JPH08330138A - 多連ノイズフィルタ - Google Patents

多連ノイズフィルタ

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Publication number
JPH08330138A
JPH08330138A JP13171495A JP13171495A JPH08330138A JP H08330138 A JPH08330138 A JP H08330138A JP 13171495 A JP13171495 A JP 13171495A JP 13171495 A JP13171495 A JP 13171495A JP H08330138 A JPH08330138 A JP H08330138A
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JP
Japan
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noise filter
ground
ground side
conductor
line conductor
Prior art date
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Application number
JP13171495A
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English (en)
Inventor
Akira Iwashita
晃 岩下
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ノイズフィルタ素子の配置位置に
よるフイルタ特性の差異がない多連ノイズフィルタを提
供する。 【構成】複数の絶縁層1a〜1hから成る積層体10内
に、信号ライン導体コイルパターン2cz〜2gz、グ
ランドライン導体コイルパターン3cz〜3gzから成
るノイズフィルタ素子W、X、Y、Zを配置するととも
に、前記積層体10の一対の端面に各ノイズフィルタ素
子W、X、Y、Zの入力端子電極11w、11x、11
y、11z、出力端子電極12w、12x、12y、1
2zを、他方の一対の端面にグランド側端子電極13
a、13bを形成して成る多連ノイズフィルタにおい
て、前記積層体10の主面に、各ノイズフィルタ素子
W、X、Y、Zののグランドライン導体コイルパターン
の一部3gzとビアホール導体5gz、5hzによって
接続し、且つ前記グランド側端子電極13a、13bと
接続するグランド側導体膜15を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のノイズフィルタ
素子が1つの積層体に配置された多連ノイズフィルタに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、積層体内に形成したノイズフィル
タの種類は種々提案されている。図5は、例として、約
2.5ターンの信号側コイル及びクランド側コイルから
成るノイズフィルタ素子を積層体に配置したノイズフィ
ルタの積層体部分の分解図である。
【0003】図5において、積層体30は例えば8層の
絶縁層31a〜31hが積層して構成されており、積層
体30の一方の一対の対面に入出力端子電極(図では省
略している)が、他方の一対の端面にグラング端子電極
(図では省略している)が形成されている。
【0004】積層体30の構成する絶縁層31bの〜3
1g間には、概略コ字状の半ターン分の信号ライン導体
コイルパターン32c〜32gと概略コ字状の半ターン
分のグランドライン導体コイルパターン33c〜33g
が並設されている。また、各絶縁層31c〜31fの厚
み方向には、夫々の信号ライン導体コイルパターン32
c〜32fの他端部と隣接する信号ライン導体コイルパ
ターン32d〜32gの一端部とを接続するビアホール
導体34c〜34fが、夫々のグランドライン導体コイ
ルパターン33c〜33fの他端部と隣接するグランド
ライン導体コイルパターン33d〜33gの一端部とを
接続するビアホール導体35c〜35fが形成されてい
る。
【0005】これによって、絶縁層31bと31cとに
配置された信号ライン導体コイルパターン32cから絶
縁層31fと31gとに配置された信号ライン導体コイ
ルパターン32gが各ビアホール導体34c〜34fに
よって、約2.5ターンの一連の信号側コイルを構成す
る。また、絶縁層31bと31cとに配置されたグラン
ドライン導体コイルパターン33cから絶縁層31fと
31gとに配置されたグランドライン導体コイルパター
ン33gが各ビアホール導体35c〜35fによって、
約2.5ターンの一連のグランド側コイルを構成する。
【0006】同時に、例えば、絶縁層31cを介して、
信号ライン導体コイルパターン32cとグランドライン
導体コイルパターン33dが、またグランドライン導体
コイルパターン33cと信号ライン導体コイルパターン
32dが互いに対向しあうことになり、所定容量成分が
発生することになる。この容量成分は、絶縁層31cの
みならず、絶縁層31d〜31fについても同様であ
る。即ち、信号側コイルとグラング側コイルとの間に所
定容量成分が発生することによって、結果として、互い
に電磁界結合されている。
【0007】このような信号側コイルの一端と出力端子
電極との接続は、例えば、絶縁層31aと絶縁層31b
との間に配置され出力端子引出導体膜32b及び絶縁層
31bの厚み方向を貫くビアホール導体34bによって
達成される。即ち、出力端子引出導体膜32bは、積層
体31の一方側の一対の端面の一方に露出して、この露
出部分で出力端子電極に接続する。また、ビアホール導
体34bは、出力端子引出導体膜32bと絶縁層31b
と絶縁層31cとの間に配置され信号ライン導体コイル
パターン32cの他端と接続する。
【0008】このような信号側コイルと入力端子電極と
の接続は、例えば、絶縁層31gと絶縁層31hとの間
に配置され入力端子引出導体膜32h及び絶縁層31g
の厚み方向を貫くビアホール導体34gによって達成さ
れる。即ち、入力端子引出導体膜32hは、積層体31
の一方側の一対の端面の他方に露出して、この露出部分
で入力端子電極に接続する。また、ビアホール導体34
gは、入力端子引出導体膜32hと絶縁層31fと絶縁
層31gとの間に配置され信号ライン導体コイルパター
ン32gの一端部と接続する。
【0009】このようなグランド側コイルとグランド側
端子電極との接続は、例えば、絶縁層31gと絶縁層3
1hとの間に配置されグランド端子引出導体膜33h及
び絶縁層31gの厚み方向を貫くビアホール導体35g
によって達成される。即ち、グランド端子引出導体膜3
3hは、積層体31の他方側の一対の端面の両方または
一方に露出して、この露出部分でグランド側端子電極に
接続する。また、ビアホール導体35gは、グランド端
子引出導体膜33hと絶縁層31fと絶縁層31gとの
間に配置されグランドライン導体コイルパターン33g
の一端部と接続する。
【0010】これによって、一つの積層体30に1つの
ノイズフィルタ素子を配置したノイズフィルタが達成さ
れる。
【0011】このようなノイズフィルタ素子を複数個積
層体に配置した多連ノイズフィルタの構造を図6、図7
に示す。
【0012】図6はその外観斜視図であり、図7は、積
層体の分解斜視図である。尚、図では、4つのノイズフ
ィルタ素子W、X、Y、Zが1つの積層体40に配置さ
れている例を示している。
【0013】図6において、積層体40の一方の対向す
る端面に、入出力端子電極が形成されている。尚、積層
体40の紙面下部側の端面には、4つのノイズフィルタ
素子W、X、Y、Zに対応して4つの入力端子電極46
W、46X、46Y、46Zが形成されて、積層体40
の紙面上部側の端面には、4つのノイズフィルタ素子
W、X、Y、Zに対応して4つの出力端子電極47W、
47X、47Y、47Zが形成されている。
【0014】また、積層体40の他方の対向する端面に
は、各ノイズフィルタ素子の共通グランド側端子電極4
8A、48Bが形成されている。
【0015】図7の積層体40の分解斜視図において、
各ノイズフィルタ素子の構成の基本は、図5と同一であ
るため省略するが、ここでは、特に、各ノイズフィルタ
素子W、X、Y、Zとグランド側端子電極48A、48
Bとの接続について説明する。 各ノイズフィルタ素子
W、X、Y、Zのグランド側コイルとグランド側端子電
極48A、48Bとの接続は、例えば、絶縁層41gと
41hとの間に配置され共通グランド端子引出導体膜4
3h及び絶縁層41gの厚み方向を貫く4つのビアホー
ル導体45gw、45gx、45gy、45gzによっ
て達成される。
【0016】即ち、グランド端子引出導体膜43hは、
積層体41の他方側の一対の端面の両方に露出して、こ
の露出部分でグランド側端子電極48A、48Bに接続
する。
【0017】また、ビアホール導体45gwは、絶縁層
41fと絶縁層41gとの間に配置されたノイズフィル
タ素子Wのグランドライン導体コイルパターン43gw
の一端とグランド端子引出導体膜43hとを接続してい
る。ビアホール導体45gxは、絶縁層41fと絶縁層
41gとの間に配置されたノイズフィルタ素子Xのグラ
ンドライン導体コイルパターン43gxの一端とグラン
ド端子引出導体膜43hとを接続している。ビアホール
導体45gyは、絶縁層41fと絶縁層41gとの間に
配置されたノイズフィルタ素子Yのグランドライン導体
コイルパターン43gyの一端とグランド端子引出導体
膜43hとを接続している。ビアホール導体45gz
は、絶縁層41fと絶縁層41gとの間に配置されたノ
イズフィルタ素子Zのグランドライン導体コイルパター
ン43gzの一端とグランド端子引出導体膜43hとを
接続している。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の多連ノ
イズフィルタにおいては、両端に位置するノイズフィル
タ素子W、Zと中央側に位置するノイズフィルタ素子
X、Yのフィルタ特性との間に差異が発生してしまうと
いう問題点があった。
【0019】これは、中央側に位置するノイズフィルタ
素子X、Yと端子電極48A、48Bとを接続するため
には、端子電極48A、48Bの近傍に位置するノイズ
フィルタ素子W、Zに比較して、グランド端子引出導体
膜43hが作用する距離が長くなり、大きなインダクタ
ンス成分が発生してしまうこと、さらに、グランド端子
引出導体膜43hと各ノイズフィルタ素子W〜Zの信号
ライン導体コイルパターン42gw〜42gzとが絶縁
層41gを介してその一部分が対向してしまい、不要な
容量が発生してしまう。
【0020】従って、グランド側端子電極48に接続す
るまでの距離によって、各ノイズフィルタ素子X、Y間
で特性の差異が発生していた。
【0021】本発明は上述の問題点に鑑みて案出された
ものであり、その目的は、積層体に配置された複数のノ
イズフィルタ素子間で特性の差異を抑えることができる
多連ノイズフィルタを提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明は複数の絶縁層から成る積層体内に、該絶
縁層を介して互いに対向しあう信号ライン導体コイルパ
ターンとグランドライン導体コイルパターンを配置して
成るノイズフィルタ素子を複数配置するとともに、前記
積層体の対向する一方の一対の端面に各ノイズフィルタ
素子の入出力端子電極を、他方の一対の端面にグランド
側端子電極を形成して成る多連ノイズフィルタにおい
て、前記積層体の主面に、各ノイズフィルタ素子のグラ
ンドライン導体コイルパターンの一部とビアホール導体
によって接続し、且つ前記グランド側端子電極と接続す
るグランド側共通導体膜を形成した多連ノイズフィルタ
である。
【0023】
【作用】本発明によれば、各ノイズフィルタ素子のグラ
ンドライン導体コイルパターンとグランド側端子電極と
が、積層体の主面に形成されたグランド側共通導体膜に
よって接続されている。
【0024】即ち、グランド側共通導体膜は、入出力端
子引出導体膜が介在されている絶縁層の外側に形成され
ているため、信号側コイル及びグランド側コイルの中心
から見て、入出力端子引出導体膜よりも距離が一層離れ
ている。このため、グランド側共通導体膜と各ノイズフ
ィルタ素子との間に発生する不要な容量を低減できる。
【0025】また、グランド側共通導体膜を積層体の主
面に形成することができることから、その形状、特に幅
や厚みなどを比較的広く、厚く形成することができるた
め、このグランド側共通導体膜の接続に作用する距離の
差によるインダクタンス成分も小さくすることができ
る。
【0026】さらに、このようなグランド側共通導体膜
に、各フィルタ素子のグランド側コイルがビアホール導
体を介して最短距離で接続しているため、この接続部分
におけるインダクタンス成分も充分に小さくすることが
できる。
【0027】以上のことから、ノイズフィルタのグラン
ドライン導体コイルパターンの一部からビアホール導体
で、上述のグランド側共通導体膜に接続することによっ
て、各ノイズフィルタ素子からグランド側端子電極との
電気的な距離を実質的に全ての素子間で同じにすること
ができるため、その結果、各ノイズフィルタ素子間で特
性の差異が有効に抑えることができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて詳説する。図
1は本発明の多連ノイズフィルタの外観斜視図であり、
図2は積層体部分の分解斜視図である。尚、実施例では
4つのノイズフィルタ素子W、X、Y、Zを単一の積層
体に配置したものであり、各ノイズフィルタ素子W、
X、Y、Zを構成する信号側コイル及びグランド側コイ
ルのターン数は約2.5ターンとした。
【0029】本発明の多連ノイズフィルタィルタは、4
つのノイズフィクタ素子W、X、Y、Zを有する積層体
10と、該積層体10の相対向する一対の端面の一方側
端面に形成した入力端子電極11w、11x、11y、
11z、該積層体10の相対向する一対の端面の他方側
端面に形成した出力端子電極12w、12x、12y、
12z、該積層体10の相対向するもう一対の端面に形
成したグランド側端子電極13a、13bと、該積層体
10の一方主面に、グランド側端子電極13a、13b
間に接続するように帯状に形成されたグランド側共通導
体膜14とから構成されている。尚、図1は表面側から
みた斜視図であり、その裏面にも、グランド側端子電極
13a、13b間に接続するグランド側共通導体膜15
が形成されている。
【0030】積層体10は、例えば8層の絶縁層1a〜
1hが積層して構成されている。絶縁層1a〜1hは、
アルミナなどの絶縁性セラミック、ガラス成分に絶縁性
セラミックを含有するガラス−セラミック、Mn−Zn
などの磁性体材料、さらに、BaTiO3 などの誘電体
セラミックなどが例示できる。また、積層体10の上面
側から絶縁層1aは上部側マージン層であり、絶縁層1
b〜絶縁層1gは、ノイズフィルタ形成用層であり、絶
縁層1hは下部側マージン層である。
【0031】絶縁層1b〜1g間には、4つのノイズフ
ィルタ素子W、X、Y、Zを形成するための信号ライン
導体コイルパターン及びグランドライン導体コイルパタ
ーンが配置され、さらに、絶縁層1b〜1gには、各々
信号ライン導体コイルパターン、各々グランドライン導
体コイルパターンを接続して、一連の信号側コイル、グ
ランド側コイルを形成するためのビアホール導体が形成
されている。
【0032】ここで、ノイズフィル素子を例えば、1つ
のノイズスィルタ素子Zを例にして説明する。
【0033】絶縁層1aと絶縁層1bとの間には、信号
側コイルの入力側端部を端面に導出して、出力端子電極
12zと接続するための出力端子引出導体膜2bzが配
置されている。
【0034】絶縁層1b〜1gの各層間には、概略コ字
状の半ターン分の信号ライン導体コイルパターン2cz
〜2gzと概略コ字状の半ターン分のグランドライン導
体コイルパターン3cz〜3gzが並設されるように配
置されている。尚、隣接する層間において、信号ライン
導体コイルパターンとグランドライン導体コイルパター
ンととが対向するように配置されている。
【0035】絶縁層1g〜1hには、信号側コイルの入
力側端部を端面に導出して、入力端子電極11zと接続
するための入力端子引出導体膜2hzが配置されてい
る。
【0036】また、絶縁層1bの厚み方向には、信号ラ
イン導体コイルパターン2bの一端と出力端子引出導体
膜2bzと接続するビアホール導体4bzが形成されて
いる。
【0037】絶縁層31c〜31fの厚み方向には、信
号ライン導体コイルパターン2cz〜2fzの他端部と
隣接する層間の信号ライン導体コイルパターン2dz〜
2gzの一端部とを接続するビアホール導体4cz〜4
fzが、グランドライン導体コイルパターン3cz〜3
fzの他端部と隣接する層間のグランドライン導体コイ
ルパターン3dz〜3gzの一端部とを接続するビアホ
ール導体5cz〜5fzが形成されている。
【0038】また、絶縁層1gの厚み方向には、信号ラ
イン導体コイルパターン2gzの他端と入力端子引出導
体膜2hzと接続するビアホール導体4gzが形成され
ている。
【0039】また、絶縁層1g及び絶縁層1hの厚み方
向には、グランドライン導体コイルパターン3gzの他
端とグランド側共通導体膜15と接続するビアホール導
体5gz、5hzが夫々形成されている。
【0040】これによって、絶縁層1b〜1gの層間に
配置された信号ライン導体コイルパターン2cz〜2g
zがビアホール導体4cz〜4fzによって一連に接続
され、約2.5ターンの信号側コイルを構成するととも
に、グランドライン導体コイルパターン3cz〜3gz
がビアホール導体5cz〜5fzによって一連に接続さ
れ、約2.5ターンのグランド側コイルを構成する。
【0041】同時に、例えば、絶縁層1cを介して、信
号ライン導体コイルパターン2czとグランドライン導
体コイルパターン3dzが、またグランドライン導体コ
イルパターン3czと信号ライン導体コイルパターン2
dzが互いに対向しあうことになり、所定容量成分が発
生することになる。この容量成分は、絶縁層1cのみな
らず、絶縁層1d〜1fについても同様であり、信号側
コイルとグラング側コイルとの間に所定容量成分が発生
することによって、結果として、互いに電磁界結合され
ている。
【0042】ここで、信号側コイルの出力側の端部と出
力端子電極12zの接続は、信号ライン導体コイルパタ
ーン2czの一端に接続するビアホール導体4bz、出
力引出導体膜2bzを介して接続されることになり、ま
た、信号側コイルの入力側端部と入力端子電極11wと
の接続は、信号ライン導体コイルパターン2gzの他端
に接続するビアホール導体4gz、入力引出導体膜2h
zを介して接続されることになる。
【0043】また、グランドコイルの一端とグランド側
端子電極13a、13bとの接続は、例えば、グランド
ライン導体コイルパターン3gzの他端と、ビアホール
導体5gz、5hz、さらに、グランド側共通導体膜1
5を介して接続されることになる。
【0044】以上のように、上述の説明では、4つのノ
イズフィルタ素子W、X、Y、Zのうちノイズフィルタ
素子Zについて説明したが、夫々の絶縁層1a〜1h間
には、同様に夫々ノイズフィルタ素子X、Y、Zを構成
する各コイルパターン、ビアホール導体が形成されてい
る。
【0045】ここで、重要なことは、各ノイズフィルタ
素子W、X、Y、Zを構成する各グランド側コイルとグ
ランド側端子電極13a、13bとの接続が、上述のよ
うに、複数の絶縁層、例えば実施例では、絶縁層1g、
1hの厚み方向に貫く、各素子のビアホール導体5g
w、5hw、5gx、5hx、5gy、5hy、5g
z、5hzによって、積層体10の主面、例えば裏面に
形成されたグランド側共通導体膜15に共通的に接続さ
れ、このグランド側共通導体膜15を介して、グランド
側端子電極13a、13bに接続されていることであ
る。
【0046】構造的には、グランド側コイルを導出する
手段が、厚み方向を貫くビアホール導体5gw、5h
w、5gx、5hx、5gy、5hy、5gz、5hz
によって行われており、他のコイルパターンとの間に発
生する不要な容量成分の発生を抑えている。
【0047】また、各ノイズフィルタ素子W、X、Y、
Zのグランド電位を共通化しているグランド側共通導体
膜15が、例えば入力端子引出導体膜2hx〜2hzが
配置された絶縁層1gと1hとの間よりも、一層外部側
である積層体10の主面、即ち絶縁層1hの外部表面に
配置されているため、グランド側共通導体膜15と各ノ
イズフィルタ素子W、X、Y、Zの信号ライン導体コイ
ルパターン2gw〜2gz(図では、2gzのみ図示)
やグランドライン導体コイルパターン3gw〜3gz
(図では、3gzのみ図示)の間に発生する不要な容量
成分の発生を抑えている。
【0048】また、特に、積層体10の主面に、グラン
ド側共通導体膜15が配置されているため、グランド側
共通導体膜15の形状、特に幅を広くすることができ、
しかも厚みを充分に厚くすることができる。即ち、従来
の図7のように、積層体40の内部にグランド端子引出
導体膜43hを配置した場合、積層のデラミネーション
の防止のために導体膜の厚みに限界があり、その形状も
入力端子引出導体膜42hw〜42hzに接触しないよ
うに制御する必要があったが、本発明においてはそのよ
うな制約が一挙に解消されることになる。
【0049】つまり、グランド側共通導体膜15の幅を
広く、導体膜の厚みを比較的厚くすることによって、グ
ランド側共通導体膜15自身の電気長を実質的に無視す
ることができるようになり、積層体10の両端に配置し
たノイズフィルタ素子W、Zと中央に配置したノイズフ
ィルタ素子X、Yにおいて、グランド側端子電極13
a、13bとの距離を電気的に同じにすることができ
る。
【0050】これによって、不要な容量成分の発生を抑
えることができ、しかも、グランド側共通導体膜15の
電気長を実質的に同じにすることによって、積層体10
に配置されたノイズフィルタ素子W、X、Y、Z間での
特性の差異を有効に抑えることができる。
【0051】次に、多連ノイズフィルタの製造方法を説
明する。先ず、絶縁層となる例えばセラミッククリーン
シートの形成工程と、グリーンシートに所定位置に各ビ
アホール導体となる貫通穴を形成するパンチング工程
と、該貫通穴に導電性ペーストを充填するとともに、グ
リーンシート上に所定形状の信号ライン導体コイルパタ
ーン、グランドライン導体コイルパターン、引出導体膜
などになる各種導体膜の印刷・乾燥工程、さらに、積層
構造に応じて、セラミックグリーンシートを積層一体す
る工程、必要に応じて分割溝を形成する工程、積層体の
焼成工程、グランド側共通導体膜を導電性ペーストで印
刷焼きつけする工程、分割溝に沿って分割処理する工
程、積層体の端面に夫々端子電極を導電性ペーストの塗
布焼きつけする工程、さらに、必要に応じて、端子電極
の表面にメッキ処理する工程を順次行い製造する。
【0052】本発明者は、図1、図2に示す本発明の多
連ノイズフィルタと、図6、図7に示す従来の多連ノイ
ズフィルタ(何れも、約2.5ターンの信号側コイル及
びグランド側コイルを有したノイズフィルタ素子が4素
子配置)について、中央部分に位置するノイズフィルタ
素子X、Y(例えば、素子X)と両端側に位置するノイ
ズフィルタ素子W、Z(例えば素子W)のフィルタ特性
の差異を調べた。
【0053】その結果を、図3、図4に示す。
【0054】図3の本発明品において、素子X、及び素
子Wのフィルタ特性は実質的に同一となり、その特性の
差異が認められなかった。これに対して、図4の従来に
おいて、特に2つの減衰極、及びこの減衰極に挟まれた
最も重要な範囲で減衰量で10〜20dBの差異が発生
していたことを確認した。
【0055】以上の結果から、ノイズフィルタ素子の基
本構造は同一であっても、従来品では、ノイズフィルタ
素子とグランド側端子電極との距離によて、特性がばら
つき、本発明品のように、グランド側コイルからグラン
ド側端子電極までの接続構造を改良することによって、
上述のフィルタ特性を差異を有効に抑えることができる
ことを確認した。
【0056】従って、多連ノイズフィルタにおいて、各
素子を同一のフィルタ特性で任意に使用することができ
る。
【0057】尚、上述の多連ノイズフィルタにおいて、
絶縁層の積層数、信号ライン導体コイルパターン、グラ
ンドライン導体コイルパターンのパターン数は、任意に
変えてもよくまた、構造も任意に変化させることができ
る。
【0058】また、グランド側共通導体膜15が積層体
10の主面に露出しているが、必要に応じて、グランド
側共通導体膜15とグランド側端子電極13a、13b
との接続部分を除いて、グランド側共通導体膜15上を
絶縁ガラスなどから成る絶縁保護膜などで覆っても構わ
ない。
【0059】さらに、グランド側共通導体膜14、15
は、グランド側端子電極13a、13bとともに、積層
体10を周回するように形成されており、積層体10の
表面側のグランド側共通導体膜14とグランド側コイル
とは直接接続されていないが、絶縁層1a、1bの側に
も、グランド側コイルの一端と接続するビアホール導体
を設けても構わない。
【0060】さらに、グランド側共通導体膜14、15
は、グランド側端子電極13a、13bとともに、積層
体10を周回するように形成されているが、少なくとも
グランド側コイルとグランド側端子電極13a、13b
と接続すべき、積層体10の一方主面に形成しても構わ
ない。
【0061】また、上述の実施例では、グランド側端子
電極13a、13bが積層体10の相対向する端面に夫
々形成されているが、この端面の一方のみにグランド側
端子電極を形成しても構わない。
【0062】
【発明の効果】以上のように、複数の絶縁層から成る積
層体内にノイズフィルタ素子を複数配置するとともに、
前記積層体の対向する一方の一対の端面に各ノイズフィ
ルタ素子の入出力端子電極を、他方の一対の端面にグラ
ンド側端子電極を形成して成る多連ノイズフィルタにお
いて、前記積層体の主面に、各ノイズフィルタ素子のグ
ランド側コイルの一端とビアホール導体によって接続
し、且つ前記グランド側端子電極と接続する共通のグラ
ンド側共通導体膜を形成した。
【0063】これによって、共通のグランド側共通導体
膜への接続が各素子間と実質的同一条件で、ビアホール
導体を介して接続されることになり、しかも共通のグラ
ンド側共通導体膜が、その形状・厚みを任意とすること
ができるため、グランド側共通導体膜と各素子との間の
不要な容量成分を有効に抑えることができ、しかも、グ
ランド側共通導体膜のインダクタンス成分(実質的な電
気長)をなくすことができる。
【0064】即ち、各ノイズフィルタ素子とグランド側
端子電極との電気的な接続状態が同じとなり、これによ
って、グランド側端子電極に近いノイスフィルタ素子と
遠いノイスフィルタ素子との間でのフィルタ特性の差異
を抑えることができ、特性的に非常に安定した多連ノイ
ズフィルタとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多連ノイズフィルタの外観斜視図であ
【図2】本発明の多連ノイズフィルタの積層体の分解斜
視図である。
【図3】本発明の多連ノイズフィルタにおいて、グラン
ド側端子電極に近い位置のノイズフィルタ素子と遠い位
置のノイズフィルタ素子におけるフィルタ特性の差を示
す特性図である。
【図4】従来の多連ノイズフィルタにおいて、グランド
側端子電極に近い位置のノイズフィルタ素子と遠い位置
のノイズフィルタ素子におけるフィルタ特性の差を示す
特性図である。
【図5】従来のノイズフィルタの積層体の分解斜視図で
ある。
【図6】従来の多連ノイズフィルタの外観斜視図であ
る。
【図7】図6に示した多連ノイズフィルタの分解斜視図
である。
【符号の説明】
10、30、40・・・積層体 1a〜1h・・・・絶縁層 W〜Z・・・・・・・ノイズフィルタ素子 11w、11x、11y、11z・・・・・・入力側端
子電極 12w、12x、12y、12z・・・・・・出力側端
子電極 13a、13b・・・・・・・・・・・・・・グランド
側端子電極 15・・・・・・・・グランド側共通導体膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の絶縁層から成る積層体内に、前記
    絶縁層を間に挟んで互いに対向しあう信号ライン導体コ
    イルパターンとグランドライン導体コイルパターンを配
    設して形成されるノイズフィルタ素子を複数配置すると
    ともに、前記積層体の対向する一方の一対の端面に各ノ
    イズフィルタ素子の入出力端子電極を、他方の一対の端
    面にグランド側端子電極を形成して成る多連ノイズフィ
    ルタにおいて、 前記積層体の主面に、各ノイズフィルタ素子のグランド
    ライン導体コイルパターンの一部とビアホール導体によ
    って接続し、且つ前記グランド側端子電極と接続するグ
    ランド側共通導体膜を被着させたことを特徴とする多連
    ノイズフィルタ。
JP13171495A 1995-05-30 1995-05-30 多連ノイズフィルタ Pending JPH08330138A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002110432A (ja) * 2000-09-29 2002-04-12 Koa Corp インダクタアレイおよびその製造方法
JP2003258585A (ja) * 2002-02-28 2003-09-12 Toko Inc 積層型電子部品
JP2003273686A (ja) * 2002-03-14 2003-09-26 Toko Inc 積層型電子部品
JP2010080751A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Tdk Corp チップチップ型電子部品

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