JPH08327890A - カメラ用測距装置 - Google Patents

カメラ用測距装置

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JPH08327890A
JPH08327890A JP7128292A JP12829295A JPH08327890A JP H08327890 A JPH08327890 A JP H08327890A JP 7128292 A JP7128292 A JP 7128292A JP 12829295 A JP12829295 A JP 12829295A JP H08327890 A JPH08327890 A JP H08327890A
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顕 伊藤
Hiroyuki Saito
浩幸 斉藤
Akiyo Miyata
晃代 宮田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カメラ用測距装置の測距精度を向上させるた
めのものである。 【構成】 被写体へパルス光を照射する投光手段10
と、前記投光手段の照射光が被写体で反射する光を受光
する受光手段3と、前記受光手段の出力電流を電圧に変
換する電流電圧変換回路20、30と、前記電流電圧変
換回路の出力信号を増幅する増幅回路40、50と、前
記増幅回路の出力信号を積分する積分回路60と、前記
積分回路の出力信号のレベルを基準電圧と比較して判定
するレベル判定回路70と、前記投光手段10の投光時
と非投光時とで前記基準電圧を切り換え、前記レベル判
定回路の出力から前記被写体までの距離を演算する演算
回路80とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカメラ等の測距装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から積分回路を使った投受光タイプ
のさまざまな測距装置が提案されているが、これらは投
光回路をあらかじめ決められた回数(あるいは時間)だ
け動作させ、その積分電圧をA/D変換して被写体まで
の距離を算出していた。このような測距装置では、積分
コンデンサの端子間電圧をデジタル信号に変換するため
にコンパレータを複数個必要とし(たとえば特開平3−
119307に示される)、しかも分解能はコンパレー
タの数に比例するため、測距精度を上げようとすれば回
路も複雑かつ大規模になり高価なものとなっていた。
【0003】そのため、積分コンデンサの端子間電圧を
デジタル信号に変換しないで遠距離側及び近距離側の投
光回数を用いて被写体までの距離を算出するという方法
を行ない(例えば特開平6−194567に示され
る)、分解能を上げられるようになった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構成の回
路では、常に所定の基準電圧と積分電圧の比較を行って
いる。投光部の発光期間中や積分時間中は回路のノイズ
源となりやすい制御部電源用の昇圧部を停止させ、回路
の誤動作を防ぐことが考えられているが、非発光時に
は、この昇圧部などのノイズにより積分を行っていない
のに比較演算を誤るといった影響を受ける場合が生じて
いた。
【0005】そこで本発明においては、回路のノイズの
影響を受けることなく、精度の高い測距を行うカメラ用
測距装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、本発明では、被写体へパルス光を照射する投光手段
と、前記投光手段の照射光が被写体で反射する光を受光
する受光手段と、前記受光手段の出力電流を電圧に変換
する電流電圧変換回路と、前記電流電圧変換回路の出力
信号を増幅する増幅回路と、前記増幅回路の出力信号を
積分する積分回路と、前記積分回路の出力信号のレベル
を基準電圧と比較して判定するレベル判定回路と、前記
投光手段の投光時と非投光時とで前記基準電圧を切り換
える制御手段と、前記レベル判定回路の出力から前記被
写体までの距離を演算する演算回路とを備えている。
【0007】
【作用】投光部が発光していない時に、測定信号を比較
するコンパレータの基準電圧を所定電圧だけ上昇させ
る。これにより、ノイズによる影響を受けないようにな
る。
【0008】
【実施例】本発明の構成を図1に基づいて説明する。図
1において、CPU80は後述するROM82に格納さ
れたプログラムやデータに基づいて演算や他の回路の制
御を行う。CPU80には、演算や一時的な記憶に使用
され、後述のカウント値N1やN2あるいは無限遠フラ
グFiや至近フラグFcを保存するためのランダム・ア
クセス・メモリ(以下RAMという)81と、プログラ
ムやデータを保持するリード・オンリ・メモリ(以下R
OMという)82が内蔵されている。また、CPU80
の周囲には、タイミングを作るためのタイマ85、タイ
マ85の動作開始および停止を行うT型フリップフロッ
プ86、撮影者が撮影動作を行うためのレリーズスイッ
チ87が外付けされている。
【0009】投光回路10はIRED14を駆動するた
めの駆動回路であり、トランジスタ11、ベース抵抗1
2、コレクタ抵抗13およびIRED14からなる。C
PU80が投光信号を出力するとIRED14は発光す
る。発光した光は投光レンズ1を通り、不図示の被写体
によってその一部を反射され、反射した光の一部は受光
レンズ2を通ってPSD3に入射する。実際にはIRE
D14はパルス駆動される。
【0010】第1の電流電圧変換回路20、第2の電流
電圧変換回路30はPSD3と一体となって受光回路を
構成する。PSD3は光信号が入射すると、その強度と
入射位置に応じた電流を第1の電流電圧変換回路20と
第2の電流電圧変換回路30に出力する。第1の電流電
圧変換回路20はアンプ21と帰還抵抗22で構成され
た、入力電流に比例した電圧を出力する回路であり、第
2の電流電圧変換回路30はアンプ31と帰還抵抗32
とを持ち、第1の電流電圧変換回路20と同じ構成で、
信号電流に応じた電圧が出力され、スイッチ4に導かれ
る。
【0011】スイッチ4は第1の電流電圧変換回路20
と第2の電流電圧変換回路30のいずれかの出力を後段
の回路に伝える役割を持ち、その状態はCPU80が制
御する。遠距離側の測距を行うときは第1の電流電圧変
換回路20、近距離側の測距を行うときは第2の電流電
圧変換回路30側にオンする。
【0012】増幅回路40と増幅回路50はゲイン切換
の可能な増幅回路である。これらの回路は同様な構成な
ので、増幅回路40のみを詳しく説明する。増幅回路4
0の前にはカップリングコンデンサ5が接続され、入力
信号の直流分はここでカットされる。増幅回路40はア
ンプ41と3個の帰還抵抗で構成された、入力信号をあ
る一定のゲインで増幅する回路である。回路中にスイッ
チ46とスイッチ47という2つのスイッチを持ってお
り、これらのスイッチはCPU80によってオン/オフ
を制御できる。スイッチ46は帰還抵抗45を、スイッ
チ47は帰還抵抗44および帰還抵抗45をそれぞれオ
ン/オフするので、これらのスイッチの状態によりアン
プ41のゲインが段階的に変化する。信号電流は、この
変化したゲインに応じて電圧に変換され、後段の回路に
出力される。
【0013】増幅回路50も同様な構成で、CPU80
はスイッチ56とスイッチ57を操作して適切なゲイン
を設定し、それにしたがって増幅回路40の出力した信
号の増幅が行われる。増幅回路50の出力信号はスイッ
チ7を経て後段の積分回路60に出力される。
【0014】積分回路60はアンプ61、入力抵抗6
2、積分コンデンサ63、スイッチ64、電圧ホロワ6
5で構成された、入力電圧を時間積分するための回路で
ある。スイッチ64はCPU80により制御され、積分
コンデンサ63に残っている電荷を放電する。スイッチ
7がオンしている期間だけ、積分コンデンサ63には入
力信号の時間積分値が電荷として貯えられる。この積分
コンデンサ63の端子間電圧は電圧ホロワ65を経てレ
ベル判定回路70に出力される。
【0015】レベル判定回路70はコンパレータ71と
スイッチ72、および基準電源73、74、75、7
6、77からなり、積分回路60の出力をスイッチ72
によって選択される基準電源73〜77のいずれかと比
較し、結果をCPU80に出力する。
【0016】昇圧回路90はチョッパ型の昇圧回路であ
り、CPU80から送出されるクロック信号に応じて昇
圧を開始または停止する。CPU80は電圧検出回路9
1の出力から、昇圧電圧が低いときには昇圧回路90に
クロック信号を送出して昇圧を行い、適正な電圧に達し
た時点でクロック信号の送出を停止する。しかし、後に
説明するように、投光回路10の動作中はノイズの影響
を受けて測距の精度が悪化するおそれがあるため、この
期間だけは昇圧を無条件に停止する。投光回路10の動
作期間は通常100マイクロ秒前後であり、投光回路1
0が動作を終えてから次の動作に入るまでには数ミリ秒
かかるため、投光回路10の動作による昇圧電圧の低下
がCPU80の動作に悪影響をおよぼすことは少ない。
【0017】次に本発明の実施例の回路の動作について
説明する。この測距ルーチンに入ると、まず図1内のす
べての回路の電源をオンする。次にCPU80はRAM
81の内容をクリアし、増幅回路40と増幅回路50の
ゲインを決定する。このゲイン決定の動作の中で被写体
がある距離未満の位置にあると判定された場合はRAM
81中の至近フラグFcがセットされるので、その場合
は測距を行わずに至近と判定する。その後第1の電流電
圧変換回路20での測距が行われ、カウント値N1がR
AM81に保存される。この遠距離側の測距動作中に被
写体がある距離以上の位置にあると判定された場合はR
AM81中の無限遠フラグFiがセットされるので、そ
の場合は無限遠と判定する。さらにその後第2の電流電
圧変換回路30での測距が行われ、カウント値N2がR
AM81に保存される。以上で測距動作が終了すると、
無限遠フラグFiがセットされていれば無限遠、至近フ
ラグFcがセットされていれば至近、いずれでもなけれ
ばRAM81に保存されているカウント値N1とカウン
ト値N2を用いて、次のような値Xを算出する。
【0018】X=N1/(N1+N2) この値Xによって定まるあらかじめ決められたROM8
2のアドレスを参照することにより、被写体までの距離
Dを求める。これは図6に示す値Xから距離Dを求める
ことに等しい。距離Dが求まると、CPU80はモータ
83を動作させ、撮影レンズ84を合焦位置まで駆動し
たうえで、最後に測距回路の電源をオフして、このルー
チンを抜ける。
【0019】次に、増幅回路40と増幅回路50のゲイ
ン決定の動作を図2を使って詳しく説明する。最初にC
PU80によってスイッチ4を第1の電流電圧変換回路
20側にオンし、カウント値Nsを0にクリアする。次
にスイッチ64をオンし、積分コンデンサ63にたまっ
ている電荷を放電させる(図2のa)。電荷を放電した
後、スイッチ64をオフし、そしてカウンタリセット信
号CRを発生してカウント値Neを0にクリアする(図
2のb)。そしてCPU80は投光回路10を動作さ
せ、投光を開始する(図2のc)。投光開始に伴う各ア
ンプの立ち上り時間の確保と電源変動の影響とを軽減す
るため、投光後時間T1を経過してから積分回路60を
時間T2の間だけ動作させる(図2のd)。それが終わ
ると投光・積分を停止して、時間T3の間だけ待機する
(図2のe)。その間にカウントアップ信号CUを発生
し、カウント値Neに1を加える(図2のf)。
【0020】この動作を10回にわたって繰り返した
後、スイッチ7をオフして積分コンデンサ63の端子間
電圧すなわち積分電圧Viを電圧V0と比較し(図2の
g)、積分電圧Viが電圧V0よりも大きければスイッ
チ46をオンする(図2のh)。これによってゲインは
一段階小さくなり、CPU80はカウント値Nsに1を
加えることによりゲインの大きさを記憶する。以下同様
に、積分動作と比較演算とをくり返し、なおも積分電圧
Viが電圧V0よりも大きければスイッチ56、スイッ
チ47、スイッチ57の順でオンし、順次ゲインを下げ
るとともにカウント値Nsを加算する。もしもすべての
スイッチをオンしても積分電圧Viが電圧V0よりも大
きければ至近フラグFcをセットする。以上の動作によ
り、増幅回路全体としてのゲインが定まる。図3では、
スイッチ57をオンした時点で積分電圧Viが電圧V0
を下回った場合を示した。
【0021】次に、第1の電流電圧変換回路20による
測距動作を図4に基づいて詳しく説明する。最初にスイ
ッチ4を第1の電流電圧変換回路20側にオンする。次
にスイッチ64をオンし、積分コンデンサ63にたまっ
ている電荷を放電してからスイッチ64をオフする(図
4のa)。そしてカウント値Nmを0にクリアする(図
4のb)。基準電圧は、投光時には電圧V1L、非投光
時には電圧V1Hにそれぞれ設定する。積分電圧Viが
電圧V1Lを越えた時点で、投光を繰り返しながらタイ
マ85を動作させる。この時点以降、基準電圧として、
投光時には電圧V2L、非投光時には電圧V2Hをそれ
ぞれ設定する。投光を繰り返しながらカウント値Nmを
カウントし、積分電圧Viが電圧V2Lに達した時点で
投光および積分動作を終了し、このときタイマ85に残
された値をRAM81中のカウント値N1に保存する。
もしも被写体までの距離が遠くて700回だけ投光して
も電圧V2Lに達しない場合は無限遠と判断し、RAM
81中の無限遠フラグFiをセットして終了する。
【0022】次に、第2の電流電圧変換回路30による
測距を同様に行う。最初にスイッチ64をオンし、積分
コンデンサ63にたまっている電荷を放電してからスイ
ッチ64をオフする。そしてカウント値Nmを0にクリ
アする。基準電圧は、投光時には電圧V1L、非投光時
には電圧V1Hにそれぞれ設定する。積分電圧Viが電
圧V1Lを越えた時点で、投光を繰り返しながらタイマ
85を動作させる。続いて第1の電流電圧変換回路20
と同様、投光を繰り返しながらカウント値Nmをカウン
トし、積分電圧Viが電圧V2Lに達した時点で投光お
よび積分動作を終了する。このときRAM81に残され
たカウント値N2が投光回数となる。もしも被写体まで
の距離が遠くて300回だけ投光しても電圧V2Lに達
しない場合は無限遠と判断し、測距終了時にRAM81
中の無限遠フラグFiをセットして終了する。
【0023】図5にゲイン決定開始から測距終了までの
一連の動作を示した。この例ではスイッチ46〜スイッ
チ57までのすべてのスイッチがオンし、ゲインは最小
となっている。その状態で測距を行い、無限遠と判断さ
れることなくカウント値N1、N2を求めている。
【0024】以上が本実施例における回路の動作であ
る。以上の動作をフローチャートで表わすと図7〜図1
0のようになる。まず、メインルーチンを図7に基づい
て説明する。この測距ルーチンに入ると、CPU80は
測距回路全体の電源をオンし(#001)、スイッチの
設定を初期化し(#002)、変数やフラグを初期化す
る(#003)。次に増幅回路40と増幅回路50のゲ
インを決定し(#004)、至近フラグFcの状態を確
認し(#005)、もしセットされていれば値Xを1と
して(#006)、#013にジャンプする。そして第
1の電流電圧変換回路20での測距を行なってカウント
値N1を算出し(#007)、無限遠フラグFiの状態
を確認し(#008)、もしセットされていれば値Xを
0.5として(#009)、#013にジャンプする。
同様に第2の電流電圧変換回路30での測距を行なって
カウント値N2を算出し(#010)、無限遠フラグF
iの状態を確認し(#011)、もしセットされていれ
ば値Xを0.5として(#009)、#013にジャン
プする(#008)。それからサブルーチン#007と
#010の操作でRAM81に保存されているカウント
値N1とカウント値N2を読み出して値Xを算出する
(#012)。その結果無限遠フラグFiがセットされ
ていれば無限遠、至近フラグFcがセットされていれば
至近、それ以外では値Xをオフセット値とするROM8
2の所定のアドレス(図6に示す)を参照して、被写体
までの距離Dを求める(#013)。最後に、距離Dに
対応する位置まで撮影レンズ84を駆動したうえで(#
014)、測距回路の電源をオフし(#015)、この
ルーチンを抜ける。
【0025】次に、各サブルーチン内での動作を説明す
る。まず、後段の増幅回路40および50のゲイン決定
のサブルーチンを図8に基づいて説明する。後段の増幅
回路のゲイン決定のサブルーチンに入ると、CPU80
はスイッチ4を第1の電流電圧変換回路20側にオン、
基準電圧を電圧V0に設定し(#101)、スイッチ6
4を一瞬オンし積分コンデンサ63にたまっている電荷
を放電させて(#102)、カウント値Nsを0にクリ
アする(#103)。さらにカウント値Neを0にクリ
アし(#104)、続いてCPU80は昇圧回路90へ
のクロック送出を停止したうえで投光回路10を動作さ
せ(#105)、時間T1だけ待機してから(#10
6)、スイッチ7をオンし積分動作をしながら(#10
7)、時間T2だけ待機する(#108)。この間積分
コンデンサ63には電荷が貯えられる。それから投光回
路10の動作を止めて投光動作を終了し、スイッチ7を
オフし積分動作を終え(#109)、昇圧回路90への
クロック送出を再開したうえで時間T3だけ待機し(#
110)、この間にカウント値Neに1を加える(#1
11)。カウント値Neが10回未満ならば#105に
ジャンプする(#112)。カウント値Neが10回以
上ならばCPU80は積分電圧Viを電圧V0と比較し
(#113)、積分電圧Viの方が小さければメインル
ーチンに戻る。
【0026】積分電圧Viの方が大きかった場合、CP
U80はまずカウント値Nsが0ならば(#114)、
スイッチ46をオンし(#115)、#122にジャン
プする。カウント値Nsが1ならば(#116)、スイ
ッチ56をオンし(#117)、#122にジャンプす
る。カウント値Nsが2ならば(#118)、スイッチ
47をオンし(#119)、アンプ41のゲインをより
小さくしてから、#122にジャンプする。カウント値
Nsが3ならば(#120)、スイッチ57をオンし
(#121)、#122にジャンプする。カウント値N
sが0〜3のいずれでもなければRAM81中の至近フ
ラグFcをセットし(#123)、このサブルーチンを
抜けメインルーチンに戻る。#122ではカウント値N
sに1を加え、#104に戻る。
【0027】次に、カウント値N1の算出のサブルーチ
ンを図9に基づいて説明する。このサブルーチンに入る
と、CPU80はスイッチ4を第1の電流電圧変換回路
20側にオンし、スイッチ72を基準電源75に接続す
る(#201)。そしてスイッチ64をオンし積分コン
デンサ63にたまっている電荷を放電させる(#20
2)。次にフラグをすべてリセットし、カウント値Nm
を0にクリアし(#203)、スイッチ72を基準電源
74に接続して基準電圧Vrを電圧V1Lとする(#2
04)。続いてCPU80は昇圧回路90へのクロック
送出を中断し昇圧を停止したうえで(#205)、投光
回路10を動作し被写体に対して投光を開始する(#2
06)。そして時間T1だけ待機する(#207)。
【0028】時間T1が経過してタイマ85がタイムア
ップすると、スイッチ7をオンし積分動作を始める(#
208)。ここでタイマ動作フラグFtがセットされて
いるかどうかを検出し(#209)、セットされていな
ければ#221にジャンプする。タイマ動作フラグFt
がセットされていれば、スイッチ72を基準電源74に
接続して基準電圧Vrを電圧V1Lとする(#21
0)。
【0029】この間積分コンデンサ63には電荷が貯え
られるので、CPU80は出力電圧Voを検出し、出力
電圧VoがHレベルならば#220にジャンプする(#
211)。出力電圧VoがLレベルならば、#208か
ら時間T2が経過するまで#211の検出動作を繰り返
す(#212)。#208から時間T2を経過すると投
光回路10の動作を止めて投光動作を終了し、スイッチ
7をオフし積分動作を終え(#213)、スイッチ72
を基準電源75に接続して基準電圧Vrを電圧V1Hと
する(#214)。そして昇圧回路90へのクロック送
出を再開して昇圧を開始し(#215)、カウント値N
mに1を加え(#216)、その結果、カウント値Nm
が700に達していれば(#217)、無限遠フラグF
iをセットして終了する(#218)。カウント値Nm
が700未満であれば、CPU80は時間T3の間だけ
待機する(#219)。
【0030】#211において出力電圧VoがHレベル
の場合、図4のdのように積分コンデンサ63の端子間
電圧は電圧V1Lに達している。そこでタイマ動作フラ
グFtをセットし(#220)、基準電圧Vrを電圧V
2Lに接続する(#221)。
【0031】この間積分コンデンサ63には電荷が貯え
られるので、CPU80は出力電圧Voを検出し、出力
電圧VoがHレベルならば発光および積分を停止し(#
223)、タイマ85に残った値をRAM81中のカウ
ント値N1に代入して(#224)、このルーチンを抜
ける。出力電圧VoがLレベルならば、#208から時
間T2が経過するまで#222の検出動作を繰り返す
(#225)。#208から時間T2を経過すると投光
回路10の動作を止めて投光動作を終了し、スイッチ7
をオフし積分動作を終え(#226)、スイッチ72を
基準電源75に接続して基準電圧Vrを電圧V1Hとし
(#227)、#215に戻る。
【0032】次に、カウント値N2の算出のサブルーチ
ンを図10に基づいて説明する。このサブルーチンに入
ると、CPU80はスイッチ4を第1の電流電圧変換回
路20側にオンし、スイッチ72を基準電源75に接続
する(#301)。そしてスイッチ64をオンし積分コ
ンデンサ63にたまっている電荷を放電させる(#30
2)。次にフラグをすべてリセットし、カウント値Nm
を0にクリアし(#303)、スイッチ72を基準電源
74に接続して基準電圧Vrを電圧V1Lとする(#3
04)。続いてCPU80は昇圧回路90へのクロック
送出を中断し昇圧を停止したうえで(#305)、投光
回路10を動作し被写体に対して投光を開始する(#3
06)。そして時間T1だけ待機する(#307)。
【0033】時間T1が経過してタイマ85がタイムア
ップすると、スイッチ7をオンし積分動作を始める(#
308)。ここでタイマ動作フラグFtがセットされて
いるかどうかを検出し(#309)、セットされていな
ければ#321にジャンプする。タイマ動作フラグFt
がセットされていれば、スイッチ72を基準電源74に
接続して基準電圧Vrを電圧V1Lとする(#31
0)。
【0034】この間積分コンデンサ63には電荷が貯え
られるので、CPU80は出力電圧Voを検出し、出力
電圧VoがHレベルならば#326にジャンプする(#
311)。出力電圧VoがLレベルならば、#308か
ら時間T2が経過するまで#311の検出動作を繰り返
す(#312)。#308から時間T2を経過すると投
光回路10の動作を止めて投光動作を終了し、スイッチ
7をオフし積分動作を終え(#313)、スイッチ72
を基準電源75に接続して基準電圧Vrを電圧V1Hと
する(#314)。そして昇圧回路90へのクロック送
出を再開して昇圧を開始し(#315)、カウント値N
mに1を加え(#316)、その結果、カウント値Nm
が300に達していれば(#317)、無限遠フラグF
iをセットして終了する(#318)。カウント値Nm
が300未満であれば、CPU80は時間T3の間だけ
待機する(#319)。
【0035】#311において出力電圧VoがHレベル
の場合、図4のdのように積分コンデンサ63の端子間
電圧は電圧V1Lに達している。そこでタイマ動作フラ
グFtをセットし(#320)、基準電圧Vrを電圧V
2Lに接続する(#321)。
【0036】この間積分コンデンサ63には電荷が貯え
られるので、CPU80は出力電圧Voを検出し、出力
電圧VoがHレベルならば発光および積分を停止し(#
323)、タイマ85に残った値をRAM81中のカウ
ント値N2に代入して(#324)、このルーチンを抜
ける。出力電圧VoがLレベルならば、#308から時
間T2が経過するまで#322の検出動作を繰り返す
(#325)。#308から時間T2を経過すると投光
回路10の動作を止めて投光動作を終了し、スイッチ7
をオフし積分動作を終え(#326)、スイッチ72を
基準電源75に接続して基準電圧Vrを電圧V1Hとし
(#327)、#315に戻る。
【0037】このようにして求めたカウント値N1およ
びN2から値Xを算出し、被写体までの距離を求める。
積分電圧は、常にコンパレータによって所定の基準電圧
と比較されているが、発光・積分期間以外ではこの基準
電圧値を所定電圧だけ高く設定している。そのため、積
分動作以外の時間に回路のノイズ等の影響によりコンパ
レータの出力が反転するのを防いでいる。
【0038】上記の実施例では、レベル判定回路70の
基準電圧Vrを基準電源によって形成しているが、分圧
抵抗やトランジスタスイッチのオン・オフによって形成
してもよく、本発明の思想の範囲内で自由に変更が可能
である。
【0039】
【発明の効果】本発明の構成によれば、発光・積分時以
外は、積分回路の出力信号のレベルを判定するための基
準電圧を所定値だけ高く設定するため、回路のノイズ等
の影響を受けにくく、より精度の高い測距を行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す構成図。
【図2】本発明の実施例の積分動作を説明する動作図。
【図3】本発明の実施例の増幅回路40と50のゲイン
決定の方法を説明する動作図。
【図4】本発明の実施例のカウント値N1およびN2の
算出方法を説明する動作図。
【図5】本発明の実施例のゲイン決定開始から測距終了
までの一連の動作を説明する動作図。
【図6】本発明の実施例の値Xから距離を求めるROM
82上のテーブル。
【図7】本発明の実施例の動作を示すフローチャート。
【図8】図7のフローチャートの後段アンプのゲイン決
定の部分のサブルーチンを示すフローチャート。
【図9】図7のフローチャートの第1の電流電圧変換回
路20による測距の部分のサブルーチンを示すフローチ
ャート。
【図10】図7のフローチャートの第2の電流電圧変換
回路30による測距の部分のサブルーチンを示すフロー
チャート。
【符号の説明】
14 IRED 3 PSD 20、30 電流電圧変換回路 40、50 増幅回路 60 積分回路 V1L、V1H、V2L、V2H 基準電圧 80 演算回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体へパルス光を照射する投光手段
    と、前記投光手段の照射光が被写体で反射する光を受光
    する受光手段と、前記受光手段の出力電流を電圧に変換
    する電流電圧変換回路と、前記電流電圧変換回路の出力
    信号を増幅する増幅回路と、前記増幅回路の出力信号を
    積分する積分回路と、前記積分回路の出力信号のレベル
    を基準電圧と比較して判定するレベル判定回路と、前記
    投光手段の投光時と非投光時とで前記基準電圧を切り換
    える制御手段と、前記レベル判定回路の出力から前記被
    写体までの距離を演算する演算回路とを有することを特
    徴とするカメラ用測距装置。
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