JPH08323665A - ロボットの教示制御装置 - Google Patents

ロボットの教示制御装置

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Publication number
JPH08323665A
JPH08323665A JP13331895A JP13331895A JPH08323665A JP H08323665 A JPH08323665 A JP H08323665A JP 13331895 A JP13331895 A JP 13331895A JP 13331895 A JP13331895 A JP 13331895A JP H08323665 A JPH08323665 A JP H08323665A
Authority
JP
Japan
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manipulator
coordinate system
interlocking
teaching
operation mode
Prior art date
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Pending
Application number
JP13331895A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhito Ochiai
和仁 落合
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP13331895A priority Critical patent/JPH08323665A/ja
Publication of JPH08323665A publication Critical patent/JPH08323665A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連動する複数のマニピュレータに対し手動操
作にて教示作業を行う場合に、教示時間が短縮でき、操
作性のよいロボット教示制御装置を提供することを目的
とする。 【構成】 教示装置6にマニピュレータ選択キー10
と、動作モード選択キー11と、教示選択キー14とを
設け、制御装置5に絶対姿勢維持連動制御手段を設け
て、連動動作モードでは、ハンドリング用マニピュレー
タ2を手動操作したとき、絶対姿勢維持連動制御手段が
基準座標系Σ0におけるハンド座標系Σwとツール座標系
Σtとの相対位置関係を保ちかつツール座標系Σtの絶対
姿勢を維持するように0Aw’と0At’を演算して、各マ
ニピュレータの駆動軸の駆動量を求めて出力することに
より、溶接用マニピュレータ1が溶接姿勢を最適に保っ
たまま連動動作するため、教示時間の短縮及び操作性の
向上が実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のマニピュレータ
が協調作業を行うティーチングプレイバック方式の産業
用ロボットシステムにおいて、手動操作で教示する教示
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、産業用ロボットには、より多種多
様でかつ複雑なワークへの対応が求められている。特
に、多品種少量生産への適用や設備装置の抑制のため
に、ワーク毎に固有の治具を用いないで、それぞれがワ
ークやツールを把持して協調して作動する複数のマニピ
ュレータを用いた生産システムが導入され始めている。
【0003】図2は溶接作業における複数ロボットシス
テムの一例を示している。図2において、1は溶接用マ
ニピュレータで手首先端には、ツールとして溶接用トー
チ3が取り付けられている。2はハンドリング用マニピ
ュレータで手首先端にはワーク(図示せず)を把持する
ハンド4が取り付けられている。5は溶接用マニピュレ
ータ1及びハンドリング用マニピュレータ2の動作を制
御する制御装置、6は各マニピュレータ1,2を手動操
作することによりその動作プログラムを制御装置5に教
示する教示装置である。
【0004】2つのマニピュレータ1,2は、図8に示
したワーク7の溶接線LをP0から点P1,P2,P3を経
て点P4まで下向き溶接作業をするものとする。点P0〜
P1間および点P3〜P4間は直線であり、1または2の
いずれか一方のマニピュレータの動作でも作業ができ
る。点P1〜P3間は曲線でありハンドリング用マニピュ
レータ2と溶接用マニピュレータ1の両方が協調して動
作することが望ましい。また、溶接期間を通じて溶接ト
ーチ3は、絶対姿勢が下向きであり、かつ、所定のアー
ク長となるようにワーク7の開先に対して所定の相対位
置関係にあることが要求される。教示はマニピュレータ
1,2の動作途中の特異点を考慮して教示点(図8の点
P0,P1,P2,P3,P4)を設定して各教示点毎に前
記姿勢と位置及び速度を教示して行い、マニピュレータ
1,2は各教示点間の両マニピュレータ間の相対速度が
一定であるように動作する。
【0005】以下に、従来のマニピュレータの教示制御
装置について説明する。図6は従来のロボットの教示制
御装置の動作を説明するための模式図である。図6
(a)に示すように、教示装置を用いて、まずハンドリ
ング用マニピュレータ2と溶接用マニピュレータ1をそ
れぞれ単独に動作させて、ワーク7上の点P0に対し溶
接用トーチ3が最適な溶接姿勢と相対位置になるよう位
置決めし、教示点P0を登録する。この登録操作により
教示点P0に対するハンドリング用マニピュレータ2及
び溶接用マニピュレータ1の各関節の角度データが教示
データとして制御装置5に記憶される。次にハンドリン
グ用マニピュレータ2のみを動作させワーク7のみを移
動させ教示点P1を登録する。続いて点P2について教示
するが、図6(a)の状態からハンドリング用マニピュ
レータ2のみを動作させワーク7のみを移動させると、
ワーク7と溶接用トーチ3とが接触してしまう。このた
め、図6(b)に示すように、いったん溶接用トーチ3
をワーク7に接触しない位置まで遠ざけるよう溶接用マ
ニピュレータ1を動作させる。その後で図6(c)に示
すように、ワーク7を所望の位置と姿勢になるようにハ
ンドリング用マニピュレータ2を動作させる。続いて図
6(d)に示すように再び溶接用マニピュレータ1を動
作させ、点P2に対し溶接用トーチ3がもとの相対位置
と溶接姿勢となるように移動して、教示点P2を登録す
る。さらに、教示点P3を教示登録するが、このときは
ワーク7のみを移動させてもワーク7と溶接用トーチ3
とが接触することはないので、まず、ハンドリング用マ
ニピュレータ2を動作させてワーク7を適当な位置に移
動した後、溶接用マニピュレータ1を動作して点P3に
対し溶接用トーチ3を位置決めし、教示点P3を登録す
ればよい。最後の教示点P4の教示登録には再びハンド
リング用マニピュレータ2のみを動作してワーク7のみ
を移動すればよい。
【0006】このように教示作業中に干渉を避けるため
にワーク7から溶接用トーチ3を退避させると、操作回
数が増し教示時間が長くなるばかりでなく、いったんト
ーチ姿勢が不明確となってしまい適正な姿勢維持が困難
になる。そこで、この溶接用トーチ3を退避させること
なく教示する試みが特開平5−16084号広報によっ
て開示された。この教示制御装置の構成は図2に示した
制御装置5が、後述する単独連動操作選択手段と、動作
指示スイッチ手段と、手動操作教示手段を備え、この手
動操作教示手段が、ハンドリング用マニピュレータを手
動操作して一つの教示点から次の教示点に移動するとき
に、ワークの位置姿勢を変えても、手動操作開始時の溶
接用トーチのワークに対する相対位置姿勢を維持し続け
るように、溶接用マニピュレータを連動動作制御するコ
ンピュータからなっている。
【0007】以下、この特開平5−16084号広報に
よって開示された従来のロボットの教示制御装置の動作
について図面を参照しながら説明する。図7は上記従来
のロボットの教示制御装置の教示方法を説明するための
模式図である。まず図7(a)に示すように、ハンドリ
ング用マニピュレータ2と溶接用マニピュレータ1を個
々に動作させて、ワーク7上の点P1に対し溶接用トー
チ3が最適な溶接姿勢となるよう位置決めし、教示点P
1を登録する。次に前記連動動作モードを用いてハンド
リング用マニピュレータ2を手動操作することにより、
ワーク7に対する溶接用トーチ3の位置及び姿勢が維持
されたまま図7(b)の状態まで連動動作される。その
後、図7(c)に示すように点P2を教示するため溶接
用マニピュレータ1のみを手動操作し、溶接用トーチ3
の先端を点P2に位置決めし、さらに図7(d)に示す
ように溶接用トーチ3の姿勢が教示点P1と同様の最適
な溶接姿勢になるように溶接用マニピュレータ1を手動
操作した後教示点P2を登録するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のロボットの教示制御装置では、連動動作により前教
示点に対して教示した溶接用トーチの最適な姿勢が変わ
ってしまい、再度時間を要して最適な溶接姿勢に合わせ
なおす必要があり、教示点数が増えれば増えるほど操作
回数がかさみ、その結果教示時間が長くなり作業効率が
低下する、あるいは教示点間で溶接用トーチ姿勢が微妙
に変化してしまい良好な溶接が得られないという問題点
を有していた。
【0009】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、協調動作をさせる複数のマニピュレータに対し教示
装置を用いて手動動作にて教示作業を行う場合、ワーク
に対し干渉を避けるために大幅に作業用ツールを退避さ
せる操作を行う必要がなく、かつ一定の作業用ツール姿
勢で連続的に教示でき教示作業の時間短縮が行えるロボ
ットの制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、あらかじめ定められた基準座標系にそれぞ
れ関連づけられた基底座標系を持つ複数のマニピュレー
タと、これら複数のマニピュレータの動作を制御する制
御装置と、マニピュレータの動作を手動操作で制御装置
に教示する教示装置とを備えた複数ロボットシステムに
おいて、前記教示装置に手動操作するマニピュレータを
指定する操作マニピュレータ指定手段と、操作マニピュ
レータのみを動作させる単独動作モードか操作マニピュ
レータの動作に連動して連動対象マニピュレータも動作
させる連動動作モードかを選択する動作モード選択手段
とを備え、前記制御装置に、連動動作モードで操作マニ
ピュレータを手動操作したときに連動対象マニピュレー
タが前記基準座標系でツールの初期の絶対姿勢と操作マ
ニピュレータと連動対象マニピュレータのそれぞれのツ
ールの先端の相対位置関係を初期の相対位置関係に維持
しながら動作するよう制御する絶対姿勢維持連動制御手
段を備える構成を有している。
【0011】
【作用】上記構成において、教示装置を用いて複数のマ
ニピュレータに協調動作を教示するとき、まず、操作マ
ニピュレータ指定手段により手動操作するマニピュレー
タが指定され、動作モード選択手段で連動動作モードを
選択することにより、操作マニピュレータの手動操作で
連動対象マニピュレータも動作する。このとき、絶対姿
勢維持連動制御手段が、あらかじめ設定された基準座標
系における連動対象マニピュレータの絶対姿勢及び両マ
ニピュレータの作業用ツール間の相対位置が保持される
ように制御する。
【0012】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。本実施例の全体構成はすでに説明し
た図2と同様なものである。本実施例の特徴は教示装置
6と、制御装置5の構成にある。図4において6は教示
装置で、キー操作パネル部8と表示部9からなってい
る。キー操作パネル部8には、手動操作するマニピュレ
ータを切り替え選択するマニピュレータ選択キー10、
単独動作モードと連動動作モードとを切り替え選択する
動作モード選択キー11、動作座標系選択キー12、操
作マニピュレータを実際に動作指示する各軸動作キー1
3、連動動作可能なマニピュレータに連動動作を教示す
るかどうかを選択する教示選択キー14が設けられてお
り、表示部9には操作内容、設定及び状態の表示や各種
メッセージが表示される構成となっている。
【0013】図3は図2に示した溶接用マニピュレータ
1及びハンドリング用マニピュレータ2の模式図であ
る。図3においてa1,b1,c1,d1,e1,f1は6自
由度を有する溶接用マニピュレータ1の6個の駆動軸、
a2,b2,c2,d2,e2,f2は同じく6自由度を有す
るハンドリング用マニピュレータ2の6個の駆動軸で、
それぞれ制御装置5により制御されて回動する。Σ0,
Σ1,Σ2,Σt,Σwは座標系で、Σ0はあらかじめ任意
に設定された基準座標系であり、X0,Y0,Z0はそれ
ぞれ基準座標系Σ0における座標軸方向を表す単位ベク
トルである。Σ1は溶接用マニピュレータ1の設置面に
設けた基底座標系であり、X1,Y1,Z1はそれぞれ基
底座標系Σ1における座標軸方向を表す単位ベクトルで
ある。Σ2はハンドリング用マニピュレータ2の設置面
に設けた基底座標系であり、X2,Y2,Z2はそれぞれ
基底座標系Σ2における座標軸方向を表す単位ベクトル
である。溶接用マニピュレータ1のアーム先端には作業
用ツールとして溶接用トーチ3が取り付けられており、
トーチ先端の位置姿勢としてツール座標系Σtが設定さ
れている。また、ハンドリング用マニピュレータ2のア
ーム先端には作業用ツールとしてワーク7を把持するた
めのハンド4が取り付けられており、ハンド先端の位置
姿勢としてハンド座標系Σwが設定されている。Ot及び
Owはそれぞれツール座標系Σt及びハンド座標系Σwの
座標中心であり、各マニピュレータの制御点を示してい
る。Xt,Yt,Zt及びXw,Yw,Zwはそれぞれの座標
系の座標軸方向を表す単位ベクトルである。
【0014】以上のように構成された2台のマニピュレ
ータからなるロボットの教示制御装置について、ハンド
リング用マニピュレータ2にハンドリングされたワーク
7に対し、溶接用マニピュレータ1で溶接を行う作業
の、両マニピュレータに対し協調作業プログラムを教示
する場合の動作について以下に説明する。
【0015】まず、マニピュレータ選択キー10を操作
することにより、手動操作する操作マニピュレータが選
択指示される。ここでは、ハンドリング用マニピュレー
タ2を操作マニピュレータとして選択する。選択された
ハンドリング用マニピュレータ2は、各軸動作キー13
を操作することにより動作する。このとき動作座標系選
択キー12により、各関節ごとの動作(関節座標系動
作)、制御点が基底座標系Σ1の各座標軸に沿った動作
(直交座標系動作)、または制御点がツール座標系Σt
の各座標軸に沿った動作(ツール座標系動作)等が選択
設定でき、ハンドリング用マニピュレータ2は設定され
た座標系で動作する。つぎに、動作モード選択キー11
を操作することにより、単独動作モードと連動動作モー
ドとが選択される。単独動作モードにおいては、選択さ
れている操作マニピュレータのみについて手動操作が可
能である。
【0016】一方、連動動作モードが選択された場合、
操作マニピュレータとして選択されているハンドリング
用マニピュレータ2が設定されている動作座標系で手動
動作するとともに、教示選択キー14によって連動対象
マニピュレータとして選択された溶接用マニピュレータ
1も連動動作する。このとき絶対姿勢維持連動制御手段
により溶接用マニピュレータが自動的に絶対姿勢を維持
しつつハンドリング用マニピュレータ2のツール先端と
の相対位置を維持しつつ連動動作する。
【0017】図1は、連動動作モードにおける絶対姿勢
維持連動制御手段の動作を示すフローチャートである。
【0018】まず第一工程において基準座標系Σ0にお
ける初期の両マニピュレータのツール先端座標系Σwと
Σtの位置姿勢が現在位置データから求められる。
【0019】通常マニピュレータの現在位置は、各駆動
軸(関節)の角度データで検出されている。すなわちハ
ンドリング用マニピュレータ2の場合、駆動軸a2,b
2,c2,d2,e2,f2の関節角度θa2,θb2,θc2,
θd2,θe2,θf2が制御装置5内に得られており、この
角度データを用い公知の順変換演算により、基底座標系
Σ2におけるハンド座標系Σwの位置姿勢は、(数1)
に示す4行4列の同次変換行列2Awとして求めることが
できる。
【0020】
【数1】
【0021】ただし、Mw2は、基底座標系Σ2における
ハンド座標系Σwの姿勢を表しており、(PwX2,PwY
2,PwZ2)は位置を表している。また、基準座標系Σ0
におけるハンドリング用マニピュレータ2の基底座標系
Σ2の位置姿勢はマニピュレータ設置時に設定される既
知値であり、同じく(数2)に示す行列0A2として表さ
れる。
【0022】
【数2】
【0023】ただし、MR2は基準座標系Σ0におけるハ
ンドリング用マニピュレータ2の基底座標系Σ2の姿勢
を表しており、(PRX2,PRY2,PRZ2)は位置を表し
ている。この0A2と2Awとにより、連動動作モード選択
時、基準座標系Σ0におけるハンド座標系Σwの位置姿勢
0Awは(数3)により求められる。
【0024】
【数3】
【0025】ここでMw0は基準座標系Σ0におけるハン
ド座標系Σwの姿勢を表しており、(PwX0,PwY0,Pw
Z0)は位置を表している。
【0026】一方、溶接用マニピュレータ1についても
上記ハンドリング用マニピュレータ2の場合と同様に、
連動動作モード選択時、基準座標系Σ0におけるツール
座標系Σtの位置姿勢0Atが以下の手順により求められ
る。すなわち、まず溶接用マニピュレータ1の関節角度
データより公知の順変換を用い、基底座標系Σ1におけ
るツール座標系Σtの位置姿勢は、(数4)に示す同次
変換行列1Atとして求めることができる。
【0027】
【数4】
【0028】Mt1は基底座標系Σ1におけるツール座標
系Σtの姿勢を表しており、(PtX1,PtY1,PtZ1)は
位置を表している。また、基準座標系Σ0における溶接
用マニピュレータ1の基底座標系Σ1の位置姿勢はマニ
ピュレータ設置時に設定される既知値であり、同じく
(数5)に示す行列0A1として表される。
【0029】
【数5】
【0030】MR1は基準座標系Σ0における溶接用マニ
ピュレータ2の基底座標系Σ1の姿勢を表しており、
(PRX1,PRY1,PRZ1)は位置を表している。以上よ
りこの0A1と1Atから、連動動作モード選択時、基準座
標系Σ0におけるツール座標系Σtの位置姿勢0Atは(数
6)により求められる。
【0031】
【数6】
【0032】ここでMt0は基準座標系Σ0におけるツー
ル座標系Σtの姿勢を表しており、(PtX0,PtY0,Pt
Z0)は位置を表している。以上で基準座標系Σ0におけ
るハンド座標系Σwの位置姿勢0Aw及びツール座標系Σt
の位置姿勢0Atが求まる。
【0033】次に第二工程として移動前である初期のハ
ンド座標系Σwの原点Owとツール座標系Σtの原点Otと
の相対位置関係wPtは、第一工程にて求めた同次変換行
列0Aw及び0Atから下記(数7)にて求められる。
【0034】
【数7】
【0035】次に、第三工程として教示装置5の各軸動
作キー13が押され、ハンドリング用マニピュレータ2
に対する動作指令がなされた場合、そのときの設定教示
速度及び各軸動作キー13の種類に応じて、単位時間当
たりのハンドリング用マニピュレータの基準座標系Σ0
上における移動すべき位置姿勢0Aw’が(数8)により
求められる。
【0036】
【数8】
【0037】ここでMw0’は基準座標系Σ0におけるハ
ンド座標系Σwの移動すべき姿勢を表しており、(PwX
0’,PwY0’,PwZ0’)は移動すべき位置を表してい
る。
【0038】さらに、第四工程として、ハンド座標系Σ
wが上記0Aw’に移動しようとした場合、移動前のハン
ド座標系Σwの原点Owとツール座標系Σtの原点Otの相
対位置関係が保たれるよう溶接用マニピュレータ1が連
動動作して移動するべき、基準座標系Σ0におけるツー
ル座標系Σtの原点Otの位置0Pt’=(Ptx0’,Pty
0’,Ptz0’)が演算される。すなわち、ハンド座標系
Σwの移動後も(数7)にて求めた相対位置関係wPtを
保つために、基準座標系Σ0におけるツール座標系Σtの
原点Otの位置0Pt’は下記(数9)により求められ
る。
【0039】
【数9】
【0040】一方、ハンド座標系Σwの移動後のツール
座標系Σtの姿勢については、基準座標系Σ0上における
絶対姿勢を維持するため、移動前と同様のMt0を維持す
ればよい。よってツール座標系Σtが移動すべき位置姿
勢0At’は下記(数10)のように求められる。
【0041】
【数10】
【0042】以上により、各マニピュレータの基底座標
系に対する移動すべきハンド座標系Σw及びツール座標
系Σtの位置姿勢は、(数11)及び(数12)により
求められる。
【0043】
【数11】
【0044】
【数12】
【0045】よって、第五工程として、この2Aw’及び
1At’から各マニピュレータが移動すべき位置姿勢に対
する各駆動軸の角度θa2’〜θf2’及びθa1’〜θf1’
が、公知のマニピュレータの逆変換を用いることにより
求めることができ、この求められたθa2’〜θf2’及び
θa1’〜θf1’と現在位置θa2〜θf2及びθa1〜θf1と
の角度差Δθa2〜Δθf2及びΔθa1〜Δθf1が各マニピ
ュレータの制御装置5内の図示しないサーボアンプへ送
られ、各マニピュレータが同時に動作される。
【0046】次に上記連動動作モードを用いた場合の教
示手順例を図5を用いて説明する。まず図5(a)に示
すように、ハンドリング用マニピュレータ2と溶接用マ
ニピュレータ1を個々に手動動作させて、ワーク7上の
点P0に対し溶接用トーチ3が最適な溶接姿勢となるよ
う位置決めし、教示点P0を登録する。つづいて単独動
作モードを用い溶接用マニピュレータ1をツール姿勢を
変えないよう直交座標系動作にて手動操作し、溶接用ト
ーチ3先端をワーク7上の次に登録しようとする点P1
まで動作させ教示点P1を登録する。次に図5(b)に
示すように単独動作モードを用い溶接用マニピュレータ
1をツール姿勢を変えないよう直交座標系動作にて手動
操作し、溶接用トーチ3先端をワーク7上の次に登録し
ようとする点P2付近にワーク7に干渉しないよう動作
させる。次に連動動作モードを用いてハンドリング用マ
ニピュレータ2を手動操作することにより、溶接用トー
チ3は先端のワーク7に対する相対位置を維持しつつ、
かつ姿勢は絶対姿勢を維持し図5(c)の状態まで連動
動作される。つまり、最適な溶接姿勢である溶接用トー
チ3に合わせるようワーク7を連動動作できるわけであ
る。その後、最適溶接姿勢が維持されているため、単独
動作モードを用い、溶接用マニピュレータ1のみを直交
座標系動作にて手動操作し、溶接用トーチ3の先端を点
P2に位置決めすればよいだけである。
【0047】以上の説明から明らかなように、ワーク7
に対し溶接用トーチ3を最適な溶接姿勢を維持させたま
ま両マニピュレータを同時に手動操作することができ、
教示時間の短縮や操作性の向上を図ることができる。
【0048】また、上記説明では、基準座標系Σ0を用
いているが、この基準座標系Σ0をどちらかのマニピュ
レータの基底座標系に一致させ置き換えてもよい。たと
えば、基準座標系Σ0をハンドリング用マニピュレータ
の基底座標系Σ2と一致させた場合、基準座標系Σ0と基
底座標系Σ2の座標変換行列0A2は単位行列となり、
(数3)及び(数11)の演算は不要となり、演算時間
の短縮が図れる。他の演算については、基準座標系Σ0
と基底座標系Σ1との座標変換行列0A1を基底座標系Σ2
と基底座標系Σ1の座標変換行列2A1に置き換えれば、
上記処理と同様に行える。
【0049】以上のように本実施例によれば、教示装置
6に、手動操作するマニピュレータを切り替え選択する
マニピュレータ選択キー10と、単独動作モードと連動
動作モードとを切り替え選択する動作モード選択キー1
1と、動作座標系選択キー12と、操作マニピュレータ
を実際に動作指示する各軸動作キー13と、連動動作可
能なマニピュレータに連動動作を教示するかどうかを選
択する教示選択キー14を設け、制御装置5に、絶対姿
勢維持連動制御手段を備えることにより、マニピュレー
タに把持されているワークに対し作業用ツールを大幅に
退避させることなくかつ、一度教示した最適な溶接姿勢
を維持したままで複数のマニピュレータを連動動作させ
て連続的に教示作業を行うことができるため、マニピュ
レータ操作回数の削減による教示時間の短縮を行うこと
ができる。
【0050】なお、本実施例ではマニピュレータは2台
としたが、1台のハンドリング用マニピュレータ2にハ
ンドリングされたワーク7に対し、2台の溶接用マニピ
ュレータで2ケの溶接用トーチを用いて溶接を行う場合
など3台以上のマニピュレータを連動動作することを妨
げるものではなく、このようなシステムに対し教示作業
を行う場合のために、教示装置6に、連動動作モード時
に連動動作をさせるマニピュレータを選択する教示選択
キー14を備えている。いま、ハンドリング用マニピュ
レータ2が手動操作マニピュレータに設定され、連動動
作モードに設定された場合、表示部9に連動動作可能な
マニピュレータが表示され、教示選択キー14により連
動動作対象にマニピュレータが選択あるいは解除できる
構成となっている。なお、連動動作制御処理について
は、本実施例に記載した演算処理と同処理が選択された
マニピュレータについて施される。ただし、2台の溶接
用マニピュレータが同時に連動動作対象として設定され
た場合、(数9)に示す基準座標系Σ0に対するそれぞ
れのツール座標系Σt1とΣt2の移動すべき位置姿勢が求
められ、3台のマニピュレータの各駆動軸の駆動量がサ
ーボアンプに同時に出力される。
【0051】なお、本実施例ではロボットは溶接作業を
実行するとしたが、これに限定されるものものではな
く、その他の作業(たとえばシーリング作業)を実行す
ることにも適用されるものであることはいうまでもな
い。
【0052】
【発明の効果】以上のように本発明は、あらかじめ定め
られた基準座標系にそれぞれ関連づけられた基底座標系
を持つ複数のマニピュレータと、これら複数のマニピュ
レータの動作を制御する制御装置と、マニピュレータの
動作を手動操作で制御手段に教示する教示装置とを備え
た複数ロボットシステムにおいて、前記教示装置に手動
操作するマニピュレータを指定する操作マニピュレータ
指定手段と、操作マニピュレータのみを動作させる単独
動作モードか操作マニピュレータの動作に連動して連動
対象マニピュレータも動作させる連動動作モードかを選
択する動作モード選択手段とを備え、前記制御装置に、
連動動作モードで操作マニピュレータを手動操作したと
きに連動対象マニピュレータが前記基準座標系でツール
の初期の絶対姿勢と操作マニピュレータと連動対象マニ
ピュレータのそれぞれのツールの先端の相対位置関係を
初期の相対位置関係に維持しながら動作するよう制御す
る絶対姿勢維持連動制御手段を備えることにより、マニ
ピュレータに把持されているワークに対し作業用ツール
を大幅に退避させることなくかつ、一度教示した最適な
溶接姿勢を維持したままで複数のマニピュレータを連動
動作させて連続的に教示作業を行うことができるため、
マニピュレータ操作回数の削減による教示時間の短縮を
行うことができる優れたロボットの教示制御装置を実現
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるロボットの教示制御装
置の絶対姿勢維持連動制御手段の動作を表すフローチャ
ート
【図2】実施例におけるロボットの教示制御装置のシス
テム構成を示す側面図
【図3】実施例におけるロボットの教示制御装置の各マ
ニピュレータの各軸構成と座標系の関係を示す模式図
【図4】実施例におけるロボットの教示制御装置の教示
装置の正面図
【図5】(a)(b)(c)はいずれも実施例における
ロボットの教示制御装置の教示動作図
【図6】(a)(b)(c)(d)はいずれも従来のロ
ボットの教示制御装置の教示動作図
【図7】(a)(b)(c)(d)はいずれも従来の別
のロボットの教示制御装置の教示動作図
【図8】実施例で使用したワークの斜視図
【符号の説明】
1 溶接用マニピュレータ 2 ハンドリング用マニピュレータ 5 制御装置 6 教示装置 10 マニピュレータ選択キー(操作マニピュレータ指
定手段) 11 動作モード選択キー(動作モード選択手段) 14 教示選択キー(連動動作マニピュレータ指定手
段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 あらかじめ定められた基準座標系にそれ
    ぞれ関連づけられた基底座標系を持つ複数のマニピュレ
    ータと、これら複数のマニピュレータの動作を制御する
    制御装置と、マニピュレータの動作を手動操作で制御装
    置に教示する教示装置とを備えた複数ロボットシステム
    において、前記教示装置に手動操作するマニピュレータ
    を指定する操作マニピュレータ指定手段と、操作マニピ
    ュレータのみを動作させる単独動作モードか操作マニピ
    ュレータの動作に連動して連動対象マニピュレータも動
    作させる連動動作モードかを選択する動作モード選択手
    段とを備え、前記制御装置に、連動動作モードで操作マ
    ニピュレータを手動操作したときに連動対象マニピュレ
    ータが前記基準座標系でツールの初期の絶対姿勢と操作
    マニピュレータと連動対象マニピュレータのそれぞれの
    ツールの先端の相対位置関係を初期の相対位置関係に維
    持しながら動作するよう制御する絶対姿勢維持連動制御
    手段を備えるロボットの教示制御装置。
  2. 【請求項2】 絶対姿勢維持連動制御手段が、連動動作
    モードにおいて、基準座標系における操作マニピュレー
    タのツール先端座標系の位置姿勢及び連動対象マニピュ
    レータのツール先端座標系の位置姿勢を求める第一工程
    と、前記第一工程で求めた両マニピュレータの基準座標
    系におけるツール先端座標系の位置姿勢から、操作マニ
    ピュレータのツール先端座標系における連動対象マニピ
    ュレータのツール先端座標系の初期の相対位置を求める
    第二工程と、操作マニピュレータが手動操作したとき所
    定の単位時間当たりに操作マニピュレータのツール先端
    座標系が移動すべき基準座標系における位置姿勢を求め
    る第三工程と、前記第三工程で求めた操作マニピュレー
    タのツール先端座標系の移動すべき位置姿勢と、初期の
    操作マニピュレータのツール先端座標系における連動対
    象マニピュレータのツール先端座標系の相対位置及び基
    準座標系における連動対象マニピュレータの姿勢から、
    基準座標系における連動対象マニピュレータのツール先
    端座標系の移動すべき位置姿勢を求める第四工程と、上
    記第三工程と第四工程で求めた両マニピュレータの基準
    座標系におけるツール先端座標系の移動すべき位置姿勢
    から両マニピュレータの各関節の移動すべき角度データ
    を求める第五工程とからなる請求項1記載のロボットの
    教示制御装置。
  3. 【請求項3】 教示装置が、連動動作モードにおいて操
    作マニピュレータに連動して動作するマニピュレータを
    指定または解除する連動対象マニピュレータ指定手段を
    備える請求項1または2に記載のロボットの教示制御装
    置。
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