JPH0626449A - 能動型脈圧吸収装置 - Google Patents

能動型脈圧吸収装置

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JPH0626449A
JPH0626449A JP5525491A JP5525491A JPH0626449A JP H0626449 A JPH0626449 A JP H0626449A JP 5525491 A JP5525491 A JP 5525491A JP 5525491 A JP5525491 A JP 5525491A JP H0626449 A JPH0626449 A JP H0626449A
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JP
Japan
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pulse pressure
flow rate
fluid
pulsation pressure
piezoelectric element
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JP5525491A
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English (en)
Inventor
Shoji Shiokawa
祥二 塩川
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 脈圧発生アクチュエータとしてピエゾ圧電素
子を用いた能動型脈圧吸収装置において、センサの追加
や制御の追加を要さず、しかも、流体圧回路の変更によ
る調整を要さず、脈圧発生手段に与える変位量を容易に
求めて有効に脈圧を吸収すること。 【構成】 脈圧源から吐出される非定常流量を直接測定
し、流量変動による体積変化を打ち消すように脈圧発生
手段から流体脈圧を発生させる構成とした。また、測定
した脈圧源回転角と脈圧源構造により脈圧源から吐出さ
れる非定常流量を予測し、予測した流量変動による体積
変化を打ち消すように脈圧発生手段から流体脈圧を発生
させる構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油圧源からの油圧回路
等で発生する油圧脈圧を能動的に吸収する能動型脈圧吸
収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、能動型脈圧吸収装置の一例である
排気騒音のアクティブキャンセル装置としては、例え
ば、特開昭61−234216号公報に記載のものが知
られている。
【0003】図12は上記従来装置を示す図で、04が
騒音源(エンジン)であり、それによって生じる音がダ
クト01(排気管)に放出され、ダクト内には、発生音
検出用マイクロフォン03と、ダクト出力音検出マイク
ロフォン02と、消音用の付加音源05が設けられてい
る。ダクト外には、付加音源05の駆動部07や発生音
同定フィルター06や制御信号演算部08が配置されて
おり、圧力センサ(マイクロフォン)で測定されるダク
ト出力音情報と発生音情報に基づき、付加音源05から
騒音の反相波を発生させることによる打ち消し作用で効
果的に消音を達成するように構成されている。
【0004】ここで、反相波を与える手法を述べると、
ダクト01での騒音(脈圧)の発生原因は、騒音源04
からの流量変動ΔQであり、脈圧ΔPは、あるインピー
ダンスZをもったダクト01の応答出力として発生す
る。
【0005】 ΔP(s)=Z・ΔQ(s) s:ラプラス演算子 ここで、ダクト01のインピーダンスZは正確な予測が
できない為、ダクト01の圧力変動ΔPをセンサ02,
03で実測し、圧力変動ΔPを逆位相の波を反相波とし
て付加音源05から出力させるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の排気騒音のアクティブキャンセル装置にあっては、
下記に列挙するような問題がある。
【0007】(1)ダクト01のインピーダンスZが不
明である為、圧力変動ΔPを打ち消すために付加音源0
5に与える変位量Δxを求めるのが困難である。
【0008】(2)付加音源05により発生した圧力波
が圧力センサである発生音検出用マイクロフォン03に
影響し、ある特定の周波数で共振が発生する為、付加音
源05よりも下流にも別個にダクト出力音検出マイクロ
フォン02を設ける必要があり、上記特定周波数の脈圧
を検出した場合、付加音源05のゲインを低下させる必
要がある。即ち、圧力センサの追加や制御の追加を要す
る。
【0009】(3)同一の騒音源04に対する脈圧吸収
においてもダクト01の形状が変更になればインピーダ
ンスZが変化する為、センサの取付位置や上記ゲインを
低下させる周波数の変更等の調整を加えなければならな
い。
【0010】本発明は、上記のような問題に着目してな
されたもので、脈圧発生アクチュエータとしてピエゾ圧
電素子を用いた能動型脈圧吸収装置において、センサの
追加や制御の追加を要さず、しかも、流体圧回路の変更
による調整を要さず、脈圧発生手段に与える変位量を容
易に求めて有効に脈圧を吸収することを共通の課題とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記共通の課題を解決す
るため請求項1記載の能動型脈圧吸収装置では、脈圧源
から吐出される非定常流量を直接測定し、流量変動によ
る体積変化を打ち消すように脈圧発生手段から流体脈圧
を発生させる手段とした。
【0012】即ち、一端の脈圧源と他端の負荷を連結す
る流体圧回路と、前記流体圧回路の途中に設けられ、ピ
エゾ圧電素子に電圧をかけることによって流体脈圧を発
生する脈圧発生手段と、前記脈圧発生手段より脈圧源側
の流体圧回路に設けられ、脈圧源から吐出される流体の
非定常流量を測定する非定常流量測定手段と、前記非定
常流量測定手段から測定される流量変動を打ち消すよう
に前記ピエゾ圧電素子への印加電圧を制御する脈圧吸収
制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0013】上記共通の課題を解決するため請求項2記
載の能動型脈圧吸収装置では、測定した脈圧源回転角と
脈圧源構造により脈圧源から吐出される非定常流量を予
測し、予測した流量変動による体積変化を打ち消すよう
に脈圧発生手段から流体脈圧を発生させる手段とした。
【0014】即ち、一端の脈圧源と他端の負荷を連結す
る流体圧回路と、前記流体圧回路の途中に設けられ、ピ
エゾ圧電素子に電圧をかけることによって流体脈圧を発
生する脈圧発生手段と、前記脈圧源の回転角を測定する
回転角測定手段と、前記回転角測定手段からの回転角と
脈圧源の構造により脈圧源から吐出される流体の非定常
流量を予測し、予測された非定常流量を打ち消すように
前記ピエゾ圧電素子への印加電圧を制御する脈圧吸収制
御手段とを備えていることを特徴とする
【0015】
【作用】請求項1記載の発明の作用を説明する。
【0016】脈圧源の作動時には、脈圧発生手段より脈
圧源側の流体圧回路に設けられた非定常流量測定手段に
より、脈圧源から吐出される流体の非定常流量が測定さ
れ、脈圧吸収制御手段においては、非定常流量測定手段
から測定される流量変動を打ち消すようにピエゾ圧電素
子への印加電圧が制御される。
【0017】従って、直接測定された非定常流量に基づ
き脈圧発生手段への制御指令が決定され、脈圧源からの
流体脈圧は、脈圧発生手段から発生する流体脈圧により
打ち消される。
【0018】請求項2記載の発明の作用を説明する。
【0019】脈圧源の作動時には、脈圧発生手段より脈
圧源に設けられた回転角測定手段からの回転角と脈圧源
の構造により脈圧源から吐出される流体の非定常流量が
予測され、脈圧吸収制御手段においては、予測された非
定常流量による流量変動を打ち消すようにピエゾ圧電素
子への印加電圧が制御される。
【0020】従って、予測された非定常流量に基づき脈
圧発生手段への制御指令が決定され、脈圧源からの流体
脈圧は、脈圧発生手段から発生する流体脈圧により打ち
消される。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0022】まず、請求項1記載の発明に対応する第1
実施例について説明する。
【0023】構成を説明する。
【0024】図1は本発明第1実施例の能動型脈圧吸収
装置を示す全体図で、一端の油圧ポンプ1(脈圧源に相
当)と他端の負荷を連結する油圧管路2(流体圧回路に
相当)と、該油圧管路2の途中に設けられ、ピエゾ圧電
素子積層体3に電圧をかけることによって脈圧を発生す
る脈圧発生ユニット4(脈圧発生手段に相当)と、前記
脈圧発生ユニット4に組み込まれ、ピエゾ圧電素子積層
体3の先端に設けられたピストン5のストロークで体積
が変化する油室6a及び入口油路6b(これらは容積室
に相当)によりピエゾ圧電素子積層体3の最大応答周波
数fmax以上の共振周波数foに設定されたヘルムホルツ型
共鳴器6と、前記脈圧発生ユニット4より油圧ポンプ1
側の油圧管路2に設けられ、油圧ポンプ1から吐出され
る吐出油の非定常流量を測定する非定常流量計7(非定
常流量測定手段に相当)と、前記非定常流量計7から測
定される流量変動を打ち消すように前記ピエゾ圧電素子
積層体3への印加電圧を制御するコントローラ8及び電
圧源9(これらは脈圧吸収制御手段に相当)とを備えて
いる。
【0025】前記ピエゾ圧電素子積層体3は、その外周
が絶縁材10で覆われ、両端がそれぞれインナーキャッ
プ11とピストン5に形成された有底穴5aに挿着され
ている。そして、絶縁材10の外周にはカラー12を配
置し、カラー12の外周に配置される荷重分散用バネ1
3との干渉を避けている。これらの部材は、全てハウジ
ング14の中に収められていて、該ハウジング14は、
その上下がキャップ15と管路取付部16に対しネジ止
めで固定されている。
【0026】また、前記インナーキャップ11とキャッ
プ15には、穴11a,15aが開けられており、該穴
11a,15aには、ピエゾ圧電素子積層体3の一端の
電極に接続されるシールド線17が通されている。尚、
このシールド線17は、前記電圧源9に接続されてい
る。
【0027】前記管路取付部16は、油圧管路2に接続
されていて、ヘルムホルツ型共鳴器6を構成する油室6
a及び入口油路6bは、ポンプ吐出油が通る管路内に連
通している。
【0028】前記非定常流量計7は、図2に示すよう
に、ボデイ7aの中に円筒絞り7bをベンチュリー構造
とし、前記円筒絞り7bの前後位置に圧力センサ7c,
7dが設けられ、円筒絞り7bの前後の圧力差に基づい
て流量を測定するようにしている。
【0029】尚、ボデイ7aには、サーモメータ18が
付加されていて、油圧管路2を通るポンプ吐出油の油温
をコントローラ8に送り、この油温情報を、例えば、制
御ゲインの補正情報として使えるようにしている。
【0030】次に、作用を説明する。
【0031】(イ)ピストン変位の与え方 油圧ポンプ1の作動時には、非定常流量計7からのセン
サ信号がコントローラ8に送られ、コントローラ8で
は、油圧ポンプ1から吐出される変動流量がセンサ信号
に基づいて測定され、電圧源9をコントロールしてピエ
ゾ圧電素子積層体3に電圧を加え、ピストン5に変位Δ
xを与える。
【0032】この時、電圧信号は測定した変動流量によ
る油圧管路2内の油の体積変化を打ち消すという考え方
により下記の様に導き出され、ピストン5に変位Δxが
与えられることになる。
【0033】油圧ポンプ1からの流量Qは、次の様にあ
らわせる。
【0034】Q=Qo+ΔQ ここで、Qo:定常流量 ΔQ:変動流量 この流量変動によって油圧ポンプ1の下流に接続されて
いる負荷側の油圧管路2内の油の体積Vは、次の様にあ
らわせる。
【0035】V=Vo+ΔV ここで、Vo:負荷側平均体積 ΔV:変動体積 さらに、負荷側の油圧管路2内に、流量変動によって瞬
間的に圧縮によって押し込められる体積dVと変動流量
ΔQとの間には、以下の関係がある。
【0036】
【式1】
【0037】
【0038】となる。実際のある時間tからt+Δtに
なったときに与える変位Δxは、コントローラ8のサン
プル時間Δtとサンプル時間毎の平均の流量ΔQ値で Δx=ΔQ・Δt/S0 で与えられる。
【0039】 (ロ)ヘルムホルツ型共鳴器6の共振周波数の設定 図3はヘルムホルツ型共鳴器6を示す図で、油室6aの
容積をVo,入口油路6bの長さをL1,油路断面積をS1,
油中の音速をCとすると、共振周波数foは、
【0040】
【式2】
【0041】
【0042】となり、油室容積Voや油路長さL1や油路断
面積S1の設定により、このヘルムホルツ型共鳴器6の共
振周波数foは、ピエゾ圧電素子積層体3の最大応答周波
数fmax以上の周波数となるようにチューニングされてい
る。
【0043】(ハ)脈圧低減作用 油圧ポンプ1の作動時には、上記のように、電圧印加に
よりピストン5に対して変位Δxが与えられ、油室6a
及び入口油路6bの体積変動に伴なって脈圧が発生し、
ポンプ吐出油の脈圧が脈圧発生ユニット4からの脈圧に
より打ち消される。
【0044】ここで、油圧ポンプ1からの脈圧の周波数
がピエゾ圧電素子積層体3の最大応答周波数fmax以下の
周波数である時には、図4に示すように、上記ピエゾ圧
電素子積層体3への印加電圧制御によりポンプ吐出油の
脈圧が打ち消される。
【0045】また、油圧ポンプ1からの脈圧の周波数が
ピエゾ圧電素子積層体3の最大応答周波数fmaxを超える
周波数である時には、図4に示すように、上記ピエゾ圧
電素子積層体3への印加電圧制御による脈圧発生作用に
加え、脈圧発生ユニット4に組み込まれたヘルムホルツ
型共鳴器6の共鳴により脈圧が発生することになり、両
者を加えた脈圧の発生により油圧ポンプ1からの脈圧が
打ち消されることになる。即ち、ピエゾ圧電素子積層体
3の最大応答周波数fmaxを超える周波数域では、ピエゾ
圧電素子積層体3への印加電圧制御による脈圧低減レベ
ルが低くなるが、その低くなった分をヘルムホルツ型共
鳴器6により高めて脈圧低減レベルの落ち込みを防止す
る作用を示す。
【0046】尚、脈圧の低減レベルは、図3に示すよう
に、ヘルムホルツ型共鳴器6が最も共鳴する共振周波数
で最も高い低減レベルを示す。
【0047】以上説明してきたように第1実施例の能動
型脈圧吸収装置にあっては、下記に列挙する効果を発揮
する。
【0048】(1)脈圧発生アクチュエータとしてピエ
ゾ圧電素子積層体3を用いた能動型脈圧吸収装置におい
て、油圧ポンプ1から吐出される非定常流量を非定常流
量計7により直接測定し、流量変動による体積変化を打
ち消すように脈圧発生ユニット4から脈圧を発生させる
装置とした為、圧力情報に基づいて脈圧を吸収する従来
装置のように、センサの追加や制御の追加を要さず、し
かも、油圧管路2の変更による調整を要さず、ピストン
5に与える変位Δxを容易に求めて有効に脈圧を吸収す
ることができる。
【0049】(2)非定常流量測定手段として円筒絞り
7bによる非定常流量計7を用いた為、装置が比較的簡
易であり、かつ構造も単純であることで、故障が少なく
信頼性が高い。
【0050】(3)脈圧低減用としてのピエゾ圧電素子
積層体3を用いた能動型の脈圧発生ユニット4に受動型
の脈圧発生手段であるヘルムホルツ型共鳴器6を組み込
んだ為、周波数別のアキュムレータによる装置とする場
合に比べスペース的にもコスト的にも有利としながら、
ピエゾ圧電素子積層体3のみを用いた能動型脈圧吸収装
置のような吸収できる周波数域が限られずに低周波数か
ら高周波数までの広い範囲で脈圧を有効に吸収すること
ができる。
【0051】上記説明において、非定常流量計7とし
て、円筒絞り7bを用いた瞬時流量計の例を示したが、
レーザドップラ流速計7’(図5)を用いても良いし、
また、熱線流速計7”(図6)を用いても良い。
【0052】前記レーザドップラ流速計7’は、図5に
示すように、ボディ7eの透明管路7fを設け、レーザ
発振機7gからのレーザ光を透明管路7f内の油を通し
て照射し、油を経過したレーザ光を検波器7hで受け、
この検波器7hによって検出された信号をコントローラ
8に送り、コントローラ8内では、検波器7hからの干
渉波形信号に基づいて流量が演算される。
【0053】このレーザドップラ流速計7’を用いた場
合、光を用いた計測であることで、油圧管路2に圧力損
失を生じる恐れが無く、精度良く応答性の良い制御が出
来るという利点がある。前記熱線流速計7”は、図6に
示すように、ボディ7iに形成した油圧路7jの中心部
付近に熱線プローブ7kを配置し、熱線プローブ7kに
よって検出された信号をコントローラ8に送り、コント
ローラ8内では、熱線プローブ7kからの熱変動信号に
基づいて流量が演算される。
【0054】この熱線流速計7”を用いた場合、計測部
分自体がコンパクトで、かつ、安価にできるという利点
がある。
【0055】次に、請求項2記載の発明に対応する第2
実施例について説明する。
【0056】構成を説明する。
【0057】図7は本発明第2実施例の能動型脈圧吸収
装置を示す全体図で、第1実施例装置と異なる点は、第
1実施例装置が油圧ポンプ1から吐出される油の流量変
動情報を非定常流量計7により得る例であったのに対
し、この第2実施例装置は、脈圧源である油圧ポンプ1
に設けたポンプ回転角センサ19(回転角測定手段に相
当)により得るようにしている点と、コントローラ8’
には、ポンプ回転角センサ19からのポンプ回転角と油
圧ポンプ1の気筒数等の構造により油圧ポンプ1から吐
出される油の非定常流量を予測する非定常流量演算プロ
グラムが組み込まれている点において異なる。尚、他の
構成は第1実施例装置と同様であるので、対応する符号
には同一符号を付して説明を省略する。
【0058】作用を説明する。
【0059】(ニ)非定常流量の予測のし方 油圧ポンプ1が多気筒のプランジャポンプ等である場
合、油圧ポンプ1からの流量Qは、図8に示すような特
性を示し、かつ、次の様にあらわせる。
【0060】Q=Qo+ΔQ ここで、Qo:定常流量 ΔQ:変動流量 このポンプ流量Qをある回転数Nにおける1回転当りで
6個の各ポンプ気筒毎に回転角θに対する特性をあらわ
すと、図9の(イ)の様になる。そして、このポンプ流
量特性から定常流量Qoを除いた変動流量ΔQの特性を
あらわすと、図9(ロ)の様になる。即ち、変動流量Δ
Qの特性は、回転数Nとは無関係にポンプ回転角θとポ
ンプ気筒数とによって決まった変化特性を示す。
【0061】これは、ポンプ回転角θを測定し、かつ、
ポンプ気筒数を予め記憶設定しておけば、変動流量ΔQ
のでかたを予測できることを意味する。
【0062】そこで、脈圧発生ユニット4に与える変位
Δxを、図9(ロ)とは逆位相特性を持つ図10(イ)
のように決め、これを予めコントローラ8’にマップと
して記憶設定させておく。そして、図8に示したような
油圧ポンプ1からの流量特性に対し脈圧発生ユニット4
から図10に示すような脈圧特性をもつ変動流量−ΔQ
を与えると、図11に示すように、負荷側の油圧管路2
では、平滑化された流量特性及び油圧特性を示すことに
なる。
【0063】尚、他の作用に関しては、第1実施例装置
と同様であるので説明を省略する。
【0064】以上説明してきたように第2実施例の能動
型脈圧吸収装置にあっては、下記に列挙する効果を発揮
する。
【0065】(1)脈圧発生アクチュエータとしてピエ
ゾ圧電素子積層体3を用いた能動型脈圧吸収装置におい
て、測定したポンプ回転角θと油圧ポンプ1の気筒数に
より油圧ポンプ1から吐出される非定常流量を予測し、
予測した流量変動による体積変化を打ち消すように脈圧
発生ユニット4から脈圧を発生させる装置とした為、流
量変動情報に基づいて脈圧を吸収する従来装置のよう
に、センサの追加や制御の追加を要さず、しかも、油圧
管路2の変更による調整を要さず、ピストン5に与える
変位Δxを容易に求めて有効に脈圧を吸収することがで
きる。
【0066】(2)脈圧発生ユニット4に与える変位Δ
xをマップ化した場合、脈圧発生ユニット4に与える変
位Δxを計算する時間が省略され、応答性が良くなり、
脈圧吸収できる周波数がより高周波数まで拡大される。
【0067】(3)ポンプ回転角センサ19は油圧ポン
プ1に設けていて、油圧管路2の途中には何も設ける必
要がない為、油圧管路2の設計自由度が高まる。
【0068】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0069】例えば、実施例では、油圧ポンプ1を脈圧
源とする例を示したが、油等の液体のみでなく、空気等
の気体が脈圧を持つて吐出されるような脈圧源にも適用
することができる。
【0070】実施例では、脈圧発生ユニット4でピスト
ン5による往復ストロークで体積を変化させる部分にヘ
ルムホルツ型共鳴器6を組み込んだ例を示したが、この
ヘルムホルツ型共鳴器6を構成しない脈圧発生ユニット
であっても良い。
【0071】
【発明の効果】以上説明してきたように請求項1記載の
本発明にあっては、脈圧発生アクチュエータとしてピエ
ゾ圧電素子を用いた能動型脈圧吸収装置において、脈圧
源から吐出される非定常流量を直接測定し、流量変動に
よる体積変化を打ち消すように脈圧発生手段から流体脈
圧を発生させる手段とした為、センサの追加や制御の追
加を要さず、しかも、流体圧回路の変更による調整を要
さず、脈圧発生手段に与える変位量を容易に求めて有効
に脈圧を吸収することができるという効果が得られる。
【0072】また、請求項2記載の本発明にあっては、
脈圧発生アクチュエータとしてピエゾ圧電素子を用いた
能動型脈圧吸収装置において、測定した脈圧源回転角と
脈圧源構造により脈圧源から吐出される非定常流量を予
測し、予測した流量変動による体積変化を打ち消すよう
に脈圧発生手段から流体脈圧を発生させる手段とした
為、センサの追加や制御の追加を要さず、しかも、流体
圧回路の変更による調整を要さず、脈圧発生手段に与え
る変位量を容易に求めて有効に脈圧を吸収することがで
きるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施例の能動型脈圧吸収装置を示す
全体図である。
【図2】第1実施例装置の非定常流量計を示す図であ
る。
【図3】第1実施例装置のヘルムホルツ型共鳴器を示す
断面図である。
【図4】第1実施例装置での周波数変化に対する脈圧低
減レベル特性図である。
【図5】第1実施例装置で非定常流量計に代えて非定常
流量を測定するレーザドップラ流速計を示す図である。
【図6】第1実施例装置で非定常流量計に代えて非定常
流量を測定する熱線流速計を示す図である。
【図7】本発明第2実施例の能動型脈圧吸収装置を示す
全体図である。
【図8】油圧ポンプからの流量特性図である。
【図9】図9(イ)は回転角に対する流量特性図であ
り、図9(ロ)は回転角に対する変動流量特性図であ
る。
【図10】図10(イ)は回転角に対する変位特性図で
あり、図10(ロ)は脈圧発生ユニットからの脈圧特性
図である。
【図11】第2実施例装置での脈圧吸収効果を示す流量
特性図及び油圧特性図である。
【図12】従来の能動型脈圧吸収装置の一例である排気
騒音のアクティブキャンセル装置を示す全体システム図
である。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ(脈圧源) 2 油圧管路(流体圧回路) 3 ピエゾ圧電素子積層体(ピエゾ圧電素子) 4 脈圧発生ユニット(脈圧発生手段) 5 ピストン 6 ヘルムホルツ型共鳴器 6a 油室(容積室) 6b 入口油路(容積室) 7 非定常流量計 8 コントローラ(脈圧吸収制御手段) 9 電圧源

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端の脈圧源と他端の負荷を連結する流
    体圧回路と、 前記流体圧回路の途中に設けられ、ピエゾ圧電素子に電
    圧をかけることによって流体脈圧を発生する脈圧発生手
    段と、 前記脈圧発生手段より脈圧源側の流体圧回路に設けら
    れ、脈圧源から吐出される流体の非定常流量を測定する
    非定常流量測定手段と、 前記非定常流量測定手段から測定される流量変動を打ち
    消すように前記ピエゾ圧電素子への印加電圧を制御する
    脈圧吸収制御手段と、 を備えていることを特徴とする能動型脈圧吸収装置。
  2. 【請求項2】 一端の脈圧源と他端の負荷を連結する流
    体圧回路と、 前記流体圧回路の途中に設けられ、ピエゾ圧電素子に電
    圧をかけることによって流体脈圧を発生する脈圧発生手
    段と、 前記脈圧源の回転角を測定する回転角測定手段と、 前記回転角測定手段からの回転角と脈圧源の構造により
    脈圧源から吐出される流体の非定常流量を予測し、予測
    された非定常流量を打ち消すように前記ピエゾ圧電素子
    への印加電圧を制御する脈圧吸収制御手段と、 を備えていることを特徴とする能動型脈圧吸収装置。
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