JPH08325447A - 易崩壊性組成物 - Google Patents

易崩壊性組成物

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JPH08325447A
JPH08325447A JP15866395A JP15866395A JPH08325447A JP H08325447 A JPH08325447 A JP H08325447A JP 15866395 A JP15866395 A JP 15866395A JP 15866395 A JP15866395 A JP 15866395A JP H08325447 A JPH08325447 A JP H08325447A
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JP
Japan
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starch
composition
film
denatured
weight
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JP15866395A
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English (en)
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Norio Noaki
周夫 野明
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルムおよびシート成形した際にヒートシ
ール部の剥離強度がヒートシールの条件により異なる易
崩壊性組成物の提供。 【構成】 次の成分の夫々所定範囲の量からなる易崩壊
性組成物。変性澱粉系高分子、水分、エチレンビニルア
ルコール共重合樹脂、ポリカプロラクトン、グリセリ
ン、脂肪酸アミドおよび尿素。 【効果】 ヒートシールの条件により、強弱いずれかの
剥離強度を選択できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は易崩壊性組成物に関し、
さらに詳しくは、変性澱粉系高分子を含み、フィルムお
よびシート成形加工物のヒートシール性能に優れる組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の澱粉系高分子を含む生物分解性組
成物は、微生物によって分解し、堆肥となり、その後、
水と炭酸ガスへと自然分解し、ゴミ処理問題等に役立つ
優れた機能を持つことで知られる。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】しかし、従来の生物
分解性組成物からなるフィルムおよびシート成形物は、
該組成物の組成が同一であればヒートシール加工の条件
如何に拘らず同じ剥離強度の袋や容器を得ていた。しか
しながら、同一の組成物から得られたシートからはヒー
トシールの条件が固定され、同等の剥離強度しか得られ
ないのでは、成形品の用途が限定され問題である。本発
明者は、かかる事実から、かかるフィルムおよびシート
で製造した袋や容器の開封や融着部を破る時の剥離特性
に優れる組成物を得るべく鋭意研究を行い、変性澱粉系
高分子とエチレンビニルアルコール共重合樹脂とポリカ
プロラクトンと水分、尿素、グリセリンおよび脂肪酸ア
ミドを夫々適量比で配合した組成物が、上記の問題を解
決しうることを識って本発明を完成した。以上の記述か
ら明らかなように、本発明の目的は、易崩壊性であっ
て、フィルムおよびシートからなる容器および袋のヒー
トシール部の剥離強度がヒートシールの条件により異な
る剥離強度を有する成形品を与える組成物を提供するこ
とである。他の目的は、以下の記述から明らかにされ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の構成を
有する。変性澱粉系高分子、水分、エチレンビニルアル
コール共重合樹脂、ポリカプロラクトン、グリセリン、
脂肪酸アミドおよび尿素からなり、変性澱粉系高分子の
配合量が5〜25重量%であり、水分が0.5〜6重量
%であり、エチレンビニルアルコール共重合樹脂の配合
量が10〜30重量%であり、ポリカプロラクトンの配
合量が45〜65重量%であり、グリセリンの配合量が
2〜7重量%であり、脂肪酸アミドの配合量が0.05
〜1重量%であり、および尿素の配合量が0.5〜10
重量%であり、フィルムまたはシート成形物のヒートシ
ール性能において異なる温度でそれぞれ剥離強度ピーク
を発現する易崩壊性組成物。
【0005】以下本発明を詳細に説明する。本発明の易
崩壊性組成物は、変性澱粉系高分子とエチレンビニルア
ルコール共重合樹脂とポリカプロラクトンと水分と尿素
とグリセリンおよび脂肪酸アミドを夫々所定量比範囲で
配合されてなるフィルムおよびシート用組成物である。
【0006】本発明に使用する澱粉系高分子は、生澱粉
を変成した変成澱粉系高分子である。すなわち生澱粉
が、トウモロコシ澱粉、ワラビ澱粉、クズ澱粉、馬鈴薯
澱粉、小麦澱粉、キャッサバ澱粉、サゴ澱粉、タピオカ
澱粉、モロコシ澱粉、豆澱粉、ハス澱粉、ヒシ澱粉、甘
藷澱粉等であり、変成した化学変性澱粉誘導体、化学分
解変性澱粉、酵素変性澱粉、物理的変性澱粉から選ばれ
た1以上のものである。化学変性澱粉誘導体として、ア
リルエーテル化澱粉、カルボキシメチルエーテル化澱
粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉、ヒドロキシプロ
ピルエーテル化澱粉、メチルエーテル化澱粉、燐酸架橋
澱粉、ホルムアルデヒド架橋澱粉、エピクロルヒドリン
架橋澱粉、アクロレイン架橋澱粉、アセト酢酸エステル
化澱粉、酢酸エステル化澱粉、コハク酸エステル化澱
粉、キサトゲン酸エステル化澱粉、硝酸エステル化澱
粉、尿素燐酸エステル化澱粉、燐酸エステル化澱粉が例
示でき、化学分解変性澱粉としてジアルデヒド澱粉、酸
処理澱粉、次亜塩素酸酸化澱粉等が例示できる。また、
酵素変性澱粉として加水分解デキストリン、酵素分解デ
キストリン、アミロース等が例示でき、物理的変性澱粉
としてα−澱粉、分別アミロース、湿熱処理澱粉等が例
示できる。
【0007】本発明の組成物は、変性澱粉系高分子を含
有する組成物であって、配合量が、5〜25重量%(以
下wt%と略す)であり、さらに好ましくは10〜20
wt%である。変性澱粉系高分子が5wt%以上である
と、生物分解性がよく、成形加工性に優れるので好まし
い。また本発明の組成物中の変性澱粉系高分子の配合割
合は、25wt%以下である。25wt%を越えると、
組成物中の流動性改良剤としての熱可塑性樹脂の配合割
合が少なくり流動不良となる。
【0008】本発明の組成物には水分が含まれ、好まし
くは0.5〜6wt%、さらに好ましくは1〜5wt%
である。水分量は変性澱粉系高分子中に含まれたもので
もよく、組成物中に水分を補給してもよく、造粒物後に
補給してもよい。
【0009】本発明のポリカプロラクトンは、分子量が
40000〜100000であり、配合量が45〜65
wt%であり、好ましくは50〜60wt%である。
【0010】本発明のエチレンビニルアルコール共重合
樹脂はエチレン含量が30〜50mol%、分子量が1
3000〜11000であり、配合量は10〜30wt
%であり、好ましくは15〜25wt%である。
【0011】また流動性改良剤としてさらに熱可塑性樹
脂を加えてもよく、このような熱可塑性樹脂としてビニ
ルポリマー、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポ
リアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリアセター
ル、熱可塑性重縮合物、ポリアリールエーテル、熱可塑
性ポリイミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイ
ソブチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリス
チレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポ
リカーボネート、ポリアルキレンテレフタレート、アル
キレン/ビニルエステルコポリマー、アルキレン/アク
リレート又はメタクリレートコポリマー、ABSコポリ
マー、スチレン/アクリロニトリルコポリマー、アミド
エーテル、アミドエステルのブロックコポリマー、エチ
レン/酢酸ビニルコポリマー(EVA)、エチレン/ア
クリル酸コポリマー(EAA)、エチレン/エチルアク
リレートコポリマー(EEA)、エチレン/メタクリレ
ートコポリマー(EMA)、スチレン/アクリレートニ
トリルコポリマー(SAN)、エチレン/無水マレイン
酸コポリマー、アミドエーテル、アミドエステルのブロ
ックコポリマー、ウレタンエーテル、ウレタンエステル
のブロックコポリマーなどを例示できる。
【0012】本発明の組成物には、また必要に応じて充
填剤、潤滑剤、離型剤、可塑剤、発泡剤、安定剤、増量
剤、改質剤、流動加速剤、着色剤、顔料を添加できる。
【0013】本発明で用いられるスリップ剤のアルキレ
ンビス高級脂肪酸アミドには、エチレンビスステアリン
酸アマイド、エチレンビスオレイン酸アマイド、エチレ
ンビスベヘン酸アマイド、ヘキサメチレンビスベヘン酸
アマイド等を挙げられ、脂肪酸アミドには、ステアリン
酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘン
酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、N−オレイ
ルパルミトアミド等を挙げることができる。
【0014】本発明の組成物には脂肪酸金属塩として、
2−エチルヘキサン酸亜鉛、リシノール酸カルシウム、
ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、
ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛等を必要に応
じて加えても良く、配合量は0.05〜1wt%までで
ある。
【0015】本発明で用いられる尿素の配合量は0.5
〜10wt%である。
【0016】本発明で用いられるグリセリンの配合量は
2〜7wt%である。
【0017】本発明に係る易崩壊性組成物の成形加工方
法は、インフレーションフィルム成形法、Tダイフィル
ム成形法、ラミネーション成形法、Tダイ型押し出しシ
ート成形法等が挙げられる。
【0018】以下に本発明を実施例によって説明する
が、一部の例を示すものであり、本発明はこれらになん
ら限定されるものではない。
【0019】実施例1 山口製作所製40mm単軸押し出し機YE−40にてリ
ップクリアランス1mmのインフレーションダイを用
い、エチレン44mol%を含むエチレンビニル共重合
体22wt%、水分3.2wt%、変性トウモロコシ澱
粉18wt%、ポリカプロラクトン48wt%、グリセ
リン5wt%、尿素3wt%およびオレイン酸アミドの
添加量を0.8wt%の組成物からフィルムを得た。シ
リンダー温度は396Kから398Kであり、ダイスは
397Kであった。スクリュー回転数は60秒間に60
回転で、モーター負荷電流は43Aであり、フイルムの
厚さは一定であり、フイルムの表面状態は均一性であっ
た。フィルムの引き取り速度は1.2m/sであり、得
られたインフレーションフィルムの厚さは35μmであ
った。
【0020】ヒートシールバーの温度を変化させ、0.
196MPaのシール圧力にて1秒間のヒートシールを
実施し、剥離強度を求めた結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】表1の結果から1枚の単一フィルムであり
ながら347Kと463Kとの二水準のヒートシール温
度が得られ、しかも352g/15mmの十分実用的包
装材料のヒートシール強度があり、さらに1078g/
15mmの更に強いヒートシール強度を有する特殊なフ
ィルムが得られている事が判る。すなわち、二枚のフィ
ルムを張り合わせた場合のラミネートフィルムと同様な
性質を有するフィルムが、単一材料で、しかも、一度の
フィルム製膜加工で完成しており、包装材料として優れ
ている。
【0023】表1の結果を理解するうえで参考になる電
子顕微鏡観察写真を示す。温度347Kでヒートシール
し、フィルムの剥離強度を測定した剥離面について、日
本電子製JSM−T200型走査型電子顕微鏡装置を用
いて得た観察写真のスケッチを図1に図示する。
【0024】図1の観察写真の結果から、低温の347
Kでヒートシールに十分な剥離強度を持つ全面溶融接着
の第一ピークが発現し、この第一ピークは表面層が接着
し、剥離で破壊した事が判る。さらにこの剥離面をJE
OL製JFC−110型装置を用いてエッチング処理を
施した後、再び走査型電子顕微鏡装置を用いて観察した
下地写真のスケッチ図2から、フィルムの骨格を形成し
ている下地層は無傷であり、347Kのヒートシールで
はヒートシールや剥離によって変形を受けていない事が
判る。すなわち、ヒートシール温度347Kでの第一ピ
ークは表面層のみが溶融接着したものであり、第二ピー
クにあたる高い剥離強度を発現する骨格の下地層はヒー
トシール温度が463Kと高温度の二層構造になってい
る事が判る。ところが、本発明組成物は二種類のフィル
ムを貼り合わせたラミネートではなく、一種類の材料か
ら構成されている事が新規である。一種類の材料であり
ながら成形加工時の応力によって、下地層のヒートシー
ル温度の高い材料と表面層のヒートシール温度の低い材
料の偏在を発現させ、実用的剥離強度を2つ持つ材料が
生まれる機構である。この事は利用上の選択性を予め計
画でき、一つの材料でありながら、全体を強いヒートシ
ール強度にしたい場合および全体を弱いヒートシール強
度にしたい包装材料または強い部分と弱い部分のヒート
シール強度を持ち合わせた包装材料を創り出す事ができ
る。つまり、包装材料中からの内容物取り出し位置の指
定による内容物の保護ができる。また、開封位置の選択
で包装材料のリサイクル使用が高まる。
【0025】比較例1 山口製作所製40mm単軸押し出し機YE−40にてリ
ップクリアランス1mmのインフレーションダイを用
い、エチレン30mol%を含むエチレン・酢ビコポリ
マー、85%ケン化率の部分ケン化のエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物55wt%、水分7wt%、トウ
モロコシ澱粉37wt%、およびオレイン酸アミド1w
t%の組成物からなるフィルムを得た。シリンダー温度
は406Kから408Kであり、ダイスは408Kであ
った。スクリュー回転数は60秒間に45回転で、モー
ター負荷電流は30Aであり、フイルムの厚さは一定で
あり、フイルムの表面状態は良好であった。フィルムの
引き取り速度は0.8m/sであり、得られたインフレ
ーションフィルムの厚さは35μmであった。
【0026】ヒートシールバーの温度を変化させ、0.
196MPaのシール圧力にて1秒間のヒートシールを
実施し、剥離強度を求めた結果を表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】表2の結果から433Kの温度のみがピー
クのヒートシール温度である事が判る。
【0029】
【発明の効果】本発明の易崩壊性組成物は、フィルムお
よびシートの成形加工によって異なるヒートシール特性
を生みだし、工業的に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1フィルムのヒートシール剥離面の電子
顕微鏡写真のスケッチである。
【図2】実施例1フィルムのエッチング処理面の電子顕
微鏡写真のスケッチである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 29/04 LDM C08L 29/04 LDM

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変性澱粉系高分子、水分、エチレンビニ
    ルアルコール共重合樹脂、ポリカプロラクトン、グリセ
    リン、脂肪酸アミドおよび尿素からなり、変性澱粉系高
    分子の配合量が5〜25重量%であり、水分が0.5〜
    6重量%であり、エチレンビニルアルコール共重合樹脂
    の配合量が10〜30重量%であり、ポリカプロラクト
    ンの配合量が45〜65重量%であり、グリセリンの配
    合量が2〜7重量%であり、脂肪酸アミドの配合量が
    0.05〜1重量%であり、および尿素の配合量が0.
    5〜10重量%であり、フィルムまたはシート成形物の
    ヒートシール性能において異なる温度でそれぞれ剥離強
    度ピークを発現する易崩壊性組成物。
JP15866395A 1995-06-01 1995-06-01 易崩壊性組成物 Pending JPH08325447A (ja)

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Cited By (4)

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