JP3599357B2 - ガスレートセンサ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、センサ本体に角速度が作用したときに生ずるガス流の偏向状態を電気的に検出するガスレートセンサ(ガス式角速度検出器)に関し、特にガスを循環させるためのポンプの脈動によってガス流が脈動し、センサ出力の信号対雑音比(S/N比)が悪化するのを防止するようにしたガスレートセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ガスレートセンサにあっては、ガスを封入した容器内でポンプを駆動することにより、センサ本体に形成したノズル孔からガス通路内に設けられた一対の感熱抵抗素子に向けてガスを噴出しておき、外部から角速度運動が加わってガス通路内を流れるガス流が偏向したときに感熱抵抗素子に生じた各感熱出力の差に応じた検出信号を取り出して、そのときのセンサ本体に作用している角速度の向きおよび大きさを検出するようにしている。
【0003】
最近、この種のガスレートセンサにあっては、ガス通路およびそのガス通路内に設けられる一対の感熱抵抗素子からなるセンサ本体部分を、IC製造技術を利用した半導体基板のマイクロマシニング加工によって形成した超小形のものが開発されている(特開平3−29858号公報参照)。
【0004】
【解決しようとする課題】
このようなガスレートセンサでは、ポンプを駆動してガス通路内にガス流を生じさせるが、センサ全体を小形化するためにピエゾ振動子を用いたピエゾポンプを採用している。ガス通路の容積が比較的大きい従来のガスレートセンサにあっては、吸気,排気を交互に繰り返すポンプの駆動に起因してガス流に生ずる脈動や不正脈等のノイズ成分がガス通路内で緩衝されてあまり問題にならなかった。しかし、センサ本体が小形化されるにしたがってそのガス通路内におけるガス流の脈動等のノイズ成分の影響があらわれ、そのノイズ成分がガス流を乱してセンサ出力がふらついて角速度の検出精度が低下してしまうという問題がある。
【0005】
そこで、本出願人は、ポンプの駆動に起因してガス流に生ずる脈動等のノイズ成分を緩衝させるための屈曲流路または複数のフィンが突出形成された流路を介してポンプとガス通路を接続する構造を、特願平4−135536号で提案している。
【0006】
この構造は屈曲段数を増加するほど脈動を軽減することができるが、屈曲流路部分の流路抵抗が増加するためガスの流速が低下し、センサの検出感度が低下するという問題がある。
【0007】
また、特願平4−135536号の図面に示したようにガス通路内に屈曲流路を設ける構造の場合、ガス通路の流入口とポンプの吐出側とは比較的小さな流路抵抗で接続され、同様にガス通路の流出口とポンプの吸入側とは比較的小さな流路抵抗で接続されているため、ポンプの駆動に伴う圧力の変化や駆動音による音圧の変化が、ガス通路の流入口ならびに流出口へ伝達されやすく、これらの影響によってガス通路内のガス流が脈動を生ずるという問題が残されていた。
【0008】
この発明はこのような課題を解決するためなされたもので、その目的はポンプ駆動に伴うガス圧の脈動やポンプ駆動音の音圧変化によって、センサ本体が設けられているガス通路内のガス流が乱されないようにしたガスレートセンサを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため請求項1に係るガスレートセンサは、ガス通路内に一対の感熱抵抗素子を備えたセンサ本体と、ガス通路にガス流を発生させるためのポンプとを容器内に収納するとともに、この容器内にガスを封入し、ポンプの駆動によってガス通路内にガス流を生じさせ、角速度が作用したときのガス流の偏向によって感熱抵抗素子に生じた抵抗値の変化から角速度を検出するようにし、ガスを循環するようにしたガスレートセンサにおいて、ポンプの吐出側とガス通路の流入口との間に、ポンプの駆動によるガス圧の脈動を抑止するための脈動抑止部屋を設けるとともに、脈動抑止部屋は、複数の小部屋に区画され、各小部屋が連通孔により連通され、ポンプの駆動に伴って発生する音を減衰させて、センサ本体へ供給するガスの流れを平滑・安定化させてガスを循環するように構成されており、さらに、ガス通路の流出口とポンプの吸入側との間に、ポンプの駆動によるガス圧の脈動によってガス通路の流出口側の圧力が変動するのを抑止するための背圧変動抑止部屋を設けるとともに、背圧変動抑止部屋は、複数の小部屋に区画され、各小部屋が連通孔により連通され、ポンプの駆動音がセンサ本体の流出口からガス通路へ伝達され、ガス通路内のガスの流れを乱さないでガスを循環するように構成されていることを特徴とする。
【0010】
【作用】
請求項1に係るガスレートセンサは、ポンプの吐出側とガス通路の流入口との間に脈動抑止部屋を設けたので、この脈動抑止部屋でポンプ駆動に伴うガス圧の脈動が平滑化され、また、ポンプ駆動音が減衰される。よって、ガス通路内のガスの流れを層流化することができ、センサ出力の信号対雑音比(S/N比)を改善できる。
【0011】
また、請求項1に係るガスレートセンサは、ガス通路の流出口とポンプの吸入側との間に背圧変動抑止部屋を設けたので、ポンプ駆動に伴うガス圧力の変動やポンプ駆動音の音圧変化によって、ガス流出口側の圧力が変動するのを抑止する。よって、ガス通路内のガスの流れを層流化することができ、センサ出力の信号対雑音比(S/N比)を改善できる。
【0012】
【実施例】
以下この発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1はこの発明に係るガスレートセンサの縦断面図、図2は外囲器を除いた同センサの分解斜視図である。
この発明に係るガスレートセンサ1は、例えば鉄ニッケル合金(SPCE)からなる基台2と、基板3上に取り付けられたセンサ本体4と、ピエゾポンプ5と、脈動抑止部屋6と、背圧変動抑止部屋7と、外囲器8等からなる。基台2の全周囲を箱型の外囲器8で覆って密閉した容器9を形成し、この容器9内にガス(例えばヘリウムガス)を封入している。
【0013】
図2に示すように、基台2には複数の外部端子2aが植設され、これらの外部端子2aを介して電源の供給,ピエゾポンプの駆動,検出出力の取り出し等がなされる。また、基台2には、基板3が例えば4個のスペーサ2bを介してねじ止めされ、直方体状の取付座2cは溶接される。
【0014】
基板3には、図示していないが、センサ本体4内に設けた一対の感熱抵抗素子44a,44bと組み合わされてブリッジ回路を形成するための固定抵抗と、ブリッジ回路の出力を増幅する直流増幅回路とを実装している。そして、HIC基板3の例えば両端部に形成した各電極3aと基台2に植設した各外部端子2aとの間を、例えばアルミニウム線2dを用い超音波ボンディングによって接続している。
【0015】
取付座2cには取付アングル2eをねじ止め等で取り付け、この取付アングル2eを介してピエゾポンプ5ならびに脈動抑止部屋6を固定している。
脈動抑止部屋6の流出口6aは、一方の接続管10を介してセンサ本体4のガス流入口4aへ接続している。
センサ本体4のガス流出口4bは、他方の接続管11を介して背圧変動抑止部屋7の流入口7aへ接続している。なお、この実施例では、センサ本体4のガス流出口4bの上方に、接続管11を介して背圧変動抑止部屋7を取り付ける構造を示したが、図示しない取付アングル等を介して背圧変動抑止部屋7を取り付けるようにしてもよい。
【0016】
図3はセンサ本体の一例を示す分解斜視図である。
センサ本体4は、下側半導体基板41と上側半導体基板42とを組み合わせて構成している。各半導体基板41,42は、ガス通路4cを形成する半溝とノズル孔4dを形成する半孔をエッチングによって形成しており、それぞれの半溝ならびに半孔を突き合わせるに重ねて各半導体基板41,42を接着することによって、ガス通路4cおよびノズル孔4dを形成している。
【0017】
下側半導体基板41は、ノズル孔4dよりも下流側の側壁上面41a,41b間に半導体膜43を橋架するように形成し、この半導体膜43に一対の感熱抵抗素子44a,44bを設けている。各感熱抵抗素子44a,44bは、半導体膜43の上面に感熱抵抗素子の材料となる白金等の金属を蒸着もしくは結晶成長等によって形成した後に、それをエッチングして所定のパターンを形成している。 上側半導体基板42には、ガス流入口4aおよびガス流出口4bをそれぞれ設けている。
【0018】
図1に示すようにピエゾポンプ5は、ポンプケース5a内にピエゾ素子51,51とダイアフラム52を備える。ピエゾ素子51,51はダイアフラム52の両面に設けている。図示していないが、各ピエゾ素子51,51にはリード線が接続されており、各ピエゾ素子51,51に例えば周波数5〜6キロヘルツの交番信号もしくはパルス信号を印加し、各ピエゾ素子51,51を伸び縮みさせることでダイアフラム52へ駆動し、ポンプ室吸入口53からポンプ室54へ吸入したガスを吐出口55から脈動抑止部屋6へ吐出するよう構成している。
なお、ポンプ室吸入口53の上流側には前気室56を設け、吸入口57から取り込まれたガスは、前気室56内に設けた遮音用のフィルタ58を介してポンプ室吸入口53からポンプ室54内へ吸入される構造としている。
【0019】
脈動抑止部屋6は、吸気,排気動作を交互に繰り返すピエゾポンプ5の吐出口55から吐出されるガス圧ならびにガス流の変動を抑止するとともに、ポンプ駆動に伴って発生する音を減衰させて、センサ本体4へ供給するガスの流れを平滑・安定化させるもので、図1に示すように比較的大きな内容積を有する単一の部屋で形成してもよいが、ガスの流れの平滑化効果ならびに消音効果を向上させるため、図4に示すように脈動抑止部屋6内を複数の小部屋に区画する構造としてもよい。
【0020】
図4は脈動抑止部屋の他の構造例を示す模式図である。
図4(a)に示す脈動抑止部屋61は、脈動抑止部屋61内を第1〜第3の小部屋61a,61b,61cに区画し、各小部屋間を連通させる連通孔61d,61eを設けたものである。
ピエゾポンプ5の吐出口55(図示しない)に接続される流入口6bから送給されたガスは、第1〜第3の小部屋61a,61b,61cをその順に経由して流出口6aからセンサ本体4へ供給される。
【0021】
流入口6bから第1の小部屋61aに流入したガス流が直接第2の小部屋61bに流れ込まないように連通孔61dの位置を設定している。また、第1の小部屋61aは、ピエゾポンプ5の駆動によって発生するポンプ駆動音の主周波数成分に対して共振しないように小部屋61aの長さL1および内容積を設定している。そして、この第1の小部屋61aで、ピエゾポンプ5の駆動周波数に対応するガス流の変動およびポンプ駆動音を主に減衰させた後に、第1の小部屋61aよりも内容積の大きい第2,第3の小部屋61b,61cで、前記主周波数成分よりも低い周波数のガス流の脈動ならびに音を減衰させ、平滑化されたガス流を流出口6aからセンサ本体4へ供給へ供給するようにしている。
【0022】
図4(b)に示す脈動抑止部屋62は、第1の小部屋62aに、ピエゾポンプ5の駆動によって発生する音の主周波数成分に共鳴する共鳴室(レゾネータ)62R,62Rを設け、この共鳴室62R,62Rで主周波数成分の音のエネルギを吸収させて、第2,第3の小部屋62b,62cへ伝達されるポンプ駆動音のエネルギを減衰させるようにしたものである。
【0023】
図4(c)に示す脈動抑止部屋63は、図4(a),(b)の構造を組み合わせて、5種類の小部屋を設けたものである。特に、第2および第3の小部屋63b,63cはガス流方向の寸法を、ポンプ駆動音の基本周波数の音波がガス中を伝搬する際の波長λの整数分の1に設定することで、基本周波数成分の音のエネルギを効果的に減衰させるようにしている。
【0024】
ピエゾポンプ5は吸気,排気動作を周期的に繰り返すので、吸気時には密閉した容器9内のガスがピエゾポンプ5の吸入口57から吸入される。このため、容器9内のガス圧の変動ならびにガス流の変化が周期的に発生する。
背圧変動抑止部屋7は、このような容器9内のガス圧の変動ならびにガス流の変化、ならびに、ピエゾポンプ5のポンプケース5a等を介して放射されるポンプ駆動音が、センサ本体4のガス流出口4bからガス通路4cへ伝達され、ガス通路4c内のガスの流れを乱すのを防止するためのものである。
【0025】
このため、図1に示すように、センサ本体4のガス流出口4bの下流側に所定の容積を有する区画された部屋を設け、この背圧変動抑止部屋7内と容器9内とを放出孔7bを介して連通させることで、センサ本体4のガス流出口4bの下流側からの影響を除去するようにしている。
なお、この背圧変動抑止部屋7は図1に示すように単一の部屋で構成してもよいが、図5に示すように複数の小部屋から構成してもよい。
【0026】
図5は背圧変動抑止部屋の他の構造例を示す模式図である。
図5(a)に示す背圧変動抑止部屋71は、流入口7aが設けられた中央小部屋71aとその両側に設けられた各小部屋71b,71cとを備え、流入口7aから中央小部屋71aへ送給されたガスを、一方は連通孔71d,左側の小部屋71b,左側の放出孔71eを介して、他方は連通孔71f,右側の小部屋71c,右側の放出孔71gを介して容器9内へ放出するようにしたものである。
二つの経路が並設される構造であるので、流路抵抗が軽減される。
【0027】
図5(b)に示す背圧変動抑止部屋72は、その中を6個の小部屋72a〜72fに区画するとともに、各小部屋間を連通される連通孔72g〜72kならびに放出孔72lを設けて、流入口7aから送給されたガスを図示の矢印で示すように各小部屋72a〜72fを経由して、放出孔72lから容器9内へ放出するようにしたものである。部屋数が多いので背圧変動による影響を効果的に抑止できる。
【0028】
なお、脈動抑止部屋6ならびに背圧変動抑止部屋7の内壁に吸音材を貼り付けて、消音効果を増大させるようにしてもよい。
また、複数の小部屋を備える脈動抑止部屋61,62,63ならびに背圧変動抑止部屋71,72においては、各小部屋の仕切壁を吸音材で形成し、消音効果を増大させるようにしてもよい。
【0029】
次に、以上の構成に基づく作用を説明する。
ピエゾポンプ5を駆動すると、容器9内のガスは前気室56の吸入口57から吸入され、吐出口55から脈動抑止部屋6へ吐出される。この脈動抑止部屋6で平滑化されたガス流は、接続管10を介してセンサ本体4のガス流入口4aからセンサ本体4のガス通路4c内へ送給され、ノズル孔4dから一対の感熱抵抗素子44a,44bへ向けてガスが噴射される。この噴射ガス流はセンサ本体4のガス流出口4bから接続管11を介して背圧変動部屋7へ送られ、この背圧変動部屋7の放出孔7bから容器9内へ放出される。
【0030】
ここで、このガスレートセンサ1に角速度運動が加わってガス通路4c内の噴射ガス流が偏向すると、一対の感熱抵抗素子44a,44bの冷却作用に不平衡が生じ抵抗値が変化する。この抵抗値の変化はHIC基板3上に実装されたブリッジ回路で検出され、角速度の向きおよび大きさに応じた電気信号が出力される。
【0031】
センサ本体4のガス流入口4aの上流側に設けた脈動抑止部屋6,61,62は、ピエゾポンプ5から所定の周期で間欠的に吐出されるガス流を緩和し平滑化するので、センサ本体4のガス通路4c内のガスの流れを安定にする。
また、この脈動抑止部屋6,61,62は、ピエゾポンプ5の駆動に伴って発生する音を消音する構造としているので、駆動音による音圧変化によってセンサ本体4内のガス流が乱されるのを抑止する。
【0032】
センサ本体4のガス流出口4bの下流側に設けた背圧変動部屋7は、ピエゾポンプ5の間欠吸気動作によって生ずる容器9内のガス圧の変動がセンサ本体4のガス流出口4bへ伝達されるのを抑止するので、センサ本体4のガス通路4cのガス流は乱されない。
また、背圧変動部屋7は、ピエゾポンプ5の駆動音がセンサ本体4のガス流出口4b側へ廻り込むのを抑止するので、センサ本体4内のガス流が乱されない。
【0033】
このように、センサ本体4のガス通路4c内のガスの流れを安定にさせるので、センサ出力の信号対雑音比(S/N比)を改善できる。
脈動抑止部屋6,61,62,63を設けることで、センサ出力信号の雑音レベルを、雑音の主周波数成分(例えばピエゾポンプ5の駆動周波数)で40dB以上、低周波成分(300ヘルツ以下の周波数成分)で20dB以上低減することができる。
また、背圧変動抑止部屋7,71,72を備えない場合、ピエゾポンプ5から100dBSPLの音圧が発生しているときには、センサ出力に数百ミリボルトの雑音出力が発生するが、背圧変動抑止部屋7,71,72を設けることで雑音の出力電圧を0.1ミリボルト以下にすることができる。
【0034】
さらに、本実施例では図1に示すように、ピエゾポンプ5に前気室56を設けるとともに、この前気室56内に遮音機能を有するフィルタ58を備えることで、ポンプ駆動音が吸入口57から容器9内へ廻り込むのを低減させている。
【0035】
【発明の効果】
以上に説明したように請求項1に係るガスレートセンサは、ポンプの吐出側とガス通路の流入口との間に脈動抑止部屋を設けたので、この脈動抑止部屋でポンプ駆動に伴うガス圧の脈動が平滑化され、また、ポンプ駆動音が減衰される。よって、ガス通路内のガスの流れを層流化することができ、センサ出力の信号対雑音比(S/N比)を改善できる。
【0036】
また、請求項1に係るガスレートセンサは、ガス通路の流出口とポンプの吸入側との間に背圧変動抑止部屋を設けたので、ポンプ駆動に伴うガス圧力の変動やポンプ駆動音の音圧変化によって、ガス流出口側の圧力が変動するのを抑止する。よって、ガス通路内のガスの流れを層流化することができ、センサ出力の信号対雑音比(S/N比)を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るガスレートセンサの縦断面図
【図2】同ガスレートセンサの分解斜視図
【図3】センサ本体の一例を示す分解斜視図
【図4】脈動抑止部屋の各種構造例を示す模式図
【図5】背圧変動抑止部屋の他の構造例を示す模式図
【符号の説明】
1 ガスレートセンサ
4 センサ本体
4a ガス流入口
4b ガス流出口
4c ガス通路
5 ピエゾポンプ(ポンプ)
6,61,62,63 脈動抑止部屋
7,71,72 背圧変動抑止部屋
8 外囲器
9 容器
44a,44b 一対の感熱抵抗素子
Claims (1)
- ガス通路内に一対の感熱抵抗素子を備えたセンサ本体と、前記ガス通路にガス流を発生させるためのポンプとを容器内に収納するとともに、この容器内にガスを封入し、前記ポンプの駆動によって前記ガス通路内にガス流を生じさせ、角速度が作用したときの前記ガス流の偏向によって前記感熱抵抗素子に生じた抵抗値の変化から角速度を検出するようにし、ガスを循環するようにしたガスレートセンサにおいて、
前記ポンプの吐出側と前記ガス通路の流入口との間に、前記ポンプの駆動によるガス圧の脈動を抑止するための脈動抑止部屋を設けるとともに、
前記脈動抑止部屋は、複数の小部屋に区画され、各小部屋が連通孔により連通され、前記ポンプの駆動に伴って発生する音を減衰させて、前記センサ本体へ供給するガスの流れを平滑・安定化させて前記ガスを循環するように構成されており、
さらに、前記ガス通路の流出口と前記ポンプの吸入側との間に、前記ポンプの駆動によるガス圧の脈動によって前記ガス通路の流出口側の圧力が変動するのを抑止するための背圧変動抑止部屋を設けるとともに、
前記背圧変動抑止部屋は、複数の小部屋に区画され、各小部屋が連通孔により連通され、前記ポンプの駆動音が前記センサ本体の前記流出口から前記ガス通路へ伝達され、前記ガス通路内のガスの流れを乱さないで前記ガスを循環するように構成されていることを特徴とするガスレートセンサ。
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