JP3492766B2 - 分布定数型ノイズフィルタ - Google Patents

分布定数型ノイズフィルタ

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JP3492766B2
JP3492766B2 JP14953194A JP14953194A JP3492766B2 JP 3492766 B2 JP3492766 B2 JP 3492766B2 JP 14953194 A JP14953194 A JP 14953194A JP 14953194 A JP14953194 A JP 14953194A JP 3492766 B2 JP3492766 B2 JP 3492766B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、ノイズフィルタに関
し、特に減衰極の制御が簡単な分布定数型ノイズフィル
タに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、ノイズフィルタは、複数の絶縁体
層から成る積層体内に、該絶縁体層を介して互いに対向
しあう信号ライン導体コイルパターンとグランドライン
導体コイルパターンを配置して構成されていた。 【0003】図5では、分布定数型ノイズフィルタの断
面図を示し、図6(a)(b)には、信号ライン導体コ
イルパターンとグランドライン導体コイルパターンの概
略平面図を示す。 【0004】図5において、積層体1は例えば、7層の
絶縁体層1a〜1gが積層して構成されており、その外
表面には入出力端子電極6、7とグランド端子電極8が
形成されている。 【0005】積層体1の構成する絶縁体層1a〜1g間
には、夫々概略コ字状の信号ライン導体コイルパターン
62b〜62gとグランドライン導体コイルパターン6
3b〜63gが並設されている。また、各絶縁体層1b
〜1fの厚み方向には、夫々の信号ライン導体コイルパ
ターン62b〜62fの一端部と隣接する信号ライン導
体コイルパターン62c〜62gの他端部とを接続する
ビアホール導体64b〜64fが、夫々のグランドライ
ン導体コイルパターン63b〜63fの一端部と隣接す
るグランドライン導体コイルパターン63c〜63gの
他端部とを接続するビアホール導体65b〜65fが形
成されている。 【0006】例えば、絶縁体層1aと1bとの間には、
図6(a)に示す信号ライン導体コイルパターン62b
とグランドライン導体コイルパターン63bが配置され
ている。尚、絶縁体層1cと1dとの間、絶縁体層1e
と1fとの間にも同様の信号ライン導体コイルパターン
とグランドライン導体コイルパターンが配置されてい
る。 【0007】また、絶縁体層1bと1cとの間には、図
6(b)に示す信号ライン導体コイルパターン62cと
グランドライン導体コイルパターン63cが配置されて
いる。尚、絶縁体層1dと1eとの間、絶縁体層1fと
1gとの間にも同様の信号ライン導体コイルパターンと
グランドライン導体コイルパターンが配置されている。 【0008】ここで、図6(a)において、64bは信
号ライン導体コイルパターン62bの一端部に形成さ
れ、且つ絶縁体層1bの厚みを貫くように形成されたビ
アホール導体であり、ビアホール導体64bにより、絶
縁体層1bと1cとの間の信号ライン導体コイルパター
ン62cの他端部に接続する。65bはグランドライン
導体コイルパターン3bの一端部に形成され、且つ絶縁
体層1bの厚みを貫くように形成されたビアホール導体
であり、ビアホール導体65bにより、絶縁体層1bと
1cとの間のグランドライン導体コイルパターン63c
の他端部に接続する。 【0009】また、図6(b)において、64cは信号
ライン導体コイルパターン2cの一端部に形成され、且
つ絶縁体層1cの厚みを貫くように形成されたビアホー
ル導体であり、ビアホール導体64cにより、絶縁体層
1cと1dとの間の信号ライン導体コイルパターン62
dの他端部に接続する。65cはグランドライン導体コ
イルパターン63cの一端部に形成され、且つ絶縁体層
1cの厚みを貫くように形成されたビアホール導体であ
り、これにより、絶縁体層1cと1dとの間のグランド
ライン導体コイルパターン63dの他端部に接続する。 【0010】また、積層体層1aには、その厚みを貫
く、且つ信号ライン導体コイルパターン62bの他端と
接続するビアホール導体64aが形成され、絶縁体層1
gには、その厚みを貫き、且つ信号ライン導体コイルパ
ターン62gの一端部と接続するビアホール導体64
g、グランドライン導体コイルパターン63gの一端部
と接続するビアホール導体65gが夫々形成されてい
る。 【0011】積層体1の外表面、即ち端面又は両主面な
ど(図では、両主面)に入出力端子電極6、7とグラン
ド端子電極8が形成されている。例えば、出力端子電極
7はビアホール導体64aと接続しており、入力端子電
極6はビアホール導体64gと接続しており、グランド
端子電極8はビアホール導体65gと接続している。 【0012】以上の構成により、信号ライン導体コイル
パターン62b〜62gとグランドライン導体コイルパ
ターン63b〜63gは、夫々一連のコイルとなり、且
つ互いに対向あう信号ライン導体コイルパターン62b
〜62gとグランドライン導体コイルパターン63b〜
63gとの間で所定容量が得られることになる。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の分布定
数型ノイズフィルタの一次減衰極周波数は、等価キャパ
シタンスを不変とした場合、主にグランドライン導体コ
イルパターン63b〜63g(グランドライン側コイ
ル)の自己インダクタンス及び信号ライン導体コイルパ
ターン62b〜62g(信号ライン側コイル)との相互
インダクタンスによって決定される。 【0014】また、二次減衰極周波数は、等価キャパシ
タンスを不変とした場合、主に信号ライン側コイルの自
己インダクタンス及びグランドライン側コイルとの相互
インダクタンスによって決定される。 【0015】従って、図5に示す構造では、一次減衰極
のみを制御するため、グランドライン側コイルのコイル
長を所定インダクタンス値となるように設定すると、同
時に相互インダクタンスも変動してしまい、結果とし
て、二次減衰極も変動してしまう。また、二次減衰極の
みを制御においても、結果として、一次減衰極も変動し
てしまう。 【0016】しかも、両コイルのインダクタンスを制御
するために、信号ライン導体コイルパターン62b〜6
2g又はグランドライン導体コイルパターン63b〜6
3gのパターン長を変化させると、信号ライン導体コイ
ルパターン62b〜62gとグランドライン導体コイル
パターン63b〜63gとの対向面積も変化してしま
い、等価キャパシタンスも変化してしまい、フィルタ特
性の制御が困難となってしまうものであった。 【0017】本発明は、上述の問題点に鑑みて案出され
たものであり、その目的は、一次減衰極、二次減衰極の
個別の制御が比較的簡単な分布定数型ノイズフィルタを
提供することにある。 【0018】 【課題を解決するための手段】複数の絶縁体層から成る
積層体内に、該絶縁体層を介して互いに対向しあう信号
ライン導体コイルパターンとグランドライン導体コイル
パターンを配置して成る分布定数型ノイズフィルタにお
いて、前記信号ライン導体コイルパターンは、グランド
ライン導体コイルパターンと互いに重なりあう概略四角
形状部と、該概略四角形状部の一方側の端辺側から延び
る2つのインダクタ導体部を有し、且つ、前記グランド
ライン導体コイルパターンは、信号ライン導体コイルパ
ターンと互いに重なりあう概略四角形状部と、該概略四
角形状部の他方側の端辺側から延びる2つのインダクタ
導体部を有しており、前記信号ライン導体コイルパター
ンにより形成される信号側コイルと前記グランドライン
導体コイルパターンにより形成されるグランドライン側
コイルとが前記概略四角形状部の両端面側に各々別れて
形成されていることを特徴とする分布定数型ノイズフィ
ルタ。 【0019】 【作用】本発明の分布定数型ノイズフィルタにおいて、
信号ライン導体コイルパターンとグランドライン導体コ
イルパターンとが絶縁体層を挟んで対向する部分は、概
略四角形状部である。従って、等価キャパシタンスはそ
の概略四角形状部の対向面積で一義的に決定される。 【0020】また、信号ライン導体コイルパターンとグ
ランドライン導体コイルパターンともに、概略四角形状
部の端辺により、2つのインダクタ導体部が延びてい
る。従って、夫々のコイルパターンにおける自己インダ
クタンス値は、その2つのインダクタ導体部の長さで決
定される。 【0021】しかも、信号ライン導体コイルパターンと
グランドライン導体コイルパターンとで、2つのインダ
クタ導体部が延びている方向が異なるため、互いに相互
インダクタンスが非常に小さい状態となる。 【0022】即ち、等価キャパンタンスは実質的な変動
が少なく、また相互インダクタスも非常に小さいため、
減衰極の制御にあたり、夫々の2つのインダクタ導体部
の長さのみで決定される。 【0023】従って、一次減衰極の制御、二次減衰極の
制御が、主に各コイルの自己インダクタンスの個別の制
御のみによって簡単に行うことができる。 【0024】さらに、信号ライン導体コイルパターン及
びグランドライン導体コイルパターンが実質的に概略四
角形状部とその概略四角形状部の相対向する端辺側に延
びるインダクタ部を有するため、夫々のコイルパターン
を全体として、実質的に四角形状となることができるた
め、平面的に大きなデットスペースを発生させることが
ないため、小型なノイズフィルタが達成できる。 【0025】 【実施例】以下、本発明を図面に基づいて詳説する。図
1は本発明の分布定数型ノイズフィルタの断面図であ
り、図2(a)〜(d)は信号ライン導体コイルパター
ン又はグランドライン導体コイルパターンの平面図であ
る。 【0026】本発明の分布定数型ノイズフィルタは、例
えば7層の絶縁体層1a〜1gが積層して構成された積
層体1と、該積層体1の外表面に形成した入出力端子電
極6、7とグランド端子電極8とから主に構成されてい
る。 【0027】積層体1は、例えば7層の絶縁体層1a〜
1gから構成され、絶縁体層1aと1bとの層間、1e
と1fとの層間には、図2(a)に示すパターンの信号
ライン導体コイルパターン2b、2fが配置されてお
り、また、絶縁体層1bと1cとの層間、1fと1gと
の層間には、図2(b)に示すパターンのグランドライ
ン導体コイルパターン3c、3gが配置されており、絶
縁体層1cと1dとの層間には、図2(c)に示すパタ
ーンの信号ライン導体コイルパターン2dが配置されて
おり、また、絶縁体層1dと1eとの層間には、図2
(d)に示すパターンのグランドライン導体コイルパタ
ーン3eが配置されている。尚、図2(a)は絶縁体層
1b上、即ち絶縁体層1aと1bとの間の信号ライン導
体コイルパターン2bを、図2(b)は絶縁体層1c
上、即ち絶縁体層1bと1cとの間のグランドライン導
体コイルパターン3cを示している。 【0028】さらに、絶縁体層1b〜1eの厚み方向に
は、信号ライン導体コイルパターン2b、2dの一端部
と信号ライン導体コイルパターン2d、2fの他端部と
を接続するためのビアホール導体4b〜4fが、また、
絶縁体層1c〜1fの厚み方向には、グランドライン導
体コイルパターン3c、3eの一端部とグランドライン
導体コイルパターン3e、3gの他端部とを接続するた
めのビアホール導体5c〜5fが形成されている。 【0029】また、絶縁体層1aの厚み方向には、信号
ライン導体コイルパターン2bの他端部と接続し、積層
体1の外表面に導出するビアホール導体4aが、絶縁体
層1f、1gには、信号ライン導体コイルパターン2f
の一端部と接続し、積層体1の外表面に導出するための
ビアホール導体4f、4gが、絶縁体層1gには、グラ
ンドライン導体コイルパターン3gの一端部と接続し、
積層体1の外表面に導出するビアホール導体5gが夫々
形成されている。 【0030】また、積層体1の外表面、即ち端面又は両
主面など(図では、両主面)に入出力端子電極6、7と
グランド端子電極8が形成されている。例えば出力端子
電極7はビアホール導体4aと接続しており、入力端子
電極6はビアホール導体4gと接続しており、グランド
端子電極8はビアホール導体5gと接続されている。 【0031】ここで、絶縁体層1aと1bとの層間、1
cと1dとの層間、1eと1fとの層間との間に配置さ
れた信号ライン導体コイルパターン2b、2d、2fの
パターン構造及び絶縁体層1bと1cとの層間、1dと
1eとの層間、1fと1gとの層間との間に配置された
グランドライン導体コイルパターン3c、3e、3gの
パターン構造について説明する。 【0032】図2(a)において、信号ライン導体コイ
ルパターン2bは、積層体1の厚み方向に実質的に隣接
して配置されたグランドライン導体コイルパターン3c
と重なりあう概略四角形状部21と、該概略四角形状部
21の一方端辺(図では右側端辺)の両端から延びる2
つのインダクタ導体部22、23を有している。尚、該
概略四角形状部21の他方端辺(図では左側端辺)から
延びる2つの導体部24、25は省略しても構わない。 【0033】また、このインダクタンス部の一端である
例えばインダクタ導体部22の先端部付近には、絶縁体
層1bを貫くビアホール導体4b(点線で表記)が形成
されている。 【0034】これにより、信号ライン導体コイルパター
ン2bの概略四角形状部21、導体部24、25は、絶
縁体層1bと1cとの間に配置されたグランドライン導
体コイルパターン3cの概略四角形状部31、インダク
タ導体部32、33と対向して、所定容量を発生するた
めのキャッパシタンス部となる。また、2つのインダク
タ導体部22、23は、概略四角形状部21の一部と
で、約3/4ターン分のコイルパターンを形成するイン
ダクタンス部となる。 【0035】図2(b)において、グランドライン導体
コイルパターン3cは、積層体1の厚み方向に実質的に
隣接して配置された信号ライン導体コイルパターン2
b、2dと重なりあう概略四角形状部31と、該概略四
角形状部31の他方端辺(図では左側端辺)の両端から
延びる2つのインダクタ導体部32、33を有してい
る。尚、該概略四角形状部31の一方端辺(図では右側
端辺)から延びる2つの導体部34、35は省略しても
構わない。 【0036】また、このインダクタンス部の一端である
例えばインダクタ導体部32の先端部付近には、絶縁体
層1cを貫くビアホール導体5c(点線で表記)が形成
されている。 【0037】これにより、クランドライン導体コイルパ
ターン3cの概略四角形状部31、導体部34、35
は、絶縁体層1aと1bとの間、1cと1dとの間に配
置された信号ライン導体コイルパターン2b、2dの概
略四角形状部21、インダクタ導体部22、23と対向
して、所定容量を発生するためのキャッパシタンス部と
なる。また、2つのインダクタ導体部32、33は、概
略四角形状部31の一部とで、約3/4ターン分のコイ
ルパターンを形成するインダクタンス部となる。 【0038】尚、図2(b)中、4cは、ビアホール導
体4bとともに、信号ライン導体コイルパターン2bの
インダク導体部22の端部と信号ライン導体コイルパタ
ーン2dのインダク導体部23の端部と接続するための
ビアホール導体である。 【0039】図2(c)の信号ライン導体コイルパター
ン2dは、図2(a)の信号ライン導体コイルパターン
2bと同様に概略四角形状部21、インダクタ導体部2
2、23を有している。尚、この信号ライン導体コイル
パターン2dのインダクタ導体部22は、信号ライン導
体コイルパターン2b、2fのインダクタ導体部23の
端部にビアホール導体4b〜4eを介して接続されるた
め、その先端が信号ライン導体コイルパターン2b、2
fのインダクタ導体部23の端部に重畳する位置に延び
ている。 【0040】図2(d)のグランドライン導体コイルパ
ターン3eは、図2(b)のグランドライン導体コイル
パターン3cと同様に概略四角形状部31、インダクタ
導体部32、33を有している。尚、このグランドライ
ン導体コイルパターン3eのインダクタ導体部32は、
信号ライン導体コイルパターン3c、3gのインダクタ
導体部33の端部にビアホール導体5c〜5fを介して
接続されるため、その先端がグランドライン導体コイル
パターン3c、3gのインダクタ導体部33の端部に重
畳する位置に延びている。 【0041】このような信号ライン導体コイルパターン
2b、2d、2f、グランドライン導体コイルパターン
3c、3e、3gの積層構造を図3に示す。図中、点線
部分はビアホール導体4a〜4g、5c〜5gを示し、
その等価的な回路を図4に示す。 【0042】上述のように、信号ライン導体コイルパタ
ーン2b、2d、2fは、その概略四角形状部21、導
体膜24、25が、グランドライン導体コイルパターン
3c、3e、3gの概略四角形状部31、インダクタ導
体膜32、33と対向し、また、同様にグランドライン
導体コイルパターン3c、3e、3gは、その概略四角
形状部31、導体膜34、35が、信号ライン導体コイ
ルパターン2b、2d、2fの概略四角形状部21、イ
ンダクタ導体膜22、23と対向して、等価キャパシタ
ンスに相当する所定の容量が発生することになる。 【0043】また、信号ライン導体コイルパターン2b
のインダクタンス部であるインダクタ導体部22の端部
は、ビアホール導体4b、4cを介して信号ライン導体
コイルパターン2dのインダクタンス部であるインダク
タ導体部23の端部に接続し、信号ライン導体コイルパ
ターン2dのインダクタ導体部22の端部は、ビアホー
ル導体4d、4eを介して信号ライン導体コイルパター
ン2fのインダクタ導体部23の端部に接続して、一連
の信号ライン側コイルが形成される。 【0044】また、グランドライン導体コイルパターン
3cのインダクタンス部であるインダクタ導体部32の
端部は、ビアホール導体5c、5dを介してグランドラ
イン導体コイルパターン3eのインダクタンス部である
インダクタ導体部33の端部に接続し、グランドライン
導体コイルパターン3eのインダクタ導体部32の端部
は、ビアホール導体5e、5fを介してグランドライン
導体コイルパターン3gのインダクタ導体部33の端部
に接続して、一連のグランドライン側コイルが形成され
る。 【0045】上述の一連の信号ライン側コイルは、ビア
ホール導体4aを介して、積層体1の外表面に形成した
出力端子電極7に、ビアホール導体4f、4gを介し
て、積層体1の外表面に形成した入力端子電極6に接続
されている。また、一連のグランドライン側コイルは、
ビアホール導体5gを介してグランド端子電極8に接続
し、グランド電位に接続されている。 【0046】次に、上述の構造の積層体1は、以下のよ
うな製造方法で作られる。 【0047】まず、積層体1の絶縁体層1a〜1gとな
る絶縁体シートは、誘電体材料であるBaTiO3 、T
iO3 を少なくとも含むセラミック粉末と有機ビヒクル
とを均質混練して、所定厚み(20μm〜100μm)
のテープを成型し、所定大きさに裁断した絶縁体層10
a〜10gとなるシートを作成する。 【0048】次に、その絶縁体シートの所定位置に、ビ
アホール導体4a〜4g、5c〜5gとなる貫通孔(孔
径50μm〜200μm)をパンチ加工などで形成す
る。 【0049】次に、上述の貫通孔内に、Ag系(Ag単
体、Ag−PdのようなAg合金)、Cu系材料の金属
粉末と必要に応じて低融点ガラスフリットと有機ビヒク
ルとを均質混合して得られた導電性ペーストを充填し
て、ビアホール導体4a〜4g、5b〜5gとなる導体
を形成するとともに、そのシートの表面に信号ライン導
体コイルパターン2b、2d、2fとなる導体膜、グラ
ンドライン導体コイルパターン3c、3e、3gとなる
導体膜を、上述の導電性ペーストのスクリーン印刷によ
って厚み1μm〜20μmで形成する。これにより、図
2(a)〜(d)に示すように、絶縁体層1b、1d、
1fとなる絶縁体シートには、信号ライン導体コイルパ
ターン2b、2d、2fとなる導体膜が、絶縁体層1
c、1e、1gとなる絶縁体シートには、グランドライ
ン導体コイルパターン3c、3e、3gとなる導体膜が
形成される。尚、絶縁体層1aとなる絶縁体シートは図
示していないが、基本的にはビアホール導体4aとなる
導体が充填された平板状のシートとなる。 【0050】次に、夫々のシートを積層順序を考慮し
て、選択的に積層し、熱圧着により一体化する。その後
必要に応じて焼結収縮を考慮した最終寸法で裁断した
り、また、最終工程で分割するための分割溝を形成した
りする。 【0051】次に、絶縁体シートから成る積層体を、所
定雰囲気・所定ピーク温度で焼成する。上述の導電性ペ
ーストにAg系導電性ペーストを用いた場合には酸化性
囲気、中性雰囲気で、Cu系導電性ペーストを用いた場
合には還元性囲気、中性雰囲気で処理する。また、ピー
ク温度は、絶縁体シートが焼結反応されるに必要な温度
で処理するが、この温度に耐ええるように導電性ペース
トの金属成分を調整する。例えば、導電性ペーストにA
g単体、Cu単体を用いた場合には、ピーク温度は10
50℃以下であり、これ以上の温度で焼成する場合に
は、Pdなどの合金を用いる。 【0052】また、約1000℃の焼成温度に昇温する
までの約500℃前後で、絶縁体シート、導体膜、導体
に含まれる有機ビヒクル成分を焼失させる。 【0053】このようにして焼成処理された積層体1
に、積層体1の外表面に露出するビアホール導体4a、
4g、5gの露出部分に夫々端子電極6、7、8を、導
電性ペーストの焼きつけにより形成する。尚、この端子
電極6、7、8となる導体膜を積層体1の焼成前に形成
して、積層体と同時に焼成処理しても構わない。 【0054】以上のように、積層体1に形成されたコイ
ルにおいて、信号ライン導体コイルパターンの2b、2
d、2fの概略四角形状部21、インダクタ導体部2
2、23、導体部24、25は、グランドライン導体コ
イルパターン3c、3e、3gの概略四角形状部31、
導体部35、34、インダクタ導体部33、32とが互
いに対向しあい所定容量が発生するとともに、信号ライ
ン側コイルが、概略四角形状部21の一部、インダクタ
導体部22、23により実質的に概略四角形状部21の
一方側端辺側に形成され、グランドライン側コイルが、
概略四角形状部31の一部、インダクタ導体部32、3
3により信号側コイルが形成された側と対向する概略四
角形状部31の他方側端辺側に形成された分布定数型ノ
イズフィルタとなる。 【0055】即ち、等価キャパシタンスは実質的に一様
であり、信号ライン側コイル、グランドライン側コイル
が実質的には夫々の独立して存在する構造となり、両コ
イルの相互インダクタンスを無視できる程度にすること
ができる。 【0056】従って、分布定数型ノイズフィルタのフィ
ルタ特性の一つである一次減衰極の制御は、主にグラン
ドライン側コイルの自己インダクタンス値のみ制御、即
ちグランドライン導体コイルパターン3c、3e、3g
のコイル長さを所定値にすればよく、また、二次減衰極
の制御は、主に信号ライン側コイルの自己インダクタン
ス値のみ制御、即ち信号ライン導体コイルパターン2
b、2d、2fのコイル長さを所定値にすればよいこと
になる。 【0057】結局は、一次減衰極、二次減衰極の制御
は、実際には、信号ライン導体コイルパターン2b、2
d、2fのインダクタ導体部22、23の、また、グラ
ンドライン導体コイルパターン3c、3e、3gのイン
ダクタ導体部32、33の長さを所定値に設定して、自
己インダクタンスを所定値に設定することにより簡単に
制御することができる。 【0058】また、図2(a)〜(d)で示すように、
信号ライン導体コイルパターン2b、2d、2f、グラ
ンドライン導体コイルパターン3c、3e、3gの全体
的な形状は概略矩形状に近い形となるため、平面的な絶
縁体層の形状に対してデッドスペースが非常に小さくな
るため、ノイズフィルタの小型化にも寄与することがで
きる。 【0059】尚、上述の実施例では、信号ライン導体コ
イルパターン2b、2d、2f、グランドライン導体コ
イルパターン3c、3e、3gには、グランドライン導
体コイルパターン3c、3e、3g、信号ライン導体コ
イルパターン2b、2d、2fのインダクタ導体部3
2、33、22、23と対向する導体部24、25、3
4、35が形成されているが、この導体部24、25、
34、35を省略しても構わない。また、概略四角形状
部21、31は、絶縁体層の形状に応じた概ね四角形で
あり、その角部に切り欠けを形成して、N角形状として
もよく、また、その角部を円弧状としても構わない。 【0060】 【発明の効果】以上のように、前記信号ライン導体コイ
ルパターンからなる信号ライン側コイル、グランドライ
ン導体コイルパターンから成るグランドライン側コイル
の容量部が、両コイルパターンの概略四角形状部で互い
に重なりあう部分で構成され、また、実際のインダクタ
ンス成分が、概略四角形状部とこの概略四角形状部の対
向する異なる端辺側から延出する2つのインダクタ導体
部によって構成されることになる。従って、信号ライン
側コイルパターンとグランドライン側コイルとが、概略
四角形状部の両端面側に夫々別れて形成されているた
め、相互インダクタンスを非常に小さくすることができ
る。このため、フィルタ特性の一次減衰極、二次減衰極
が、夫々に影響を与えるコイル側の自己インダクタンス
の設定で簡単に制御することができる。 【0061】さらに、信号ライン導体コイルパターン、
グランドライン導体コイルパターンが全体として、概略
四角形とすることが容易であり、デッドスペースが減少
されるため、小型のノイズフィルタとなる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の分布定数型ノイズフィルタの断面図で
ある。 【図2】(a)は信号ライン導体コイルパターンの概略
平面図であり、(b)はグランドライン導体コイルパタ
ーンの概略平面図であり、(c)は他の信号ライン導体
コイルパターンの概略平面図であり、(d)は他のグラ
ンドライン導体コイルパターンの概略平面図である。 【図3】図1に示すノイズフィルタの実体的な導体パタ
ーンの概略図である。 【図4】図1示す分布定数型ノイズフィルタの等価的な
回路図である。 【図5】従来の分布定数型ノイズフィルタの断面図であ
る。 【図6】(a)(b)は、信号ライン導体コイルパター
ンとグランドライン導体コイルパターンの概略平面図で
ある。 【符号の説明】 1・・・積層体 1a〜1g・・・・絶縁体層 2b、2d、2f・・・・信号ライン導体コイルパター
ン 3c、3e、3g・・・・グランドライン導体コイルパ
ターン 4a〜4g、5c〜5g・・・・ビアホール導体 6、7・・・出力端子電極 8・・・・グランド側端子電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−109923(JP,A) 特開 平4−79203(JP,A) 特開 平6−168825(JP,A) 特開 平4−76906(JP,A) 特開 平6−232004(JP,A) 特開 昭62−43909(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 7/075 H01F 27/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】複数の絶縁体層から成る積層体内に、該絶
    縁体層を介して互いに対向しあう信号ライン導体コイル
    パターンとグランドライン導体コイルパターンを配置し
    て成る分布定数型ノイズフィルタにおいて、 前記信号ライン導体コイルパターンは、グランドライン
    導体コイルパターンと互いに重なりあう概略四角形状部
    と、該概略四角形状部の一方側の端辺側から延びる2つ
    のインダクタ導体部を有し、且つ、前記グランドライン
    導体コイルパターンは、信号ライン導体コイルパターン
    と互いに重なりあう概略四角形状部と、該概略四角形状
    部の他方側の端辺側から延びる2つのインダクタ導体部
    を有しており、前記信号ライン導体コイルパターンにより形成される信
    号ライン側コイルと前記グランドライン導体コイルパタ
    ーンにより形成されるグランドライン側コイルとが前記
    概略四角形状部の両端面側に各々別れて形成されている
    ことを特徴とする分布定数型ノイズフィルタ。
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