JPH08271882A - 投射型表示装置 - Google Patents

投射型表示装置

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JPH08271882A
JPH08271882A JP7072676A JP7267695A JPH08271882A JP H08271882 A JPH08271882 A JP H08271882A JP 7072676 A JP7072676 A JP 7072676A JP 7267695 A JP7267695 A JP 7267695A JP H08271882 A JPH08271882 A JP H08271882A
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JP
Japan
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light
moving element
projection
display
stator
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Application number
JP7072676A
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English (en)
Inventor
Kazuki Taira
和樹 平
Atsushi Sugawara
淳 菅原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
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Priority to US08/523,294 priority patent/US5943033A/en
Priority to EP95306199A priority patent/EP0701237B1/en
Priority to DE69508682T priority patent/DE69508682T2/de
Priority to KR1019950029136A priority patent/KR0184090B1/ko
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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/52Multiple coating or impregnating multiple coating or impregnating with the same composition or with compositions only differing in the concentration of the constituents, is classified as single coating or impregnation

Abstract

(57)【要約】 【目的】従来よりも単純な構成でかつ光利用効率の高い
すなわち明るいかもしくは消費電力の少ない、カラーの
画像を表示できる投射型表示装置を提供することができ
る。 【構成】3原色を有するフィルム状の表示画素を静電力
で移動させることによってカラー表示可能な全く新しい
構造の表示モジュールを備え、この表示モジュールを介
してスクリーン上に像を表示する投射型表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオーバーヘッドプロジェ
クターやCRTプロジェクター、液晶プロジェクター等
原画像を光学レンズを介してスクリーンに拡大・縮小投
影する投射型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、精細なカラー画像をスクリーン上
に拡大投影する投射型表示装置としてCRTや液晶を使
用したプロジェクターが普及しつつある。CRT方式の
プロジェクターはCRTにより表示された高輝度の画像
を光学レンズでスクリーンに拡大して結像させる方式で
ある。液晶方式のプロジェクターは透過型の液晶画面に
表示した画像を光源光のライトバルブとして用い、この
画面をスクリーンに投影する方式が一般的である。
【0003】これらはパソコンやEWSの出力画面、ハ
イビジョンテレビにみられるようなきわめて精細度の高
い静止もしくは動画像を大画面として得る手段として直
視方式のモニタに比較して容易に実現できる事から主と
してプレゼンテーション、ホームシアター、30型以上
の大画面テレビ用途に使用されている。
【0004】また、新しい投射型表示装置を実現する方
法としてDMD(Digital Micromirror Device)なる方
式が提案されている。これは画素毎に傾き角が変わる可
動ミラーを設け、反射光の方向制御を行う事により表示
非表示(白黒)を表現する。
【0005】画質を大きく左右する要因としては画面輝
度と精細度が挙げられる。中でも画面輝度は光源光量を
増加させれば単純に増加するが、消費電力や発熱量の増
大を招き装置に多大な負担をかけるので好ましくない。
従って光源光を投射光として有効に利用できるかどう
か、すなわち光利用効率が重要となる。
【0006】CRTプロジェクターにおいては精細な画
面を表示するためには画像を描画する電子ビームを該当
する蛍光体に集束させる必要があり、画面の精細度と輝
度がトレードオフの関係となる。
【0007】一方、液晶プロジェクターの場合、現在実
用化されている表示モードはTNまたはSTNモードで
あり、これらはいずれも偏光光の回転角を液晶の配向状
態により制御する方法であるから、液晶パネルに付設し
た偏光板で光源からの入射光が半分以上吸収されること
になり光利用効率の面で望ましくない。更に、液晶パネ
ルは通常透過型であるのでTFT−LCD等の場合は配
線面積を確保する必要上光が通過する開口面積率が限ら
れることも光利用効率低下の一因となる。
【0008】これらCRTプロジェクターや液晶プロジ
ェクターにおいてカラー画像を表示させる場合、光利用
効率の問題は一層深刻なものとなる。すなわち、1組の
CRTまたは液晶パネルでカラー表示する場合は表示部
にカラーフィルタをストライプまたはモザイク状に配列
することになるが、白色光をフィルタの吸収により色再
現を行うため光利用効率はモノクロ表示時に較べ更に1
/3以下に低下することになる。また、この方式は精細
度の面でも不利になることは明らかである。
【0009】この点を改善する手法として表示モジュー
ルを各RGB用に3組設けそれぞれの画像を合成してカ
ラー投射画像を得る方法はよく知られている。液晶プロ
ジェクターでは白色光源光をダイクロイックミラーでR
GB光に分割し、各RGB表示画像を再度ダイクロイッ
クミラーで合成して投射することでカラー表示に起因す
る光利用効率低下を抑制している。しかしながら表示モ
ジュールを3組用意しなければならない点、RGB画像
を合成する際の合わせ精度が要求される点を考慮すると
コストの面で甚だ問題となる。
【0010】一方、さきに述べたDMDにおいては応答
速度が優れているため時分割により1組の表示モジュー
ルでカラー画像表示することは可能であるが、この場合
にもカラーフィルタでの吸収による光利用効率低下は問
題となる。加えて光路制御により白黒表示を行うため、
十分なコントラストを得るためには集束性の高い光源光
を用いる必要がある。この目的には光源側と投射レンズ
側に絞りを設けたいわゆるシュリーレン光学系が用いら
れるが、光源ランプが非点光源である為に効率を低下さ
せずに集束光を得るのが難しい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の投射型表示装置
は、DMD、CRTプロジェクターや液晶プロジェクタ
ーいずれのタイプの表示装置も大出力の光源が必要であ
り、また色表示にはRGB3つの表示モジュールがそれ
ぞれ必要な事から光利用効率が悪く、消費電力が多く、
構造も複雑であった。
【0012】本発明は上記問題点に鑑みて成されたもの
で、光利用効率・消費電力を向上して、構造も1組の表
示装置で構成することのできる投射型表示装置を提供す
る事を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に係る投射型表示装置は、光源と、画像
を表示する反射型の表示部と、投射手段とを有し、前記
光源からの光が表示部に入射し表示された画像に対応し
て輝度・色度変調された反射光が前記投射手段によって
スクリーン上に前記画像を投影する投射型表示装置にお
いて、前記表示部が、静電力により水平移動する薄膜状
の移動子と、この移動子を隠す固定子とを有し、前記移
動子の前記固定子からの露出量によって色度を可変にす
ることを特徴としている。
【0014】請求項2に係る投射型表示装置は、請求項
1に記載の投射型表示装置において、前記移動子は細長
い短冊状をなした色の異なる複数の移動子が重ねて形成
されており、且つこの複数の移動子は上下を前記固定子
によって挟まれている事を特徴としている。
【0015】請求項3に係る投射型表示装置は、請求項
1に記載の投射型表示装置において、前記移動子の絶縁
材料は、ポリイミド、ポリエステル、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエポキサ
イドであることを特徴としている。
【0016】請求項4に係る投射型表示装置は、光源
と、画像を表示する反射型の表示部と、投射手段とを有
し、前記光源からの光が表示部に入射し表示された画像
に対応して輝度・色度変調された反射光が前記投射手段
によってスクリーン上に前記画像を投影する投射型表示
装置において、前記表示部が、静電力により水平移動す
る薄膜状の移動子と、この移動子を隠す固定子とを有
し、前記移動子が赤、緑、青、の3原色からなる干渉色
を呈する3層構造からなり前記3原色の加法混色によっ
て色表示可能であることを特徴としている。
【0017】請求項5に係る投射型表示装置は、光源
と、画像を表示する反射型の表示部と、投射手段とを有
し、前記光源からの光が表示部に入射し表示された画像
に対応して輝度・色度変調された反射光が前記投射手段
によってスクリーン上に前記画像を投影する投射型表示
装置において、前記表示部は、静電力により水平移動す
る薄膜状の移動子と、この移動子を隠す固定子とを有
し、前記移動子がイェロー、シアン、マゼンタの3原色
からなる3層構造の吸収型カラーフィルタからなり前記
3原色の減法混色によって色表示可能であることを特徴
としている。
【0018】
【作用】上記構成によれば、基本動作として、まず光源
を出射した白色光は平行光化され表示モジュールに入射
し、表示モジュールでは入力画像信号に応じて各画素に
おける各層の移動子を所望の輝度、色度が得られるよう
に水平移動させる。
【0019】これによって、例えば、ある画素において
白表示を行う場合、加法混色の組み合わせにおいては移
動子を3層全てに渡って表示部を覆うようにする。この
ようにすることで入射した白色光のうちR反射の干渉層
に入射した光はRの波長領域のみ鏡面反射し残りのC光
が透過する。透過したC光は次のG反射の干渉層に入射
し、Gの波長領域が反射、Bの領域が透過することにな
る。Gの反射光は再度R反射の干渉層に入射するが、こ
こではG光は透過するので結局G光もR光と同様表示モ
ジュールの鏡面反射光となる。残るB光も3層目のB反
射干渉層で反射することになり、G、Rの反射干渉層を
通過して先のR,G光とともに反射光となる。すなわ
ち、該画素においては反射光は全可視波長領域に渡って
おり白色光が投射レンズを透過してスクリーン上に投射
され、白表示となる。ここで各干渉層、加えて3層全て
を通過して固定子上の黒色に吸収される光はほとんどな
く、入射光量の100%近くが投射光として利用できる
ことになる。
【0020】また、減法混色の場合、移動子を全て固定
子内に納め、固定子の表示部上に設けられた鏡面で鏡面
反射を行えば高い反射率で簡便に白表示が得られる。黒
表示の場合においては加法混色、減法混色どちらにおい
ても白表示とまったく逆の配置となれば良い。すなわち
加法混色の場合には移動子を全て隣接する画素の固定子
下部に収納することで該画素上に入射した光は固定子上
で吸収あるいは拡散あるいは再帰反射することになりい
ずれの場合においても投射レンズを通過する光はほとん
どなく黒表示が可能になる。減法混色の場合は入射光が
各移動子表示部に設けられたカラーフィルタ層で各波長
領域の光が吸収されることになり移動子3層を2度透過
して表示モジュールの反射光となる光はほとんど無くな
り黒表示が可能となる。
【0021】白黒以外にカラーを表示する場合には所望
の反射色が得られるように固定子の表示部を覆う移動子
の組み合わせをとれば良いことは明らかである。また、
中間色表示や中間調表示を得る場合には移動子の表示部
隠弊量を可変とし、画素表示領域の一部の領域のみを移
動子が覆うようにすれば良い。また、面積階調表示に加
え時分割表示により階調表示を行っても良い。
【0022】中間調、中間色を含め移動子を静電気力に
より水平移動させるためには移動子、固定子のストライ
プ電極に引加する矩形波電圧の位相を制御することで実
現される。すなわち所望する移動子の進行方向に静電気
力が働くように引加電圧波形を制御すれば良い。また、
多層ある移動子を独立させて水平移動させる場合にも同
様の方法で実現できる。すなわち、下側の移動子と同様
に水平移動させたいときは該移動子に引加する電圧を下
側の電圧と逆極性にすることにより移動子間の垂直引力
が働き下側移動子と共に移動する。反対に下側の移動子
の水平移動に対し固定させたい場合は固定子と同極性の
矩形電圧を引加すれば良い。
【0023】
【実施例】以下に本発明の詳細を実施例に沿って説明す
る。 (実施例1)図1は本発明の実施例1を説明する図であ
る。本実施例においてメタルハライドランプからなる白
色光源103を出射した白色光は楕円リフレクタ106
によりいったん集光された後、微小ミラー108により
反射されコンデンサレンズ107により平行光化され
る。表示モジュール101に入射した光は鏡面反射され
再度コンデンサレンズ107に集光された後投射レンズ
(投射手段に相当)104によってスクリーン105上
に表示モジュール(画像を表示する反射型の表示部に相
当)101の表示画像が拡大投影される。ここでは拡大
投影したが、投射レンズを縮小投影レンズにすることで
縮小投影することも適宜可能である。図示していないが
光源103から直接投射レンズ104に入射する光成分
を除くためリフレクタ106と微小ミラー108間に光
遮弊板を兼ねる光ガイドが設けられている。
【0024】表示モジュール101は3層の移動子と固
定子が互いに積層されている。その断面図を図2に示
す。移動子にはそれぞれ透明基板上に誘電体干渉膜が積
層されておりR、G、Bの波長領域をそれぞれ反射、補
色領域を透過するようになっている。画素表示部201
において移動子204は3層とも表示部201を覆って
おり、入射した白色光は1層目の移動子203でR光が
反射、補色のC光が透過する。透過したC光は2層目の
移動子204でG光が反射、B光が透過し、3層目の移
動子205でB光が反射する。G光は1層目、B光は1
層目および2層目の移動子を透過するので画素201を
反射する光は入射白色光を全波長領域にわたって反射す
る白色光となる。ここでは図示はしていないが、陰弊さ
れている移動子の部分と固定子の間には絶縁物を介して
ストライプ状の電極が形成されている。画素表示部20
2においては移動子203〜205は3層とも隣接する
画素の固定子206の下部に収納されているので光は直
接固定子207に入射する。固定子207の表面は黒色
なので入射光はほとんど吸収され反射されない。このよ
うに移動子203〜205の位置により一画素で白黒表
示を行うことが可能である。
【0025】また、3層ある移動子203〜205の位
置を適宜組み合わせることでカラー表示が可能である。
例えば、Rのみを反射する移動子のみ表示部を覆い、他
の2層を固定子206内に収納すればR光が、RとGの
2層で表示部を覆ってBの層を収納すればY色の反射光
が得られる。図2に示す様に、画素表示部201は位置
関係が周期配列をなすことで、移動子及び移動子を隠す
固定子が1組となって画素を構成し、図示していないが
この画素が2次元マトリクス状に配列され画像表示モジ
ュールの表示部全体を構成している。各色を表示する際
の移動子の組み合わせを以下の表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】図3はそれぞれの移動子の分光反射率特性
及び透過率特性を示した図である。図3(A)・(a)
はR、図3(B)・(b)はG、図3(C)・(c)は
Bの領域の分光反射率特性及び透過率特性を示した。各
領域に入射した光は各領域を反射し、補色の領域は透過
するようになっている。3層すなわち3つの反射特性を
重ね合わせることで全可視波長領域にわたってほぼ一定
の高い反射率を得ることができる。
【0028】図4は移動子と固定子の駆動部の断面構造
を示す図である。固定子42の電極はピッチを途中で変
調させたストライプ電極構造となっており、移動子41
の電極は一様なピッチでストライプ電極を形成してあ
る。固定子42の電極には入力端子43、44から一つ
おきに逆位相電圧を加えられるような2相構造をとって
いる。これらの電極はCu、Al、Crなどの低抵抗材
料をスパッタ法、蒸着法により一面に形成しフォトリソ
グラフィー法で電極状に加工するか印刷法で形成するこ
とができる。
【0029】図5は駆動の様子を示す図である。A→B
→C→D→A→Bの順に電極52、53に与える電荷を
変化させることで静電気力により引力、斥力の水平方向
成分をつくりだし、固定子51上での移動子53の水平
方向移動を可能にする。なお、図4、図5は固定子51
と移動子53の関係について述べたものであるが、移動
子間についても同様な関係の電極構造、動作電圧制御に
より互いに独立な水平移動が可能である。
【0030】図6は表示モジュールの構造を説明する図
である。図に示すように表示部201が黒色吸収層とな
っている固定子206と各RGB反射色を示す移動子2
03、204、205が積層されている。各画素は図示
しないが移動子203、204、205の水平移動方向
を矢印方向のみの1次元方向に限定するガイド部によっ
て横方向に仕切られている。61は移動子203、20
4、205に形成された電極からなる駆動部であり、6
2は電極に駆動電圧を印加するための配線である。
【0031】以上の構造にすることによって、本実施例
の投射型表示装置は、従来の発明例に較べ、白表示時に
おいてフィルタにおける光吸収をうけることがなく、偏
光板も用いないため、光源光を殆ど減ずること無く利用
できることから光利用効率を向上することができる。
【0032】また、光利用効率が高いために、光源光量
を必要最小限に抑えることが可能な事、更に表示モジュ
ールが1枚で良いことから消費電力を低減することがで
きる。
【0033】尚、この実施例では、移動子の構造は透明
基板上にスパッタ法や蒸着法により誘電体多層膜を形成
するか、所望の通過帯域に対応した螺旋ピッチを持つコ
レステリック液晶層を印刷法などで挟み込むことで基本
的に無吸収の干渉フィルタ層を形成する事ができる。移
動子を構成する絶縁材料としては透明な絶縁材料が望ま
しく、ポリイミド、ポリエステル、ポリテトラフルオロ
エチレン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエポキサイ
ド等が考えられる。
【0034】各層の反射帯域は互いに重ならずしかも反
射率がその帯域全体に対してできる限り高い事が光利用
効率の点から望ましい。帯域のエッジ部は鋭い方がよい
ので誘電体多層膜においては高屈折率層と低屈折率層の
積層数が10層以上ある事が色再現性の点から望まし
い。その際高次干渉によるリンギングが発生するがこれ
らは反射率の5%以内であればあまり問題にならない。
また、白表示時の反射率を最大限に得るためにAlやA
g、Cr等の鏡面反射層を蒸着法ないしはスパッタ法に
より表示部に作成した移動子を加えて4層構造としても
良い。この移動子を最上部に加えることで誘電体多層膜
における反射損失や移動子間の多重反射による損失を防
ぐことができ極めて良い反射効率を得ることができる。
【0035】底面をなす固定子は黒色の吸収層となる。
固定子の構造としては黒色でかつ移動子の水平移動を阻
害しない事が望ましく多孔質状のカーボンブラックやラ
イトトラップ構造となっていることが望ましい例として
挙げられる。または光を吸収させる替わりに拡散反射に
より強い鏡面反射光が投射レンズに入射しないようにし
たり投射レンズ方向以外に反射させることによってもス
クリーン上では黒表示が得られる。入射光を拡散反射さ
せる場合はBaSO4 、MgOなどの白色散乱体を蒸着
もしくはスパッタ法により作成するのが望ましい。一
方、光を投射レンズ以外の方向へ鏡面反射させる場合に
は斜面にAl、Ag、Crなどの高反射率材料を形成す
るか鏡面に光再帰性の微小透明球を上部に備えたものが
考えられる。いずれにせよ、表示部における固定子の表
面が導電性材料の場合、移動子の水平移動のための電極
を同時形成できるのでプロセス上望ましい。 (実施例2)図7は本発明の実施例2を示す図である。
投射型表示装置全体の構成は実施例1と同じであるので
図示を省略する。本実施例では移動子の表示部をY、
M、C透過の吸収型カラーフィルタとし固定子の表面を
Al反射面としたことが、実施例1と異なる点である。
この場合、移動子703、704、705が表示部を3
層とも覆っている画素表示部701においては入射光は
3層のカラーフィルタで全吸収される。すなわち第1層
の移動子703におけるY透過層ではBに相当する波長
領域が吸収され第2層の移動子704におけるC透過層
ではR、第3層の移動子705におけるM透過層ではG
の波長領域が吸収される。従って、画素表示部701に
おける反射光は無く黒表示となる。一方、画素表示部7
02においては移動子703、704、705は全て固
定子706に格納されているので光は直接固定子707
に入射する。固定子707上にはAl反射面が形成され
ているのでほぼ100%に近い光が反射光として射出す
る。このようにして本実施例においては実施例1のまっ
たく逆の配置をとることで白黒表示が可能となる。
【0036】図8はそれぞれの移動子の分光透過率特性
及び吸収特性を示した図である。(A)・(a)はY、
(B)・(b)はM、(C)・(c)はCの領域の透過
率特性及び吸収率を示した。Y、M、Cの吸収特性から
3層を全て重ね合わせると全可視波長領域に渡ってほぼ
100%光が吸収され、透過光はほぼ0となる。各色を
表示する際の移動子の組み合わせを以下の表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】この実施例では実施例1と同様の効果を奏
することに加えて、白表示時の光利用効率を減ずること
無く吸収型カラーフィルタを用いる事ができるので色再
現性の点について設計の自由度を広くすることができ
る。
【0039】尚、この実施例では、減法混色により表示
を行う場合、移動子の表示部はイェロー(以下Y)、シ
アン(以下C)、マゼンタ(以下M)の吸収型カラーフ
ィルタからなるが、カラーフィルタとしては熱に強い顔
料系の色素を移動子基板中に分散させた構造が最も望ま
しい。固定子の構造はAl等の高反射率材料を表面に形
成し鏡面反射が可能となるようにする。その際、固定子
の非表示部のストライプ電極と鏡面反射部を同材料で一
括形成する事がプロセス状望ましい事は明らかである。
また、加法混色同様移動子を4層構造として光を全吸収
する黒色、もしくは光を拡散反射させ該画素からの投射
光を黒とするようなBaSO4 、MgOなどを蒸着もし
くはスパッタ法により作成した白色散乱体、もしくは反
射方向を鏡面反射方向以外とする斜め反射鏡面や光再帰
性材料を備えた反射面を持つ移動子最上部に追加しても
良い。この移動子は黒表示時の輝度を低下させコントラ
ストを向上させる機能を持つ。 (実施例3)図9は本発明における実施例3を示す図で
ある。本実施例ではいわゆるシュリーレン光学系を採用
したことを特徴とする。すなわち光源側、投射レンズ側
にそれぞれ絞り901、902を設けたことで表示モジ
ュール101に入射する光の角度が限定され、加えて表
示モジュール表示面で反射する出射光は正しく鏡面反射
した光のみが投射レンズ104を通過しスクリーン10
5に投影され、散乱光は絞りに遮られスクリーンに到達
しない構造となっている。
【0040】本実施例における表示モジュール101は
図10に示すように4層からなる減法混色型構造からな
る。実施例2の図7で説明したY、M、Cの吸収型カラ
ーフィルタ1001に加え、最下層、Al反射面を備え
た固定子1002の直上に第4の移動子1003をもう
1層加え、この移動子1003にはBaSO4 からなる
白色散乱体を設けた。
【0041】この新たに加えた第4の移動子1003は
黒色表示用の移動子である。つまり、本実施例において
は黒を表示させる場合、第1〜3の移動子は固定子内に
収納し第4の移動子のみ表示部を覆うようにする。この
場合、入射光は移動子の白色散乱体によって散乱光とな
るので、絞りを抜けてスクリーンに到達する光はごく僅
かな立体角成分に限られる。各色を表示する際の移動子
の組み合わせを以下の表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】従って、このような配置で黒表示が可能と
なる。白表示、他のカラー表示の場合は実施例2と同様
である。この実施例によっても、実施例1と同様の効果
を奏することに加えて、本実施例では黒表示する場合、
入射光はカラーフィルタに吸収されないので実施例2に
較べ熱負荷を著しく軽減しカラーフィルタの劣化を防ぐ
ことができる。
【0044】更に、本実施例では表示モジュールを取り
外して表示モジュール単体で直視用として利用すること
ができ投射/直視兼用とすることが可能となる。直視で
利用する場合は先に述べた黒表示状態が散乱白色を呈す
るので白表示状態であり、黒表示には実施例2のように
第1〜第3の移動子で表示部を覆いカラーフィルタの全
可視波長領域吸収で黒表示が実現できる。直視利用時に
は常に第4の移動子が表示部を覆っていることになる。 (実施例4)図11は本発明の実施例4を説明する図で
ある。本実施例の特徴は加法混色を採用し、移動子の干
渉フィルタ層としてコレステリック液晶を採用したこと
にある。
【0045】干渉フィルタ層がコレステリック液晶の場
合には円偏光の選択反射性が存在するので通常の無偏光
光源光の場合反射波長領域においても約50%しか反射
しない。そこで、本実施例では次のような光学部品要素
を設けて無偏光である光源光を偏光光に変換している。
まず、無吸収型偏光子として移動子の干渉フィルタ層と
同特性のコレステリック液晶フィルム1101をR、
G、Bについて3層積層しリフレクタ106と微小ミラ
ー108間に設置する。無吸収型偏光子1101は反射
帯域にある光源光のうち、50%を反射し光源側に戻
す。透過した光は移動子の干渉フィルタを透過する円偏
光成分と投射に関与しないすなわち反射帯域になく常に
干渉フィルタを透過して固定子上で吸収される僅かな成
分である。次に、無吸収偏光子の透過光は微小ミラー1
08で反射するが、このとき円偏光成分は位相が180
度反転するので逆向きの円偏光成分すなわち移動子の干
渉フィルタ層を反射する成分に変換されることになる。
一方光源側に反射された光成分もリフレクタ106にお
いて再度鏡面反射することにより透過成分に変換される
ので効率よく光源光を所望の円偏光成分に変換すること
ができる。
【0046】表示モジュール101を反射して出射され
る成分も円偏光であるので、表示モジュール101と投
射レンズ104間に1/4波長板1102を設けること
で円偏光を直線偏光に変換することができる。従って、
偏光フィルム1103付きスクリーン105を利用する
ことで投射画像の輝度を低下させることなく室内照明光
など投射画像のコントラストを低下させる迷光を1/2
に低減することができる。ここで偏光フィルム1103
の透過軸の方位はどの方向を向いていても問題はなく、
その透過軸方位に投射する画像の偏光方向が合致するよ
うに1/4波長板1102を回転させて調整すれば良
い。
【0047】図12(a)に本実施例に用いたコレステ
リック液晶層の自然光入力時の分光反射率特性を示す。
また、図12(b)は右回り円偏光入射時の分光反射率
特性を示し、図12(c)は右回り円偏光入射時の透過
率特性を示した。
【0048】この実施例においても、実施例1と同様の
効果を奏することに加えて、コレステリック液晶を用い
る事から装置の表示部における構成を簡潔にすることが
でき、更に、先に述べたように偏光を利用する事から、
外部からの迷光に強いコントラストに優れた投射型表示
装置を提供することができる。
【0049】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、種々変形して実施することができる。光源として
は、白色光源例えばメタルハライドランプ或いは、ハロ
ゲンランプが発光効率及び色再現性の点から望ましい。
【0050】光源と表示モジュール、投射レンズの位置
関係は光源から出射した光が表示モジュールを鏡面反射
して投射レンズに入射するようにする。すなわち、表示
モジュール面の法線方向と光源及び投射レンズの光軸の
傾き角は互いに等しくなっている事が望ましい。その傾
き角はできる限り小さいことが望ましく、最適な傾き角
は4゜から20゜の範囲にある。但し、システムサイズ
を最小化する目的で表示モジュールと光源間、もしくは
投射レンズ間に平面鏡を挿入して途中で光路を大きく変
えることも当然可能である。
【0051】また、当然ながら光源光が直接投射レンズ
に入射して迷光とならぬよう投射レンズと光源間に遮弊
板などを設けることが望ましい。また、表示モジュール
に入射する光は光利用効率確保かつレンズ系の口径を小
さくする為に概ね平行光である事が望ましく、該平行光
を得る方法としてリフレクタを放物面鏡とするか、回転
楕円鏡とレンズの組み合わせ、ホログラフィック光学素
子(HOE)等の利用が望ましい。
【0052】更には光路中に鏡を挿入して光路を変える
場合には光源側の鏡を凸面鏡あるいは凹面鏡として光路
変化と平行光化の機能を同時に兼ね備えさせることも可
能である。表示モジュールを反射した光を投射レンズに
入射させる際、投射レンズ径を小さくする目的で再度出
射光を凸レンズで集光しても良い。この時集光スポット
が投射レンズの入射瞳部に位置するのが最も望ましい。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば従来
よりも単純な構成でかつ光利用効率の高いすなわち明る
いかもしくは消費電力の少ない、カラーの画像を表示で
きる投射型表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の全体構造を示す図
【図2】本発明の実施例1の表示モジュールを説明する
【図3】本発明の実施例1の干渉フィルタの光学特性を
説明する図
【図4】本発明の実施例1の移動子と固定子の電極構造
を示す断面図
【図5】本発明の実施例1の移動子の水平移動の様子を
説明する図
【図6】本発明の実施例1の表示モジュールの構造を示
す断面図
【図7】本発明の実施例2の表示モジュールの白及び黒
表示状態を説明する図
【図8】本発明の実施例2の干渉フィルタの光学特性を
説明する図
【図9】本発明の実施例3の全体構造を示した図
【図10】本発明の実施例3の表示モジュールの黒表示
状態を説明する図
【図11】本発明の実施例4の全体構成を示す図
【図12】本発明の実施例4コレステリック液晶層の光
学特性を説明する図
【符号の説明】
101 表示モジュール 102 表示部 103 白色光源 104 投射レンズ 105 スクリーン 106 リフレクタ 107 コンデンサレンズ 108 微小ミラー 901、902 絞り 1101 無吸収型偏光子 1102 1/4波長板 1103 偏光フィルム 201、701 画素表示部 203、204、205 移動子 206、207 固定子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と、画像を表示する反射型の表示部
    と、投射手段とを有し、前記光源からの光が表示部に入
    射し表示された画像に対応して輝度・色度変調された反
    射光が前記投射手段によってスクリーン上に前記画像を
    投影する投射型表示装置において、 前記表示部が、静電力により水平移動する薄膜状の移動
    子と、この移動子を隠す固定子とを有し、前記移動子の
    前記固定子からの露出量によって色度を可変にすること
    を特徴とする投射型表示装置。
  2. 【請求項2】前記移動子は細長い短冊状をなした色の異
    なる複数の移動子が重ねて形成されており、且つこの複
    数の移動子は上下を前記固定子によって挟まれている事
    を特徴とする請求項1記載の投射型表示装置。
  3. 【請求項3】前記移動子を構成する絶縁材料が、ポリイ
    ミド、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、ポ
    リアミド、ポリウレタン、ポリエポキサイドであること
    を特徴とする請求項1記載の投射型表示装置。
  4. 【請求項4】光源と、画像を表示する反射型の表示部
    と、投射手段とを有し、前記光源からの光が表示部に入
    射し表示された画像に対応して輝度・色度変調された反
    射光が前記投射手段によってスクリーン上に前記画像を
    投影する投射型表示装置において、 前記表示部が、静電力により水平移動する薄膜状の移動
    子と、この移動子を隠す固定子とを有し、前記移動子が
    赤、緑、青、の3原色からなる干渉色を呈する3層構造
    からなり前記3原色の加法混色によって色表示可能であ
    ることを特徴とする投射型表示装置。
  5. 【請求項5】光源と、画像を表示する反射型の表示部
    と、投射手段とを有し、前記光源からの光が表示部に入
    射し表示された画像に対応して輝度・色度変調された反
    射光が前記投射手段によってスクリーン上に前記画像を
    投影する投射型表示装置において、 前記表示部は、静電力により水平移動する薄膜状の移動
    子と、この移動子を隠す固定子とを有し、前記移動子が
    イェロー、シアン、マゼンタの3原色からなる3層構造
    の吸収型カラーフィルタからなり前記3原色の減法混色
    によって色表示可能であることを特徴とする投射型表示
    装置。
JP7072676A 1994-09-06 1995-03-30 投射型表示装置 Pending JPH08271882A (ja)

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EP95306199A EP0701237B1 (en) 1994-09-06 1995-09-05 Display device
DE69508682T DE69508682T2 (de) 1994-09-06 1995-09-05 Anzeigevorrichtung
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60156051A (ja) * 1984-01-25 1985-08-16 Seiko Epson Corp ライトバルプ
JPS62297893A (ja) * 1986-06-18 1987-12-25 株式会社リコー 画像表示装置
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