JPH08325289A - 新規リグナン配糖体の製造法 - Google Patents

新規リグナン配糖体の製造法

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JPH08325289A
JPH08325289A JP7219565A JP21956595A JPH08325289A JP H08325289 A JPH08325289 A JP H08325289A JP 7219565 A JP7219565 A JP 7219565A JP 21956595 A JP21956595 A JP 21956595A JP H08325289 A JPH08325289 A JP H08325289A
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lower alcohol
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健一 栗山
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ゴマ種子を加湿ないし発芽させ、その粉砕物
または脱脂粕を低級アルコールあるいはその含水物で抽
出し、該抽出物に糖鎖加水分解酵素を作用させた後、脂
溶性物質および水溶性物質を除去して、下記構造式
(I)(但しR:グルコース、ガラクトースまたはフル
クトースであるグリコシル残基、m:1〜3の整数値、
n:0または1の整数値)で示される新規リグナン配糖
体を製造する。 【化1】 【効果】 特殊な設備、試薬等を用いることなく、安価
に、容易に、上記の新規リグナン配糖体を多量に製造す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、天然物由来の有用成分
の製造法に係り、さらに詳しくは加湿ないし発芽させた
ゴマ種子を原料とする新規なリグナン配糖体の効果的な
製造方法に関するものである。本発明によって得られる
リグナン配糖体は、食品、医薬品、化粧品および農薬等
の分野において広く利用される。
【0002】
【従来の技術】近年、食品や食品添加物の安全性につい
て関心が高まり、この点で問題視されている化学合成品
に代わって、天然物由来の生理活性物質や添加物の利用
が期待されている。特に長い間食用に供されてきた植物
原料は安全性に優れていることが予想され、これらに含
まれる人体に対して有用な生理活性あるいは薬効作用を
有する物質を探索し、これを食品、医薬品、化粧品等の
分野の製品に実用化することは極めて意義が高い。
【0003】しかしながら、原料として用いる植物体の
ほとんどのものは、収穫時期や天候等の自然状況によっ
て品質が大きく左右され、安定に供給することが困難な
ことが多く、対象とする有用成分物質の含有量が微少で
あったり、多量に共存する不純物との分離のための手段
や方法が煩雑であったりすることが多い。このため、こ
れらの天然物由来の生理活性成分を多量に調製する試み
がなされているが、例えば培養細胞を用いる組織培養や
分子生物学的手法等においては、無菌操作や細胞の育成
のために特殊な手法や培地、培養装置等を必要とし、さ
らには安定した培養細胞を得るためには長時間にわたる
育種が必要となり、工業的に実用化された例は少ない。
また、一般的に微少量のこれら生理活性物質を分離する
従来の手法としては、カラムクロマトグラフィーによる
分画や分取HPLCによる分画が一般的であるが、これ
らの方法では、溶出液として多量の有機溶剤を消費し、
また高価な分析機器やカラム担体を必要とするために、
エネルギーやコスト等の面で問題となることが多かっ
た。
【0004】ところでゴマは、古来より食用に供されて
きた油糧種子であり、食品として人体に対し安全性が高
いことはもちろん、栄養学的にも優れた食品材料として
広く利用されてきた。ゴマ種子は比較的多量に、安定し
て入手可能な植物原料であり、現在、年間150〜20
0万トンが世界の熱帯から冷温帯に至る地方で主に生産
され、日本にも年間5〜10万トンが輸入され、さまざ
まな形で食されている。またゴマ種子中には特徴的な化
合物としてリグナン類が存在することが知られており、
その抗酸化活性や様々な生理機能に関する研究がなされ
ている(例えば並木満夫、小林貞作編、「ゴマの科
学」、朝倉書店、1989年)。
【0005】ゴマ種子中には、従来の天然抗酸化性物質
に比べて優れた抗酸化活性を有するセサミノール:テト
ラヒドロ−1−〔6−ヒドロキシ−3,4−(メチレン
ジオキシ)フェニル〕−4−〔3,4−(メチレンジオ
キシ)フェニル〕−1H,3H−フロ〔3,4−C〕フ
ラン、P−1:テトラヒドロ−1−(3−メトキシ−4
−ヒドロキシフェニル)−4−〔3,4−(メチレンジ
オキシ)フェニル〕−1H,3H−フロ〔3,4−C〕
フラン、セサモリノール:テトラヒドロ−1−〔3−メ
トキシ−4−ヒドロキシフェノキシ〕−4−〔3,4−
(メチレンジオキシ)フェニル〕−1H,3H−フロ
〔3,4−C〕フラン、ピノレジノール:テトラヒドロ
−1,4−ジ(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニ
ル)−1H,3H−フロ〔3,4−C〕フラン等のフェ
ノール性リグナン類が含まれ、その多くは糖化合物(リ
グナン配糖体)としてゴマ種子またはその脱脂粕中に存
在することが明らかにされている(Biosci. B
iotech. Biochem.、56巻、2087
〜2088頁、1992年)。従って、これら強力な抗
酸化活性を有するリグナン類を工業的に採取し活用する
ためには、より多量のリグナン配糖体を調製し、それを
効率的に加水分解することが必要であった。
【0006】一方、ゴマ種子は、その発芽過程におい
て、トコフェロールやセサモール以外のフェノール性の
抗酸化性物質を生成することが報告されている(日本食
品工業学会誌、32巻、407〜412頁、1985
年)。また、ゴマ種子の植物成体から誘導した増殖細胞
から、抗酸化性物質あるいは抗光酸化性物質を抽出する
方法が報告されている(日本農芸化学会1991年度大
会要旨集、236頁、1991年、特公平4−2147
5号公報、特開平5−124949号公報)。しかしな
がら、これらに開示されている化合物は、いずれも前記
フェノール性リグナン類とは異なる物質であり、微量に
存在する新規な抗酸化性物質であって、ゴマ種子あるい
はその脱脂粕中に比較的多量に存在するリグナン配糖体
類に関する知見ではない。従って、ゴマ種子の発芽過程
におけるリグナン配糖体含量の変化はこれまで明らかに
されていなかった。
【0007】また、リグナン配糖体を加水分解するとリ
グナン類が得られるが、この方法として例えばゴマ種子
あるいはその脱脂粕をアルコールで抽出し、その抽出物
にβ−グルコシダーゼを作用させ、糖鎖を切断し、酢酸
エチル等の溶剤を用いて分離する方法(特公昭62−4
4793号公報)等が知られている。しかしながら、か
かる方法ではゴマ種子中のリグナン配糖体の一部しか加
水分解することができず、その非加水分解の物質につい
ては明らかでなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、ゴマ種子を原料とする新規なリグナン配糖体を効率
的に生産する方法を開発することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明者らは、ゴマ種子とリグナン配糖体成分との
関係を解明する研究を進め、とりわけゴマ種子そのもの
の中にはほとんど存在しないが、ゴマ種子を発芽させる
等の過程においてこれまでに未知であった新規なリグナ
ン配糖体成分が顕著に増加すること、またこの新規リグ
ナン配糖体はゴマ種子の発芽体等から低級アルコール類
またはその含水物を用いて抽出できること、また本発明
が対象とするリグナン配糖体は、従来既知のセサミノー
ル、P−1、セサモリノール、ピノレジノール等のリグ
ナン類の配糖体とは異なり、グリコシダーゼやセルラー
ゼ等の糖鎖加水分解酵素の作用を受けないこと等を見い
出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0010】すなわち本発明の要旨の第1は、ゴマ種子
に加湿ないし発芽処理を施すことにより該処理物中に下
記の構造式(I)
【化5】 (式(I)中、Rはグルコース、ガラクトースおよびフ
ルクトースからなる群より選ばれる1種のグリコシル残
基を表し、mは1〜3の整数値のいずれかを表し、nは
0または1の整数値を表す。)で示される新規リグナン
配糖体を増加せしめ、前記処理物の粉砕物または脱脂粕
を低級アルコールあるいは含水低級アルコールを用いて
抽出し、ついで該抽出物から脂溶性物質および水溶性物
質を除去することを特徴とする前記リグナン配糖体の製
造法であり、その第2は、ゴマ種子の加湿ないし発芽処
理物の粉砕物または脱脂粕の低級アルコールあるいは含
水低級アルコール抽出物にさらに糖鎖加水分解酵素を水
溶液中で作用させ、ついで前記酵素処理物から脂溶性物
質および水溶性物質を除去し、非加水分解物を濃縮する
ことを特徴とする前記の新規リグナン配糖体の製造法で
ある。
【0011】なお、本発明者らは先に、ゴマ種子の加湿
物もしくは発芽物の粉砕物または脱脂粕を含水低級アル
コールで抽出し、望ましくはさらに油溶性および水溶性
の不純物を除去して、リグナン配糖体を得る方法を発明
し、特許出願した(特願平5−316079号)。本発
明者らは、さらに研究を進めた結果、上記の方法による
リグナン配糖体には、この配糖体とは異なり、区別でき
る文献未記載の新規物質が含有されていることを見い出
し、この新規物質の製造法について今回特許出願をした
ものである。
【0012】以下、本発明について詳細に説明する。ま
ず、本発明でいう新規リグナン配糖体とは、前記構造式
(I)で示されるリグナン配糖体であり、リグナン類に
特徴的な官能基の一種であるメチレンジオキシフェニル
基を2個有するアグリコン部分と、そのヒドロキシル基
にグルコース、ガラクトース等の糖残基が1〜3分子結
合している糖部分とから構成される。本発明で対象とす
る新規リグナン配糖体は、好ましくは前記構造式(I)
において糖残基がジグルコシド残基および/またはトリ
グルコシド残基であるグルコシドリグナンであり、より
好ましくは下記の構造式(II−a)、(II−b)ま
たは(II−c)で示されるものである。
【化6】 (式(II−a)中、Glcはグルコース残基を表
す。)
【化7】 (式(II−b)中、Glcはグルコース残基を表
す。)
【化8】 (式(II−c)中、Glcはグルコース残基を表
す。)
【0013】例えばゴマ種子の発芽体から単離される新
規リグナン配糖体の主要成分である前記構造式(II−
a)(以下、SG−1と略記することがある。)、(I
I−b)(以下、SG−3と略記することがある。)お
よび(II−c)(以下、SG−5と略記することがあ
る。)は、以下に示すような機器分析による理化学的特
性値を有する。
【0014】紫外線吸収スペクトルおよび赤外線吸収ス
ペクトルのデータは次のとおりである。SG−1;UV
λmax(メタノール溶液。以下MeOHと略記。)nm
(log ε)230(4.10)、281(3.74)お
よび311(3.66)、IRν(cm-1)(帰属)34
00(OH)、2950(CH)、1670、162
0、1505、1500、1450(aromatic
ring。以下Arと略記。)、1260(Ar−O
−C)および1040(C−O−C)。SG−3;UV
λmax(MeOH)nm(log ε)230(4.0
0)、280(3.60)および310(3.50)、
IRν(cm-1)3400(OH)、2900(CH)、
1660、1610、1510、1490、1450
(Ar)、1260(Ar−O−C)および1040
(C−O−C)。SG−5;UVλmax(MeOH)
nm(log ε)231(4.22)、280(3.81)
および299(3.83)、IRν(cm-1)3400
(OH)、2900(CH)、1670、1510、1
490、1450(Ar)、1260(Ar−O−C)
および1040(C−O−C)。
【0015】質量分析によるSG−1、SG−3および
SG−5の各成分の分量は、SG−1:856、SG−
3:694およびSG−5:710である。
【0016】SG−1、SG−3およびSG−5の核磁
気共鳴スペクトル(13C−NMR)のスペクトル値を以
下に示す。SG−1;198.4、151.9、14
8.0、147.6、147.0、135.2、13
1.9、124.8、119.6、107.4、10
7.3、107.2、106.2、103.7、10
3.2、101.7、100.6、100.9、82.
7、81.5、76.3、76.1、76.1、75.
7、75.5、74.8、74.4、73.2、69.
7、69.6、69.5、69.4、68.3、65.
7、60.9、60.7、51.3および46.7。S
G−3;198.3、152.0、148.1、14
7.6、147.0、135.2、131.8、12
4.8、119.6、107.3、107.2、10
7.1、106.2、103.8、101.1、10
1.7、100.6、82.8、81.6、76.3、
76.3、75.7、75.7、74.4、69.6、
69.5、69.4、65.7、60.8、60.8、
51.3および46.7。SG−5;195.9、15
1.8、151.2、148.2、147.8、14
2.4、131.3、124.5、108.5、10
7.4、107.1、107.1、105.4、10
3.5、101.8、100.7、100.6、99.
3、81.3、76.3、76.3、75.9、75.
9、74.0、69.3、69.3、67.9、65.
0、60.7、60.7、48.7および45.1。
【0017】かかる新規リグナン配糖体は、その分子中
に親油性のアグリコン部分と親水性の糖部分との両極性
部分を有し、溶解性は水溶性と脂溶性との中間程度のも
のである。前記アグリコン部分には生体内抗酸化活性を
はじめとする種々の生理活性の活性部位であると考えら
れているメチレンジオキシフェニル基を有するため、活
性酸素種の消去活性等の生理活性機能をもつことが期待
される物質である。また後述するように、本発明に係る
新規リグナン配糖体は、ゴマ種子中にはほとんど存在せ
ず、ゴマ種子を加湿ないし発芽させることにより、とく
に発芽の初期段階において著しく増加する物質であり、
その存在および現象はこれまで知られていなかった。さ
らにその立体構造に起因して、β−グルコシダーゼやセ
ルラーゼ等の糖鎖加水分解酵素の作用を全く受けないと
いう生化学的安定性を具備している。このことは、本発
明に係る新規リグナン配糖体とほぼ同一の極性や分子量
を有し、従来は該配糖体との相互分離が困難であった、
既知のセサミノール配糖体やステロール配糖体等の他の
糖脂質やオリゴ糖等が、前記糖鎖加水分解酵素の作用を
受けて容易に加水分解されることと対照的である。
【0018】次に、本発明に係る新規リグナン配糖体の
製造法について説明する。本発明の第1の方法は、ゴマ
種子を加湿処理ないしは発芽処理すると、該処理物中に
上記の新規リグナン配糖体が多量に生成されかつ蓄積さ
れるとの知見、かかる現象がゴマ種子そのものでは認め
られないとの知見、および、前記処理物を粉砕したもの
あるいは常法により脱脂したものを低級アルコール類ま
たはその含水物で抽出することにより新規リグナン配糖
体を得ることができるとの知見に基づいてなされたもの
である。すなわちゴマ種子に加湿ないし発芽処理を施し
た後、該処理物の粉砕物またはその脱脂粕を低級アルコ
ールあるいは含水低級アルコールで抽出し、ついで該抽
出物から脂溶性物質および水溶性物質を除去することを
特徴とする前記のリグナン配糖体の製造法である。
【0019】本発明の新規リグナン配糖体は、ごま種子
を加湿ないし発芽させることにより、容易にその加湿物
もしくは発芽物中に生成かつ蓄積せしめることができ
る。ゴマ種子は培煎等の高温処理を施していないもので
あれば、白ゴマ、黒ゴマ等の種類、国内産、中国産、イ
ンド産、アフリカ産等の産地、栽培用あるいは搾油用を
問わず使用できる。かかるゴマ種子を、水中または水分
を含有できる適当な培地、例えば寒天、石英砂、海砂、
脱脂綿、砂、土等の好ましくは滅菌処理した培地に均一
に撒き、10〜50℃、好ましくは30〜40℃にて水
分を適時に補いながら、5〜100時間、好ましくは2
4〜72時間培養を行なう。培養は照光下または暗条件
下のいずれでも構わないが、室内にて太陽光を利用して
昼夜培養するのが簡便である。
【0020】水で膨潤または発芽したゴマ種子を培地か
ら分離した後、食品用ミキサーやブレンダー、ホモジナ
イザー等の粉砕機に入れ粉砕し粉砕物を得る。粉砕物は
n−ヘキサン等の脂溶性有機溶媒で油分を抽出して除去
した脱脂粕としてもよい。ついで新規リグナン配糖体を
抽出可能な低級アルコールまたは含水低級アルコール
を、前記粉砕物または脱脂粕に対して1〜10倍容量/
重量(以下、倍(v/wt)と表す)添加し、必要であれ
ば粉砕および抽出操作を繰り返し行い、デカンテーショ
ン、遠心分離、濾過等の常法により固形物を除去した
後、水分およびアルコール分を常圧または減圧にて加熱
または非加熱で除き、低級アルコール抽出物または含水
低級アルコール抽出物を得る。
【0021】ここに低級アルコールまたは含水低級アル
コールとしては、炭素数1〜4の直鎖状もしくは側鎖状
低級アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−
プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール等ま
たはこれらと水を混合し、アルコール濃度を30〜10
0%容量/容量(以下、%(v/v)と表す)、好まし
くは50〜100%(v/v)、より好ましくは50〜
80%(v/v)、最も好ましくは70〜80%(v/
v)に調節したものがよい。本発明では含水低級アルコ
ールが好ましい。しかし30%(v/v)未満のアルコ
ール濃度では、目的物を含まない水溶性多糖類が多量に
抽出されるため好ましくない。なお該抽出物は、適宜に
濃縮すればよいが、後述する酵素加水分解による不純物
の除去処理のためには、少なくともアルコール分を除去
しておくことが必要である。かくして得られる低級アル
コールまたは含水低級アルコール抽出物は、前記新規リ
グナン配糖体を含み、この他種々の糖鎖化合物を含む混
合物である。
【0022】なお本発明では、前記抽出物中の目的物以
外の不純物を除くために以下の処理を行うことができ
る。すなわち、脂溶性の不純物質を除く為に、該抽出物
に対して2〜10倍(v/wt)の非水溶性の有機溶媒、
例えばクロロホルムやn−ヘキサンと水を加えて抽出
し、遠心分離等により二相に分離する。有機溶媒相を除
き、水相を濃縮乾固させる。このとき目的のリグナン配
糖体は水相側に濃縮される。また、水溶性の不純物を除
く為に、抽出物に対して少量、好ましくは1〜5倍(v
/wt)の含水アルコール(アルコール濃度30〜100
%(v/v))に分散させ、これを緩やかに攪拌してい
る比較的多量、好ましくは10〜200倍(v/wt)の
アルコールに滴下する。静置後、遠心分離または分別濾
過等により沈澱物を除いた後、濃縮乾固し粗リグナン配
糖体を得る。あるいは極性が中間的な溶媒で、かつ水に
不溶ないし難溶性の有機溶媒、例えばn−ブタノール、
酢酸エチル、メチルエチルケトン等を1〜100倍(v
/v)用いて抽出する方法でもよい。なお必要であれば
これらの操作を繰り返す。かかる処理に用いるアルコー
ルは前記ゴマ種子の粉砕物の抽出時に用いられる低級ア
ルコール類と同様のものでよい。
【0023】粗リグナン配糖体は、さらに必要に応じて
オクタデシルシリカ(ODS)やシリカゲル等を担体と
したカラムクロマトグラフィー等を用いて、単一成分ま
でに精製することが可能である。すなわち、例えばOD
Sをガラス製もしくはステンレス製円管に充填してカラ
ムを作成し、これに水を流して平衡化した後、前記低級
アルコールまたは含水低級アルコール抽出物あるいは粗
リグナン配糖体を負荷率0.1〜5%(wt/v)で供
し、含水アルコール溶媒(アルコールはメタノール、エ
タノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−
ブタノール等)においてアルコール濃度を順次増加させ
る段階溶出法により、常圧もしくは加圧(200kg/cm
2 程度まで、好ましくは50〜150kg/cm2 )状態
で、所定の画分が溶出するまで前記含水アルコール溶媒
を供給する。なおここで得られる溶出画分は、必要に応
じてさらに前記担体を用いる高速液体クロマトグラフィ
ー(HPLC)、分取液体クロマトグラフィー等に供し
て各成分をより一層高純度化することもできる。
【0024】本発明の第2の方法は、前記の第1の方法
に係る知見に加え、本発明の新規リグナン配糖体がグリ
コシダーゼやセルラーゼ等の糖鎖加水分解酵素の作用を
受けないとの知見に基づいてなされたものである。すな
わち、ゴマ種子に加湿ないし発芽処理を施した該処理物
の粉砕物または脱脂粕を低級アルコールあるいは含水低
級アルコールで抽出して得られる該抽出物に、さらに糖
鎖加水分解酵素を水溶液中で作用させ、ついで必要に応
じて不溶分を除去し、可溶分から脂溶性物質および水溶
性物質を除去することにより、非加水分解物を濃縮する
ことを特徴とする前記の新規リグナン配糖体の製造法で
ある。
【0025】本法では、前述した第1の方法により得ら
れる低級アルコールあるいは含水低級アルコール抽出物
を処理原料として用いる。かかる抽出物を1〜100倍
(v/wt)の水または緩衝液(pH2〜6)に分散ない
し溶解させ、該混合物に対して0.1〜30%(wt/w
t)、好ましくは1〜10%(wt/wt)の糖鎖加水分解
酵素を加え、10〜50℃で1〜50時間、好ましくは
5〜15時間、望ましくは緩やかに攪拌しながら、糖鎖
を加水分解せしめる。この酵素反応により、本発明に係
る新規リグナン配糖体と同じような対溶剤分配特性を有
するステロール配糖体や糖脂質、セサミノール配糖体、
フラボノイド配糖体、糖質等の大部分が加水分解され、
より一層水溶性の高い単糖もしくはこれに類似する比較
的低分子の糖化合物(オリゴ糖等)とアグリコン(リグ
ナン)等とに分けられる。一方、本発明に係る新規リグ
ナン配糖体はかかる酵素の作用を受けず、加水分解され
ない。
【0026】ここに糖鎖加水分解酵素としては、グルコ
シル基またはガラクトシル基を加水分解する酵素、例え
ば市販のβ−グルコシダーゼ、α−グルコシダーゼ、β
−ガラクトシダーゼ、α−ガラクトシダーゼ等のグリコ
シダーゼの他、セルラーゼ、アミラーゼ等の酵素剤の少
なくとも1種以上を用いるか、またはゴマ種子中に元々
含まれるβ−グルコシダーゼやα−ガラクトシダーゼま
たはセルラーゼ等の活性を利用することもできる。さら
にはこれら酵素剤を活性炭、セライト、合成樹脂、イオ
ン交換樹脂、ゲル等の適当な基材に固定化し、連続使用
ならびに回収再使用を可能としたものであっても構わな
い。
【0027】該酵素反応終了後、反応液に1〜100倍
(v/v)のn−ヘキサン、クロロホルム、ジエチルエ
ーテル、石油エーテル等の低極性かつ非水溶性ないし難
水溶性有機溶媒を加えて抽出する。有機溶媒相を除き、
水相を濃縮する。このとき本発明に係る新規リグナン配
糖体は水相側に濃縮される。これにより、脂肪酸グリセ
リド類、リン脂質、リグナン、ステロール等の脂溶性の
不純物と、前記酵素により切断された、本発明に係る新
規リグナン配糖体以外の配糖体類由来のアグリコン成分
が抽出され、これらを除くことができる。必要ならばこ
の操作を繰り返す。
【0028】このように脂溶性の不純物を除去した残液
(上記水相の濃縮液)に、極性が中間的な溶媒でかつ水
に難溶ないし不溶の有機溶媒、例えばn−ブタノール、
酢酸エチル、メチルエチルケトン等を1〜100倍(v
/v)加え、再度抽出する。必要ならばこの操作を繰り
返す。これにより、残液に共存していた糖類、蛋白質、
繊維質等の水溶性の不純物質の大部分を水相部として除
くことができる。この有機溶媒相に抽出される成分は、
ステロールやリグナンのような脂溶性物質よりも極性が
高く、かつ単糖やオリゴ糖のような水溶性ではない成分
のみであるから、これを分取し、減圧乾燥等の公知の濃
縮方法を用いて濃縮乾固することにより、目的とする新
規リグナン配糖体を多量に含む抽出画分を得ることがで
きる。
【0029】かくして得られる新規リグナン配糖体は、
前記構造式(I)で示されるものの混合物であり、とり
わけ多く含まれるものは、前記構造式(II−a)、
(II−b)および(II−c)で示される新規リグナ
ン配糖体である。
【0030】本発明の方法により得られる抽出物はその
まま食品、医薬品、化粧品、農薬など種々の分野の製品
に利用できるが、特に新規リグナン配糖体の各成分を単
一に高純度に精製する必要がある場合は、さらに通常行
われているカラムクロマトグラフィー等の分離、精製手
段を適用すればよい。
【0031】なお本発明に係る新規リグナン配糖体の各
成分の化学的構造は、前記方法で高純度化した各精製成
分を、例えば塩酸加水分解してリグナン部(アグリコン
部)と糖部とに分け、これらをそれぞれトリメチルシリ
ル化してガスクロマトグラフィーに供し、あるいは核磁
気共鳴スペクトロスコピー、マススペクトロスコピー等
により分析し、確認することができる。
【0032】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を具体的に説明
する。 実施例1 予め滅菌した石英砂を300cm2 のステンレス製のバッ
トに敷き、その上に中国産ごま種子10gを撒き、蒸留
水を十分に噴霧しながら、40℃の恒温槽中で培養し、
発芽させた。発芽率は80%以上であった。発芽状態が
同程度の一定量の発芽体を経時的にサンプリングし、各
々を100mlの含水メタノール(80%(v/v))と
ともにブレンダーで粉砕した。残渣を濾過し、濾液を濃
縮乾固した後、得られた固形物をn−ヘキサンで洗浄し
て脂溶性物質を除き、ついで水−ブタノールで抽出して
水溶性物質を除き、含水メタノール抽出物(リグナン配
糖体抽出物)を得た。各含水メタノール抽出物を100
mlの同含水メタノールに再溶解し、HPLCに供して組
成を分析した。
【0033】HPLC測定条件は、ポンプ(CCPM、
東ソー社製)にカラム(SokenPak ODS−W
5μ、10mmφ×250mm)、紫外線吸収検出器(UV
−8000、東ソー社製)を接続し、溶出は、水:メタ
ノールが90:10(v:v)から開始して60分後に
同10:90(v:v)となる直線グラジェントを用
い、流速を1ml/min 、検出波長は280nmとした。
【0034】HPLC分析で検出された新規リグナン配
糖体成分SG−1〜SG−5のピーク面積からそれぞれ
の含量を求め、その経時変化を図1に示した。ゴマ種子
は発芽に伴い、種子中にほとんど存在していなかったS
G−1、SG−3およびSG−5を生成し、培養48時
間後にはほぼ一定値に達した。これら全配糖体成分の培
養7日目の含有率は発芽体の乾燥物当り2.5%(wt/
wt)、また含水メタノール抽出物当り5.0%(wt/w
y)であった。
【0035】なお各リグナン配糖体成分の化学的構造
は、前記と同条件の分取HPLCで単一成分まで高純度
化した各精製物を用い、次の方法により確認した。すな
わち各精製物に1N塩酸を加え、100℃で30分間加
水分解せしめた後、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層
および水層に分けた。酢酸エチル層は、40℃以下で濃
縮乾固、TMS−PZ(東京化成工業社製)でトリメチ
ルシリル化処理し、ガスクロマトグラフィー(GLC)
に供してリグナンを定量分析した(外標準:セサミ
ン)。
【0036】このGLC条件は次のとおり。GLC装
置:ヒューレットパッカード社製5890、カラム:D
B−17HT(15m×0.319mm、film th
ickness:0.15μm、J&W SCIENT
IFIC社製)、注入法:スプリット法(スプリット比
1/10)、カラム温度:270℃、キャリアガス:ヘ
リウム。
【0037】また水層をHPLC用前処理フィルター
(孔径:0.2μm、マイショリディスク W−13−
2、東ソー社製)で濾過し、濾液にアセトン5mlを加え
て減圧下で濃縮乾固後、TMS−PZ(前出と同じ)で
トリメチルシリル化処理し、これをGLCに供して糖を
定量分析した(外標準:グルコース、ガラクトース、フ
ルクトース)。
【0038】このGLC条件は、カラム:DB−170
1(15m×0.25mm、filmthicknes
s:1.0μm、J&W SCIENTIFIC社
製)、注入法:スプリット法(スプリット比1/5
0)、カラム温度:180℃とする以外は前記リグナン
分析の場合と同じである。
【0039】実施例2 実施例1と同様の方法で、インド産ゴマ種子10gを3
7℃で2日間培養し、発芽させた。発芽率は87%であ
った。この発芽体とn−ヘキサン100mlをブレンダー
に入れ破砕した後、破砕液を65℃で5時間還流させ
た。ついで還流物を濾過して脱脂した残渣を得、これに
100mlのエタノール(98%(v/v))を加えて分
散液となし、一晩攪拌しながら抽出した。抽出液を濾別
し、濾液を減圧下で濃縮乾固した。ここに得られた固形
物をn−ヘキサンで洗浄して脂溶性物質を除き、ついで
水−n−ブタノールで抽出して水溶性物質を除き、エタ
ノール抽出物(リグナン配糖体抽出物)を得た。実施例
1と同様にHPLCに供して組成分析したところ、SG
−1〜SG−5の全成分の含有率は発芽体の乾燥物当り
2.7%(wt/wt)、またエタノール抽出物当り4.5
%(wt/wt)であった。
【0040】実施例3 実施例1と同様の方法で、中国産ゴマ種子10gを40
℃で2日培養し、発芽させた。発芽率は90%であっ
た。この発芽体と100mlの含水エタノール(50%
(v/v))とを用いて実施例1と同様に処理し、濃縮
乾固した固形物を得た。一方、前記発芽体と20mM酢酸
緩衝液(pH5.0)100mlとをブレンダーに入れ破
砕し、破砕液とした。この破砕液に前記固形物を添加
し、50℃で15時間振とうし、ゴマ発芽体中に存在す
る糖鎖加水分解酵素により加水分解反応を行わせた。つ
いで反応液に同容量のn−ヘキサンを加え激しく振とう
した。この抽出を3回繰り返した。n−ヘキサン相を完
全に除いた残液に、予め水で飽和したn−ブタノールを
同容量加え激しく振とうした。この抽出を2回繰り返し
た。n−ブタノール相を同容量の蒸留水で2度水洗し、
減圧下で濃縮乾固してn−ブタノール抽出物を得た。実
施例1と同様にHPLC分析に供し、セサミンを外標準
としてn−ブタノール抽出物中の新規リグナン配糖体の
組成および含量を求めたところ、SG−1、SG−3お
よびSG−5の3種が主成分であり、これらは該抽出物
中に約110mg存在し、その組成はSG−1が28%、
SG−3が39%、SG−5が33%であった。
【0041】実施例4 実施例1と同様の方法で、中国産ゴマ種子10gを40
℃で2日培養し、発芽させた。発芽率は89%であっ
た。この発芽体とn−ヘキサン100mlをブレンダーに
入れ破砕した。破砕液を65℃で5時間還流させた。つ
いで還流液を濾過して脱脂した残渣を得、これに100
mlの含水メタノール(80%(v/v))を加えて分散
液となし、一晩攪拌しながら抽出した。抽出液を濾別
し、濾液を減圧下で濃縮乾固した。得られた抽出物を2
0mMクエン酸緩衝液(pH4.0)100mlに分散さ
せ、β−グルコシダーゼ(フナコシ社製)200mgを加
え、50℃で15時間振とうした。反応液に同容量のn
−ヘキサンを加え激しく振とうした。この抽出を3回繰
り返した。n−ヘキサン相を完全に除いた残液に、予め
水で飽和したn−ブタノールを同容量加え激しく振とう
した。この抽出を2回繰り返した。n−ブタノール相を
同容量の蒸留水で2度水洗し、減圧下で濃縮乾固してn
−ブタノール抽出物を得た。実施例3に記載の方法でH
PLC分析したところ、n−ブタノール抽出物中の新規
リグナン配糖体はSG−1、SG−3およびSG−5が
主成分であり、これらは該抽出物中に約150mg存在
し、その組成はSG−1が25%、SG−3が42%、
SG−5が33%であった。
【0042】実施例5 実施例4において、β−グルコシダーゼ200mgに代え
てβ−グルコシダーゼ(フナコシ社製)100mg、α−
グルコシダーゼ(和光純薬社製)100mg、セルラーゼ
(ベーリンガーマンハイム社製)1gおよびアミラーゼ
(和光純薬社製)1gの混合酵素を加え、これ以外は同
様に処理し、分析した。その結果、n−ブタノール抽出
物中の新規リグナン配糖体はSG−1、SG−3および
SG−5が主成分であり、これらは該抽出物中に約13
0mg存在し、その組成はSG−1が30%、SG−3が
40%、SG−5が30%であった。
【0043】実施例6 実施例1において、ゴマ種子の発芽体の代わりにゴマ種
子を同様に加湿させ10℃で1日間保持した加湿物を用
いる以外は同様に処理し、HPLC分析を行ったとこ
ろ、SG−1〜SG−5の全成分の含有率は発芽体の乾
燥物当り2.0%(wt/wt)、また含水メタノール抽出
物当り4.1%(wt/wt)であった。
【0044】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、特殊な装置や
設備、試薬等を用いることなく、安価に、しかも容易
に、目的とする新規リグナン配糖体を多量に得ることが
可能になる。すなわち、ゴマ種子の加湿ないし発芽処理
により、ゴマ種子中にはほとんど存在しない新規リグナ
ン配糖体を顕著に増加させることができる。またゴマ種
子の加湿物ないし発芽体を溶剤抽出および酵素処理する
ことにより、新規リグナン配糖体を効率的に製造でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゴマ種子を加湿培養し、粉砕後、80%(v/
v)メタノールで抽出したときの抽出物中に存在する新
規リグナン配糖体成分(SG−1〜SG−5)等の含有
量を、ゴマ種子の培養時間とともにプロットしたもので
ある。横軸はゴマ種子の培養時間、縦軸は前記抽出物の
新規リグナン配糖体等成分およびその相対含有量を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 9/38 C12N 9/38 9/40 9/40 9/42 9/42 C12P 19/58 C12P 19/58 // A23L 1/30 A23L 1/30 A61K 7/00 A61K 7/00 F 31/70 AED 31/70 AED

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴマ種子に加湿ないし発芽処理を施すこ
    とにより該処理物中に下記の構造式(I)で示される新
    規リグナン配糖体を増加せしめ、前記処理物の粉砕物ま
    たは脱脂粕を低級アルコールあるいは含水低級アルコー
    ルを用いて抽出し、ついで該抽出物から脂溶性物質およ
    び水溶性物質を除去することを特徴とする前記リグナン
    配糖体の製造法。 【化1】 (式(I)中、Rはグルコース、ガラクトースおよびフ
    ルクトースからなる群より選ばれる1種のグリコシル残
    基を表し、mは1〜3の整数値のいずれかを表し、nは
    0または1の整数値を表す。)
  2. 【請求項2】 新規リグナン配糖体が糖残基としてジグ
    ルコシド残基および/またはトリグルコシド残基を有す
    るグルコシドリグナンである請求項1に記載のリグナン
    配糖体の製造法。
  3. 【請求項3】 新規リグナン配糖体が下記の構造式(I
    I−a)、(II−b)または(II−c)で示される
    ものである請求項1または2に記載のリグナン配糖体の
    製造法。 【化2】 (式(II−a)中、Glcはグルコース残基を表
    す。) 【化3】 (式(II−b)中、Glcはグルコース残基を表
    す。) 【化4】 (式(II−c)中、Glcはグルコース残基を表
    す。)
  4. 【請求項4】 ゴマ種子に加湿ないし発芽処理を施した
    該処理物の粉砕物または脱脂粕を低級アルコールあるい
    は含水低級アルコールで抽出することにより得られる抽
    出物に、さらに糖鎖加水分解酵素を水溶液中で作用さ
    せ、ついで前記酵素処理物から脂溶性物質および水溶性
    物質を除去し、非加水分解物を濃縮することを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載のリグナン配糖体
    の製造法。
  5. 【請求項5】 糖鎖加水分解酵素がα−グルコシダー
    ゼ、β−グルコシダーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−
    ガラクトシダーゼ、セルラーゼおよびアミラーゼのうち
    少なくとも1種以上である請求項4に記載のリグナン配
    糖体の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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