JPH08332063A - チョコレート飲料の製造法 - Google Patents
チョコレート飲料の製造法Info
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Abstract
るがサラッとした口当たりの飲み易い、缶などの容器に
入り、そのまま飲用できるチョコレート飲料を製造す
る。 【構成】 カカオニブを高濃度のアルカリ剤で処理し、
該カカオニブから、熱水で抽出する工程の一期間酵素に
よる処理を実施しながら、抽出液(カカオエキス)を調
製し、次いで該カカオエキスに副原料を添加、混合、溶
解して、チョコレート風味の優れたチョコレート飲料を
製造する。
Description
ルカリ剤で処理し、アルカリ処理したカカオニブを酵素
処理するとともに熱水により抽出することによりカカオ
液を調製し、該カカオ抽出液を利用して、チョコレート
の風味を有し、しかもサラッとした口当たりの良い、飲
みやすい、缶や壜等の容器入りのチョコレート飲料を製
造する方法に関するものである。
していないカカオマスよりカカオバターを圧搾分離した
ものを粉砕して得られ、消化がよいので栄養価の高い嗜
好飲料として知られている。一方、その製法からもわか
る通り、ココアはカカオ種子の水可溶性及び水不溶性の
両成分を含んでいるため、粉砕後も温湯に溶解する際、
舌のザラツキとして感じられる粒径の粒子が存在し、飲
料として食したとき粉っぽさを感じることがある。又、
ココアは独特の風味を有するが、チョコレートの風味と
は異なり、ココア飲料が愛好されるとともに、このチョ
コレート風味を有する飲料の開発も種々検討されてい
る。
め、或いはココアよりもチョコレート風味を感じさせる
飲料を開発するために、従来、カカオニブ、カカオマス
或いはココア粉を原料として、可溶性ないし透明なココ
ア飲料、或いはチョコレート風味を有するチョコレート
飲料を開発する技術が探求されている。例えば、(1)
ココアパウダーを酵素処理後、アルカリ処理、酸処理す
ることにより清澄処理し透明なココア飲料を製造する方
法(特公昭52-12269)、(2)アルカリ処理したカカオ
マス又はココアパウダーよりエタノールを含んだ或いは
含まない熱水を用いて、水可溶性部と微粒子部とを含有
する成分を抽出分離する、或いはカカオマス又はココア
パウダーをエタノールを含んだ或いは含まないアルカリ
剤を含んだ熱水を用いてアルカリ処理し、水可溶性部と
微粒子部とを含有する成分を抽出分離する方法(特公平
1-42657)、(3)初めにココア粉末をエタノール抽出
し、その残留物を一部は酵素処理後、水による抽出を行
うことにより可溶性ココアを得る方法(特開平3-2725
0)、(4)多数の固定床中の粉砕ココア種子(ココアニ
ブ)の上より温水を流下させ、しかも各固定床を該温水に
よる抽出液が交流分配的に移動して、抽出液が濃縮され
ることによりココア抽出物を製造する方法(特開平3-946
40)、(5)カカオマス又はカカオニブに水を加えて抽出
するとき、酵素で処理し、飲んだときサラッとした軽快
な口当たりではあるが、豊潤なチョコレート様のコクの
ある風味をしたチョコレート飲料を供する方法(特開平
7-79749)、等が提案されている。
オマスをそれらに対し1〜2重量%のアルカリ剤で処理
し、次いで該処理カカオマスよりカカオバターを搾油
し、次に得られたカカオケーキを破砕することによって
製造される。該アルカリ処理は、主としてココア粉の色
調を濃くするためと、カカオ豆中の酸成分を中和し、タ
ンニン質その他の渋味を緩和し、食性の改良を実施する
ため行われるが、使用されるアルカリ剤の量は、処理す
るカカオニブ等に対し1〜2重量%であるのが普通であ
る。従来、1重量%未満の場合は、カカオニブ等とアル
カリ剤との反応が不十分で色調等が不良であり、2重量
%程度以上を超えるとココア粉に残ったアルカリ剤が飲
料に供した際にアルカリ臭として感じられるようにな
り、当業界では好ましくないものと認識されている(特
公平1-42657、「チョコレート・ココア製造の理論と実
際」中西喜次著、株式会社光琳書院刊、昭和40年、220■
224ページ)。また、カカオニブをアルカリ処理して得た
ココアを熱水で抽出した場合、無処理に比較して抽出量
が増加することも記載されてはいるが、使用されるアル
カリ剤は被処理物に対し最高でも2.2重量%が使用さ
れているにすぎない(「チョコレート・ココア製造の理
論と実際」中西喜次著、株式会社光琳書院刊、222、223
ページ)。
ア製品あるいはチョコレート風味の飲料製品の製造にあ
たっては、ココア粉より水可溶性成分のみを抽出する方
法や、アルカリ処理した或いは処理していないカカオマ
スやカカオニブより水性媒体により抽出する方法が検討
されているが、ココア粉を出発原料とする場合、ココア
粉を水で直接抽出するかまたは油脂等の水不溶性成分を
エタノール等で予め抽出除去し、あるいは水不溶性成分
を予め酵素処理して可溶化し、次いで水で抽出する方法
が行われている。しかし、もともとの原料がココア粉であ
るため、可溶性あるいは透明なココア抽出液は得られる
が、微粉末が抽出液の方に残り、それを除去するのが大
変なだけでなく、ココアバターと共に油溶性の呈味成分
が失われるためか、チョコレート風味の乏しい粉っぽい
ものとなる(前記(1)、特公昭52-12269;前記
(3)、特開平3-27250)。さらに、アルカリ処理しな
いカカオ種子(カカオニブ)を抽出する方法では、先ず
水で膨潤させ、次いで特定温度の水を滴下し、交流分配
の原理により水可溶性成分のみを抽出しているが、カカ
オ風味を有する抽出液がえられるだろうが、その抽出法
とアルカリ処理していないことより、抽出率が被抽出物
の重量に対し約4%と極めて低いという欠点を有し、し
かも、抽出時間も長時間必要とされ、抽出中に成分が変
質するおそれがあり、さらに特殊な抽出装置が必要とな
り経済的でない(前記(4)、特開平3-94640)。一
方、油性のペースト状のカカオマスを出発原料とする場
合、カカオニブを出発物質とする場合と異なり、抽出用
の水性媒体との混合が困難なだけでなく、抽出液中に余
分な油脂成分が混じり、その分離に多大の労力を要す
る。(前記(2)、特公平1-42657)。前記(5)(特
開平7-79749)の方法は、チョコレート風味を有する飲
料を得ることができるが、やや抽出歩留まりが落ち、若
干豊潤な風味に欠けたものとなる。
を有するチョコレート飲料の製造方法であるが、上述し
たとおり一長一短を有することより、本発明はこれらの
課題点を解決して、カカオ豆本来の香気成分を含み、か
つ清澄ないし透明であり、しかも抽出の歩留まりのよい
抽出液(カカオエキス)を調整し、該カカオエキスを用
いたチョコレート飲料を得ることを目的としている。詳
しくは、カカオニブの高濃度アルカリ処理と酵素処理と
を組み合わせることにより、このチョコレート飲料に関
する課題を解決しようとするものである。
過剰のアルカリ剤で処理する第1工程と、アルカリ処理
したカカオニブより水性媒体でカカオエキスを抽出する
第2工程よりなるが、該抽出工程の一部期間においてカ
カオニブの酵素処理も並行して行うことを特徴とするも
のである。第1工程では、カカオニブをそれに対して
4.0〜8.5重量%のアルカリ剤(通常は1〜2重量
%)を加えアルカリ処理するが、本工程によりチョコレ
ート色の強い、そしてチョコレート風味の強いカカオエ
キスを得ることができ、しかも抽出歩留まりを増加する
ことができる。第2工程では、第1工程による抽出歩留
まりの増加をさらに高めることができ、酵素処理を抽出
工程中に組み込むために非常に簡便であり経済的であ
る。次に、本発明を詳しく説明する。
は、カカオニブ、カカオマス及びココア粉が挙げられる
が、チョコレート風味のあるカカオエキスを効率良く調
製するのにはカカオニブが適している。カカオマスは、
カカオニブを機械的に磨砕したものであるため、カカオ
豆細胞中の油脂が細胞から遊離しており、水性媒体で抽
出する際、混合が非常に困難であるうえに油脂分が抽出
液に混入しやすく、それを除去するために多大の労力を
要する。また、ココア粉は、その製法上より水不溶性の
微粒子を多量に含むため、水性媒体で抽出すると、該微
粒子が抽出液側に混入し残存するため、これを除去する
ために大変な困難を伴い、しかもカカオバターを搾油す
る際に油溶性の呈味成分が失われるためか、抽出液はチ
ョコレート風味の乏しいものとなる。これらに反しカカ
オニブは、細胞の破壊程度がカカオマスに比べ軽度であ
るので油脂分の抽出液への混入が少なく、ココア粉を使
用したときのような、抽出液への水不溶性の微粒子の混
入のおそれもなく、油溶性の呈味成分が失われるおそれ
もすくない。そのため、カカオニブから調製したカカオ
エキスは、カカオマスあるいはココア粉から調製したカ
カオエキスに比べ、チョコレート風味においてより優れ
ている。
で抽出したカカオエキスは、カカオ風味には優れている
が、抽出歩留まりが約4%と非常に低く、チョコレート
色の濃さも不十分であり、チョコレート飲料の製造にお
いては非常に問題がある。従来、ココア粉を製造する際
には、1〜2重量%のアルカリ剤で処理しているが、2
重量%を超える濃度では、ココア粉中に残存するアルカ
リ剤が湯等で飲用するときにアルカリ臭の原因となるた
め、2重量%を超える濃度のアルカリ剤は用いられてい
ない。しかし、発明者は、カカオエキスを使用してチョ
コレート飲料を製造する場合には、チョコレート飲料の
配合時に、クエン酸等の食用酸を添加することにより過
剰のアルカリ剤のアルカリ臭を解消することができるこ
とを見いだした。4重量%未満のアルカリ剤を使用した
場合、カカオエキスのチョコレート色の濃さはチョコレ
ート飲料用としては不十分であった。一方、アルカリ濃
度を4重量%以上に高めると、チョコレート色の強さが
非常に増しチョコレート飲料用に適していたが、過剰の
アルカリ剤によるアルカリ臭は、アルカリ濃度が8.5
重量%まではクエン酸等の食用酸の添加によって解消す
ることができた。しかし、8.5重量%を超えるとクエ
ン酸等の添加によっても、アルカリ臭を解消することは
できず雑味が強くなったが、抽出歩留まりは相変わらず
上昇するため、8.5重量%を超えるアルカリ剤による
抽出歩留まりの増加分は、代わりにカカオエキスを抽出
する際に酵素処理することによって得ることとした。表
2に示した通り、カカオエキス抽出率は、無酵素処理の
炭酸カリウム9.5%では37.2%であるが、酵素処
理すれば炭酸カリウム8.5%でも38.6%であり、
9.5%の場合のアルカリ臭を被らない8.5%で同等
の抽出率を得ることができた。 以下、本発明について
工程順に詳述する。
ート原料として一般的に用いられるものでよく、ここで
いうカカオニブとは、該カカオ豆を機械的に細かく砕い
たもでその外皮や胚芽を除去した胚乳部分を指すが、好
みにより胚芽が混入しているものを用いることもでき
る。
に、4.0〜8.5部の炭酸カリウムを含む温水50〜
150部を加え、60〜95℃に加熱して30分〜2時
間アルカリ処理をする。温水は50部に満たないと、カ
カオニブを十分に膨潤させることができず、150部を
超えると浸出した温水によりアルカリ処理の不均一な部
分が生じる。また、60℃未満の加熱ではアルカリ処理
が不十分であり、95℃を超えると焦げ臭が生じる。さ
らに、30分未満の反応時間では、カカオニブの内部ま
で反応が進まず、2時間を超えるとそのカカオエキスは
雑味を含むようになる。アルカリ処理後、膨潤したカカ
オニブを直ちに、あるいは膨潤したまま乾燥させず最高
6時間まで放置したのち、300〜2000部の熱水を
加え90〜100℃に保持し、30分〜2時間抽出す
る。300部未満の熱水では抽出が十分では無く、20
00部を超えるとカカオエキスのチョコレートの色、風
味が薄すぎてしまう。また、90℃未満の温度では抽出
効率が低下する。さらに、抽出工程の最後の20〜25
分間は、温度を60℃以上、90℃未満とし、グルコア
ミラーゼ、ペクチナーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、セ
ルラーゼ、細胞壁分解酵素などのカカオ豆細胞を破壊し
抽出効率を良くする酵素から目的に応じ1種又は2種以
上選択した酵素0.01〜0.3部を添加し、カカオニ
ブと酵素を反応させる。60℃未満あるいは90℃以上
では、酵素反応と抽出効率の両方を満足させることがで
きず、反応時間が20分間未満あるいは0.01部未満
の酵素では反応が十分でなく、0.3部以上の酵素は
0.01〜0.3部の酵素反応以上の効果は得られず不
経済であり、反応時間が25分間を超えても抽出効率は
顕著には上がらない。この際、使用する酵素の種類によ
り特徴ある風味を付与することができるが、複数の酵素
で処理する場合、それぞれの酵素を同時に作用させても
よいが、別々に作用させてもよい。ここに用いる酵素と
して、例えば天野製薬(株)のアミラーゼA、プロテア
ーゼA「アマノ」、パパイン、リパーゼA「アマノ」、
セルラーゼA「アマノ」のような食品に使用可能な市販
の酵素が利用できる。次に、酵素処理した後、水とカカオ
ニブの混合物の温度を100℃に加温し30分間酵素の
失活を行わせる。表2に記載する様に、この酵素処理に
より未処理に比較して平均して3〜5%程度抽出率が上
昇する。
混合物は、篩を通してカカオニブを除去し、抽出液の全
体を約10℃まで冷却して、脂肪分を固化し遠心分離に
て不溶物を除去し水可溶物よりなる抽出液、すなわちカ
カオエキスをえる。
などの甘味料、脱脂粉乳などの乳製品、バニラなどの着
香料、食塩などの調味料を、また過剰のアルカリ剤によ
るアルカリ臭を解消するためにクエン酸等のpH調整
剤、安定剤、酸化防止剤、乳化剤などの従来のココア飲
料に添加している添加成分を加えることによって、チョ
コレート飲料を得る。なお、好みによっては、カカオニ
ブの抽出液にココア粉を加えて、チョコレート風味とと
もにココア風味を有する飲料とすることもできる。
アバター成分を多く含んだカカオニブからのカカオエキ
スを用いているため、チョコレート様のコクのある芳醇
な風味のする大変好ましい味覚の飲料となる。また、通
常のアルカリ処理の倍量以上のアルカリ剤を使用するた
め、カカオエキスの抽出歩留まりも増し、色も濃くしか
も色調もよりチョコレート色に近いチョコレート飲料が
得られる。
に4.5部の炭酸カリウムを含む100部の水を加え、
攪拌しながら加温し80℃で1時間反応させアルカリ処
理した。反応終了後、カカオニブが膨潤したまま乾燥さ
せずに2時間放置し、熱水500部を加えて加温し95
℃に35分間保持した。次いで、全体を70℃に冷却後
(約5分冷)、グルコアミラーゼ(Bacillus subtilis
系)を0.3部加え、20分間反応させた。反応終了
後、100℃で30分間加熱して酵素を失活させ、次い
で、その全体を篩に通してカカオニブを除き、次に10
℃まで冷却して抽出液中のカカオニブから分離抽出した
脂肪成分を固化させ、この固形分を遠心分離器にて除去
し、カカオニブの抽出液、カカオエキスを得た。このカ
カオエキスは抽出率が32.5%で(表1)、ややアル
カリ臭を有していたためクエン酸をカカオニブに対し
1.3重量%加えて中和した。この中和後の抽出液10
00部に砂糖80部、全脂粉乳10部、食塩1.5部、
乳化剤(シュガーエステル)2部を加え、常法に従っ
て、加温しながら混合溶解後、缶に充填し、密封してか
らレトルト殺菌処理を行って、チョコレート飲料を得
た。この飲料は、表1に記載したとおり、チョコレート
様のコクのある芳醇な風味のする、チョコレート色の濃
い、大変好ましい味覚の飲料であった。
とする以外は、実施例1と同様にしてカカオニブの抽出
液を得た。この抽出液は抽出率が33.0%で(表
1)、やや強めのアルカリ臭を有していたためクエン酸
をカカオニブに対し1.8重量%加えて中和した。この
中和後の抽出液を用いて実施例1と同様にしてチョコレ
ート飲料を得た。この飲料は、表1に記載したとおり、
チョコレート様のコクのある芳醇な風味のする、チョコ
レート色の濃い、大変好ましい味覚の飲料であった。
とする以外は、実施例1と同様にしてカカオニブの抽出
液を得た。この抽出液は抽出率が38.6%と実施例1
および2よりも高く(表1)、かなりアルカリ臭が感じ
られたが、クエン酸で中和することによって、ほぼ異臭
を解消でき味のバランスも保つことができた。この抽出
液より実施例1と同様にして作成したチョコレート飲料
は、表1に記載したとおり、チョコレート様のコクのあ
る芳醇な風味のする、チョコレート色の非常に濃い、好
ましい味覚の飲料であった。
カカオニブの抽出液を得た。この抽出液は抽出率が1
1.2%と実施例1および2に比べかなり低く、アルカ
リ臭は全く感じないが、実施例1および2の抽出液に比
べチョコレート色の色調が極めて薄く、チョコレート風
味も弱かった。この抽出液より、クエン酸による中和を
行わない以外は、実施例1と同様にして作成したチョコ
レート飲料は、チョコレート色が非常に薄く、表1に記
載した通り実施例1、2および3で得た飲料に比べ、全
体的に極めて物足りない飲料であった。
とする以外は、実施例1と同様にしてカカオニブの抽出
液を得た。この抽出液は抽出率が22.6%で(表
1)、アルカリ臭は感じず、クエン酸による中和を必要
としなかったが実施例1および2の抽出液に比べ、かな
り色調が薄くチョコレート風味が乏しかった。この抽出
液より実施例1と同様にして作成したチョコレート飲料
は、表1に記載した通り実施例1および2で得た飲料に
比べ、色調、チョコレート風味ともに実施例1、2およ
び3で得た飲料に比べ劣る飲料であった。
とする以外は、実施例1と同様にしてカカオニブの抽出
液を得た。この抽出液は抽出率が23.5%で(表
1)、アルカリ臭は感じず、クエン酸による中和を必要
としなかったが、この抽出液より実施例1と同様にして
作成したチョコレート飲料は、実施例1、2および3で
得た飲料に比べ、色調、チョコレート風味ともにやや劣
る飲料であった。
とする以外は、実施例1と同様にしてカカオニブの抽出
液を得た。この抽出液は抽出率が40.5%で(表
1)、強いアルカリ臭が感じられ、クエン酸により中和
しても完全にはアルカリ臭を解消することができず異臭
と雑味がし、この抽出液より実施例1と同様にして作成
したチョコレート飲料は、味のバランスがくずれた雑味
の強い飲料で、商品となりえなかった。
のアルカリ剤でカカオニブをアルカリ処理し、次いで水
性媒体によるカカオエキスの抽出工程時に酵素処理を組
み込むことにより、チョコレート風味に優れ、チョコレ
ート色の濃いカカオエキスを高い抽出歩留まりで調製す
ることができ、該カカオエキスを使用して独特のチョコ
レート様のコクある芳醇な風味のチョコレート飲料を効
率良く提供することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 その調製法が、(イ)カカオニブ100
部(重量部、以下同じ)に対し、4.0〜8.5部の炭
酸カリウムを含む水溶液50〜150部を加え、60〜
95℃で30分〜2時間アルカリ処理すること、(ロ)
次いで、直ちに或いは該カカオニブが水に膨潤した状態
で6時間以内放置後、該カカオニブ100部に対し熱水
300〜2000部を加え、該混合液を90〜100℃
に保持し30分〜2時間抽出すること、(ハ)(ロ)の
抽出工程において混合液の温度を90℃未満に下げ0.
01〜0.3部の、カカオ豆細胞を破壊し抽出効率を良
くする酵素を添加し酵素処理をすること、よりなるカカ
オ抽出液を利用することを特徴とするチョコレート飲料
の製造法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP16301395A JP3497614B2 (ja) | 1995-06-06 | 1995-06-06 | チョコレート飲料の製造法 |
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JPH08332063A true JPH08332063A (ja) | 1996-12-17 |
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Family
ID=15765543
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JP16301395A Expired - Fee Related JP3497614B2 (ja) | 1995-06-06 | 1995-06-06 | チョコレート飲料の製造法 |
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Cited By (4)
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---|---|---|---|---|
WO2004002243A1 (ja) * | 2002-06-28 | 2004-01-08 | Suntory Limited | チョコレートドリンク及びその製造方法 |
KR100699984B1 (ko) * | 2000-08-23 | 2007-03-26 | 가부시끼가이샤 롯데 | 미네랄조성물 및 그의 제조방법 및 음식품 |
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-
1995
- 1995-06-06 JP JP16301395A patent/JP3497614B2/ja not_active Expired - Fee Related
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