JPH08333485A - クロロプレン系重合体組成物及びその製造方法 - Google Patents
クロロプレン系重合体組成物及びその製造方法Info
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Abstract
系重合体組成物及びその製造方法を提供することにあ
る。 【構成】 クロロプレン系重合体に、トルエン不溶分が
70重量%以下であるα,β−不飽和カルボン酸エステ
ル系重合体を混合してなる耐オゾン性に優れたクロロプ
レン系重合体組成物及びその製造方法。
Description
ロロプレン系重合体組成物、及びその製造方法に関す
る。
性、耐候性、耐熱性、耐薬品性などの物性のバランスが
良好であるため、一般工業用ゴム製品、自動車部品、接
着剤等幅広い分野で使用されている。しかしながら、近
年ゴム製品が使用される環境が過酷になってきており、
従来のクロロプレン系重合体では対応が困難な状況にな
ってきてる。
あるが、クロロプレン系重合体においては、老化防止剤
を添加する方法が一般的であり、広く用いられている。
止剤を添加する方法では、未加硫物の焼け、老化防止剤
のブルーム、加硫物の引張り強度の低下等の問題を引き
起こす虞れがあるため、老化防止剤の種類や使用量の選
定が難しいばかりでなく、耐オゾン性の改良効果も十分
なものではなかった。
り、耐オゾン性を大幅に改良させたクロロプレン系重合
体組成物及びその製造方法を提供することを目的とする
ものである。
ロプレン系重合体と、トルエン不溶分が70重量%以下
であるα,β−不飽和カルボン酸エステル系重合体を含
有するクロロプレン系重合体組成物及びその製造方法に
関する。
2−クロロ−1,3−ブタジエン(以下クロロプレンと
記す)の単独重合体、又はクロロプレン及びクロロプレ
ンと共重合可能な単量体の1種以上を重合させて得られ
る共重合体である。
な単量体としては、例えば2,3−ジクロロ−1,3−
ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、ブタジ
エン、イソプレン、硫黄、スチレン、アクリロニトリ
ル、アクリル酸及びそのエステル類、メタクリル酸及び
そのエステル類等が例示でき、必要に応じて2種以上用
いてもかまわない。
ロロプレン及びこれと共重合し得る単量体を含んだ単量
体混合物の重合は、公知の如何なる方法によることもで
きるが、水性乳化液中でラジカル重合させる方法が最も
一般的である。
に制限は無く、一般的にクロロプレンの乳化重合に使用
される乳化剤であれば、何れでも良く、例えばロジン酸
塩、脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩等のアニ
オン系乳化剤、あるいはアルキルポリエチレングリコー
ル、ポリビニルアルコール等のノニオン系乳化剤、更に
第4級アンモニウム塩等のカチオン系乳化剤等が使用で
きるが、好ましくは、ロジン酸塩、脂肪酸塩等のアニオ
ン系乳化剤である。
いが、好ましくは0〜55℃の範囲であり、0℃より低
い温度では水の凝固が問題となり、55℃より高い温度
ではクロロプレンの蒸気圧の関係から加圧設備が必要と
なってくる。
連鎖移動剤を用いることで行うことができる。連鎖移動
剤としては、特に制限はなく、一般に知られている何れ
の連鎖移動剤、例えば、ドデシルメルカプタン等のアル
キルメルカプタン類、ジエチルキサントゲンジスルフィ
ド等のキサントゲンジスルフィド類、ヨードホルム等の
ハロゲン化炭化水素等が使用できる。
の乳化重合法で用いられている有機又は無機の過酸化物
でよく、例えば過酸化ベンゾイル,過硫酸カリウム,過
硫酸アンモニウム等が例示できる。また、反応の制御や
重合を完全に行う目的でレドックス系のラジカル開始剤
を用いることもできる。
%以下であるα,β−不飽和カルボン酸エステル系重合
体は、α,β−不飽和カルボン酸エステルの単独重合体
又は、1種又は2種以上のα,β−不飽和カルボン酸エ
ステルを含む共重合体である。
ルとは、α,β−不飽和カルボン酸とアルコールからな
るエステルのことであり、α,β−不飽和カルボン酸と
しては例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
マレイン酸、フマル酸等が挙げられるが、特にアクリル
酸が好ましい。
ール、ブチルアルコール、ドデシルアルコール、オクタ
デシルアルコール等のアルキルアルコール類、アリルア
ルコール等のアルケニルアルコール類、シクロペンチル
アルコール、シクロヘキシルアルコール等の環状アルコ
ール類、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール等
のアラルキルアルコール類、メトキシエチルアルコー
ル、エトキシエチルアルコール、グリシジルアルコー
ル、ジアルキルアミノエチルアルコールなどが例示でき
るが、中でもn−ブチルアルコール及びエチルアルコー
ルが好ましく、特ににn−ブチルアルコールが好まし
い。
であるα,β−不飽和カルボン酸エステル系重合体を重
合する方法としては、公知の如何なる方法も用い得る
が、乳化ラジカル重合による方法が一般的であり好適に
用いられる。
ル系重合体は、本発明の効果を損なわない範囲でα,β
−不飽和カルボン酸エステル以外の単量体を共重合して
も良い。α,β−不飽和カルボン酸エステル以外の共重
合可能な単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、
アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、スチレン、
酢酸ビニル、塩化ビニル、イソプレン、ブタジエン、ク
ロロプレン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、
グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテ
ル、2−クロロエチルビニルエーテル、クロロ酢酸ビニ
ル等が例示できる。
ル系重合体を乳化重合する際の乳化剤としては、特に制
限はなく、クロロプレンの重合と同様、種々の乳化剤が
使用できる。
であるα,β−不飽和カルボン酸エステル系重合体のト
ルエン不溶分を調整する方法としては、連鎖移動剤を適
量使用したり、重合温度、重合率を低く抑える方法があ
るが、これに制限されるものではない。トルエン不溶分
が70重量%を越える場合には、耐オゾン性の改良効果
が著しく低下する。なお更に高度な耐オゾン性が求めら
れる場合には、トルエン不溶分は50重量%以下である
ことが好ましく、より好ましくは30重量%以下であ
る。
ル系重合体の分子量に特に制限はないが、数平均分子量
が30万以上であることが好ましい。しかし、必ずしも
これに限定されるものではない。分子量の調整は、連鎖
移動剤を用いて行えばよい。連鎖移動剤としては、一般
にドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類、
ジエチルキサントゲンスルフィド等のキサントゲンスル
フィド類、ヨードホルム等のハロゲン化炭化水素等が知
られている。これらの中で、アルキルメルカプタン類及
びハロゲン化炭化水素等が好適に用いられる。更に好ま
しい連鎖移動剤は、アルキルメルカプタン類である。
ルの重合温度には、特に制限は無いが、0〜90℃の間
で選定するのが好ましい。0℃以下では水の凝固が、9
0℃以上では水の蒸発が問題となる。
クロロプレン系重合体とトルエン不溶分70重量%以下
のα,β−不飽和カルボン酸エステル系重合体を含有す
ることが必須である。α,β−不飽和カルボン酸エステ
ル系重合体の含有率には特に制限はないが、クロロプレ
ンゴムの本来有する各種物性を損なうことなく、耐オゾ
ン性の優れた組成物とするには、α,β−不飽和カルボ
ン酸エステル系重合体の含有量は、3〜60重量%の範
囲が好ましく、5〜40重量%がより好ましく、5〜3
0重量%が更に好ましい。
以下のα,β−不飽和カルボン酸エステル系重合体を含
有するクロロプレン系重合体組成物を得るには、これら
の双方を混合すればよく、例えば、乳化重合で得たラテ
ックス及びエマルジョンを混合する方法、固体状の重合
体同士をオープンロール、ニーダー、バンバリーミキサ
ー、単軸または二軸押出機などで混練することによる方
法、有機溶媒に溶解した溶液同士でブレンドする方法等
が用いられるが、なかでも、乳化重合で得たラテックス
及びエマルジョンを混合する方法は、均一な混合物を容
易に得ることができるので好ましい。
が、本発明はこの実施例にのみ限定されるものではな
い。なお以下の説明においては、部および%は、重量基
準によって示す。
の製造 3リットルのガラスコルベン中、窒素気流下で、水10
0部、乳化剤として不均化ロジン酸5部、水酸化カリウ
ム1.0部、分散剤としてホルムアルデヒドナフタレン
スルホン酸縮合物のナトリウム塩0.8部を仕込み、溶
解後、撹拌しながらクロロプレン100部およびn−ド
デシルメルカプタン0.1部との混合物を加えた。重合
温度40℃で、ラジカル重合開始剤として過硫酸カリウ
ムを用いて重合し、単量体の転化率が65%に到達した
とき、ターシャリブチルカテコールとチオジフェニルア
ミンを加えて重合を停止させ、未反応単量体を減圧下で
除去することによりクロロプレン系重合体ラテックス
(A1)を得た。
の製造 クロロプレン100部の代わりに、クロロプレン95部
と2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン5部を使用し
た以外はクロロプレン系ラテックス(A1)の場合と同
様にしてクロロプレン系重合体ラテックス(A2)を得
た。
体エマルジョン(B1)の製造 3リットルのガラスコルベン中、窒素気流下で、水10
0部、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム5部を仕込み溶解後、α,β−不飽和カルボン酸エ
ステルとしてn−ブチルアクリレート100部と、n−
ドデシルメルカプタン0.01部を撹拌しながら加え
た。重合温度70℃でラジカル開始剤として過硫酸カリ
ウムを用いて単量体転化率(98%)となるまで重合を
行うことにより、n−ブチルアクリレート系重合体エマ
ルジョン(B1)を得た。
体エマルジョン(B2〜B4)の製造 α,β−不飽和カルボン酸エステルとしてn−ブチルア
クリレート、架橋性モノマーとしてエチレングリコール
ジメタクリレート、及び連鎖移動剤量を表1に示した配
合割合にて、(B1)を得たのと同様にしてα,β−不
飽和カルボン酸エステル系重合体エマルジョン(B2〜
B4)を得た。
体のトルエン不溶分測定 α,β−不飽和カルボン酸エステル系重合体エマルジョ
ンを凍結乾燥し、50倍量のトルエンに24時間浸漬し
た。その後遠心分離により、トルエン不溶分を分離、乾
燥し、トルエン不溶分を以下の式により求めた。 トルエン不溶分(%)=(トルエン不溶分の乾燥重量/
浸漬前重量)×100 トルエン不溶分の測定結果を表1に示した。
α,β−不飽和カルボン酸エステル重合体エマルジョン
(B1)を、(A1)100部(固形分換算)に対し
(B1)10部(固形分換算)を撹拌しながら添加し、
更に充分に撹拌した後、凍結凝固乾燥法によってクロロ
プレン系重合体組成物を得た。
2)とα,β−不飽和カルボン酸エステル系重合体エマ
ルジョン(B1〜B4)を使用し、表2に示した組み合
わせにて、実施例1と同様の操作でクロロプレン系重合
体組成物を得た。
ム)を、表3に示す処方で加硫物とし、物性試験を実施
した。硬度、引張強さ、伸び、引裂き強度はJIS−K
6301に準拠した。耐オゾン性はJIS−K6259
に準拠し、動的オゾン試験(引張法)を行った。試験結
果を表4に示す。
プレン系重合体組成物は、耐オゾン性に優れており、し
かも、クロロプレン系重合体が本来備えている優れた機
械的物性も保持されている。従って、特に自動車工業分
野における、ゴムブーツ、具体的には等速ジョイントブ
ーツ、ラック&ピニオンブーツ、ボールジョイントブー
ツ等の素材として好適である。また、ゴムホース、具体
的にはブレーキホース、パワーステアリングホース、フ
ューエルホース、ラジエーターホース、カーエアコンホ
ース等の自動車用ホースや各種高圧ホース等の外装用ゴ
ム素材としても好適である。さらに、本発明のクロロプ
レン系重合体組成物は、建築用ガスケット、具体的に
は、エアータイト、スペーサー、グレイジングガスケッ
ト、目地用ガスケット、ジッパーガスケット、セッティ
ングブロック、エキスパンジョン等の素材としても好適
であり、防振ゴム、ベルト関係にも好適である。
Claims (4)
- 【請求項1】 クロロプレン系重合体と、トルエン不溶
分が70重量%以下であるα,β−不飽和カルボン酸エ
ステル系重合体を含有することを特徴とするクロロプレ
ン系重合体組成物。 - 【請求項2】 請求項1において、α,β−不飽和カル
ボン酸エステル系重合体がアクリル酸エステルの重合体
であることを特徴とするクロロプレン系重合体組成物。 - 【請求項3】 請求項1において、α,β−不飽和カル
ボン酸エステル系重合体がn−ブチルアクリレートの重
合体であることを特徴とするクロロプレン系重合体組成
物。 - 【請求項4】 クロロプレン系重合体ラテックスと、乾
燥後の重合体中のトルエン不溶分が70重量%以下であ
るα,β−不飽和カルボン酸エステル系重合体エマルジ
ョンを混合することを特徴とするクロロプレン系重合体
組成物の製造方法。
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JP13926095A JP3370482B2 (ja) | 1995-06-06 | 1995-06-06 | クロロプレン系重合体組成物及びその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018008509A1 (ja) * | 2016-07-05 | 2018-01-11 | デンカ株式会社 | ラテックス組成物及び該ラテックス組成物からなる一液型水性接着剤 |
-
1995
- 1995-06-06 JP JP13926095A patent/JP3370482B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPWO2018008509A1 (ja) * | 2016-07-05 | 2019-05-16 | デンカ株式会社 | ラテックス組成物及び該ラテックス組成物からなる一液型水性接着剤 |
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