JPH08327416A - 流体振動検出センサ - Google Patents

流体振動検出センサ

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JPH08327416A
JPH08327416A JP7199501A JP19950195A JPH08327416A JP H08327416 A JPH08327416 A JP H08327416A JP 7199501 A JP7199501 A JP 7199501A JP 19950195 A JP19950195 A JP 19950195A JP H08327416 A JPH08327416 A JP H08327416A
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JP
Japan
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pressure
fluid
chamber
piezoelectric film
detection sensor
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Withdrawn
Application number
JP7199501A
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English (en)
Inventor
Yoshiro Miyazaki
芳郎 宮崎
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低流量の流量を正確に測定でき、かつ圧電
膜の破損を防ぐ。 【解決手段】 本体20に第1及び第2空洞21a,
21bを設け、これに第1及び第2電圧膜24a,24
bと第1及び第2ゴム膜25a,25bを間隔をおいて
設け、第1及び第2圧力検出室23a,23b、第1及
び第2中間室26a,26bを形成し、本体20の上を
上蓋10で密閉して第1及び第2外圧力室11a,11
bを形成する。第1圧力検出室23aから第2外圧力室
11bに通じる第1圧力導入管22aと、第2圧力検出
室23bから第1外圧力室11aに通じる第2圧力導入
管22bを設ける。第1、第2圧力検出室23a,23
bをフルイディック素子30の第1、第2圧力導出孔3
6a,36bに接続し、第1、第2圧力検出室23a,
23bにそれぞれ互いに逆位相の圧力で振動する流体を
導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体振動検出セン
サ、特に流体中の圧力振動の周波数を検出して流速や流
量を計測するカルマン渦流量計やフルイディック流量計
などの流量計に用いられる流体振動検出センサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、流体中の圧力振動の周波数を検出
して流体の流速や流量を計測する流体振動型流量計の一
種としてフルイディック流量計が知られており、例えば
特開平5−322613号公報、特開平6−24184
3号公報、特開平7−4997号公報等にその技術が開
示されている。
【0003】図16は従来のフルイディック流量計の一
例のブロック図である。
【0004】フルイディック流量計は、被測定流体を振
動させるフルイディック素子60と、このフルイディッ
ク素子60から取り出される振動流体の圧力を検出して
電気信号に変換する流体振動検出センサ80と、流体振
動検出センサ80から出力される電気信号から流量を求
める流量計測器90からなる。
【0005】フルイディック素子60は、流体が流入す
る流入管61と流体が流出する流出管62とを有し、例
えばガス配管の途中に設けられる。フルイディック素子
60の本体の内部には下流に向かって流入口61から順
に流入室63、バッフル64、流路縮小部65、噴出ノ
ズル66、流路拡大部67、圧力導出孔68a,68
b、ターゲット69、絞り部70が形成されている。圧
力導出孔68a,68bには圧力導出管71a,71b
が接続される。
【0006】ターゲット69は、流体の流動方向の切換
えを安定化するために設けられるもので、噴出ノズル6
6からの流体の噴出方向に対して略直角方向に、かつ向
い合うように配置される。バッフル64は流体の流動方
向の切換えを助けるために設けられるものであるが、こ
れは必ずしも必要ではなく、バッフルを設けないものも
ある。
【0007】流体は、矢印71で示すように流入管61
から流入室63に入ると、矢印72a,72bで示すよ
うにバッフル64により左右に分流して流路縮小部65
に入り、噴出ノズル66から噴出される。噴出が開始さ
れると、噴出流体はターゲット69に当たり、左右に分
流する。流体は、まず矢印73aで示すように、ターゲ
ット69の一方の側を流れ始め、コアンダー効果によっ
て絞り部70へ向かって流れる流体(矢印73a1 )と
流路拡大部67の側壁に沿って逆流してくる帰還流(矢
印73a2 )とに分かれる。これによって流体に渦流が
発生する。帰還流が圧力導出孔68aまで戻り、循環路
が形成されると、次に破線の矢印73bで示すように、
流れが反転し、ターゲット69の他方の側を流れ始め、
コアンダー効果によって絞り部70へ向かって流れる流
体(矢印73b1 )と流路拡大部67の側壁に沿って逆
流してくる帰還流(矢印73b2 )とに分かれる。これ
によって流体に渦流が発生する。帰還流が圧力導出孔6
8bまで戻り、循環路が形成されると流れが反転し、再
び矢印73aで示したように流れ始め、以下同様の動作
が繰り返される。
【0008】このように流動方向が交互に切り換わるこ
とにより流体は振動し、圧力変化が生じる。その振動周
波数は流体の流量に比例する。圧力導出孔68a,68
bに導圧路84a,84bを接続し、振動流体を流体振
動検出センサ80に導き、振動流体の圧力変化を検出す
ることによって流量を測定することができる。
【0009】図17は図10に示す従来の流体振動検出
センサの一例の断面図である。
【0010】本体82内に二つの凹部83a,83bを
設け、この凹部83a,83bの下部に通じる導圧路8
4a,84bを設け、凹部83a,83bの上面に圧電
膜85a,85bを気密に取り付けて圧力検出室86
a,86bを形成する。本体82の上部に蓋87を設
け、本体82と蓋87との間に外室88を形成する。圧
電膜85a,85bと圧力検出室86a,86bと外室
88は圧力センサ81a,81bを構成する。図10の
フルイディック素子60の圧力導出孔68a,68bか
ら導出される振動流体は、導圧路84a,84bを通っ
て圧力検出室86a,86bに導入される。外室88内
の圧力は、圧力検出室86a,86bに作用している静
圧よりも小さな圧力、すなわち、圧力検出室86a,8
6bに対して負圧にする。すると、圧電膜85a,85
bは、流量のない時でも外室88側に凸に変位した状態
にある。負圧の大きさは、振動圧力による圧電膜の変位
が、圧力−変位特性の直線部分の略中心位置となる圧力
となるように設定される。流体が流れると圧電膜85
a,85bが変形してパルス状の電荷を発生する。この
電圧は流量情報電気信号として流量計測器90へ送られ
る。流量計測器90はこの電気信号の周波数から流量を
算出して表示などを行う。
【0011】図16に示したフルイディック素子60と
図17に示した流体振動検出センサ80とは、外形を直
方体に作り、フルイディック素子60の圧力導出孔68
a,68bの真上に流体振動検出センサ80の導圧路8
4a,84bが位置するように形成すると、図18に示
すように重ね合わせることができ、便利である。
【0012】図19は図16に示す流量計測器の中の流
量情報信号情報処理回路の一例の回路図である。
【0013】圧電膜85a,85bで発生した電荷は、
電荷増幅器91a,91bにそれぞれ入力される。入力
された電荷は,容量C1 ,C2 が並列接続された電荷増
幅器91a,91bにより増幅され、電圧に変換されて
出力される。この電圧が差動増幅器92に入力され、こ
こで電荷増幅器91a,91bで発生した電圧の差がと
られる。流体の圧力振動は、圧力検出室86a,86b
において交互に起こるため、差電圧をとることにより出
力が2倍になる。外部的な振動は圧電膜に対して同じ方
向に乗るので差動増幅によって打ち消し合う。また、電
気的なノイズも差動増幅によって打ち消し合うのでノイ
ズの少ない出力が得られるという利点がある。得られた
差電圧は、フィルタ93で余分な周波数がカットされ、
比較回路94に入力される。比較回路94でしきい値電
圧V0 と比較され、しきい値電圧V0 との差電圧が流量
情報信号として出力される。比較回路94では、振動し
ている電圧からしきい値電圧V0 を超える電圧をパルス
として取り出す。1秒間当たりのパルス数が振動流体の
周波数f(Hz)として計測される。そして、図示され
ていないが、次段のカウンタおよび演算回路から計測さ
れた周波数から流量を求める。
【0014】次に、図16に示すフルイディック流量計
の動作について説明する。
【0015】図20は図16のフルイディック素子から
出力される振動流体の圧力波形図である。
【0016】フルイディック素子60において、流体の
流動方向が交互に切り換わることにより流体は振動し、
圧力変化が生じる。その振動波形は正確には求められて
いないが、図20に示すように、ほぼ三角形に近い形を
していると考えられている。圧力導出孔68a,68b
に導圧路84a,84bを接続し、圧力導出孔68a,
68bから取り出される振動流体の圧力をP1 ,P2
振動の中心値をP00とする。流体の流動方向は交互に切
り換わっているから、P1 とP2 とは位相が180°ず
れていて、互いに逆位相となっている。このような波形
の振動流体が図17の流体振動検出センサ80の導圧路
84a,84bを通って圧力検出室86a,86bに導
入される。
【0017】図21は振動流体が導入された流体振動検
出センサの断面図である。
【0018】外室88内の圧力P0 で表し、導圧路84
aに導入される流体の圧力をP1 、導圧路84bに導入
される流体の圧力をP2 で表すものとする。図17で説
明したように、外室88内の圧力は、圧力検出室86
a,86bに作用している静圧よりも小さな圧力、すな
わち、圧力検出室86a,86bに対して負圧にしてい
るから、P1 ,P2 >P0 で、圧電膜85a,85bは
外室88側に凸に変位している。圧力P1 が中心値(静
圧値)P00に対して正、P2 が中心値P00に対して負で
あるとき、圧電膜85aは、外室88側に凸に大きく変
位する。これに対して圧電膜85bは外室88側に凸に
小さく変位する。圧力P1 が中心値P00に対して負、P
2 が中心値P00に対して正になったときはこれと逆にな
る。
【0019】図22は図16に示すフルイディック流量
計における周波数と流量との関係を示す相関図である。
【0020】この型のフルイディック流量計において
は、流体の流量Q( l/h)と流体の振動周波数f(H
z)との間には次の比例式が成立する。 Q=k×f …(1) ここで、kは比例係数である。従って、kの値を予め求
めておけば、周波数fから流量Qを求めることができ
る。図22に示すように、流量の大きい範囲では実測値
が一直線上に綺麗に並び、実験値が式(1)と良く一致
するので、この型のフルイディック流量計は、測定精度
の高い流量計であることが分かる。しかしながら、流量
Qが小さくなってくると、ノイズが入ってきて、周波数
fの測定が段々難しくなり、正確な流量の測定が難しく
なってくる。周波数測定が難しくなるのは流量約70 l
/h(5Hz)あたりからで、流量約56 l/h(4H
z)あたりになると測定できなくなるという問題が起こ
ってくる。次に、これを説明しよう。
【0021】図23は図19の処理回路から取出された
流量情報信号の波形図である。
【0022】図23は図19の処理回路のフィルタ93
の出力端子93aから出力される流量情報信号の波形を
示したもので、図23(a)は流体振動周波数が約5H
z、図23(b)は流体振動周波数が約4Hzのときの
波形を示す。図19の処理回路の比較回路94におい
て、しきい値電圧V0 を0Vに設定すると、図23
(a)では0Vを超える電圧のみが比較回路94から出
力されるので、最初の0.8秒間では0Vを超えるパル
ス数は3となり、f=3/0.8s=3.75Hzが測
定され、次の0.8秒間では0Vを超えるパルスは数は
4となり、f=4/0.8s=5Hzが測定されるとい
うように、測定される周波数が変動し、不安定になる。
しきい値電圧V0 を−10mVに設定すると、最初の
0.8秒間では検出されなかったパルスが検出される代
わりにノイズもパルスとして検出されるので、例えば、
最初の0.8秒間ではf=6/0.8s=7.5Hzが
測定されるというように、測定された周波数値に信頼が
おけなくなる。
【0023】流体の流量を更に低くしたとき、例えば流
量約60 l/h(周波数≒4Hz)にしたときは、図2
3(b)に示すように、ノイズが大幅に増え、振動の中
心値(図20のP00に相当)も変動するので、基準しき
い値電圧V0 をどこに設定しても周波数が測定できなく
なり、流量測定が不可能になる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来の流体振動検出センサを使用するフルイディック流
量計では、低流量のときにはノイズが大きくなるのみな
らず振動の中心値も変動するので、低流量時の流量測定
ができないという問題がある。また、圧電膜の耐圧が約
6.865kPa(700mmH2 O)程度であるた
め、何らかの理由により異常圧力が圧電膜に印加された
場合圧電膜が破損してしまうという問題もある。(なお
上記数値は多少幅を持つものであるが、通常、長期使用
を考慮すると、常用では約4.9kPa(500mmH
2 O)以下で用いることが好ましい。)
【0025】本発明の目的は、流量情報信号のノイズと
振動の中心値変動とを低減し、被測定流体の流量が低く
ても流量を正確に測定でき、また異常圧力が印加されて
も圧電膜の破損を防ぐことのできる流体振動型流量計用
の流体振動検出センサを提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は、本体に間隔を
おいて設けられた第1および第2空洞と、この第1、第
2空洞の一部をそれぞれ仕切るように設けられた第1お
よび第2圧電膜と、前記本体に接続されるフルイディッ
ク素子と前記第1、第2圧電膜との間に形成され、前記
フルイディック素子の第1および第2圧力導出孔にそれ
ぞれ通じる第1および第2圧力検出室と、前記第1、第
2空洞内に前記第1、第2圧電膜と間隔をおいて設けら
れ前記第1、第2圧電膜とで第1および第2中間室をそ
れぞれ形成する第1および第2弾性膜と、前記本体の上
を密閉して前記第1、第2弾性膜との間にそれぞれ第1
および第2外圧力室を形成する上蓋と、前記第1圧力検
出室から前記第2外圧力室に通じるように設けられた第
1圧力導入管と、前記第2圧力検出室から前記第1外圧
力室に通じるように設けられた第2圧力導入管とを備え
たことを特徴とする。
【0027】本発明は、前記第1および第2弾性膜がゴ
ムからなることを特徴とする。
【0028】本発明は、前記第1および第2圧力検出室
にそれぞれ互いに反対位相の圧力で振動する流体が導入
されることを特徴とする。
【0029】本発明は、前記第1および第2中間室の圧
力が被測定流体の静止圧力と同等かそれより高い圧力で
あることを特徴とする。
【0030】本発明は、前記第1、第2圧力導入管が、
前記本体の下面に設けられ一端が前記第1および第2圧
力検出室にそれぞれつながる溝と、この溝の他端から前
記本体の上面まで貫通し、かつ前記第1、第2外圧力室
に通じる孔とをふくんで構成されることを特徴とする。
【0031】本発明は、上記第1圧電膜と第1弾性膜と
の間、及び、第2圧電膜と第2弾性膜との間に、それぞ
れメッシュを有することを特徴とする。
【0032】本発明は、上記第1圧電膜及び第2圧電膜
の外周部のみがコーティングにより補強されていること
を特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明では、第1圧力検出室に流
体の第1圧力P1 を、第2圧力検出室に流体の第2圧力
2 を導入し、第1圧電膜に第1圧力P1 を、第2圧電
膜に第2圧力P2 を第1弾性膜に第2圧力P2 を、第2
弾性膜に第1圧力P1 を印加して、第1および第2圧電
膜で第1圧力P1 と第2圧力P2 との差に依存して変形
して電荷を発生するようにしている。中間室は第1圧力
1 と第2圧力P2 の両方の圧力を受けて体積と圧力が
変化し、その変化で圧電膜と弾性膜とを変形している。
変形量は第1圧力P1 と第2圧力P2 との差に依存す
る。第1圧力P1 と第2圧力P2 とが逆位相であれば、
圧電膜の変形量は大きくなり、発生電圧が高くなり、検
出感度が高くなる。第1、第2弾性膜は第1圧力P1
たは第2圧力P2 を受けて変形してから中間室を押す
が、このときスパイク状ノイズは弾性膜または中間室で
大部分吸収してしまうので、発生電圧のノイズは大変小
さいものとなる。また、異常圧力が印加されても弾性膜
と中間室で一旦受け止め、衝撃を吸収するから圧電膜の
破損が低減される。
【0034】上記作用を持たせるために、第1および第
2弾性膜はゴムで作るのがよい。
【0035】第1および第2圧電膜の変形量は第1圧力
1 と第2圧力P2 との差に依存するから、第1および
第2圧力検出室には互いに反対位相の圧力で振動する流
体を導入し、圧電膜に発生する電荷を高くして検出感度
を高くする。
【0036】第1および第2中間室の圧力を被測定流体
の静止圧力と同等かそれより高い圧力にしておくと、圧
電膜は流体の振動振幅に近い振幅で変形し、被測定流体
の静止圧力が高くても圧電膜が変形し過ぎることがな
く、圧電膜の破損を防ぐことができる。また、圧電膜に
異常圧力が印加されても中間室の圧力と異常圧力との差
が小さくなり、さらに弾性膜と中間室で圧力の一部を吸
収するから圧電膜の破損を低減することができる。
【0037】上記と同様に、第1、第2圧力導入管を、
本体の下面に掘られ第1および第2圧力検出室にそれぞ
れつながる溝と、この溝の端部から本体の上面に達し第
1、第2外圧力室にそれぞれ通じる孔とを含んで構成す
ると、フルイディック流量計をコンパクトにすることが
できる。
【0038】
【発明例】図1は本発明の一実施例の断面図である。
【0039】この一実施例は、流体振動検出センサ20
とフルイディック素子30とを組合わせものである。流
体振動検出センサ20の本体に第1空洞21a、第2空
洞21bを設け、この第1、第2空洞21a,21bに
それぞれ第1圧電膜24a、第2圧電膜24bを設けて
仕切る。流体振動検出センサ20の下に設けられるフル
イディック素子30と第1圧電膜24a、第2圧電膜2
4bとの間に第1圧力検出室23a、第2圧力検出室2
3bが形成される。第1、第2空洞21a,21bに第
1圧電膜24a、第2圧電膜24bと間隔をおいて第1
ゴム膜25a、第2ゴム膜25bを設けて仕切り、第1
中間室26a、第2中間室26bを形成する。第1、第
2空洞21a,21bの上に上蓋10を設けて密閉して
第1外圧力室11a、第2外圧力室11bを形成する。
上蓋10の下面には第1、第2外圧力室11a,11b
を形成するための凹部を設けておく。第1圧力検出室2
3aから第2外圧力室11bに通じる第1圧力導入管2
2aを設け、第2圧力検出室23bから第1外圧力室1
1aに通じる第2圧力導入管22bを設ける。第1、第
2圧力検出室23a,23bを流体振動発振素子として
のフルイディック素子30の第1、第2圧力導出管36
a,36bに接続する。フルイディック素子30の下部
を下蓋50で覆う。
【0040】第1、第2ゴム膜25a,25bの厚さ
は、設計により異なるが、例えば0.3mm程度のもの
が選ばれる。この実施例では、弾性膜としてゴム膜を用
いたが、ゴムの代わりに薄い金属箔のような他の弾性体
を用いることもできる。
【0041】第1、第2中間室26a,26bに圧力P
0 の圧力を導入し、第1および第2圧力検出室23a,
23bにそれぞれ互いに反対位相の圧力P1 ,P2 で振
動する流体を導入する。この振動流体の圧力をP1 ,P
2 、振動の中心値をP00とする。第1、第2中間室26
a,26bの圧力P0 は任意に定められるが、この実施
例の場合、P0 >P00に設定するものとする。従って、
流体が静止している状態では静止圧はP00であるから、
第1、第2圧電膜24a,24bおよび第1、第2ゴム
膜25a,25bは外側に凸に張り出す。
【0042】図2は図1の実施例の斜め下方から見た分
解斜視図、図3は図1の実施例の斜め上方から見た分解
斜視図である。
【0043】図2、図3に示すように、この実施例は、
上蓋10、流体振動検出センサ20、フルイディック素
子30、下蓋50の4つの部分からなる。図2に示すよ
うに、流体振動検出センサ20の本体に孔をあけて第1
空洞21a、第2空洞21bを形成し、この第1、第2
空洞21a,21bの下方にそれぞれ第1圧電膜24
a、第2圧電膜24bを設けて第1、第2空洞21a,
21bを仕切る。ゴム・パッキング29で第1、第2空
洞21a,21bの周囲を仕切って、フルイディック素
子30の上面と第1、第2圧電膜24a,24bとの間
に第1圧力検出室23a、第2圧力検出室23bを形成
する。流体振動検出センサ20の本体の下面に一端が第
1、第2空洞21a,21bにつながる溝22a1 ,2
2b1 を形成し、この溝の他端に下面から上面に貫通す
る孔22a2 ,22b2 を形成する。溝22a1 ,22
1 はフルイディック素子30の第1、第2圧力導出孔
36a,36bに通じる。これにより第1、第2圧力導
出孔36a,36bを通ってくる流体の振動圧力P1
2 は、溝22a1 ,22b1 、第1、第2圧力検出室
23a、23bを通って第1、第2圧電膜24a,24
bに印加される。第1、第2空洞21a,21b内の上
方に第1ゴム膜25a、第2ゴム膜25bを設けて第
1、第2空洞21a,21bをそれぞれ仕切り、第1、
第2中間室(図示されず、図1参照)を形成する。本体
上面に、流量計測器を収納するための凹部27と第1、
第2圧電膜24a,24bからのリード線28を通すた
めの溝を形成する。
【0044】上蓋10には流体振動検出センサ20の上
面に設けられた流量計測器収納用凹部27に対応して孔
15があけられる。また、上蓋10の下面には第1、第
2空洞21a,21bに対応して凹部12a,12bを
設け、第1、第2ゴム膜25a,25bとで第1および
第2外圧力室11a,11bを形成する。この凹部12
a,12bに一端がつながり、他端が流体振動検出セン
サ20の本体の孔22a2 ,22b2 につながる溝13
a,13bを設ける。流体振動検出センサ20の本体に
設けられた溝22a1 と孔22a2 と溝13bとで第1
圧力導入管22aを構成し、溝22b1 と孔22b2
溝13aとで第2圧力導入管22bを構成する。溝と孔
を図示する形に設けることにより第1圧力導入管22a
と第2圧力導入管22bとを流体振動検出センサ20の
本体の上下の各面で交差することなく形成することがで
きる。凹部12a,12bと溝13a,13bの周囲に
ゴム・パッキング14を設ける。上蓋10を流体振動検
出センサ20の上面に重ね、ねじ16で固定する。これ
により、凹部12a,12bと溝13a,13bの周囲
はゴム・パッキング14で密閉され、第1、第2外圧力
室11a,11bが形成される。
【0045】フルイディック素子30は、図16で説明
したものとほぼ同じである。フルイディック素子30の
本体には流体が流入する流入管41と流体が流出する流
出管42が取り付けられる。フルイディック素子30の
本体の下面に下流に向かって流入口41から順に流入室
31、バッフル32、流路縮小部33、噴出ノズル3
4、流路拡大部35、第1、第2圧力導出孔36a,3
6b、ターゲット37、絞り部38が形成されている。
第1、第2圧力導出孔36a,36bは第1、第2圧力
検出室23a,23bに接続する。フルイディック素子
30の上面は平坦面でねじ孔39があけられる。
【0046】下蓋50の上面にフルイディック素子30
の流入室31、流路縮小部33、流路拡大部35、絞り
部38を囲むようにゴム・パッキング51を設ける。下
蓋50はねじ16でフルイディック素子30に取り付け
られる。これにより、図1に示す実施例が作られる。
【0047】次に、この実施例の動作について説明す
る。
【0048】図4は図1の実施例の動作を説明するため
の断面図である。
【0049】第1および第2中間室26a,26b内の
圧力をP0 とし、フルイディック素子30から送られて
くる流体は、図20に示したものと同じで、互いに反対
位相で振動し、かつP0 >P00とする。従って、静止圧
時では第1、第2圧電膜24a,24bおよび第1、第
2ゴム膜25a,25bは外側に凸に張り出している。
【0050】図4(a)に示すように、圧力P1 >P0
>P2 である期間では、第1圧電膜24aは流体圧力P
1 により第1中間室26a側に押されて曲率が小さくな
ると同時に第1中間室26a内の圧力は初期のP0 より
大きくなる。このときP2 <P00<P0 であるから第1
ゴム膜25aは第1外圧力室11a側に凸に大きく張り
出す。第1ゴム膜25aが張り出すことにより第1中間
室26a内の圧力P0は下がり圧力P1 、P2 、圧電膜
とゴム膜の張力+P0 が平衡する形に変形する。一方、
圧力P1 は第2外圧力室11bで第2ゴム膜25bを押
すので第2ゴム膜25bの曲率が小さくなり、P2 <P
00<P0 であるから第2圧電膜24bは第2圧力検出室
23b側に凸に大きく張り出す。第2圧電膜24bは圧
力P1で押されると同時に圧力P2 で第2圧力検出室2
3b側に引っ張られる形になるから、図21で説明した
従来品と比べて変形量が大きくなる。変形量が大きくな
ると発生電荷も高くなり、圧力検出感度が高くなる。こ
のことは、低流量でも高感度で検出可能となることを示
している。
【0051】図4(b)に示すように、圧力P1 =P2
=P00となった時点では、P0 >P 00であるから、第
1、第2圧電膜24a,24b、第1、第2ゴム膜25
a,25bは初期状態(図1)に戻る。
【0052】図4(c)に示すように、圧力P2 >P0
>P1 である期間では、図4(a)と左右が逆となった
形になる。従って、今度は第1圧電膜24aが大きく変
形し、発生電荷が高くなる。第1圧電膜24aが大きく
変形するときは第2圧電膜24bの変形は小さく、第2
圧電膜24bが大きく変形するときは第1圧電膜24a
の変形は小さくなるから、図19の処理回路のフィルタ
93の端子93aから出力される電圧は三角形に近い波
形となる。
【0053】第1、第2中間室26a,26bの圧力P
0 をP0 =P00にすれば、図4(d)に示すように、圧
力P1 =P2 =P00となった時点では、第1、第2圧電
膜24a,24b、第1、第2ゴム膜25a,25bは
平坦で平行な形になり、第1、第2圧電膜24a,24
bの変形は振動圧力の振幅にのみ依存し、被測定流体の
絶対圧力に無関係となる。従って、被測定流体の絶対圧
力が高くても圧電膜を破損させることはない。また、被
測定流体の絶対圧力が低くて圧電膜を変形させる力は圧
力P1 とP2 との差、すなわち、振動流体の振幅の2倍
の大きさの力であるので、被測定流体の絶対圧力が低く
ても振幅さえ大きければ十分に高い感度で測定可能とな
る。このことは、本発明の流体振動検出センサが被測定
流体の絶対圧力の高低にかかわらず使用可能であること
を示している。
【0054】図5は図1に示す実施例を用いたフルイデ
ィック流量計の信号処理回路から出力される流量情報信
号の波形図であり、図5(a)は振動周波数5Hz、図
5(b)は振動周波数約4Hzのときの電圧波形図であ
る。
【0055】図1に示す実施例に図19に示した信号処
理回路を接続し、フィルタ93の端子93aから出力を
取り出す。
【0056】図5(a)に示すように、流量約70 l/
h(振動周波数5Hz)では、ノイズが大変少なく、形
が揃った電圧波形が得られる。このような波形の場合、
しきい値V0 を5mVに設定しても0Vに設定しても、
比較回路94から1.6秒間にパルス数8が得られ、振
動周波数f=8/1.6s=5Hzが求められる。この
計測値は正確で、かつ安定した値である。
【0057】ノイズが大幅に減少したのは、ゴム膜25
a,25bを設け、中間室26a,26bを設けたため
と考えられる。図4(a)に示すように、圧力P1 で第
2ゴム膜25bを押すとき、スパイク状のノイズは印加
時間が短いから第2ゴム膜25bに吸収されてしまい第
2中間室26bを押すに到らないか、あるいはゴム膜で
ノイズを完全に吸収できなくてノイズの一部が残ったと
しても、中間室の圧力変化の際にノイズが吸収されてし
まうためと考えられる。
【0058】流量を更に小さくして、流量約60 l/h
(≒4Hz)にすると、図5(b)に示すように、ノイ
ズが少しく増え、振動の中心値が少し変動するが、形が
揃った電圧波形が得られる。図5(b)で、しきい値を
2mVに設定するとパルス数が17、振動周波数f=1
7/4.0s=4.25Hzとなり、図22から流量約
60 l/hが得られる。このことから、本発明の流体振
動検出センサは流量60 l/hの低流量でも高感度で正
確に計測できることが証明された。従来品は流量70 l
/hで計測値が不安定であったから、本発明の流体振動
検出センサは測定可能範囲が広がったことになる。
【0059】図6はフルイディック素子の圧力導出孔の
選択された位置を示す断面図である。
【0060】このフルイディック素子30は図2、図3
に示したものと同じである。図5に示したデータは圧力
導出孔を図6のMP01点とMP02点に設定して測定した
ものである。圧力導出孔の位置を変えると流体振動の波
形がどのように変わるかを調べるために、圧力導出孔の
位置をフルイディック素子の中心線Cに沿って流体の上
流れから下流に向かって順にMP1 ,MP2 ,MP3
図示するように設定する。流体振動の測定には2つの圧
力導出孔が必要なので、一方をMP01点に固定し、他方
をMP1 ,MP2 ,MP3 と変えて測定することにす
る。MP01−MP 1 での測定を行うときは、MP2 ,M
3 は塞がれている。以下同様に、MP2が選ばれたと
きはMP1 ,MP3 が塞がれ、MP3 が選ばれたときは
MP1 ,MP2 が塞がれる。
【0061】図7は図6に示すフルイディック素子の圧
力導出孔の位置をMP01−MP1 点に設定したときの流
量情報信号の電圧波形図であり、図7(a)は振動周波
数5Hz、図7(b)は振動周波数約4Hzのときの電
圧波形図である。
【0062】図7(a)に示すように、振動周波数5H
z(流量約70 l/h)では、ノイズが大変少なく、形
が揃った電圧波形が得られる。しきい値V0 を2〜4m
Vに設定すると1.6秒間にパルス数8が得られ、振動
周波数f=8/1.6s=5Hzが求められ、圧力導出
孔がMP01−MP02点の図5(a)と同等の結果が得ら
れる。又、図7(b)に示すように、振動周波数4Hz
では、しきい値V0 を4mVに設定すると4.0秒間の
パルス数17、f=4.25Hzが得られ、MP1 点で
もMP01−MP02と同様な結果が得られる。
【0063】図8は図6に示すフルイディック素子の圧
力導出孔の位置をMP01−MP2 点に設定したときの流
量情報信号の電圧波形図であり、図8(a)は振動周波
数約5Hz、図8(b)は振動周波数約4Hzのときの
電圧波形図である。
【0064】図8(a)に示すように、流量約70 l/
h(≒5Hz)では、ノイズが大変少なく、形が揃った
電圧波形が得られる。しきい値V0 を2〜5mVに設定
すると1.6秒間にパルス数9が得られ、振動周波数f
=9/1.6s=5.625Hzが求められ、圧力導出
孔がMP01−MP02点の図5(a)と異なった結果が得
られる。また、図8(b)に示すように、振動周波数4
Hzで、しきい値V0を4mVに設定すると4.0秒間
のパルス数17、f=4.25Hzが得られ、MP2
でもMP01−MP02と同様な結果が得られる。
【0065】図9は図6に示すフルイディック素子の圧
力導出孔の位置をMP01−MP3 点に設定したときの流
量情報信号の電圧波形図であり、図9(a)は振動周波
数約5Hz、図9(b)は振動周波数約4Hzのときの
電圧波形図である。
【0066】図9(a)に示すように、流量約70 l/
h(≒5Hz)では、ノイズが大変少なく、形が揃った
電圧波形が得られる。しきい値V0 を5mVに設定する
と1.6秒間にパルス数9が得られ、振動周波数f=9
/1.6s=5.625Hzが求められ、図8(a)と
同様の結果が得られる。また、図9(b)に示すよう
に、流量約60 l/h(≒4Hz)では、しきい値V0
を3mVに設定すると4.0秒間のパルス数16、f=
4Hzが得られ、MP3 点でもMP01−MP02と同様な
結果が得られる。このように、低流量でデータが安定す
るので、圧力導出孔は図6のMP01点とMP02点、及び
MP01−MP1 〜MP3 またはMP02−MP1 〜MP3
のどれかに設定するのが良い。
【0067】以上示した電圧波形のいずれもノイズが大
幅に減少しており、中間室とゴム膜を設けた効果が大き
いことが示された。また、図2、図3に示したように、
流体振動検出センサとフルイディック素子とを4つの部
分で構成し、第3、第4圧力導入管22c,22dの一
部を溝で形成したので、非常にコンパクトなフルイディ
ック流量計が得られる。
【0068】なお、前述のように、圧力異常が発生して
上記流量計に高圧力がかかった場合、圧電膜とゴム膜内
が生じた場合、第1、第2中間室26a,26b内の圧
力P 0 により、圧電膜の破損が防止される。ここで、圧
電膜の破壊をより確実に防止するために、この圧電膜と
ゴム膜との距離(クリアランス)を小さくすれば、異常
圧力時にこの圧電膜とゴム膜とが変形して図10に示す
ように接触して、それ以上の変形を互いに防止する。
【0069】ここで、図11は圧電膜の変形状態を示す
図であって、直径16mmの圧電膜に300〜1000
mmH2 Oの圧力が加わったときの各部位の変位量を示
すものであり、図12はゴム膜で同様に調べたときの各
部位の変位量を示すものである。
【0070】これら両図より、常用圧力とされる500
mmH2 Oでの中央の変位量は、圧電膜で0.6mm程
度、ゴム膜では1mm程度であり、従って両者の距離、
すなわちクリアランスを1.6mm程度とすれば、50
0mmH2 O超の異常圧力が流量計に加えられたときに
も、500mmH2 Oと同様の変位量に抑えることがで
きることとなる。
【0071】しかし、クリアランスを小さくすると、セ
ンサ出力が小さくなる傾向が見られることが判り、更に
詳しくこのクリアランスの及ぼす影響について検討を行
った。
【0072】すなわち、クリアランスを2mm、5m
m、6.5mmと変化させたときの流体振動周波数とセ
ンサ出力との関係を図13に示す。
【0073】図13より、クリアランスを6.5mmと
した場合、全ての周波数において、クリアランスが2m
mの場合より高出力を得ることができることが判った。
【0074】しかし、このようにクリアランスを6.5
mmとした場合には、上述の異常圧力での破損防止効果
が得られない。そこで、検討の結果、図14(a)に示
すようにメッシュ(多孔板、図14(b)参照)40を
第1、第2中間室26a,26b内に設置することで解
決することができた。なお、この場合、メッシュと圧電
膜との距離は0.6mmとすることで、最大変位量を、
常用圧力である500mmH2 Oでの変位量と同等とす
ることが可能である。
【0075】このメッシュは開口率(全体面積に対する
孔部の面積の比率)が30%以上であれば、センサの感
度を低下させることがない。ここで、クリアランスを
6.5mmとして、開口率34%の多孔板を用いたとき
には、図14でのクリアランス6.5mmでの場合と全
く同じ出力が得られた。このような対策によって、セン
サの破損を防止しながらその出力を大きくすることが可
能となり、そのS/N比の向上によって流量測定におけ
る誤差が減少した。
【0076】なお、クリアランスが小さいときには異常
圧力時にこの圧電膜とゴム膜とが変形して図10に示す
ように接触してそれ以上の変形が互いに防止され、クリ
アランスを大きくしたときには上述のようにメッシュを
併用することで同様の結果を得ることができる。しかし
ゴム膜、或いはメッシュと接触して破壊防止されるのは
圧電膜の中央部だけであり、これらの対策を行っても、
圧電膜の周辺での破損を防止することはできなかった。
【0077】そこで、この圧電膜の周辺での破壊を防止
するために、その周辺部に補強のためのコーティングを
行った。図15にフッ化エチレン樹脂のコーティングを
施した圧電膜を示す。このように中央部にコーティング
を施さない部分(図中符号A)その周囲にコーティング
を施した部分(図中符号B)を設けることによって、圧
電膜全体をコーティングしたときに生じるセンサの検出
特性の低下を伴うことなく、完全な破損防止が可能とな
った。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、圧電
膜と弾性膜とで中間室を形成し、圧電膜と弾性膜とに互
いに反対位相で振動する流体の圧力を印加して圧電膜の
変形を大きくし、圧電膜に発生する電荷が高くなるよう
にすると共に、弾性膜と中間室とでノイズを吸収するよ
うにしたので、検出感度が高く、低流量でも正確に流量
測定できる流体振動検出センサを得ることができる。
【0079】また、中間室の圧力を流体の静止圧力かそ
れ以上に設定したので、異常圧力が印加されても弾性膜
と中間室とで吸収するようにしたので、圧電膜が破損し
難い流体振動検出センサを得ることができる。
【0080】さらに、流体振動検出センサとフルイディ
ック素子とを4つの部分で構成し、第3、第4圧力導入
管の一部を溝で形成したので、非常にコンパクトなフル
イディック流量計が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の断面図である。
【図2】図1の実施例の斜め下方から見た分解斜視図で
ある。
【図3】図1の実施例の斜め上方から見た分解斜視図で
ある。
【図4】図1の実施例の動作を説明するための断面図で
ある。
【図5】本発明の実施例で測定された流体振動を表す電
圧波形図である。
【図6】フルイディック素子の圧力導出孔の選択された
位置を示す断面図である。
【図7】図6に示すフルイディック素子の圧力導出孔の
位置をMP01−MP1 点に設定したときの流量情報信号
の電圧波形図である。
【図8】図6に示すフルイディック素子の圧力導出孔の
位置をMP01−MP2 点に設定したときの流量情報信号
の電圧波形図でである。
【図9】図6に示すフルイディック素子の圧力導出孔の
位置をMP01−MP3 点に設定したときの流量情報信号
の電圧波形図である。
【図10】圧力異常時での圧電膜とゴム膜との状況を示
す図である。
【図11】圧力が加わったときの圧電膜の変形を示す図
である。
【図12】圧力が加わったときの圧電膜の変形を示す図
である。
【図13】クリアランスのセンサ出力への影響を示す図
である。
【図14】(a)メッシュの使用状況を示す図である。 (b)上記メッシュを示した図である。
【図15】周辺部にコーティングを施した圧電膜を示す
図である。
【図16】従来のフルイディック流量計の一例のブロッ
ク図である。
【図17】従来のフルイディック流量計に使用される流
体振動検出センサの一例の断面図である。
【図18】従来のフルイディック素子と流体振動検出セ
ンサとを重ねたフルイディック流量計の一例の斜視図で
ある。
【図19】図16に示す流量計測器の中の流量情報信号
処理回路の一例の回路図である。
【図20】図16のフルイディック素子から出力される
振動流体の圧力波形図である。
【図21】振動流体が導入された流体振動検出センサの
断面図である。
【図22】図16に示すフルイディック流量計における
周波数と流量との関係を示す相関図である。
【図23】図19に示す処理回路から取出された流量情
報信号の電圧波形図である。
【符号の説明】
10 上蓋 11a 第1外圧力室 11b 第2外圧力室 20 流体振動検出センサ 21a 第1空洞 21b 第2空洞 22a 第1圧力導入管 22b 第2圧力導入管 23a 第1圧力検出室 23b 第2圧力検出室 24a 第1圧電膜 24b 第2圧電膜 25a 第1ゴム膜 25b 第2ゴム膜 26a 第1中間室 26b 第2中間室 30 フルイディック素子 36a 第1圧力導出孔 36b 第2圧力導出孔 40 メッシュ 50 下蓋 A コーティングのない部分 B コーティングされている部分

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体に間隔をおいて設けられた第1およ
    び第2空洞と、この第1、第2空洞の一部をそれぞれ仕
    切るように設けられた第1および第2圧電膜と、前記本
    体に接続されるフルイディック素子と前記第1、第2圧
    電膜との間に形成され、前記フルイディック素子の第1
    および第2圧力導出孔にそれぞれ通じる第1および第2
    圧力検出室と、前記第1、第2空洞内に前記第1、第2
    圧電膜と間隔をおいて設けられ前記第1、第2圧電膜と
    で第1および第2中間室をそれぞれ形成する第1および
    第2弾性膜と、前記本体の上を密閉して前記第1、第2
    弾性膜との間に第1および第2外圧力室をそれぞれ形成
    する上蓋と、前記第1圧力検出室から前記第2外圧力室
    に通じるように設けられた第1圧力導入管と、前記第2
    圧力検出室から前記第1外圧力室に通じるように設けら
    れた第2圧力導入管とを備えたことを特徴とする流体振
    動検出センサ。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2弾性膜がゴムからな
    ることを特徴とする請求項1記載の流体振動検出セン
    サ。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2圧力検出室にそれぞ
    れ互いに反対位相の圧力で振動する流体が導入されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の流体振動検出センサ。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2中間室の圧力が被測
    定流体の静止圧力と同等かそれより高い圧力であること
    を特徴とする請求項1記載の流体振動検出センサ。
  5. 【請求項5】 前記第1、第2圧力導入管が、前記本体
    の下面に設けられ一端が前記第1および第2圧力検出室
    にそれぞれつながる溝と、この溝の他端から前記本体の
    上面まで貫通し、かつ前記第1および第2外圧力室に通
    じる孔とを含んで構成されることを特徴とする請求項1
    記載の流体振動検出センサ。
  6. 【請求項6】 上記第1圧電膜と第1弾性膜との間、及
    び、第2圧電膜と第2弾性膜との間に、それぞれメッシ
    ュを有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のい
    ずれかに記載の流体振動検出センサ。
  7. 【請求項7】 上記第1圧電膜及び第2圧電膜の外周部
    のみがコーティングにより補強されていることを特徴と
    する請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の流体振動
    検出センサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008268057A (ja) * 2007-04-23 2008-11-06 Seiko Epson Corp 液体検出装置および液体噴射装置
CN104501885A (zh) * 2014-12-23 2015-04-08 中国计量学院 基于射流原理的高精度低功耗天然气流量测量方法及装置

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