JP3623859B2 - 流体振動検出センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フルイディック素子を用いてガスの流量を測定するフルイディック式ガスメータに利用される流体振動検出センサに関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、都市ガス等のガスの流量を測定するガスメータとしてフルイディック式ガスメータが知られている。フルイディック式ガスメータは、一対の素子内流路を有するフルイディック素子を備え、このフルイディック素子へのガスの流通によりガスが一対の素子内流路を交互に流通して発生する流体振動を検出することによってガス流量を測定するものである。流体振動の検出は、ガスの流れる方向が切り替わることによって生じる圧力変動や流量変動を流体の振動回数で検出することにより行われる。
【0003】
このような流体の振動回数の検出には、各素子内流路に設けられた圧力センサや流量センサが用いられている(特公平8−3431号公報および特公平8−3432号公報参照)。フルイディック式ガスメータに用いられる圧力センサとしては、二個の圧電素子を利用したものが公知である(特開平6−186105号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の公告公報には、圧力センサの具体的構成は示されていない。ところで、フルイディック発振により発生する圧力変動は、通常、数μmHO〜数mmHO程度の極微圧であるため、流体振動の検出に既存の圧力センサをそのまま用いると出力信号に対するノイズの割合が高くなってしまい、高感度な検出が困難であった。
また、流量センサを用いて流量検出する場合には、熱線式流速センサとノズルとの組み合わせにより流量を求めることが行われているが、熱線式流速センサは電力消費が比較的大きいため、電池で駆動することが多いガスメータの用途では実用できるセンサがなかった。
【0005】
一方、前述の特開平6−186105号公報に記載された圧電素子を利用した圧力センサは、圧力そのものではなく圧力変化量を測定するものであるため、極微圧、低周波数の流体振動の検出には不向きであった。とくに、圧力変化量が小さくてゆっくり変化するような流体振動の状態(低周波数状態)、つまりガスメータとしてはガスの使用量がごく少ない状態の検出が困難であった。
また、圧電素子を二個使用するため、センサの構造が複雑になるうえに、この二個の特性をそろえて同じ受圧環境下に設けなければならないので製造が困難であった。さらに、フルイディック素子においては、一秒間に1〜数100回程度の振動数でかつ微圧の流体振動が発生するため、二個のダイヤフラムを用いると、ガスのベース圧力の変動等の影響を受けて位相ずれを起こしやすく、計数を誤る虞れがあった。
【0006】
本発明の目的は、簡単な構造で容易に製造でき、かつ、極微圧、低周波数の流体振動でも高感度に検出できる流体振動検出センサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一枚のダイヤフラムの両面に各素子内流路における圧力を導入し、その差圧によるダイヤフラムの変位を静電容量の変化として検出することにより、簡易な構造でかつ感度の高い流体振動検出センサを提供し、これにより前記目的を達成しようとするものである。
具体的には、一対の素子内流路を有するフルイディック素子を備え、このフルイディック素子へのガスの流通によりガスが一対の素子内流路を交互に流通して発生する流体振動を検出することによってガス流量を測定するフルイディック式ガスメータに用いられる流体振動検出センサであって、一枚のダイヤフラム、このダイヤフラムの中央部分が変位可能となるように空隙を介してダイヤフラムの周縁部を両側から挟持する一対の絶縁部材、これらの一対の絶縁部材と一枚のダイヤフラムとの各々の対向面にそれぞれ形成されて静電容量を生じさせる電極、および前記一対の絶縁部材にそれぞれ形成されて前記空隙に連通するガス導入孔を有して構成された静電容量型センサチップと、この静電容量型センサチップのガス導入孔の各々に一対の素子内流路の各一方を連通させる連通路と、静電容量型センサチップからの信号を電気的に処理する信号処理回路とを備え、連通路は、センサ収納用ケース内に設けられた流体振動導入室を含んで構成され、静電容量型センサチップは、この流体振動導入室内に収納されかつこの流体振動導入室を略同容積の第一室および第二室に区画する仕切板に設けられ、静電容量型センサチップの各ガス導入孔は第一室および第二室にそれぞれ導通され、センサ収納用ケース内には、信号処理回路を収納する処理回路室と、静電容量型センサチップを収納する流体振動導入室とが気密分離されて設けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明においては、一枚のダイヤフラムを一対の絶縁部材により空隙を介して両側から挟持するとともに、これらの絶縁部材にそれぞれ空隙に連通するガス導入孔を形成して静電容量型センサチップを構成し、ガス導入孔の各々に一対の素子内流路の各一方を連通させる連通路を設けたため、ダイヤフラムの両側の空隙は、ガス導入孔および連通路によりそれぞれ各素子内流路に連通されて、各素子内流路の圧力がダイヤフラムの両側の空隙にそれぞれ導入される。この際、一対の素子内流路には、フルイディック素子へのガスの流通によりガスが交互に流通するため、これらの素子内流路の差圧によってダイヤフラムが交互に反対方向に変形するようになり、流体の振動回数を一枚のダイヤフラムで検出できるようになる。
【0009】
本発明では、ダイヤフラムを一枚としたため、二個の圧電素子を用いた従来の圧力センサよりも構造を簡略化できるうえに、二枚の特性や受圧環境を同じに形成する必要がなくなるので容易に製造することができる。
さらに、一枚のダイヤフラムで両方の素子内流路の圧力を受圧するので、静電容量型センサチップにおける可動検出部が一箇所になり、ガスのベース圧力が変動しても位相ずれが生じることがなくなるため、極微圧、低周波数の流体振動でも測定値に誤差が生じることなく高感度に検出することができるうえに、位相ずれの補正が不要となる。
【0010】
そして、一対の絶縁部材と一枚のダイヤフラムとの各々の対向面にそれぞれ静電容量を生じさせる電極を形成したため、流体振動によるダイヤフラムの変位が静電容量の変化として確実に検出できるようになり、流体の振動回数からガスの積算流量を計量することができるうえ、この振動回数の周波数から(瞬時)流量の測定も可能となる。
これらにより、前記目的が達成される。
静電容量型センサチップをセンサ収納用ケースに設けられた流体振動導入室内に収納すれば、ガスをセンサチップ内に簡単に導入できるうえ、外部の電気的なノイズの影響を回避することができる。
また、静電容量型センサチップは流体振動導入室を略同容積の第一室および第二室に区画する仕切板に設けられ、その各ガス導入孔は第一室および第二室にそれぞれ導通されているため、ダイヤフラムの両側の空間が略同容積となり、ダイヤフラムの両面の受圧環境が略同じにすることができるので、ガスのベース圧力の変動等が生じた場合でも、位相のずれを回避することが可能となり、振動回数の検出感度の低下を防止できる。
センサ収納用ケース内に設けられた処理回路室に信号処理回路を収納すれば、静電容量型センサチップからの信号を近接した場所で処理できるようになり、静電容量型センサチップと信号処理回路との間で受ける外部からのノイズの影響を低減することができる。
また、処理回路室と流体振動導入室とは気密分離されているため、信号処理回路への接ガスを防止でき、信号処理回路を長期にわたり保護できる。さらに、流体振動導入室が処理回路室の容量の影響を受けることがなくなるので、ダイヤフラムの両側の空間を略同容積の状態に維持できるようになり、位相ずれによる誤差の発生を防止することができ、高い感度で流体振動を検出することができる。
【0011】
また、ダイヤフラムはシリコンからなることが望ましく、空隙はダイヤフラムの中央部分の両面に設けられた凹部により構成されていることが望ましい。
【0012】
このように、ダイヤフラムをシリコンにより形成すれば、シリコンは微細加工に適しているため、ダイヤフラムを非常に薄く膜厚数μm程度に形成できるようになる。従って、極微圧でもダイヤフラムを正確に変位させることが可能となり、感度を向上できる。さらに、空隙をダイヤフラムの中央部分の両面に設けられた凹部により構成すれば、エッチング等により簡単に凹部を形成できる。
【0013】
そして、凹部を深さ数μm程度として、空隙におけるダイヤフラムと絶縁部材との間の距離を小さく形成すれば、低周波数領域のみならず高周波数領域までの広範囲において振動回数の検出が可能となる。すなわち、小空隙の作用により、流体振動の周波数が上がった場合に、ダイヤフラムの変位に伴う各空隙内のガスの排出が行われにくくなる。フルイディック素子の基本原理として、流体振動により素子内流路に生じる差圧は圧力変動の周波数の二乗に比例して大きくなるが、空隙を薄く形成することにより、一定の周波数を超えると、空隙内のガスが十分に排出されない状態でダイヤフラムに圧力がかかるようになるので、高周波数領域ではダイヤフラムが大きく変位することがなくなってその中央部分だけが小さく変位し、或いは、空隙内のダンパ効果によりダイヤフラム全体の変位が小さくなる。
【0014】
従って、流体振動の周波数が高くなって高圧となった場合でも、ダイヤフラムが変形しすぎて絶縁部材に接触して検出が不可能になったり、差圧出力が大きくなりすぎて検出信号を処理する回路の負荷が過大になったりすることがなく、流体振動の検出感度の低下を防止することができる。このことは、静電容量型センサチップを高い圧力に対応させる必要がなくなるので、低圧力において高感度に形成することができ、このように圧力変動が数μmHO程度の極微圧でも検出することができ、広範囲の周波数において感度よく流体の振動回数を検出できる。
なお、高周波数領域におけるダイヤフラムの変位は、中央部分だけが小さく変位するのか、全体の変位が小さくなるのかは、センサチップを構成する各部寸法の寸法比等の構造的要素により異なるものである。
【0015】
また、シリコンには不純物が注入されていることが望ましい。
これにより、ダイヤフラムに導電性を付与することが可能となり、ダイヤフラムを電極に兼用できるようになるため、ダイヤフラムの表面に別途電極を設ける手間を省略できる。
【0018】
さらに、連通路は、流体振動導入室と、一方の素子内流路を第一室に連通させる第一の導通路と、他方の素子内流路を第二室に連通させる第二の導通路とを含み、これらの第一の導通路および第二の導通路は略同形状かつ略同容積に形成されていることが望ましい。
【0019】
このように第一の導通路と第二の導通路とを略同形状かつ略同容積に形成すれば、各素子内流路から第一室および第二室までの経路が略同じ長さかつ略同容積になるため、この経路の違いによってガスのベース圧力の変動等による位相ずれが発生することがなくなり、流体振動を一層高感度に検出することができる。
【0020】
切板は処理回路室内まで延設されかつ信号処理回路が組み込まれる回路基板に兼用され、センサ収納用ケースは金属からなることが望ましい。
【0021】
ンサ収納用ケースは金属からなるため、外部のノイズを確実に遮断することができる。従って、静電容量型センサチップからの出力信号に対するノイズを確実に除去できるようになるため、SN比(出力信号に対するノイズの比)を高めることができ、フルイディック発振流体振動が低周波数でその発生圧力変動が数μmH2O程度の極微圧の場合でも、感度よく検出することが可能となる。
【0022】
切板は、処理回路室内まで延設されかつ信号処理回路が組み込まれる回路基板に兼用されているので、この仕切板そのものを静電容量型センサチップと信号処理回路とを接続するための配線とすることができ、電線等を別途配設する必要がなくなり、構造が簡略化できるとともに部品点数を削減できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、フルイディック式ガスメータ10が示され、このフルイディック式ガスメータ10は、箱状に形成され一部が図示される本体10Aと、この本体10Aの外面に取り付けられる本実施形態の流体振動検出センサ20とを備えている。
本体10Aは、ガスを導入する入口部11と、この入口部11から導入されたガスの流れを整える整流部12と、整流されたガスを通過させて噴流を発生させるノズル13と、ノズル13により噴出させたガスを流体振動させるフルイディック素子14と、このフルイディック素子14からガスを排出する出口部15とを含んで構成されている。
【0024】
フルイディック素子14は、従来一般のフルイディック式ガスメータ(例えば、特開平7−234140号公報参照)と同様に、一対の素子内流路14A,14Bを含んで構成されている。素子内流路14Aは、ノズル13噴出口から出口部15まで延びる主噴流路16Aおよびこの主噴流路16Aから分岐してノズル13噴出口側に帰還するフィードバック流路17Aを備え、素子内流路14Bも同様な主噴流路16Bおよびフィードバック流路17Bを備えている。
このようなフルイディック素子14にガスが流通すると、ガスが一対の素子内流路14A,14Bを交互に流通するようになり、この流通方向の切り替わりにより発生する流体振動を液体振動検出センサ20で検出することによってガス流量を測定するようになっている。
なお、フルイディック素子14は、本実施形態の構造に限定されず、既存の各種フルイディック素子を用いることができる。
【0025】
流体振動検出センサ20の本体10Aへの取付けは、本体10Aの外面におけるフルイディック素子14内の流れに対し対称な位置とされ、流体振動検出センサ20は、本体10の壁面を貫通して設けられた第一の連通孔53Aおよび第二の連通孔53Bを介して素子内流路14A,14Bの各主噴流路16A,16Bに連通されている。これらの第一および第二の連通孔53A,53Bは、その各軸方向が主噴流路16A,16Bの流れに対して直交するように設けられ、互いに略同形状かつ略同容積に形成されている。
【0026】
流体振動検出センサ20は、図2に示すように、各主噴流路16A,16Bの圧力変動を検知する静電容量型センサチップ30と、この静電容量型センサチップ30からの信号を電気的に処理する信号処理回路であるICチップ21と、これらの静電容量型センサチップ30およびICチップ21を収納するセンサ収納用ケース40とを備えている。
【0027】
静電容量型センサチップ30は、図3および図4にも示すように、一枚のダイヤフラム31、このダイヤフラム31の中央部分が変位可能となるように空隙32を介してダイヤフラム31の周縁部を両側から挟持する一対の絶縁部材33、これらの一対の絶縁部材33のダイヤフラム31との対向面にそれぞれ形成された電極34(図4では厚さを強調して図示)、および一対の絶縁部材33にそれぞれ形成されて空隙32に連通するガス導入孔35を有して構成されている。
【0028】
ダイヤフラム31はシリコンからなり、ダイヤフラム31の中央部分の両面には、空隙32を構成する平面形状円状の凹部32Aがエッチング等により形成され、これらの凹部32Aの底面により第一の面31Aおよび第二の面31Bが形成されている。凹部32Aの寸法は、例えば、直径3〜8mm、深さ5〜15μmである。この凹部32Aが設けられたダイヤフラム31の中央部分の厚さは、例えば、3〜8μmであり、このようにダイヤフラム31を極めて薄く形成することにより、低圧力に対して高感度となるようにされている。
ダイヤフラム31のシリコンには燐(P)やボロン(B)等の不純物が拡散法やイオン打ち込み法等により注入されて導電性を有するようにされ、ダイヤフラム31の第一の面31Aおよび第二の面31Bと絶縁部材33の電極34とによって静電容量が生じるようにされている。従って、ダイヤフラム31の第一の面31Aおよび第二の面31Bは電極として構成されている。
【0029】
ダイヤフラム31を挟持する絶縁部材33は、耐熱ガラス等のガラスにより形成されている。この絶縁部材33に設けられた電極34およびダイヤフラム31は、後に詳述するセンサ収納用ケース40内に配置された回路基板兼用の仕切り板43(図2参照)とボンディングワイヤ36により電気的に接続されている。
【0030】
図2に戻って、センサ収納用ケース40は、半割りの最中の皮状に形成されて互いに向かい合わせとされた一対の金属製(例えば、アルミニウム、鉄、銅、黄銅等)の半割りケース40A,40Bからなり、これらの半割りケース40A,40Bはパッキン19を介して本体10Aに取り付けられている。一対の半割りケース40A,40Bの中間には、プリント基板等から形成されて回路基板と兼用される仕切板43が介装されている。
【0031】
また、各半割りケース40A,40Bの中央部に設けられた隔壁40Cにより、センサ収納用ケース40には処理回路室41と流体振動導入室42とが気密分離されて設けられている。すなわち、流体振動導入室42の周囲において、仕切板43と半割りケース40A,40Bとの間にはエラストマ等からなるシール材44が介装され、流体振動導入室42が、外部、具体的には、本体10A側の外気および処理回路室41側から気密分離されている。
【0032】
処理回路室41にはICチップ21が収納されている。ICチップ21は、仕切板43の処理回路室41内まで延設された部分に組み込まれ、仕切板43の所定の配線パターンと電気的に接続されている。これにより、静電容量型センサチップ30からの電気信号は、回路基板である仕切板43を介してICチップ21に伝達されるようになっている。
【0033】
流体振動導入室42は、前述の仕切板43によりその内部を略同容積の第一室42Aおよび第二室42Bに区画され、かつ、仕切板43に設けられた貫通孔43Aを介して第二室42B側と第一室42A側とが連通するようにされている。
このような流体振動導入室42の第一室42Aには静電容量型センサチップ30が収納されている。この静電容量型センサチップ30は、仕切板43の第一室42A側の面にシリコーン樹脂等の接着剤45により接着されている。静電容量型センサチップ30の取付けに当たっては、台座等を介して仕切板43に接合してもよい。
また、第一室42Aは、静電容量型センサチップ30が配置されるため、その静電容量型センサチップ30の体積分だけ第二室42Bより若干大きく形成されている。
【0034】
流体振動導入室42の第一室42Aと本体10Aに形成された第一の連通孔53Aとは、半割りケース40Aを貫通して形成された第一の導通孔54Aにより連通され、これらの第一の連通孔53Aおよび第一の導通孔54Aを含んで第一室42Aと一方の主噴流路16Aとを連通させる第一の導通路51が構成されている。また、第二室42Bと第二の連通孔53Bとは、半割りケース40Bを貫通して形成された第二の導通孔54Bにより連通され、これらの第二の連通孔53Bおよび第二の導通孔54Bを含んで第二室42Bと他方の主噴流路16Bとを連通させる第二の導通路52が構成されている。
第一および第二の導通路51,52を構成する一対の導通孔54A,54Bは互いに略同形状かつ同容積に形成され、これにより、第一の導通路51および第二の導通路52は略同形状かつ略同容積になっている。
【0035】
第一室42Aおよび第二室42Bは静電容量型センサチップ30の各絶縁部材33のガス導入孔35にそれぞれ導通されている。すなわち、第二室42Bは、仕切板43の貫通孔43Aを通じて仕切板43側の絶縁部材33に設けられたガス導入孔35に導通されている。ここで、静電容量型圧力センサチップ30を仕切板43に接着する接着剤45は、仕切板43および絶縁部材33の間の空間を貫通孔43Aおよびガス導入孔35の全周にわたって完全に密閉するものとなっており、前述のシール材44の作用とも相俟って第一室42Aと第二室42Bとは互いに連通しないようにされている。
従って、静電容量型センサチップ30のガス導入孔35の各々と一対の主噴流路16A,16Bとの各一方とは、流体振動導入室42、第一の導通路51および第二の導通路52を含んで構成される連通路50を介して連通されることとなる。
【0036】
このような本実施形態のフルイディック式ガスメータ10の流体振動検出センサ20は、次のようにしてフルイディック素子14による流体振動を検出する。
フルイディック素子14にガスが流通し、ガスの流れが一方の主噴流路16A側(第一の連通孔53A側)に切り替わったとき、第一連通孔53A近傍の流体圧力は第二の連通孔53B近傍よりも低くなり、また、他方の主噴流路16B側(第二の連通孔53B側)に切り替わると、第二の連通孔53B近傍の流体圧力は第一の連通孔53A近傍よりも低くなる。ここで、第一の連通孔53Aはセンサ20の第一の導通孔54Aに繋がっており、第二の連通孔53Bは第二の導通孔54Bに繋がっている。
【0037】
この際、一方の主噴流路16A側を流れているガス流が他方の主噴流路16B側に切り替わる原理は、一方の主噴流路16Aを流れているガス流の一部が、フィードバック流路17Aに沿って帰還し、ノズル13からのガス流を他方の主噴流路16B側に押しやることによって行われるものである。同様に、他方の主噴流路16Bを流れるガス流も、一方の主噴流路16Aのガス流に切り替わることとなる。この交互の切り替わりの速度、すなわち、切り替わりの周波数は、ガス流の速度に比例している。
【0038】
第一の連通孔53A近傍の圧力は、第一の導通路51、第一室42Aおよびガス導入孔35を介してダイヤフラム31の第一の面31Aに導入され、第二の連通孔53B近傍の圧力は、第二の導通路52、第二室42B、貫通孔43Aおよびガス導入孔35を介してダイヤフラム31の第二の面31Bに導入される。従って、主噴流路16A,16Bの差圧により、ダイヤフラム31は第一の面31A側と第二の面31B側とに交互に変位するようになり、このダイヤフラム31の変位により、ダイヤフラム31と各電極34との間に生じる静電容量の変化が仕切板43を介してICチップ21に送られて処理され、ガス流の切り替わりの回数、すなわち、振動回数に応じてガスの積算流量が計量される。このとき、一枚のダイヤフラム31の両面である第一の面31Aおよび第二の面31Bにそれぞれ主噴流路16A,16Bの圧力が同時に導入され、その差圧に応じてダイヤフラム31が変位するので、ガスのベース圧力の変動があっても、一枚のダイヤフラム31において相殺され、誤動作することがない。
【0039】
図5において、流体振動によりフルイディック素子14の一対の主噴流路16A,16Bのノズル13噴出口近傍に生じる差圧は、実線Aで示されるように、流体振動の周波数の二乗に比例して大きくなる。一方、静電容量型センサチップ30そのものの構造に基づく周波数特性は、破線Bで示されるように、低周波数領域(例えば10Hz前後迄)では一定の出力特性を示すが、ある一定周波数(前述の10Hz前後)を超えると出力特性は周波数に反比例して低下するようになる。これは、流体振動の周波数が上がると、空隙32におけるダイヤフラム31と絶縁部材33との間の距離が短いことにより、ダイヤフラム31の変位に伴う各空隙32内のガスの排出が行われにくくなり、ダイヤフラム31は、その中央部のみが、或いは全体が小さく変位、振動し、あたかもダイヤフラム31の剛性が増したような挙動をすることとなって、静電容量型センサチップ30そのものの周波数特性が減衰するからである。しかし、高周波数領域では、実線Aで示されるように、フルイディック素子14に生じる差圧は二乗に比例して大きくなるので、静電容量型センサチップ30そのものの出力特性が低下しても流体振動検出センサ20から出力される信号は、図5中一点鎖線Cで示されるように、実線Aと破線Bとを合成したものとなり、流体振動検出センサ20の出力Cの増加が抑えられる。
【0040】
このことは、流体振動検出センサ20としては好都合な特性であり、広帯域の周波数の測定が可能となることを意味する。すなわち、仮に、静電容量型センサチップの特性が周波数の増加に拘わらず一定であるとすると、ダイヤフラムは周波数の増加にともなって大きく振動し、ダイヤフラムが絶縁部材に接触してノイズを生じたり、極端な場合、ダイヤフラムを破損する虞れも生ずることとなる。一方高周波数領域における高圧の振動に対応できるようにダイヤフラムの剛性を増加させると、当然のことながら低周波数領域における極微圧の振動に対するダイヤフラムの振動、換言すると微圧の検出感度が低下して測定が困難となる。従って、センサチップそのものの出力特性が周波数に拘わらず一定であると、低周波の小さな差圧に対応しようとすると高周波の大きな差圧に対応できず、一方、高周波の大きな差圧に対応しようとすると低周波の小さな差圧に対応できない、測定帯域の狭いものとなってしまう。
これに対し、本実施形態の流体振動検出センサ20では、ある一定周波数以上の高周波数領域では、ダイヤフラム31の剛性があたかも大きくなったようになるため、1Hz或いはそれ以下の低周波数領域における小さな差圧を検出可能なように剛性の小さいダイヤフラム31としても、より高い周波数、例えば、数100Hzまで検出が可能となる。
【0041】
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
すなわち、ダイヤフラム31を一枚としたため、二枚のダイヤフラムを用いた従来の圧力センサよりも構造を簡略化できるうえに、二枚の特性や受圧環境を同じに形成する必要がなくなるので容易に製造することができる。
さらに、一枚のダイヤフラム31で両方の主噴流路16A,16Bの圧力を受圧するので、静電容量型センサチップ30における可動検出部が一箇所になり、ガスのベース圧力の変動による位相ずれが生じることがなくなるため、極微圧、低周波数の流体振動でも誤動作なく高感度に検出することができるうえに、位相ずれの補正が不要となる。
【0042】
そして、一対の絶縁部材33のダイヤフラム31との対向面にそれぞれ静電容量を生じさせる電極34を形成したため、流体振動によるダイヤフラム31の変位が静電容量の変化として確実に検出できるようになり、流体の振動回数からガスの積算流量を計量することができる。
【0043】
また、ダイヤフラム31をシリコンにより形成したため、ダイヤフラム31の中央の受圧部分を例えば膜厚3〜8μmというように非常に薄く形成することができる。従って、極微圧でもダイヤフラム31を変位させることが可能となり、検出感度を向上できる。さらに、空隙32をダイヤフラム31の中央部分の両面に設けられた凹部32Aにより構成したため、エッチング等により簡単に凹部32Aを形成できる。
【0044】
そして、凹部32Aを、例えば深さ5〜15μmとして空隙32におけるダイヤフラム31と絶縁部材33との間の距離を小さく形成したので、流体振動が一定の周波数を超えると、センサチップ30内のガスの抜けが周波数に追従しなくなり、その中央部だけが、或いは全体が小さく変位するようになり、ダイヤフラム31が大きく変位することがなくなる。従って、流体振動が高周波数の場合でも検出でき、しかも、静電容量型センサチップ30を高い圧力に対応させて高剛性にする必要がなくなるので、低圧力において高感度に形成することができる。その結果、圧力変動が数μmHO程度の極微圧でも確実に検出することができるため、ガス流量が少ない場合でも流体振動が検出でき、正確に流量を測定できる。
【0045】
また、シリコンには不純物が注入されているため、ダイヤフラム31に導電性を付与することができ、ダイヤフラム31を電極に兼用できるようになるので、ダイヤフラム31の表面に別途電極を設ける手間を省略できる。
【0046】
さらに、静電容量型センサチップ30をセンサ収納用ケース40の流体振動導入室42内に収納したので、流体振動を容易に静電容量型センサチップ30に伝えることができる。
【0047】
そして、流体振動導入室42を仕切板43により略同容積の第一室42Aおよび第二室42Bに区画し、この仕切板43の第一室42A側の面に静電容量型センサチップ30を設けて、第一室42Aを静電容量型センサチップ30の体積分だけ第二室42Bよりも大きく形成したので、ダイヤフラム31の両側の空間が同容積となり、第一の面31Aおよび第二の面31Bの受圧環境を同じにすることができるため、ガスのベース圧力の変動等が生じた場合でも、位相のずれを確実に回避することができ、検出感度の低下を防止できる。
【0048】
さらに、第一の導通路51と第二の導通路52とを略同形状かつ略同容積に形成したので、各主噴流路16A,16Bから第一室42Aおよび第二室42Bまでの経路が略同じ長さかつ略同容積になり、この経路の違いによってガスのベース圧力の変動等による位相ずれが発生することがなくなり、流体振動を一層高感度に検出することができる。
【0049】
そして、ICチップ21をセンサ収納用ケース40内に設けられた処理回路室41に収納したので、静電容量型センサチップ30からの信号を近接した場所で処理できるようになり、静電容量型センサチップ30とICチップ21との間で受ける外部からのノイズの影響を低減することができる。また、センサ収納用ケース40を金属により形成したため、外部の電気的なノイズを確実に遮断することができる。従って、静電容量型センサチップ30からの出力信号に対するノイズを確実に除去できるようになるため、SN比を高めることができ、フルイディック発振流体振動の低周波数における発生圧力変動が数μmHO程度の極微圧の場合でも感度よく検出することができる。
【0050】
さらに、処理回路室41と流体振動導入室42とを気密分離したため、ICチップ21への接ガスの影響を回避でき、ICチップ21を長期にわたって保護でき、安定作動させることができる。また、流体振動導入室42は処理回路室41の容量の影響を受けることがなく、ダイヤフラム31の両側の空間を最小かつ略同容積の状態に維持できるようになるので、位相ずれによる誤差を防止することができ、高い感度で流体振動を検出することができる。
さらに、仕切板43を処理回路室41内まで延設し、ICチップ21を組み込む回路基板に兼用したので、仕切板43そのものを静電容量型センサチップ30とICチップ21とを接続するための配線とすることができ、電線等を別途配設する必要がなくなり、構造が簡略化できるとともに部品点数を削減できる。
【0051】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形なども本発明に含まれる。
前記実施形態では、連通路50は流体振動導入室42を含んで構成されていたが、この流体振動導入室42はなくてもよく、例えば、図6に示すように、連通路50を一対の連通管55により構成し、主噴流路16A,16Bの圧力を直接ダイヤフラム31の第一の面31Aおよび第二の面31Bに導いてもよい。これらの連通管55を同容積、同形状に形成すれば、前記実施形態と略同様な作用、効果を奏することができる。しかし、連通管55と絶縁部材33との接合部分の気密処理が困難なため、流体振動導入室42を設けることが好ましい。
【0052】
また、前記実施形態では、第一室42Aを静電容量型センサチップ30の体積分だけ第二室42Bよりも大きく形成してダイヤフラム31の両側の空間を同容積にしたが、静電容量型センサチップ30の体積を無視して、半割りケース40A,40Bを同形状かつ同容積とし、第一室42Aを第二室42Bと同容積に形成してもよい。なお、図2中、鎖線で囲まれた部分を示す符号140は、第一室42Aを第二室42Bと同容積に形成した場合の内壁を示す。この際、静電容量型センサチップ30と略同体積かつ略同形状のダミー130(図2参照)を第二室42Bに配置して第一室42Aおよび第二室42Bの空間を同容積としてもよい。このダミー130は、第二の面31Bへの圧力の導入を妨げないように第二の導通路52および貫通孔43Aから離れた位置に設けることが好ましい。
【0053】
さらに、図7および図8に示すように、静電容量型センサチップ30を仕切板43にはめ込んで設けてもよい。これによれば、ダイヤフラム31の両側の空間を同形状かつ同容積に形成することができる。この際、図8の仕切板43は、鎖線で示すように、複数枚に分割して静電容量型センサチップ30を挟持するようにしてもよい。
或いは、図9に示すように、静電容量型センサチップ30を仕切板43の片側からはめ込むようにしてもよく、これによれば静電容量型センサチップ30を簡単に設置できる。
【0054】
前記実施形態では、空隙32はダイヤフラム31に形成した凹部32Aにより構成されていたが、図10に示すように、絶縁部材33に設けた凹部32Bにより空隙32を構成してもよい。
【0055】
さらに、第一の導通路51および第二の導通路52は、略同形状かつ同容積に形成しなくてもよく、例えば、図11に示すように、静電容量型センサチップ30を第一の導通路51および第二の導通路52に直交する向きに配置してもよい。この場合、ICチップ21は、センサ収納用ケース40の外方に設けられた処理回路室41内に設けた回路基板61に組み込み、この回路基板61と流体振動導入室42の仕切板43とを金属製の端子62により電気的に接続すればよい。なお、図11中、符号63は本体10Aへの取付用孔、符号64はICチップ21を覆う金属製のシールドカバーであり、他の符号は図1から図4に示す実施形態の対応する符号と同一もしくは相当する構成を示している。
このように流体振動検出センサ20を構成すれば、流体振動検出センサ20が本体10Aから大きく突出することがなくなり、フルイディック式ガスメータ10全体の小型化を図ることができる。
【0056】
前記実施形態では、ダイヤフラム31を形成するシリコンには不純物を注入したが、注入しなくてもよく、この場合には、ダイヤフラム31の各絶縁部材33との対向面に、それぞれ静電容量起生のための電極を設ければよい。
また、ダイヤフラム31の材質はシリコンに限定されず、例えば、金属等の導電性を有する材料により形成してもよく、或いは、セラミックス等の無機材料により形成してもよく、更には、これら以外の材質により形成してもよい。
【0057】
前記実施形態では、センサ収納用ケース40内に処理回路室41を設けたが、処理回路室41はなくてもよく、ICチップ21を他のケース等に収納してもよい。しかし、静電容量型センサチップ30との距離が大きくなってしまい、ノイズを拾いやすくなるため、近接して配置することが好ましい。
そして、センサ収納用ケース40の材質は、金属に限定されず、プラスチック、セラミック、その他の材質により形成してもよい。しかし、ノイズ除去のためには金属製とすることが好ましい。
【0058】
前記実施形態では、流体振動導入室42の第一室42Aおよび第二室42Bは、第一および第二の導通路51,52によってそれぞれ各主噴流路16A,16Bのノズル13噴出口近傍に連通されていたが、例えば、主噴流路16A,16Bにおける他の位置に連通されていてもよく、或いは、各フィードバック流路17A,17Bに連通されていてもよい。要するに、素子内流路14A,14Bを交互に流通して発生する流体振動を検出できれば、フルイディック素子14において第一室42Aおよび第二室42Bに連通される位置は任意である。
【0059】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、ダイヤフラムを一枚とすることで、二枚のダイヤフラムを用いた従来の圧力センサよりも構造を簡略化できるうえに、二枚の特性や受圧環境を同じに形成する必要がなくなるので容易に製造することができる。
さらに、一枚のダイヤフラムで両方の素子内流路の圧力を受圧するので、静電容量型センサチップにおける可動検出部が一箇所になり、ガスのベース圧力の変動による位相ずれが生じることがなくなるため、極微圧、低周波数の流体振動でも計数に誤りが生じることなく高感度に検出することができるうえに、位相ずれの補正が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の要部を示す断面図。
【図2】前記実施形態の流体振動検出センサを示す断面図。
【図3】前記実施形態の静電容量型センサチップの一部を断面して示す斜視図。
【図4】前記実施形態の静電容量型センサチップを示す断面図。
【図5】前記実施形態の流体振動により生じる一対の主噴流路のノズル噴出口近傍の差圧、静電容量型センサチップそのものの構造による周波数特性、および流体振動検出センサの出力を示すグラフ。
【図6】本発明の他の連通路の実施形態を示す断面図。
【図7】本発明の静電容量型センサチップの設置構造の他の実施形態を示す断面図。
【図8】本発明の静電容量型センサチップの設置構造のさらに他の実施形態を示す断面図。
【図9】本発明の静電容量型センサチップの設置構造のさらにまた他の実施形態を示す断面図。
【図10】本発明の他の静電容量型センサチップの実施の形態を示す断面図。
【図11】本発明の他の流体振動検出センサの実施の形態を示す断面図。
【符号の説明】
10 フルイディック式ガスメータ
14 フルイディック素子
14A,14B 素子内流路
16A,16B 主噴流路
17A,17B フィードバック流路
20 流体振動検出センサ
21 信号処理回路であるICチップ
30 静電容量型センサチップ
31 ダイヤフラム
32A 凹部
32 空隙
33 絶縁部材
34 電極
35 ガス導入孔
40 センサ収納用ケース
41 処理回路室
42 流体振動導入室
42A 第一室
42B 第二室
43 仕切板
50 連通路
51 第一の導通路
52 第二の導通路
53A 第一の連通孔
53B 第二の連通孔
54A 第一の導通孔
54B 第二の導通孔

Claims (5)

  1. 一対の素子内流路を有するフルイディック素子を備え、このフルイディック素子へのガスの流通によりガスが前記一対の素子内流路を交互に流通して発生する流体振動を検出することによってガス流量を測定するフルイディック式ガスメータに用いられる流体振動検出センサであって、
    一枚のダイヤフラム、このダイヤフラムの中央部分が変位可能となるように空隙を介してダイヤフラムの周縁部を両側から挟持する一対の絶縁部材、これらの一対の絶縁部材と一枚のダイヤフラムとの各々の対向面にそれぞれ形成されて静電容量を生じさせる電極、および前記一対の絶縁部材にそれぞれ形成されて前記空隙に連通するガス導入孔を有して構成された静電容量型センサチップと、この静電容量型センサチップのガス導入孔の各々に前記一対の素子内流路の各一方を連通させる連通路と、前記静電容量型センサチップからの信号を電気的に処理する信号処理回路とを備え、
    前記連通路は、センサ収納用ケース内に設けられた流体振動導入室を含んで構成され、
    前記静電容量型センサチップは、この流体振動導入室内に収納されかつこの流体振動導入室を略同容積の第一室および第二室に区画する仕切板に設けられ、前記静電容量型センサチップの前記各ガス導入孔は第一室および第二室にそれぞれ導通され、
    前記センサ収納用ケース内には、前記信号処理回路を収納する処理回路室と、前記静電容量型センサチップを収納する前記流体振動導入室とが気密分離されて設けられていることを特徴とする流体振動検出センサ。
  2. 請求項1に記載した流体振動検出センサにおいて、前記ダイヤフラムはシリコンからなり、前記空隙は前記ダイヤフラムの中央部分の両面に設けられた凹部により構成されていることを特徴とする流体振動検出センサ。
  3. 請求項2に記載した流体振動検出センサにおいて、前記シリコンには不純物が注入されていることを特徴とする流体振動検出センサ。
  4. 請求項1から請求項までのいずれかに記載した流体振動検出センサにおいて、前記連通路は、前記流体振動導入室と、前記一方の素子内流路を前記第一室に連通させる第一の導通路と、前記他方の素子内流路を前記第二室に連通させる第二の導通路とを含み、これらの第一の導通路および第二の導通路は略同形状かつ略同容積に形成されていることを特徴とする流体振動検出センサ。
  5. 請求項1から請求項までのいずれかに記載した流体振動検出センサにおいて、
    前記仕切板は、前記処理回路室内まで延設されかつ前記信号処理回路が組み込まれる回路基板に兼用され、
    前記センサ収納用ケースは金属からなることを特徴とする流体振動検出センサ。
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