JPH083280A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH083280A
JPH083280A JP13981794A JP13981794A JPH083280A JP H083280 A JPH083280 A JP H083280A JP 13981794 A JP13981794 A JP 13981794A JP 13981794 A JP13981794 A JP 13981794A JP H083280 A JPH083280 A JP H083280A
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澄也 三宅
Toshiro Takeda
敏郎 竹田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 1分子内にエポキシ基を2個以上有するエポ
キシ樹脂(A)と1分子内にフェノール性水酸基を2個
以上有するフェノール樹脂(B)において、エポキシ基
のフェノール性水酸基に対する当量比が0.5以上2以
下であり、更に硬化促進剤として、1,8−ジアザビシ
クロ[5,4,0]−7−ウンデセン(以下DBUと略
す)とこのDBUにプロトンを少なくとも1個与えてD
BUとイオン対を形成する有機化合物(C)とからなる
塩(D)であって、しかもこの塩(D)は数平均分子量
500、軟化点95℃、水酸基当量104のフェノール
ノボラック70重量部に対し、DBUが30重量部を混
合し、更に無機充填剤(E)が(A)+(B)100重
量部に対し、40重量部以上2400重量部以下含有さ
れてなる樹脂組成物。 【効果】 硬化性に優れ、かつ常温における保存性が非
常によく、電子、電気部品用材料として用いれば、冷蔵
保存、冷蔵輸送が不要になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化性に優れ、かつ常
温における保存性のよい電子、電気部品用樹脂組成物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、IC、LSIなどの半導体素子や
電気部品などの封止用材料として、特性やコストのバラ
ンスの点から、エポキシ樹脂組成物が一般的に用いられ
ている。
【0003】このようなエポキシ樹脂封止材において、
従来用いられている硬化促進剤は、2−メチルイミダゾ
ール、DBU、トリフェニルホスフィンなどが挙げられ
るが、これらの硬化促進剤を用いたエポキシ樹脂封止材
は常温における保存性が悪く、そのため、常温で保存す
ると流れ性の低下から、成形時に未充填不良が発生した
り、ICチップの金ワイヤーが断線し、導通不良が発生
するなどの問題点があった。このため現在は、エポキシ
樹脂封止材を冷蔵保存する必要があり、冷蔵保存、冷蔵
輸送に多大なコストがかかっているのが現状である。
【0004】また、特公昭62−1612号公報におい
ては、DBUと芳香族3価カルボン酸との反応物を硬化
促進剤として用いると封止材の保存性が向上するとの記
載があるが、この反応物は常温で固型の反応生成物とだ
け述べられており、硬化促進剤が樹脂中でどのような挙
動をとれば樹脂組成物の保存性が向上するかについての
言及はない。更に我々は特公昭62−1612号公報に
示されたDBUと芳香族3価カルボン酸との反応物(以
下、「反応物」と略す)について検討した結果、詳細を
後述する硬化剤であるフェノールノボラックと「反応
物」との混合物の示差走査熱量測定において、70℃未
満の低い温度で発熱が始まる現象をとらえた。我々はこ
の発熱開始温度と前記樹脂組成物の保存性の間に密接な
関係があることを見いだし、極めて保存性の良好な樹脂
組成物を提供できる技術を確立するに至った。以下にそ
の内容の詳細を述べる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とすると
ころは、硬化性に優れ、かつ常温における保存性のよい
電子、電気部品用樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、1分子内にエ
ポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂(A)と1分子
内にフェノール性水酸基を2個以上有するフェノール樹
脂(B)において、エポキシ基のフェノール性水酸基に
対する当量比が0.5以上2以下であり、更に硬化促進
剤として、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−
ウンデセン(以下DBUと略す)とこのDBUにプロト
ンを少なくとも1個与えてDBUとイオン対を形成する
有機化合物(C)とからなる塩(D)であって、しかも
この塩(D)は数平均分子量500、軟化点95℃、水
酸基当量104のフェノールノボラック70重量部に対
し、DBUが30重量部の割合になるように、このフェ
ノールノボラックと塩(D)を混合し、10℃/分の昇
温速度で示差走査熱量測定を実施したときの発熱開始温
度が70℃以上となる塩として定義されるものであり、
この塩(D)を、(A)+(B)100重量部に対し、
0.5重量部以上20重量部以下含有し、更に無機充填
剤(E)が(A)+(B)100重量部に対し、40重
量部以上2400重量部以下含有されてなる樹脂組成物
である。
【0007】ここで上記エポキシ樹脂(A)の具体例と
してはオルソクレゾールノボラックエポキシ、フェノー
ルノボラックエポキシ、ビスフェノールA型エポキシ、
ビフェニル型エポキシなどが挙げられるが、特にこれら
に限定されるものではない。更にフェノール樹脂(B)
としては、フェノールノボラック、クレゾールノボラッ
クなどが例示できる。この(A)、(B)において、エ
ポキシ基のフェノール性水酸基に対する当量比は0.5
以上2以下が好ましく、この範囲外ではガラス転移温度
の低下、硬化性の低下などの問題が発生する。
【0008】硬化促進剤であるDBUと有機化合物
(C)との塩(D)は、DBUに対してプロトンを供与
する有機化合物(C)が少なくとも1個のプロトンを与
えてイオン対を形成するものであるが、更にこのDBU
と有機化合物(C)との塩(D)について詳細に説明す
ることとする。
【0009】一般に硬化剤としてフェノール樹脂を用い
るエポキシ樹脂成形材料、特にエポキシ樹脂封止材にお
いてはその材料の試作工程において熱ロールや押出し機
などを用いて加熱溶融させながら混練する工程を経るが
(これは特公昭62−1612号公報においてもその実
施例に記載がある)、その加熱混練時の材料の温度は6
0℃以上、好ましくは70℃以上にすることが材料中の
各成分を均一に混合、混練する上で必要であるとされて
いる。我々はこのような工程において、材料中の硬化促
進剤が十分に活性化(この活性化とは一般に言われてい
るアニオン重合触媒、例えばDBUが硬化剤であるフェ
ノールノボラックの酸性の水酸基に付加し、硬化反応に
寄与する活性種が生成するということを意味する)して
しまうと25〜40℃程度の所謂常温における材料(本
明細書においては樹脂組成物)の保存性が低下してしま
うのではないかと考え、DBUと有機化合物(C)との
塩(D)と硬化剤フェノールノボラックとの反応開始温
度(ここで言う反応開始温度とは塩(D)が熱により解
離し、遊離したDBUが前述のようにフェノールノボラ
ックの水酸基に付加し始める温度を実質的には意味す
る。なお、通常DBUがフェノール性水酸基に付加する
反応は発熱反応であり、示差走査熱量計(以下DSCと
略す)で十分に検出モニターできるものである)と樹脂
組成物の保存性の関係を検討した結果、この反応開始温
度(後述するDSC測定においては発熱開始温度)が7
0℃以上であれば常温保存性が著しく向上することがわ
かった。すなわちこれは前述加熱混練工程において、活
性種の生成を抑制すれば常温保存性が向上することを示
唆する事実である。
【0010】そこで具体的なこの反応開始温度の検出方
法について詳述する。使用するフェノールノボラックは
数平均分子量500、軟化点95℃(ボールリング法に
よる軟化点)、水酸基当量104のものを用い、このフ
ェノールノボラック70重量部に対し、DBUが30重
量部の割合となるように塩(D)の量を設定し、フェノ
ールノボラックと塩(D)の混合物を調製する。この混
合物を窒素雰囲気下、10℃/分の昇温速度でDSCに
よる測定を実施し、その発熱開始温度を検出するという
ものである。このように発熱開始温度が70℃以上とな
る条件を満たせば、有機化合物(C)は特に限定される
ものではないが、テレフタル酸、ピロメリット酸、2,
6-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカル
ボン酸、ポリアクリル酸などは発熱開始温度が高く、樹
脂組成物の保存性、硬化性の面で特に好ましい結果をも
たらす。
【0011】更に、この硬化促進剤(D)の添加量はエ
ポキシ樹脂(A)及びフェノール樹脂(B)の総重量1
00重量部に対し、0.5重量部以上20重量部以下が
好ましい。0.5重量部より少ないと硬化性の低下を生
じ、20重量部より多いと硬化が速すぎて成形時に未充
填不良などの問題が生ずる。
【0012】本発明に用いられる無機充填剤はアルミ
ナ、溶融シリカ、結晶シリカ、クレー、タルクなどが例
示されるが、特にこれらに限定されるものではない。こ
の無機充填剤(E)の添加量は、樹脂成分(A)、
(B)の総重量100重量部に対し、40重量部以上2
400重量部以下が好ましく、40重量部より少ないと
成形材料にした場合、強度の低下を招くなどの問題が生
じ、2400重量部より多いと流動性が低下し、成形時
に未充填不良などの問題が生ずる。また、本発明の樹脂
組成物に必要に応じて従来公知の添加剤を配合すること
はなんら問題ない。例えば離型剤や酸化アンチモン、ハ
ロゲン化物などの難燃剤、カーボンブラックなどの顔
料、シランカッブリング剤のような無機充填剤の表面処
理剤などが具体例として挙げられる。
【0013】
【作用】本発明に用いられるDBUと有機化合物(C)
との塩(D)はDBUに対して有機化合物(C)が少な
くとも1個のプロトンを供与してイオン対を形成したも
のであるが、この硬化促進剤(D)は常温から加熱混練
温度の領域では、DBUと有機化合物(C)のイオン対
(塩)が安定に存在しており、DBUの触媒作用を抑制
し、高温にさらされる成形時にはこのイオン対がすみや
かに解離し、DBUが活性化し、硬化を促進する作用を
有するものである。この硬化促進剤(D)はエポキシ樹
脂(A)、フェノール樹脂(B)の総重量100重量部
に対し、0.5重量部以上20重量部以下が好ましく、
0.5重量部より少ないと硬化性の低下を生じ、20重
量部より多いと硬化が速すぎて成形時に流動性の低下に
より、未充填不良などの問題が生ずる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明する。
【0015】(合成例1)冷却管をつけた200ml丸底
フラスコにN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)6
0g、テレフタル酸3.27gを入れ、完全に溶解した
ところでDBU3.0gをゆっくりと滴下した。滴下途
中から白色結晶が生成し始めた。DBU滴下終了後1時
間反応させ、内容物を濾過、トルエンで洗浄し、80℃
で真空乾燥させ、DBUとテレフタル酸の塩(以下DB
U−TPAと略す)を得た。
【0016】(合成例2)冷却管をつけた300ml3つ
口セパラブルフラスコにテトラヒドロフラン150g、
p−ニトロ安息香酸20.0gを入れ、完全に溶解した
ところでDBU18.2gをゆっくりと滴下した。析出
した塩を濾過し、80℃で真空乾燥させ、DBUとp−
ニトロ安息香酸の塩(以下DBU−NBAと略す)を得
た。
【0017】(合成例3)冷却管をつけた500ml3つ
口セパラブルフラスコにアセトン300g、ピロメリッ
ト酸30.0gを入れ、完全に溶解したところでDBU
18.0gをゆっくりと滴下した。析出した塩を濾過
し、80℃で真空乾燥させ、DBUとピロメリット酸の
塩(以下DBU−PMAと略す)を得た。
【0018】(合成例4)冷却管をつけた300ml3つ
口セパラブルフラスコにN−メチルピロリドン(NM
P)150g、2,6-ナフタレンジカルボン酸10.0
gを入れ、100℃に加熱して2,6-ナフタレンジカル
ボン酸を完全に溶解させた。その後、DBU7.0gを
ゆっくりと滴下し、滴下終了後1時間撹拌しその後撹拌
を継続しながら徐々に室温まで冷却し、析出した塩を濾
過、トルエン洗浄し、80℃で真空乾燥させ、DBUと
2,6-ナフタレンジカルボン酸の塩(以下DBU-2,6
-NDCと略す)を得た。
【0019】(合成例5)冷却管をつけた500ml3つ
口セパラブルフラスコにテトラヒドロフラン300g、
1,4-ナフタレンジカルボン酸20.0gを入れ、60
℃に加熱して1,4-ナフタレンジカルボン酸を完全に溶
解させた。その後、DBU14.1gをゆっくりと滴下
し、滴下終了後、析出した塩を濾過し、80℃で真空乾
燥させ、DBUと1,4-ナフタレンジカルボン酸の塩
(以下DBU-1,4-NDCと略す)を得た。
【0020】(合成例6)冷却管をつけた300ml3つ
口セパラブルフラスコにメタノール80g、東亜合成化
学工業(株)製ポリアクリル酸AC−10P 15.0g
を入れ、溶解したところでDBU31.7gをゆっくり
と滴下した。滴下終了後1時間反応させたところで10
0℃に加熱し、メタノール45gを留出させ反応物を濃
縮した後、バットに移し、100℃で真空乾燥し、DB
Uとポリアクリル酸の塩(以下DBU−PAと略す)を
得た。
【0021】(合成例7)冷却管をつけた300ml3つ
口セパラブルフラスコにトリメリット酸55g、DBU
39.8gを入れ3時間かけて160℃にした後30分
間反応させ、内容物をバットに移し、デシケーター中で
放冷し褐色レジン状のDBUとトリメリット酸の塩(以
下DBU−TMAと略す)を得た。
【0022】(実施例1) (1)数平均分子量500、軟化点95℃、水酸基当量
104のフェノールノボラック(住友デュレズ(株)製
PR−51714)3.5g、合成例1で得たDBU−
TPA 3.15g(この中にDBUが1.5g含まれ
る)を乳鉢で混合し、窒素雰囲気下、10℃/分の昇温
速度でDSC測定を実施した。その結果、発熱開始温度
は80.3℃であった。
【0023】(2)軟化点が65℃でエポキシ当量21
0のオルソクレゾールノボラックエポキシ(日本化薬
(株)製EOCN−1025−65)67部(以下重量
部をすべて部と略す)、軟化点が105℃で水酸基当量
104のフェノールノボラック(住友デュレズ(株)製
PR−51470)33部、硬化促進剤として合成例1
で得たDBU−TPA1.7部、溶融シリカ300部、
カルナバワックス2部を配合し、熱ロールで85℃5分
間混練した。このときの材料の実測温度は71℃であっ
た。得られた成形材料のトランスファー成形による17
5℃のスパイラルフローは75cm、175℃60秒成形
におけるバーコール硬度は82であった。なお、スパイ
ラルフローは流動性のパラメーターであり、値が大きい
方が流れ性がよい。またバーコール硬度は硬化性のパラ
メーターであり、値の大きい方が硬化性がよい。
【0024】次にこの材料の25℃、6ケ月間保存後の
スパイラルフローを測定した。その結果、スパイラルフ
ローは71cmであり、フロー残存率(25℃6ケ月間
保存後フロー/初期フロー×100(%))は95%で
あった。
【0025】(実施例2) (1)実施例1の(1)のDBU−TPA 3.15g
を合成例2で得たDBU−NBA 3.1gに替える以
外はすべて実施例1の(1)と同様の操作でDSC測定
を実施したところ、発熱開始温度は72.3℃であっ
た。 (2)実施例1の(2)のDBU−TPA 1.7部に
替えて、DBU−NBA2.2部を用いる以外はすべて
実施例1の(2)と同様の操作で材料化した。この材料
のスパイラルフローは85cm、バーコール硬度は74で
あった。また、25℃6ケ月間保存後のスパイラルフロ
ーは77cmで、フロー残存率は91%であった。
【0026】(実施例3) (1)実施例1の(1)のDBU−TPA 3.15g
を合成例3で得たDBU−PMA 4.0gに替える以
外はすべて実施例1の(1)と同様の操作でDSC測定
を実施したところ、発熱開始温度は80.3℃であっ
た。 (2)実施例1の(2)のDBU−TPA 1.7部に
替えて、DBU−PMA4.0部を用いる以外はすべて
実施例1の(2)と同様の操作で材料化した。この材料
のスパイラルフローは78cm、バーコール硬度は85で
あった。また、25℃6ケ月間保存後のスパイラルフロ
ーは75cmで、フロー残存率は96%であった。
【0027】(実施例4) (1)実施例1の(1)のDBU−TPA 3.15g
を合成例4で得たDBU-2,6-NDC 3.6gに替え
る以外はすべて実施例1の(1)と同様の操作でDSC
測定を実施したところ、発熱開始温度は92.4℃であ
った。 (2)実施例1の(2)のDBU−TPA 1.7部に
替えて、DBU-2,6-NDC 1.9g部を用いる以外
はすべて実施例1の(2)と同様の操作で材料化した。
この材料のスパイラルフローは82cm、バーコール硬度
は86であった。また、25℃6ケ月間保存後のスパイ
ラルフローは81cmで、フロー残存率は99%であっ
た。
【0028】(実施例5) (1)実施例1の(1)のDBU−TPA 3.15g
を合成例5で得たDBU-1,4-NDC 3.6gに替え
る以外はすべて実施例1の(1)と同様の操作でDSC
測定を実施したところ、発熱開始温度は78.0℃であ
った。 (2)実施例1の(2)のDBU−TPA 1.7部に
替えて、DBU-1,4-NDC 1.9g部を用いる以外
はすべて実施例1の(2)と同様の操作で材料化した。
この材料のスパイラルフローは77cm、バーコール硬度
は81であった。また、25℃6ケ月間保存後のスパイ
ラルフローは72cmで、フロー残存率は94%であっ
た。
【0029】(実施例6) (1)実施例1の(1)のDBU−TPA 3.15g
を合成例6で得たDBU−PA 2.2gに替える以外
はすべて実施例1の(1)と同様の操作でDSC測定を
実施したところ、発熱開始温度は81.0℃であった。 (2)実施例1の(2)のDBU−TPA 1.7部に
替えて、DBU−PA2.4部を用いる以外はすべて実
施例1の(2)と同様の操作で材料化した。この材料の
スパイラルフローは73cm、バーコール硬度は84であ
った。また、25℃6ケ月間保存後のスパイラルフロー
は71cmで、フロー残存率は97%であった。
【0030】(実施例7)ビフェニル型エポキシ(油化
シェルエポキシ(株)製YX−4000H)67部、軟化
点が95℃、水酸基当量103のフェノールノボラック
(住友デュレズ(株)製PR−51714)33部、硬化
促進剤として合成例1で得たDBU−TPA3.4部、
溶融シリカ2300部を使用する以外は実施例1の
(2)と同様の操作で材料化した。この材料のスパイラ
ルフローは52cm、60秒のバーコール硬度は63であ
った。また、25℃6ケ月間保存後のスパイラルフロー
は49cmで、フロー残存率は94%であった。
【0031】(比較例1) (1)実施例1の(1)のDBU−TPA 3.15g
をDBU 1.5gに替える以外はすべて実施例1の
(1)と同様の操作でDSC測定を実施したところ、発
熱開始温度は63.1℃であった。 (2) 実施例1の(2)のDBU−TPA 1.7部
に替えて、DBU 0.8部を用いる以外はすべて実施
例1の(2)と同様の操作で材料化した。この材料のス
パイラルフローは76cm、バーコール硬度は71であっ
た。また、25℃6ケ月間保存後のスパイラルフローは
53cmで、フロー残存率は70%であった。
【0032】(比較例2)実施例1の(2)のオルソク
レゾールノボラックエポキシ67部、フェノールノボラ
ック33部に替えて、オルソクレゾールノボラックエポ
キシ30部、フェノールノボラック70部使用する以外
はすべて実施例1と同様の操作で材料化した。この材料
のスパイラルフローを測定しようとしたが、硬化不良で
測定不能であった。
【0033】(比較例3)実施例1の(2)の硬化促進
剤DBU−TPA1.7部に替えて、硬化促進剤にDB
U−TPAを30部使用する以外はすべて実施例1と同
様の操作で材料化したが、硬化が速すぎ成形不能であっ
た。
【0034】(比較例4)実施例1の(2)の溶融シリ
カ300部に替えて、溶融シリカを3000部使用する
以外はすべて実施例1の(2)と同様の操作で材料化し
たが、流動性がほとんどなく成形不能であった。
【0035】(比較例5) (1)実施例1の(1)のDBU−TPA 3.15g
を合成例7で得たDBU−TMA 3.6gに替える以
外はすべて実施例1の(1)と同様の操作でDSC測定
を実施したところ、発熱開始温度は64.2℃であっ
た。 (2) 実施例1の(2)のDBU−TPA 1.7部
に替えて、DBU−TMA 3.3部を用いる以外はす
べて実施例1の(2)と同様の操作で材料化した。この
材料のスパイラルフローは83cm、バーコール硬度は8
0であった。また、25℃6ケ月間保存後のスパイラル
フローは62cmで、フロー残存率は75%であった。
【0036】実施例1〜7、比較例1〜5の結果をまと
めて表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明による樹脂組成物は硬化性に優
れ、かつ常温における保存性が非常によく、本発明によ
る樹脂組成物を電子、電気部品用材料として用いれば、
冷蔵保存、冷蔵輸送が不要になるなど産業へのメリット
は大きい。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1分子内にエポキシ基を2個以上有する
    エポキシ樹脂(A)と1分子内にフェノール性水酸基を
    2個以上有するフェノール樹脂(B)において、エポキ
    シ基のフェノール性水酸基に対する当量比が0.5以上
    2以下であり、更に硬化促進剤として、1,8−ジアザ
    ビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(以下DBUと
    略す)とこのDBUにプロトンを少なくとも1個与えて
    DBUとイオン対を形成する有機化合物(C)とからな
    る塩(D)であって、しかもこの塩(D)は数平均分子
    量500、軟化点95℃、水酸基当量104のフェノー
    ルノボラック70重量部に対し、DBUが30重量部の
    割合になるように、このフェノールノボラックと塩
    (D)を混合し、10℃/分の昇温速度で示差走査熱量
    測定を実施したときの発熱開始温度が70℃以上となる
    塩として定義されるものであり、この塩(D)を、
    (A)+(B)100重量部に対し、0.5重量部以上
    20重量部以下含有し、更に無機充填剤(E)が(A)
    +(B)100重量部に対し、40重量部以上2400
    重量部以下含有されてなる樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1の有機化合物(C)がテレフタ
    ル酸である請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1の有機化合物(C)がピロメリ
    ット酸である請求項1記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1の有機化合物(C)が2,6-ナ
    フタレンジカルボン酸である請求項1記載の樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 請求項1の有機化合物(C)が1,4-ナ
    フタレンジカルボン酸である請求項1記載の樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】 請求項1の有機化合物(C)がポリアク
    リル酸である請求項1記載の樹脂組成物。
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