JPH08327659A - プローブ構造 - Google Patents

プローブ構造

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JPH08327659A
JPH08327659A JP7134253A JP13425395A JPH08327659A JP H08327659 A JPH08327659 A JP H08327659A JP 7134253 A JP7134253 A JP 7134253A JP 13425395 A JP13425395 A JP 13425395A JP H08327659 A JPH08327659 A JP H08327659A
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contact
bump
probe structure
insulating film
opening
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JP7134253A
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English (en)
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Hitoshi Ishizaka
整 石坂
Masakazu Sugimoto
正和 杉本
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バンプ接点を有する検査対象物に対する接触
試験、特にバーンインテストにおいて、バンプ接点の高
さにばらつきがあっても、容易に電気的接続を行えるよ
うにし、圧接によるバンプ接点の変形を抑制し、接触す
る必要のないバンプ接点に対する接触圧力を減じ得る構
造とし、全体にかかる圧力を減少させたプローブ構造を
提供すること。 【構成】 可撓性を有する絶縁性フィルム1の一方の面
側に設けられた接触部3と、該絶縁性フィルムのいずれ
かの面に設けられた回路パターンとを導通させてなる面
状のプローブ構造である。接触部は、接触対象であるバ
ンプ接点のうち接触する必要のあるバンプ接点B1だけ
に対応する位置に設けられ、検査する必要のないバンプ
接点B2に対応する位置には、検査時にそのバンプ接点
を変形させないような開口部6が絶縁性フィルムに設け
られる。接触部には、バンプ接点がはまり込んで環状に
接触するように、開口部4が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バンプ接点を電極とし
て有する検査対象物との接触に好適なプローブ構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の動向は、小型化、軽量
化が加速的に発達しているということと、LSIの発展
により動作の高速化がなされていることが挙げられる。
まず、小型化、軽量化については、LSIの集積度の向
上、高機能化に加え、LSIパッケージの小型化も大き
く貢献している。そして、高速化については、信号ライ
ンの短尺化により実現しようとする動きが見られる。特
にLSIから外部の端子までの距離を最も短くできるベ
アチップ実装に注目が集まっている。
【0003】また、従来における半導体素子の検査は、
主として、パッケージ化された後バーンインテストを行
い、半導体素子の良否を判定するものであった。バーン
インテストは、厳しい温度条件下における素子の動作試
験である。このため、不良となった半導体素子では、素
子そのもののコストに加えて、パッケージコストが無駄
となっていた。特にマルチチップモジュールなどのよう
に複数の半導体素子を使用する半導体装置においては、
チップをパッケージ化したのちに実装しバーンインテス
トを行うため、複数のチップのうちひとつでも不良が発
生した場合、良品であるチップも再利用できない場合も
多く、コスト的にデメリットが大きかった。これらの問
題を解決するため、ベアチップの状態で良否を判定する
ベアチップバーンインテストが考案され、前述したマル
チチップモジュールなどの場合にもコスト的に非常に大
きなメリットとなった。このベアチップバーンインテス
トの後、良品と判定されたチップは、多くの場合、パッ
ケージ化されて電子機器に実装される。
【0004】一方、ベアチップバーンインテストの後、
ベアチップのまま実装しやすいように、電極パッド上に
外部回路と接続するためのバンプ接点が予め形成されて
いる半導体素子が存在する。バンプ接点は、接触対象物
との電気的な接触のために導電性物質で形成された突起
状接点である。以下、上記のような、バンプ接点を電極
パッド上に有する半導体素子を単に「バンプ付きチッ
プ」という。バンプ付きチップは、従来のアルミ電極パ
ッドをもったチップのようにワイヤーボンドを利用した
接続は必要なく、フリップチップボンダーと言われる専
用の実装機器を使用して、全電極が一括して外部回路の
電極上に接続されるため、多数の電極を有するチップで
も非常に高速に実装することが可能となる。バンプ付き
チップの実装に際しては、チップに形成されたバンプ接
点が画像認識装置で処理されてチップの位置が確認さ
れ、バンプ接点と、実装対象となる外部回路の電極との
相対位置が正確に決定されて実装される。バンプ付きチ
ップに使われるバンプ接点の金属材料は、様々なバリア
層以外は半田を用いることが多く、リフロー炉などに通
して実装する。
【0005】バンプ付きチップに対する従来のベアチッ
プバーンインテストの方法としては、特開平5−826
16号公報に記載されているように、バンプ付きチップ
の半田バンプをいったん溶融させてテストプローブの回
路に接合し、バーンインテストを行い、テスト後、チッ
プとテストプローブとをそれらの接合部で機械的に剥離
するという方法がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
テスト方法では、プローブ構造の基板であるチップキャ
リアとしてセラミック基板を使用している。セラミック
基板は、平面性に富んでいる反面、チップのバンプ接点
の高さにばらつきがあり、複数のバンプ接点とテストプ
ローブの回路とを多点同時にコンタクトするためには、
バンプ接点を溶融、変形させて高さのばらつきを吸収す
る必要がある。また、ベアチップバーンインテストでテ
ストプローブにバンプ接点が溶融接続された後、これら
を機械的に剥離すると、バンプ接点は初期の形状から変
形したものとなる。この変形によって、前述した画像認
識装置を用いた形状の自動認識ができなくなるという問
題がある。このような問題を解決するために、変形した
バンプ接点を一度リフロー炉にて整形しなおすことが行
われる。
【0007】従って、上記のような方法では、テストプ
ローブの回路と好適に接続するためにバンプ接点を溶融
する接続工程、チップとテストプローブとを機械的に剥
離する工程、そしてバンプ接点を整形する工程と多くの
工程を要し、検査コストが高くつくという問題があっ
た。またさらには、ベアチップバーンインテストに加え
て、リフロー炉で整形するため、チップが熱的ダメージ
を受けることが問題となっていた。
【0008】本発明の目的は、バンプ接点を有する検査
対象物に対する電気的な接触試験、特にバーンインテス
トにおいて、高さにばらつきのある複数のバンプ接点で
あっても、圧接により容易に電気的接続をおこなえるよ
うにし、かつ、バンプ接点がその圧接によって変形する
ことを抑制すると共に、接触する必要のないバンプ接点
に対する接触圧力を減じ得る構造とし、全体にかかる圧
力を減少させることを可能とするプローブ構造を提供す
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のプローブ構造
は、次の特徴を有するものである。 (1)可撓性を有する絶縁性フィルムの一方の面側に設
けられた接触部と、該絶縁性フィルムのいずれかの面に
設けられた回路パターンとを導通させてなる面状のプロ
ーブ構造であって、接触部は、検査対象物上の接触対象
であるバンプ接点のうち接触する必要のあるバンプ接点
だけに対応する位置に設けられるものであり、検査する
必要のないバンプ接点に対応する位置には、検査時にそ
のバンプ接点を変形させないような凹部または貫通孔に
よる開口部が絶縁性フィルムに設けられたものであるこ
とを特徴とするプローブ構造。 (2)接触部と回路パターンとが絶縁性フィルムの同じ
面に設けられ、接触部が回路パターンの一部である電極
パッドとして設けられたものであって、電極パッドに
は、バンプ接点が所望の深さまではまり込んで環状に接
触するような、凹部または貫通孔による開口部が設けら
れたものである上記(1)記載のプローブ構造。 (3)開口部が貫通孔によるものであって、その貫通孔
の底面に露出した絶縁性フィルムには、検査時にそのバ
ンプ接点を変形させないような凹部または貫通孔がさら
に設けられたものである上記(2)記載のプローブ構
造。 (4)開口部が、電極パッド表面から深くなるに従って
内径が小さくなるテーパ形状である上記(2)または
(3)記載のプローブ構造。 (5)開口部の外周の形状が、歯車型を呈する円形状で
ある上記(2)〜(4)記載のプローブ構造。 (6)バンプ接点と接触する部分、または、この部分を
含む接触部と回路パターンの表面全体に、Rhめっきが
さらに施されたものである上記(2)〜(5)記載のプ
ローブ構造。 (7)接触部および回路パターン上に絶縁樹脂層がさら
に設けられ、バンプ接点と接触を意図する接触部の部分
がバンプ接点と接触し得るように、この部分の絶縁樹脂
層が除去されたものである上記(2)〜(5)記載のプ
ローブ構造。 (8)接触部と回路パターンとが互いに絶縁性フィルム
の異なる面に設けられ、回路パターンの一部である電極
パッドが接触部の裏側に相当する位置に設けられたもの
であって、接触部の態様が、バンプ接点の頂点に対応す
る位置を中心として電極パッドが露出するように絶縁性
フィルムをリング状に除去した部分に絶縁性フィルムの
表面まで金属が充填された態様であるか、さらに、該金
属がリング状に突起するように堆積された態様である上
記(1)記載のプローブ構造。 (9)リング状に形成された接触部の内径の絶縁性フィ
ルムに、検査時にそのバンプ接点を変形させないような
凹部または貫通孔による開口部がさらに設けられたもの
である上記(8)記載のプローブ構造。 (10)少なくともバンプ接点と接触する部分にRhめ
っきがさらに施されたものである上記(8)または
(9)記載のプローブ構造。 (11)検査対象物に設けられたバンプ接点に対する当
該プローブ構造の接触が、バーンインテスト下における
接触である上記(1)〜(10)記載のプローブ構造。
【0010】
【作用】本発明のプローブ構造は、バンプ付きチップ
等、検査対象物に設けられたバンプ接点を接触の対象と
し、その検査対象物に重ね合わせ多点同時に接触させて
用いられる面状のプローブ構造であって、その構造によ
って主に次の作用が示される。
【0011】 プローブ構造の基板を可撓性とするこ
とによって、半導体素子に形成されたバンプ接点の高さ
の不均一性を吸収することができ、これによって確実な
電気的接触を行うことが可能となる。
【0012】 半導体素子等の検査対象物は多数のバ
ンプ接点を有するものであるが、それらのなかには電気
的試験を行なう必要のないものが含まれている。本発明
のプローブ構造は、そのような電気的試験を行なう必要
のないバンプ接点に対応する位置には、そのバンプ接点
を変形させることがないように、逃がし穴として開口部
を形成している。これによって、電気的試験を行なう必
要のないバンプ接点を大きく変形させるような強い接触
を避けることができる。開口部の形状によっては、バン
プ接点に全く接触させないことも可能である。これによ
って、バンプ接点に対して不必要な損傷を与えず、変形
を防ぐことができる。その結果、電気的試験、特にバー
ンインテストの後の基板への実装時において、自動画像
認識工程でアライメントに必要なバンプ接点が変形して
いないために認識不良というトラブルを避けることがで
きる。また全体にかかる加圧力をその分減少させること
が可能となる。
【0013】バンプ接点の変形とは、自動画像認識装置
による画像処理の対象となる部分の変形であって、主と
してバンプ接点の頂上部の変形である。バンプ接点の頂
上部の変形とは、頂上部自体の形状の変形だけでなく、
頂上部が原形状を保ったまま原位置から大きくずれて画
像認識が不能となる状態等をも意味する。
【0014】 上記とは反対に、電気的試験が必要
なバンプ接点に対しては、該バンプ接点に対応する位置
に設けられる接触部には、バンプ接点の頂上部との接触
を避け、バンプ接点がはまり込んで、該バンプ接点の適
当な高さの部分でその外周と環状に接触するように、環
状の突起または開口部を設けることをより好ましい態様
とするものである。これによって、検査時においてプロ
ーブ構造とバンプ接点とが圧接されても、バンプの頂上
の形状はもとの状態のまま保持されるため、実装時の自
動画像認識における画像処理の不具合を防止できる。ま
た、バンプ接点が、開口部において環状のエッジで接触
するため、加圧機構による圧力が通常の平面プローブで
接触するときにくらべて集中し、より良好な電気接触特
性が得られるものとなっている。また、リング状に形成
された接触部の内径の絶縁性フィルムには、バンプ接点
と接触部との接触の障害とならないように凹部または貫
通孔による開口部がさらに設けられているために、バン
プ接点がどの様な高さであっても、またその頂部からど
れほどの高さまでを保護すべきものであっても、開口の
内径と絶縁性フィルムの厚みを変化させるだけで対応で
きるというメリットがある。
【0015】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明をより詳細に説
明する。 実施例1 本実施例では、接触部と回路パターンとが絶縁性フィル
ムの同じ面に設けられた場合の態様を示す。また、検査
対象物はバンプ付きチップである。図1は、本実施例に
よるプローブ構造を概略的に示す図であって、接触部が
設けられた絶縁性フィルムの面を示している。また、図
2は、図1のプローブ構造を一点鎖線X−Yに沿って切
断し、矢印の方向から見た断面図である。図1および/
または図2に示すように、本発明のプローブ構造は、可
撓性を有する絶縁性フィルム1の一方の面に、回路パタ
ーン2と複数の接触部3とが共に設けられたものであ
り、接触部3は、回路パターン2の一部として設けられ
た電極バッドである。同図中、2点鎖線で示したBは、
検査対象物としてのバンプ付きチップである。接触部3
は、バンプ付きチップのバンプ接点のうち接触する必要
のあるバンプ接点B1に対応する位置だけに設けられて
いる。さらに本実施例では、接触部にバンプ接点B1が
所望の深さまではまり込んで環状に接触するように、円
形状の開口部4が貫通孔によって設けられている。その
貫通孔の底面に露出した絶縁性フィルムには、検査時に
バンプ接点を変形させないように、さらに貫通孔による
開口部5が設けられている。これに対して、検査する必
要のないバンプ接点B2に対応する位置には、検査時に
そのバンプ接点に接触するものが無いように絶縁性フィ
ルム1に保護用の開口部6が貫通孔によって設けられて
いる。また、絶縁性フィルムの周縁部には計測装置等の
外部回路と接続するための端子7が設けられ、回路パタ
ーン2がこれに接続されている。
【0016】上記絶縁性フィルムの材料は、可撓性、電
気絶縁性を有するものであればその材質に制限はなく、
例えば、ポリエルテル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポ
リアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、アクリルニトリル
−ブタジエン−スチレン(ABS)共重合体樹脂、ポリ
カーボネート系樹脂、シリコーン系樹脂などの熱硬化性
樹脂が挙げられる。これらのうち、ポリイミド系樹脂
が、耐熱性および機械的強度に優れており、特に好適に
使用される。絶縁性フィルムの厚みは、特に限定されな
いが、十分な機械的強度と可撓性とを同時に満足し、さ
らには、プローブ構造全体として良好なハンドリング性
を有することが望まれる点から、5μm〜150μm、
特に10μm〜100μmにが好ましい厚みである。
【0017】回路パターンを形成する材料としては、導
電性を有するものであれば特に限定されず、公知の金属
材料が使用できる。例えば金、銀、銅、白金、鉛、錫、
ニッケル、コバルト、インジウム、ロジウム、クロム、
タングステン、ルテニウム、パラジウムなどの単独金
属、またはこれらを成分とする各種合金、例えば、半
田、ニッケル−錫、金−コバルトなどの導電性材料が挙
げられる。回路パターンを形成する方法は、該回路だけ
を描画するアディティブ法や、逆にエッチング等によっ
て該回路だけを残して他を除去するサブトラクティブ法
等、公知の回路パターン形成技術を用いてよい。本実施
例では、絶縁性フィルム1の一方の面全体に金属層を形
成し、公知のエッチング方法で所望の回路パターンを残
してエッチングした例である。そして、このとき同時に
接触部を電極パッドとして形成した。
【0018】接触部としての電極パッドには、本実施例
のように開口部を設けることがより好ましい。接触部に
設けられる開口部の内径は、バンプ接点のどの高さ以上
を保護すればよいか、また、どの程度の外周円で接触す
れば最適であるか等を考慮して適宜決定すればよい。接
触部の内径がバンプ接点と良好な接触を得るためには、
該接触部の内径は、少なくともバンプ接点の直径よりも
小さくなければならない。バンプ接点の直径をdとする
と、接触部の内径は、dの50%〜95%が好ましい値
であるが、特に好ましくは、dの70%〜90%に設定
するのがよい。接触部に設けられる開口部は、電極パッ
ドに対する凹部または貫通孔のいずれによって形成され
たものであってもよい。バンプ接点のはまり込む量が電
極パッドの厚み以上である場合には貫通孔が選択され
る。開口部を貫通孔とする場合には、その貫通孔の底面
に露出した絶縁性フィルムに、バンプ接点を変形させな
いための開口部をさらに設けることが好ましい。特にそ
の開口部が、バンプ接点に接触しないものであることが
好ましい。貫通孔の底面に形成される開口部は、接触部
上面の開口部と同様、凹部または貫通孔のいずれによっ
て形成されたものであってもよい。
【0019】接触部の開口部の深さ方向に沿った内径の
変化は、目的に応じて変化させてよい。開口部の内径が
深さ方向に一定である場合、バンプ接点は開口部の入口
のエッジで接触し、エッヂがバンプ接点に環状にくい込
むような接触となる。開口部の入口に面取りを設ける
か、または、接触部の開口部の内径が、深くなるに従っ
て小さくなるテーパ形状である場合、バンプ接点の寸法
によっては、バンプ接点は面取りやテーパの斜面で受け
られて接触する。これらの接触は、目的に応じて選択す
ればよい。本実施例は、図2に示すように開口部をテー
パ形状とした場合の例である。
【0020】接触部に設けられる開口部の形状は、本実
施例のように単調な円形だけでなく、所望の閉曲線であ
ってよい。特に、図3(a)に示すように、歯車型を呈
する円形状とすることによって接触圧力が歯車型の歯の
先端部に集中しやすくなる。また、バンプ接点が多少位
置ずれをおこした場合にも良好な接触抵抗特性が得られ
る。歯車型の歯型、即ち、外周の波形は限定されず、矩
形状、サインカーブ状、のこぎり波状等が例示される。
例えば、図3(b)に示すように、歯の内径側先端部を
鋭利な突起とすることによって、図3(a)と同様、良
好な接触特性が得られる。
【0021】接触対象となるバンプ接点の主材料が半田
である場合は、バーンインテストにおける高温下におい
て、マイグレーションという現象により、接触する金属
が互いに合金を形成し合う。そのためバーンインテスト
を繰返し行うと、プローブ構造側の電極部の表面が汚染
され、電気的な接触信頼性が低下することが懸念され
る。これに対して、接触部の表面にロジウムメッキを施
すことで、マイグレーションを防ぐことが可能となる。
また、Rhめっきは、一般的に用いられるAuめっき、
Niめっきなどに比べて硬度が高く、より良好な接触安
定性が得られる。表面のロジウムめっきの厚みは、0.
1μm〜5μmに設定できるが、特に0.5μm〜2μ
mに設定することが好ましい。
【0022】接触部および回路パターン上には、さらに
絶縁樹脂層を設け、接触部のうち、バンプ接点と接触を
意図する部分だけが露出し接触できるように、その部分
の絶縁樹脂層を除去することが好ましい態様である。図
4は、これを模式的に示す図であって、絶縁樹脂層8に
よって、バンプ接点以外の部分がプローブ構造と接触す
るのを防ぐことができる。
【0023】検査する必要のないバンプ接点に対応する
位置に設けられる開口部は、検査時において絶縁性フィ
ルムがバンプ接点に接触するかどうかは問わず、バンプ
接点を変形させないものであればよい。特に好ましい態
様は、開口部において絶縁性フィルムがバンプ接点に接
触しないよう、対象となるバンプ接点の外径および高さ
よりも大きな開口形状とすることである。
【0024】実施例2 本実施例では、接触部と回路パターンとが互いに絶縁性
フィルムの異なる面に設けられた場合の態様を示す。ま
た本実施例は、電気的試験を行なう必要のないバンプ接
点に対応する位置に開口部を設ける点では、実施例1と
全く同様である。図5は、本実施例によるプローブ構造
を概略的に示す断面図である。同図に示すように、本実
施例によるプローブ構造は、回路パターンの一部である
電極パッド3aが、接触部の裏側に相当する位置に設け
られたものである。接触部3の態様は、絶縁性フィルム
の両面1a、1bのうち、電極パッドが形成された面1
aと反対側の面1bから、バンプ接点に対応する位置を
中心として絶縁性フィルムをリング状に除去して電極パ
ッドを露出させ、この部分に導電性材料を充填し、さら
に、該材料が絶縁性フィルムの表面からリング状に突起
するように堆積させたものである。
【0025】絶縁性フィルムをリング状に除去するため
の精密加工方法としては、波長領域が400nm以下の
紫外領域にあるエキシマレーザーによるアブレーション
が効果的である。具体的な加工工程としては、例えば、
回路配線形成時に設けられたアライメントマークを基準
とし、投影マスクを介して、紫外線波長域に発振波長を
もつエキシマレーザー光を所望の位置に照射して絶縁性
フィルムをリング状に除去し、絶縁性フィルム裏面のパ
ッドを孔内底面に露出させる加工が挙げられる。
【0026】絶縁性フィルムをリング状に除去した部分
に充填される導電性材料としては、導電性を有するもの
であれば特に限定されず、公知の金属材料が使用でき
る。例えば金、銀、銅、白金、鉛、錫、ニッケル、コバ
ルト、インジウム、ロジウム、パラジウム、クロム、タ
ングステン、ルテニウムなどの単独金属、またはこれら
を成分とする各種合金、例えば、半田、ニッケル−錫、
金−コバルトなどの導電性材料が挙げられる。絶縁性フ
ィルムをリング状に除去した部分に導電性材料を充填す
る方法としては、公知の電気めっき法が挙げられる。
【0027】リング状の接触部は、本実施例のように、
絶縁性フィルムの表面から突起するものであっても、図
6(b)に示すように、該リング状の接触部の上面が絶
縁性フィルムの表面と同一面にあるものでもよい。ただ
し、いずれの場合であっても、バンプ接点が、リング状
の接触部の内径部分の絶縁性フィルムによって、リング
状の接触部との接触を妨害されたり、変形するようなこ
とがないのが重要であり、図6(a)、(b)に示すよ
うに、リング状の接触部の内径部分の絶縁性フィルム部
に開口部9を設けることが好ましい。
【0028】リング状の接触部の内径は、実施例1と同
様、バンプ接点のどの高さ以上を保護すればよいか、ま
た、どの程度の外周円で接触すれば最適であるか等を考
慮して適宜決定すればよい。バンプ接点と接触する部
分、または、この部分を含む接触部の表面全体には、実
施例1と同様の理由からRhめっきを施すことが好まし
い。ただし、充填される導電性材料がロジウムの場合は
その必要はない。
【0029】接触部の内径領域にある絶縁性フィルム
は、例えばエキシマレーザーによって投影マスクを利用
して選択的加工を行うことも可能である。また、接触部
をマスクとして絶縁層を除去することも可能である。こ
れは、接触部と絶縁性フィルムのエキシマレーザーのビ
ームエネルギーによる分解エネルギーのしきい値が異な
ることを利用するわけである。すなわち、接触部と絶縁
性フィルムに同時にレーザビームを照射した場合、しき
い値の低い絶縁性フィルムだけが選択的加工がなされ
る。
【0030】接触部の内径がバンプ接点と良好な接触を
得るためには、該接触部の内径は、少なくともバンプ接
点の直径よりも小さくなければならない。バンプ接点の
直径をdとすると、接触部の内径は、dの50%〜95
%が好ましい値であるが、特に好ましくは、dの70%
〜90%に設定するのがよい。
【0031】本発明のプローブ構造は、特にバーンイン
テストに用いた場合に有用となるものであるが、通常の
検査用プローブとしても利用可能である。
【0032】〔製造実験1〕本実験では、上記実施例1
で説明した本発明のプローブ構造を製作し、バンプ付き
チップのバーンインテストに実際に適用し、その作用効
果を確認した。接触対象とするバンプ接点は、半径50
μmの半球状である。図2に示すように、材料ポリイミ
ド、厚さ25μmの絶縁性フィルム上に、材料Cu、厚
さ18μmの回路パターンおよび接触すべきバンプ接点
に対応する位置に電極パッドを形成し、電極パッドには
内径φ80μmの貫通孔を設けた。貫通孔の内径は、深
くなるに従って小さくなるテーパ形状である。その貫通
孔の底面に露出した絶縁性フィルムには、バンプ接点と
接触しないための貫通孔をさらに設けた。一方、接触す
べきでないバンプ接点に対応する位置には、絶縁性フィ
ルムに孔径φ150μmの貫通孔を設けて逃がし穴とし
た。
【0033】以上のようなプローブ構造を用いて、バン
プ付きチップのバーンインテストを行ったところ、本発
明のプローブ構造は好適にバンプ接点に追従し、接触ミ
スのないテストが可能であることが確認できた。またそ
のときの適正な接触圧力は、従来全てのバンプ接点に接
触していた検査の接触圧力の約25%であった。また、
検査後のバンプ付きチップのバンプ接点の表面を観察し
たところ、いずれのバンプ接点の表面も原形状が保たれ
ており、画像処理による認識に十分利用可能なものであ
った。
【0034】〔製造実験2〕本実験では、上記実施例2
で説明した本発明のプローブ構造を製作し、上記製造実
験1と同様のバンプ接点に対して、同様の作用効果の確
認を行った。図5に示すように、材料ポリイミド、厚さ
25μmの絶縁性フィルム1の一方の面1aに、材料C
u、厚さ18μmの回路パターンおよび接触すべきバン
プ接点に対応する位置に電極パッド3aを形成した。エ
キシマレーザによって、絶縁性フィルムの他方の面1b
から、バンプ接点に対応する位置を中心として絶縁性フ
ィルムを内径100μmのリング状に除去して電極パッ
ドを露出させ、この部分に、材料Niを電気めっきによ
って充填し、表面にロジウムをめっきし、さらに、該材
料が絶縁性フィルムの表面から25μm、リング状に突
起するように堆積させた。一方、接触すべきでないバン
プ接点に対応する位置には、上記実験1と同様、絶縁性
フィルムに孔径φ150μmの貫通孔を設けて逃がし穴
6とした。
【0035】以上のようなプローブ構造を用いて、バン
プ付きチップのバーンインテストを行ったところ、上記
実験1と同様、良好なテストが可能であること、従来よ
り低い接触圧力で検査が可能であること、および、検査
後のバンプ接点の表面の原形状が良好に保たれているこ
とが確認できた。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ベアチップ状態で、接触試験、特にバーンインテストを
高い信頼性をもって行うことができる。また、バーンイ
ンテスト後もバンプ接点の頂上部の原形状は維持され、
電子装置への搭載時に行なう画像処理で発生していた認
識不良を回避することが可能となった。また、接触する
必要のないバンプ接点に対しては、逃がし穴を設けたの
で、全体として、低い接触圧によっても、良好な検査が
可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプローブ構造の一実施例を模式的に示
す図である。
【図2】図1のプローブ構造を一点鎖線X−Yに沿って
切断し、矢印の方向から見た断面図である。
【図3】本発明のプローブ構造における開口部の形状例
を模式的に示す図である。
【図4】本発明のプローブ構造の、他の実施例を模式的
に示す図である。
【図5】本発明のプローブ構造の、その他の実施例を模
式的に示す図である。
【図6】本発明のプローブ構造におけるその他の実施例
の接触部の態様を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 絶縁性フィルム 2 回路パターン 3 接触部 4 接触部に設けられた開口部 6 絶縁性フィルムに設けられた開口部 B 接触対象物 B1 接触する必要のあるバンプ接点 B2 接触する必要のないバンプ接点

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性を有する絶縁性フィルムの一方の
    面側に設けられた接触部と、該絶縁性フィルムのいずれ
    かの面に設けられた回路パターンとを導通させてなる面
    状のプローブ構造であって、接触部は、検査対象物上の
    接触対象であるバンプ接点のうち接触する必要のあるバ
    ンプ接点だけに対応する位置に設けられるものであり、
    検査する必要のないバンプ接点に対応する位置には、検
    査時にそのバンプ接点を変形させないような凹部または
    貫通孔による開口部が絶縁性フィルムに設けられたもの
    であることを特徴とするプローブ構造。
  2. 【請求項2】 接触部と回路パターンとが絶縁性フィル
    ムの同じ面に設けられ、接触部が回路パターンの一部で
    ある電極パッドとして設けられたものであって、電極パ
    ッドには、バンプ接点が所望の深さまではまり込んで環
    状に接触するような、凹部または貫通孔による開口部が
    設けられたものである請求項1記載のプローブ構造。
  3. 【請求項3】 開口部が貫通孔によるものであって、そ
    の貫通孔の底面に露出した絶縁性フィルムには、検査時
    にそのバンプ接点を変形させないような凹部または貫通
    孔がさらに設けられたものである請求項2記載のプロー
    ブ構造。
  4. 【請求項4】 開口部が、電極パッド表面から深くなる
    に従って内径が小さくなるテーパ形状である請求項2ま
    たは3記載のプローブ構造。
  5. 【請求項5】 開口部の外周の形状が、歯車型を呈する
    円形状である請求項2〜4記載のプローブ構造。
  6. 【請求項6】 バンプ接点と接触する部分、または、こ
    の部分を含む接触部と回路パターンの表面全体に、Rh
    めっきがさらに施されたものである請求項2〜5記載の
    プローブ構造。
  7. 【請求項7】 接触部および回路パターン上に絶縁樹脂
    層がさらに設けられ、バンプ接点と接触を意図する接触
    部の部分がバンプ接点と接触し得るように、この部分の
    絶縁樹脂層が除去されたものである請求項2〜6記載の
    プローブ構造。
  8. 【請求項8】 接触部と回路パターンとが互いに絶縁性
    フィルムの異なる面に設けられ、回路パターンの一部で
    ある電極パッドが接触部の裏側に相当する位置に設けら
    れたものであって、接触部の態様が、バンプ接点の頂点
    に対応する位置を中心として電極パッドが露出するよう
    に絶縁性フィルムをリング状に除去した部分に絶縁性フ
    ィルムの表面まで金属が充填された態様であるか、さら
    に、該金属がリング状に突起するように堆積された態様
    である請求項1記載のプローブ構造。
  9. 【請求項9】 リング状に形成された接触部の内径の絶
    縁性フィルムに、検査時にそのバンプ接点を変形させな
    いような凹部または貫通孔による開口部がさらに設けら
    れたものである請求項8記載のプローブ構造。
  10. 【請求項10】 少なくともバンプ接点と接触する部分
    にRhめっきがさらに施されたものである請求項8また
    は9記載のプローブ構造。
  11. 【請求項11】 検査対象物に設けられたバンプ接点に
    対する当該プローブ構造の接触が、バーンインテスト下
    における接触である請求項1〜10記載のプローブ構
    造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20130029468A (ko) * 2011-09-15 2013-03-25 주식회사 코리아 인스트루먼트 프로브 및 프로브 제조방법
WO2013155256A1 (en) * 2012-04-13 2013-10-17 Formfactor, Inc. Wiring substrate with filled vias to accommodate custom terminals

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