JPH08322293A - ステッピングモータ及びその初期化方法 - Google Patents

ステッピングモータ及びその初期化方法

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JPH08322293A
JPH08322293A JP12864995A JP12864995A JPH08322293A JP H08322293 A JPH08322293 A JP H08322293A JP 12864995 A JP12864995 A JP 12864995A JP 12864995 A JP12864995 A JP 12864995A JP H08322293 A JPH08322293 A JP H08322293A
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JP
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rotor
excitation phase
phase
excitation
magnetoelectric conversion
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JP12864995A
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Inventor
Yoshiyuki Morita
義之 森田
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Denso Corp
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】部品精度や組立精度向上を回避しつつストッパ
停止位置におけるステッピングモータの初期励磁相を電
気的に決定する。 【構成】m個の励磁相をもつステッピングモータにn
(n≧m/2)個の磁電変換素子でロータの極歯のステ
ップ回動を検出し、その信号電圧を二値化する。各磁電
変換素子の設定位置は、ロータが回動可能な条件下での
各励磁相のそれぞれに対応して出力されるn個の二値信
号の組合わせ論理値がそれぞれ異なるように設定され
る。ロータの強制停止後(ステップ202)、励磁相を
ロータがストッパへ向かう励磁相変化順序で変化させ
(ステップ208)、この時の励磁相と二値信号の組合
わせ論理値との関係に基づいて強制停止位置におけるロ
ータ8が安定状態となる初期励磁相を決定する(ステッ
プ212、214)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステッピングモータ及
びその初期化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ステッピングモータのステータは互いに
異なる励磁相をm(mは通常3以上)個有しており、こ
の「励磁相」は、本明細書ではステータコアに巻装され
た複数のコイルへ通電される電流パターンを意味するも
のとする。ステータの各励磁相に対してロータ(の極
歯)は異なる安定点をもち、励磁相の変化毎にロータは
安定点から次の安定点へ1ステップずつ回動する。した
がって、ロータの停止位置を安定点とする励磁相(初期
励磁相)を知り、この停止位置に対してロータをその回
動方向へ回動させるための正しい順序で励磁相を順次変
化させれば励磁相の変化数に等しいステップだけロータ
が回動する。すなわち、ロータを所望角度だけ回動させ
るには、ロータ停止位置が安定点となる励磁相(初期励
磁相)を正しく決定する初期化を行う必要がある。以
下、本明細書では簡単のために、ストッパをロータの起
動位置(起点)に設けるものとし、この起点から離れる
方向へのロータの回動方向を正転方向、その反対方向を
逆転方向と仮定するものとする。
【0003】正転方向及び逆転方向へのロータ回動のた
めの励磁相変化順序は予めコントローラにセットされて
いる。従来におけるこの初期化方式を以下に説明する。
初期化するには、まず最初にロータをストッパ(起点ス
トッパ)に衝接して強制停止させる「突き当て駆動」を
行う。具体的には、励磁相を逆転方向へ充分に変化さ
せ、ロータをストッパに衝接させる。ロータの強制停止
後、更に励磁相を逆転方向へ変化させると、励磁相変化
の1サイクルに1回、ロータが正転方向へ1ステップ回
動した後、再び元の強制停止位置に回動する「逆調動
作」を行うことが周知となっている。
【0004】従来は、所定の基準励磁相を初期励磁相と
決めておき、ステータにこの基準励磁相を与えた場合に
ロータが安定状態となる位置(安定点)が上記停止位置
となるように、ストッパや各極歯の物理的形状や相対空
間関係を作りこんでいた。特公昭60−128858号
公報は、上記ストッパをなすピンを有するプーリをもつ
ステッピングモータにおいて、プーリをロータの回転軸
へ圧入する際の角度調節により、上記基準励磁相におけ
る安定点にロータ(回転軸)をセットすることを提案し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
基準励磁相の安定点が上記停止位置となるように、スト
ッパや各極歯の物理的形状や相対空間関係を製作、組み
立てることは、各部品の寸法公差を厳しくする必要があ
るばかりでなく、位置合わせ作業なども面倒となり、ス
テップ数の増大につれて格段に困難となる。
【0006】また、上記公報の方式でも、組立後、プー
リの角度合わせ作業が簡単でなく、使用中に合わせた角
度がずれてしまう可能性もあり、信頼性に問題があっ
た。本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、製
作精度や位置合わせ作業の負担を軽減しつつ初期励磁相
下の安定点にロータを高精度にセット可能なステッピン
グモータ及びその初期化方法を提供することを、その目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成は、
ステータコアに巻装された複数のコイルへ通電される電
流パターンを意味する励磁相をm個有するステータと、
前記ステータの極歯に対して小間隔を隔てて周方向へ一
定ピッチで配列された極歯を有するとともに前記励磁相
が所定の順序で変化する毎に1ステップずつ回動するロ
ータと、前記ロータの一方向への回動を所定の停止位置
で強制停止するストッパと、前記ロータの前記極歯に対
して小間隔を隔てつつ互いに周方向へ所定ピッチ離れて
n(n≧m/2)個分配々置されるとともに前記ロータ
が回動可能な条件下で前記各励磁相に対応して出力され
る前記n個の二値信号の組合わせ論理値がそれぞれ異な
る空間位置に配設される磁電変換素子と、前記各磁電変
換素子の信号電圧をそれぞれ二値化してn個の二値信号
を出力する二値化回路と、前記励磁相を変化させて前記
ロータを回動させる通電制御手段と、前記励磁相の順次
変化による前記ロータの回動中に前記励磁相と前記二値
信号の組合わせ論理値との関係を記憶する記憶手段と、
前記ロータの前記強制停止を判定するロータ停止判定手
段と、前記強制停止後の前記励磁相の変化に対応する前
記二値信号の組合わせ論理値と前記記憶手段に記憶され
た前記関係とに基づいて前記停止位置の前記ロータが安
定状態となる励磁相を初期励磁相として決定して記憶す
る励磁相決定手段とを備えることを特徴とするステッピ
ングモータである。
【0008】本発明の第2の構成は、上記第1の構成に
おいて更に、前記励磁相決定手段が、前記ロータの強制
停止状態において同一の磁電変換素子の信号電圧に基づ
いて前記二値化回路から順番に出力される3ステップ分
の二値信号の多数決信号を前記各磁電変換素子の信号電
圧毎に出力するとともに、前記各多数決信号の組合わせ
論理値と前記記憶手段に記憶された前記関係とに基づい
て前記初期励磁相を決定して記憶するものであることを
特徴としている。
【0009】本発明の第3の構成は、ステータコアに巻
装された複数のコイルへ通電される電流パターンを意味
する励磁相をm個有するステータと、前記ステータの極
歯に対して小間隔を隔てて周方向へ一定ピッチで配列さ
れた極歯を有するとともに前記励磁相が所定の順序で変
化する毎に1ステップずつ回動するロータと、前記ロー
タの一方向への回動を所定の停止位置で強制停止するス
トッパと、前記ロータの前記極歯に対して小間隔を隔て
つつ互いに周方向へ所定ピッチ離れてn(n≧m/2)
個分配々置されるとともに、前記ロータが回動可能な条
件下で前記各励磁相に対応して出力される前記n個の二
値信号の組合せ論理値がそれぞれ異なる空間位置に配設
される磁電変換素子と、前記各磁電変換素子の信号電圧
をそれぞれ二値化してn個の二値信号を出力する二値化
回路と、前記励磁相を変化させて前記ロータを回動させ
る通電制御手段と、前記強制停止後の前記励磁相の変化
により前記二値信号が変化した場合の励磁相を基準とし
て前記ロータを前記ストッパに向けて1ステップ回動さ
せる次の励磁相を前記停止位置において前記ロータが安
定する励磁相である初期励磁相として決定して記憶する
励磁相決定手段とを備えることを特徴とするステッピン
グモータである。
【0010】本発明の第4の構成は、(a)ステータコ
アに巻装された複数のコイルへ通電される電流パターン
を意味する励磁相をm個有するステータと、前記ステー
タの極歯に対して小間隔を隔てて周方向へ一定ピッチで
配列された極歯を有するとともに前記励磁相が所定の順
序で変化する毎に1ステップずつ回動するロータと、前
記ロータの一方向への回動を所定の停止位置で強制停止
するストッパとをもつステッピングモータを準備し、
(b)前記ロータの前記極歯に対して小間隔を隔てつつ
互いに周方向へ所定ピッチ離れてn(n≧m/2)個の
磁電変換素子を分配々置するとともに、前記各磁電変換
素子の配設位置を、前記ロータが回動可能な条件下で前
記各励磁相に対応して出力される前記n個の二値信号の
組合わせ論理値がそれぞれ異なる空間位置に設定して、
前記各磁電変換素子の信号電圧を二値化してn個の二値
信号を出力させ、(c)前記励磁相の順次変化による前
記ロータの回動中に前記励磁相と前記二値信号の組合わ
せ論理値との関係を記憶させ、(d)前記ロータを前記
停止位置で強制停止させた後の前記励磁相の変化に対応
する前記二値信号の組合せ論理値と前記記憶手段に記憶
された前記関係とに基づいて前記停止位置の前記ロータ
が安定状態となる励磁相を初期励磁相として決定してコ
ントローラ(マイコン)に記憶させることを特徴とする
ステッピングモータの初期化方法である。
【0011】本発明の第5の構成は、上記第4の構成に
おいて更に、前記(d)の処理が、(e)前記ロータの
強制停止状態において同一の磁電変換素子の信号電圧に
基づいて前記二値化回路から順番に出力される3ステッ
プ分の二値信号の多数決信号を前記各磁電変換素子の信
号電圧毎に出力する多数決処理と、(f)前記各多数決
信号の組合わせ論理値と前記記憶手段に記憶された前記
関係とに基づいて前記初期励磁相を決定して記憶する初
期励磁相決定処理とを含むことを特徴としている。
【0012】本発明の第6の構成は、(a)ステータコ
アに巻装された複数のコイルへ通電される電流パターン
を意味する励磁相をm個有するステータと、前記ステー
タの極歯に対して小間隔を隔てて周方向へ一定ピッチで
配列された極歯を有するとともに前記励磁相が所定の順
序で変化する毎に1ステップずつ回動するロータと、前
記ロータの一方向への回動を所定の停止位置で強制停止
するストッパとをもつステッピングモータを準備し、
(b)前記ロータの前記極歯に対して小間隔を隔てつつ
互いに周方向へ所定ピッチ離れてn(n≧m/2)個の
磁電変換素子を分配々置するとともに、前記各磁電変換
素子の配設位置を、前記ロータが回動可能な条件下で前
記各励磁相に対応して出力される前記n個の二値信号の
組合わせ論理値がそれぞれ異なる空間位置に設定して、
前記各磁電変換素子の信号電圧をそれぞれ二値化してn
個の二値信号を出力させ、(g)前記ロータを前記停止
位置で強制停止させた後の前記励磁相の変化により前記
二値信号が変化した場合の励磁相を基準として、前記ロ
ータを前記ストッパに向けて1ステップ回動させる次の
励磁相を、前記停止位置において前記ロータが安定する
励磁相である初期励磁相として決定して記憶させること
を特徴とするステッピングモータの初期化方法である。
【0013】
【作用及び発明の効果】本発明の第1の構成では、ステ
ータがm個の励磁相を順次発生し、ロータは励磁相が変
化する毎に1ステップずつ安定点から次の安定点へと回
動する。n(2以上の整数)個の各磁電変換素子はロー
タの極歯のステップ回動を検出して信号電圧をそれぞれ
出力し、二値化回路が各信号電圧を二値化して二値信号
として出力する。ストッパはロータの所定の停止位置
(例えば起点)を越えての所定回転方向へのそれ以上の
回動を強制停止する。各磁電変換素子は、互いに周方向
に所定ピッチ離れて分配々置されるが、各磁電変換素子
の設定位置は、ロータが回動可能な条件下での各励磁相
のそれぞれに対応して出力されるn個の二値信号の組合
せ論理値がそれぞれ異なるように設定される。
【0014】すなわち、ロータが回動可能な条件下で各
励磁相に対してn個の二値信号の組合わせ論理値がそれ
ぞれ異なる空間位置に、各磁電変換素子を配設する。例
えば、励磁相数をmとする場合,n≧m/2の個数nを
選択して各磁電変換素子を360°/mのピッチで配置
すれば、励磁相が変化してロータが1ステップ回動する
毎に異なる組合わせ論理値が1サイクル周期にわたって
得られる。例えば励磁相数が4であれば、互いに電気角
で360/4=90度離れた位置に2つの磁電変換素子
を配置すればよい。通電制御手段は、初期励磁相決定に
際し、ロータの強制停止後、前記励磁相をロータがスト
ッパへ向かう励磁相変化順序で変化させる。記憶手段
は、ロータの回動中において各励磁相とその時の二値信
号の組合わせ論理値との関係を調べて記憶する。
【0015】励磁相決定手段は、上記強制停止判定後の
励磁相の変化に対応する二値信号の組合わせ論理値の変
化と、記憶手段に記憶されたロータ回動中における励磁
相と二値信号の組合わせ論理値(すなわちnビットの論
理値)との関係とから、停止位置においてロータが安定
状態となる励磁相を初期励磁相として決定する。特に、
励磁相決定手段は、元々、正転駆動時の励磁相変化順序
及び逆転駆動時の励磁相変化順序(正転駆動時の逆順
序)を記憶しており、上記のように初期励磁相を決定す
ることにより、初期励磁相からの累積励磁相数(ステッ
プ数)とロータ回動角度とが一致する。
【0016】上記説明した本構成のステッピングモータ
では、組立後に初期励磁相を電気的に設定できるので、
製作精度や位置合わせ作業の負担を軽減しつつ初期励磁
相下の安定点にロータを高精度にセットすることができ
る。また、本構成では、ステッピングモータが初期化を
行う機能を有しているので、出荷時にそれを用いて調べ
た初期励磁相をステッピングモータ内蔵の不揮発メモリ
に記憶させる他、電源オンの度に最初に初期化動作を行
ってそれを揮発メモリに記憶してそれを用いてその後の
駆動制御を行ってもよい。
【0017】本発明の第2の構成では、上記第1の構成
において更に、励磁相決定手段が、ロータの強制停止状
態において同一の磁電変換素子の信号電圧に基づいて二
値化回路から順番に出力される3ステップ分の二値信号
の多数決信号を前記各磁電変換素子の信号電圧毎に出力
する。このように同じ磁電変換素子から出力される連続
する3ステップ分の信号電圧に対応する二値信号の多数
決信号は、後述するようにロータの強制停止状態におい
て励磁相を順次変化した場合におけるある特定の励磁相
に対応してロータが1ステップこの強制停止位置から離
れ、その次の励磁相において再び強制停止位置に戻る動
作(以下、1ステップ逆動ともいう)に伴う二値信号の
変化をキャンセルし、それによる組合わせ論理値の誤り
を排除することができる。
【0018】本発明の第3の構成では、励磁相決定手段
及び記憶手段を除いて上記第1の構成と同じ構成であっ
て、更にこの構成の励磁相決定手段が、強制停止後にお
けるロータがストッパへ向かう方向への励磁相の変化に
よる上記1ステップ逆動により二値信号が変化した場合
の励磁相の次の励磁相を初期励磁相として決定する。こ
のようにすれば、一層簡単に初期励磁相を決定すること
ができる。
【0019】本発明の第4、第5の構成は、上記第1、
第2の構成を方法発明として把握したものであり、第1
の構成と同様の効果を奏することができる他、磁電変換
素子や記憶手段や励磁相決定手段をステッピングモータ
と別体とすることができるので、ステッピングモータの
構成を簡素化することができる。本発明の第6の構成
は、上記第3の構成を方法発明として把握したものであ
り、第3の構成と同様の効果を奏することができる他、
磁電変換素子や記憶手段や励磁相決定手段をステッピン
グモータと別体とすることができるので、ステッピング
モータの構成を簡素化することができる。
【0020】
【実施例】
(実施例1)本発明の磁電変換素子内蔵型ステッピング
モータの一例を図面を参照して説明する。図1は2相励
磁で駆動される4相PM形ステップモータ(2相励磁4
相PM形ステッピングモータの軸方向断面図を示し、図
2は図1のモータの駆動回路を示し、図3は図1のモー
タの励磁電圧のタイミングチャートを示す。
【0021】このステッピングモータはいわゆるクロー
ポール型のステッピングモータであって、ステータコア
の継鉄部を兼ねるケーシング1の内部には隣接して相コ
イル(本発明でいうコイル)2、3がボビンに巻装され
て収容されている。相コイル2の両端面に隣接してステ
ータコアの側壁部40、50が個別に配設されており、
側壁部40、50はケーシング1とともに相コイル2の
磁気回路を構成している。相コイル3の両端面に隣接し
てステータコアの側壁部60、70が個別に配設されて
おり、側壁部60、70はケーシング1とともに相コイ
ル3の磁気回路を構成している。したがって、ケーシン
グ1、相コイル2、3及び側壁部40、50、60、7
0は本発明でいうステータを構成している。
【0022】側壁部40、50の径方向内端部から相コ
イル2の内周面を覆うように爪状誘導極4、5が軸方向
へ突設されており、爪状誘導極4、5は周方向交互に一
定ピッチで配設されている。同様に、側壁部60、70
の径方向内端部から相コイル3の内周面を覆うように爪
状誘導極6、7が軸方向へ突設されており、爪状誘導極
6、7は周方向交互に一定ピッチで配設されている。8
はロータであって、回転軸80に嵌着された非磁性金属
を素材とする円筒部81と、円筒部81の外周面に嵌着
された永久磁石からなる磁石円筒部82とからなる。磁
石円筒部82の表面は周方向へ一定幅で交互にN極とS
極とに磁化されている。各N極及びS極は軸方向に一定
幅で磁化されている。91、92はホール素子からなる
磁電変換素子であって増幅用のブリッジ回路を内蔵する
とともに、磁石円筒部82の外周面の軸方向一端部に微
小間隙を隔てて対面している。なお、磁電変換素子9
1、92は周方向に1ステップ分(本実施例では電気角
で360/4=90度)離れて配設されている。
【0023】円筒部81の一端面は凹設されており、こ
の凹設部分の一部に被係止面81aが周方向と直角方向
に形成されている。一方、ケーシング1の一端面に形成
された貫通孔には円筒部81の一端面に対面してストッ
パピン(本発明でいうストッパ)18が軸方向へ圧入さ
れており、ロータ8はストッパピン18が被係止面81
aに当接するまで回動できるようになっている。
【0024】相コイル2、3は、図2に示す駆動回路
(本発明でいう通電制御手段の一部)21が発生する4
相の励磁電圧(本発明でいう励磁相)により駆動され
る。第1相励磁電圧(第1励磁相)はトランジスタT
1、T1’をオンして形成される電圧であって、以下、
単に第1相とも略称される。第2相励磁電圧(第2励磁
相)はトランジスタT2、T2’をオンして形成される
電圧であって、以下、単に第2相とも略称される。第3
相励磁電圧(第3励磁相)はトランジスタT3、T3’
をオンして形成される電圧であって、以下、単に第3相
とも略称される。第4相励磁電圧(第4励磁相)はトラ
ンジスタT4、T4’をオンして形成される電圧であっ
て、以下、単に第4相とも略称される。図2に示す駆動
回路(ドライバ)21は図7に示すコントローラ26
(本発明でいう通電制御手段の残部、記憶手段、ロータ
停止判定手段、励磁相決定手段)により制御されるもの
であって該コントローラ26は、マイコン装置から構成
されている。磁電変換素子91、92の信号電圧Vs
1、Vs2はプリアンプ22、23で個別に増幅された
後、シュミットトリガ(本発明でいう二値化回路)2
4、25で個別に二値化されて二値電圧(本発明でいう
二値信号)Vp1、Vp2がコントローラ26に入力さ
れる。
【0025】相コイル2、3の励磁電圧の印加順序すな
わち励磁電圧パターンを図3のタイミングチャートによ
り説明する。この実施例の励磁電圧パターンはいわゆる
4相ステッピングモータの2相励磁方式を採用してお
り、常時上記第1相〜第4相の内の所定の二つが相コイ
ル2、3に印加される。したがって、ロータを所定の一
方向に回動するには、第1相と第2相とが相コイル2、
3に印加される(1+2)相、第2相と第3相とが相コ
イル2、3に印加される(2+3)相、第3相と第4相
とが相コイル2、3に印加される(3+4)相、第4相
と第1相とが相コイル2、3に印加される(4+1)相
とを、この順序で印加すればよい。すなわち、(1+
2)相、(2+3)相、(3+4)相、(4+1)相を
相コイル2、3にこの順序で印加すると、爪状誘導極4
〜7が形成するステータの合成N極の中心位置及び合成
S極の中心位置が1爪状誘導極ピッチだけ周方向へ変位
し、これによりロータが上記1爪状誘導極ピッチに相当
する回動角(ステップ)だけ回動する。
【0026】図4にステータの極歯すなわち爪状誘導極
4〜7の励磁極性とロータのN極、S極の安定位置(安
定点又はステップ安定点ともいう)との関係を展開して
図示する。なお、S1 は爪状誘導極4がS極となる第1
励磁相、S2 は爪状誘導極6がS極となる第2励磁相、
3 は爪状誘導極5がS極となる第3励磁相、S4 は爪
状誘導極7がS極となる第4励磁相、N1 は爪状誘導極
5がN極となる第1励磁相、N2 は爪状誘導極7がN極
となる第2励磁相、N3 は爪状誘導極4がN極となる第
3励磁相、N4 は爪状誘導極6がN極となる第4励磁相
である。N0 はロータのN極の所定の1個である。図4
において、(a)は(1+2)相励磁時のロータの安定
点を示し、(b)は(2+3)相励磁時のロータの安定
点を示し、(c)は(3+4)相励磁時のロータの安定
点を示し、(d)は(4+1)相励磁時のロータの安定
点を示す。ロータのN極とS極との周方向の長さ(極ピ
ッチ)は爪状誘導極4〜7のピッチの2個分に相当す
る。例えば(1+2)相励磁ではロータの磁極N0 の中
心位置はステータのS1 とS2 の中間位置と対向して安
定している。
【0027】e、fは磁電変換素子91、92の配設位
置の好適な一例を示すが、製造精度及び組立精度により
この位置は実際にはばらつく。磁電変換素子91、92
から出力された信号電圧Vs1、Vs2は、図7に示す
ようにシュミットトリガ24、25で二値化されて二値
電圧Vp1、Vp2に変換される。各励磁相における信
号電圧Vs1、Vs2、二値電圧Vp1、Vp2の波形
を図5のタイミングチャートに示す。図5において、V
tHはシュミットトリガ24、25のローレベルLから
ハイレベルHへの切り換え時のしきい値電圧であり、V
tLはシュミットトリガ24、25のハイレベルHから
ローレベルLへの切り換え時のしきい値電圧である。し
きい値電圧VtHは上記中間レベルAより所定電圧ΔV
(例えば信号電圧Vsの最大値の10〜15%)だけ正
にシフトされており、しきい値電圧VtLは上記中間レ
ベルAより所定電圧ΔV(例えば信号電圧Vsの最大値
の10〜15%)だけ負にシフトされている。
【0028】図5に示した各励磁相と二値電圧Vp1、
Vp2との関係を整理した真理値表を図6に示す。なお
図6の各励磁相と二値電圧Vp1、Vp2との関係はこ
の実施例での関係であり、組立公差や部品公差により変
化してもよいことはもちろんである。次に、ロータ8の
逆転方向への回動((3+4)相、(2+3)相、(1
+2)相、(4+1)相の順番)を所定の回動角位置に
設けたストッパ18で強制停止(強制脱調)しつつ更に
励磁電圧を逆転方向駆動モードで印加する(励磁相を変
化させる)場合のロータ8の挙動(脈動)を図8及び図
9を参照して説明する。図8は各励磁相における爪状誘
導極4〜7とロータのN極、S極との相対位置関係を示
す展開図であり、図9はロータ8の回動角の時間変化を
示すタイミングチャートである。
【0029】(a)は(3+4)相励磁状態におけるロ
ータ安定状態を示し、この実施例では、この(3+4)
相励磁状態においてロータ8の被係止面81aはストッ
パピン18に当接している。(b)は(2+3)相励磁
状態におけるロータ位置を示し、(c)は(1+2)相
励磁状態におけるロータ位置を示し、(d)は(4+
1)相励磁状態におけるロータ位置を示す。
【0030】励磁電圧が(3+4)相励磁から(2+
3)相励磁へシフトしてもストッパ18の規制によりロ
ータ8は逆転方向へ回動できず、励磁電圧が(2+3)
相励磁から(1+2)相励磁へシフトすると、ロータ8
に作用する回動トルクは0となってロータ8は回動せ
ず、励磁電圧が(1+2)相励磁から(4+1)相励磁
へシフトすると、ロータ8には正転方向へ回動トルクが
生じてロータ8は逆調回動して、爪状誘導極4〜7の一
個分のピッチ(1ステップ回動角)だけ正転方向へ回動
する。そして、励磁電圧が(4+1)相励磁から(3+
4)相励磁へシフトすると、ロータ8には逆転方向へ回
動トルクが生じて、ロータ8は正常に回動して爪状誘導
極4〜7の一個分のピッチ(1ステップ回動角)だけ逆
転し、(a)の状態に復帰する。すなわち、ストッパ1
8にて回動停止しつつストッパ18に向けて回動する方
向へ励磁電圧を印加すると(励磁相を変化させると)、
1サイクル周期に1回だけ1ステップの逆調回動及びそ
の復帰動作が生じることがわかる(図9参照)。
【0031】この強制停止状態においてロータ8を逆転
方向へ駆動するべく励磁相を変化させた場合の励磁相と
二値電圧Vp1、Vp2との関係を図10に示す。図1
0から、二値電圧Vp1、Vp2の一方が変化した励磁
相の次の励磁相が、ロータ8をこの強制停止位置におい
て安定保持する励磁相すなわち初期励磁相となることが
わかる。もちろん、磁電変換素子91、92のセット状
態によってはこの強制停止位置において二値電圧Vp
1、Vp2が互いに異なる論理値をもつ場合があるが、
いずれにしても1サイクル周期(電気角360度)に1
回だけ一方の二値電圧が1励磁相期間だけ反転するこ
と、そしてこの反転が初期励磁相の直前の励磁相におい
て発生することは明白である。
【0032】なお、磁電変換素子91、92の配設位置
としては、各励磁相のそれぞれに対して二値電圧Vp
1、Vp2の組合わせ論理値(2ビットの論理値)が互
いに異なる値をもつことができれば自由に選定できる
が、両者が1ステップ分の回動角すなわちこの実施例で
は電気角で90度周方向に変位して配設されることが好
ましい。
【0033】次に、コントローラ21による初期化動作
を図11のフローチャートを参照して説明する。まずス
テップ100で、励磁相を所定相数分変化させてロータ
8を正転方向すなわち起点となる停止位置から離れる方
向にステップN1(ここでは5ステップ)回動する。こ
れは次のステップ102で逆転駆動による励磁相V1〜
V4と二値電圧Vp1、Vp2との関係を学習するに際
し、ロータ8が起点となる停止位置近傍のステップまた
は起点に位置していて学習できないという可能性を排除
するためである。なお、第1励磁相V1は本実施例では
最初は(1+2)相に設定され、第2励磁相V2は本実
施例では最初は(2+3)相に設定され、第3励磁相V
3は本実施例では最初は(3+4)相に設定され、第4
励磁相V4は本実施例では最初は(4+1)相に設定さ
れている。具体的には、コントローラ26のCPUにそ
れぞれ2ビットの第1〜第4レジスタを設けておき、第
1励磁相V1を示す第1レジスタに(1+2)相を示す
0、0を記憶させ、第2励磁相V2を示す第2レジスタ
に(2+3)相を示す0、1を記憶させ、第3励磁相V
3を示す第3レジスタに(3+4)相を示す1、0を記
憶させ、第4励磁相V4を示す第4レジスタに(4+
1)相を示す1、1を記憶させておけばよい。これらレ
ジスタは電源オンとともに上記最初の励磁相をROMか
らロードされるものとする。なお、マイコンのROMに
予め格納されたプログラムには、ロータの正転駆動時に
第1レジスタ、第2レジスタ、第3レジスタ、第4レジ
スタ、第1レジスタの順に内容を読み出し、ロータの逆
転駆動時にその逆の順に読み出す。また、起点である停
止位置からの正転駆動は常に第1励磁相V1すなわち第
1レジスタが記憶する励磁相から行うものとする。更
に、CPUには励磁相の変化回転数を累算するアキュム
レータ(カウンタ)を備えており、これにより現在起点
から何ステップ目まで回動したかを検出できるようにな
っている。
【0034】次のステップ102では、ステップN2だ
けロータを逆転方向へすなわちストッパピン18へ向け
て駆動してストッパピン18を被係止面81aに当接さ
せる。なお、この実施例ではN2はロータ8の全ステッ
プ数より大きく設定されており、たとえロータ8がどの
回動角度を有していても必ずステップ102によりスト
ッパピン18が被係止面81aに当接する停止位置に戻
るようにしている。もちろん、二値電圧Vp1、Vp2
をモニタしてロータ8が停止位置に回帰したことを検出
した時点でこのロータ8の逆転駆動を停止することも当
然可能である。
【0035】更に、このステップ102では、ロータ8
の逆転開始から最初の4ステップ分の励磁相(1+2)
相、(2+3)相、(3+4)相、(4+1)相と二値
電圧Vp1、Vp2の組合わせ論理値すなわち2ビット
の論理値とをRAM内蔵のテーブルに記憶する。例えば
この実施例では、図10の関係が得られるものとする。
なお、図10においてLは論理値0であり、Hは論理値
1であるものとする。これにより、ロータ8が安定状態
である場合の二値電圧Vp1、Vp2の組合わせ論理値
がわかれば、この安定点に対応する励磁相が決定できる
ことになる。
【0036】次のステップ104では、再度、ロータ8
の逆転方向へ3ステップ分の励磁相の変化を与える。た
だし、この時点ではロータ8は強制停止位置にあり、ロ
ータ8は図8〜図10に示す挙動を示すことになる。そ
して、この3ステップ分の励磁相の変化に対して1ステ
ップ毎に二値電圧Vp1、Vp2の論理値を記憶する。
すなわち、二値電圧Vp1の隣接3ステップの論理値V
11、V12、V13と、二値電圧Vp2の隣接3ステ
ップの論理値V21、V22、V23とを記憶する。
【0037】次のステップ106では、得られた3個の
二値電圧Vp1の論理値V11、V12、V13の多数
決を取ってその結果を多数決信号Vp1’として記憶
し、得られた3個の二値電圧Vp2の論理値V21、V
22、V23の多数決を取ってその結果を多数決信号V
p2’として記憶する。図10に示すように、ロータ8
の停止状態での逆転駆動では、1ステップしか反対論理
値信号は出力されないので、時間的に隣接する3個の論
理値の多数決信号を算出することにより、この1ステッ
プ分の反対論理値信号は排除され、これにより、得られ
た多数決信号Vp1’、Vp2’はこの停止位置を安定
状態とした場合の二値電圧Vp1、Vp2に等しくな
る。
【0038】したがって、次のステップ108にて、上
記多数決信号Vp1’、Vp2’の組合わせ論理値に対
応する励磁相をステップ102で学習したテーブルから
サーチし、サーチした励磁相(この実施例では(3+
4)相を初期励磁相として決定する。次のステップ11
0では、初期励磁相を示す第1レジスタに(3+4)相
を示す1、0を記憶させ、第2励磁相V2を示す第2レ
ジスタに(4+1)相を示す1、1を記憶させ、第3励
磁相V3を示す第3レジスタに(1+2)相を示す0、
0を記憶させ、第4励磁相V4を示す第4レジスタに
(2+3)相を示す0、1を記憶させる。このアドレス
変換により、ステッピングモータの初期設定動作を実現
することができる。 (実施例2)コントローラ26による初期化動作の他の
実施例を図12のフローチャートを参照して説明する。
【0039】まずステップ100で、励磁相を所定相数
分変化させてロータ8を正転方向すなわち起点となる停
止位置から離れる方向にステップN1(ここでは5ステ
ップ)回動する。この理由は実施例1の場合と同じであ
る。なお、第1励磁相V1は本実施例でも最初は(1+
2)相に設定され、第2励磁相V2は本実施例では最初
は(2+3)相に設定され、第3励磁相V3は本実施例
では最初は(3+4)相に設定され、第4励磁相V4は
本実施例では最初は(4+1)相に設定されている。具
体的には、コントローラ26のCPUにそれぞれ2ビッ
トの第1〜第4レジスタを設けておき、第1励磁相V1
を示す第1レジスタに(1+2)相を示す0、0を記憶
させ、第2励磁相V2を示す第2レジスタに(2+3)
相を示す0、1を記憶させ、第3励磁相V3を示す第3
レジスタに(3+4)相を示す1、0を記憶させ、第4
励磁相V4を示す第4レジスタに(4+1)相を示す
1、1を記憶させておけばよい。これらレジスタは電源
オンとともに上記最初の励磁相をROMからロードされ
るものとする。なお、マイコンのROMに予め格納され
たプログラムには、ロータの正転駆動時に第1レジス
タ、第2レジスタ、第3レジスタ、第4レジスタ、第1
レジスタの順に内容を読み出し、ロータの逆転駆動時に
その逆の順に読み出す。また、起点である停止位置から
の正転駆動は常に第1励磁相V1すなわち第1レジスタ
が記憶する励磁相から行うものとする。更に、CPUに
は励磁相の変化回転数を累算するアキュムレータ(カウ
ンタ)を備えており、これにより現在起点から何ステッ
プ目まで回動したかを検出できるようになっている。
【0040】次のステップ202では、実施例1のステ
ップ102と同様にステップN2だけロータを逆転方向
へすなわちストッパピン18へ向けて駆動してストッパ
ピン18を被係止面81aに当接させる。なお、この実
施例ではN2はロータ8の全ステップ数より大きく設定
されており、たとえロータ8がどの回動角度を有してい
ても必ずステップ102によりストッパピン18が被係
止面81aに当接する停止位置に戻るようにしている。
もちろん、二値電圧Vp1、Vp2をモニタしてロータ
8が停止位置に回帰したことを検出した時点でこのロー
タ8の逆転駆動を停止することも当然可能である。
【0041】次に、ステップ202の逆転駆動終了後の
二値電圧Vp1、Vp2を読みとり(204)、読み取
った二値電圧Vp1、Vp2をメモリに記憶値Vpm
1、Vpm2として記憶する(206)。次に、再度、
ロータ8の逆転方向へ励磁相を1ステップ分だけシフト
させ(208)、その後、もう一度二値電圧Vp1、V
p2を読み取る(210)。
【0042】次に、読み取った直前の二値電圧Vp1と
記憶値Vpm1とを比較し、読み取った直前の二値電圧
Vp2と記憶値Vpm2とを比較し(212)、Vp1
=Vpm1でかつVp2=Vpm2であればステップ2
06にリターンし、そうでなければ現在の励磁相の次の
励磁相を初期励磁相として決定する(214)。なお、
この実施例では初期励磁相は(3+4)相とする。
【0043】次のステップ216では、実施例1のステ
ップ110と同じく、初期励磁相を示す第1レジスタに
(3+4)相を示す1、0を記憶させ、第2励磁相V2
を示す第2レジスタに(4+1)相を示す1、1を記憶
させ、第3励磁相V3を示す第3レジスタに(1+2)
相を示す0、0を記憶させ、第4励磁相V4を示す第4
レジスタに(2+3)相を示す0、1を記憶させる。こ
のアドレス変換により、ステッピングモータの初期設定
動作を実現することができる。 (変形態様)上記実施例では、励磁相が4個であるステ
ッピングモータの初期化について説明したが、任意のm
相のステッピングモータに適用できることは当然であ
る。なお、m相のステッピングモータにおいてn≧m/
2となるn個の磁電変換素子を用い、好適にはそれらを
電気角度で360°/mの位置すなわち1ステップ離れ
た位置に配設することが好ましい点は上記と同じであ
る。
【0044】また、PM式の他、VR式やHB式にも適
用できることも当然である。更に、上記実施例では、ス
テッピングモータ制御用のコントローラ26が初期化作
業を制御するプログラムを内蔵する構成としたが、上記
説明した2つの初期化方法は、手動により行うこともで
き、その場合には、ステッピングモータ制御用のコント
ローラ26をステッピングモータに付設することなく初
期化専用装置とすることができる。更にこの場合には磁
電変換素子91、92や二値化回路なども必要に応じて
初期化時のみ用いるものとし、初期化後、磁電変換素子
91、92をステッピングモータから取り外すこともで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のステッピングモータの軸方向断面図で
ある。
【図2】図1のステッピングモータの駆動回路の回路図
である。
【図3】図2の駆動回路が発生する励磁電圧及びロータ
の回動角度の変化を示すタイミングチャートである。
【図4】ステータの極歯すなわち爪状誘導極4〜7の励
磁極性とロータのN極、S極の安定位置(ステップ安定
点ともいう)との関係を示す展開図である。
【図5】磁電変換素子91、92の信号電圧とその二値
電圧との波形を示すタイミングチャートである。
【図6】図6の二値電圧Vp1、Vp2の論理値と励磁
相との関係を示す真理値図である。
【図7】図1のステッピングモータの回路図である。
【図8】ロータを強制停止して励磁電圧を印加した場合
のロータの挙動を示す展開図である。
【図9】図8に示すロータを強制停止して励磁電圧を印
加した場合のロータの挙動を示すロータ回転角のタイミ
ングチャートである。
【図10】図8、図9の強制停止状態における二値電圧
Vp1、Vp2と励磁相との関係を示す真理値図であ
る。
【図11】コントローラ21の動作を示すフローチャー
トである。
【図12】実施例2のコントローラ26の動作を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
2、3は相コイル、4〜7は爪状誘導極(ステータコア
の誘導極)、8はロータ、91、92は磁電変換素子、
24、25はシュミットトリガ(二値化回路)、18は
ストッパぴん(ストッパ)。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステータコアに巻装された複数のコイルへ
    通電される電流パターンを意味する励磁相をm個有する
    ステータと、 前記ステータの極歯に対して小間隔を隔てて周方向へ一
    定ピッチで配列された極歯を有するとともに前記励磁相
    が所定の順序で変化する毎に1ステップずつ回動するロ
    ータと、 前記ロータの一方向への回動を所定の停止位置で強制停
    止するストッパと、 前記ロータの前記極歯に対して小間隔を隔てつつ互いに
    周方向へ所定ピッチ離れてn(n≧m/2)個分配々置
    されるとともに、前記ロータが回動可能な条件下で前記
    各励磁相に対応して出力される前記n個の二値信号の組
    合わせ論理値がそれぞれ異なる空間位置に配設される磁
    電変換素子と、 前記各磁電変換素子の信号電圧をそれぞれ二値化してn
    個の二値信号を出力する二値化回路と、 前記励磁相を変化させて前記ロータを回動させる通電制
    御手段と、 前記励磁相の順次変化による前記ロータの回動中に前記
    励磁相と前記二値信号の組合せ論理値との関係を記憶す
    る記憶手段と、 前記強制停止後の前記励磁相の変化に対応する前記二値
    信号の組合わせ論理値と前記記憶手段に記憶された前記
    関係とに基づいて前記停止位置の前記ロータが安定状態
    となる励磁相を初期励磁相として決定して記憶する励磁
    相決定手段とを備えることを特徴とするステッピングモ
    ータ。
  2. 【請求項2】前記励磁相決定手段は、前記ロータの強制
    停止状態において同一の磁電変換素子の信号電圧に基づ
    いて前記二値化回路から順番に出力される3ステップ分
    の二値信号の多数決信号を前記各磁電変換素子の信号電
    圧毎に出力するとともに、前記各多数決信号の組合わせ
    論理値と前記記憶手段に記憶された前記関係とに基づい
    て前記初期励磁相を決定して記憶するものである請求項
    1記載のステッピングモータ。
  3. 【請求項3】ステータコアに巻装された複数のコイルへ
    通電される電流パターンを意味する励磁相をm個有する
    ステータと、 前記ステータの極歯に対して小間隔を隔てて周方向へ一
    定ピッチで配列された極歯を有するとともに前記励磁相
    が所定の順序で変化する毎に1ステップずつ回動するロ
    ータと、 前記ロータの一方向への回動を所定の停止位置で強制停
    止するストッパと、 前記ロータの前記極歯に対して小間隔を隔てつつ互いに
    周方向へ所定ピッチ離れてn(n≧m/2)個分配々置
    されるとともに、前記ロータが回動可能な条件下で前記
    各励磁相に対応して出力される前記n個の二値信号の組
    合わせ論理値がそれぞれ異なる空間位置に配設される磁
    電変換素子と、 前記各磁電変換素子の信号電圧をそれぞれ二値化してn
    個の二値信号を出力する二値化回路と、 前記励磁相を変化させて前記ロータを回動させる通電制
    御手段と、 前記強制停止後の前記励磁相の変化により前記二値信号
    が変化した場合の励磁相を基準として、前記ロータを前
    記ストッパに向けて1ステップ回動させる次の励磁相を
    前記停止位置において前記ロータが安定する励磁相であ
    る初期励磁相として決定して記憶する励磁相決定手段と
    を備えることを特徴とするステッピングモータ。
  4. 【請求項4】(a)ステータコアに巻装された複数のコ
    イルへ通電される電流パターンを意味する励磁相をm個
    有するステータと、前記ステータの極歯に対して小間隔
    を隔てて周方向へ一定ピッチで配列された極歯を有する
    とともに前記励磁相が所定の順序で変化する毎に1ステ
    ップずつ回動するロータと、前記ロータの一方向への回
    動を所定の停止位置で強制停止するストッパとをもつス
    テッピングモータを準備し、 (b)前記ロータの前記極歯に対して小間隔を隔てつつ
    互いに周方向へ所定ピッチ離れてn(n≧m/2)個の
    磁電変換素子を分配々置するとともに、前記各磁電変換
    素子の配設位置を、前記ロータが回動可能な条件下で前
    記各励磁相に対応して出力される前記n個の二値信号の
    組合わせ論理値がそれぞれ異なる空間位置に設定して、
    前記各磁電変換素子の信号電圧を二値化してn個の二値
    信号を出力させ、 (c)前記励磁相の順次変化による前記ロータの回動中
    に前記励磁相と前記二値信号の組合わせ論理値との関係
    を記憶させ、 (d)前記ロータを前記停止位置で強制停止させた後の
    前記励磁相の変化に対応する前記二値信号の組合わせ論
    理値と前記記憶手段に記憶された前記関係とに基づいて
    前記停止位置の前記ロータが安定状態となる励磁相を初
    期励磁相として決定して記憶させることを特徴とするス
    テッピングモータの初期化方法。
  5. 【請求項5】前記(d)の処理は、 (e)前記ロータの強制停止状態において同一の磁電変
    換素子の信号電圧に基づいて前記二値化回路から順番に
    出力される3ステップ分の二値信号の多数決信号を前記
    各磁電変換素子の信号電圧毎に出力する多数決処理と、 (f)前記各多数決信号の組合せ論理値と前記記憶手段
    に記憶された前記関係とに基づいて前記初期励磁相を決
    定して記憶する初期励磁相決定処理と、 を含むことを特徴とする請求項4記載のステッピングモ
    ータの初期化方法。
  6. 【請求項6】(a)ステータコアに巻装された複数のコ
    イルへ通電される電流パターンを意味する励磁相をm個
    有するステータと、前記ステータの極歯に対して小間隔
    を隔てて周方向へ一定ピッチで配列された極歯を有する
    とともに前記励磁相が所定の順序で変化する毎に1ステ
    ップずつ回動するロータと、前記ロータの一方向への回
    動を所定の停止位置で強制停止するストッパとをもつス
    テッピングモータを準備し、 (b)前記ロータの前記極歯に対して小間隔を隔てつつ
    互いに周方向へ所定ピッチ離れてn(n≧m/2)個の
    磁電変換素子を分配々置するとともに、前記各磁電変換
    素子の配設位置を、前記ロータが回動可能な条件下で前
    記各励磁相に対応して出力される前記n個の二値信号の
    組合わせ論理値がそれぞれ異なる空間位置に設定して、
    前記各磁電変換素子の信号電圧をそれぞれ二値化してn
    個の二値信号を出力させ、 (g)前記ロータを前記停止位置で強制停止させた後の
    前記励磁相の変化により前記二値信号が変化した場合の
    励磁相を基準として、前記ロータを前記ストッパに向け
    て1ステップ回動させる次の励磁相を、前記停止位置に
    おいて前記ロータが安定する励磁相である初期励磁相と
    して決定して記憶させることを特徴とするステッピング
    モータの初期化方法。
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