。
【0161】上記輝度用、カラー用の液晶パネルを製造
工程で一枚の基板から多数取りするに際して、製造工程
における歩留まりの限界線を輝度用の液晶パネルで最も
厳しく定め、上記製造工程で輝度用の液晶パネルをまず
選択し、次に緑用の液晶パネルの歩留まり限界線を輝度
用の液晶パネルより低めに設定して緑用の液晶パネルを
選択し、次に赤用の液晶パネルの歩留まり限界線を緑用
の液晶パネルより低めに設定して選択し、最後に青用の
液晶パネルを最低の歩留まり限界線で選択する段階的検
査基準を持つ検査方法により製造された液晶パネルを有
することを特徴とする。
【0162】上記赤用,青用の液晶パネルは、STN型
液晶パネルであることを特徴とする。
【0163】光を放射する光源と、光を反射する主反射
鏡と、主反射鏡で集光されない光を光源に戻す補助反射
鏡とを備え、液晶パネルに照射する円錐状の光線束を発
生することを特徴とする。
【0164】上記補助反射鏡は、上記光源を略中心とす
る球面状の反射鏡であることを特徴とする。
【0165】上記補助反射鏡は、リング型をしているこ
とを特徴とする。
【0166】上記補助反射鏡を複数備えたことを特徴と
する。
【0167】上記照明器は、更に、集光レンズを備え、
主反射鏡からの光を集光して円錐状の光線束を発生させ
ることを特徴とする。
【0168】上記主反射鏡は、回転放物面鏡であり、上
記光源は、回転放物面鏡の略焦点位置に設けられたこと
を特徴とする。
【0169】上記主反射鏡は、回転楕円体鏡であり、上
記光源は、回転楕円体鏡の一方の略焦点位置に設けられ
たことを特徴とする。
【0170】上記主反射鏡のアスペクト比(鏡の直径と
長さの比)が2以上であることを特徴とする。
【0171】上記主反射鏡は、球面鏡であり、上記集光
レンズの主反射鏡側の焦点と上記主反射鏡との間に光源
を備えたことを特徴とする。
【0172】上記光源として直流励起のメタルハライド
ランプを用い、この放電電極の陰極近傍にある輝度分布
の中心点を上記主反射鏡の焦点近傍に設置したことを特
徴とする。
【0173】この発明の画像生成装置は、以下の要素を
有することを特徴とする。 (a)錐状に集光する集光光線を放射する照明器、
(b)上記照明器から出力された集光光線を入力し、集
光光線をほぼ平行光線に変える第1のレンズ、(c)上
記第1のレンズから出力された上記平行光線を入力し、
一部の平行光線を分離する分離用薄膜利用素子、(d)
上記分離用薄膜利用素子により分離された一部の平行光
線を入力し、その平行光線をほぼ集光光線に変える第2
のレンズ、(e)上記第2のレンズから出力された集光
光線の略集光位置に配置され、集光光線を入力して変調
し、変調された変調光線を出力する光変調器、(f)上
記光変調器から出力された変調光線を用いて画像を生成
する出力部。
【0174】上記出力部は、以下の要素を有することを
特徴とする。 (a)上記光変調器から出力された変調光線を入力し、
変調光をほぼ平行光線に変える第3のレンズ、(b)上
記第3のレンズから出力された平行光線を入力し、入力
した平行光線を他の平行光線と合成する合成用薄膜利用
素子、(c)上記薄膜利用素子により合成された平行光
線を入力し、その平行光線を投射する投写レンズ。
【0175】この発明の画像生成装置は、以下の要素を
有することを特徴とする。 (a)所定の縦横比を有する液晶パネル、(b)受信画
像信号を入力し、上記画像信号を上記液晶パネルの縦横
比と同一の縦横比を持つ画像信号に変換する画像信号変
換手段、(c)上記画像信号変換手段により変換された
画像信号を液晶パネルに入力し、液晶パネルにより画像
を生成する画像生成手段、(d)上記画像の縦横比を所
望の縦横比に変換する画像変換手段。
【0176】上記画像変換手段は、画像を少なくとも縦
方向と横方向のいずれかに拡大するレンズを備えたこと
を特徴とする。
【0177】上記レンズは、シリンドリカルレンズであ
ることを特徴とする。
【0178】上記レンズは、着脱可能に取り付けられて
いることを特徴とする。
【0179】上記レンズを複数種類備え、切り替えて使
用することを特徴とする。
【0180】上記液晶パネルは、液晶パネルの製造プロ
セスに基づいて決定された縦横比を有することを特徴と
する。
【0181】上記液晶パネルは、液晶パネルを照射する
光束の断面形状に基づいて決定された縦横比を有するこ
とを特徴とする。
【0182】この発明の画像生成方法は、以下の集光工
程を有することを特徴とする。 (a)照明器の主反射鏡により光を放射する工程、
(b)照明器により放出された光の内、主反射鏡で集光
されなかった光を補助反射鏡で主反射鏡に返す工程、
(c)照明器により放射された光束の断面と光路の形の
少なくとも一方を、レンズにより変形する工程。
【0183】この発明の画像生成方法は、以下の工程を
有することを特徴とする。 (a)液晶パネルにTN液晶ないしSTN液晶を使う場
合には、上記光をP波とS波に分離するか、P波を通し
S波を吸収する偏光分離工程、(b)波長分離モジュー
ルに、上記分離された光の一方を入力し、波長により
赤,緑,青の光に分配して出力する波長分離工程、
(c)上記赤,緑,青の光を反射して、上記照明器との
光路長がそれぞれほぼ同一となるように個別の液晶パネ
ルに入力する工程、(d)各液晶パネルで、赤,緑,青
の光を変調して出力する変調工程、(e)上記変調され
た赤,緑,青の光を反射して、それぞれ波長合成モジュ
ールに入力する工程、(f)波長合成モジュールにおい
て、画像を合成する合成工程。
【0184】上記変調工程は、上記光がレンズ系によっ
て集束する位置近傍において、それぞれ個別の液晶パネ
ルに赤,緑,青の光を入力し、入力した赤,緑,青の光
を変調することを特徴とする。
【0185】この発明の画像生成方法は、以下の工程を
有することを特徴とする。 (a)液晶パネルにTN液晶を使う場合には、上記光を
P波とS波に分離するか、P波を通しS波を吸収する偏
光分離工程、(b)波長分離モジュールに、上記分離さ
れた光の一方を入力し、波長により赤,緑,青の光に分
配して出力する波長分離工程、(c)上記赤,緑,青の
光を反射して、上記照明器との光路長がそれぞれ同一と
なるように個別の液晶パネルに入力する工程、(d)各
液晶パネルで、赤,緑,青の光を変調して出力する変調
工程、(e)上記変調された赤,緑,青の光をレンズに
入力し、レンズにより画像をスクリーンに合成する工
程。
【0186】この発明の画像生成装置は、以下の要素を
有することを特徴とする。 (a)第1の色の光を変調する第1の光変調器、(b)
第2の色の光を変調する第2の光変調器、(c)第3の
色の光を変調する第3と第4の光変調器、(d)上記第
1〜第4の光変調器から出力された光から画像を合成す
る合成手段。
【0187】上記第1の光変調器は、赤用の液晶パネル
であり、上記第2の光変調器は、青用の液晶パネルであ
り、上記第3と第4の光変調器は、緑用の液晶パネルで
あることを特徴とする。
【0188】上記合成手段は、上記第3と第4の光変調
器により変調された光をずらして画像を合成することを
特徴とする。
【0189】上記画像生成装置は、第1フィールドと第
2フィールドからなるインタレースモードの画像信号を
入力して画像を生成する装置であり、上記第3の光変調
器は第1フィールドの画像信号を入力して光を変調し、
上記第4の光変調器は第2のフィールドの画像信号を入
力して光を変調することを特徴とする。
【0190】上記合成手段は、第3と第4の光変調器に
より出力された同一色の光を合成する偏光ビームスプリ
ッターを備えたことを特徴とする。
【0191】上記合成手段は、第3と第4の光変調器に
より出力された同一色の光を合成するハーフミラーを備
えたことを特徴とする。
【0192】この発明の光混合器は、以下の要素を有す
ることを特徴とする。 (a)第1の波長を持つ光を反射する第1のフィルタ、
(b)第1のフィルタと交差しており、第2の波長を持
つ光を反射する第2のフィルタ、(c)上記第1と第2
のフィルタのいずれとも斜めに交差しており、所定の偏
向方向を持つ光を通過させ、他の偏向方向を持つ光を通
過させる第3のフィルタ。
【0193】上記第1のフィルタは、赤色の光を反射す
る光学素子であり、上記第2のフィルタは、青色の光を
反射する光学素子であり、上記第3のフィルタは、S波
の光を反射する光学素子であることを特徴とする。
【0194】上記合成手段は、上記第1〜第3のフィル
タを備えた光混合器を用いたことを特徴とする。
【0195】この発明のダイクロイックフィルタは、以
下の要素を有することを特徴とする。 (a)第1の波長を持つ光を反射する第1のフィルタ、
(b)上記第1のフィルタの対角線上で交差しており、
第2の波長を持つ光を反射する第2のフィルタ。
【0196】また、偏光分離モジュール、ないし、波長
分離モジュールの入口に設けられる上記レンズは、所定
長の半径を持つ円周を境にして、その円周の内側におい
て、第1の焦点距離を有する第1のレンズ面と、その円
周の外側において、上記第1の焦点距離よりも長い第2
の焦点距離を有する第2のレンズ面を備えた二焦点レン
ズであることを特徴とする。
【0197】上記輝度用の液晶パネルから出力された画
像のサイズと、上記カラー用の液晶パネルから出力され
た画像のサイズとを一致させるリレーレンズを備えたこ
とを特徴とする。
【0198】上記リレーレンズを上記偏光合成モジュー
ルと輝度用の液晶パネルとの間に備えたことを特徴とす
る。
【0199】上記リレーレンズを上記偏光合成モジュー
ルと上記カラー処理部の波長合成モジュールとの間に備
えたことを特徴とする。
【0200】上記リレーレンズを、第1〜第3のカラー
用の液晶パネルと波長合成モジュールの間にそれぞれ備
えたことを特徴とする。
【0201】波長合成モジュールから投写レンズまでの
光路上の、投写レンズから第4の液晶パネルまでの距離
と等しい距離を持つ位置を、結像位置とし、結像位置に
波長合成モジュールからの画像を結像させるリレーレン
ズを備えたことを特徴とする。
【0202】上記第4の液晶パネルと上記結像位置は、
偏光合成モジュールの側面に設けられていることを特徴
とする。
【0203】上記リレーレンズは、共通の焦点を持つ複
数のリレーレンズから構成されていることを特徴とす
る。
【0204】この発明の画像生成装置は、以下の構成の
カラー処理部を有することを特徴とする。 (a)第1〜第3の光変調器、(b)上記第1〜第3の
光変調器の光の入射側に置かれ、2つの個別のダイクロ
イックミラーを備えた波長分離モジュール、(c)上記
第1〜第3の光変調器の光の出射側に置かれ、2つの個
別のダイクロイックミラーを備えた波長合成モジュー
ル、(d)上記波長合成モジュールにより合成される光
を投写する投写レンズ、(e)波長分離モジュールと波
長合成モジュールとの間に設けられ、上記第1〜第3の
光変調器により変調された光を波長合成モジュールと投
写レンズとの間の結像位置に結像させるリレーレンズ。
【0205】上記波長分離モジュールと波長合成モジュ
ールは、同一モジュールであることを特徴とする。
【0206】上記波長分離モジュールと波長合成モジュ
ールは、ダイクロイックミラーを屈折率が空気より大き
い液に浸した箱体を備えたことを特徴とする。
【0207】上記リレーレンズは、共通の焦点を持つ複
数のリレーレンズから構成されていることを特徴とす
る。
【0208】この発明の画像生成装置は、更に、以下の
構成の偏光処理部を有することを特徴とする。 (a)光を入力して偏光方向が異なる第1の光線と第2
の光線に分離して、第1の光線を上記波長分離モジュー
ルに出力する偏光分離モジュール、(b)上記結像位置
を一方の側面側に設け、上記第1と第2の2種の光線を
入力し、これらを合成して1つの画像を生成する偏光合
成モジュール、(c)上記偏光合成モジュールの他方の
側面側に設けられ、第2の光線を入力するとともに、画
像信号を入力し、入力した光の偏光状態を画像信号に応
じて変調し、変調された光を出力する第4の光変調器。
【0209】上記第1〜第3の光変調器から出力される
画像のサイズと第4の光変調器から出力される画像のサ
イズは異なっており、上記リレーレンズは、結像位置に
結像する画像のサイズを第4の光変調器から出力される
画像のサイズと一致させることを特徴とする。
【0210】上記画像生成装置をU字状に折り曲げて構
成したことを特徴とする。
【0211】また、この発明の画像生成装置は、以下の
偏光処理部を有することを特徴とする。 (a)光を入力して偏光方向が異なる第1の光線と第2
の光線に分離して、第1の光線を上記波長分離モジュー
ルに出力する偏光分離モジュール、(b)上記第2の光
線の直進方向に設けられ、第2の光線を入力するととも
に、画像信号を入力し、入力した光の偏光状態を画像信
号に応じて変調し、変調された光を出力する第4の光変
調器、(c)上記第2の光線の直進方向に設けられ、上
記第1と第2の2種の光線を入力し、これらを合成して
1つの画像を生成する偏光合成モジュール。
【0212】上記波長合成モジュールは、クロスダイク
ロイックミラーを備え、クロスダイクロイックミラーの
両側から入射する光路に偏光膜と1/4波長板とを備
え、1/4波長板を偏光膜に対してクロスダイクロイッ
クミラー側に配置したことを特徴とする。
【0213】上記波長合成モジュールは、クロスダイク
ロイックミラーを備え、クロスダイクロイックミラーの
波長通過特性に依存した帯域特性を持つフィルタを備え
たことを特徴とする。
【0214】この発明の画像生成装置は、以下の要素を
有する。 (a)光を偏光方向の異なる第1の光と第2の光に分離
する偏光分離手段、(b)上記第1の光を波長の異なる
第1と第2の色の光に分離する第1の波長分離手段、
(c)上記第2の光を波長の異なる第1と第3の色の光
に分離する第2の波長分離手段、(d)上記第1の波長
分離手段により分離された第1と第2の光を変調する第
1と第2の光変調器、(e)上記第2の波長分離手段に
より分離された第1と第3の光を変調する第3と第4の
光変調器、(f)上記第1と第2の光変調器により変調
された第1と第2の色の光を合成する第1の波長合成手
段、(g)上記第3と第4の光変調器により変調された
第1と第3の色の光を合成する第2の波長合成手段、
(h)上記第1と第2の波長合成手段により合成された
第1と第2の光を合成する偏光合成手段。
【0215】上記第1の波長合成手段は、第1と第2の
色の光を合成する1つのダイクロイックミラーにより構
成され、上記第2の波長合成手段は、第1と第3の色の
光を合成する1つのダイクロイックミラーにより構成さ
れ、上記偏光合成手段は、1つの偏光ビームスプリッタ
ーにより構成されたことを特徴とする。
【0216】上記偏光ビームスプリッターは、上記第1
と第3の光変調器により変調された光をずらして合成す
ることを特徴とする。
【0217】
【作用】この発明の画像生成装置は、波長分離モジュー
ルと、光変調器(液晶パネル)と、波長合成モジュール
と、光路接続モジュールからなるカラー処理部を備えて
いる。波長分離モジュールは、第1の波長を持つ光を反
射させる第1の反射面と、第2の波長を持つ光を反射さ
せる第2の反射面とを備え、その他の波長を持つ光を通
過させることにより、3種の光を出力する。光変調器
は、上記波長合成モジュールから出る3種の光線のいず
れにも垂直に配置される。3個の光変調器は、上記波長
合成モジュールから出力された3種の光の内のそれぞれ
1種の光を入力するとともに、画像信号を入力し、入力
した光の偏光状態を画像信号に応じて変調し、変調され
た光を出力する。上記光変調器は、液晶パネルであり、
入力した光の偏光状態を画像信号に応じて変調する。ま
た、上記液晶パネルは、透過型であり、入力した光を透
過させることにより光変調を行う。波長合成モジュール
は、上記3個の光変調器により変調された3種の光を入
力するとともに、上記波長合成モジュール内のダイクロ
イックフィルタの第1の反射面と同一の平面ないし平行
に配置され、第1の波長を持つ光を反射させる第1の反
射面と、上記波長合成モジュール内のダイクロイックフ
ィルタの第2の反射面と同一の平面ないし平行に配置さ
れ、第2の波長を持つ光を反射させる第2の反射面とを
備え、その他の波長を持つ光を通過させることにより、
3種の光を合成して画像を生成する。また、光路接続モ
ジュールは、上記波長分離モジュールと3個の光変調器
との間及び上記波長合成モジュールと3個の光変調器と
の間にあって、波長合成モジュールから出力された3種
の光に対して45度に配置され、この光線の方向をほぼ
直角に曲げる反射ミラーを備え、光変調器を介して波長
合成モジュールへ導くように光路を接続する。上記反射
ミラーは、各液晶パネルの両側に配置される。第1の反
射ミラーは、波長分離モジュールから出力される光を液
晶パネルに入力する。第2の反射ミラーは、液晶パネル
から出力される光を波長合成モジュールに入力する。
【0218】上記カラー処理部の波長分離モジュールと
波長合成モジュールは、スペーサを介して上下に重ねて
構成することが望ましい。波長分離モジュールと波長合
成モジュールを重ねる場合には、両者を所定の距離だけ
離して構成する。主反射鏡の大きさと投写レンズの大き
さが、波長分離モジュールと波長合成モジュールの大き
さに比べて大きいため、波長分離モジュールと波長合成
モジュールを直接上下に配置した場合には、主反射鏡と
投写レンズがぶつかりあう可能性がある。そこで、波長
分離モジュールと波長合成モジュールの間にスペーサを
設け、両者を離して設置する。
【0219】上記第1,第2及びその他の波長を持つ光
は、青,緑又は赤を示す色信号であるとともに、上記液
晶パネルは、色信号に対応して設けられ、青,緑又は赤
を示す色信号を変調する。各色毎の光波長にあわせた専
用の光変調器を用いているので、色合いがもっとも良
く、かつ、色の相互干渉の少ない投射画像を再生する。
しかも明るい投射画像を形成する。
【0220】上記波長分離モジュールと波長合成モジュ
ールは、それぞれ個別の板か1個の板の別個の部分を使
った2個ないし1個のクロスダイクロイックミラーから
なる。1個のクロスダイクロイックミラーからなるもの
は、1つの箱体の中に収納されており、1つの波長分離
合成モジュールを形成している。そのため、従来の4枚
のミラーとそれを保持する複数の部品からなる部分の部
品数が減り、これによって、組立調整が容易化される。
箱体の内部には、屈折率がダイクロイックミラーの基板
材料(一般には、ガラス)とほぼ同様の液が封入され、
クロスダイクロイックミラーがこの液に浸され、次の作
用が発揮されている。 (1)板状クロスダイクロイックミラーを空気中で使用
した場合に、2枚のダイクロイックミラーが交差した部
分に、ガラスと空気の屈折率の差によって、起因して発
生するミラーの交差分のすじが画面を汚染する現象を回
避できる。従来は、この継ぎ目を消すために、高価なク
ロスダイクロイックプリズムが使われていた。 (2)屈折率が高い液が封入されているので、箱体の中
の光の傾斜が屈折率分の1だけ低くなるだけでなく、カ
ラー処理部の波長分離モジュールと波長合成モジュール
の実効的光学長が減少し、光学長が長い場合に生じる、
いわゆる光の蹴られがなくなり、伝送効率が向上する。 特に、光の傾斜が低減されることは、多層薄膜利用素子
の性能を向上させ、結果として、装置を顕著にコンパク
ト化する重要な事項であるが、この作用については後述
する。
【0221】上記カラー処理部は、従来のクロスダイク
ロイックフィルタを使った装置、例えば、図124の装
置で生じる3色間の光路差をなくしている。
【0222】図124の光源系1のランプから赤色,緑
色,青色の画像合成に至るまでの光路長に赤・青と緑で
差がある。緑の場合は、100Gの光が一直線に投写レ
ンズ50に向かうのに対して、100R,100Bの
赤,青の光は、反射ミラー26,24、あるいは、2
3,25を経て廻り路をして投写レンズ50に達する。
このようにして、光伝送路に非対称性が生じると、 (1)スクリーンの周辺と中心でホワイトバランスが異
なる。 (2)赤色,緑色,青色の3つの各液晶パネルの相互の
画素単位の精密な位置合わせ(コンバーゼンス)が必要
となる。 等の製造工程の調整時間を多くを必要とする事項が生じ
る。
【0223】この発明は、物理的に光路長が違っていて
も、光路に屈折率の高い液を介在させ、光路差をなくす
ことを特徴としている。例えば、赤と青の光路の光路接
続モジュールを屈折率の大きい液で満たし、光路の短い
緑の光路は空気とし、これら3つの光路長を等しくして
いる。
【0224】上記第1と第2の反射ミラーの少なくとも
いずれか一方に、液晶パネルに用いる偏光子を備えたこ
とにより、反射ミラーが、偏光子の冷却媒体として作用
する。また、上記反射ミラーは、各液晶パネルに対して
45度に配置されているので、偏光子の面積を大きくす
ることができ、放熱効果が高まる。また、上記反射ミラ
ーを液に浸しておけば、更に、放熱効果が高まる。
【0225】液を充填された波長分離モジュール及び波
長合成モジュール内に、偏光子を有する偏光膜を設置す
れば上記と同様の効果が得られる。
【0226】この発明の画像生成装置は、カラー処理部
の前後に、以下の構成の偏光分離モジュールと偏光合成
モジュールと白黒用の光変調器からなる偏光処理部を備
えている場合がある。偏光分離モジュールは、光を入力
して偏光方向が異なる第1の光線(例えば、P波)と第
2の光線(例えば、S波)に分離して、第1の光線(P
波)を上記波長分離モジュールに出力する。上記第1の
光線は、波長分離モジュールに入力される。また第2の
光線は、黒白用の光変調器を有する光路接続モジュール
に出力される。この黒白用変調器は、出力された第2の
白色光線にほぼ垂直に配置され、第2の白色光線を入力
するとともに、画像信号の内黒白成分を入力し、入力し
た光の偏光状態を画像信号に応じて変調し、変調された
光を出力する。偏光合成モジュールは、上記第1と第2
の2種の光線を入力し、これらを合成して1つの画像を
生成する。光路接続モジュールは、上記第2の光線の光
路上で偏光分離モジュールと偏光合成モジュールとの間
にあって、偏光分離モジュールから出力された光を光変
調器を介して、偏光合成モジュールへ導くように第2の
光路を接続する。光接続モジュールの代わりに、偏光分
離モジュールの上記第2の光線の出口に、光線に直角に
接続された反射ミラーを設け、光源系から偏光分離モジ
ュールへの入射光を光源系に返すこともある。
【0227】上記偏光分離モジュールと偏光合成モジュ
ールは、それぞれ個別か、1個の板の別個の部分を使っ
た2個ないし1個の偏光ビームスプリッターからなる。
後者は、1つの箱体の中に収納されており、1つの偏光
ビームスプリッターモジュールを形成している。そのた
め、従来の2枚のミラーとそれを保持する複数の部品か
らなる部分の部品数が減る。場合によっては、上記カラ
ー処理部と一体化されて1つのモジュールとされる。こ
れによって、組立調整が顕著に容易化される。箱体の内
部には、屈折率が偏光ビームスプリッターの基板材料
(一般には、ガラス)とほぼ同様の液が封入され、偏光
ビームスプリッターがこの液に浸され、次の作用が発揮
されている。 (a)入射光の傾斜が屈折率分の1になる 光の傾斜が低減されることは、多層薄膜利用素子の性能
を向上させ、結果として、装置を顕著にコンパクト化す
る重要な事項であるが、この作用については後述する。 (b)光路長が屈折率分の1になる 偏光分離モジュール、偏光合成モジュールや波長分離モ
ジュール、波長合成モジュールの実効的な光路長が減少
し、いわゆる光の蹴られがなくなり、伝送効率が向上す
る。図160は、短い光路Aでは、光線Aまでが伝送さ
れていたのが、長い光路Bでは光線B以下の傾斜を持つ
光線だけが伝送され、光線Aも含めて光線B以上の傾斜
を持つ光線が蹴られることになる。換言すれば光線Aま
で救おうとすれば、光路長の短い光路よりも大きな光路
径が要求されることになる。
【0228】上記偏光処理部の光の入口、また、偏光処
理部がない場合には、カラー処理部内の波長分離モジュ
ールの光の入口に、円錐状の光束をほぼ円筒状の光束に
変えるレンズが設置されている。
【0229】既述したように、光源からくる光の傾きの
分散値は、例えば、その中心光がコリメーターレンズに
よって平行光線とされても、光源に有限の長さがあるの
で、必ずしも平行でなく、その傾きには有限の分散があ
る。この分散値は、光源の長さに比例し主反射鏡の直径
とそのアスペクト比に反比例する。この分散は、光源系
の設計や光源ランプの種類によって異なる。例えば、既
存のアーク長5mm・交流放電のメタルハライドランプ
を使用し、8cm径の放物面ミラーから平行光線を3イ
ンチ(7.6cm)ないし3.3インチ(8.4cm)
の実効径の液晶パネル、ダイクロイックミラー照射し
て、ほぼ満足な動作が得られている。しかしながら、光
源系を出た平行の光線束をコンデンサレンズで集束し、
これをコリメーターレンズで主反射鏡の直径Dmより小
さい平行光線束に変換すると、光線束内の光線の傾斜の
分散は増加し、光学部品の満足な動作が得られなくな
る。例えば、ダイクロイックミラーや偏光ビームスプリ
ッターをそのまま空気中において使用する方法では、光
路の実効径を上記の3インチから2インチに下げると、
光の分離・合成性能は、いわば2分に1に低下する。こ
の課題を解決するために、本発明の装置では、波長分離
モジュール、波長合成モジュール、偏光分離モジュー
ル、偏光合成モジュールを屈折率の高い溶液に浸してい
る。光が溶液を充填した偏光分離モジュールや波長分離
モジュールに入射すると、その傾きが屈折率分の1だけ
低下する。そのため、これらの偏光処理部とカラー処理
部における光路の径を屈折率分の1まで小さくできるこ
とになる。溶液の屈折率を1.5とすると、光源系の出
口における3インチの径をコンデンサレンズとコリメー
ターレンズによって2インチまで下げても性能は維持で
きることになる。
【0230】既に述べたように、適当な処置が施された
TN型液晶パネルの入射光の傾きに対する許容値は、ダ
イクロイックミラーや偏光ビームスプリッターなどの薄
膜利用素子に比較すると、2〜3倍程度と高い。例え
ば、薄膜利用素子の許容値が±4度であるのに対して、
液晶パネルは±12度程度である。しかしながら、液晶
の場合には、すでに屈折率の大きい液晶の中で生じる現
象であるから、液晶パネルを薄膜利用素子のように液に
浸しても効果がない。即ち、分散に対する許容値は、屈
折率が1.5の溶液中のダイクロイックミラーや偏光ビ
ームスプリッターの2(3/1.5)倍程度しかない。
従って、現在実用化されている設計値を参照すれば、液
晶に光を集束する場合、集束した光路の実効径、即ち、
液晶パネルのサイズは3インチの半分の1.5インチ程
度以下には小さくできないことになる。言い換えれば、
適当なリレーレンズを設置し、光束を絞って1.5イン
チ以下の液晶パネルを照射すれば、コントラストが低下
することになる。残された手段は照明器を改良すること
である。
【0231】この発明の照明器は、光を放射する光源と
光を反射する主反射鏡を備えている。上記主反射鏡は、
回転放物面鏡であり、上記光源は、回転放物面鏡の略焦
点位置に設けられたことにより、円筒状の平行な光線束
を発生する。照明器に備えられた集光レンズは、主反射
鏡からの光を集光して円錐状の光線束を発生させる。
【0232】この発明の照明器は、光を放射する光源と
光を反射する主反射鏡を備えている。上記主反射鏡は、
回転楕円体鏡であり、上記光源は、回転楕円体鏡の一方
の略焦点位置に設けられたことにより、円錐状の光線束
を発生させる。
【0233】上記の各種照明器からでる円錐状の光束
を、コリメーターレンズによって、円筒状の平行光束に
変換した時の光線の傾斜の分散は、主反射鏡のアスペク
ト比に反比例するため、主反射鏡のアスペクト比は、2
以上と大きくなっている。例えば、アスペクト比を4と
大きくとると、入射光の分散が約半分になるので液晶パ
ネルのサイズは0.75インチと小さくできることにな
る。
【0234】複反射鏡のない主反射鏡の場合、アスペク
ト比が大きいと、多くの反射されない光が生じるが、上
記照明器に備えられた補助反射鏡は、これらを上記主反
射鏡へ戻す。上記補助反射鏡は、上記光源を略中心とす
る球面状の反射鏡である。この形状により、光源の出射
光を無駄なく、主反射鏡に反射する。
【0235】あるいは、また、上記補助反射鏡は、主反
射鏡の軸上に光源に接近して設けられた球面ミラーであ
るので、平行光を妨げない。
【0236】あるいは、また、上記補助反射鏡は、リン
グ型をしている。リング型の中心部を光源から液晶パネ
ルへの出射光が通過するので、光を妨げない。
【0237】また、複数備えられた補助反射鏡は、単一
の補助反射鏡で戻しきれない光を主反射鏡に戻す。
【0238】光源系に関するもう1つの改善策は、最近
発売された直流励起のメタルハライドランプを使用する
ことである。直流励起の場合は、一方の電極の先端にあ
る陰極に高輝度の点が集中して分布するようになる。従
って、この陰極点を回転放物面の焦点近傍に置けば、光
線の傾斜の分散が低くなる。ちなみに従来の交流励起の
メタルハライドランプでは、陰極が交互に変わるので、
両電極の先端が最高の輝度の点となり、分散が大きくな
るのである。
【0239】液晶パネルへの入射光に傾斜があると、液
晶封入のためのガラス板のTFTが塗布されている側と
反対側の面から反射した光がTFTを励起し、有害な暗
電流が発生し、コントラストが低下する。この現象を防
止するために、反射防止膜を蒸着ないし塗布する方法が
ある。しかし、一般の液晶パネルに対してこの処理を施
すのは、特殊処理となり、高価になる。
【0240】液晶パネルを液晶を封じているガラスとほ
ぼ同じ屈折率の液に浸すと、このガラスでの反射は消滅
する。変わって、液を封じている板の反射が問題になる
が、この板の適当な部分に反射防止膜を蒸着すると有害
な反射は消滅できる。一般に、複雑な製造行程を通る液
晶パネルのガラスに蒸着処理を施すよりは、一般の板に
蒸着処理を施す方が容易である。
【0241】この発明の画像生成装置は、所定の縦横比
を有する液晶パネルを有する。画像信号変換手段は、画
像信号を入力し、上記画像信号を上記液晶パネルの縦横
比と同一の縦横比を持つ画像信号に変換する。画像生成
手段は、上記画像信号変換手段により変換された画像信
号を液晶パネルに入力し、液晶パネルにより画像を生成
する。画像変換手段は、上記画像の縦横比を所望の縦横
比に変換する。従って、上記液晶パネルの縦横比は、画
像の縦横比に依存しない。
【0242】上記画像変換手段は、レンズを備え、レン
ズにより、画像を少なくとも縦方向と横方向のいずれか
に拡大する。
【0243】上記画像変換手段は、シリンドリカルレン
ズにより、画像を少なくとも縦方向と横方向のいずれか
に拡大する。
【0244】上記レンズは、着脱可能に取り付けられて
いることにより、選択的に使用できる。
【0245】上記レンズを複数種類備え、切り替えて使
用することにより、変換する縦横比が複数選択可能とな
る。
【0246】上記液晶パネルは、液晶パネルの製造プロ
セス、あるいは、液晶パネルに照射される光線の断面形
状に基づいて決定された縦横比を有する。即ち、液晶パ
ネル用に画像信号の縦横比に依存しない形状を採用で
き、無駄のない液晶パネルの製造ができる。また、光線
を有効利用できる。
【0247】この発明の画像生成方法においては、有効
利用されない光を補助反射鏡により、主反射鏡に反射す
る。照明器からの光は、レンズにより変形され、液晶パ
ネルに効率よく照射される。
【0248】この発明の画像生成方法においては、照明
器により放射された光を第1のクロスダイクロイックフ
ィルタに入力し、赤,緑,青の光に分配して出力する。
分配して出力された赤,緑,青の光は、上記照明器との
光路長がそれぞれ同一となるように反射されて、個別の
液晶パネルに入力される。各液晶パネルに入力された
赤,緑,青の光は、液晶パネルで変調して出力される。
変調された赤,緑,青の光は、反射されて、それぞれ第
2のクロスダイクロイックフィルタに入力され、画像と
して合成される。
【0249】この発明の画像生成方法においては、照明
器により集束する光を放射させ、上記光を赤,緑,青の
光に分配する。上記光の集束する位置近傍において、そ
れぞれ個別の液晶パネルに分配された赤,緑,青の光を
入力し、入力した赤,緑,青の光を変調する。上記各液
晶パネルで変調された赤,緑,青の光を合成して画像を
生成する。
【0250】この発明の画像生成装置は、低解像度の液
晶パネルを2枚用いることにより、高解像度の画像を生
成する。例えば、第1と第2の緑用の液晶パネルを画面
の縦方向へ半画素ずらして配置することにより、事実上
縦方向に2倍の解像度を持つ画像を実現する。緑用に対
して2つの液晶パネルを用いる場合においても、画像生
成装置がインタレース用の画像信号を用いて動作する場
合には、第1フィールドの画像信号を第1の緑用の液晶
パネルに入力し、第2フィールドの画像信号を第2の緑
用の液晶パネルに入力させることにより特別な回路を必
要とせず、前述したような高画質な画像を生成すること
ができる。また、液晶パネルのサイズも赤用,青用,緑
用の4つの液晶パネルに対して同一のサイズ及び同一の
解像度のものを用いることができる。液晶パネルのサイ
ズが異なる場合には、倍率を合わせるためのレンズを必
要とするが、このように4つの液晶パネルが全て同じサ
イズであるため、倍率あわせのためのレンズがいらな
い。
【0251】また、この発明の画像生成装置においては
同じ波長の光(緑色)の光を合成する手段として、偏光
ビームスプリッターを使用している。同じ波長の光を合
成するにはダイクロイックミラーを用いることはできな
いが、偏光ビームスプリッターを用いることにより同じ
波長の光を合成することが可能になる。
【0252】あるいは、偏光ビームスプリッターの代わ
りに、ハーフミラーを用いても構わない。ハーフミラー
を用いることにより、光の透過率が妨げられ、光の利用
効率は50%になってしまうが、緑用の光の明るさは2
倍になっているので、ハーフミラーを用いた場合でも、
他の色に比べて明るさが劣ることはない。
【0253】また、この発明の光混合器は十字上に交差
したクロスダイクロイックフィルタに対して、斜めの方
向に偏光ビームスプリッターを設けたものである。即
ち、1つの立方体の中にRGBの3色を混合する機能
と、P波とS波を混合する機能を合わせ持つものであ
る。このように、3色の混合とP波とS波の混合を同一
部品により行うことにより、3色の光路長及びP波、S
波の光路長が等しくできる。また、部品点数が少なくな
り、画像生成装置自身をコンパクトに製造できる。前述
したような、第1と第2の緑用の液晶パネルを用いる場
合には、第1と第2の緑用の液晶パネルと、青用の液晶
パネルと赤用の液晶パネルの4種類の液晶パネルからの
光を混合しなければならないが、この発明の光混合器を
用いることにより、光路長をいずれも等しくしたまま
で、これら4種類の光を混合することが可能になる。
【0254】また、この発明のダイクロイックフィルタ
は、2つのダイクロイックミラーを十字状に交差させる
のではなく、互いの対角線上で交差したダイクロイック
ミラーを備えているものである。このように、対角線で
交差させることにより、入射した光を3次元方向に分離
することができる。
【0255】また、この発明の画像生成装置は、前述し
たように、対角線で交差したダイクロイックフィルタを
3次元方向にずらして配置することにより、カラー処理
部を構成したものであり、従来から知られている並面的
に配置する場合、あるいは、2階建てに配置する場合に
比べて、光路の設定、あるいは、各部品の配置において
柔軟性のある構成をとることができる。
【0256】また、この発明においては、偏光分離モジ
ュール、ないし、波長分離モジュールの入口のレンズの
焦点距離を、半径方向の内側で短く、半径方向の外側で
長くした二焦点レンズとし、内側のレンズの焦点を主反
射鏡の焦点と一致させる。単一焦点のレンズの場合、主
反射鏡の焦点から放射された光線が偏光分離モジュー
ル、ないし、波長分離モジュールの入口のレンズに入射
されると平行光線となる。しかし、焦点近傍から放射さ
れた光線の中で、焦点から放射された光線がレンズと接
する点よりレンズの外側に入射される光線は平行光線と
ならず、外側に出て蹴られる。上記の二焦点レンズを使
うとこれを防ぐことができる。
【0257】また、この発明においては、輝度用の液晶
パネルがカラー用の液晶パネルよりも大きなサイズを有
している場合でも、リレーレンズを備えているので、輝
度用の液晶パネルとカラー用の液晶パネルから出力され
た画像のサイズを一致させることができる。
【0258】また、上記リレーレンズを偏光合成モジュ
ールと輝度用の液晶パネルとの間に設けることにより、
リレーレンズは、輝度用の液晶パネルから出力された画
像のサイズを縮小する。
【0259】また、上記リレーレンズを偏光合成モジュ
ールと波長合成モジュールとの間に設けることにより、
リレーレンズは、カラー用の液晶パネルから出力された
画像のサイズを拡大する。
【0260】また、リレーレンズを第1〜第3のカラー
用の液晶パネルと波長合成モジュールの間にそれぞれ備
えることにより、カラー用の液晶パネルから出力された
画像のサイズを波長合成モジュールに入力する前に拡大
する。
【0261】また、リレーレンズが投写レンズより手前
に画像を結像することにより、スクリーンに大型の画像
を投写することができる。
【0262】また、第4の液晶パネルと結像位置を偏光
合成モジュールの側面に設けることにより、投写レンズ
から最も近い位置に第4の液晶パネルと結像位置を設け
ることができる。
【0263】また、複数のリレーレンズが共通の焦点を
持って配置されることにより、光の分散を防止し、光の
有効利用が図れる。
【0264】また、この発明における画像生成装置は、
リレーレンズにより投写レンズの手前に画像を結像させ
ることにより、第1〜第3の光変調器を投写レンズに接
近させて配置する必要がなくなる。このため、クロスダ
イクロイックミラーを用いる変わりに、安価で性能の良
い個別のダイクロイックミラーを用いることが可能にな
る。
【0265】また、波長分離モジュールと波長合成モジ
ュールを同一モジュールにより構成することにより、部
品点数を削減する。
【0266】また、屈折率が空気より大きい液にダイク
ロイックミラーを浸すことにより、リレーレンズの実質
的な焦点距離を変更することができ、画像の結像位置を
調整することができる。
【0267】また、複数のリレーレンズが共通の焦点を
持つことにより、光の分散を防ぎ、光の有効利用が図れ
る。
【0268】また、偏光処理部を備え、偏光処理部の偏
光合成モジュールの側面に第4の光変調器と結像位置を
設けることにより、第4の変調器と結像位置を投写レン
ズから等距離で、しかも最も近い位置に置くことができ
る。
【0269】また、リレーレンズを用いることにより、
第1〜第3の光変調器から出力される画像のサイズを第
4の光変調器から出力される画像のサイズに一致させる
ことができる。
【0270】また、画像生成装置をU字状に折り曲げる
ことにより、小型の画像生成装置を得ることができる。
【0271】また、この発明における画像生成装置は、
偏光分離モジュールと第4の光変調器と偏光合成モジュ
ールが直列に配置され、第2の光線が直進できる。第4
の光変調器は、輝度用の液晶パネルとして用いられ、カ
ラー用の液晶パネルに比べて、高解像度のものを用いる
ため、光軸のアライメントを取りやすくするため、直列
方向へ配置する。
【0272】また、この発明においては、光変調器とク
ロスダイクロイックミラーの間に偏光膜と1/4波長板
を備えることにより、クロスダイクロイックミラーによ
り反射することができなかった光が、光変調器の裏側か
ら照射されることを防止する。1/4波長板を2度通過
した光を、偏光方向が直交する方向に変化させ、偏光膜
により遮断する。
【0273】また、この発明においては、予めクロスダ
イクロイックミラーの反射特性に依存した帯域特性を持
つフィルタを備えているので、クロスダイクロイックミ
ラーに入射する光は、クロスダイクロイックミラーによ
り反射され、クロスダイクロイックミラーから漏れる光
がないようにする。
【0274】また、この発明における画像生成装置は、
偏光分離手段により光をP波とS波に分離し、波長分離
手段によりP波及びS波をそれぞれ2色の光に分離す
る。P波から分離された2色の光に対して第1と第2の
光変調器を割り当て、S波から分離された2色の光に対
して第3と第4の光変調器を割り当てる。第1と第2の
光変調器から出力された2色の光は、第1の波長合成手
段により合成され、第3と第4の光変調器から出力され
た2色の光は、第2の波長合成手段により合成される。
最後に、偏光合成手段によりP波とS波が合成され、画
像を生成する。
【0275】また、この発明においては、第1と第2の
波長合成手段は、それぞれ1つのダイクロイックミラー
により合成されているため、第1〜第4の光変調器と投
写レンズの間の各光路には、1つの偏光ビームスプリッ
ターと1つのダイクロイックミラーがそれぞれ存在する
ことになる。従って、投写レンズと第1〜第4の光変調
器の距離を短くすることができる。
【0276】また、この発明においては、第1と第3の
光変調器は、それぞれ第1の色の光、即ち、同一色の光
を変調するので、互いに位置をずらすことにより高解像
度の画像を得る。
【0277】
【実施例】
実施例1. 実施例1−1.この実施例において、透過型液晶パネル
は、ツイスト角度90度のTN型液晶として説明する。
図1は、この発明の画像生成装置の構造図である。ここ
では、画像生成装置の一例として、図1に示すような3
板式の液晶プロジェクタについて説明する。図2は、赤
色光反射ダイクロイックミラー40aの反射率の波長依
存性を示す図である。図3は、青色光反射ダイクロイッ
クミラー40bの反射率の波長依存性を示す図である。
図4は、図1におけるA−A線断面図である。図5は、
図1におけるB−B線断面図である。図6は、図1にお
けるC−C線断面図である。
【0278】図1〜図6を用いて、画像生成装置の動作
について説明する。図示しない光源系(この実施例の光
源系となる照明器については、後の実施例において説明
する)から出射された白色の出射光100は、クロスダ
イクロイックミラー40を照射する。クロスダイクロイ
ックミラー40は、図7に示すように、赤色光反射面4
0rを持った赤色光反射ダイクロイックミラー40a
と、青色光反射面40sを持った青色光反射ダイクロイ
ックミラー40bの反射面40rと40sを直交させ、
十字に組み合わせたものである。クロスダイクロイック
ミラーは、薄膜を塗布された2つの面が交差線上で切れ
目なく連続している。赤色光反射ダイクロイックミラー
40aの反射率の波長依存性を図2に示す。また、青色
光反射ダイクロイックミラー40bの反射率の波長依存
性を図3に示す。光源系からの出射光100は、クロス
ダイクロイックミラー40により、赤色光100R,緑
色光100G,青色光100Bに分光される。分光され
た赤色光100Rは、反射ミラー24で反射されて、赤
色用液晶パネル(R−LCD)を通過する。液晶パネル
(R−LCD)には、画像信号が入力されている。通過
した赤色光100Rは、画像信号に応じて光の強弱の制
御、つまり光変調をうける。この光変調を受けた光は、
反射ミラー27で反射されて、クロスダイクロイックミ
ラー41に入射する。クロスダイクロイックミラー41
も図7に示す構造を持っている。
【0279】また、分光された緑色光100Gは、反射
ミラー26で反射されて、緑色用液晶パネル(G−LC
D)を通過する。液晶パネル(G−LCD)には画像信
号が入力されている。通過した緑色光100Gは、画像
信号に応じて光の強弱の制御、つまり光変調をうける。
この光変調を受けた光は、反射ミラー29で反射され
て、クロスダイクロイックミラー41に入射する。
【0280】同様に、分光された青色光100Bは反射
ミラー25、青色用液晶パネル(B−LCD)、反射ミ
ラー28を経て、クロスダイクロイックミラー41に入
射する。入射した赤色光100R,緑色光100G,青
色光100Bは、クロスダイクロイックミラー41によ
り合成され、画像を生成する。
【0281】また、図8の反射ミラー26に示すよう
に、反射ミラー24,25,26,27,28,29に
は偏光膜FLが備えられており、液晶パネルR−LC
D,G−LCD,B−LCDに対する偏光子として機能
する。
【0282】次に、図4と図9を用いてこの実施例の光
学系について説明する。主反射鏡11の直径をDmと
し、投写レンズ50の直径をDzとした場合、直径Dm
及びDzは、クロスダイクロイックミラー40,41の
サイズ及び液晶パネルのサイズよりも大きい。このよう
に、主反射鏡11のサイズ及び投写レンズ50のサイズ
が大きいため、図4に示すように、液晶プロジェクタに
対して高さH1を持つスペーサを設けている。このスペ
ーサの高さH1は、主反射鏡11と投写レンズ50が構
造的に液晶プロジェクタの筐体内に収まるように設定さ
れる。また、入射用の光路と出射用の光路が、互いに干
渉しないように高さH1が設定される。各種液晶パネル
は、スペーサの高さH1の中央に配置される。従って、
光源から各液晶パネルまでの光路長は等しい。また、各
液晶パネルから投写レンズまでの光路長も等しい。ま
た、各液晶パネルは、光源から投写レンズまでの光路の
中央に設けられている。
【0283】図9は、図4に示したような構造を取る場
合の光学系を示す図である。主反射鏡から放射された出
射光100は、液晶パネル31に集束するように円錐状
の光束を形成する。出射光100は、クロスダイクロイ
ックミラー40を経由して、液晶パネル31に入射され
る。液晶パネル31により変調された光は、円錐状の広
がりを持って出射される。この光は、クロスダイクロイ
ックミラー41を経由して投写レンズ50に出射され
る。このように、この実施例の特徴は、円錐状の光束を
発生させ、光束を液晶パネルに集中させている点であ
る。円錐状の光束を液晶パネルに照射させることによ
り、光の有効利用が図れる。また、主反射鏡のサイズと
投写レンズのサイズがクロスダイクロイックミラー4
0,41と液晶パネル30,31,32のサイズに比べ
て、大きいという構造上の差を克服することができる。
【0284】光変調器として用いられる液晶パネルの
内、緑色用液晶パネルの画素サイズを、他の2色の液晶
パネルの画素サイズよりも精細にしている。また、緑色
映像信号の帯域をより広くしている。その根拠を以下に
述べる。人間の目には、輝度に対しては解像度が高く、
色に対しては解像度が輝度に比較して低いという視覚特
性がある。その視覚特性を利用して、美しい画像を得る
液晶プロジェクタとして、以下の2つの例がある。第1
の例として、光変調手段を、輝度信号光変調手段と色信
号光変調手段とから構成する方法である(このプロジェ
クタ装置については、特願平6−89354号として平
成6年4月27日付けで本願発明と同一出願人により特
許出願済である)。第2の例として、入力される映像信
号の緑色の色信号に基づいて、前記光分光手段からの緑
色の光を変調する緑色の色信号光変調手段と、入力され
る映像信号の赤色及び青色の色信号に基づいて、前記光
分光手段からの赤色及び青色の光を変調する赤色及び青
色の各色毎の色信号光変調手段とから、光変調手段を構
成する方法がある。更に、このプロジェクタ装置は、赤
色及び青色の各色毎の前記色信号光変調手段の画素サイ
ズの大きさが、前記緑色の色信号光変調手段の画素のサ
イズの大きさよりも大きく、前記緑色の色信号の周波数
帯域幅が、前記赤色及び青色の色信号のいずれの色信号
の周波数帯域幅より広いことを特徴としている(特願平
6−298462号として平成6年12月1日付けで本
願発明と同一出願人により特許出願済である)。
【0285】本実施例においては、緑色の色信号光変調
手段の画像のサイズを赤色及び青色の各色毎の色信号変
調手段の画素サイズよりも小さくする構成をとってい
る。即ち、緑色の液晶パネルの解像度が他の2色の液晶
パネルの解像度よりも高い。また、緑色の色信号の周波
数帯域幅が、赤色及び青色の色信号の周波数帯域幅より
も広い。このように、緑色を選択したのは、人間の目は
赤色や青色に比べて緑色の情報に敏感であるという特性
があるからである。
【0286】また、3色すべてを高解像度にしなくとも
よい理由を以下に述べる。人間の視覚特性から、赤色,
緑色,青色の3色全部を高解像度で表現しても色信号に
ついては過剰性能となり識別できない。このことから、
赤色,緑色,青色すべてについて、高解像度で表現する
必要はない。少なくとも色信号のいずれか1つに、高精
細な画像情報が盛り込まれていれば、人間が目で見て充
分に美しい画像が得られる。使用する液晶パネルも、高
解像度の液晶パネルは、高精細な画像情報に対応する一
枚のみでよく、他の色用は、低解像度の液晶パネルの使
用が可能である。液晶パネルの高解像度化は、パネル製
造歩留まりの低下によるコストの上昇、パネル開口率の
低下による映像の明るさ低下等の要因でもある。従っ
て、解像度の高いパネルの使用を必要最小限に押さえ、
解像度の低いパネルを用いて信号帯域に合致した装置を
構成できるこの方式は、低価格で実用的なプロジェクタ
が得られる方式である。また、3色の色信号すべての高
解像度で表現する場合に比べて画質を悪く感じさせず
に、画像信号の情報量を少なくすることができる。ま
た、液晶パネルのサイズが小さくなればなるほど、それ
に比例して画像生成装置全体のサイズも小さくコンパク
トにできるという効果がある。このように、液晶パネル
が同一の性能を持つ必要がないことから、以下のような
液晶パネルの選択方法が考えられる。この液晶パネルの
選択方法は、「段階的検査基準による液晶パネルの選択
方法」である。この段階的検査基準とは、緑,赤,青の
順に液晶パネルの検査基準が低くなるように検査基準を
設定したものである。具体的には、製造工程における歩
留まりの限界線を緑,赤,青の順に厳しく定めるもので
ある。即ち、液晶パネルの製造工程で、製造工程におけ
る歩留まりの限界線を緑用の液晶パネルで最も厳しく定
め、上記製造工程で緑用の液晶パネルを選択し、赤用の
液晶パネルの製造工程における歩留まりの限界線を緑用
の液晶パネルより低めに設定して赤用の液晶パネルを選
択し、青用の液晶パネルを最低の歩留まり限界線で選択
する。実際に、液晶パネルが製造され、その液晶パネル
を検査する工程においては、まず、一番基準の低い青用
の液晶パネルの検査基準をパスするかしないかにより、
液晶パネルを選別する。青用の液晶パネルの検査基準を
満足しないものは、障害がある液晶パネルであるとし
て、以後使用されない。次に、赤用の液晶パネルの検査
基準をパスするかしないかにより、液晶パネルを選別す
る。赤用の液晶パネルの検査基準を満足しないものは、
青用の液晶パネルとして使用する。次に、緑用の液晶パ
ネルの検査基準をパスするかしないかにより、液晶パネ
ルを選別する。緑用の液晶パネルの検査基準を満足しな
いものは、赤用の液晶パネルとして使用することができ
る。緑用の液晶パネルの検査基準をパスしたものは、緑
用の液晶パネルとして使用する。この歩留まりの限界線
の高低は、前述したように、人間の視覚特性に基づいて
定めればよい。
【0287】この実施例の画像生成装置においては、光
分配用の赤色光反射ダイクロイックミラーと、光合成用
の赤色光反射ダイクロイックミラーを同一平面に配置し
ている。更に、光分配用の青色光反射ダイクロイックミ
ラーと、光合成用の青色光反射ダイクロイックミラーを
同一平面に配置したことにより、コンパクトな構造を可
能にしている。
【0288】また、上記赤色光反射ダイクロイックミラ
ーと青色光反射ダイクロイックミラーの両方に垂直に各
液晶パネルを配置したことも、コンパクトな構造を可能
にした大きな要因となっている。
【0289】また、各液晶パネルをクロスダイクロイッ
クミラーを中心にして、クロスダイクロイックミラーに
垂直な同一平面上に配置したので、各液晶パネルの光源
からの光路長が等しくなる。更に、従来の光学系の構成
と比較して、ランプからの光路長の短縮化が図れること
から液晶パネルに入射する光量が増加する。それによ
り、明るい画像が得られる。また、各液晶パネルから光
信号を合成する位置(クロスダイクロイックミラーのミ
ラー面)までの光路長も等しくなる。これにより、ピン
トの合った美しい画像を得ることができる。
【0290】また、クロスダイクロイックミラーと3枚
の液晶パネルを囲む6枚の反射ミラーで光路を形成し、
6枚の反射ミラー24〜29に偏光膜FLを設けたこと
により、液晶パネルに偏光子を併設する必要を排除し
た。前述したように、偏光子は、液晶パネルよりも耐熱
性が悪い。この実施例のように、反射ミラー24〜29
上に偏光膜FLを設けたことにより、反射ミラーを放熱
媒体として利用することができ、偏光膜の耐熱性の悪さ
をカバーできるという利点が得られる。また、各反射ミ
ラーと各液晶パネルは、45度の角度をもって設置され
ているので、偏光膜を反射ミラーに設けたことにより、
偏光膜を液晶パネルに設ける場合に比べて偏光膜の一辺
のサイズを1.4倍にすることができる。従って、放熱
効果が更に高まる。更に、図8に示すように、光が偏光
膜FLを通過して反射ミラーの表面から反射ミラーに入
り、反射ミラーの裏面で反射されて再び反射ミラーの表
面の偏光膜を通過して出てゆくことになり、反射ミラー
に入る時と出る時の2度にわたって偏光膜を通過するの
で、1度通過する場合と比較して、2倍の偏光効果が得
られる。即ち、偏光膜の厚さを1/2に薄くすることが
できる。一般に、偏光子は、薄いほど偏光性能が良いの
で、この点も本実施例の長所となる。
【0291】また、熱による偏光子の劣化を軽減するの
で、部品の寿命を長くすることができる。更に、また、
赤色用,青色用に解像度の低い液晶パネルを用いるの
で、実用的で低価格な画像生成装置を実現できる。ま
た、従来から存在した偏光板が熱を持つので、光源の強
さをあまり強く出来ないという欠点をなくすことができ
る。その結果、明るい映像を得る液晶プロジェクタが実
現できる。その液晶プロジェクタは、従来のように、室
内の照明をおとしたりすることなく、明るい照明の下で
も利用可能である。
【0292】また、この実施例においては、図7に示す
ように、切れ目のないクロスダイクロイックミラーを用
いているので、液晶パネルと光合成用のクロスダイクロ
イックミラーの距離が近くなった場合でも、従来のよう
に、クロスダイクロイックミラーの継ぎ目がスクリーン
に写し出されるという欠点がない。
【0293】また、この実施例によれば、高さH1のス
ペーサを設けているので、照射器の主反射鏡のサイズが
大きい場合、あるいは、投写レンズの直径が大きな場合
であっても、矛盾なく各構成部品を配置することが可能
となる。
【0294】なお、従来からクロスダイクロイックミラ
ーを2段重ねにして、液晶プロジェクタを構成する場合
が存在しているが、この実施例における液晶プロジェク
タは、この液晶プロジェクタに光が入射してから出力さ
れるまで、赤,緑,青の光路長が等しく、かつ、赤,
緑,青の液晶パネルが各光路の中心に位置する構造を持
つ点で、従来の液晶プロジェクタと大きく異なってい
る。このように、この実施例における液晶プロジェクタ
は、理想的な光路を達成するために、クロスダイクロイ
ックミラーの配置及び液晶パネルの配置を考えたもので
ある。特に、液晶パネルを全体光路の中心に位置する構
造を持つ光学系を提供している点が大きな特徴である。
【0295】実施例1−2.図10は、この発明の他の
実施例の画像生成装置の構造図である。この実施例の画
像生成装置は、図10に示すように、偏光ビームスプリ
ッター(PBS)47を備えている。PBS47を偏光
子として使用するので、反射ミラー24,25,26,
27,28,29には、偏光膜は備えられていない。ま
た、PBS47を備えているので、主反射鏡から出射さ
れた出射光100を入力する方向と、この液晶プロジェ
クタから出力される光500の方向とを異なる方向とす
ることができるので、図1に示したような高さH1のス
ペーサが設けられていない。なお、この実施例において
も、図1に示したように、高さH1のスペーサを設ける
ようにしても構わない。他の構成要素については、図1
に示した画像生成装置と同様であるので、説明は省略す
る。
【0296】この実施例では、偏光子として偏光ビーム
スプリッター(PBS)47を用いている。偏光ビーム
スプリッターは、自然光である白色光を、偏光方向が互
いに直交する2つの白色光P波とS波に偏光分離する。
偏光分離される光は、ほぼ人間の可視光の光波長の40
0nmから700nmの波長の光である。一方、従来の
偏光子を用いるプロジェクタでは、熱による偏光子の劣
化という問題点があった。また、出射光が偏光子により
吸収されるため、液晶パネルに有効に照射されないとい
う問題点もあった。この実施例では、偏光ビームスプリ
ッターを用いたので、上記の問題点が解消できる。即
ち、光源からの出射光を前もって直交した偏光光に処理
した上で偏光子のない光学系による、光吸収の少ない光
学系を構成できるという効果がある。更に、画像生成装
置をコンパクトに構成できるという効果がある。
【0297】なお、この実施例に使用している偏光ビー
ムスプリッターは、図に示すように、1つの部品であ
り、光分配器と光合成器を兼ねている。これにより、画
像生成装置を構成する部品数を少なくすることができ
る。
【0298】図11は、この実施例における液晶プロジ
ェクタの光学系を示す図である。偏光ビームスプリッタ
ー(PBS)47のサイズを、クロスダイクロイックミ
ラー40,41のサイズよりも大きくすることにより、
円錐状の出射光100を効率よく液晶パネル31に照射
することができる。同様に、液晶パネルにより、円錐状
に放射された光を効率よく投写レンズ50に出射するこ
とができる。
【0299】実施例1−3.図12は、この発明の他の
実施例の画像生成装置の構造図である。図12に示すよ
うに、この実施例の画像生成装置は、前述した実施例1
−2の構成から偏光ビームスプリッターの下半分を除い
た構成となっている。それに代わる偏光子として、反射
ミラー27,28,29は、偏光膜43を備えている。
【0300】実施例1−4.図13は、この発明の他の
実施例の画像生成装置の構造図である。実施例1−3に
示す構成図とは逆に、前述した実施例1−2の構成から
偏光ビームスプリッターの上半分を除いた構成となって
いる。それに代わる偏光子として、反射ミラー24,2
5,26は、偏光膜43を備えている。
【0301】実施例1−3,実施例1−4に示す構成を
とることで、画像生成装置の形にバリエーションを持た
せることができる効果がある。
【0302】また、実施例1−3と実施例1−4を組み
合わせた構成をとってもよい。図12に示すPBS47
aと、図13に示すPBS47bを接続させて用いれ
ば、実施例1−2のように光分配器と光合成器を偏光ビ
ームスプリッターで構成した画像生成装置となる。
【0303】実施例1−5.この実施例では、輝度信号
と色信号を分離し、液晶パネルで光変調した後、合成し
て画像を生成する場合について述べる。図14は、この
発明の他の実施例の画像生成装置の構造図である。図1
4に示すように、輝度信号用液晶パネル(Y−LCD)
33は、赤色用液晶パネル(R−LCD)30、緑色用
液晶パネル(G−LCD)31、青色用液晶パネル(B
−LCD)32と同一平面上に並んでいる。また、輝度
信号用液晶パネル(Y−LCD)33は、偏光ビームス
プリッター(PBS)47と垂直に配置されている。ま
た、反射ミラー34及び35は、偏光ビームスプリッタ
ー(PBS)47と輝度信号用液晶パネル(Y−LC
D)33のいずれにも、45度の角度を保ちながら対向
して配置されている。また、この実施例においては、色
信号用液晶パネルの画素サイズの大きさは、輝度信号用
液晶パネルの画素サイズの大きさより大きい。つまり、
色信号用には低解像度の液晶パネルを用いて、輝度信号
用には、高解像度の液晶パネルを用いる。他の構成につ
いては、前述した実施例1−2と同様であるので、説明
は省略する。
【0304】次に、動作について説明する。出射光10
0は、偏光ビームスプリッター47の偏光分離面によ
り、偏光方向が互いに直交する2つの成分であるP波1
01PとS波101Sに分離され、P波101Pは、輝
度信号用液晶パネル33に照射され、S波101Sは、
色信号用液晶パネル30,31,32に照射される。つ
まり光分配される。また、各液晶パネルは、光変調光を
透過する透過型液晶パネルである。
【0305】また、輝度信号用液晶パネル33と、色信
号用液晶パネル31に入射する光は偏光の方向が相互に
直交しているため、各々のパネルの液晶分子の配向方向
を定めるラビング方向も、入射する光の偏光方向に従っ
て当然相互に直交させている。
【0306】各々の液晶パネルにパネル駆動用電圧が印
加されると、輝度信号用液晶パネル33に入射したP波
101Pの内、電圧が印加された画素を通過し反射され
た光の偏光方向は、入射と反射により結果として90度
回転される。つまり、光の偏光方向が変調される。その
偏光光は、S波として偏光ビームスプリッター47に入
射するため、該偏光ビームスプリッターの偏光分離面に
よりスクリーンの方向に反射される。色信号用液晶パネ
ル30,31,32に入射したS波101Sの内、電圧
が印加された画素を通過し、反射された光の偏光方向も
同じく90度回転され、P波として偏光ビームスプリッ
ター47に入射するため、このP波は該偏光ビームスプ
リッター47の偏光分離面を透過してスクリーンに向か
う。
【0307】つまり、輝度信号用液晶パネル33、色信
号用液晶パネル30,31,32とも、パネル駆動用電
圧が印加された画素に入射し、更に反射し、偏光制御を
受けた偏光光は、偏光ビームスプリッター47により光
合成され、結果としてカラー映像が合成された光500
として図示しない投写レンズにより、図示しないスクリ
ーン上に拡大投写される。つまり、偏光ビームスプリッ
ター47は、光分離器及び光合成器の機能を果たすもの
である。
【0308】上記のように、この実施例の構成では、光
源からの出射光の光の分配、各光変調光の光合成と従来
のTN型液晶パネルの入射側の偏光子、及び出射側の検
光子の4つの機能を1つの偏光ビームスプリッター47
が兼ねていることを特徴としているため、コンパクトな
装置が安価に実現できる。特に偏光子、検光子が不要で
あり、偏光子、検光子による光の損失(通常は、50%
程度前後の損失)が光路中で発生しないので、自然光か
らP波、S波に偏光分離することにより、パワーダウン
した光を光変調することになっても、各々の液晶からの
変調光が偏光ビームスプリッター47で光合成されるの
で、総合の投写される光パワーは、ダウンせず明るい投
写画像が再生されることになる。
【0309】また、図14の光学系は、最短の光路長を
備え各種部品が一体構成できるので、3次元的に“ON
E−PACKAGE”としたモジュール構成を採用する
ことが可能となる。
【0310】なお、輝度信号用液晶パネルは、色信号用
液晶パネルよりも高解像のものを用いるのは、前述した
ように、人間の視覚特性に基づくものである。従って、
以下のような液晶パネルの選択方法が考えられる。輝度
用、カラー用の液晶パネルを製造工程で一枚の基板から
多数取りするに際して、製造工程における歩留まりの限
界線を輝度用の液晶パネルで最も厳しく定め輝度用の液
晶パネルを選択し、緑用の液晶パネルの歩留まり限界線
を輝度用の液晶パネルより低めに設定して緑用の液晶パ
ネルを選択し、赤用の液晶パネルの歩留まり限界線を緑
用の液晶パネルより低めに設定して選択し、青用の液晶
パネルを最低の歩留まり限界線で選択する。また、サイ
ズの大きい輝度用の液晶パネルを用いる場合は、輝度用
の液晶パネルは、カラー処理部のカラー用の液晶パネル
と同じルールサイズのTFTを搭載し、形状的に相似で
面積が4倍であるように、一枚の基板から多数取りされ
ることにより、輝度用の液晶パネルが製造可能である。
このように、輝度用の液晶パネルと、カラー用の液晶パ
ネルを選択する場合にも、前述したような段階的検査基
準による検査方法を用いることができる。輝度用の液晶
パネルに対して、検査基準を最も厳しく設定するという
追加の検査基準を持つことにより、前述した段階的検査
基準による検査方法をそのまま用いることができる。
【0311】実施例2. 実施例2−1.この実施例以降では、前述した画像生成
装置に用いられる照明器について説明する。図15は、
この実施例の照明器の断面図である。照明器はランプ1
0と主反射鏡11から構成される。主反射鏡11は、回
転楕円体鏡である。この実施例では、回転楕円体鏡の略
焦点にランプ10を配置する。また、回転楕円体鏡の他
の焦点80に被照射面90を光軸15が略中心となるよ
うに配置する。回転楕円体鏡の他の焦点80は、円錐状
に集束する光束の集光径が最小となる点である。
【0312】以上のように、照明器を構成することによ
り、ランプ10の出射光が円錐状に集束する。それによ
り、サイズの小さい液晶パネルに効率よく光をあてるこ
とができる。
【0313】実施例2−2.図16は、この実施例の照
明器の断面図である。ランプ10と主反射鏡11は、前
述した実施例と同じ構成である。この実施例では、被照
射面90を回転楕円体鏡の他の焦点80よりもランプに
近い位置に配置している。この実施例においても、前述
した実施例と同様、サイズの小さい液晶パネルに効率よ
く光をあてることができる。
【0314】実施例2−3.図17は、この実施例の照
明器の断面図である。主反射鏡11の形状を除いては、
図15に示すものと同様である。主反射鏡は回転楕円体
鏡であり、ランプを通り光軸に垂直な面13でカットさ
れている。ランプ10は、図15と同様に回転楕円体鏡
の略焦点に配置されているので、主反射鏡は、略焦点位
置でカットされることになる。これにより、出射光線の
集束性を高める効果がある。以上のように、この実施例
においても、前述した実施例と同様、サイズの小さい液
晶パネルに効率よく光をあてることができる。
【0315】実施例2−4.この実施例においては、補
助反射鏡を備えた照明器について説明する。補助反射鏡
は、前面に出射する光をランプに戻して有効利用するた
めに用いられる。図18は、この実施例の照明器の断面
図である。この実施例の照明器は、図15及び図16の
構成に補助反射鏡16を加えたものである。補助反射鏡
16は球面鏡である。また、補助反射鏡16は球面鏡の
略中心がランプ10となるよう配置される。このよう
に、補助反射鏡を備えたことにより、主反射鏡により直
接反射されない光を、補助反射鏡を介して主反射鏡から
被照射面に照射させることができる。また、補助反射鏡
を球面鏡とし、球面鏡の略中心にランプ10を配置した
ことにより、補助反射鏡により反射された光は必ず主反
射鏡に戻り、損失が少ない。
【0316】実施例2−5.図19は、この実施例の照
明器の断面図である。この実施例の照明器は、図17の
構成に補助反射鏡16を加えたものである。補助反射鏡
16は球面鏡であり、略中心にランプ10が位置するよ
う配置されている。このように、補助反射鏡を備えたこ
とにより、主反射鏡により直接反射されない光を、補助
反射鏡を介して主反射鏡から被照射面に照射させること
ができる。
【0317】実施例2−6.図20は、この実施例の照
明器の断面図である。この実施例の照明器は、図18の
構成に加えて、複数の補助反射鏡16を備えたものであ
る。複数の補助反射鏡のいずれも球面鏡であり、略中心
にランプ10が位置するよう配置されている。このよう
に、複数の補助反射鏡を備えたことにより、前述した実
施例よりも、更に光のロスを減少させることができる。
即ち、ランプの出射光を効率よく被照射面に照射するこ
とができる。
【0318】実施例2−7.図21は、この実施例の照
明器の断面図である。この実施例の照明器は、図19の
構成に加えて、複数の補助反射鏡16を備えたものであ
る。複数の補助反射鏡のいずれも球面鏡であり、略中心
にランプ10が位置するよう配置されている。このよう
に、複数の補助反射鏡を備えたことにより、前述した実
施例よりも、更に光のロスを減少させることができる。
即ち、ランプの出射光を効率よく被照射面に照射するこ
とができる。
【0319】実施例2−8.図22は、この実施例の照
明器の断面図である。この実施例の照明器は、図15に
示す構成に加えて、補助反射鏡16を備えている。この
実施例の補助反射鏡16の特徴は、ランプ10から直接
被照射面に照射される出射光を、補助反射鏡を介して主
反射鏡に反射させている点にある。このような構成をと
っても、ランプ10からの出射光を被照射面に効率よく
照射できる。
【0320】実施例2−9.図23は、この実施例の照
明器の断面図である。この実施例の照明器は、図22と
同様の補助反射鏡を備えている。また、主反射鏡の形状
は、ランプを通り光軸に垂直な面でカットされている。
このような構成をとっても、ランプ10からの出射光を
被照射面に効率よく照射できる。
【0321】実施例2−10.図24は、この実施例の
照明器の断面図である。この実施例の照明器は、集光レ
ンズ12を用いてランプ10の出射光を被照射面に円錐
状に集束させている。主反射鏡11は、球面鏡である。
ランプ10は、球面鏡の略中心に配置されている。ま
た、集光レンズ12は、集光レンズの主反射鏡側の焦点
80と、主反射鏡との間に光源が位置するよう配置され
る。
【0322】また、図25は、この実施例の他の照明器
の断面図である。図25においては、主反射鏡11に回
転放物面鏡を用いている。また、図26は、主反射鏡1
1に回転放物面鏡を用いた他の照明器の断面図である。
【0323】この実施例の照明器は、光を放射する光源
と光を反射する主反射鏡を備えている。上記主反射鏡
は、回転放物面鏡であり、上記光源は、回転放物面鏡の
略焦点位置に設けられたことにより、円筒状の平行な光
線束を発生する。照明器に備えられた集光レンズは、主
反射鏡からの光を集光して円錐状の光線束を発生させ
る。
【0324】図27は、上記各実施例に示した各種照明
器からでる円錐状の光束を、コリメーターレンズ55に
よって、円筒状の平行光束に変換して使用する場合を示
している。上記各実施例に示した各種照明器からでる円
錐状の光束を、コリメーターレンズ55によって、円筒
状の平行光束に変換した時の光線の傾斜の分散は、主反
射鏡11のアスペクト比asr(主反射鏡11の直径D
m/主反射鏡11の長さLm)に反比例する。このた
め、主反射鏡のアスペクト比は、2以上と大きくなって
いる。例えば、アスペクト比を4と大きく取ると、入射
光の分散が約半分になるので、液晶パネルのサイズは、
0.75インチと小さくできることになる。
【0325】特に、アスペクト比が大きい上記主反射鏡
の場合、多くの反射されない光が生じるが、上記照明器
に備えられた補助反射鏡は、これらを上記主反射鏡へ戻
すためのものである。
【0326】例えば、上記補助反射鏡は、上記光源を略
中心とする球面状の反射ミラーである。この形状によ
り、光源の出射光を無駄なく、主反射鏡に反射する。
【0327】例えば、上記補助反射鏡は、主反射鏡の中
心軸上に光源に接近して設けられた球面ミラーであるの
で、平行光を妨げない。
【0328】例えば、上記補助反射鏡は、リング型をし
ている。リング型の中心部を光源から液晶パネルへの出
射光が通過するので、光を妨げない。
【0329】また、複数備えられた補助反射鏡は、単一
の補助反射鏡で戻しきれない光を主反射鏡に戻す。
【0330】光源系に関するもう1つの改善策は、最近
発売された直流励起のメタルハライドランプを使用する
ことである。図28は、この特性を示したものである。
図に示すように、直流励起の場合は、一方の電極の先端
にある陰極に高輝度の点が集中して分布するようにな
る。従って、この陰極近傍にある輝度分布の中心点を回
転放物面の焦点近傍に置けば、光線の傾斜の分散が低く
なる。ちなみに従来の交流励起のメタルハライドでは、
陰極が交互に変わるので、両電極の先端が最高の輝度の
点となり、分散が大きくなるのである。
【0331】以上のように、この実施例においては、集
光レンズを用いて光源からの出射光を円錐状に集束させ
る照明器について説明した。この照明器によれば、照明
器の径が8cm程度であっても、1.3インチ以下のサ
イズの小さい液晶パネルに効率よく光を照射することが
可能になる。この照明器をプロジェクタに用いれば、明
るい美しい映像を得ることができる。上記実施例で説明
した照明器は、前述した3板式の液晶プロジェクタに用
いることを前提として説明してきたが、前述した各種照
明器は、従来例として示した液晶プロジェクタやその他
の画像生成装置に対しても用いることができる。また、
前述した各種照明器は、透過型の液晶パネルに用いるば
かりでなく、反射型の液晶パネルに用いることもでき
る。
【0332】実施例3. 実施例3−1.この実施例の画像生成装置は、図29に
示すように、第1のクロスダイクロイックミラー40を
箱体401h内の液400jに浸した波長分離モジュー
ル1040と、光変調器(液晶パネル)30,31,3
2と、第2のクロスダイクロイックミラー41を箱体4
02h内の液400jに浸した波長合成モジュール10
41と、反射ミラー24〜29から構成された光路接続
モジュールからなるカラー処理部1000を備えてい
る。波長分離モジュールの第1のクロスダイクロイック
ミラー40は、図7に示したクロスダイクロイックミラ
ーと同じものであり、第1の波長を持つ光Rを反射させ
る第1の反射面(ダイクロイックミラー40a)と、第
2の波長を持つ光Bを反射させる第2の反射面(ダイク
ロイックミラー40b)とを備え、その他の波長を持つ
光Gを通過させることにより、3種の光R,G,Bを出
力する。光変調器(液晶パネル)30,31,32は、
上記第1のクロスダイクロイックミラー40から出る3
種の光線のいずれにも垂直に配置される。3個の光変調
器は、上記第1のクロスダイクロイックミラー40から
出力された3種の光の内のそれぞれ1種の光を入力する
とともに、画像信号を入力し、入力した光の偏光状態を
画像信号に応じて変調し、変調された光を出力する。上
記光変調器は、液晶パネルであり、入力した光の偏光状
態を画像信号に応じて変調する。また、上記液晶パネル
は、透過型であり、入力した光を透過させることにより
光変調を行う。波長合成モジュール1041の第2のク
ロスダイクロイックミラー41は、同様に、図7に示し
たクロスダイクロイックミラーと同じものであり、上記
3個の光変調器30,31,32により変調された3種
の光R,G,Bを入力するとともに、上記第1のクロス
ダイクロイックミラー40の第1の反射面(ダイクロイ
ックミラー40a)と同一の平面に配置され、第1の波
長を持つ光Rを反射させる第1の反射面(ダイクロイッ
クミラー41a)と、上記第1のクロスダイクロイック
ミラー40の第2の反射面(ダイクロイックミラー40
b)と同一の平面に配置され、第2の波長を持つ光Bを
反射させる第2の反射面(ダイクロイックミラー41
b)とを備え、その他の波長を持つ光Gを通過させるこ
とにより、3種の光R,G,Bを合成して画像を生成す
る。また、光路接続モジュールは、上記波長分離モジュ
ール1040と3個の光変調器30,31,32との間
及び上記波長合成モジュール1041と3個の光変調器
30,31,32との間にあって、波長分離モジュール
1040から出力された3種の光に45度に配置され、
この光線の方向をほぼ直角に曲げる反射ミラー24〜2
9とを備え、光変調器を介して波長合成モジュール10
41へ導くように光路を接続する。上記反射ミラーは、
各液晶パネル30,31,32の両側に配置される。第
1の反射ミラー24,25,26は、波長分離モジュー
ルから出力される光を液晶パネルに入力する。第2の反
射ミラー27,28,29は、液晶パネルから出力され
る光を波長合成モジュール1041に入力する。
【0333】上記第1,第2及びその他の波長を持つ光
R,G,Bは、青,緑又は赤を示す色信号であるととも
に、上記液晶パネル30,31,32は、色信号に対応
して設けられ、青,緑又は赤を示す色信号を変調する。
各色毎の光波長にあわせた専用の光変調器30,31,
32を用いているので、色合いがもっとも良く、かつ、
色の相互干渉の少ない投射画像を再生する。しかも明る
い投射画像を形成する。
【0334】上記第1と第2のクロスダイクロイックミ
ラーは、それぞれ個別の板から構成される。それぞれが
箱体401hと402hの中に収納されており、波長分
離モジュール1040と波長合成モジュール1041を
形成している。従来の2枚のミラーとそれを保持する複
数の部品からなる部分の部品数が減り、これによって、
組立調整が容易化される。
【0335】なお、前述した説明においては、第1の箱
体401hと第2の箱体402hが存在している場合を
示しているが、第1の箱体と第2の箱体を併せて1つの
共通な箱体に収めるようにしても構わない。また、その
場合には、ダイクロイックミラー40aとダイクロイッ
クミラー41aは、1枚板のダイクロイックミラーで構
成することができる。同様に、ダイクロイックミラー4
0bとダイクロイックミラー41bを1枚板のダイクロ
イックミラーで構成することができる。このようにし
て、1つの波長分離合成モジュールができ、部品点数を
更に減少させることができる。
【0336】次に、図30と図31を用いて、上記第1
と第2のクロスダイクロイックミラーのダイクロイック
ミラーをそれぞれ個別の板で作成することが望ましいの
か、あるいは、1枚の板で作成するのが望ましいのかに
ついて説明する。TN型液晶を液晶に対して電界を印加
しない場合に、白画面を表示するノーマリーホワイトモ
ードで用いる場合(一般のプロジェクタの場合)、液晶
パネルの前後で入出射光の偏光面が90度変化した光が
画像形成に利用される。例えば、液晶パネルにS波を入
射させると、液晶パネルからは偏光面が90度変化した
P波が出力される。従って、波長分離モジュールにS波
を入力する場合、波長合成モジュールにはP波が入力す
ることになる。波長分離モジュールに用いるダイクロイ
ックミラー、あるいは、ダイクロイックプリズムにS波
に対して最適な特性を持たせることが望ましい。また、
波長合成モジュールは、P波に対して最適な特性を持た
せることが望ましい。ダイクロイックミラーは、あるい
は、ダイクロイックプリズムは、色合いを決める分光特
性がP波とS波で異なり、S波に対して特性を最適に決
めると、P波に対する特性が最適でなくなってしまう。
【0337】図30は、クロスダイクロイックプリズム
の青色を反射する分光特性を示す図である。図31は、
同じくクロスダイクロイックプリズムの赤色を反射する
分光特性を示す図である。図中、TSは、S波に対する
分光特性を示し、TPは、P波に対する分光特性を示し
ている。図に示すように、透過率Tが50%になるP波
とS波の波長の差が約80nm存在している。図におい
ては、ダイクロイックプリズムの場合を示しているが、
ダイクロイックミラーの場合は、透過率Tが50%にな
るP波とS波の波長の差は、約70nmである。このた
め、特性が同一の1個の板によるダイクロイックミラ
ー、あるいは、ダイクロイックプリズムで色の分離と合
成の両方を行うと、適切な色の実現が難しい。以上の理
由から、波長分離モジュールと波長合成モジュールに用
いるダイクロイックミラー、あるいは、ダイクロイック
プリズムは、それぞれ異なる特性を持つ別個の部品であ
ることが望ましい。従来の液晶プロジェクタの中には、
分離用と合成用のクロスダイクロイックミラーを1つの
クロスダイクロイックミラーで構成し、上下2階建ての
液晶プロジェクタの構造を持つものがある。しかし、前
述したように、P波とS波の特性が異なるため、クロス
ダイクロイックミラーは、分離用と合成用を分けて持つ
ことが望ましい。この実施例は、2階建ての構造を持つ
構成を取る場合であっても、分離用と合成用のクロスダ
イクロイックミラーを、それぞれ別な特性を持つ別個の
クロスダイクロイックミラーで構成する点が特徴の1つ
としてあげられる。
【0338】図29の箱体401hと402hの内部に
は、屈折率がダイクロイックミラー40a,40b,4
1a,41bの基板材料(一般には、ガラス)とほぼ同
様の屈折率を持つ液400jが封入されている。例え
ば、液400jの一例として、エチレングリコール等の
マッチングオイルがあげられる。ダイクロイックミラー
40a,40b,41a,41bがこの液400jに浸
され、次の作用が発揮されている。 (1)板状クロスダイクロイックミラーを空気中で使用
した場合に、2枚のダイクロイックミラーが交差した部
分に、ガラスと空気の屈折率の差によって、起因して発
生するミラーの交差分のすじ(継ぎ目)が画面を汚染す
る現象を回避できる。従来は、この継ぎ目を消すため
に、高価なクロスダイクロイックプリズムが使われてい
た。この実施例においては、従来のような継ぎ目がある
クロスダイクロイックミラーを用いた場合でも、液40
0jの中に浸されているため、継ぎ目がスクリーンに投
写される欠点を回避できる。この実施例では、図7に示
したような継ぎ目が存在しないクロスダイクロイックミ
ラーを用いているため、更に、この欠点を回避すること
ができる。図7に示す場合でも、継ぎ目40tが存在し
ているが、この継ぎ目の接合が正確でない場合であって
も、液400jに浸されていることにより、継ぎ目40
tの不整合が画面を汚染するという現象を回避すること
ができる。このように、図7に示したクロスダイクロイ
ックミラーを用いること、あるいは、図7に示したクロ
スダイクロイックミラーを液に浸すことは、画面に継ぎ
目が現れることを防止するためである。従って、図7に
示したクロスダイクロイックミラーを用いることやその
クロスダイクロイックミラーを液に浸すことは、光を合
成する第2のクロスダイクロイックミラー41に適用す
るとが望ましい。 (2)屈折率が高い液が封入されているので、箱体の中
の光の傾斜が屈折率分の1だけ低くなるだけでなく、カ
ラー処理部1000の波長分離モジュール1040の実
効的光学長が減少し、光学長が長い場合に生じる、いわ
ゆる光の蹴られがなくなり、伝送効率が向上する。特
に、光の傾斜が低減されることは、多層薄膜利用素子の
性能を向上させ、結果として、装置を顕著にコンパクト
化する重要な事項であるが、この作用については後述す
る。 (3)液が冷却媒体となり、クロスダイクロイックミラ
ーの放熱効果を高める。
【0339】なお、上記液は、その屈折率がクロスダイ
クロイックミラーの基板材料の屈折率より小さく、空気
の屈折率より大きい場合が望ましい。クロスダイクロイ
ックミラーと液に浸す目的としては、前述したように、
光路長の調整と、ダイクロイックミラーの交差部の影響
除去があげられるが、このためには、液とクロスダイク
ロイックミラーの基板材料がほぼ同じ屈折率を持つこと
が望ましい。ところが、液とクロスダイクロイックミラ
ーの基板材料がほぼ同じ屈折率を持つと、ダイクロイッ
クミラーの設計が難しくなる。クロスダイクロイックミ
ラーに対して期待している所望の特性が出にくいからで
ある。そこで、液の屈折率は、クロスダイクロイックミ
ラーの基板材料(ガラス)の屈折率より小さいものを用
いる。例えば、基板材料の屈折率=1.5〜1.7とす
ると、液(エチレングリコール)の屈折率=1.42〜
1.44とするのが望ましい。
【0340】上記のカラー処理部1000は、従来のク
ロスダイクロイックミラーを使った装置で生じる3色間
の光路差をなくしている。例えば、図124の光源10
から赤色,緑色,青色の画像合成に至るまでの光路長に
赤,青と緑で差がある。緑の場合は、単色光100Gが
一直線に投写レンズ50に向かうのに対して、赤,青の
単色光100R,100Bは、反射ミラー26,24、
あるいは、23,25を経て回り道をして投写レンズ5
0に達する。このようにして、光伝送路に非対称性が生
じると、 (1)スクリーンの周辺と中心でホワイトバランスが異
なる。 (2)赤色,緑色,青色の3つの各液晶パネルの相互の
画素単位の精密な位置合わせ(コンバーゼンス)が必要
となる。 等製造工程の調整時間を多くを必要とする事項が生じる
のである。本発明のカラー処理部1000は、このよう
な課題を解決している。
【0341】上記第1と第2の反射ミラーの少なくとも
いずれか一方に、液晶パネルに用いる偏光子を備えたこ
とにより、反射ミラーが、偏光子の冷却媒体として作用
する。また、上記反射ミラーは、各液晶パネルに対して
45度に配置されているので、偏光子の面積を大きくす
ることができ、放熱効果が高まる。また、光路接続モジ
ュールを箱体に収納して液で浸し、上記反射ミラーを液
に浸しておけば、更に、放熱効果が高まる。また、液を
充填された波長分離モジュール及び波長合成モジュール
内に、偏光子を有する偏光膜を設置すれば、同様に、偏
光膜の放熱効果が高まる。波長分離モジュール及び波長
合成モジュール内に、偏光子を有する偏光膜を設置する
場合については後述する。
【0342】この実施例の画像生成装置は、カラー処理
部1000の前後に、第1の偏光ビームスプリッター4
7aを第3の箱体403h内の液400jに浸した偏光
分離モジュール1047と、第2の偏光ビームスプリッ
ター47bを第4の箱体404h内の液400jに浸し
た偏光合成モジュール1048と、輝度用の光変調器3
3と、光路接続モジュールからなる偏光処理部2000
を備えている場合がある。偏光分離モジュール1047
の第1の偏光ビームスプリッター47aは、光を入力し
て偏光方向が直交する第1の光線(例えば、P波)と第
2の光線(例えば、S波)に分離して、第1の光線(P
波)を波長分離モジュールに出力する。光変調器33
は、出力された第2の光線の光軸にほぼ垂直に配置さ
れ、第2の光線を入力するとともに、画像信号の内、黒
白成分(輝度成分)を入力し、入力した光の偏光状態を
画像信号に応じて変調し、変調された光を出力する。偏
光合成モジュール1048の第2の偏光ビームスプリッ
ター47bは、上記第1と第2の2種の光線を入力し、
これらを合成して1つの画像を生成する。光路接続モジ
ュールは、反射ミラー29a,29bから構成され、上
記第2の光線の光路上で偏光分離モジュール1047と
偏光合成モジュール1048との間にあって、偏光分離
モジュール1047から出力された光を光変調器33を
介して、偏光合成モジュール1048へ導くように第2
の光路を接続する。
【0343】また、図32に示すように、図29での光
路接続モジュールの反射ミラー29a,29bの代わり
に、偏光分離モジュール1047の上記第2の光線の出
口に、光線の光軸に直角に接続された反射ミラー29c
を設け、ランプ10から第1の偏光ビームスプリッター
47aへの入射光を光源系に返すこともある。反射ミラ
ー29cにより反射された光は、主反射鏡11により再
び第1の偏光ビームスプリッター47aに入射され、再
び反射ミラー29cに到達し、以上の動作が繰り返され
るが、光が第1の偏光ビームスプリッター47aに複数
回入射されることにより、1回の入射では分離できなか
った残りのP波を分離することができる。また、S波を
主反射鏡に照射することにより、S波の持つエネルギー
を主反射鏡に吸収させ、放熱効果を高めることができ
る。
【0344】上記偏光分離モジュール1047と偏光合
成モジュール1048は、それぞれ個別の偏光ビームス
プリッターを有している。しかも、それぞれ箱体403
h及び404hに収納されている。この偏光分離モジュ
ール1047と偏光合成モジュール1048の偏光ビー
ムスプリッターと箱体は、共通化することができる。即
ち、共通の箱体の中に1個の偏光ビームスプリッターを
収納し、上下異なる部分を用いて、偏光分離と偏光合成
を行うことができる。そのため、従来の2枚のミラーと
それを保持する複数の部品からなる部分の部品数が減
る。場合によっては、前述したカラー処理部1000に
用いた波長分離モジュール1040と、偏光処理部20
00の偏光分離モジュール1047を1つの箱体に収
め、1つのモジュールとしても構わない。また、カラー
処理部1000の波長合成モジュール1041と、偏光
処理部2000の偏光合成モジュール1048を1つの
箱体に収納し、1つのモジュールとしても構わない。更
には、波長分離モジュール1040と波長合成モジュー
ル1041と偏光分離モジュール1047と偏光合成モ
ジュール1048を、1つの箱体に収納し、1つのモジ
ュールとしてしまっても構わない。これによって、組立
調整が顕著に容易化される。また、光路接続モジュール
も他のモジュールと一体化してもよい。箱体の内部に
は、屈折率が偏光ビームスプリッター47a,47bの
基板材料(一般には、ガラス)とほぼ同様、あるいは、
それ以下の屈折率を持つ液400jが封入され、偏光ビ
ームスプリッター47a,47bがこの液に浸され、次
の作用が発揮されている。 (a)入射光の傾斜が屈折率分の1になる 光の傾斜が低減されることは、多層薄膜利用素子の性能
を向上させ、結果として、装置を顕著にコンパクト化す
る重要な事項であるが、この作用については後述する。 (b)光路長が屈折率分の1になる 偏光分離モジュール、偏光合成モジュールや波長分離モ
ジュール、波長合成モジュールの実効的な光路長が減少
し、いわゆる光の蹴られがなくなり、伝送効率が向上す
る。図160は、短い光路Aでは、光線Aまでが伝送さ
れていたのが、長い光路長では光線B以下の傾斜を持つ
光線だけが伝送され、光線Aも含めてそれ以上の傾斜を
持つ光線が蹴られることになる。換言すれば光線Aまで
救おうとすれば、光路長の短い光路よりも大きな光路径
が要求されることになる。
【0345】図33と図34は、この実施例による液晶
プロジェクタの平面図である。図35と図36は、その
緑色用光路の光学系を示す図である。図33及び図35
に示すように、上記偏光処理部2000の光の入口に、
円錐状の光束をほぼ円筒状の光束に変えるレンズ55が
設置される。図34及び図36に示すように、偏光処理
部2000がない場合には、カラー処理部1000の第
1のクロスダイクロイックミラー40の光の入口に、円
錐状の光束をほぼ円筒状の光束に変えるレンズ55が設
置される。光源系1は、熱的な点からその径の最小値
が、一般に8cmないし10cmに抑えられている。そ
こで、光源系1から出る光の光路径を円錐状に絞って、
それより小さい光路径の偏光処理部2000又は第1の
クロスダイクロイックミラー40に入射させている。レ
ンズ55は、円錐状の光線を平行光線にして導入するた
めのコリメーターレンズである。既述したように、光源
からくる光の傾きの分散値は、例えば、その中心光がコ
リメーターレンズによって平行光線とされても、光源に
有限の長さがあるので、必ずしも平行でなく、その傾き
には有限の分散がある。この分散値は、光源の長さ(ア
ーク長)に比例し、主反射鏡の直径とそのアスペクト比
に反比例する。この分散は、光源系の設計や光源ランプ
の種類によって異なる。例えば、既存のアーク長5mm
・交流交流放電のメタルハライドランプを使用し、8c
m径の放物面ミラーから平行光線を放射して3インチ
(7.6cm)ないし3.3インチ(8.4cm)の実
効径の液晶パネル、ダイクロイックミラーに照射して、
ほぼ満足な動作が得られている。しかしながら、光源系
を出た平行の光線束を一度コンデンサレンズで集束し、
これをコリメーターレンズで主反射鏡の直径Dmより小
さい平行光線束に変換すると、光線束内の光線の傾斜の
分散は増加し、光学部品の満足な動作が得られなくな
る。例えば、ダイクロイックミラーや偏光ビームスプリ
ッターをそのまま空気中において使用する方法では、光
路の実効径を上記の3インチから2インチに下げると、
光の分離・合成性能は、いわば2分に1に低下する。こ
の課題を解決するために、本発明の装置では、波長分離
モジュール、波長合成モジュール、偏光分離モジュー
ル、偏光合成モジュールを屈折率の高い溶液に浸してい
る。光が溶液を充填した偏光分離モジュールや波長分離
モジュールに入射すると、その傾きが屈折率分の1だけ
低下する。そのため、これらの偏光処理部とカラー処理
部における光路の径を屈折率分の1まで小さくできるこ
とになる。溶液の屈折率を1.5とすると、光源系の出
口における3インチの径をコンデンサレンズとコリメー
ターレンズによって2インチまで下げても性能は維持で
きることになる。
【0346】上記カラー処理部1000の波長分離モジ
ュール1040の出口に、円筒状の光束をほぼ円錐状の
光束に変えるレンズ70a,71a,72aが設置さ
れ、波長合成モジュール1041の光の入口に、円錐状
の光束を円筒状の光束に変えるレンズ70b,71b,
72bが設置される。この実施例では、各レンズ70a
〜72bは、1個のレンズで構成されている場合を示し
ているが、各々が複数のレンズで構成されている場合で
も構わない。既に述べたように、適当な処置が施された
液晶パネルの入射光の傾きに対する許容値は、ダイクロ
イックミラーや偏光ビームスプリッターなどの薄膜利用
素子に比較すると、2〜3倍程度と高い。例えば、薄膜
利用素子の許容値が±4度であるのに対して、液晶パネ
ルは±12度程度である。このため、適当なリレーレン
ズ70a,71a,72aを設置し、光束を絞って液晶
パネル30,31,32を照射すれば、小さいサイズの
液晶でも、無駄なく十分な照度で照射できる。例えば、
ダイクロイックミラーにおける光束の径が2インチであ
るとすると、2/3インチの液晶パネルにロスなく光が
照射できる。偏光処理部2000についても、レンズ7
3a,73bにより同様な構成を取っている。
【0347】なお、液晶パネル自身を屈折率の大きい液
の中に浸す場合を後に説明するが、液晶の場合には、す
でに屈折率の大きい液晶の中で生じる現象であるから、
液晶パネルを薄膜利用素子のように液に浸しても効果が
ない。即ち、分散に対する許容値は、屈折率が1.5の
溶液中のダイクロイックミラーや偏光ビームスプリッタ
ーの2(3/1.5)倍程度しかない。従って、現在実
用化されている設計値を参照すれば、液晶に光を集束す
る場合、集束した光路の実効径、即ち、液晶パネルのサ
イズは3インチの半分の1.5インチ程度以下には小さ
くできないことになる。
【0348】レンズ55,70a〜72bは、波長分離
モジュール1040又は偏光分離モジュール1047、
偏光合成モジュール1048の各箱体の側面に一体形成
することができる。箱体もレンズも透明プラスチックに
より、モールドすることにより成形することができる。
こうすることで、更に部品数を減らせる。
【0349】図33においては、箱体40iが第2の光
路に設けられている。箱体40iは、液400jにより
満たされている。箱体40iの大きさは、箱体401h
と同じものであり、満たされている液400jも同様の
屈折率を持つものである。箱体40iが存在している理
由は、偏光分離モジュール1047により分離された第
1の光線(P波)と第2の光線(S波)の光路長を同一
にするとともに、装置のコンパクト化を図るためであ
る。箱体40iが存在することにより、第2の光線(S
波)の光路は、液400jの屈折率分の1まで小さくす
ることができ、装置のコンパクト化を図ることができ
る。なお、箱体402hと箱体40iの間に隙間W1が
空いているのは、レンズ55と箱体40iの接触を防止
するためである。また、箱体402hと箱体401hの
間に隙間W2が空いているのは、投写レンズ50とレン
ズ55及びレンズ72bとの接触を防止するためであ
る。
【0350】実施例3−2.前述した実施例のように、
適当なリレーレンズを設置し、光束を絞って液晶パネル
を照射することにより、光線の反射という問題が生じ
る。従来例で述べたように、液晶パネルに対して光線が
斜めに入射した場合には、クロストークが生じる。この
クロストークにより、TFT回路に暗電流が流れる。こ
の実施例においては、前述したクロストークを防止する
場合について説明する。図37は、液晶パネル99の液
晶92を封入したガラス基板91,93の内、出射側の
ガラス基板93のTFTが塗布されている側と反対側の
面に、反射防止膜94を蒸着ないし塗布することによっ
て、この面から反射した光がTFTを励起し有害な暗電
流が発生することを防止する。この反射防止膜94は、
TFT製造工程と同時にガラス基板の反対側の面に蒸着
ないし塗布することによって設けることができる。この
反射防止膜の反射率は、図38に示すように、入射角が
5度〜15度で最低になるように設計したものである。
反射防止膜の反射率は、入射角に依存したものを作成す
ることができる。例えば、入射角が10度であるような
設計をした場合には、入射角が10度の場合において、
反射率が最低になるような反射防止膜を予め製造するこ
とが可能である。この実施例では、反射防止膜94を蒸
着ないし塗布する場合について説明したが、反射防止フ
ィルムをガラス基板93に貼り合わせるようにしても構
わない。
【0351】図39は、クロストークを防止する液晶パ
ネルの他の例を示す図である。この例においては、液晶
パネル99のガラス基板91,93と同一材料で、か
つ、ガラス基板91,93の厚さW3よりも厚い厚さW
4を有したガラスブロック96をバインダー95により
密着させている。バインダー95の屈折率は、液晶パネ
ル99のガラス基板91,93とほぼ同じ屈折率を持
つ。ガラスブロック96の両サイドには、光吸収部材9
8が設けられている。更に、ガラスブロック96の光の
出射側には、無反射コーティング97が設けられてい
る。
【0352】このような構成の液晶パネルに光が斜めに
入射した場合、ガラス基板93とバインダー95とガラ
スブロック96の屈折率がほぼ等しいため、ガラス基板
93に入射した光は、ガラス基板93とバインダー95
とガラスブロック96を通過する。最後に、無反射コー
ティング97を通過することにより、出射光として出力
される。光がガラスブロック96を通過する際に、光吸
収部材98に到達した場合には、光吸収部材98により
吸収されてしまうので、クロストークの原因となること
はない。クロストークは、液晶パネル99に対して、斜
めの角度で光が入射されればされるほど多く発生する。
しかし、この例によれば、斜めに入射した光は、光吸収
部材98により、吸収されてしまうため、クロストーク
を発生しにくくしている。ガラスブロック96の厚さW
4が厚いほど光吸収部材98の長さが長くなり、光を吸
収する確率が高くなるが、光吸収部材98が長くなるほ
ど、本来吸収されるべきでない光を吸収してしまう可能
性もある。従って、ガラスブロック96の厚さW4は、
ガラス基板93の厚さW3の数倍程度であることが望ま
しい。
【0353】図40は、クロストークを防止するための
液晶パネルの他の例を示す図である。この例は、液晶パ
ネル99をガラス基板91,93とほぼ同じ屈折率を持
つ液104を満たしたセル103の中に設置したもので
ある。セル103は、光を透過する部材で構成されてい
る。また、セルの両側には、無反射コーティング97を
設けている。更に、セル103のサイド側には、光吸収
部材98を設けている。このように構成された液晶パネ
ルを用いると、ガラス基板91,93と液104の屈折
率がほぼ同じであるため、ガラス基板91と液104の
境界及びガラス基板93と液104の境界において、光
の反射を防止することができる。
【0354】前述したように、液晶パネルに対して反射
防止膜を蒸着ないし塗布する方法を用いる場合は、特殊
処理となり、液晶パネルが高価になってしまう。この実
施例のように、液晶パネルを、液晶を封じているガラス
とほぼ同じ屈折率の液に浸すと、このガラスでの反射は
消滅する。変わって、より液を封じている板の光の反射
が問題になるが、この板の適当な部分に反射防止膜を蒸
着すると有害な反射は消滅できる。一般に、複雑な製造
行程を通る液晶パネルのガラスに蒸着処理を施すより
は、一般の板に蒸着処理を施す方が容易である。このよ
うに、液晶パネル99を液104の中に設置することに
より、前述したような反射防止膜94や反射防止フィル
ムを設ける必要はなくなる。また、液晶パネル99を液
104により、冷却することができる。
【0355】図41は、図40に示した液晶パネルを用
いた場合を示す図である。液晶パネル30,31,3
2,33は、箱体30h,31h,32h,33h内に
封入された液30j,31j,32j,33jの内部に
設置されている。
【0356】図42は、クロストークを防止するための
液晶パネルの他の例を示す図である。図42に示す場合
は、出射光側にあるセルの面103aが曲面を呈してい
る点が特徴である。このように、セルの面103aがく
ぼんだ形の曲面を呈していることにより、反射光が光吸
収部材98に吸収されやすくなる。
【0357】また、図43は、クロストークを防止する
ための液晶パネルの他の例を示す図である。この実施例
の特徴は、セルの出射光側にある面103bが出射光に
対して斜めに設けられている点である。このように、セ
ルの出射光側の面103bが出射光に対して斜めに設け
られていることにより、反射光が光吸収部材98に吸収
されやすくなる。
【0358】図44は、クロストークを防止する場合の
他の例を示す図である。この例においては、液晶パネル
30,31,32の出射側のガラス基板面が、波長合成
モジュール1041の液400jに浸るように設置す
る。クロスダイクロイックミラーと液晶パネルは、通常
ガラス基板により構成されており、液400jは、クロ
スダイクロイックミラーと液晶パネルのガラス基板とほ
ぼ同一、あるいは、それ以下の屈折率を持つ液体が用い
られる。このように、出射側のガラス基板面を液400
jと接触させておくことにより、出射側において光が反
射することを防止することができる。なお、図示してい
ないが、偏光合成モジュール1048に対して、輝度用
の液晶パネル33を貼り付けることにより、輝度用の液
晶パネル33に対しても同様な構成を取ることができ、
クロストークを防止することができる。
【0359】実施例3−3.図45は、この実施例によ
る液晶プロジェクタの構成を示す図である。この実施例
の特徴は、カラー用の液晶パネル30,31,32に、
超ねじれネマティック(STN)液晶を用いている点で
ある。一方、輝度用の液晶パネル33に、ねじれネマテ
ィック(TN)液晶を用いている。STN液晶は、レス
ポンスが遅いという欠点があるが、構成が簡単であるた
め価格が安いという利点がある。一方、TN型液晶パネ
ルは、STN型液晶パネルに比べてレスポンスは早い
が、価格が高いという欠点がある。
【0360】人間の視覚特性は、輝度に対し色に比べて
より敏感である。この実施例は、この人間の視覚特性を
利用したものである。人間の目の輝度に対する空間周波
数特性は、色に対する空間周波数特性よりも優れてい
る。このため、輝度用の液晶パネル33の解像度を色用
の液晶パネル30,31,32の解像度の3倍から4倍
ぐらいにして用いる。この実施例では、輝度用の液晶パ
ネル33に対して約30万画素の液晶パネルを用いる。
一方、色用の液晶パネル30,31,32に対して、
7.5万画素から10万画素程度の液晶パネルを用い
る。このように、解像度が異なる液晶パネルを用いるの
は、人間の目の空間周波数特性を利用したものである。
一方、人間の目の時間周波数特性においても輝度の時間
周波数特性は、色の時間周波数特性よりも優れていると
いう特徴がある。この人間の視覚の時間周波数特性によ
り、この実施例においては、輝度用の液晶パネルにレス
ポンスの早いTN型液晶パネル33を用い、色用の液晶
パネルにレスポンスが遅いSTN型液晶パネル30,3
1,32を用いている。色用の液晶パネルにレスポンス
の遅いSTN型液晶パネルを用いても、人間の時間周波
数特性により、何ら不都合が生じることはない。色用の
液晶パネルとして、STN型液晶パネルを用いることに
より、価格の安い液晶プロジェクタを製造することがで
きる。
【0361】前述したように、この実施例においては、
輝度用の液晶パネルに30万画素を持つTN型液晶パネ
ル33を用いている。このため、液晶パネルのサイズが
色用の液晶パネルのサイズに比べて大型化している。こ
の大型化した液晶パネルに対しては、平行光線を照射す
るようにしている。レンズ74及び75は、輝度用の液
晶パネル33に対して効率よく平行光線を照射するため
のリレーレンズである。
【0362】また、この実施例においては、色用の液晶
パネル30,31,32に対して光路を設定するミラー
の形を三角形にしている。レンズ70a,71a,72
aは、約15度の角度を持って、光線を各液晶パネル3
0,31,32に照射する。従って、反射ミラー24か
ら29の形状も、この光路にあわせて三角形のものを用
いることができる。この三角形の反射ミラー24から2
9を用いることにより、この液晶プロジェクタのサイズ
を更に小さくすることができる。例えば、反射ミラー2
8の形状が三角形になったことにより、投写レンズ50
との接触がなくなる。このため、箱体401hと箱体4
02hを間隔をあけずに、隣同士に配置することができ
る。あるいは、箱体401hと箱体402hを1つの箱
体でモジュール構成とすることにより、更に部品数を減
少させることができる。
【0363】実施例3−4.図46及び図47は、液晶
プロジェクタの他の実施例を示す図である。この実施例
では、液晶プロジェクタの平面サイズをA4サイズにし
た場合を示している。平面形状においてA4サイズを達
成する場合に、装置内において各種光学素子の関係から
光路の長さを確保しなければならない場合が存在する。
この実施例の場合には、高さHを増加させることにより
光路の確保を可能としている。図においては、高さH1
のスペーサを設けることにより、光路をH1だけ長くし
た場合を示している。このように高さH1を設けた場合
でも、液晶パネル99を光路の中央に配置しておくこと
が望ましい。このように、A4サイズを達成するために
高さH1が付加された場合は、液晶パネル99の回りに
空間的な余裕ができるため、前述した反射防止用のため
に液を入れたセル内に封入された液晶パネル99を用い
ることができる。この実施例においては、液晶パネル9
9を高屈折率の液に浸した場合においても、サイズをそ
のために大きくする必要がないという利点が得られる。
【0364】図46の場合は、カラー処理部1000に
対して直接光を入射し、出射する場合を示している。主
反射鏡11のサイズが大きい場合及び投写レンズ50の
直径が大きい場合でも、高さH1のスペーサを設けるこ
とにより、液晶プロジェクタの筐体の中に、矛盾なく各
部品を配置することができる。
【0365】図47は、カラー処理部1000と偏光処
理部2000が存在している場合を示している。図47
に示す場合は、入射光と出射光に示す方向が異なってい
るので、主反射鏡11と投写レンズ50は、異なる場所
に配置される。従って、図46の構成に比べて主反射鏡
11と投写レンズ50が、互いにぶつかりあう機会は少
ない。しかし、前述したように、レンズ71aにより、
光路を径を絞り、液晶パネル99に対して絞った光束を
照射する場合には、レンズ71aと液晶パネル99との
間に、一定の距離を保たなければならない場合が存在す
る。また、液晶パネル99からレンズ71bに光を放射
する場合でも、一定の光路長を保たなければならない場
合が存在する。このため、高さH1のスペーサを設ける
ことにより、レンズ71a,71bと液晶パネル99の
距離を調整することができる。
【0366】実施例3−5.図48は、この実施例にお
ける液晶プロジェクタの平面図である。図49は、この
実施例における液晶プロジェクタの側面図である。この
実施例の液晶プロジェクタは、偏光処理とカラー処理を
実行する1階部分と輝度を処理する2階部分に分けられ
る。1階部分は、各部品が一体形成されている。図48
で偏光ビームスプリッター47aは、光源からの光をP
波とS波に分離する。P波は、クロスダイクロイックミ
ラー40xに入力され、R,G,Bの光に分離される。
更に、分離された光は、レンズ70a,71a,72a
によりリレーされ、液晶パネル30,31,32に入力
される。液晶パネル30,31,32により変調された
光は、レンズ70b,71b,72bを経由してクロス
ダイクロイックミラー40yに入力される。クロスダイ
クロイックミラー40yは、R,G,Bの光を合成し
て、偏光ビームスプリッター47bに出力する。
【0367】一方、図49で偏光ビームスプリッター4
7aにより分離されたS波は、2階方向に照射され、反
射ミラー29a、レンズ74a及び75aを経由して、
輝度用の液晶パネル33に入力される。液晶パネル33
により変調された光は、レンズ75b,74bを経由
し、反射ミラー29bにより反射され、偏光ビームスプ
リッター47bに入力される。偏光ビームスプリッター
47bは、1階部分のクロスダイクロイックミラー40
yで合成された色信号と、2階部分から送られてきた輝
度用の信号を合成して、投写レンズ50で出力する。
【0368】図においては、Gの光路がRとBの光路に
比べて短くなっている。このGの光路長とRとBの光路
長を等価的にするために、RとBの光路に液30jを設
けている。液30jは、空気よりも屈折率の高い屈折率
を持つ液体である。従って、光学的に光路長を屈折率の
分だけ短くする働きを持つ。このようにして、RとGと
Bの光路長を等価的に等しくすることができる。
【0369】図に示すように、2つのクロスダイクロイ
ックミラー40xと40yの中心の距離をL2とし、ま
た、各中心から反射ミラー24〜27までの距離をL1
とすると、Gの光路長がL2となりRとBの光路長は、
L2+2L1となる。Gの光路は、空気中を通過するの
で屈折率1となり、RとBの光路は液中を通過し、この
屈折率をnとすると、 L2=(L2+2L1)/n となるような屈折率nを持つ液30jを用いることによ
り、RとGとBの光路長を等価的に等しくすることがで
きる。なお、輝度用の光路長について図示していない
が、同様に屈折率の高い液を輝度用の光路に挿入するこ
とにより、R,G,Bの光路長と等価とすることができ
る。
【0370】また、図48に示すように、Gの光路は空
気中を通過するが、Gの液晶パネル31の周囲だけ液3
0jに浸すようにしても構わない。液30jに液晶パネ
ル31を浸すことにより、冷却効果を高めることができ
る。また、斜めの角度を持った光が入射した場合でも、
クロストークを防止することができる。
【0371】実施例3−6.図50は、この実施例にお
ける液晶プロジェクタの平面図である。図51は、この
実施例における液晶プロジェクタの側面図である。この
実施例における液晶プロジェクタは、前述した実施例と
異なる点は、レンズ70a〜72bがクロスダイクロイ
ックミラー40xとクロスダイクロイックミラー40y
の側面に設けられている点である。また、クロスダイク
ロイックミラー40xが液30jの中に浸されており、
波長分離モジュール1040を構成している点である。
また、クロスダイクロイックミラー40yが液30jの
中に浸されており、波長合成モジュール1041を構成
している点である。この実施例においても、RとBに光
路に対して屈折率の高い液を介在させ、RとGとBの光
路長を等しくしている。図に示すように、2つのクロス
ダイクロイックミラー40xと40yの中心の距離をL
2とし、レンズ71aとレンズ71bの中心間の距離を
L3とし、レンズ70aとレンズ70bの中心から反射
ミラー24と26までの距離をL1とすると、Gの光路
長L3とRとBの光路長L2+2L1が等しくなれば、
3つの光路長が等しいことになる。Gの光路長L3は、
空気中を通過するので屈折率が1である。RとBの光路
は、液中を通過し、この液の屈折率をnとすると、 L3=(L2+2L1)/n となるような屈折率nを持つ液30jを用いることによ
り、RとGとBの光路長を等しくすることができる。
【0372】実施例3−7.図52は、この実施例の液
晶プロジェクタを示す図である。前述した図48,図5
0においては、液晶プロジェクタの長手方向に光源と投
写レンズが存在していたが、この実施例においては、光
源と投写レンズ50が液晶パネルの長手方向に存在する
のではなく、サイドに存在させるようにしている。この
ように、光源と投写レンズをサイドに配置することによ
り、液晶プロジェクタのサイズをコンパクトにすること
ができる。また、光源と投写レンズをサイドに置く場合
であっても、両者間の距離が充分離れているため、光源
と投写レンズが互いに衝突しあうことはない。
【0373】実施例3−8.図53は、この実施例によ
る液晶プロジェクタを示す平面図である。図54は、こ
の実施例による液晶プロジェクタを示す側面図である。
図53が図50の構成と異なる点は、レンズ70a,7
0b,72a,72bを内部が中空の凹レンズにしたも
のである。このように空気レンズを屈折率nの液30j
に直接浸しているため、凸レンズと同様の作用を呈す
る。また、レンズ70c,70d,72c,72dを内
部が中空の凸レンズにしたものである。このように空気
レンズを屈折率nの液30jに直接浸しているため、凹
レンズと同様の作用を呈する。このレンズ70c,70
d,72c,72dは、液晶パネルに光入射する光を平
行光線に戻し、液晶パネルから出射した光を円錐状に放
射するものである。また、レンズ71a,71bは、箱
体の一側面を兼用して作成されている。また、図53に
示すGの液晶パネルは、セルの形状が光の入射方向及び
出射方向において、曲面を呈している。従って、レンズ
71aから照射された光は、この曲面を通過することに
より平行光線に変化する。平行光線は、液晶パネルを通
過した後、再び出射側の曲面に出力される。出力側の面
がこのように曲面となっているため、図42に示したよ
うに、反射光によるクロストークを防止することができ
る。また、この曲面がレンズの役目を果たし、レンズ7
1bに対して円錐状に広がった光線を照射する。
【0374】実施例3−9.図55は、光接続モジュー
ルの他の実施例を示す図である。この実施例の特徴は、
反射ミラーとして、第1の曲面反射ミラー25xと第2
の曲面反射ミラー27yを有している点である。図55
においては、光接続モジュールのみを示しているが、そ
の他の部分は、図48、あるいは、図50に示した液晶
プロジェクタと同様である。クロスダイクロイックミラ
ー40xから分離された光は、第1の曲面反射ミラー2
5xにより反射され、光接続モジュールのほぼ中央で集
光する。この光を第2の曲面反射ミラー27yに導き、
第2の曲面反射ミラー27yによりこの光を平均して9
0度曲げて平行光線に変える。この平行光線は、クロス
ダイクロイックミラー40yに入力される。これらの曲
面反射ミラーは、ほぼ放物面鏡を用いて構成することが
できる。このように、曲面反射ミラーを用いることによ
り、レンズを用いることなく平行光線を集光させ、集光
した光線を平行光線に戻すことができる。
【0375】実施例3−10.図56は、クロスダイク
ロイックミラーを箱体内の液中に封入した波長分離モジ
ュールの他の実施例を示す図である。波長分離モジュー
ルの内部には、偏光膜43が設けられている。偏光膜
は、液晶パネルの前面あるいは後面に設けられる場合、
あるいは、前述した実施例で説明したように、反射ミラ
ーに設けられる場合があるが、この実施例においては、
波長分離モジュールの内部に偏光膜43を有している点
が特徴である。このように、偏光膜を波長分離モジュー
ルの内部に設けることにより、以下の利点がある。 (1)液晶パネルのサイズに比べて波長分離モジュール
のサイズが大きいため、液晶パネルの前面又は後面に偏
光膜を設ける場合よりも偏光膜の面積を大きく取ること
ができる。 (2)偏光膜が液中に浸されているため、偏光膜の冷却
効果が高まる。なお、図56は、波長分離モジュールの
場合について説明しているが、波長合成モジュール内も
同様に偏光膜を有することができる。
【0376】実施例3−11.図57は、偏光ビームス
プリッター47aを箱体の液中に浸している偏光分離モ
ジュールの他の実施例を示す図である。この実施例にお
いては、偏光分離モジュールが液中に偏光膜47xと4
7yを有している点が特徴である。偏光膜47xは、P
波を通過させ、S波を遮断する偏光膜である。偏光膜4
7yは、S波を通過させ、P波を遮断する偏光膜であ
る。偏光ビームスプリッター47aは、P波を通過さ
せ、S波を反射させるものである。しかし、偏光ビーム
スプリッター47aにおいて、完全にP波とS波を分離
することができない。そこで、図に示すように、偏光膜
47xと偏光膜47yを設け、より完全なP波とS波を
取り出すようにしたものである。なお、図57に示す場
合は、偏光分離モジュールの場合について示している
が、偏光合成モジュールについても同様の構成を取るこ
とができる。
【0377】実施例3−12.図58は、この実施例の
液晶プロジェクタを示す図である。この液晶プロジェク
タは、波長分離モジュール1040と偏光分離モジュー
ル1047と液晶パネル30,31,32と反射ミラー
24,25,26と投写レンズ50a,50b,50c
から構成されている。この液晶プロジェクタは、R,
G,Bの3種の光を複数の反射ミラー24,25,26
を介して、それぞれR,G,Bの3個の液晶パネル3
0,31,32に導く。液晶パネルで変調された光を3
つの投写レンズ50a,50b,50cによって、スク
リーン60上で合成することにより画像を生成する。図
54においては、偏光分離モジュール1047が存在し
ている場合を示しているが、存在していなくても構わな
い。また、液晶パネルの中で赤と青を変調する液晶パネ
ルに比べて、緑を変調する液晶パネルを高精細とし、緑
の液晶パネルに対して輝度信号を乗せた緑色の信号を入
力して、変調するようにしても構わない。また、人間の
視覚特性に基づき、前述したように、赤と青の液晶パネ
ルをSTN型液晶パネルで構成し、緑の液晶パネルをT
N型液晶パネルで構成しても構わない。
【0378】実施例3−13.図59は、この実施例に
よる液晶プロジェクタを示す図である。この実施例の特
徴は、ポリマー分散型液晶(PDLC:Polymer
Dispersed Liquid Crysta
l)パネルを用いている点である。PDLCパネルは、
光の散乱と透過を利用した液晶パネルである。この実施
例においては、前述した実施例の液晶パネル30,3
1,32の代わりに、PDLCの液晶パネル30P,3
1P,32Pを用いている。PDLCを用いた液晶パネ
ルには、原則として平行光線を入力させる必要があるた
め、レンズ55により平行光線を作成し、その平行光線
をPDLCの液晶パネルに入力している。PDLCの液
晶パネルから出力された光線も平行光線である。この平
行光線をレンズ79によりアパーチャー51に収束させ
る。このアパーチャー51によりコントラスト比を増加
させることができる。PDLCの液晶パネルを用いる場
合は、前述した実施例のように偏光を用いることがな
く、自然光をそのまま入力することができるため、明る
い画像を得ることができる。
【0379】図60は、PDLCの液晶パネルを用いた
他の例を示す図である。この実施例においては、PDL
Cを用いた液晶パネル30P,31P,32Pは、波長
分離モジュール1040の側面に設けられている。ま
た、アパーチャー51a,51b,51cは、反射ミラ
ーの中間に設けられている。このアパーチャーに焦点を
持つレンズ70,71,72がPDLCの液晶パネル3
0P,31P,32Pとアパーチャー51a,51b,
51cの間に設けられている。
【0380】図59及び図60の場合は、カラー処理部
にPDLCの液晶パネルを用いる場合について説明して
いるが、偏光処理部の輝度用の液晶パネルにPDLCを
用いた液晶パネルを用いても構わない。図61は、PD
LCを用いた液晶パネル33Pを、反射ミラー29a及
び29bの間に設けた場合を示している。この構成を採
る場合には、レンズ79及び図示していないアパーチャ
ー51は、カラー処理部のものと兼用することができ
る。
【0381】図62は、PLDCを用いた液晶パネル3
3Pを、偏光分離モジュール1047の側面に配置した
場合を示している。アパーチャー51dは、反射ミラー
29aと29bの間に設けられている。この構成をとる
場合、レンズ74とアパーチャー51dは、偏光処理部
専用に設けられたものである。
【0382】実施例3−14.図63,図64は、偏光
分離モジュール、ないし、波長分離モジュールの入口に
設けられるレンズ55の具体例を説明する図である。図
において、10はランプ、11は主反射鏡、55は二焦
点レンズ、1040は波長分離モジュール(ないし、偏
光分離モジュール)、1031は光接続モジュール、1
041は波長合成モジュール(ないし、偏光合成モジュ
ール)、31は液晶パネルである。通常の凹レンズの焦
点を主反射鏡の焦点に設置すると、即ち、ランプ10の
アーク長の中央に設置すると、図中、一点鎖線で示すよ
うに、ランプ10の中央、即ち、主反射鏡の焦点から出
た光は、主反射鏡で反射され、図のC点を通過した以後
は、平行光線100になる。また、図中、点線で示すよ
うに、光源の一方の端(アーク長の一端)から出て、上
記凹レンズのC点より内側にあるA点を通過した光は、
単一焦点レンズの場合、平行光線より内側の光線103
となり、ある傾きを持った光となるが、液晶パネル31
によって有効に利用される。ところが、図中、実線で示
すように、光源の他方の端(アーク長の他端)から出て
上記凹レンズのC点より外側のB点を通過する光は、単
一焦点レンズの場合、平行光線100より外側の光線1
01となり、図のように蹴られることになる。この実施
例では、図64に示すように、レンズ55は、2つの焦
点F1及びF2を有している。レンズ55は、光軸から
半径R1までは、第1のレンズ面55aを有しており、
焦点F1を有している。更に、半径R1の外側部分(R
2−R1=R3の部分)は、第2のレンズ面55bを有
しており、この第2のレンズ面55bは、第2の焦点F
2を有している。第1の焦点F1の焦点距離は、第2の
焦点F2の焦点距離より小さい値を示す。また、内側の
焦点F1は、主反射鏡の焦点と一致している。即ち、光
源のアーク長の中央に設置される。このように、二焦点
レンズを用いることにより、光線101のように、光路
から外側に蹴られてしまう光線を、光線102に示すよ
うに、液晶パネル31に入射することが可能な光線に変
えることができる。
【0383】実施例4.この実施例では、画像の縦横比
を所望の縦横比に変換する画像変換手段を備えた画像生
成装置について説明する。図65は、この実施例の画像
生成装置の構成を表すブロック図である。図65を用い
て、画像生成装置の動作について、説明する。画像信号
変換手段602は、画像信号600を入力し、液晶パネ
ル610の縦横比と同一の縦横比を持つ画像信号(変換
された画像信号)604に変換する。画像生成手段62
0は変換された画像信号604を液晶パネル610に入
力する。また、画像生成手段620は、液晶パネル61
0に入射光905を入力する。そして、画像生成手段6
20は、液晶パネル610により、変換された画像信号
604及び入射光905から光変調された画像630を
生成する。画像生成手段620により生成された画像6
30は、画像変換手段640により、所望の縦横比を有
する画像660に変換される。所望の縦横比とは、最終
的にユーザの目に触れる時点での映像のアスペクト比の
ことである。
【0384】従来は、画像情報は、最終的な縦横比にあ
わせて、作成されていた。また、画像生成手段が用いる
液晶パネルもその縦横比で作成されていた。たとえば、
映像スクリーンが3:4の場合は、画像情報も液晶パネ
ルも3:4の縦横比をもっていた。それに対して、この
画像生成装置においては、画像信号600及び変換され
た画像660の少なくともいずれか一方の縦横比、ある
いは、両方の縦横比とは異なる縦横比を持つ液晶パネル
を用いて画像生成を行うことができる。それは、画像信
号変換手段602が入力された画像信号を液晶パネル6
10の持つ縦横比に変換することによる。また、画像変
換手段640が、画像生成手段620により光変調され
た画像630を最終的に要求される縦横比を持つ画像6
60に変変換することによる。例えば、映像スクリーン
と画像情報が3:4の縦横比を持っていたとしても、液
晶パネルは3:4の縦横比に依存しない縦横比をもつこ
とができる。液晶パネルの縦横比は、その製造プロセス
から最も無駄なく安価に製造できるように決定すればよ
い。あるいは、液晶パネルの縦横比は、その液晶パネル
が置かれる光学系によって生成される光束の断面形状に
より決定すればよい。光束の断面が円である場合は、最
も光を有効に使用できる矩形は、正方形であるので、
4:4の縦横比を持つことが望ましい。もし、液晶パネ
ルが4:4の縦横比を持っている場合、縦横比が4:4
のものを3:4にするには縦の長さを3/4倍にして映
せばよい。同様に、画像情報が3:4の縦横比を持ち液
晶パネルが4:4の縦横比を有している場合、画像情報
をディジタル処理することにより縦横比が4:4になる
ように変換して、液晶パネルに入力すればよい。
【0385】次に、図66を用いて説明する。図66に
おいて、画像変換手段は、シリンドリカルレンズ640
aである。液晶パネル610で生成された画像は、シリ
ンドリカルレンズ640aにより、図中に点線で示すよ
うに横に拡大され、スクリーン60に投写される。図6
7においては、横に拡大する場合について示している
が、縦に拡大してもよい。シリンドリカルレンズの形
状、特性、配置を換えれば、得られる画像の縦横比を自
由に設定できる。また、レンズを着脱可能にすれば、変
換するかしないかを選択できる画像生成装置が実現でき
る。
【0386】また、図67は、レンズを2つ用いた画像
生成装置の例である。ランプ10及び主反射鏡11から
成る光源系を用いて、画像生成装置に光を照射する。こ
の図に示されている画像生成装置は、図1に示す構成と
同一であるので符号の説明は省略する。生成された画像
は、シリンドリカルレンズ640bにより、先ず縦に拡
大される。続いて、シリンドリカルレンズ640aによ
り横に拡大されてスクリーン60に投写される。
【0387】このように、複数のレンズを組み合わせて
用いることにより、縦横どちらにも任意の画像拡大を行
うことができる。また、レンズの切り替えを行う図示し
ない切り替え手段を併設すれば、実行時に拡大率を選択
して切り替え可能な画像生成装置を実現できる。なお、
日本特許特開平4−149426号公報には、シリンド
リカルレンズを用いた投射型表示装置が開示されている
が、この投射型表示装置のシリンドリカルレンズは、画
像の非点収差を補正するものであり、本実施例のよう
に、画像の縦横比を変更するものではない。
【0388】実施例5.図68は、この発明の画像生成
装置の他の構成を示す図である。図68に示す画像生成
装置は、緑用の液晶パネルとして第1の緑用液晶パネル
31aと第2の緑用液晶パネル31bを有している点が
特徴である。また、第2の緑用液晶パネル31bの手前
には、白色光線(図68においては、S波)から緑色の
光を抽出するフィルタFが配置されている。赤用の液晶
パネル30と青用の液晶パネル32と第1の緑用の液晶
パネル31aと第2の緑用液晶パネル31bのサイズ及
び精細度は、全て同じである。また、赤用と青用と第1
の緑用の液晶パネル30,32,31aは、対応する各
画素をスクリーンの同一の場所に合成できるように位置
決めがされている。一方、第2の緑用液晶パネル31b
は、スクリーンの縦方向に半画素ずらして画像を生成す
るように位置決めされている。
【0389】図69は、第1と第2の緑用液晶パネル3
1aと31bが出力するスクリーンの走査線の関係を示
す図である。第1の緑用液晶パネル(G1)31aによ
り出力された走査線を実線で示す。第2の緑用液晶パネ
ル(G2)31bにより出力された走査線を点線で示
す。両者は、0.5画素だけ縦方向にずれて出力され
る。
【0390】現在、0.7インチ等の小型化された液晶
パネルを使用する場合の最大の問題点として、画面の縦
方向の画素数が少ないという欠点がある。例えば、0.
7インチの液晶パネルの縦方向の画素数は、240ドッ
トになっているが、家庭用のテレビ等で用いられている
NTSC信号による画像を表示する場合には、縦方向へ
400本以上の走査線を必要とする。このような問題点
を解決するために、この実施例では、緑用の液晶パネル
を縦方向へ半画素ずらして使用することにより、事実上
走査線の数を480本とした高画質な画像を実現するも
のである。従って、緑用の液晶パネルを2枚使用するこ
とにより、例えば、0.7インチの液晶パネルを用い
て、走査線が480本存在する高画質の画像が得られ
る。また、赤用,青用及び第1と第2の緑用の液晶パネ
ルが全て同一の液晶パネルで構成されているため、液晶
プロジェクタのコストを安くすることができる。また、
この液晶プロジェクタがインタレースの画像信号を入力
して動作している場合は、第1フィールドの画像信号を
第1の緑用液晶パネルに入力し、第2フィールドの画像
信号を第2の緑用液晶パネルへ入力することにより、特
別な回路を必要とせず、この実施例の方式を実現するこ
とができる。即ち、インタレースモードを使用している
場合には、ノンインタレースからインタレースへの変換
や倍速スキャン等の特別な処理を行うことなく、480
本の走査線を持つ高画質な画像を得ることができる。液
晶パネルを駆動する場合は、一般的には、インタレース
モードで駆動することはできない。しかし、現在家庭用
のテレビ等で用いられているNTSC信号は、インタレ
ースモードの信号となっている。そのため、もし、液晶
パネルが縦方向に480本の走査線を実際に表示する場
合には、このインタレース信号をノンインタレース信号
に変換しなければならない。このための変換回路やメモ
リ等が必要となり、コストの上昇につながってしまう。
しかし、この実施例によれば、インタレース信号からノ
ンインタレースへの変換をする必要がなく、インタレー
スの信号をそのまま用いることが可能になる。更に、前
述したように、液晶パネルのサイズが全て同一であるた
め、倍率合わせのためのレンズがいらない。前述した実
施例の中には、輝度用の液晶パネルのサイズを他の色用
の液晶パネルのサイズより大きくする場合、あるいは、
緑用の液晶パネルを他の液晶パネルよりサイズを大きく
する場合について述べたが、この実施例によれば、全て
のパネルサイズが同じであり、倍率合わせのレンズは不
要となる。
【0391】この緑用の液晶パネルを第1と第2の緑用
液晶パネルで構成する方式は、従来例に示した液晶プロ
ジェクタに対しても適用することができる。あるいはま
た、前述した各実施例よる構成の液晶プロジェクタに対
しても適用することができる。図70〜図73に示す各
種の液晶プロジェクタは、前述した実施例で述べたいく
つかの液晶プロジェクタに対して、この実施例の方式を
適用した例を示している。いずれの場合においても、前
述した実施例において、輝度用の液晶パネルを用いてい
たのに対して、その輝度用の液晶パネルを第2の緑用液
晶パネルとした点に特徴がある。なお、図70〜図73
においては、フィルタFを記載していないが、フィルタ
Fは、偏光ビームスプリッター47aと第2の緑用液晶
パネル(G2)31bの間の光路どこかに存在していれ
ばよい。
【0392】なお、上記説明では、縦方向に0.5画素
ずらす場合を示したが、横方向にずらしても構わない。
また、斜め方向にずらしてもよい。また、0.5画素で
なく、0.1,0.4,0.7画素等ずらす場合でもよ
い。
【0393】図74は、この発明の画像生成装置の他の
構成を示す図である。前述した図68に示す構成と異な
る点は、ハーフミラー91を用いて第1の緑用液晶パネ
ル31aからの出力と、第2の緑用液晶パネル31bの
出力を合成している点である。図68に示す場合には、
偏光ビームスプリッター47bにより、第2の緑用液晶
パネル31bからの出力を合成していた。クロスダイク
ロイックミラー41においては、波長が異なる光を合成
することはできるが、波長が同じ光を合成することはで
きない。そこで、図68の場合は、偏光ビームスプリッ
ター47bを用いて、波長が同じ光であっても合成でき
るようにしていた。一方、図74の場合には、緑用の光
の合成のために、ハーフミラー91を使用する点が特徴
である。ハーフミラーを使用することにより、光の利用
効率が50%となってしまうが、この実施例の緑の光の
明るさが2倍になっているため、ハーフミラーを用いる
ことにより、効率が50%となってしまった場合でも、
赤色、あるいは、青色に比べて暗くなるという不都合は
ない。
【0394】クロスダイクロイックミラー41から、第
1と第2の緑用液晶パネル31aと31bそれぞれまで
への距離は、等しいことが望ましい。同様に、クロスダ
イクロイックミラー41から、赤用の液晶パネル30と
青用の液晶パネル32までの距離も、全て等しいことが
望ましい。
【0395】前述したように、P波,S波の混合に偏光
ビームスプリッター又はハーフミラーを使用すると、ダ
イクロイックミラーに加え、更に、偏光ビームスプリッ
ター又はハーフミラーのスペースとして、液晶パネルか
ら投写レンズの間で約液晶パネル口径相当の光路長が延
びることになる。このことは、投写レンズのバックフォ
ーカスが長くなり、焦点距離fの短いレンズを使用する
ことが困難となる。そのために、拡大率が大きく取れ
ず、投写距離が長くなってしまう。特に、背面投写のプ
ロジェクションテレビでは、機器の薄型化の要求が重要
で、投写距離をできるだけ短くする必要がある。
【0396】そこで、図75、あるいは、図76に示す
ような光混合器を用いるようにするとよい。図75に示
す光混合器は、この立方体の中でRGBの各光及びP波
/S波を混合するものである。そのため、今迄のクロス
ダイクロイックミラーによる3色混合と同じバックフォ
ーカスで、第2の緑用液晶パネルからの緑の光を混合で
きる。図75は、R反射面とB反射面がX字状に交差
し、更に、そのX字を斜めに切るS反射面を有する複合
プリズムである。また、図76は、B反射面とS反射面
がX字状に交差し、更に、そのX字を斜めに切るR反射
面を有する複合プリズムである。図75において、RG
Bの光は、それぞれ、図のR,G,Bの方向から入射さ
れ、Rは赤反射面により反射され、Bは青反射面により
反射され、G1は、そのまま通過し3つの光は混合され
る。この時、この光の一部は、S反射面を通過するが、
これらの光は全てP波なので、X字状のダイクロイック
ミラー面を斜めに切るS反射面の影響は受けず、そのま
ま図の出射方向へ出射される。G2は、図のクロスダイ
クロイックミラーの反射面と平行な方向から入射され、
このG2の光はS波なので、S反射面で反射され、RG
B混合されたP波と合成され、出射方向へ出射される。
また、S反射面により反射されたS波の一部は、ダイク
ロイックミラーのR反射面及びB反射面を通過するが、
このS波は緑成分だけなので、ダイクロイックミラーの
反射面は全て透過でき、何の影響も受けない。図76に
おいても上記動作原理は同じであり、この原理を3次元
分光光路系に展開したものである。
【0397】図77は、前述した光混合器を用いた場合
の液晶プロジェクタの一例を示す図である。光混合器1
041xは、図75に示したように、クロスダイクロイ
ックミラーと偏光ビームスプリッターが合わされたもの
であり、光混合器1041xにより赤色と青色と第1と
第2の緑色を混合して出力することができる。
【0398】ここでは、図77に示す構成において、光
混合器を用いる場合について説明したが、前述した各種
プロジェクタにおいても、この実施例の光混合器を適用
することができる。ただし、第4の液晶パネルとして、
この実施例のように、単色光を第4の液晶パネルで変調
して、この単色光を通過させるようなクロスダイクロイ
ックミラーである場合に限る。前述した実施例の中で、
輝度用の液晶パネルを使用している場合は、この実施例
の光混合器を用いることができない。輝度用の液晶パネ
ルからの出力は、白色光であり、クロスダイクロイック
ミラーによって白色光の一部が波長により反射されてし
まうからである。
【0399】実施例6.図78は、この実施例のクロス
ダイクロイックミラーを示す図である。この実施例にお
けるクロスダイクロイックミラーは、前述した実施例と
は異なり、十字状に、あるいは、X字状にダイクロイッ
クミラーが交差しているものではない。図78に示すよ
うに、赤色を反射する第1のダイクロイックミラー40
aと青色を反射する第2のダイクロイックミラー40b
は、それぞれの反射面の対角線で交わっている。このよ
うに、2つのダイクロイックミラーが対角線で交わって
おり、互いに直交して交差している場合も、以下及びこ
の明細書において、クロスダイクロイックミラーと呼ぶ
ことにする。
【0400】図78は、本発明による光分離用クロスダ
イクロイックミラーモジュール40gを示す図である。
従来のモジュールは、R反射用のダイクロイックミラー
とB反射用のダイクロイックミラーがX字状に配置され
ていたが、本発明のものは、Z軸に平行な面を持つダイ
クロイックミラー40aと、X軸に平行な面を持つダイ
クロイックミラー40bとで構成されている。Y軸から
入射した入射光905は、ダイクロイックミラー40a
によってR成分の光が反射され、Z軸方向にR成分の光
906として出射される。同時に、ダイクロイックミラ
ー40bによってB成分の光が反射されて、X軸方向に
B成分の光907として出射される。残ったG成分の光
は、Y方向にG成分の光908として出射される。この
ようにして、入射光905は、互いに3次元方向に直交
するR,G,B成分の光906,908,907に分離
される。
【0401】図79は、本発明による光合成用クロスダ
イクロイックミラーモジュール41gを示す図である。
構成は、図78と同様である。R成分の光916は、R
反射用のダイクロイックミラー41aで反射されて、光
915として出射される。また、B成分の光917は、
B反射用のダイクロイックミラー41bで反射されて、
光915として出射される。G成分の光918は、ダイ
クロイックミラー41a,41bでは反射されず、真直
ぐ光915として出射される。このようにして、それぞ
れ3次元方向に直交した光916,917,918は、
本発明のモジュールによって出力光915として合成さ
れる。
【0402】図80に、本発明の光学ユニットを示す。
本ユニットは、上記で説明した光分離用クロスダイクロ
イックミラーモジュール40g、光合成用クロスダイク
ロイックミラーモジュール41gと6枚の反射ミラー2
4〜29から構成されている。但し、光合成用クロスダ
イクロイックミラーモジュール41gは、図79に示し
たように、R光を上から入射するのではなく、図80に
おいては、R光を横から入射するように方向を変えて配
置してある。入射光905は、光分離用クロスダイクロ
イックミラーモジュール40gによって、R,B,Gの
互いに直交する光に分離される。まず、R光は、反射ミ
ラー24によって90度曲げられ、反射ミラー27によ
って再度90度曲げられて、光合成用クロスダイクロイ
ックミラーモジュール41gに至り、このモジュール4
1gで合成されて光915として出射される。G光は、
光分離用クロスダイクロイックミラーモジュール40g
を直進して反射ミラー26に至り、ここで90度曲げら
れ反射ミラー29に至り、ここで再度90度曲げられ
て、光合成用クロスダイクロイックミラーモジュール4
1gに入る。この光合成用クロスダイクロイックミラー
モジュールによって合成された光915が出射される。
B光は、反射ミラー25によって90度曲げられ、反射
ミラー28に至る。ここで再度90度曲げられ、光合成
用クロスダイクロイックミラーモジュール41gに至
る。ここで合成されて光915として出射される。光分
離用クロスダイクロイックミラーモジュール40gか
ら、光合成用クロスダイクロイックミラーモジュール4
1gに至る光路で、R,G,Bに対して対称な位置に液
晶パネルを設置すれば、光源のランプから赤色,緑色,
青色の画像合成に至るまでの光路長を等しくすることが
できる。また、各液晶パネルから投写レンズまでの光路
長を等しくすることができる。対称な位置の例として
は、光合成用クロスダイクロイックミラーモジュール4
1gのR,G,B光が入射してくる面がある。あるい
は、R用反射ミラー24と27との接する部分に光路に
垂直に赤用の液晶パネルを配置してもよい。青用及び緑
用の液晶パネルも同様に青用と緑用の光路に設けられた
2つのミラーの接する部分の間に、それぞれの光路に対
して垂直に液晶パネルを設けるようにすればよい。
【0403】図81は、この実施例の光学ユニットの他
の例を示す図である。図81に示す光学ユニットが、図
80に示す光学ユニットと異なる点は、2つのミラーを
1枚のミラーで構成した点である。例えば、図80に示
した反射ミラー24と反射ミラー29は、それぞれRを
反射するため及びGを反射するために設けられたもので
あるが、同一平面上に存在させることができる。従っ
て、図81では、反射ミラー24と29を合わせて1枚
の反射ミラー249とした場合を示している。同様に、
図80における反射ミラー25と27を合わせて、図8
1において反射ミラー257としている。同様に、図8
0における反射ミラー26と28を合わせて、図81に
おいて反射ミラー268としている。このように、ミラ
ーを1枚のミラーで構成することにより、部品点数を削
減することができる。
【0404】図82は、この実施例の光学ユニットの他
の例を示す図である。図82に示す光学ユニットが、図
80に示す光学ユニットと異なる点は、入射光を入射し
てからB光を分離する方向が異なる点である。図80の
場合は、光を入射してから入射光の進行方向に向かって
右手側にB光を分離していたが、図82の場合は、入射
光の入射方向に対して、B光を左側に分離している。そ
の他の点では、図80に示した構成と同様である。
【0405】図82に示した場合においても、2つのミ
ラーを1枚のミラーで構成するようにしても構わない。
【0406】この実施例で説明した光学ユニットは、前
述した各種実施例で述べたカラー処理部に用いることが
できる。従って、前述した液晶プロジェクタのカラー処
理部において述べた各種の応用例や実施例や具体例が、
この実施例で述べたクロスダイクロイックミラーを用い
た光学ユニットに対しても、適用することが可能であ
る。例えば、 (1)クロスダイクロイックミラーを箱体に収納し、屈
折率が空気より高い液体に浸してモジュール化するこ
と。 (2)この実施例の光学ユニットに対して、高さ方向に
H1のスペーサを設け、照明器や投写レンズとの配置の
整合性を良くすること。 (3)この実施例のクロスダイクロイックミラーを、薄
膜を塗布された2つの面が交差線上で、切れ目なく連続
につながるように加工して構成すること。 (4)モジュール化した箱体の中に偏光膜を設置するこ
と。 (5)この実施例の光学ユニットの前後にレンズを設け
ること。そのレンズを箱体と一体化し、モジュール化す
ること。 (6)この実施例の光学ユニットに対して、偏光分離モ
ジュール、あるいは、偏光合成モジュールを追加するこ
と。 等、前述した各種実施例がこの実施例の光学ユニットに
対しても、適用することが可能である。
【0407】実施例7.この実施例においては、輝度用
の液晶パネルとカラー用の液晶パネルのサイズが異なる
場合の画像の合成方式について説明する。また、この実
施例においては、コンパクトなサイズでできるだけ大き
な画像を投写することができる液晶プロジェクタについ
て説明する。図83は、液晶パネルの位置とスクリーン
に投写される画像のサイズの関係を示す図である。液晶
パネルがP1の位置にある場合、投写レンズ50を通過
した光は、スクリーン60にサイズS1を持つ画像を生
成する。一方、液晶パネルがP2の位置に存在している
場合は、スクリーンにサイズS2の画像を生成する。投
写レンズ50と液晶パネルが近ければ近いほど、スクリ
ーン60には大きなサイズの画像を生成することができ
る。このように、液晶パネルと投写レンズ50の間隔を
小さくすることは、液晶プロジェクタのサイズをコンパ
クトにすることを意味する。従って、液晶パネルをでき
るだけ投写レンズ50に近づけることにより、液晶プロ
ジェクタを小型にできるとともに、大型画像をスクリー
ンに投写することが可能になる。
【0408】以下に、輝度用の液晶パネルとカラー用の
液晶パネルのサイズが異なる場合の画像の合成方式、及
び、液晶パネルと投写レンズの距離をできるだけ小さく
して大きな画像を生成する画像生成方式について説明す
る。
【0409】図84,図85,図86は、この実施例に
おける液晶プロジェクタの正面図,側面図,斜視図であ
る。例えば、この実施例においては、輝度用の液晶パネ
ルは、対角方向において1.3インチの長さを持ち、カ
ラー用の液晶パネルは、対角方向において0.7インチ
のサイズを持つもの、かつ、縦横の寸法の比が等しいも
のとする。従って、面積比において、約4:1の違いが
ある。このように、輝度用の液晶パネルとカラー用の液
晶パネルのサイズが異なる場合には、リレーレンズ9
3,94,95を用いて画像のサイズを一致させてか
ら、偏光ビームスプリッター47bにおいて画像を合成
する。図85に示すように、リレーレンズ93,94,
95は、カラー用の液晶パネルR,G,Bとクロスダイ
クロイックミラー41の間に置かれている。この場合の
リレーレンズ93,94,95は、各カラー用の液晶パ
ネルに対応してそれぞれ個別に設けられている。輝度用
の液晶パネルは、偏光ビームスプリッター47bの側面
に配置されている。そこで、リレーレンズ93,94,
95がカラー用の液晶パネルからの画像を、偏光ビーム
スプリッター47bのもう一方の側面にある結像位置V
に結像する。図中、Vはリレーレンズ93,94,95
が画像を結像する位置を示すものであり、特に、特別な
液晶パネルやその他のハードウェアが置かれることを意
味してはいない。結像位置Vの画像の大きさと輝度用の
液晶パネルの画像の大きさは、等しいものであり、偏光
ビームスプリッター47bにより、両者を合成すること
により、最終的な画像が投写レンズ50を介してスクリ
ーンへ投写される。
【0410】次に、図87を用いてリレーレンズ94が
画像を拡大する場合の光学系について説明する。図87
において、f1はレンズ71aとレンズ71cの共通の
焦点である。f2はリレーレンズ94の焦点である。f
3はリレーレンズ94とレンズ71bの共通の焦点であ
る。f4は71bの焦点である。また、L1はリレーレ
ンズ94の焦点距離である。また、L2はレンズ71b
の焦点距離である。もし、L1×2=L2、かつ、L2
=L3という関係があれば、緑用の液晶パネルGから出
力された光の光径は、リレーレンズ94からレンズ71
bに達するまでに、2倍の大きさに拡大されることにな
る。
【0411】図87に示すように、レンズ71bと結像
位置Vの間には、クロスダイクロイックミラー41が配
置されなければならない。従って、クロスダイクロイッ
クミラー41のサイズが大きい場合、L2=L3という
関係が成り立たない場合が存在する。そのような場合に
は、クロスダイクロイックミラー41を屈折率n(n>
1)の液に浸すことにより、レンズ71bの焦点距離を
実質的に伸ばすことが可能になる。このようにして、物
理的にはL2=L3という関係が成り立たなくても、L
2とL3を等価的な長さにすることにより、前述したよ
うに、画像のサイズを2倍に拡大することができる。こ
のようにして、カラー用の液晶パネルから出力された画
像のサイズを2倍にすることができる。
【0412】また、焦点f1及び焦点f3は、各焦点f
1,f3の両側にあるレンズの共通の焦点である。この
ように、焦点f1及び焦点f3を両側にある2つのレン
ズの共通の焦点にすることにより、光の分散を防ぐこと
ができ、光を効率良く利用することが可能になる。
【0413】次に、液晶パネルと投写レンズ50との距
離を短くしてスクリーンへの画像のサイズをできるだけ
大きくする場合について説明する。図85に示すよう
に、輝度用の液晶パネルと結像位置Vは、偏光ビームス
プリッター47bの側面に配置されている。輝度用の液
晶パネルとカラー用の液晶パネルを用いる場合は、両者
からの画像を偏光ビームスプリッター47bにより合成
してから、投写レンズ50に出力するため、投写レンズ
50に最も近い液晶パネルの位置は、偏光ビームスプリ
ッター47bの側面に設ける場合である。即ち、偏光ビ
ームスプリッター47bの一方の側面に輝度用の液晶パ
ネルを設け、もう一方の側面にカラー用の液晶パネルを
設けることが望ましい。例えば、図85において、結像
位置Vの位置にカラー用の液晶パネルを設けることが望
ましい。しかし、図85に示すように、カラー処理部1
000をR,G,Bの3つの液晶パネルを用いて構成す
る場合には、クロスダイクロイックミラー41により
R,G,Bの3つのカラー用の液晶パネルからの出力を
合成してから、その出力を偏光ビームスプリッター47
bに入力しなければならない。即ち、R,G,Bの3つ
のカラー用の液晶パネルを偏光ビームスプリッター47
bの側面に配置できない。そこで、この実施例では、リ
レーレンズ93,94,95を用いて、3つのカラー用
の液晶パネルからの画像を偏光ビームスプリッター47
bの側面にある結像位置Vに結像させることにより、結
像位置Vにカラー用の液晶パネルが存在しているかのよ
うに動作させる。即ち、結像位置Vには、仮想のカラー
用の液晶パネルが存在していることに等しいことにな
る。このように、輝度用の液晶パネルとカラー用の仮想
の液晶パネルを偏光ビームスプリッター47bの側面に
配置することにより、投写レンズ50から等しい距離に
輝度用の液晶パネルとカラー用の仮想の液晶パネルを配
置したことになる。しかもその配置位置は、投写レンズ
50から最も近い位置になる。このようにして、スクリ
ーンには、大型の画像を投写することができる。
【0414】前述した例においては、リレーレンズを3
個用いる場合について説明したが、図88に示すよう
に、リレーレンズ92をクロスダイクロイックミラー4
1と偏光ビームスプリッター47bの間に、1つだけ設
けるようにしても構わない。リレーレンズをクロスダイ
クロイックミラー41と偏光ビームスプリッター47b
の間に設ける場合においても、リレーレンズ92よる結
像位置Vは、偏光ビームスプリッター47bの側面にあ
る。従って、クロスダイクロイックミラー41と偏光ビ
ームスプリッター47bの間にある一定の距離Lを確保
する必要がある。図84〜図86に示すように、リレー
レンズを各液晶パネルに対してそれぞれ備えている場合
には、リレーレンズがそれぞれR,G,Bの各色に適合
する特性を持っていればよいが、図88に示すように、
リレーレンズをクロスダイクロイックミラー41と偏光
ビームスプリッター47bの間に1つだけ設ける場合
は、リレーレンズはR,G,Bの3色の光に対して適合
する特性を持たなければならない。従って、レンズが1
つで済むという利点はあるが、高価なレンズを使用しな
ければならいという欠点がある。
【0415】前述した2つの例においては、カラー用の
液晶パネルの画像を拡大する場合について説明したが、
図89に示す例は、輝度用の液晶パネルの画像を縮小す
る場合を示している。図89においては、輝度用の液晶
パネルからの出力が、リレーレンズ91により縮小され
て、結像位置Vにおいて、カラー用の液晶パネルから出
力された画像のサイズと同じサイズの画像が生成され
る。
【0416】前述した例において、リレーレンズ91〜
95は、それぞれ1枚のレンズを用いる場合について説
明しているが、複数のレンズを組み合わせる場合であっ
ても構わない。
【0417】図90,図91,図92は、前述した液晶
プロジェクタとは異なる構成を持つ液晶プロジェクタに
おいて、リレーレンズを用いて輝度用の液晶パネルとカ
ラー用の液晶パネルの画像のサイズを一致させる場合を
示している。また、図90と図91は、輝度用の液晶パ
ネルと結像位置Vを偏光ビームスプリッター47bの側
面に配置して、投写レンズ50から最も短い距離に配置
している場合を示している。図90は、3つのリレーレ
ンズ93,94,95を用いる場合を示している。図9
1は、リレーレンズ92をクロスダイクロイックミラー
41と偏光ビームスプリッター47bの間に設ける場合
を示している。図92は、輝度用の液晶パネルと偏光ビ
ームスプリッター47bの間に、リレーレンズ91を設
ける場合を示している。
【0418】図93は、更に、異なる構成の液晶プロジ
ェクタにリレーレンズを用いた場合を示している。図9
3に示す例は、クロスダイクロイックミラー41と偏光
ビームスプリッター47bの間に、リレーレンズ92を
設ける場合を示している。図93のような構成の場合で
も、3つのリレーレンズをそれぞれ各カラー用の液晶パ
ネルとクロスダイクロイックミラーの間に設けるように
しても構わない。あるいは、輝度用の液晶パネルと偏光
ビームスプリッター47bの間に、リレーレンズを設け
るようにしても構わない。図94,図95,図96,図
97は、前述した実施例で説明した液晶プロジェクタに
対して、リレーレンズを適用した場合を示している。図
94は、カラー用の液晶パネルに対して、リレーレンズ
92を用いる場合を示している。図95は、輝度用の液
晶パネルに対して、リレーレンズ91を用いる場合を示
している。図96は、カラー用の液晶パネルに対して、
リレーレンズ92を用いる場合を示している。図97
は、輝度用の液晶パネルに対して、リレーレンズ91を
用いる場合を示している。
【0419】図84,図85に戻り、この実施例の液晶
プロジェクタの他の特徴点について説明する。図84,
図85に示す液晶プロジェクタにおいては、偏光ビーム
スプリッター47aと輝度用の液晶パネルと偏光ビーム
スプリッター47bが、直列に配置されている。即ち、
光源11からの入射光が直進する方向に偏光ビームスプ
リッター47aと輝度用の液晶パネルと偏光ビームスプ
リッター47bと投写レンズ50が配置されている。
【0420】このように、偏光処理部2000の各モジ
ュールを直線上に配置する理由は、輝度用の液晶パネル
が高解像度の液晶パネルであるからである。前述したよ
うに、人間の視覚特性に基づき、輝度用の液晶パネルの
解像度をカラー用の液晶パネルの解像度に比べて高くす
ることが行われる。従って、輝度用の液晶パネルに入射
する光軸のアライメントを正確に行うことが必要にな
る。このため、偏光処理部2000の各部品を直線上に
配置することにより、光軸のアライメントの調整を高精
度に、かつ、容易に行えるようにしている。
【0421】一方、カラー処理部1000は、人間の視
覚特性に基づき、偏光処理部2000に比べて低解像度
の表示を行うため、輝度の場合に比べてアライメントを
高精度にすることが強くは要求されない。従って、図8
5に示すように、カラー処理部の光路を、ミラーやクロ
スダイクロイックミラーを用いて変更しても構わない。
【0422】前述した各種実施例においては、偏光処理
部2000の光路をミラーを用いて変更している場合に
ついて説明したが、この実施例においては、図85に示
すように、偏光処理部2000の光路を直線にしている
点が大きな特徴である。また、この特徴は、図88及び
図89の場合にも表されている。また、カラー処理部の
構成が異なる場合でも、図90,図91,図92に示す
ように、偏光処理部2000の光路を直線上に保つこと
ができる。
【0423】次に、リレーレンズを用いることにより、
クロスダイクロイックミラーの使用の必要性がなくなっ
た液晶プロジェクタについて説明する。図98は、クロ
スダイクロイックミラーを使用していない液晶プロジェ
クタの一例を示す図である。クロスダイクロイックミラ
ーは、2つのダイクロイックミラーを十字型に交差させ
たものであり、装置の部品点数を少なくし、装置を小型
化させるのには役立つが、2つのダイクロイックミラー
が交差した部分にダイクロイックミラーの切れ目が生ず
ること及びクロスダイクロイックミラーが高価であると
いう欠点を有している。クロスダイクロイックミラーを
用いることにより、カラー液晶パネルと投写レンズの距
離を短くすることが可能である。しかし、前述したよう
に、3つのカラー液晶パネルからの画像を、偏光ビーム
スプリッター47bの側面にある結像位置Vに結像させ
るようにすることにより、カラー液晶パネルと投写レン
ズ50の距離を短くする必要がなくなる。従って、ダイ
クロイックミラーの交差した部分に切れ目が生じてお
り、かつ、高価であるという欠点を有しているクロスダ
イクロイックミラーを用いる必要がない。図98は、ク
ロスダイクロイックミラーの代りに、2つのダイクロイ
ックミラーを用いた液晶パネルの構成を示している。図
において、47a及び47bは偏光ビームスプリッタ
ー、451〜454はダイクロイックミラー、451h
〜454hはダイクロイックミラー451〜454を屈
折率nの液に浸している箱体、23〜25は反射ミラ
ー、91〜99はリレーレンズである。f1は、リレー
レンズ91と92の共通の焦点である。この共通の焦点
f1に、赤色用の液晶パネルが配置されている。f2
は、リレーレンズ92と93の共通の焦点である。リレ
ーレンズ91〜99の焦点距離は、全てL1である。ま
た、リレーレンズ93,96,99から結像位置Vまで
の距離L3は、物理的には、焦点距離L1よりも大きい
が、箱体453h〜455hの内部は、屈折率nの液に
より満たされており、焦点距離L1と長さL3を等価的
に扱うことができる。従って、リレーレンズ93,9
6,99の焦点位置に結像位置Vが配置可能になる。3
つのカラー用の液晶パネルから出力された画像は、それ
ぞれのリレーレンズを通過して結像位置Vに結像する。
その際のサイズは、カラー用の液晶パネルのサイズと同
じである。なぜならば、各リレーレンズの焦点距離が全
てL1(L3はL1と等価)であるからである。図98
に示す場合は、輝度用の液晶パネルのサイズもカラー用
の液晶パネルと同じサイズを持っている。輝度用の液晶
パネルからの画像と結像位置Vに結蔵した画像は、偏光
ビームスプリッター47bにより合成され、投写レンズ
に出力される。
【0424】図98に示す液晶プロジェクタにおいて、
箱体450h〜452hを結合し、1つの波長分離モジ
ュールとして構成することができる。また、箱体453
h〜455hを結合し、1つの波長合成モジュールとし
て構成することができる。この波長分離モジュールと波
長合成モジュールは、全く同じものであり、1種類のモ
ジュールを製造することにより、波長分離モジュールと
しても用いることができるし、波長合成モジュールとし
ても用いることができる。これらのモジュールには、更
に、反射ミラー23,24を加えて1つのモジュールと
しても構わない。更には、リレーレンズ91,94,9
7,リレーレンズ93,96,99を加えて1つのモジ
ュールとしても構わない。これらの反射ミラーやリレー
レンズを加えて1つのモジュールとした場合でも、波長
分離モジュールと波長合成モジュールのいずれにも用い
ることができる。このように、モジュール化することに
より、部品点数を大幅に削減することができるととも
に、1つのモジュールを波長分離モジュールと波長合成
モジュールに用いることができるため、更に、液晶プロ
ジェクタの製造コストを低減させることができる。
【0425】図99は、図98に示した液晶プロジェク
タの改良例を示す図である。図99に示す液晶プロジェ
クタは、波長分離モジュールと波長合成モジュールの距
離を伸ばした場合を示している。図98に示す液晶プロ
ジェクタの長さは、L10であったのに対して、図99
に示す液晶プロジェクタの長さは、L11(L10<L
11)となっている。このように、図99に示す液晶プ
ロジェクタの波長分離モジュールと波長合成モジュール
の距離が離れることにより、リレーレンズ91〜99の
焦点距離をL1からL4(L4>L1)とすることがで
きる。焦点距離が長いレンズは、焦点距離が短いレンズ
に比べて安価に入手することができるため、液晶プロジ
ェクタの長さを伸ばすことにより、液晶プロジェクタの
価格を低減させることができる。あるいは、使用するリ
レーレンズの焦点距離や特性に応じて波長分離モジュー
ルと波長合成モジュールの距離を自由に変えることがで
き、液晶プロジェクタの設計に柔軟性を増すことができ
る。
【0426】図100は、更に、液晶プロジェクタの他
の構成を示す図である。図100の特徴となる点は、偏
光ビームスプリッター47bと箱体454hの間に、距
離L5を設けている点である。リレーレンズ93,9
6,99の焦点位置と偏光ビームスプリッター47bの
側面にある結像位置Vの位置を一致させるために距離L
5を設けている。このL5を調節することにより、リレ
ーレンズ93,96,99の焦点位置に結像位置Vを正
しく配置することができる。また、距離L5を変更する
ことにより、リレーレンズ93,96,99の選択を柔
軟に行うことができる。
【0427】図101は、液晶プロジェクタの他の構成
を示す図である。図101に示す液晶プロジェクタの長
さL9は、図98に示す液晶プロジェクタの長さL10
よりも小さい。図101に示すリレーレンズ91〜99
の焦点距離は、図98に示したリレーレンズと同じでL
1である。図101に示したリレーレンズの配置は、図
98に示したリレーレンズとの配置とは異なっている。
その理由は、液晶プロジェクタの長さL9が小さくなっ
たことにより生じたものである。従って、波長分離モジ
ュールと波長合成モジュールのリレーレンズの位置が異
なり、リレーレンズまでも含めてモジュール化した場合
には、1つのモジュールを波長分離モジュールと波長合
成モジュールの両方に使うことができない。なお、図1
01の構成に取る場合においても、焦点距離の短いリレ
ーレンズ91〜99を用いることにより、図98と同様
なリレーレンズの配置にすることも可能である。
【0428】図102は、液晶プロジェクタの他の構成
を示す図である。図102に示す場合は、輝度用の液晶
パネルのサイズがカラー用の液晶パネルのサイズよりも
大きい場合を示している。この例では、カラー用の液晶
パネルから出力された画像を2倍にして結像位置Vに結
像する場合を説明する。リレーレンズ91と92aは、
共通の焦点f1を有している。リレーレンズ92aと9
2bは、共通の焦点f2を有している。この共通の焦点
f2に赤色用の液晶パネルが配置されている。リレーレ
ンズ92bとリレーレンズ93は、共通の焦点f3を有
している。リレーレンズ92aと92bの焦点距離はL
1である。リレーレンズ91と93の焦点距離はL2で
あり、L1×2=L2という関係を持っている。焦点f
1,f2,f3を各リレーレンズの共通の焦点とするこ
とにより光の分散を防止し、光の有効利用が図れる。ま
た、L1×2=L2及びL2=L3という関係が成り立
てば、カラー用の液晶パネルRから出力された画像は、
2倍の大きさになり結像位置Vに結像する。L3は、物
理的には、L2より大きな値を示しているが、前述した
ように、屈折率nの液の中を光が通過することにより、
焦点距離を実質的に長くすることができ、L2とL3を
等価的に等しくすることができる。青用及び緑用の液晶
パネルB,Gにおいても同様の関係が成り立ち、結像位
置Vに各液晶パネルのサイズの2倍の大きさの画像を結
像することができる。
【0429】また、図103に示すように、偏光ビーム
スプリッター47a、輝度用の液晶パネルY、偏光ビー
ムスプリッター47b、投写レンズを光の直進する方向
に配置するようにしてもよい。図103に示す場合は、
3つのカラー用の液晶パネルの光路長が異なるので、図
示していない屈折率nの液を満たした箱体により、光路
長を等価にすることが望ましい。
【0430】図98〜図103に示した液晶プロジェク
タにおいては、輝度用の液晶パネルを使用する場合につ
いて説明したが、図68〜図77を用いて説明したよう
に、第2の緑用の液晶パネルを配置するようにしても構
わない。
【0431】図104は、図98に示した液晶プロジェ
クタをU字状に折り曲げた構成にしたものである。光路
をU字状に折り曲げるため、反射ミラー26と27が追
加されている。このように、液晶プロジェクタをU字状
に構成することにより、液晶プロジェクタの長さを図9
8の場合に約比べて半分にすることができる。また、ス
ペーサH1の高さを調節することにより、光路長を変更
することができ、レンズの選択が柔軟に行える。また、
スペーサH1の高さを調節することにより、光源や投写
レンズやその他の部品の配置を柔軟に行える。
【0432】図105は、更に、液晶プロジェクタを折
り曲げた構成とする場合の他の例を示す図である。前述
した図104に示すU字状の液晶プロジェクタは、偏光
ビームスプリッター47a及び47bが互いに近いとこ
ろに存在しているにも関わらず、図104の矢印Aに示
すように、輝度用の液晶パネルへの光路長が長距離とな
っている。そこで、図105に示す例は、偏光ビームス
プリッター47aと47bの間に反射ミラー28と29
を設けることにより、輝度用の液晶パネルへ入射する光
の光路を最短にする場合を示している。矢印Bに示すよ
うに、偏光ビームスプリッター47aを通過した光は、
反射ミラー28及び29により反射され、輝度用の液晶
パネルを通過して偏光ビームスプリッター47bに入射
する。偏光ビームスプリッター47bは、矢印Cの方向
から入射したカラー液晶パネルからの画像と輝度用の液
晶パネルからの画像を合成して出力する。また、図示し
ていないが、図103に示す液晶プロジェクタを図10
4又は図105に示すように、U字状にしてもよい。図
103に示す液晶プロジェクタをU字状にする場合は、
偏光ビームスプリッター47a、輝度用の液晶パネル、
偏光ビームスプリッター47bを光の直進方向に配置す
ることができる。
【0433】以上のように、図98〜図105において
は、結像位置Vを偏光ビームスプリッター47bの側面
に設けることにより、高価で、かつ、特性に欠点を持っ
ていたクロスダイクロイックミラーを使用しない液晶プ
ロジェクタのいくつかの例を示した。リレーレンズは、
結像位置Vにカラー用の液晶パネルの画像を結像すると
いう役目と、カラー用の液晶パネルの画像のサイズを輝
度用の液晶パネルの画像のサイズと一致させるという役
目の2つの役目を備えている。なお、図98〜図102
に示す各構成例においては、3つのカラー用の液晶パネ
ルから結像位置Vまでの各距離は、全て等しくなってお
り、かつ、カラー用の液晶パネルと結像位置Vの間に存
在するレンズの数やレンズの種類も同一であり、更に
は、屈折率nの液中の光が通過する距離も同一である。
従って、色合わせや位置合わせが正確、かつ、容易に行
える。なお、図98〜図105においては、偏光ビーム
スプリッター47a,47b及び輝度用の液晶パネルか
らなる偏光処理部が存在するる場合を示したが、偏光処
理部がなくてもよい。
【0434】図106は、液晶プロジェクタの他の構成
を示す図である。図106に示す液晶プロジェクタにお
いても、クロスダイクロイックミラーを使用していない
場合を示している。図106において、DM1は緑色の
光を通過させ赤色の光を反射するダイクロイックミラ
ー、DM2は青色の光を通過させ緑色の光を反射するダ
イクロイックミラー、DM4は赤色の光を反射させ青色
と緑色の光を通過させるダイクロイックミラー、DM5
は青色の光を通過させ緑色の光を反射するダイクロイッ
クミラー、DM6は青色の光を反射させ赤色の光を通過
させるダイクロイックミラー、DM8は緑色の光を反射
させ赤色と青色の光を通過させるダイクロイックミラ
ー、M3とM7は反射ミラーである。液晶プロジェクタ
を図106のように構成することにより、緑用の液晶パ
ネル31aと31bに緑色の光が入射され変調される。
また、赤用の液晶パネル30には、赤色の光が入射され
変調される。また、青用の液晶パネル32には青色の光
が入射され変調される。緑用の液晶パネル31aと赤用
の液晶パネル30から出力された光は、ダイクロイック
ミラーDM1により合成され、偏光ビームスプリッター
47bに入力される。一方、緑用の液晶パネル31bと
青用の液晶パネル32から出力された光は、ダイクロイ
ックミラーDM5により合成され、偏光ビームスプリッ
ター47bに入力される。
【0435】ダイクロイックミラーDM2は青色の光を
通過させ、また、ダイクロイックミラーDM6は赤色の
光を通過させる。このようにして、必要のない色の光は
捨てられる。
【0436】この実施例の特徴は、4つの液晶パネルを
2つずつに分離している点である。液晶パネルを、偶数
個の組み合わせ(この例では、2個の組み合わせ)にす
ることにより、クロスダイクロイックミラーを使用する
必要がなくなる。3色の光を合成する場合には、1つの
クロスダイクロイックミラーを用いて合成するか、ある
いは、2つのダイクロイックミラーを直列に配置して合
成する場合が考えられる。しかし、図106に示すよう
に、液晶パネルを2つずつの組み合わせとすることによ
り、クロスダイクロイックミラーを使用する必要もな
く、また、2つのダイクロイックミラーを直列に配置す
る必要もなくなる。このようにして、4つの液晶パネル
から投写レンズまでの各光路には、それぞれ1つのダイ
クロイックミラーと1つの偏光ビームスプリッターのみ
が存在することとなり、投写レンズと液晶パネルとの距
離をそれぞれ等しく、かつ、短くすることができる。投
写レンズと液晶パネルとの距離を短くすることにより、
大型の画像をスクリーンに写し出すことができる。
【0437】緑用の液晶パネル31a及び31bは、画
像の縦方向において、半画素ずつずらした位置に配置さ
れる。このように、半画素ずつ縦方向にずらした位置に
液晶パネルを配置することにより、縦方向へ2倍の解像
度を持った画像を生成することができる。その詳細は、
実施例5で既に述べたとおりである。また、実施例5に
おいては述べなかったが、緑用の液晶パネル31a及び
31bの横方向の解像度を赤用及び青用の液晶パネル3
0,32の横方向の解像度より高くしても構わない。例
えば、緑用の液晶パネル31a,31bの横方向の解像
度を800ドットとし、赤用と青用の液晶パネル30,
32の横方向の解像度を400ドットとしても構わな
い。こうすることにより、緑用の液晶パネル31a及び
31bが作り出す緑色の画像は、赤用及び青用の液晶パ
ネル30,32により作り出される画像よりも、横方向
及び縦方向の両方において、それぞれ2倍の解像度を有
することになる。
【0438】なお、図106の構成においては、緑用の
液晶パネル31aからの画像がダイクロイックミラーD
M1を通過して偏光ビームスプリッター47bに入射し
ているのに対し、赤用の液晶パネル30からの画像がダ
イクロイックミラーDM1により反射されて偏光ビーム
スプリッター47bに入射している。従って、緑用の液
晶パネル31aからの画像と赤用の液晶パネル30から
の画像は、左右反転した形で偏光ビームスプリッターに
入力されてしまう。そこで、緑用の液晶パネル31aか
ら出力される画像と赤用の液晶パネル30から出力され
る画像は、予め左右逆転した画像を出力できるように、
信号回路を調整しておく必要がある。同様に、緑用の液
晶パネル31bと青用の液晶パネル32に対しても、左
右反転した画像を出力するように、信号回路を調整して
おく必要がある。
【0439】図107は、液晶プロジェクタの他の構成
を示す図である。図107が図106に示す液晶プロジ
ェクタと異なる点は、ダイクロイックミラーDM2とD
M6の変わりに、反射ミラーM2とM6を使用している
点である。更に、偏光ビームスプリッター47aの側面
にフィルタFL1とFL2を設けている点である。フィ
ルタFL1は、青色の光を反射するフィルタである。ま
た、フィルタFL2は、赤色の光を反射する光である。
このように、フィルタFL1とFL2を用いることによ
り、不必要な色の光を反射させているので、図106の
ように、ダイクロイックミラーDM2とDM6の変わり
に、反射ミラーM2とM6を用いることができる。
【0440】図108は、液晶プロジェクタの他の構成
を示す図である。図108に示す液晶プロジェクタにお
いても、クロスダイクロイックミラーを使用していない
場合を示している。図108において、DM11〜DM
16はダイクロイックミラー、M1〜M4は反射ミラ
ー、91〜98はリレーレンズである。f1〜f10は
リレーレンズの焦点である。この実施例においても焦点
は、各レンズの共通の焦点となっている。例えば、f6
はレンズ55とリレーレンズ97の共通の焦点である。
焦点f9は、リレーレンズ97と98の共通の焦点であ
る。また、焦点f10は、リレーレンズ98と投写レン
ズ50の共通の焦点である。液晶パネル30,31a,
31b,32は、箱体453h,455hの側面に配置
されている。箱体は、屈折率がn(n≧1)の液体によ
り満たされており、ダイクロイックミラーDM13,D
M16が液体中に浸されている。また、偏光ビームスプ
リッター47bも箱体454h内の屈折率nの液体に浸
されている。このように、箱体453h,454h,4
55hを屈折率nの液体で満たすことにより、投写レン
ズ50と各液晶パネル30,31a,31b,32との
距離を実質的に短くすることができる。即ち、投写レン
ズに対して液晶パネルを近づけた位置に配置した場合と
等価的な配置となり、スクリーンに対して拡大された画
像を生成することができる。ダイクロイックミラーDM
12は、青色の光を反射させ、ダイクロイックミラーD
M15は、赤色の光を反射させる。ダイクロイックミラ
ーDM12とM15により、不要になった光を除去して
いる。リレーレンズ97の焦点距離はL7であり、リレ
ーレンズ98の焦点距離はL8であるが、L7とL8は
同じ値であっても構わない。
【0441】図109は、液晶プロジェクタの他の構成
を示す図である。図109が図108と異なる点は、ダ
イクロイックミラーDM12とDM15の機能がダイク
ロイックミラーDM13aとDM16aに吸収されてい
る点である。ダイクロイックミラーDM13aは、赤色
と緑色の光を合成するとともに、青色の光を反射するも
のである。また、ダイクロイックミラーDM16aは、
青色の光と緑色の光を合成するとともに、赤色の光を反
射するものである。図109に示す例においては、ダイ
クロイックミラーの数を削減することができる。
【0442】図110は、液晶プロジェクタの他の構成
を示す図である。図110に示す液晶プロジェクタが、
図108に示す液晶プロジェクタと異なる点は、反射ミ
ラーM1の代わりに、ダイクロイックミラーDM12を
移動して配置した点である。また、反射ミラーM4の代
わりに、ダイクロイックミラーDM15を移動して配置
した点である。このように、ダイクロイックミラーを用
いて経路の変更と不要になった色の光を除去することに
より、反射ミラーを削除することが可能になり、部品点
数を削減することができる。
【0443】実施例8.前述した各種実施例において
は、例えば、図111に示すように、クロスダイクロイ
ックミラー41の側面に液晶パネルを配置する場合につ
いて説明した。このように、クロスダイクロイックミラ
ーの両側に液晶パネルを配置すると、ダイクロイックミ
ラー41a,41bにより反射されなかった光R2,B
2が、クロスダイクロイックミラーの反対側に配置され
た液晶パネルの裏側に照射されることになる。
【0444】図112は、赤用の液晶パネルに対して裏
側から光が入射する場合を示す図である。液晶パネル
は、ガラス基板G1とG2の間に液晶LCを封入し、薄
膜トランジスタTFTにより液晶LCを駆動するもので
ある。この薄膜トランジスタTFTが誤動作しないよう
にするために、光の入射側には、ブラックマトリクスB
Mが設けられており、入射光をカットし、薄膜トランジ
スタTFTの正確な動作を保証するような構造となって
いる。このブラックマトリクスBMは、光が入射してく
る方向に対しては有効であるが、液晶パネルの裏側から
入射してくる光を遮ることはできない。図112に示す
ように、クロスダイクロイックミラー41のダイクロイ
ックミラー41bにより、青色の光Bの大部分はB1と
して反射されるが、一部B2として通過してしまう。こ
の通過した光B2は、赤色の液晶パネルに対して裏側か
ら入射し、ガラス基板G2を通過して、薄膜トランジス
タTFTを照射してしまう。このような欠点を防止する
ために、図113に示すような構造を持つことが考えら
れる。クロスダイクロイックミラーと各液晶パネルの間
に1/4波長板RH,BHを設け、更に、その外側に偏
光膜RP,BPを設ける。このように、1/4波長板と
偏光膜を設けることにより、ダイクロイックミラーを通
過した光R2,B2を偏光膜により遮断することができ
る。
【0445】図114は、その動作を説明する図であ
る。例えば、青用の光がP波を用いており、偏光膜RP
とBPはP波を通過させS波を遮断する偏光膜であると
する。青用の液晶パネルを通過したP波は、偏光膜BP
をそのまま通過し、1/4波長板BHを通過する。1/
4波長板を通過することにより、P波は直線偏光光から
楕円偏光光に変化する。1/4波長板BHを通過した光
は、クロスダイクロイックミラー41のダイクロイック
ミラー41bにより大部分が反射され、光B1として出
力される。一方、ダイクロイックミラー41bを通過し
た光B2は、1/4波長板RHに入力する。1/4波長
板により、再び偏向を受け、B2は楕円偏光光から直線
偏光光に偏向される。このとき、1/4波長板BHとR
Hは、その位相特性軸が互いに90度回転した状態で設
置されている。従って、1/4波長板RHを通過した時
点で、光B2はS波となる。偏光膜RPは、P波を通過
させS波を遮断するものであるため、光B2は赤用の液
晶パネルには到達しない。
【0446】以上のように、1/4波長板を2度通過す
ることにより、P波がS波に偏向され、これを偏光膜に
より遮断してしまうことにより、液晶パネルに光が裏側
から入力してしまうことを防止することができる。この
ように、クロスダイクロイックミラーの両側に配置され
た液晶パネルに対して、1/4波長板と偏光膜を設ける
ことにより、互いに光が裏側から入射することを防止す
ることができる。
【0447】図114の緑用の液晶パネルの場合につい
て、更に、説明する。緑用の液晶パネルに対しても、偏
光膜GPと1/4波長板GHを設けることが望ましい。
図114に示すように、緑用の液晶パネルと偏光膜GP
と1/4波長板GHは、屈折率nの材質で構成されてい
るものとする。屈折率が同じため光は、液晶パネルと偏
光膜GPと1/4波長板GHの各境界において反射する
ことなく、直進する。しかし、1/4波長板GHから空
気中に光が出力される場合には、屈折率が異なるため、
矢印で示すように、反射光が生ずる。この反射光が偏光
膜GPに入射する場合には、1/4波長板GHを2度通
過していることになるため、P波からS波に偏向されて
いることになる。従って、偏光膜GPは、S波を遮断し
てしまうため、反射光は緑用の液晶パネルに入射するこ
とがない。
【0448】図115は、液晶パネルがクロスダイクロ
イックミラーの側面に直接配置されていない場合を示し
ている。図114に示すように、クロスダイクロイック
ミラーに対して反射ミラーを介して液晶パネルが配置さ
れているような場合においても、前述したような1/4
波長板と偏光膜を設けることにより、薄膜トランジスタ
への光の入射を防止することができる。
【0449】図116は、更に、他の構成を示す図であ
る。この構成においては、偏光膜と1/4波長板を液晶
パネルから分離して配置した場合を示している。また、
図示していないが、偏光膜と1/4波長板とを分離して
配置しても構わない。また、図117に示すように、偏
光膜と1/4波長板だけをクロスダイクロイックミラー
の両側に配置してもよい。
【0450】図118は、フィルタを用いて液晶パネル
の裏側から光が入射するのを防止する場合を示してい
る。図118に示すように、液晶プロジェクタは、クロ
スダイクロイックミラー40により光を分離し、クロス
ダイクロイックミラー41により光を合成するが、それ
ぞれのクロスダイクロイックミラー40,41に用いら
れているダイクロイックミラー40aとダイクロイック
ミラー41aの特性が異なる場合がある。あるいは、ダ
イクロイックミラー40bとダイクロイックミラー41
bの特性が異なる場合がある。そこで、フィルタRF,
GF,BFを用いて、合成側のクロスダイクロイックミ
ラー41の特性に適合する周波数を持つ信号のみをフィ
ルタリングする。こうすることにより、ダイクロイック
ミラー41a及び41bを通過してしまい、液晶パネル
の裏側に入射する光を削減することができる。
【0451】図119は、ダイクロイックミラー40a
と41aの特性を示す図である。分離用のダイクロイッ
クミラー40aは、実線で示す周波数を持つ光を反射し
て、赤色光Rとする。一方、合成用のダイクロイックミ
ラー41aは、点線で示す周波数を持つ光を反射するも
のとする。このように、2つのダイクロイックミラー4
0aと41aの特性が異なることにより、横線で示すR
1の部分は、ダイクロイックミラー41aにより反射す
ることができるが、斜線で示すR2の部分は反射するこ
とができず、青用の液晶パネルに裏側から入射してしま
うことになる。そこで、図118に示すように、フィル
タRFを設けて、ダイクロイックミラー40aから出力
された赤色光Rをフィルタリングする。図120に示す
ように、フィルタRFは、周波数F1からF2の光を通
過させる。従って、図中、斜線で示すR2の部分は、フ
ィルタRFにより予め除去されてから、クロスダイクロ
イックミラー41に光が入射することになる。このよう
にして、ダイクロイックミラー41aを通過してしまう
光をなくすことができる。
【0452】
【発明の効果】この発明によれば、コンパクトな構成の
画像生成装置を得ることができる。
【0453】また、この発明によれば、カラー処理部と
光源と投写レンズを最適に配置できる。
【0454】また、この発明によれば、各部品をモジュ
ール化しているので、部品数を少なくすることができ
る。
【0455】また、この発明によれば、従来よりも小さ
いサイズのパネルで、高解像度を持つ画像生成装置を実
現できる。
【0456】また、この発明によれば、光源から出射さ
れる光が、液晶パネルに集中するので、無駄なく照射で
きる。
【0457】また、この発明によれば、液晶パネルが、
効率よく出射光を受けることが可能になる。
【0458】また、この発明によれば、各色ごとの光波
長にあわせた専用の光変調器を用いているので色合いが
もっとも良くかつ、色の相互干渉の少ない投射画像を再
生する。しかも明るい投射画像を形成する。
【0459】また、この発明によれば、同一の部品を利
用して、画像生成装置を構成できる。また部品のサイズ
を小さくできる。
【0460】また、この発明によれば、画像生成装置の
部品数を少なくできる。
【0461】また、この発明によれば、クロスダイクロ
イックミラーを使用した場合にガラスの厚さ分のすじが
発生する現象を回避できる。
【0462】また、この発明によれば、上記光路設定モ
ジュールを、光を反射する反射ミラーにより構成するこ
とで、光路の形を自在に設定できる。
【0463】また、この発明によれば、コンパクトな形
の光路を設定できる。
【0464】また、この発明によれば、反射ミラーのサ
イズが最小になる。
【0465】また、この発明によれば、反射ミラーが、
偏光子の冷却手段として作用するので、熱に弱い偏光子
の欠点をカバーできる。
【0466】また、この発明によれば、上記画像生成装
置において、偏光分離モジュールを用いて、光変調効率
の良い偏光光を、第1のダイクロイックフィルタに出力
できる。
【0467】また、この発明においては、偏光合成モジ
ュールは、上記第2のダイクロイックフィルタから出力
される光を入力し、上記第2の光と合成するので、光源
の出射光の損失が少なくなる効果がある。
【0468】また、この発明によれば、偏光ビームスプ
リッターは、偏光分離モジュールと偏光合成モジュール
の少なくともいずれか一方として機能するので、偏光子
による光の損失のない画像生成装置が得られる。
【0469】この発明によれば、サイズの小さい液晶パ
ネルに光源の出射光を有効に照射し、画像生成に十分な
明るさを提供する照明器が得られる。
【0470】また、この発明によれば、主反射鏡を、回
転楕円体鏡とし、上記光源は、回転楕円体の一方の略焦
点位置に設けられたことにより、集束する光線束を発生
する照明器が得られる。
【0471】また、この発明によれば、上記液晶パネル
を上記回転楕円体鏡の他方の略焦点位置に配置したこと
により、集束する光線束を効率よく液晶パネルが受光す
る。
【0472】また、この発明によれば、主反射鏡により
反射されない光を上記主反射鏡へ戻し、有効利用できる
効果がある。
【0473】また、この発明によれば、上記補助反射鏡
により反射される光は、ほぼ100%、主反射鏡に戻さ
れる。
【0474】また、この発明によれば、液晶パネルへの
出射光がリング型の中心部を通過するので、補助反射鏡
による損失が発生しない。
【0475】また、この発明によれば、複数の補助反射
鏡により、単一の補助反射鏡で戻しきれない光を主反射
鏡に戻すので、更に光の損失の少ない照明器を得られる
効果がある。
【0476】また、この発明によれば、照明器に備えら
れた集光レンズにより、主反射鏡からの光を集光して円
錐状の光線束を発生させるので、液晶パネルに十分な明
るさを提供できる照明器が得られる。
【0477】また、この発明によれば、球面鏡を主反射
鏡に用いた照明器が得られる。
【0478】また、この発明によれば、主反射鏡に回転
放物面鏡を用いた照明器が実現できる。
【0479】また、この発明によれば、上記液晶パネル
を上記集光レンズによる略結像位置に配置したことによ
り、液晶パネルは、損失なく光を受光する。
【0480】また、この発明の照明器は、透過型と反射
型のいずれの液晶パネルにも、効率よく光を集光する。
【0481】また、この発明の照明器は、単結晶シリコ
ンと多結晶シリコンのいずれかを用いた、小さいサイズ
で、高解像度の液晶パネルに効率よく光を集光する。
【0482】また、この発明の照明器は、1.3インチ
以下のサイズの液晶パネルにも適用できる。
【0483】この発明によれば、所望の縦横比に拘束さ
れない、所定の縦横比を有する液晶パネルを用いた画像
生成装置を実現できる。
【0484】また、この発明によれば、レンズにより、
画像を少なくとも縦方向と横方向のいずれかに拡大でき
る。
【0485】また、この発明によれば、シリンドリカル
レンズにより、画像を少なくとも縦方向と横方向のいず
れかに拡大できる。
【0486】また、この発明によれば、上記レンズは、
着脱可能に取り付けられていることにより、選択的に使
用できる。
【0487】また、この発明によれば、上記レンズを複
数種類備え、切り替えて使用することにより、変換する
縦横比が、複数選択可能となる。
【0488】また、この発明によれば、上記液晶パネル
は、液晶パネルの製造プロセスに基づいて決定された縦
横比を有する。即ち、画像信号の縦横比に依存せず、製
造効率の良い液晶パネルを画像生成装置に利用できる。
このため、低価格で画像生成装置を提供できる。
【0489】この発明の画像生成方法によれば、赤,
緑,青の光の照明器からの光路長がそれぞれ同一となる
ので、明るさの等しい光が個別の液晶パネルに入力され
る。そのため、美しい画像が得られる。
【0490】この発明の画像生成方法によれば、分配さ
れた赤,緑,青の光を、それらの光が集束する位置近傍
において、それぞれ個別の液晶パネルに入力する。その
ため、鮮明な画像が得られる。
【0491】以上のように、この発明の画像生成装置に
よれば、1つの色に対して2つの液晶パネルを設け、半
画素だけずらして走査線を表示するようにしたので、低
解像度の液晶パネルを用いる場合でも、高解像度の画像
を得ることができる。
【0492】また、この発明によれば、インタレースを
用いている場合には、特別の処理をすることなく、高画
質の画像を得ることができる。
【0493】また、この発明によれば、偏光ビームスプ
リッターを用いて波長の同じ光を合成することができ
る。
【0494】また、この発明によれば、ハーフミラーを
用いて波長の同じ光を合成することができる。
【0495】また、この発明の光混合器によれば、クロ
スダイクロイックフィルタと偏光ビームスプリッターを
合わせ持つため、波長の異なる光と波長の同じ光を1つ
の混合器で合成することができる。
【0496】また、この発明のダイクロイックフィルタ
によれば、第1と第2のフィルタが互いに対角線で交差
しており、入力した光を3次元方向に分離することがで
きる。また、このダイクロイックフィルタを複数用いる
ことにより、光を3次元方向に分離するとともに、分離
された光を3次元方向から入力して、画像生成する画像
生成装置を得ることができる。
【0497】また、この発明によれば、リレーレンズを
備えているので、輝度用とカラー用の液晶パネルのサイ
ズが異なっていても、画像のサイズを一致させて合成す
ることができる。
【0498】また、この発明によれば、このリレーレン
ズを輝度用の液晶パネルに対して設けるので、1つのリ
レーレンズを用いて画像のサイズを縮小することができ
る。
【0499】また、この発明によれば、リレーレンズを
波長合成モジュールから出力された画像に対して用いる
ので、1つのレンズで画像のサイズを拡大することがで
きる。
【0500】また、この発明によれば、リレーレンズを
各カラー用の液晶パネルに設けることにより、各色毎に
特性が適合したリレーレンズにより画像のサイズを拡大
できる。
【0501】また、この発明によれば、投写レンズの手
前の近傍位置に画像を結像させるので、スクリーンに大
型の画像を投写することができる。
【0502】また、この発明によれば、第4の液晶パネ
ルと結像位置を偏光合成モジュールの側面に設けたの
で、両者を投写レンズから等距離に、しかも最も近い位
置に配置することができる。
【0503】また、この発明によれば、リレーレンズが
共通の焦点を持つように配置されることにより、光の効
率がよい画像生成装置を得ることができる。
【0504】また、この発明の画像生成装置によれば、
リレーレンズにより投写レンズ手前近傍に画像を結像さ
せるので、大型の画像をスクリーンに投写することがで
きる。また、第1〜第3の光変調器を投写レンズに近づ
けて配置する必要がないので、クロスダイクロイックミ
ラーの変わりに、個別のダイクロイックミラーを用いる
ことができる。
【0505】また、この発明によれば、波長分離モジュ
ールと波長合成モジュールを共通化したので、部品点数
が大幅に減少する。
【0506】また、この発明によれば、屈折率が空気よ
り大きい液を用いることにより、リレーレンズの実質的
な焦点位置を変更することができ、結像位置を変えるこ
とができる。
【0507】また、この発明によれば、複数のリレーレ
ンズが共通の焦点を持つように配置されているので、光
の利用効率が向上する。
【0508】また、この発明によれば、偏光処理部を有
する場合にも、第4の光変調器と結像位置を偏光合成モ
ジュールの側面に備えることにより、大型の画像をスク
リーンに投写することができる。
【0509】また、この発明によれば、結像用のリレー
レンズを、画像のサイズ変更に兼用することができる。
【0510】また、この発明によれば、前述した画像生
成装置をU字状に折り曲げることにより、コンパクトな
画像生成装置を得ることができる。
【0511】また、この発明によれば、偏光分離モジュ
ールと第4の光変調器と偏光合成モジュールを直列に配
置したので、第4の光変調器への光軸のアライメントが
正確に行える。
【0512】また、この発明によれば、偏光膜と1/4
波長板をクロスダイクロイックミラーの両側に備えるこ
とにより、光変調器への裏側からの光の入射を防止する
ことができる。
【0513】また、この発明によれば、フィルタにより
予めクロスダイクロイックミラーに入射する光をフィル
タリングするので、光変調器への裏側からの光の入射を
防止することができる。
【0514】また、この発明によれば、第1〜第4の光
変調器を2つに分け、2つの光変調器に対して光を分離
合成するようにしたので、第1〜第4の光変調器に対す
る光の分離合成のための条件を全て等しくすることがで
き、単純な構成の液晶プロジェクタを得ることができ
る。
【0515】また、この発明によれば、4つの光変調器
と投写レンズの間の各光路に1つのダイクロイックミラ
ーと1つの偏光ビームスプリッターが存在することにな
り、第1〜第4の光変調器と投写レンズの距離を短くし
た液晶プロジェクタを得ることができる。
【0516】また、この発明によれば、第1と第3の光
変調器により変調された光をずらしているので、高解像
度の画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の画像生成装置の構造図である。
【図2】 この発明の画像生成装置に用いられる赤色光
反射ダイクロイックミラーの反射率の波長依存性を示す
図である。
【図3】 この発明の画像生成装置に用いられる青色光
反射ダイクロイックミラーの反射率の波長依存性を示す
図である。
【図4】 この発明の画像生成装置の断面図である。
【図5】 この発明の画像生成装置の断面図である。
【図6】 この発明の画像生成装置の断面図である。
【図7】 この発明のクロスダイクロイックミラーの平
面図である。
【図8】 この発明の反射ミラーの側面図である。
【図9】 この発明の光学系を示す図である。
【図10】 この発明の画像生成装置の構造図である。
【図11】 この発明の光学系を示す図である。
【図12】 この発明の画像生成装置の構造図である。
【図13】 この発明の画像生成装置の構造図である。
【図14】 この発明の画像生成装置の構造図である。
【図15】 この発明の照明器の構造図である。
【図16】 この発明の照明器の構造図である。
【図17】 この発明の照明器の構造図である。
【図18】 この発明の照明器の構造図である。
【図19】 この発明の照明器の構造図である。
【図20】 この発明の照明器の構造図である。
【図21】 この発明の照明器の構造図である。
【図22】 この発明の照明器の構造図である。
【図23】 この発明の照明器の構造図である。
【図24】 この発明の照明器の構造図である。
【図25】 この発明の照明器の構造図である。
【図26】 この発明の照明器の構造図である。
【図27】 この発明の照明器からの光路を示す図であ
る。
【図28】 直流ランプの発光分布を示す図である。
【図29】 この発明の液晶プロジェクタの構成を示す
図である。
【図30】 クロスダイクロイックプリズムの分光特性
を示す図である。
【図31】 クロスダイクロイックプリズムの分光特性
を示す図である。
【図32】 この発明の液晶プロジェクタの他の構成を
示す図である。
【図33】 この発明の液晶プロジェクタの構成を示す
図である。
【図34】 この発明の液晶プロジェクタの構成を示す
図である。
【図35】 この発明の液晶プロジェクタの光学系を示
す図である。
【図36】 この発明の液晶プロジェクタの光学系を示
す図である。
【図37】 この発明の反射防止膜を備えた液晶パネル
を示す図である。
【図38】 この発明の反射防止膜の反射特性を示す図
である。
【図39】 この発明のクロストークを防止する液晶パ
ネルを示す図である。
【図40】 この発明のクロストークを防止する液晶パ
ネルを示す図である。
【図41】 この発明のクロストーク防止用液晶パネル
を用いた液晶プロジェクタの構成を示す図である。
【図42】 この発明のクロストーク防止用セルの構成
を示す図である。
【図43】 この発明のクロストーク防止用セルの構成
を示す図である。
【図44】 この発明のクロストークを防止する液晶プ
ロジェクタの構成を示す図である。
【図45】 この発明のSTN型液晶パネルとTN型液
晶パネルを用いた液晶プロジェクタを示す図である。
【図46】 この発明のA4サイズの液晶プロジェクタ
を示す図である。
【図47】 この発明のA4サイズの液晶プロジェクタ
を示す図である。
【図48】 この発明の液晶プロジェクタの他の構成を
示す平面図である。
【図49】 この発明の液晶プロジェクタの他の構成を
示す側面図である。
【図50】 この発明の液晶プロジェクタの他の構成を
示す平面図である。
【図51】 この発明の液晶プロジェクタの他の構成を
示す側面図である。
【図52】 この発明の液晶プロジェクタの他の構成を
示す側面図である。
【図53】 この発明の液晶プロジェクタの他の構成を
示す平面図である。
【図54】 この発明の液晶プロジェクタの他の構成を
示す側面図である。
【図55】 この発明の曲面反射ミラーを使用した光路
接続モジュールを示す図である。
【図56】 この発明の偏光膜を有する波長分離モジュ
ールを示す図である。
【図57】 この発明の偏光膜を有する偏光分離モジュ
ールを示す図である。
【図58】 この発明の液晶プロジェクタの他の構成を
示す図である。
【図59】 この発明のPDLCパネルを用いた液晶プ
ロジェクタを示す図である。
【図60】 この発明のPDLCパネルを用いた液晶プ
ロジェクタを示す図である。
【図61】 この発明のPDLCパネルを用いた偏光処
理部を示す図である。
【図62】 この発明のPDLCパネルを用いた偏光処
理部を示す図である。
【図63】 この発明の画像生成装置のレンズの動作を
示す図である。
【図64】 この発明の画像生成装置のレンズを示す図
である。
【図65】 この発明の画像生成装置のブロック図であ
る。
【図66】 この発明の画像生成装置のブロック図であ
る。
【図67】 この発明の画像生成装置のブロック図であ
る。
【図68】 この発明の第1と第2の緑用液晶パネルを
用いた画像生成装置の構成を示す図である。
【図69】 この発明の第1と第2の緑用液晶パネルの
走査線の関係を示す図である。
【図70】 この発明の画像生成装置の他の構成を示す
図である。
【図71】 この発明の画像生成装置の他の構成を示す
図である。
【図72】 この発明の画像生成装置の他の構成を示す
図である。
【図73】 この発明の画像生成装置の他の構成を示す
図である。
【図74】 この発明の第1と第2の緑用液晶パネルと
ハーフミラーを用いた画像生成装置の構成を示す図であ
る。
【図75】 この発明の光混合器の一例を示す図であ
る。
【図76】 この発明の光混合器の他の例を示す図であ
る。
【図77】 この発明の光混合器を用いた液晶プロジェ
クタの構成を示す図である。
【図78】 この発明の画像生成装置に用いられるクロ
スダイクロイックフィルタを示す図である。
【図79】 この発明の画像生成装置に用いられるクロ
スダイクロイックフィルタを示す図である。
【図80】 この発明の画像生成装置の光学ユニットの
構成を示す図である。
【図81】 この発明の画像生成装置の光学ユニット構
成を示す図である。
【図82】 この発明の画像生成装置の光学ユニットを
示す図である。
【図83】 この発明の液晶パネルと投写レンズの距離
とスクリーンの画像サイズの関係を示す図である。
【図84】 この発明のリレーレンズを用いた液晶プロ
ジェクタの正面図である。
【図85】 この発明のリレーレンズを用いた液晶プロ
ジェクタの側面図である。
【図86】 この発明のリレーレンズを用いた液晶プロ
ジェクタの斜視図である。
【図87】 この発明のリレーレンズを用いた液晶プロ
ジェクタの光学系を示す図である。
【図88】 この発明のリレーレンズを用いた他の構成
を示す図である。
【図89】 この発明のリレーレンズを用いた他の構成
を示す図である。
【図90】 この発明のリレーレンズを用いた他の構成
を示す図である。
【図91】 この発明のリレーレンズを用いた他の構成
を示す図である。
【図92】 この発明のリレーレンズを用いた他の構成
を示す図である。
【図93】 この発明のリレーレンズを用いた他の構成
を示す図である。
【図94】 この発明のリレーレンズを用いた他の構成
を示す図である。
【図95】 この発明のリレーレンズを用いた他の構成
を示す図である。
【図96】 この発明のリレーレンズを用いた他の構成
を示す図である。
【図97】 この発明のリレーレンズを用いた他の構成
を示す図である。
【図98】 この発明のクロスダイクロイックミラーを
用いない液晶プロジェクタの構成図である。
【図99】 この発明のクロスダイクロイックミラーを
用いない液晶プロジェクタの構成図である。
【図100】 この発明のクロスダイクロイックミラー
を用いない液晶プロジェクタの構成図である。
【図101】 この発明のクロスダイクロイックミラー
を用いない液晶プロジェクタの構成図である。
【図102】 この発明のクロスダイクロイックミラー
を用いない液晶プロジェクタの構成図である。
【図103】 この発明のクロスダイクロイックミラー
を用いない液晶プロジェクタの構成図である。
【図104】 この発明のU字状の液晶プロジェクタを
示す図である。
【図105】 この発明の折り畳んだ構成の液晶プロジ
ェクタを示す図である。
【図106】 この発明のクロスダイクロイックミラー
を用いない液晶プロジェクタの構成図である。
【図107】 この発明のクロスダイクロイックミラー
を用いない液晶プロジェクタの構成図である。
【図108】 この発明の液晶プロジェクタの他の構成
を示す図である。
【図109】 この発明の液晶プロジェクタの他の構成
を示す図である。
【図110】 この発明の液晶プロジェクタの他の構成
を示す図である。
【図111】 この発明のクロスダイクロイックミラー
を用いた場合の課題を説明する図である。
【図112】 この発明のクロスダイクロイックミラー
を用いた場合の課題を詳細を示す図である。
【図113】 この発明のクロスダイクロイックミラー
と1/4波長板と偏光膜の構成を示す図である。
【図114】 この発明のクロスダイクロイックミラー
と1/4波長板と偏光膜の動作を示す図である。
【図115】 この発明の1/4波長板と偏光膜を用い
た場合の他の例を示す図である。
【図116】 この発明の1/4波長板と偏光膜を用い
た場合の他の例を示す図である。
【図117】 この発明の1/4波長板と偏光膜を用い
た場合の他の例を示す図である。
【図118】 この発明のクロスダイクロイックミラー
とフィルタの構成を示す図である。
【図119】 この発明のフィルタを用いない場合の特
性を示す図である。
【図120】 この発明のフィルタを用いた場合の特性
を示す図である。
【図121】 従来のリア型投射型液晶ディスプレイの
光学系を示す図である。
【図122】 従来のフロント型投射型液晶ディスプレ
イの光学系を示す図である。
【図123】 従来の3枚の液晶パネルを用いたプロジ
ェクタの構成を示す図である。
【図124】 従来の3枚の液晶パネルを用いたプロジ
ェクタの構成を示す図である。
【図125】 従来のクロスダイクロイックミラーの構
成を示す図である。
【図126】 従来のクロスダイクロイックミラーの平
面図である。
【図127】 従来の液晶プロジェクタを示す図であ
る。
【図128】 従来の液晶プロジェクタを示す図であ
る。
【図129】 従来の液晶パネルを用いたプロジェクタ
の特性と仕様を示す図である。
【図130】 従来からのTN型液晶パネルの動作説明
図である。
【図131】 従来からのTN型液晶パネルの動作説明
図である。
【図132】 従来のポリマー分散型液晶パネルの動作
原理図である。
【図133】 従来のポリマー分散型液晶パネルの動作
原理図である。
【図134】 従来のポリマー分散型液晶パネルによる
投射ディスプレイを示す図である。
【図135】 従来の1/2波長板を用いた光学系を示
す図である。
【図136】 従来の各種光源用ランプの特性を示す図
である。
【図137】 従来のランプ発光形状と発光位置による
重み付けを示す図である。
【図138】 従来の光源を示す図である。
【図139】 従来の補助反射鏡が付いた照明器を示す
図である。
【図140】 ダイクロイックミラーの入射角特性を示
す図である。
【図141】 ダイクロイックミラーの入射角特性を示
す図である。
【図142】 偏光ビームスプリッターの入射角特性を
示す図である。
【図143】 偏光ビームスプリッターの入射角特性を
示す図である。
【図144】 偏光ビームスプリッターの入射角特性を
示す図である。
【図145】 入射角特性と屈折率異方性と厚さの関係
を示す図である。
【図146】 液晶パネルの視覚特性を示す図である。
【図147】 従来の液晶パネルのクロストークを説明
する図である。
【図148】 アーク長と主反射鏡の直径と主反射鏡の
アスペクト比に基づく光の傾斜を説明する図である。
【図149】 アーク長と主反射鏡の直径と主反射鏡の
アスペクト比に基づく光の傾斜を説明する図である。
【図150】 アーク長と主反射鏡の直径と主反射鏡の
アスペクト比に基づく光の傾斜を説明する図である。
【図151】 従来の光源系と液晶パネルを示す図であ
る。
【図152】 従来の光源系と液晶パネルを示す図であ
る。
【図153】 従来の4:2:2符号化方式のコンポー
ネント画像信号の各種パラメータ例を示す図である。
【図154】 従来のHDTVの画像信号の各種パラメ
ータ例を示す図である。
【図155】 従来のコンポーネント画像信号の各種符
号化方式の画素構成のモデル図である。
【図156】 従来のコンポーネント画像信号の各種符
号化方式の画素構成のモデル図である。
【図157】 従来のコンポーネント画像信号の各種符
号化方式の画素構成のモデル図である。
【図158】 従来の信号処理ブロックを示す図であ
る。
【図159】 従来の画像生成装置を示すブロック図で
ある。
【図160】 光の蹴られを説明する図である。
【符号の説明】
1 光源系、10 光源(ランプ)、11 主反射鏡、
12 コンデンサレンズ(集光レンズ)、13 ランプ
を通り光軸に垂直な面、14 フィルタ、15光軸、1
6 補助反射鏡、100 出射光、100R 出射光1
00から分光された赤の単色光 、100G 出射光1
00から分光された緑の単色光、100B 出射光10
0から分光された青の単色光、2 光の分光及び反射の
ミラー群、21 第1のダイクロイックミラー(DM
1)、22 第2のダイクロイックミラー(DM2)、
23 反射ミラー、24 反射ミラー、25 反射ミラ
ー、26 反射ミラー、30 赤色用液晶パネル(R−
LCD)、31 緑色用液晶パネル(G−LCD)、3
2 青色用液晶パネル(B−LCD)、33 輝度信号
用液晶パネル(Y−LCD)、34 反射ミラー、35
反射ミラー、36,37 ダイクロイックミラー面、
40,41 クロスダイクロイックミラー(DM3)、
43 偏光膜、45 ダイクロイックプリズム、50
投写レンズ、500 合成された光、60 スクリー
ン、80 焦点、90 被照射面、900 画像信号、
910 液晶パネル、920 画像生成手段、930
光変調された画像。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥田 滝夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 名井 康人 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 友田 利正 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 田中 正明 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 宮本 照雄 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 大重 豊実 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 米田 俊之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 鈴木 文雄 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 西野 功 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 的場 一彰 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 小島 正典 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 河村 博至 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 木村 健治 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 鮫島 研治 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 川本 直紀 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 深田 美樹 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 永井 治彦 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 前野 健二 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (131)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の構成のカラー処理部を有すること
    を特徴とする画像生成装置。 (a)第1〜第3の光変調器、(b)第1の波長を持つ
    光を反射させる第1の反射面と、第1の反射面と交差し
    ており、第2の波長を持つ光を反射させる第2の反射面
    とを備え、その他の波長を持つ光を通過させることによ
    り、3種の光を出力する波長分離モジュール、(c)上
    記3種の光が上記第1〜第3の光変調器により変調され
    た後、これらを入力し、入力光の内、第1の波長を持つ
    光を反射させる第1の反射面と、第2の波長を持つ光を
    反射させる第2の反射面とを備え、その他の波長を持つ
    光を通過させることにより、3種の光を合成して画像を
    生成する波長合成モジュール、(d)上記波長分離モジ
    ュールと波長合成モジュールを重ねるとともに、上記波
    長分離モジュールと波長合成モジュールの間に所定の間
    隔を与えるスペーサ、(e)上記波長分離モジュールと
    波長合成モジュールの間に、上記スペーサを含めて光路
    を設定する光路接続モジュール。
  2. 【請求項2】 上記画像生成装置は、更に、光を放射す
    る照明器と投写レンズを備え、照明器及び光変調器の配
    置位置とサイズ、及び、投写レンズの配置位置とサイズ
    とのいずれかにより上記スペーサの間隔を決定すること
    を特徴とする請求項1記載の画像生成装置。
  3. 【請求項3】 以下の構成のカラー処理部を有すること
    を特徴とする画像生成装置。 (a)第1〜第3の光変調器、(b)第1の波長を持つ
    光を反射させる第1の反射面と、第1の反射面と第1の
    反射面の対角線上で交差しており、第2の波長を持つ光
    を反射させる第2の反射面とを備え、その他の波長を持
    つ光を通過させることにより、3種の光を出力する波長
    分離モジュール、(c)上記3種の光が上記第1〜第3
    の光変調器により変調された後、これらを入力し、入力
    光の内、第1の波長を持つ光を反射させる第1の反射面
    と、第1の反射面と第1の反射面の対角線上で交差して
    おり、第2の波長を持つ光を反射させる第2の反射面と
    を備え、その他の波長を持つ光を通過させることによ
    り、3種の光を合成して画像を生成する波長合成モジュ
    ールであって、波長分離モジュールの配置された位置か
    ら3次元方向のいずれの方向に対してもずれた位置に配
    置された波長合成モジュール、(d)上記波長分離モジ
    ュールと波長合成モジュールの間に光路を設定する光路
    接続モジュール。
  4. 【請求項4】 以下の構成のカラー処理部を有すること
    を特徴とする画像生成装置。 (a)並列に並べられた色表示用の第1と第2と第3の
    光変調器、(b)上記第1の光変調器の光の入射側にお
    かれた波長分離モジュール、(c)上記第1の光変調器
    の光の出射側におかれた波長合成モジュール、(d)上
    記光分離モジュールと波長合成モジュールと、上記第2
    と第3の光変調器それぞれとの間に光路を設定する反射
    ミラーを有する光路接続モジュール、(e)上記波長分
    離モジュールと波長合成モジュールの間にあって、第1
    と第2と第3の光変調器を通過する光路の全体の光路長
    をほぼ等しくし、投写レンズまでの距離を等しくするた
    め、上記第2、及び、第3の光変調器を通過する光路に
    設けられた屈折率が空気より大きい液。
  5. 【請求項5】 上記波長分離モジュールは、クロスダイ
    クロイックミラーを備え、クロスダイクロイックミラー
    を第1の箱体の中に収納し、屈折率が空気より大きい液
    に浸したことを特徴とする請求項1,3又は4記載の画
    像生成装置。
  6. 【請求項6】 上記波長合成モジュールは、クロスダイ
    クロイックミラーを備え、クロスダイクロイックミラー
    を第2の箱体の中に収納し、屈折率が空気より大きい液
    に浸したことを特徴とする請求項5記載の画像生成装
    置。
  7. 【請求項7】 上記波長分離モジュールのクロスダイク
    ロイックミラーと、上記波長合成モジュールのクロスダ
    イクロイックミラーは、異なる特性を持つことを特徴と
    する請求項6記載の画像生成装置。
  8. 【請求項8】 上記波長分離モジュールと波長合成モジ
    ュールは、1つのクロスダイクロイックミラーの異なる
    部分により構成され、1つの波長分離合成モジュールを
    構成するとともに、このクロスダイクロイックミラーを
    第3の箱体の中に収納し、屈折率が空気より大きい液に
    浸したことを特徴とする請求項1記載の画像生成装置。
  9. 【請求項9】 上記波長分離モジュールと波長合成モジ
    ュールは、クロスダイクロイックミラーを備え、クロス
    ダイクロイックミラーは、板状で薄膜を塗布された2つ
    の面が交差線上で切れ目なく連続につながるように加工
    されていることを特徴とする請求項1又は4記載の画像
    生成装置。
  10. 【請求項10】 上記いずれかの箱体の適当な部分に、
    偏光膜を設置したことを特徴とする請求項5,6又は8
    記載の画像生成装置。
  11. 【請求項11】 上記波長分離モジュールの光の入口
    に、円錐状の光束をほぼ円筒状の光束に変えるレンズが
    設置されていることを特徴とする請求項1,3又は4記
    載の画像生成装置。
  12. 【請求項12】 上記波長分離モジュールの光の出口
    に、円筒状の光束をほぼ円錐状の光束に変えるレンズが
    設置されていることを特徴とする請求項11記載の画像
    生成装置。
  13. 【請求項13】 上記波長合成モジュールの光の入口
    に、円錐状の光束をほぼ円筒状の光束に変えるレンズが
    設置されていることを特徴とする請求項12記載の画像
    生成装置。
  14. 【請求項14】 上記レンズは、複数のレンズからなる
    レンズ群であることを特徴とする請求項11,12又は
    13記載の画像生成装置。
  15. 【請求項15】 上記レンズは、上記いずれかの箱体に
    一体ものとしてモールドされたプラスチックレンズであ
    ることを特徴とする請求項11,12,13又は14記
    載の画像生成装置。
  16. 【請求項16】 上記レンズは、空気より屈折率の大き
    い液の中に形成された空気レンズであることを特徴とす
    る請求項11,12又は13記載の画像生成装置。
  17. 【請求項17】 上記光路接続モジュールは、上記波長
    分離モジュールから出た光を反射し、その光の方向をこ
    れと接続されている波長分離モジュールの入射光線とほ
    ぼ直角に曲げる第1と第2の反射ミラーを備えた第1種
    の光路接続モジュールを有することを特徴とする請求項
    1,3又は4記載の画像生成装置。
  18. 【請求項18】 上記光路接続モジュールは、上記波長
    分離モジュールから出た光を反射し、その光の方向をこ
    れと接続されている波長分離モジュールの入射光線とほ
    ぼ平行に曲げる第1と第2の反射ミラーを備えた第2種
    の光路接続モジュールを有することを特徴とする請求項
    1,3又は4記載の画像生成装置。
  19. 【請求項19】 上記光接続モジュールは、第1と第2
    の曲面反射鏡ミラーを備え、上記波長モジュールから出
    た光を第1の曲面反射ミラーで反射し、上記光接続モジ
    ュールのほぼ中央で集光した後、この光を第2の曲面反
    射ミラーに導き、第2の曲面反射ミラーは、この光を平
    均して90度曲げて平行線に換え、これを波長合成モジ
    ュールに導くように構成されたことを特徴とする請求項
    1,3又は4記載の画像生成装置。
  20. 【請求項20】 上記第1と第2の反射ミラーの少なく
    ともいずれか一方に、偏光子を備えたことを特徴とする
    請求項17又は18記載の画像生成装置。
  21. 【請求項21】 上記光路接続モジュールの光の入口
    に、円錐状の光束をほぼ円筒状の光束に変えるレンズが
    設置されていることを特徴とする請求項1,3又は4記
    載の画像生成装置。
  22. 【請求項22】 上記光路接続モジュールの光の出口
    に、円筒状の光束をほぼ円錐状の光束に変えるレンズが
    設置されていることを特徴とする請求項21記載の画像
    生成装置。
  23. 【請求項23】 上記レンズは、上記いずれかの箱体に
    一体ものとしてモールドされたプラスチックレンズであ
    ることを特徴とする請求項21又は22記載の画像生成
    装置。
  24. 【請求項24】 上記レンズは、複数のレンズからなる
    レンズ群であることを特徴とする請求項21又は22記
    載の画像生成装置。
  25. 【請求項25】 上記レンズは、空気より屈折率の大き
    い液の中に形成された空気レンズであることを特徴とす
    る請求項21又は22記載の画像生成装置。
  26. 【請求項26】 上記光路接続モジュールは、波長分離
    モジュール、波長合成モジュールと一体構造であること
    を特徴とする請求項1,3又は4記載の画像生成装置。
  27. 【請求項27】 上記光接続モジュールの入口ないし中
    央部ないし出口には、赤,緑,青色の信号を変調する光
    変調器が置かれ、光変調器は、第4の箱体の中に収納さ
    れ、その全体ないし一部が屈折率が空気より高い液に浸
    されていることを特徴とする請求項1,3又は4記載の
    画像生成装置。
  28. 【請求項28】 上記第4の箱体の出口は、平面で反射
    防止コートが施されている請求項27記載の画像生成装
    置。
  29. 【請求項29】 上記第4の箱体の出口は、液晶パネル
    へ直接光が戻ることを防止するために凹面となっている
    ことを特徴とする請求項27記載の画像生成装置。
  30. 【請求項30】 上記第4の箱体の出口は、液晶パネル
    へ直接光が戻ることを防止するために液晶パネルに対し
    て所定の角度を持った平面となっていることを特徴とす
    る請求項27記載の画像生成装置。
  31. 【請求項31】 上記光変調器は、液晶パネルであるこ
    とを特徴とする請求項1,3又は4記載の画像生成装
    置。
  32. 【請求項32】 上記液晶パネルは、透過型であること
    を特徴とする請求項31記載の画像生成装置。
  33. 【請求項33】 上記液晶パネルは、サイズの小さい多
    結晶シリコンを用いた液晶パネルであり、サイズがほぼ
    1.3インチか、それ以下であることを特徴とする請求
    項32記載の画像生成装置。
  34. 【請求項34】 上記液晶パネルは、赤用,緑用,青用
    の液晶パネルであり、STN型液晶パネルであることを
    特徴とする請求項33記載の画像生成装置。
  35. 【請求項35】 上記液晶パネルの内、サイズの小さい
    多結晶シリコンを用いた液晶パネルは、光線束の集束す
    る位置近傍に配置されたことを特徴とする請求項34記
    載の画像生成装置。
  36. 【請求項36】 上記3種の液晶パネルの内、緑用の液
    晶パネルに輝度信号が乗せられていることを特徴とする
    請求項35記載の画像生成装置。
  37. 【請求項37】 上記輝度信号の乗せられた緑用の液晶
    パネルは、赤用,青用の液晶パネルより高精細であるこ
    とを特徴とする請求項36記載の画像生成装置。
  38. 【請求項38】 上記輝度信号が乗せられた緑用の液晶
    パネルのサイズは、1.3インチかそれ以上であること
    を特徴とする請求項37記載の画像生成装置。
  39. 【請求項39】 上記液晶パネルの製造工程で、製造工
    程における歩留まりの限界線を緑用の液晶パネルで最も
    厳しく定め緑用の液晶パネルを選択し、赤用の液晶パネ
    ルの製造工程における歩留まりの限界線を緑用の液晶パ
    ネルより低めに設定して赤用の液晶パネルを選択し、青
    用の液晶パネルを最低の歩留まり限界線で選択する段階
    的検査基準を持つ検査方法により製造された液晶パネル
    を有することを特徴とする請求項36記載の画像生成装
    置。
  40. 【請求項40】 上記液晶パネルは、ポリマー分散型液
    晶パネルであり、波長分離モジュールの出口近傍にポリ
    マー分散型液晶パネルとその直後に集光レンズを設置
    し、集光レンズによって結像される光源像と同程度の小
    孔を有するパネルを光接続モジュールのほぼ中央に設置
    して、液晶パネルのコントラストを向上させることを特
    徴とする請求項31記載の画像生成装置。
  41. 【請求項41】 上記液晶パネルは、ポリマー分散型液
    晶パネルであり、波長合成モジュールの入口近傍に、ポ
    リマー分散型液晶パネルを設置し、波長合成モジュール
    の出口側にレンズを設け、そのレンズのほぼ焦点位置に
    小孔を有するパネルを配置し、液晶パネルのコントラス
    トを向上させることを特徴とする請求項31記載の画像
    生成装置。
  42. 【請求項42】 上記ポリマー分散型液晶パネルの緑用
    の液晶パネルを赤用,青用の液晶パネルより高精細なも
    のとし、緑用の液晶パネルに輝度信号を乗せた信号を与
    えることを特徴とする請求項40又は41記載の画像生
    成装置。
  43. 【請求項43】 上記液晶パネルの製造工程で、製造工
    程における歩留まりの限界線を緑用の液晶パネルで最も
    厳しく定め緑用の液晶パネルを選択し、赤用の液晶パネ
    ルの製造工程における歩留まりの限界線を緑用の液晶パ
    ネルより低めに設定して赤用の液晶パネルを選択し、青
    用の液晶パネルを最低の歩留まり限界線で選択する段階
    的検査基準を持つ検査方法により製造された液晶パネル
    を有することを特徴とする請求項42記載の画像生成装
    置。
  44. 【請求項44】 上記請求項1又は3記載の画像生成装
    置において、更に、以下の構成の偏光処理部を有するこ
    とを特徴とする画像生成装置。 (a)光を入力して偏光方向が異なる第1の光線と第2
    の光線に分離して、第1の光線を上記波長分離モジュー
    ルに出力する偏光分離モジュール、(b)第2の光線を
    入力するとともに、画像信号を入力し、入力した光の偏
    光状態を画像信号に応じて変調し、変調された光を出力
    する第4の光変調器、(c)上記第1と第2の2種の光
    線を入力し、これらを合成して1つの画像を生成する偏
    光合成モジュール、(d)上記第2の光線の光路上で、
    偏光分離モジュール、偏光合成モジュールとの間にあっ
    て、偏光分離モジュールから出力された光を光変調器を
    介して、偏光合成モジュールへ導くように、第2の光路
    を接続する第2の光路接続モジュール。
  45. 【請求項45】 上記偏光分離モジュールと偏光合成モ
    ジュールは、共有の偏光分離板を有し、上記偏光分離モ
    ジュールと偏光合成モジュールが1つの偏光分離板の異
    なる部分を使用することにより、偏光分離モジュールと
    偏光合成モジュールが1つのモジュールを構成すること
    を特徴とする請求項44記載の画像生成装置。
  46. 【請求項46】 上記偏光分離モジュールと偏光合成モ
    ジュールは、共有の偏光分離プリズムを有し、上記偏光
    分離モジュールと偏光合成モジュールは、1つの偏光分
    離プリズムの異なる部分を使用することを特徴とする請
    求項44記載の画像生成装置。
  47. 【請求項47】 上記請求項4記載の画像生成装置にお
    いては、更に、以下の構成の偏光処理部を有することを
    特徴とする画像生成装置。 (a)輝度表示用の第4の光変調器、(b)上記波長分
    離モジュールの光の入射側に設けられた光分離用の偏光
    分離モジュール、(c)上記波長合成モジュールの光の
    出射側に設けられた光合成用の偏光合成モジュール、
    (d)上記光分離モジュールと偏光合成モジュールと第
    4の光変調器との間に光路を設定する反射ミラーを有す
    る第2の光路接続モジュール。
  48. 【請求項48】 上記カラー処理部と、上記偏光処理部
    の偏光分離モジュールと偏光合成モジュールを第1層に
    設け、上記偏光処理部の第4の光変調器と第2の光路接
    続モジュールを第2層に設けたことを特徴とする請求項
    47記載の画像生成装置。
  49. 【請求項49】 上記画像生成装置は、更に、照明器と
    投写レンズを備え、照明器と投写レンズを、上記第1層
    を間に挟み第2層の反対側にある第3層に設けたことを
    特徴とする請求項48記載の画像生成装置。
  50. 【請求項50】 上記偏光分離モジュールの上記第2の
    光線の出口に、光線に直角に配置された反射ミラーを備
    えたことを特徴とする請求項44又は47記載の画像生
    成装置。
  51. 【請求項51】 上記偏光分離モジュールと偏光合成モ
    ジュールの少なくともいずれか一方を、上記波長分離モ
    ジュールと波長合成モジュールのいずれかと一体化し
    て、1つのモジュールを構成することを特徴とする請求
    項44又は47記載の画像生成装置。
  52. 【請求項52】 上記偏光分離モジュールと偏光合成モ
    ジュールの少なくともいずれか一方を、ガラス基板上に
    多層膜をコートした偏光分離板により構成したことを特
    徴とする請求項44又は47記載の画像生成装置。
  53. 【請求項53】 上記偏光分離板は、第5の箱体の中に
    収納され、屈折率が偏光分離板の基板材料とほぼ同じ液
    に浸されていることを特徴とする請求項52記載の画像
    生成装置。
  54. 【請求項54】 上記偏光分離モジュールの光の入口
    に、円錐状の光束をほぼ円筒状の光束に変えるレンズが
    設置されていることを特徴とする請求項53記載の画像
    生成装置。
  55. 【請求項55】 上記偏光合成モジュールの第2の光路
    の入口に、円錐状の光束をほぼ円筒状の光束に変えるレ
    ンズが設置されていることを特徴とする請求項54記載
    の画像生成装置。
  56. 【請求項56】 上記レンズは、上記第5の箱体に一体
    ものとしてモールドされたプラスチックレンズであるこ
    とを特徴とする請求項54又は55記載の画像生成装
    置。
  57. 【請求項57】 上記レンズは、複数のレンズからなる
    レンズ群であることを特徴とする請求項54又は55記
    載の画像生成装置。
  58. 【請求項58】 上記レンズは、空気より屈折率の大き
    い液の中に形成された空気レンズであることを特徴とす
    る請求項54又は55記載の画像生成装置。
  59. 【請求項59】 上記光路接続モジュールは、第2の光
    線を反射して、その方向をほぼ直角に曲げる反射ミラー
    を備えたことを特徴とする請求項44又は47記載の画
    像生成装置。
  60. 【請求項60】 上記反射ミラーは、第4の光変調器の
    両側に配置され、第2の光線を第4の光変調器に入力す
    る第1の反射ミラーと、第4の光変調器から出力される
    光線を偏光合成モジュールに入力する第2の反射ミラー
    とを備えたことを特徴とする請求項59記載の画像生成
    装置。
  61. 【請求項61】 上記第1と第2の反射ミラーと第4の
    光変調器は、第6の箱体の中に収納されて、第4の光変
    調器を構成するガラス板の屈折率とほぼ同様の屈折率を
    持つ液に浸されていることを特徴とする請求項60記載
    の画像生成装置。
  62. 【請求項62】 上記偏光分離モジュール、偏光分離モ
    ジュールは、上記波長分離モジュール、波長合成モジュ
    ールと一体構造であることを特徴とする請求項44記載
    の画像生成装置。
  63. 【請求項63】 偏光分離モジュールの出力光路に偏光
    特性を改善するための偏光膜を設置したことを特徴とす
    る請求項44又は47記載の画像生成装置。
  64. 【請求項64】 上記偏光処理部から出力される第1の
    光線は、上記波長分離モジュールに入力され、この第1
    の光線の光路に置かれた液晶パネルは、色信号に対応し
    て設けられ、画像中の青,緑又は赤の強度を示す色信号
    を変調することを特徴とする請求項44又は47記載の
    画像生成装置。
  65. 【請求項65】 上記偏光処理部には、第4の変調器と
    して、カラー処理部にある液晶パネルとは異なる輝度用
    の液晶パネルが設置されていることを特徴とする請求項
    64記載の画像生成装置。
  66. 【請求項66】 上記輝度用の液晶パネルのサイズ及び
    精細度は、カラー処理部に設置された液晶パネルのサイ
    ズ及び精細度と同じか、それ以上であることを特徴とす
    る請求項65記載の画像生成装置。
  67. 【請求項67】 上記輝度用の液晶パネルは、カラー処
    理部のカラー用の液晶パネルと同じルールサイズのTF
    Tを搭載し、形状的に相似で面積が4倍であるように、
    一枚の基板から多数取りされることを特徴とする請求項
    65記載の画像生成装置。
  68. 【請求項68】 上記輝度用、カラー用の液晶パネルを
    製造工程で一枚の基板から多数取りするに際して、製造
    工程における歩留まりの限界線を輝度用の液晶パネルで
    最も厳しく定め輝度用の液晶パネルを選択し、緑用の液
    晶パネルの歩留まり限界線を輝度用の液晶パネルより低
    めに設定して緑用の液晶パネルを選択し、赤用の液晶パ
    ネルの歩留まり限界線を緑用の液晶パネルより低めに設
    定して選択し、青用の液晶パネルを最低の歩留まり限界
    線で選択する段階的検査基準を持つ検査方法により製造
    された液晶パネルを有することを特徴とする請求項65
    記載の画像生成装置。
  69. 【請求項69】 上記カラー処理部の液晶パネルは、S
    TN型液晶パネルであり、上記偏光処理部の液晶パネル
    は、TN型液晶パネルであることを特徴とする請求項6
    6記載の画像生成装置。
  70. 【請求項70】 以下の要素を有するカラー処理部を備
    えた画像生成装置。 (a)第1の波長を持つ光を反射させる第1の反射面
    と、第1の反射面と交差しており、第2の波長を持つ光
    を反射させる第2の反射面とを備え、その他の波長を持
    つ光を通過させることにより、3種の光を出力する波長
    分離モジュール、(b)上記波長分離モジュールの第1
    の反射面と第2の反射面のいずれにもほぼ垂直に配置さ
    れ、上記波長分離モジュールから出力された3種の光の
    内のそれぞれ1種の光を入力するとともに、画像信号を
    入力し、入力した光の偏光状態を画像信号に応じて変調
    し、変調された光を出力する第1〜第3の光変調器、
    (c)上記波長分離モジュールと第1〜第3の光変調器
    との間にあって、波長分離モジュールから出力された3
    種の光を光変調器へ導くように光路を接続する光路接続
    モジュール、(d)上記第1〜第3の光変調器により変
    調された3種の光をそれぞれ入力するとともに、3種の
    光を合成して画像を生成する第1〜第3のレンズ。
  71. 【請求項71】 上記請求項70記載の画像生成装置に
    おいて、更に、以下の構成の偏光処理部を有することを
    特徴とする画像生成装置。 (a)光を入力して偏光方向が異なる第1の光線と第2
    の光線に分離して、第1の光線を上記波長分離モジュー
    ルに出力する第1の偏光ビームスプリッター、(b)第
    2の光線を入力するとともに、画像信号を入力し、入力
    した光の偏光状態を画像信号に応じて変調し、変調され
    た光を出力する第4の光変調器、(c)上記第4の光変
    調器により変調された光を入力して、上記第1〜第3の
    レンズから出力される光と合成する第4のレンズ。
  72. 【請求項72】 上記第1〜第3の光変調器は、緑用,
    赤用,青用の液晶パネルであり、緑用の液晶パネルは、
    赤用,青用の液晶パネルより高精細とし、緑用の液晶パ
    ネルの入力信号を輝度信号を乗せた緑色の信号で変調す
    ることを特徴とする請求項70記載の画像生成装置。
  73. 【請求項73】 上記液晶パネルの製造工程で、製造工
    程における歩留まりの限界線を緑用の液晶パネルで最も
    厳しく定め緑用の液晶パネルを選択し、赤用の液晶パネ
    ルの製造工程における歩留まりの限界線を緑用の液晶パ
    ネルより低めに設定して赤用の液晶パネルを選択し、青
    用の液晶パネルを最低の歩留まり限界線で選択する段階
    的検査基準を持つ検査方法により製造された液晶パネル
    を有することを特徴とする請求項72記載の画像生成装
    置。
  74. 【請求項74】 上記第1〜第3の光変調器は、緑用,
    赤用,青用の液晶パネルであり、上記第4の液晶パネル
    は、輝度用の液晶パネルであり、上記輝度用の液晶パネ
    ルのサイズ及び精細度は、カラー処理部に設置された液
    晶パネルのサイズ及び精細度と同じか、それ以上である
    ことを特徴とする請求項71記載の画像生成装置。
  75. 【請求項75】 上記輝度用の液晶パネルは、カラー処
    理部のカラー用の液晶パネルと同じルールサイズのTF
    Tを搭載し、形状的に相似で面積が4倍であるように、
    一枚の基板から多数取りされることを特徴とする請求項
    74記載の画像生成装置。
  76. 【請求項76】 上記輝度用、カラー用の液晶パネルを
    製造工程で一枚の基板から多数取りするに際して、製造
    工程における歩留まりの限界線を輝度用の液晶パネルで
    最も厳しく定め輝度用の液晶パネルを選択し、緑用の液
    晶パネルの歩留まり限界線を輝度用の液晶パネルより低
    めに設定して緑用の液晶パネルを選択し、赤用の液晶パ
    ネルの歩留まり限界線を緑用の液晶パネルより低めに設
    定して選択し、青用の液晶パネルを最低の歩留まり限界
    線で選択する段階的検査基準を持つ検査方法により製造
    された液晶パネルを有することを特徴とする請求項74
    記載の画像生成装置。
  77. 【請求項77】 上記赤用,青用の液晶パネルは、ST
    N型液晶パネルであることを特徴とする請求項72記載
    の画像生成装置。
  78. 【請求項78】 光を放射する光源と、光を反射する主
    反射鏡と、主反射鏡で集光されない光を光源に戻す補助
    反射鏡とを備え、液晶パネルに照射する円錐状の光線束
    を発生することを特徴とする照明器。
  79. 【請求項79】 上記補助反射鏡は、上記光源を略中心
    とする球面状の反射鏡であることを特徴とする請求項7
    8記載の照明器。
  80. 【請求項80】 上記補助反射鏡は、リング型をしてい
    ることを特徴とする請求項78記載の照明器。
  81. 【請求項81】 上記補助反射鏡を複数備えたことを特
    徴とする請求項78記載の照明器。
  82. 【請求項82】 上記照明器は、更に、集光レンズを備
    え、主反射鏡からの光を集光して円錐状の光線束を発生
    させることを特徴とする請求項78記載の照明器。
  83. 【請求項83】 上記主反射鏡は、回転放物面鏡であ
    り、上記光源は、回転放物面鏡の略焦点位置に設けられ
    たことを特徴とする請求項78記載の照明器。
  84. 【請求項84】 上記主反射鏡は、回転楕円体鏡であ
    り、上記光源は、回転楕円体鏡の一方の略焦点位置に設
    けられたことを特徴とする請求項78記載の照明器。
  85. 【請求項85】 上記主反射鏡のアスペクト比(鏡の直
    径と長さの比)が2以上であることを特徴とする請求項
    78記載の照明器。
  86. 【請求項86】 上記主反射鏡は、球面鏡であり、上記
    集光レンズの主反射鏡側の焦点と上記主反射鏡との間に
    光源を備えたことを特徴とする請求項78記載の照明
    器。
  87. 【請求項87】 上記光源として直流励起のメタルハラ
    イドランプを用い、この放電電極の陰極近傍にある輝度
    分布の中心点を上記主反射鏡の焦点近傍に設置したこと
    を特徴とする請求項78記載の照明器。
  88. 【請求項88】 以下の要素を有することを特徴とする
    画像生成装置。 (a)錐状に集光する集光光線を放射する照明器、
    (b)上記照明器から出力された集光光線を入力し、集
    光光線をほぼ平行光線に変える第1のレンズ、(c)上
    記第1のレンズから出力された上記平行光線を入力し、
    一部の平行光線を分離する分離用薄膜利用素子、(d)
    上記分離用薄膜利用素子により分離された一部の平行光
    線を入力し、その平行光線をほぼ集光光線に変える第2
    のレンズ、(e)上記第2のレンズから出力された集光
    光線の略集光位置に配置され、集光光線を入力して変調
    し、変調された変調光線を出力する光変調器、(f)上
    記光変調器から出力された上記変調光線を用いて画像を
    生成する出力部。
  89. 【請求項89】 上記出力部は、以下の要素を有するこ
    とを特徴とする請求項88記載の画像生成装置。 (a)上記光変調器から出力された変調光線を入力し、
    変調光をほぼ平行光線に変える第3のレンズ、(b)上
    記第3のレンズから出力された平行光線を入力し、入力
    した平行光線を他の平行光線と合成する合成用薄膜利用
    素子、(c)上記薄膜利用素子により合成された平行光
    線を入力し、その平行光線を投射する投写レンズ。
  90. 【請求項90】 以下の要素を有することを特徴とする
    画像生成装置。 (a)所定の縦横比を有する液晶パネル、(b)受信画
    像信号を入力し、上記画像信号を上記液晶パネルの縦横
    比と同一の縦横比を持つ画像信号に変換する画像信号変
    換手段、(c)上記画像信号変換手段により変換された
    画像信号を液晶パネルに入力し、液晶パネルにより画像
    を生成する画像生成手段、(d)上記画像の縦横比を所
    望の縦横比に変換する画像変換手段。
  91. 【請求項91】 上記画像変換手段は、画像を少なくと
    も縦方向と横方向のいずれかに拡大するレンズを備えた
    ことを特徴とする請求項90記載の画像生成装置。
  92. 【請求項92】 上記レンズは、シリンドリカルレンズ
    であることを特徴とする請求項91記載の画像生成装
    置。
  93. 【請求項93】 上記レンズは、着脱可能に取り付けら
    れていることを特徴とする請求項92記載の画像生成装
    置。
  94. 【請求項94】 上記レンズを複数種類備え、切り替え
    て使用することを特徴とする請求項92記載の画像生成
    装置。
  95. 【請求項95】 上記液晶パネルは、液晶パネルの製造
    プロセスに基づいて決定された縦横比を有することを特
    徴とする請求項90記載の画像生成装置。
  96. 【請求項96】 上記液晶パネルは、液晶パネルを照射
    する光束の断面形状に基づいて決定された縦横比を有す
    ることを特徴とする請求項90記載の画像生成装置。
  97. 【請求項97】 以下の集光工程を有することを特徴と
    する画像生成方法。 (a)照明器の主反射鏡により光を放射する工程、
    (b)照明器により放出された光の内、主反射鏡で集光
    されなかった光を補助反射鏡で主反射鏡に返す工程、
    (c)照明器により放射された光束の断面と光路の形の
    少なくとも一方を、レンズにより変形する工程。
  98. 【請求項98】 以下の工程を有することを特徴とする
    請求項97記載の画像生成方法。 (a)液晶パネルにTN液晶ないしSTN液晶を使う場
    合には、上記光をP波とS波に分離するか、P波を通し
    S波を吸収する偏光分離工程、(b)波長分離モジュー
    ルに、上記分離された光の一方を入力し、波長により
    赤,緑,青の光に分配して出力する波長分離工程、
    (c)上記赤,緑,青の光を反射して、上記照明器との
    光路長がそれぞれほぼ同一となるように個別の液晶パネ
    ルに入力する工程、(d)各液晶パネルで、赤,緑,青
    の光を変調して出力する変調工程、(e)上記変調され
    た赤,緑,青の光を反射して、それぞれ波長合成モジュ
    ールに入力する工程、(f)波長合成モジュールにおい
    て、画像を合成する合成工程。
  99. 【請求項99】 上記変調工程は、上記光がレンズ系に
    よって集束する位置近傍において、それぞれ個別の液晶
    パネルに赤,緑,青の光を入力し、入力した赤,緑,青
    の光を変調することを特徴とする請求項98記載の画像
    生成方法。
  100. 【請求項100】 以下の工程を有することを特徴とす
    る画像生成方法。 (a)液晶パネルにTN液晶を使う場合には、上記光を
    P波とS波に分離するか、P波を通しS波を吸収する偏
    光分離工程、(b)波長分離モジュールに、上記分離さ
    れた光の一方を入力し、波長により赤,緑,青の光に分
    配して出力する波長分離工程、(c)上記赤,緑,青の
    光を反射して、上記照明器との光路長がそれぞれ同一と
    なるように個別の液晶パネルに入力する工程、(d)各
    液晶パネルで、赤,緑,青の光を変調して出力する変調
    工程、(e)上記変調された赤,緑,青の光をレンズに
    入力し、レンズにより画像をスクリーンに合成する工
    程。
  101. 【請求項101】 以下の要素を有する画像生成装置。 (a)第1の色の光を変調する第1の光変調器、(b)
    第2の色の光を変調する第2の光変調器、(c)第3の
    色の光を変調する第3と第4の光変調器、(d)上記第
    1〜第4の光変調器から出力された光から画像を合成す
    る合成手段。
  102. 【請求項102】 上記第1の光変調器は、赤用の液晶
    パネルであり、上記第2の光変調器は、青用の液晶パネ
    ルであり、上記第3と第4の光変調器は、緑用の液晶パ
    ネルであることを特徴とする請求項101記載の画像生
    成装置。
  103. 【請求項103】 上記合成手段は、上記第3と第4の
    光変調器により変調された光をずらして画像を合成する
    ことを特徴とする請求項101又は102記載の画像生
    成装置。
  104. 【請求項104】 上記画像生成装置は、第1フィール
    ドと第2フィールドからなるインタレースモードの画像
    信号を入力して画像を生成する装置であり、上記第3の
    光変調器は第1フィールドの画像信号を入力して光を変
    調し、上記第4の光変調器は第2のフィールドの画像信
    号を入力して光を変調することを特徴とする請求項10
    1〜103のいずれかに記載の画像生成装置。
  105. 【請求項105】 上記合成手段は、第3と第4の光変
    調器により出力された同一色の光を合成する偏向ビーム
    スプリッターを備えたことを特徴とする請求項101〜
    104のいずれかに記載の画像生成装置。
  106. 【請求項106】 上記合成手段は、第3と第4の光変
    調器により出力された同一色の光を合成するハーフミラ
    ーを備えたことを特徴とする請求項101〜104のい
    ずれかに記載の画像生成装置。
  107. 【請求項107】 以下の要素を有する光混合器。 (a)第1の波長を持つ光を反射する第1のフィルタ、
    (b)第1のフィルタと交差しており、第2の波長を持
    つ光を反射する第2のフィルタ、(c)上記第1と第2
    のフィルタのいずれとも斜めに交差しており、所定の偏
    向方向を持つ光を通過させ、他の偏向方向を持つ光を通
    過させる第3のフィルタ。
  108. 【請求項108】 上記第1のフィルタは、赤色の光を
    反射する光学素子であり、上記第2のフィルタは、青色
    の光を反射する光学素子であり、上記第3のフィルタ
    は、S波の光を反射する光学素子であることを特徴とす
    る請求項107記載の光混合器。
  109. 【請求項109】 上記合成手段に、上記請求項107
    又は108記載の光混合器を用いたことを特徴とする請
    求項101〜106のいずれかに記載の画像生成装置。
  110. 【請求項110】 以下の要素を有するダイクロイック
    フィルタ。 (a)第1の波長を持つ光を反射する第1のフィルタ、
    (b)上記第1のフィルタの対角線上で交差しており、
    第2の波長を持つ光を反射する第2のフィルタ。
  111. 【請求項111】 上記レンズは、所定長の半径を持つ
    円周を境にして、その円周の内側において、第1の焦点
    距離を有する第1のレンズ面と、その円周の外側におい
    て、上記第1の焦点距離よりも長い第2の焦点距離を有
    する第2のレンズ面を備えた二焦点レンズであることを
    特徴とする請求項11又は54記載の画像生成装置。
  112. 【請求項112】 上記輝度用の液晶パネルから出力さ
    れた画像のサイズと、上記カラー用の液晶パネルから出
    力された画像のサイズとを一致させるリレーレンズを備
    えたことを特徴とする請求項67記載の画像生成装置。
  113. 【請求項113】 上記リレーレンズを上記偏光合成モ
    ジュールと輝度用の液晶パネルとの間に備えたことを特
    徴とする請求項112記載の画像生成装置。
  114. 【請求項114】 上記リレーレンズを上記偏光合成モ
    ジュールと上記カラー処理部の波長合成モジュールとの
    間に備えたことを特徴とする請求項112記載の画像生
    成装置。
  115. 【請求項115】 上記リレーレンズを、第1〜第3の
    カラー用の液晶パネルと波長合成モジュールの間にそれ
    ぞれ備えたことを特徴とする請求項112記載の画像生
    成装置。
  116. 【請求項116】 波長合成モジュールから投写レンズ
    までの光路上の、投写レンズから第4の液晶パネルまで
    の距離と等しい距離を持つ位置を、結像位置とし、結像
    位置に波長合成モジュールからの画像を結像させるリレ
    ーレンズを備えたことを特徴とする請求項44又は47
    記載の画像生成装置。
  117. 【請求項117】 上記第4の液晶パネルと上記結像位
    置は、偏光合成モジュールの側面に設けられていること
    を特徴とする請求項116記載の画像生成装置。
  118. 【請求項118】 上記リレーレンズは、共通の焦点を
    持つ複数のリレーレンズから構成されていることを特徴
    とする請求項117記載の画像生成装置。
  119. 【請求項119】 以下の構成のカラー処理部を有する
    ことを特徴とする画像生成装置。 (a)第1〜第3の光変調器、(b)上記第1〜第3の
    光変調器の光の入射側に置かれ、2つの個別のダイクロ
    イックミラーを備えた波長分離モジュール、(c)上記
    第1〜第3の光変調器の光の出射側に置かれ、2つの個
    別のダイクロイックミラーを備えた波長合成モジュー
    ル、(d)上記波長合成モジュールにより合成される光
    を投写する投写レンズ、(e)波長分離モジュールと波
    長合成モジュールとの間に設けられ、上記第1〜第3の
    光変調器により変調された光を波長合成モジュールと投
    写レンズとの間の結像位置に結像させるリレーレンズ。
  120. 【請求項120】 上記波長分離モジュールと波長合成
    モジュールは、同一モジュールであることを特徴とする
    請求項119記載の画像生成装置。
  121. 【請求項121】 上記波長分離モジュールと波長合成
    モジュールは、ダイクロイックミラーを屈折率が空気よ
    り大きい液に浸した箱体を備えたことを特徴とする請求
    項119記載の画像生成装置。
  122. 【請求項122】 上記リレーレンズは、共通の焦点を
    持つ複数のリレーレンズから構成されていることを特徴
    とする請求項119記載の画像生成装置。
  123. 【請求項123】 上記請求項119記載の画像生成装
    置は、更に、以下の構成の偏光処理部を有することを特
    徴とする画像生成装置。 (a)光を入力して偏光方向が異なる第1の光線と第2
    の光線に分離して、第1の光線を上記波長分離モジュー
    ルに出力する偏光分離モジュール、(b)上記結像位置
    を一方の側面側に設け、上記第1と第2の2種の光線を
    入力し、これらを合成して1つの画像を生成する偏光合
    成モジュール、(c)上記偏光合成モジュールの他方の
    側面側に設けられ、第2の光線を入力するとともに、画
    像信号を入力し、入力した光の偏光状態を画像信号に応
    じて変調し、変調された光を出力する第4の光変調器。
  124. 【請求項124】 上記第1〜第3の光変調器から出力
    される画像のサイズと第4の光変調器から出力される画
    像のサイズは異なっており、上記リレーレンズは、結像
    位置に結像する画像のサイズを第4の光変調器から出力
    される画像のサイズと一致させることを特徴とする請求
    項123記載の画像生成装置。
  125. 【請求項125】 上記画像生成装置をU字状に折り曲
    げて構成したことを特徴とする請求項119又は123
    記載の画像生成装置。
  126. 【請求項126】 上記請求項1,3又は4記載の画像
    生成装置において、以下の偏光処理部を有することを特
    徴とする画像生成装置。 (a)光を入力して偏光方向が異なる第1の光線と第2
    の光線に分離して、第1の光線を上記波長分離モジュー
    ルに出力する偏光分離モジュール、(b)上記第2の光
    線の直進方向に設けられ、第2の光線を入力するととも
    に、画像信号を入力し、入力した光の偏光状態を画像信
    号に応じて変調し、変調された光を出力する第4の光変
    調器、(c)上記第2の光線の直進方向に設けられ、上
    記第1と第2の2種の光線を入力し、これらを合成して
    1つの画像を生成する偏光合成モジュール。
  127. 【請求項127】 上記波長合成モジュールは、クロス
    ダイクロイックミラーを備え、クロスダイクロイックミ
    ラーの両側から入射する光路に偏光膜と1/4波長板と
    を備え、1/4波長板を偏光膜に対してクロスダイクロ
    イックミラー側に配置したことを特徴とする請求項6記
    載の画像生成装置。
  128. 【請求項128】 上記波長合成モジュールは、クロス
    ダイクロイックミラーを備え、クロスダイクロイックミ
    ラーの波長通過特性に依存した帯域特性を持つフィルタ
    を備えたことを特徴とする請求項6記載の画像生成装
    置。
  129. 【請求項129】 以下の要素を有する画像生成装置。 (a)光を偏光方向の異なる第1の光と第2の光に分離
    する偏光分離手段、(b)上記第1の光を波長の異なる
    第1と第2の色の光に分離する第1の波長分離手段、
    (c)上記第2の光を波長の異なる第1と第3の色の光
    に分離する第2の波長分離手段、(d)上記第1の波長
    分離手段により分離された第1と第2の光を変調する第
    1と第2の光変調器、(e)上記第2の波長分離手段に
    より分離された第1と第3の光を変調する第3と第4の
    光変調器、(f)上記第1と第2の光変調器により変調
    された第1と第2の色の光を合成する第1の波長合成手
    段、(g)上記第3と第4の光変調器により変調された
    第1と第3の色の光を合成する第2の波長合成手段、
    (h)上記第1と第2の波長合成手段により合成された
    第1と第2の光を合成する偏光合成手段。
  130. 【請求項130】 上記第1の波長合成手段は、第1と
    第2の色の光を合成する1つのダイクロイックミラーに
    より構成され、上記第2の波長合成手段は、第1と第3
    の色の光を合成する1つのダイクロイックミラーにより
    構成され、上記偏光合成手段は、1つの偏光ビームスプ
    リッターにより構成されたことを特徴とする請求項12
    9記載の画像生成装置。
  131. 【請求項131】 上記偏光ビームスプリッターは、上
    記第1と第3の光変調器により変調された光をずらして
    合成することを特徴とする請求項130記載の画像生成
    装置。
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