JPH08327415A - ガスメータにおける異常検出装置 - Google Patents

ガスメータにおける異常検出装置

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JPH08327415A
JPH08327415A JP15384495A JP15384495A JPH08327415A JP H08327415 A JPH08327415 A JP H08327415A JP 15384495 A JP15384495 A JP 15384495A JP 15384495 A JP15384495 A JP 15384495A JP H08327415 A JPH08327415 A JP H08327415A
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Application number
JP15384495A
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English (en)
Inventor
Kazumitsu Nukui
一光 温井
Katsuto Sakai
克人 酒井
Shinichi Sato
真一 佐藤
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Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 正常なガス使用時に急激な流量変化が起こっ
ても誤って異常と判定することがなく、且つ異常時には
確実に異常と判定することができるようにする。 【構成】 流量演算部44は例えば6秒毎に6秒の期間
における区間流量を算出し、流量記憶部46はこの区間
流量を例えば連続する区間n−1〜n+4の6回分記憶
する。異常判定部47は、流量記憶部46に記憶された
区間n〜n+4の区間流量を用いて、区間n〜n+4の
平均流量Qaを算出し、平均流量Qaがしきい値Th1
を越えている場合、または平均流量Qaと区間n−1の
区間流量との差Qbがしきい値Th2 を越えている場合
に異常と判定し、遮断弁駆動回路50を制御してガスを
遮断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスメータにおいてガ
ス漏洩やガス栓誤開放等の異常を検出するガスメータに
おける異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスメータには、マイクロコンピュータ
を搭載し、ガス漏洩やガス栓誤開放等の異常を検出し、
異常時にガスを遮断する安全機能を有したものがある。
従来のガスメータにおける異常検出は、例えば以下のよ
うにして行われていた。すなわち、一定ガス量が通過す
る毎に電気的な流量パルスを発生させ、この流量パルス
の数を一定時間毎に計数し、この流量パルスの数に基づ
いて異常を検出する。例えば、流量パルスを30秒間毎
に計数し、この30秒間の流量パルス数が第1の所定値
を越えたら、合計流量異常と判断してガスを遮断する。
また、また、30秒間の流量パルス数とその前の30秒
間の流量パルス数との差が第2の所定値を越えたら、個
別流量異常と判断してガスを遮断する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
ガス器具では、着火時にガス流量が瞬間的に大きくなる
ことがある。その場合、着火時に定常運転時におけるガ
ス流量を越えるガス流量が流れるため、従来の異常検出
方法では、正常なガス使用状態にもかかわらず、誤って
異常と判断され、ガスが遮断される場合があるという問
題点があった。このことを図8を用いて詳しく説明す
る。図8(a)は、着火時にガス流量が瞬間的に大きく
なるガス器具の使用時におけるガス流量の時間的変化の
一例を示し、図8(b)は、そのときの流量パルスの一
例を示したものである。この例では、30秒間毎の流量
パルス数は、“2”,“11”,“5”,“4”と変化
したものとする。ここで、合計流量異常と判断するため
の第1の所定値を10パルス、個別流量異常と判断する
ための第2の所定値を6パルスとすると、11パルスが
検出されたときに、正常なガス使用状態にもかかわら
ず、誤って異常と判断され、ガスが遮断されてしまう。
なお、この問題を回避するために第1の所定値および第
2の所定値を高く設定すると、異常時に、異常を検出す
ることができなくなり、安全を担保できなるなる。
【0004】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、正常なガス使用時に急激な流量変化
が起こっても誤って異常と判定することがなく、且つ異
常時には確実に異常と判定することができるようにした
ガスメータにおける異常検出装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のガスメー
タにおける異常検出装置は、ガスメータ内に設けられ、
ガスの流量を検出する流量検出手段と、一定時間間隔毎
に流量検出手段によって検出される流量を複数時刻分記
憶する流量記憶手段と、この流量記憶手段によって記憶
された流量に基づいて所定時間における平均流量を算出
する平均流量演算手段と、この平均流量演算手段によっ
て算出された平均流量に基づいて異常か否かを判定する
異常判定手段とを備えたものである。
【0006】このガスメータにおける異常検出装置で
は、流量記憶手段によって、一定時間間隔毎に流量検出
手段によって検出される流量が複数時刻分記憶され、こ
の流量に基づいて平均流量演算手段によって所定時間に
おける平均流量が算出され、この平均流量に基づいて異
常判定手段によって異常か否かが判定される。
【0007】請求項2記載のガスメータにおける異常検
出装置は、請求項1記載のガスメータにおける異常検出
装置において、異常判定手段が、平均流量演算手段によ
って算出された平均流量が第1のしきい値を越える場
合、または平均流量演算手段によって算出された平均流
量とこの平均流量が算出された期間の前の時刻における
流量との差が第2のしきい値を越える場合に異常と判定
するように構成したものである。
【0008】請求項3記載のガスメータにおける異常検
出装置は、ガスメータ内に設けられ、ガスの流量を検出
する流量検出手段と、一定時間間隔毎に流量検出手段に
よって検出される流量を複数時刻分記憶する流量記憶手
段と、この流量記憶手段によって記憶された流量に基づ
いて流量が安定しているか否かを判断する流量安定判断
手段と、この流量安定判断手段によって流量が安定して
いると判断されたときの流量に基づいて異常か否かを判
定する異常判定手段とを備えたものである。
【0009】このガスメータにおける異常検出装置で
は、流量記憶手段によって、一定時間間隔毎に流量検出
手段によって検出される流量が複数時刻分記憶され、こ
の流量に基づいて流量安定判断手段によって流量が安定
しているか否かが判断され、流量が安定していると判断
されたときの流量に基づいて異常判定手段によって異常
か否かが判定される。
【0010】請求項4記載のガスメータにおける異常検
出装置は、請求項3記載のガスメータにおける異常検出
装置において、異常判定手段が、流量安定判断手段によ
って流量が安定していると判断されたときの流量が第1
のしきい値を越える場合、または流量安定判断手段によ
って流量が安定していないと判断されてから次に流量が
安定していると判断されたときの流量と流量が安定して
いないと判断される前の時刻における流量との差が第2
のしきい値を越える場合に異常と判定するように構成し
たものである。
【0011】請求項5記載のガスメータにおける異常検
出装置は、ガスメータ内に設けられ、ガスの流量を検出
する流量検出手段と、一定時間間隔毎に流量検出手段に
よって検出される流量を複数時刻分記憶する流量記憶手
段と、この流量記憶手段によって記憶された流量に基づ
いて流量が安定しているか否かを判断する流量安定判断
手段と、この流量安定判断手段の判断結果および流量記
憶手段によって記憶された流量に基づいて、流量が安定
しているときの平均流量を算出する平均流量演算手段
と、この平均流量演算手段によって算出された平均流量
に基づいて異常か否かを判定する異常判定手段とをを備
えたものである。
【0012】請求項6記載のガスメータにおける異常検
出装置は、請求項5記載のガスメータにおける異常検出
装置において、異常判定手段は、平均流量演算手段によ
って算出された平均流量が第1のしきい値を越える場
合、または流量安定判断手段によって流量が安定してい
ないと判断されてから次に流量が安定していると判断さ
れたときおいて平均流量演算手段によって算出された平
均流量と流量が安定していないと判断される前の時刻に
おける流量との差が第2のしきい値を越える場合に異常
と判定するように構成したものである。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。
【0014】図2は本発明の第1の実施例に係るガスメ
ータにおける異常検出装置が適用されるガスメータの構
成を示す断面図である。このガスメータは、ガスを受け
入れる入口部11とガスを排出する出口部12とを有す
る本体10を備えている。本体10内には隔壁13が設
けられ、この隔壁13と入口部11との間にガス流路1
4が形成され、隔壁13と出口部12との間にガス流路
15が形成されている。隔壁13には開口部16が設け
られ、ガス流路14内には、開口部16を閉塞可能な遮
断弁17が設けられている。本体10の外側にはソレノ
イド18が固定され、このソレノイド18のプランジャ
19が、本体10の側壁を貫通して遮断弁17に接合さ
れている。遮断弁17と本体10との間におけるプラン
ジャ19の周囲には、ばね20が設けられ、このばね2
0が遮断弁17を開口部16側へ付勢している。
【0015】ガス流路15内には、入口部11から受け
入れたガスを通過させて噴流を発生させるノズル21が
設けられている。ノズル21の通路内には、熱式流速セ
ンサであるフローセンサ30が配設されている。このフ
ローセンサ30は、図示しないが、発熱部とこの発熱部
の上流側および下流側に配設された2つの温度センサを
有し、2つの温度センサによって検出される温度の差を
一定に保つために必要な発熱部に対する供給電力から流
速に対応する流量を求めたり、一定電流または一定電力
で発熱部を加熱し、2つの温度センサによって検出され
る温度の差から流量を求めるようになっている。
【0016】ノズル21の下流側には、拡大された流路
を形成する一対の側壁23,24が設けられている。こ
の側壁23,24の間には、所定の間隔を開けて、上流
側にターゲット25、下流側にターゲット26がそれぞ
れ配設されている。側壁23,24の外側には、ノズル
21を通過したガスを各側壁23,24の外周部に沿っ
てノズル21の噴出口側へ帰還させる一対のフィードバ
ック流路27,28を形成するリターンガイド29が配
設されている。フィードバック流路27,28の各出口
部分と出口部12との間には、リターンガイド29の背
面と本体10とによって、一対の排出路31,32が形
成されている。ノズル21の噴出口の近傍には導圧孔3
3,34が設けられ、本体10の底部の外側には、導圧
孔33と導圧孔34における差圧を検出する圧電膜セン
サ35(図2では図示せず。)が設けられている。
【0017】図1は図2に示したガスメータの回路部分
の構成を示すブロック図である。この図に示すように、
ガスメータは、フローセンサ30の出力信号をアナログ
−ディジタル(以下、A/Dと記す。)変換するA/D
変換器41と、圧電膜センサの35の出力信号を増幅す
るアナログ増幅器42と、このアナログ増幅器42の出
力を波形整形してパルスを生成する波形整形回路43
と、A/D変換器41の出力と波形整形回路43の出力
を入力し、流量に応じて少なくとも一方の出力に基づい
て、例えば6秒毎に6秒の期間における流量を算出し、
更に積算流量を算出する流量演算部44と、この流量演
算部44によって算出された積算流量を表示する表示部
45と、ソレノイド18を駆動する遮断弁駆動回路50
とを備えている。流量演算部44は、予め範囲が設定さ
れた小流量域ではA/D変換器41の出力に基づいて流
量および積算流量を算出し、予め範囲が設定された大流
量域では波形整形回路43の出力に基づいて流量および
積算流量を算出する。
【0018】ガスメータは、更に、流量演算部44によ
って算出された6秒毎の流量を複数時刻分、例えば連続
する6回分記憶する流量記憶部36と、この流量記憶部
36によって記憶された流量に基づいて異常か否かを判
定し、異常と判定したときに遮断弁駆動回路50を制御
して遮断弁17を閉じガスを遮断する異常判定部47
と、この異常判定部47が判定を行うために用いるしき
い値Th1 ,Th2 を記憶するしきい値記憶部48と、
このしきい値記憶部48が記憶するしきい値Th1 ,T
2 を入力するための複数のキーを有する入力部49と
を備えている。流量演算部44、流量記憶部46、異常
判定部47およびしきい値記憶部48が本実施例に係る
ガスメータにおける異常検出装置を構成する。異常判定
部47は、請求項1における平均流量演算手段および異
常判定手段に対応する。流量演算部44、流量記憶部4
6、異常判定部47およびしきい値記憶部48は、例え
ばマイクロコンピュータによって構成される。
【0019】ここで、図1および図2に示したガスメー
タの動作の概要を説明する。
【0020】ガスメータの入口部11から受け入れられ
たガスは、ガス流路14、開口部16およびガス流路1
5を順に経て、ノズル21に入る。ノズル21の通路内
に配設されたフローセンサ30の出力信号は、A/D変
換器41でディジタルデータに変換されて流量演算部4
4に入力される。流量演算部44は、小流量域ではA/
D変換器41の出力に基づいて流量および積算流量を算
出する。表示部45は流量演算部44によって演算され
た積算流量を表示する。
【0021】また、ノズル21を通過したガスは、噴流
となって噴出口より噴出される。噴出口より噴出された
ガスは、コアンダ効果により一方の側壁に沿って流れ
る。ここでは、まず側壁23に沿って流れるものとす
る。側壁23に沿って流れたガスは、更にフィードバッ
ク流路27を経て、ノズル21の噴出口側へ帰還され、
排出路31を経て出口部12より排出される。このと
き、ノズル21より噴出されたガスは、フィードバック
流路27を流れてきたガスによって方向が変えられ、今
度は他方の側壁24に沿って流れるようになる。このガ
スは、更にフィードバック流路28を経て、ノズル21
の噴出口側へ帰還され、排出路32を経て出口部12よ
り排出される。すると、ノズル21より噴出されたガス
は、今度は、フィードバック流路28を流れてきたガス
によって方向が変えられ、再び側壁23、フィードバッ
ク流路27に沿って流れるようになる。以上の動作を繰
り返すことにより、ノズル21を通過したガスは一対の
フィードバック流路27,28を交互に流れるフルイデ
ィック発振を行う。このフルイディック発振の周波数、
周期は流量と対応関係がある。
【0022】フルイディック発振は圧電膜センサ35に
よって検出され、圧電膜センサ35の出力はアナログ増
幅器42で増幅され、波形整形回路43でパルス化さ
れ、流量演算部44に入力される。流量演算部44は大
流量域では波形整形回路43の出力に基づいて流量およ
び積算流量を算出する。
【0023】次に、図3の流れ図を参照して本実施例に
係るガスメータにおける異常検出装置の動作について説
明する。
【0024】流量演算部44は例えば6秒毎に6秒の期
間における流量を算出し、流量記憶部46はこの流量を
複数時刻分、例えば連続する6回分記憶する。以下、こ
の流量記憶部46が記憶する6回分の流量を、それぞれ
区間n−1,n,n+1,n+2,n+3,n+4の区
間流量という。なお、流量演算部44によって新たな区
間流量が算出されたときは、その流量は新たに区間n+
4の区間流量として記憶され、それまでの区間n,n+
1,n+2,n+3,n+4の区間流量はそれぞれ区間
n−1,n,n+1,n+2,n+3の区間流量とな
る。異常判定部47は、まず、流量演算部44によって
新たな区間流量が算出されたか否かを判断し(ステップ
S101)、新たな区間流量が算出されていない場合
(N)はこの判断を繰り返す。新たな区間流量が算出さ
れたら(Y)、流量記憶部46に記憶された区間n〜n
+4の区間流量を用いて、区間n〜n+4の平均流量Q
aを算出する(ステップS102)。異常判定部47
は、次に、平均流量Qaと流量記憶部46に記憶された
区間n−1の区間流量との差Qbを算出する。異常判定
部47は、次に、平均流量Qaがしきい値Th1 を越え
ているか否かを判断する(ステップS104)。異常判
定部47は、平均流量Qaがしきい値Th1 を越えてい
る場合(Y)は、合計流量異常と判断して遮断弁駆動回
路50を制御してガスを遮断し(ステップS106)、
動作を終了する。異常判定部47は、平均流量Qaがし
きい値Th1 を越えていない場合(ステップS104;
N)は、Qbがしきい値Th2 を越えているか否かを判
断する(ステップS105)。異常判定部47は、Qb
がしきい値Th2 を越えている場合(Y)は、個別流量
異常と判断してガスを遮断し(ステップS106)、動
作を終了する。Qbがしきい値Th2 を越えていない場
合(ステップS105;N)は、ステップS101に戻
る。
【0025】次に、図6および図7を用いて、本実施例
に係るガスメータにおける異常検出装置の動作の具体例
について説明する。
【0026】図6(a)は、着火時にガス流量が瞬間的
に大きくなるガス器具の使用時におけるガス流量の時間
的変化の一例を示し、図6(b)は、そのときの区間流
量の一例を示したものである。この例では、区間流量
は、“0.2”,“1.6”,“1.4”,“1.
2”,“1.08”,“1.1”と変化したものとす
る。ここで、合計流量異常と判断するためのしきい値T
1 を“1.5”、個別流量異常と判断するためのしき
い値Th2 を“1.3”とすると、図6(f)に示した
ように、従来の異常検出方法では、区間nの区間流量
“1.6”がしきい値Th1 を越えると共に、区間nの
区間流量と区間n−1の区間流量との差“1.4”がし
きい値Th2 を越え、正常なガス使用状態にもかかわら
ず、誤って異常と判定され、ガスが遮断されてしまう。
これに対し、本実施例では、図6(c)に示したよう
に、区間n〜n+4の平均流量Qaは“1.28”とな
り、しきい値Th1 を越えず、また、平均流量Qaと区
間n−1の区間流量との差Qbは“1.08”となり、
しきい値Th2 を越えず、正常と判定される。
【0027】図7(a)は、例えばガス栓を誤って開放
した異常時におけるガス流量の時間的変化の一例を示
し、図7(b)は、そのときの区間流量の一例を示した
ものである。この例では、区間流量は、“0.2”,
“1.9”,“2.0”,“2.0”,“2.0”,
“2.0”と変化したものとする。図7(f)に示した
ように、従来の異常検出方法では、区間nの区間流量
“1.9”がしきい値Th1 を越えると共に、区間nの
区間流量と区間n−1の区間流量との差“1.7”がし
きい値Th2 を越え、異常と判定される。本実施例で
も、図7(c)に示したように、区間n〜n+4の平均
流量Qaは“1.98”となり、しきい値Th1 を越
え、また、平均流量Qaと区間n−1の区間流量との差
Qbは“1.78”となり、しきい値Th2 を越え、異
常と判定される。
【0028】このように本実施例によれば、区間n〜n
+4の平均流量に基づいて異常か否かを判定するように
したので、正常なガス使用時に急激な流量変化が起こっ
ても誤って異常と判定することがなく、且つ異常時には
確実に異常と判定することができる。
【0029】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。本実施例では、異常判定部47は、流量記憶部4
6によって記憶された区間流量に基づいて流量が安定し
ているか否かを判断し、安定していると判断したときの
流量に基づいて異常か否かを判定するようになってい
る。従って、異常判定部47は、請求項3における流量
安定判断手段および異常判定手段に対応する。流量が安
定しているか否かの判断は、例えば次のようにして行
う。すなわち、連続する2つの区間流量を比較して変化
率が5%以内ならば安定、5%を越えていれば不安定と
判断する。異常判定部47は、流量が安定していると判
断したときの区間流量がしきい値Th1 を越える場合、
または流量が安定していないと判断してから次に流量が
安定していると判断されたときの区間流量と流量が安定
していないと判断される前の時刻における区間流量との
差がしきいTh2 を越える場合に異常と判定する。
【0030】次に、図4の流れ図を参照して本実施例に
係るガスメータにおける異常検出装置の動作について説
明する。
【0031】異常判定部47は、まず、流量演算部44
によって新たな区間流量が算出されたか否かを判断し
(ステップS201)、新たな区間流量が算出されてい
ない場合(N)はこの判断を繰り返す。異常判定部47
は、新たな区間流量が算出されたら(Y)、区間n−1
〜nで流量が安定しているか否かを判断する(ステップ
S202)。安定している場合(Y)はステップS20
1に戻る。安定していない場合(N)は、異常判定部4
7は、区間n〜n+1で流量が安定しているか否かを判
断する(ステップS203)。安定していない場合
(N)は、更に区間n+1〜n+2で流量が安定してい
るか否かを判断する(ステップS204)。安定してい
ない場合(N)は、更に区間n+2〜n+3で流量が安
定しているか否かを判断する(ステップS205)。安
定していない場合(N)は、更に区間n+3〜n+4で
流量が安定しているか否かを判断する(ステップS20
6)。安定していない場合(N)はステップS201に
戻る。ステップS203〜206で流量が安定している
場合(Y)は、異常判定部47は、先の区間(例えば、
区間n〜n+1で流量が安定している場合には区間n)
の流量を判定用流量Qcとする(ステップS207)。
異常判定部47は、次に、判定用流量Qcと区間n−1
の区間流量との差Qdを算出する(ステップS20
8)。異常判定部47は、次に、判定用流量Qcがしき
い値Th1 を越えているか否かを判断する(ステップS
209)。異常判定部47は、判定用流量Qcがしきい
値Th1 を越えている場合(Y)は、合計流量異常と判
断して遮断弁駆動回路50を制御してガスを遮断し(ス
テップS211)、動作を終了する。異常判定部47
は、判定用流量Qcがしきい値Th1 を越えていない場
合(ステップS209;N)は、Qdがしきい値Th2
を越えているか否かを判断する(ステップS210)。
異常判定部47は、Qdがしきい値Th2 を越えている
場合(Y)は、個別流量異常と判断してガスを遮断し
(ステップS211)、動作を終了する。Qdがしきい
値Th2 を越えていない場合(ステップS210;N)
は、ステップS201に戻る。
【0032】次に、図6および図7を用いて、本実施例
に係るガスメータにおける異常検出装置の動作の具体例
について説明する。
【0033】図6(a)に示した流量変化の場合、本実
施例では、図6(d)に示したように、区間n−1〜
n,n〜n+1,n+1〜n+2,n+2〜n+3では
いずれも変化率が5%を越えるため流量が不安定と判断
され、区間n+3〜n+4では変化率が5%以内となり
流量が安定していると判断される。その結果、区間n+
3の区間流量“1.08”が判定用流量Qcとなる。そ
して、このQcはしきい値Th1 を越えず、また、判定
用流量Qcと区間n−1の区間流量との差Qdは“0.
88”となり、しきい値Th2 を越えず、正常と判定さ
れる。
【0034】一方、図7(a)に示した流量変化の場
合、本実施例では、図7(d)に示したように、区間n
−1〜n,n〜n+1ではいずれも変化率が5%を越え
るため流量が不安定と判断され、区間n+1〜n+2,
n+2〜n+3,n+3〜n+4ではいずれも変化率が
5%以内となり流量が安定していると判断される。その
結果、区間n+1の区間流量“2.0”が判定用流量Q
cとなる。そして、このQcはしきい値Th1 を越え、
また、判定用流量Qcと区間n−1の区間流量との差Q
dは“1.8”となり、しきい値Th2 を越え、異常と
判定される。
【0035】このように本実施例によれば、流量が安定
しているときの流量に基づいて異常か否かを判定するよ
うにしたので、正常なガス使用時に急激な流量変化が起
こっても誤って異常と判定することがなく、且つ異常時
には確実に異常と判定することができる。本実施例にお
けるその他の構成および動作は第1の実施例と同様であ
る。
【0036】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。本実施例では、異常判定部47は、流量記憶部4
6によって記憶された区間流量に基づいて流量が安定し
ているか否かを判断し、流量が安定しているときの平均
流量を算出し、この平均流量に基づいて異常か否かを判
定するようになっている。従って、異常判定部47は、
請求項5における流量安定判断手段、平均流量演算手段
および異常判定手段に対応する。流量が安定しているか
否かの判断は第2の実施例と同様である。異常判定部4
7は、平均流量がしきい値Th1 を越える場合、または
流量が安定していないと判断してから次に流量が安定し
ていると判断したときおける平均流量と流量が安定して
いないと判断される前の時刻における区間流量との差が
しきいTh2 を越える場合に異常と判定する。
【0037】次に、図5の流れ図を参照して本実施例に
係るガスメータにおける異常検出装置の動作について説
明する。
【0038】異常判定部47は、まず、流量演算部44
によって新たな区間流量が算出されたか否かを判断し
(ステップS301)、新たな区間流量が算出されてい
ない場合(N)はこの判断を繰り返す。異常判定部47
は、新たな区間流量が算出されたら(Y)、区間n−1
〜nで流量が安定しているか否かを判断する(ステップ
S302)。安定している場合(Y)はステップS30
1に戻る。安定していない場合(N)は、異常判定部4
7は、区間n〜n+1で流量が安定しているか否かを判
断する(ステップS303)。安定していない場合
(N)は、更に区間n+1〜n+2で流量が安定してい
るか否かを判断する(ステップS304)。安定してい
ない場合(N)は、更に区間n+2〜n+3で流量が安
定しているか否かを判断する(ステップS305)。
安定していない場合(N)は、更に区間n+3〜n+4
で流量が安定しているか否かを判断する(ステップS3
06)。安定していない場合(N)はステップS301
に戻る。ステップS303〜306で流量が安定してい
る場合(Y)は、異常判定部47は、先の区間(例え
ば、区間n〜n+1で流量が安定している場合には区間
n)以降の区間の平均流量Qeを算出する(ステップS
307)。異常判定部47は、次に、平均流量Qeと区
間n−1の区間流量との差Qfを算出する(ステップS
308)。異常判定部47は、次に、平均流量Qeがし
きい値Th1 を越えているか否かを判断する(ステップ
S309)。異常判定部47は、平均流量Qeがしきい
値Th1 を越えている場合(Y)は、合計流量異常と判
断して遮断弁駆動回路50を制御してガスを遮断し(ス
テップS311)、動作を終了する。異常判定部47
は、平均流量Qeがしきい値Th1 を越えていない場合
(ステップS309;N)は、Qfがしきい値Th2
越えているか否かを判断する(ステップS310)。異
常判定部47は、Qfがしきい値Th2 を越えている場
合(Y)は、個別流量異常と判断してガスを遮断し(ス
テップS311)、動作を終了する。Qfがしきい値T
2 を越えていない場合(ステップS310;N)は、
ステップS301に戻る。
【0039】次に、図6および図7を用いて、本実施例
に係るガスメータにおける異常検出装置の動作の具体例
について説明する。
【0040】図6(a)に示した流量変化の場合、本実
施例では、図6(d)に示したように、区間n−1〜
n,n〜n+1,n+1〜n+2,n+2〜n+3では
いずれも変化率が5%を越えるため流量が不安定と判断
され、区間n+3〜n+4では変化率が5%以内となり
流量が安定していると判断される。その結果、図6
(e)に示したように、区間n+3,n+4の平均流量
“1.095”が平均流量Qeとなる。そして、この平
均流量Qeはしきい値Th1 を越えず、また、平均流量
Qeと区間n−1の区間流量との差Qfは“0.89
5”となり、しきい値Th2 を越えず、正常と判定され
る。
【0041】一方、図7(a)に示した流量変化の場
合、本実施例では、図7(d)に示したように、区間n
−1〜n,n〜n+1ではいずれも変化率が5%を越え
るため流量が不安定と判断され、区間n+1〜n+2,
n+2〜n+3,n+3〜n+4ではいずれも変化率が
5%以内となり流量が安定していると判断される。その
結果、図7(e)に示したように、区間n+1〜n+4
の平均流量“2.0”が平均流量Qeとなる。そして、
この平均流量Qeはしきい値Th1 を越え、また、平均
流量Qeと区間n−1の区間流量との差Qfは“1.
8”となり、しきい値Th2 を越え、異常と判定され
る。
【0042】このように本実施例によれば、流量が安定
しているときの平均流量を算出し、この平均流量に基づ
いて異常か否かを判定するようにしたので、正常なガス
使用時に急激な流量変化が起こっても誤って異常と判定
することがなく、且つ異常時には確実に異常と判定する
ことができる。本実施例におけるその他の構成および動
作は第1の実施例と同様である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように請求項1または2記
載のガスメータにおける異常検出装置によれば、所定時
間における平均流量に基づいて異常か否かを判定するよ
うにしたので、正常なガス使用時に急激な流量変化が起
こっても誤って異常と判定することがなく、且つ異常時
には確実に異常と判定することができるという効果があ
る。
【0044】また、請求項3または4記載のガスメータ
における異常検出装置によれば、流量が安定していると
きの流量に基づいて異常か否かを判定するようにしたの
で、正常なガス使用時に急激な流量変化が起こっても誤
って異常と判定することがなく、且つ異常時には確実に
異常と判定することができるという効果がある。
【0045】また、請求項5または6記載のガスメータ
における異常検出装置によれば、流量が安定していると
きの平均流量を算出し、この平均流量に基づいて異常か
否かを判定するようにしたので、正常なガス使用時に急
激な流量変化が起こっても誤って異常と判定することが
なく、且つ異常時には確実に異常と判定することができ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るガスメータにおけ
る異常検出装置が適用されるガスメータの回路構成を示
すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係るガスメータにおけ
る異常検出装置が適用されるガスメータの構成を示す断
面図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係るガスメータにおけ
る異常検出装置の動作を示す流れ図である。
【図4】本発明の第2の実施例に係るガスメータにおけ
る異常検出装置の動作を示す流れ図である。
【図5】本発明の第3の実施例に係るガスメータにおけ
る異常検出装置の動作を示す流れ図である。
【図6】本発明の第1ないし第3の実施例と従来のガス
メータにおける異常検出方法とを比較するための説明図
である。
【図7】本発明の第1ないし第3の実施例と従来のガス
メータにおける異常検出方法とを比較するための説明図
である。
【図8】従来のガスメータにおける異常検出方法を説明
するための説明図である。
【符号の説明】
44 流量演算部 45 表示部 46 流量記憶部 47 異常判定部 48 しきい値記憶部 50 遮断弁駆動回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスメータ内に設けられ、ガスの流量を
    検出する流量検出手段と、 一定時間間隔毎に前記流量検出手段によって検出される
    流量を複数時刻分記憶する流量記憶手段と、 この流量記憶手段によって記憶された流量に基づいて所
    定時間における平均流量を算出する平均流量演算手段
    と、 この平均流量演算手段によって算出された平均流量に基
    づいて異常か否かを判定する異常判定手段とを備えたこ
    とを特徴とするガスメータにおける異常検出装置。
  2. 【請求項2】 前記異常判定手段は、前記平均流量演算
    手段によって算出された平均流量が第1のしきい値を越
    える場合、または前記平均流量演算手段によって算出さ
    れた平均流量とこの平均流量が算出された期間の前の時
    刻における流量との差が第2のしきい値を越える場合に
    異常と判定することを特徴とする請求項1記載のガスメ
    ータにおける異常検出装置。
  3. 【請求項3】 ガスメータ内に設けられ、ガスの流量を
    検出する流量検出手段と、 一定時間間隔毎に前記流量検出手段によって検出される
    流量を複数時刻分記憶する流量記憶手段と、 この流量記憶手段によって記憶された流量に基づいて流
    量が安定しているか否かを判断する流量安定判断手段
    と、 この流量安定判断手段によって流量が安定していると判
    断されたときの流量に基づいて異常か否かを判定する異
    常判定手段とを備えたことを特徴とするガスメータにお
    ける異常検出装置。
  4. 【請求項4】 前記異常判定手段は、前記流量安定判断
    手段によって流量が安定していると判断されたときの流
    量が第1のしきい値を越える場合、または前記流量安定
    判断手段によって流量が安定していないと判断されてか
    ら次に流量が安定していると判断されたときの流量と流
    量が安定していないと判断される前の時刻における流量
    との差が第2のしきい値を越える場合に異常と判定する
    ことを特徴とする請求項3記載のガスメータにおける異
    常検出装置。
  5. 【請求項5】 ガスメータ内に設けられ、ガスの流量を
    検出する流量検出手段と、 一定時間間隔毎に前記流量検出手段によって検出される
    流量を複数時刻分記憶する流量記憶手段と、 この流量記憶手段によって記憶された流量に基づいて流
    量が安定しているか否かを判断する流量安定判断手段
    と、 この流量安定判断手段の判断結果および前記流量記憶手
    段によって記憶された流量に基づいて、流量が安定して
    いるときの平均流量を算出する平均流量演算手段と、 この平均流量演算手段によって算出された平均流量に基
    づいて異常か否かを判定する異常判定手段とを備えたこ
    とを特徴とするガスメータにおける異常検出装置。
  6. 【請求項6】 前記異常判定手段は、前記平均流量演算
    手段によって算出された平均流量が第1のしきい値を越
    える場合、または前記流量安定判断手段によって流量が
    安定していないと判断されてから次に流量が安定してい
    ると判断されたときおいて前記平均流量演算手段によっ
    て算出された平均流量と流量が安定していないと判断さ
    れる前の時刻における流量との差が第2のしきい値を越
    える場合に異常と判定することを特徴とする請求項5記
    載のガスメータにおける異常検出装置。
JP15384495A 1995-05-29 1995-05-29 ガスメータにおける異常検出装置 Pending JPH08327415A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008032417A (ja) * 2006-07-26 2008-02-14 Tokyo Gas Co Ltd 電子式ガスメータ
JP2016050906A (ja) * 2014-09-02 2016-04-11 パナソニック株式会社 ガス遮断装置

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