JPH08327507A - 分注方法 - Google Patents

分注方法

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Publication number
JPH08327507A
JPH08327507A JP15720495A JP15720495A JPH08327507A JP H08327507 A JPH08327507 A JP H08327507A JP 15720495 A JP15720495 A JP 15720495A JP 15720495 A JP15720495 A JP 15720495A JP H08327507 A JPH08327507 A JP H08327507A
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JP
Japan
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liquid
tip
container
dispensing method
needle
Prior art date
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Pending
Application number
JP15720495A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Matsuhashi
俊彦 松橋
Masashi Yasuda
昌司 安田
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 採取した液体をピペッターの先端に設けたチ
ップのノズル孔から容器内に供給するにあたり、正確な
量の液体を容器内に安定して供給できるようにする。 【構成】 採取した液体11をピペッター20の先端に
設けたチップ21のノズル孔21aから容器30内に供
給するにあたり、チップを容器の内壁面32に接触させ
てその接触圧を測定するようにし、またチップのノズル
孔と連通するピペッター内部の案内孔22内に気体噴出
手段60から気体を噴出させるようにし、さらにチップ
のノズル孔と連通するピペッター内部の案内孔内におい
て、ニードル23を歯と歯を噛み合わせて駆動させるス
ライド機構24により摺動させて液体の吸引及び吐出を
行なうにあたり、このスライド機構における歯と歯との
間のバックラッシュ分を考慮してニードルを摺動させる
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ピペッターによって
検査液等の液体が収容された試料容器内から液体を採取
し、このように採取した液体をピペッターの先端に設け
られたチップのノズル孔から被検査試料等が収容された
容器内に指定量だけ供給する分注方法に係り、特に、採
取した液体をピペッターの先端に設けたチップのノズル
孔から容器内に供給する際に、液体が上記のチップに付
着して、容器内に供給されずに残るということがなく、
指定量の液体を正確に容器内に供給できる分注方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、血液等の各種の被検査試料を
検査する場合、一般に、ピペッターを用いた分注装置に
より試料容器内に収容された検査液等の液体を採取し、
このように採取した液体を被検査試料が収容された分注
用プレート等の容器内に指定量供給して検査するように
していた。
【0003】そして、上記のように分注装置により試料
容器内に収容された検査液等の液体を採取し、このよう
に採取した液体を被検査試料等が収容された容器内に指
定量供給するにあたっては、一般に、図1の(A),
(B)に示すように、ピペッター20の先端に設けたチ
ップ21を試料容器10に収容された検査用の液体11
中に挿入し、試料容器10から所定量の液体11を採取
した後、このピペッター20を分注用プレート等の容器
30に導き、このピペッター20先端のチップ21を被
検査液31が収容された容器30内に挿入し、採取した
液体11を上記のチップ21から容器30内に指定量だ
け供給するようにしていた。
【0004】ここで、上記のように採取した液体11を
ピペッター20先端のチップ21から容器30内に供給
するようにした場合、図2に示すように、液体11がそ
の表面張力によって球状の液滴となってチップ21の先
端に付着して残り、この液滴が容器30内に供給され
ず、指定量の液体11を容器30内に正確に供給して検
査することができなくなるという問題があり、特に、1
μl以下の微量の液体11を容器30内に供給して検査
を行なう場合においては、上記のように液体11が吐出
されるが、その表面張力によりチップ21から離れずに
チップ21に付着して残ると、液体11が容器30内に
供給されず検査が行えなくなるという問題があった。
【0005】そこで、従来においては、上記のようにチ
ップ21に付着した液体11の液滴を容器30内に供給
するために、図3に示すように、ピペッター20を下方
に移動させ、チップ21に付着した液体11の液滴を容
器30内に収容された被検査液31の液面に接触させて
容器30内に供給するようにしたり、図4に示すよう
に、チップ21を容器30の内壁面32に押し付けるよ
うにして、チップ21に付着した液体11の液滴を容器
30の内壁面32に接触させて容器30内に供給するよ
うにしていた。
【0006】しかし、上記のようにピペッター20を下
方に移動させて、チップ21に付着した液体11の液滴
を容器30内に収容された被検査液31の液面に接触さ
せる操作は非常に困難であり、チップ21に付着した液
体11の液滴が被検査液31の液面に接触されずに残っ
たり、またピペッター20を下方に移動させ過ぎたため
に、チップ21が容器30内に収容された被検査液31
に接触して、チップ21に被検査液31が付着してしま
い、分注量が変化して分注精度が悪くなり、且つコンタ
ミネーション等の問題があり、このため、チップ21を
取り換えるという面倒な操作が必要になる等の問題も生
じた。
【0007】また、上記のようにチップ21を容器30
の内壁面32に押し付けるようにして、チップ21に付
着した液体11の液滴を容器30の内壁面32に接触さ
せる場合、チップ21を容器30の内壁面32に上手く
押しつけなければ、チップ21に付着した液滴が容器3
0の内壁面32に接触されず、液体11が容器30内に
供給されなかったり、また押しつけ力が強すぎて、チッ
プ21が変形したりする等の問題があった。
【0008】また、上記のようにピペッターによって検
査液等の液体が収容された試料容器内から液体を採取し
たり、このように採取した液体をピペッターの先端に設
けられたチップから容器に供給するにあたり、従来にお
いては、チップのノズル孔と連通するピペッター内部の
案内孔内において、螺子やギアのように歯と歯を噛み合
わせて駆動させるスライド機構によりニードルを摺動さ
せ、このニードルの摺動によって液体の吸引及び吐出を
行なうようにしていた。
【0009】しかし、上記のようなスライド機構により
ニードルを案内孔内で摺動させて、液体の吸引や吐出を
行なうようにした場合、指定量の液体が正確に吸引され
なかったり吐出されなかったりし、特に、1μl以下の
微量の液体を容器内に供給する際にバラツキが大きくな
るという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、検査液等
の液体を試料容器からピペッターによって採取し、この
ように採取した液体をピペッターの先端に設けたチップ
のノズル孔から被検査試料等が収容された容器内に供給
するようにした分注方法における上記のような様々な問
題を解決することを課題とするものである。
【0011】すなわち、この発明においては、ピペッタ
ーにより採取した液体をピペッターの先端に設けたチッ
プのノズル孔から容器内に供給するにあたり、この液体
の液滴がチップの先端に付着して残った場合であって
も、この液滴がチップから容器内に確実に供給されるよ
うにすると共に、チップのノズル孔と連通するピペッタ
ー内部の案内孔内において、ニードルを上記のようなス
ライド機構により摺動させて液体の吸引及び吐出を行な
う場合においても、指定量の液体が正確に吸引されると
共に吐出されるようにし、特に、1μl以下の微量の液
体を容器内に供給する場合においても、容器内に正確な
量の液体が安定して供給されるようにすることを課題と
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明においては、上
記のような課題を解決するため、この発明における第1
の分注方法では、採取した液体をピペッターの先端に設
けたチップのノズル孔から容器内に供給するにあたり、
上記チップを容器の内壁面に接触させてその接触圧を測
定しながら、チップのノズル孔から容器に液体を供給す
るようにしたのである。
【0013】また、この発明における第2の分注方法に
おいては、採取した液体をピペッターの先端に設けたチ
ップのノズル孔から容器内に供給するにあたり、チップ
のノズル孔と連通するピペッター内部の案内孔内に気体
噴出手段から気体を噴出させて、チップのノズル孔から
容器に液体を供給するようにしたのである。
【0014】なお、この第2の分注方法においては、上
記の気体噴出手段として、圧電素子又はソレノイドによ
るピストンの移動によって気体を噴出させるようにした
ものを用いることが好ましく、また上記のチップを容器
の内壁面に接触させ、この状態で上記の気体噴出手段か
らピペッター内における案内孔内に気体を噴出させてる
ようにすることがより好ましい。
【0015】また、この発明における第3の分注方法に
おいては、チップのノズル孔と連通するピペッター内部
の案内孔内において、ニードルを歯と歯を噛み合わせて
駆動させるスライド機構により摺動させて液体の吸引及
び吐出を行なうにあたり、少なくとも上記スライド機構
における歯と歯との間のバックラッシュ分だけこのスラ
イド機構を余分に駆動させ、このスライド機構により上
記ニードルを摺動させて指定量の液体の吸引及び/又は
吐出を行なうようにしたのである。
【0016】なお、この第3の分注方法においても、上
記ニードルを摺動させて液体を吐出させるにあたり、ピ
ペッターの先端に設けたチップを容器の内壁面に接触さ
せるようにすることが好ましく、またこのようにチップ
を容器の内壁面に接触させた状態で気体噴出手段からピ
ペッター内における案内孔内に気体を噴出させるように
することがより好ましい。
【0017】
【作用】この発明における第1の分注方法においては、
採取した液体をピペッターの先端に設けたチップのノズ
ル孔から容器内に供給するにあたり、チップを容器の内
壁面に接触させてその接触圧を測定するようにしたた
め、チップが容器の内壁面にうまく接触して、チップに
付着した液体の液滴を容器の内壁面に接触するかを確認
することができ、従来のようにチップに付着した液滴が
容器の内壁面に接触されなかったり、またチップの押し
つけ力が強くなりすぎて、チップが変形したりするとい
うことがなくなる。
【0018】また、この発明における第2の分注方法に
おいては、チップのノズル孔と連通するピペッター内部
の案内孔内に気体噴出手段から気体を噴出させるように
したため、チップのノズル孔の部分に付着して残った液
滴が、この案内孔内に噴出された気体によりチップから
離脱されて容器内に確実に供給されるようになる。
【0019】また、この気体噴出手段として、圧電素子
やソレノイドによるピストンの移動によって気体を噴出
させるようにしたものを用いると、気体を噴出させる操
作が単純な設備で行なえ、ピペッター内部の案内孔内に
適当量の気体を噴出させることも簡単に行なえるように
なる。
【0020】また、チップのノズル孔と連通するピペッ
ター内部の案内孔内において、ニードルを上記のような
スライド機構により摺動させて液体の吸引及び吐出を行
なうにあたり、上記スライド機構における歯と歯との間
のバックラッシュ分を考慮して、少なくともこのバック
ラッシュ分だけスライド機構を余分に駆動させるように
し、このスライド機構により上記ニードルを摺動させて
液体の吸引や吐出を行なうようにすると、バックラッシ
ュを考慮しないで液体の吸引や吐出を行なう場合に比べ
て、正確な量の液体を吸引し又吐出させることができる
ようになる。
【0021】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て具体的に説明する。
【0022】ここで、この実施例においては、図5に示
すように、先端にチップ21が取り付けられたピペッタ
ー20を3軸ロボット40に取り付け、この3軸ロボッ
ト40によってピペッター20をX,Y,Zの3軸方向
に移動させるようにした。
【0023】また、前記の図4に示すようにチップ21
を被検査液31が収容された容器30の内壁面32に接
触させた場合において、容器30の内壁面32に対する
チップ21の接触圧を測定する歪ゲージ50を上記ピペ
ッター20に取り付けると共に、上記チップ21のノズ
ル孔21aと連通するピペッター20内部の案内孔22
内に気体を噴出させる気体噴出手段60を設けるように
した。
【0024】そして、この実施例においては、上記の3
軸ロボット40によりピペッター20を移動させて、ピ
ペッター20を検査用の液体11が収容された試料容器
10に導き、前記の図1(A)に示すように、ピペッタ
ー20の先端に設けたチップ21を試料容器10に収容
された検査用の液体11中に挿入し、試料容器10から
所定量の液体11を採取し、その後、このピペッター2
0を3軸ロボット40により移動させて分注用プレート
等の容器30に導き、前記の図1(B)に示すように、
採取した液体11をピペッター20の先端に設けたチッ
プ21のノズル孔21aを通して容器30内に指定量だ
け供給するようにした。
【0025】ここで、上記ピペッター20により試料容
器10から液体11を吸引して採取し、またこのように
採取した液体11をピペッター20の先端に設けたチッ
プ21のノズル孔21aを通して容器30内に指定量だ
け供給するにあたっては、上記チップ21のノズル孔2
1aと連通するピペッター20の内部における案内孔2
2内において、ニードル23を歯と歯を噛み合わせて駆
動させるスライド機構24により摺動させて、上記ピペ
ッター20による液体11の吸引及び吐出を行なうよう
にした。
【0026】ここで、上記のようなスライド機構24に
よってニードル23をピペッター20内部の案内孔22
内において摺動させるにあたり、この実施例において
は、図6に示すように、モータ等の回転装置24aによ
り回転する螺子棒24bの歯と、ニードル23が取り付
けられた取付部材25における螺子孔24cの歯とを噛
み合わせて、上記螺子棒24bをこの螺子孔24cの内
にねじ込むようにした。そして、この状態で上記の回転
装置24aによって螺子棒24bを回転させ、この螺子
棒24bの歯と螺子孔24cの歯との噛み合いによって
取付部材25を移動させるようにし、これによりニード
ル23を上記の案内孔22内で摺動させるようにした。
【0027】ここで、上記のように螺子棒24bの歯と
螺子孔24cの歯とを噛み合わせた場合、図7に示すよ
うに、上記螺子棒24bの歯と螺子孔24cの歯との間
にバックラッシュとよばれる遊び部分sが存在した。
【0028】このため、この実施例においては、上記の
ように回転装置24aを回転させてニードル23を案内
孔22内で摺動させる際に、この螺子棒24bの歯と螺
子孔24cの歯との間におけるバックラッシュ分を考慮
して上記回転装置24aを駆動させるようにした。
【0029】例えば、上記のピペッター20によって試
料容器10に収容された検査用の液体11を吸引する場
合、予め上記回転装置24aにより螺子棒24bを少し
回転させて、ニードル23が取り付けられた取付部材2
5を回転装置24a側に少し移動させ、図8の(A)に
示すように、このニードル23の位置を吸引動作を行な
う原点位置L0 にした。
【0030】このようにして吸引動作を行なう原点位置
0 を定めた状態では、上記の螺子棒24bの歯と螺子
孔24cの歯との噛み合いが、図9の(A)に示すよう
に、螺子孔24cの歯の下面と螺子棒24bの歯の上面
とが接触した状態になり、上記のように取付部材25を
回転装置24a側に移動させる方向に、回転装置24a
によって螺子棒24bを回転させた場合、バックラッシ
ュがなく、上記ニードル23が直ぐに回転装置24a
側、すなわち液体11の吸引を行なう上方に移動するよ
うになった。
【0031】そして、上記のようにニードル23を吸引
動作を行なう原点位置L0 にセットし、この状態で、吸
引を行なう液体11の量に対応させて、上記回転装置2
4aにより螺子棒24bを所要数回転させ、これにより
上記ニードル23を案内孔22内において上方に摺動さ
せて、図8の(B)に示すように、上記ニードル23を
吸引する液体11の量に対応した位置L1 に導くように
した。このようにすると、吸引動作時におけるバックラ
ッシュがなく、ニードル23の移動によって指定量の液
体11がピペッター20に正確に吸引されるようになっ
た。
【0032】次に、上記のニードル23を案内孔22内
において下方に摺動させ、上記のように吸引した液体1
1を容器30内に供給する場合、上記の螺子棒24bの
歯と螺子孔24cの歯とは、前記の図9の(A)に示す
状態で噛み合っているため、上記の回転装置24aによ
り螺子棒24bを回転させてニードル23を下方に摺動
させるのにバックラッシュを考慮する必要があった。
【0033】ここで、上記のピペッター20において
は、そのバックラッシュに対応する液体11の量が0.
1μl程度であったため、この実施例においては、上記
のようにニードル23を案内孔22内において下方に摺
動させ、吸引した液体11を容器30内に供給するにあ
たって、上記回転装置24aにより螺子棒24bを0.
5μlの液体11の量に対応する分だけ余分に回転さ
せ、上記のニードル23を上記の原点位置L0 より少し
下方の位置L2 まで摺動させて、吸引された液体11を
容器30内に供給するようにした。このようにすると、
上記のように吸引した液体11が十分に吐出されるよう
になった。
【0034】ここで、上記のようにピペッター20に吸
引された液体11を吐出させて容器30内に供給した後
においては、上記の螺子棒24bの歯と螺子孔24cの
歯との噛み合いが、図9の(B)に示すように、螺子孔
24cの歯の上面と螺子棒24bの歯の下面とが接触し
た状態になるが、前記のように回転装置24aによりニ
ードル23を上方に摺動させる方向に螺子棒24bを回
転させ、上記のように原点位置L0 より少し下方の位置
2 まで導かれたニードル23を原点位置L0まで復帰
させると、上記の螺子棒24bの歯と螺子孔24cの歯
とが、前記の図9の(A)に示す状態で噛み合うように
なった。そして、このようにニードル23を原点位置L
0 に復帰させた後は、上記の場合と同様にして液体11
の吸引及び吐出を行なうようにした。
【0035】次に、上記のようにバックラッシュを考慮
して指定量の液体11の分注を行なった実験例1と、バ
ックラッシュを考慮せずに指定量の液体11の分注を行
なった実験例2とについて、それぞれ分注された液体1
1の量を測定し、実験例1と実験例2における精度及び
再現性について調べた。
【0036】ここで、上記の実験例1,2においては、
それぞれ上記のニードル23の移動速度を9.4mm/
sにして10回の分注を行ない、それぞれ分注された液
体11の量を測定し、それぞれの指定量に対する誤差
(%)を調べ、その結果を図10に示すと共に、それぞ
れの指定量における再現性上の誤差(%)を調べ、その
結果を図11に示した。なお、これらの図においては、
実験例1の結果を○と実線で、実験例2の結果を×と破
線で示した。
【0037】この結果、バックラッシュを考慮した実験
例1のものは、バックラッシュを考慮しなかった実験例
2のものに比べて精度及び再現性が優れており、特に、
分注する液体11の量が少ない場合においては、その精
度及び再現性がバックラッシュを考慮しなかった実験例
2のものに比べて著しく向上しており、分注する液体1
1の量を0.5μlにした場合には、バックラッシュを
考慮しなかった実験例2に比べてその精度誤差が約30
%向上していた。なお、この実施例のものにおいては、
スライド機構24によりニードル23をピペッター20
内部の案内孔22内において摺動させるにあたり、上記
のように回転装置24aにより回転する螺子棒24bの
歯と、ニードル23が取り付けられた取付部材25にお
ける螺子孔24cの歯とを噛み合わせるようにしたが、
ラック・ピニオン等のギア機構を用いることも当然可能
である。
【0038】そして、上記のようにピペッター20によ
って試料容器10から液体11を吸引し、この液体11
をこのピペッター20の先端に設けたチップ21のノズ
ル孔21aを通して被検査液31が収容された容器30
内に供給するにあたって、この実施例においては、上記
の3軸ロボット40によりピペッター20の先端に設け
られたチップ21を、前記の図4に示したように、容器
30の内壁面32に接触させるようにした。
【0039】ここで、上記のようにピペッター20の先
端に設けられたチップ21を容器30の内壁面32に接
触させるにあたっては、容器30の内壁面32に対する
チップ21の接触圧をピペッター20に設けた前記の歪
ゲージ50によって測定しながら、容器30の内壁面3
2に対するチップ21の接触状態を調整するようにし
た。
【0040】このようにすると、チップ21の先端に付
着した液体11の液滴が容器30の内壁面32にうまく
接触されなかったり、チップ21が内壁面32に強く押
しつけられて変形し過ぎたりするということもなく、チ
ップ21の先端に残った液体11の液滴が上手く容器3
0の内壁面32に接触して、確実に容器30内に供給さ
れるようになった。
【0041】また、この実施例においては、上記のよう
にピペッター20の先端に設けたチップ21のノズル孔
21aを通して液体11を被検査液31が収容された容
器30内に供給するにあたり、前記のように案内孔22
内においてニードル23を下方に摺動させ、吸引した液
体11を吐出させた後、図5及び図6に示すように、前
記の気体噴出手段60から上記の案内孔22内に気体を
噴出し、この気体を案内孔22を通して上記チップ21
のノズル孔21aに導き、チップ21の先端に残った液
体11の液滴を、この気体によってチップ21から離脱
させて容器30内に供給させるようにした。
【0042】ここで、上記のように気体噴出手段60に
よって案内孔22内に気体を噴出させるにあたり、この
実施例においては、図6に示すように、上記の案内孔2
2と連通管61を介して連通された本体62内に、Oリ
ング63aが周囲に取り付けられてピストン63を配
し、このピストン63を本体62内に設けたソレノイド
64によって上下動させるようにした。そして、このピ
ストン63をソレノイド64により下降させて、この本
体62内における空気を上記の連通管61を通して案内
孔22内に噴出させるようにした。但し、気体噴出手段
60はこの実施例に示したものに限られず、チップ21
の先端に残った液体11の液滴をチップ21から離脱さ
せるのに適当な量の気体を案内孔22内に噴出できるも
のであればよく、例えば、上記のピストン63を圧電素
子等によって上下動させるようにしたもの等を使用する
ことができる。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明における
第1の分注方法においては、ピペッターの先端に設けた
チップを容器の内壁面に接触させて採取した液体をチッ
プのノズル孔から容器内に供給するにあたり、容器の内
壁面に対するチップの接触圧を測定するようにしたた
め、チップが容器の内壁面にうまく接触しているかを確
認することができ、チップに付着した液体の液滴を容器
の内壁面にうまく接触させて確実に容器内に供給できる
ようになった。
【0044】また、この発明における第2の分注方法に
おいては、チップのノズル孔と連通するピペッター内部
の案内孔内に気体噴出手段から気体を噴出させるように
したため、チップのノズル孔の部分に付着して残った液
滴が噴出された気体によりチップから離脱されて容器内
に確実に供給されるようになった。
【0045】また、この発明における第3の分注方法に
おいては、チップのノズル孔と連通するピペッター内部
の案内孔においてニードルを前記のスライド機構により
摺動させて、液体の吸引及び吐出を行なうにあたり、ス
ライド機構におけるバックラッシュ分を考慮してニード
ルを摺動させるようにしたため、1μl以下の微量の液
体を容器内に供給する場合においても、容器内に正確な
量の液体が安定して供給できるようになった。
【0046】この結果、この発明の分注方法によると、
被検査試料が収容された分注用プレート等の容器内に指
定量の液体を正確に供給することができ、正確な検査が
行なえるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピペッターによって試料容器から検査用の液体
を採取する状態及び採取した検査液を被検査液が収容さ
れた容器に供給する状態を示した概略断面図である。
【図2】ピペッターの先端に設けたチップに液体の液滴
が付着した状態を示した概略断面図である。
【図3】ピペッターの先端に設けたチップに付着した液
体の液滴を容器内に収容された被検査液の液面に接触さ
せて容器内に供給する状態を示した断面説明図である。
【図4】ピペッターの先端に設けたチップを容器の内壁
面に接触させて、チップに付着した液体の液滴を容器内
に供給する状態を示した断面説明図である。
【図5】この発明の実施例における分注方法を実施する
のに使用した分注装置の概略図である。
【図6】同実施例において使用したピペッター及びこの
ピペッター内部の案内孔内に気体を噴出させる気体噴出
手段の状態を示した断面説明図である。
【図7】同実施例において、ピペッター内部の案内孔内
でニードルを摺動させるスライド機構におけるバックラ
ッシュの状態を示した部分説明図である。
【図8】同実施例において、ピペッターにより液体の吸
引及び吐出を行なうにあたり、ピペッター内部の案内孔
内でニードルをスライド機構により摺動させる状態を示
した説明図である。
【図9】同実施例において、ニードルをスライド機構に
より摺動させてピペッターにより液体の吸引及び吐出を
行なう場合において、スライド機構における歯と歯とが
噛み合う状態を示した説明図である。
【図10】実験例1,2において、それぞれ分注を行な
った際に各指定量に対する精度の変化を示した図であ
る。
【図11】実験例1,2において、それぞれ分注を行な
った際に各指定量における再現性の変化を示した図であ
る。
【符号の説明】
11 液体 20 ピペッター 21 チップ 21a ノズル孔 22 案内孔 23 ニードル23 24 スライド機構 30 容器 32 内壁面 50 歪ゲージ 60 気体噴出手段 63 ピストン 64 ソレノイド

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 採取した液体をピペッターの先端に設け
    たチップのノズル孔から容器内に供給する分注方法にお
    いて、上記チップを容器の内壁面に接触させてその接触
    圧を測定しながら、チップのノズル孔から容器に液体を
    供給することを特徴とする分注方法。
  2. 【請求項2】 採取した液体をピペッターの先端に設け
    たチップのノズル孔から容器内に供給する分注方法にお
    いて、チップのノズル孔と連通するピペッター内部の案
    内孔内に気体噴出手段から気体を噴出させて、チップの
    ノズル孔から容器に液体を供給することを特徴とする分
    注方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載した分注方法において、
    圧電素子又はソレノイドによるピストンの移動によって
    気体を噴出する気体噴出手段を用いたことを特徴とする
    分注方法。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載した分注方
    法において、上記チップを容器の内壁面に接触させて、
    このチップのノズル孔から容器に液体を供給することを
    特徴とする分注方法。
  5. 【請求項5】 チップのノズル孔と連通するピペッター
    内部の案内孔内において、ニードルを歯と歯を噛み合わ
    せて駆動させるスライド機構により摺動させて液体の吸
    引及び吐出を行なう分注方法において、少なくとも上記
    スライド機構における歯と歯との間のバックラッシュ分
    だけこのスライド機構を余分に駆動させ、このスライド
    機構により上記ニードルを摺動させて指定量の液体の吸
    引及び/又は吐出を行なうことを特徴とする分注方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載した分注方法において、
    上記ニードルを摺動させて液体を吐出させるにあたり、
    ピペッターの先端に設けたチップを容器の内壁面に接触
    させることを特徴とする分注方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は請求項6に記載した分注方
    法において、上記ニードルを摺動させて液体を吐出させ
    るにあたり、上記ニードルを摺動させた後、このピペッ
    ター内における案内孔内に気体噴出手段から気体を吐出
    させることを特徴とする分注方法。
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