JPH08321016A - 磁気抵抗効果膜 - Google Patents
磁気抵抗効果膜Info
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- JPH08321016A JPH08321016A JP7126593A JP12659395A JPH08321016A JP H08321016 A JPH08321016 A JP H08321016A JP 7126593 A JP7126593 A JP 7126593A JP 12659395 A JP12659395 A JP 12659395A JP H08321016 A JPH08321016 A JP H08321016A
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B82—NANOTECHNOLOGY
- B82Y—SPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
- B82Y25/00—Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F10/00—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
- H01F10/32—Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices
- H01F10/324—Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer
- H01F10/3268—Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the exchange coupling being asymmetric, e.g. by use of additional pinning, by using antiferromagnetic or ferromagnetic coupling interface, i.e. so-called spin-valve [SV] structure, e.g. NiFe/Cu/NiFe/FeMn
- H01F10/3281—Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the exchange coupling being asymmetric, e.g. by use of additional pinning, by using antiferromagnetic or ferromagnetic coupling interface, i.e. so-called spin-valve [SV] structure, e.g. NiFe/Cu/NiFe/FeMn only by use of asymmetry of the magnetic film pair itself, i.e. so-called pseudospin valve [PSV] structure, e.g. NiFe/Cu/Co
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F10/00—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
- H01F10/32—Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices
- H01F10/324—Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer
- H01F10/3286—Spin-exchange coupled multilayers having at least one layer with perpendicular magnetic anisotropy
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- Nanotechnology (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Magnetic Heads (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 大きな磁気抵抗変化率を示すとともに、磁界
感度の高い磁気抵抗効果膜を得る。 【構成】 第1の強磁性体層1,11の上に、非磁性導
電層2,12を介して第2の強磁性体層3,13を積層
した積層膜であり、第1の強磁性体層1,11及び第2
の磁性体層3,13の少なくともいずれか一方が垂直磁
気異方性を有することを特徴としている。
感度の高い磁気抵抗効果膜を得る。 【構成】 第1の強磁性体層1,11の上に、非磁性導
電層2,12を介して第2の強磁性体層3,13を積層
した積層膜であり、第1の強磁性体層1,11及び第2
の磁性体層3,13の少なくともいずれか一方が垂直磁
気異方性を有することを特徴としている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気抵抗効果型ヘッド
(MRヘッド)及び磁気センサ(MRセンサ)などの磁
気抵抗効果素子(MR素子)に用いられる磁気抵抗効果
膜に関するものである。
(MRヘッド)及び磁気センサ(MRセンサ)などの磁
気抵抗効果素子(MR素子)に用いられる磁気抵抗効果
膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】MR素子は、磁場印加による磁性膜の電
気抵抗の変化を検出することにより、磁界強度及びその
変化を測定するための素子である。従って、磁気抵抗効
果素子においては、一般に磁気抵抗変化率が大きいこと
が要求される。従来、磁気抵抗効果素子に用いられる磁
性材料としては、Fe−Ni(パーマロイ)合金が一般
に用いられている。しかしながら、Fe−Ni合金は、
磁気抵抗変化率が2〜3%と非常に小さいため、MR素
子に用いられる磁性材料として十分な特性を示すもので
はなかった。
気抵抗の変化を検出することにより、磁界強度及びその
変化を測定するための素子である。従って、磁気抵抗効
果素子においては、一般に磁気抵抗変化率が大きいこと
が要求される。従来、磁気抵抗効果素子に用いられる磁
性材料としては、Fe−Ni(パーマロイ)合金が一般
に用いられている。しかしながら、Fe−Ni合金は、
磁気抵抗変化率が2〜3%と非常に小さいため、MR素
子に用いられる磁性材料として十分な特性を示すもので
はなかった。
【0003】近年、巨大磁気抵抗変化を示す磁気抵抗効
果膜として、Co層とCu層とを交互に積層させた積層
磁性膜が提案されている(D. H. Mosca et al., J. Mag
n. Magn. Mater., 94 (1991) L1)。このような磁性膜に
おいては、非磁性体層であるCu層を挟み磁性体層であ
るCo層間に反強磁性結合が形成されており、磁気モー
メントの反平行状態と平行状態が存在し、大きな磁気抵
抗変化を示す。このような磁気抵抗効果膜は、一般に人
工格子型と呼ばれている。
果膜として、Co層とCu層とを交互に積層させた積層
磁性膜が提案されている(D. H. Mosca et al., J. Mag
n. Magn. Mater., 94 (1991) L1)。このような磁性膜に
おいては、非磁性体層であるCu層を挟み磁性体層であ
るCo層間に反強磁性結合が形成されており、磁気モー
メントの反平行状態と平行状態が存在し、大きな磁気抵
抗変化を示す。このような磁気抵抗効果膜は、一般に人
工格子型と呼ばれている。
【0004】また、巨大磁気抵抗変化を示す他の磁気抵
抗効果膜として、非磁性体層を挟み、保磁力が異なる第
1の磁性体層と第2の磁性体層を設けた積層磁性膜が知
られている。このような積層膜の1つとして、非磁性体
層であるCu層を挟み、第1の磁性体層であるCo層
と、第2の磁性体層であるMnFe/NiFe層を設け
た構造のものが知られている(B. Dieny et al., Phys.
Rev. B, 45 (1992) 806)。このような磁性膜において
は、MnFe層が反強磁性体であるため、NiFe層と
Co層の磁化過程に差が生じ、磁場強度により磁気モー
メントが反平行となる領域が存在する。このため、大き
な磁気抵抗変化を示す。このような磁性膜は、一般にス
ピンバルブ型と呼ばれている。
抗効果膜として、非磁性体層を挟み、保磁力が異なる第
1の磁性体層と第2の磁性体層を設けた積層磁性膜が知
られている。このような積層膜の1つとして、非磁性体
層であるCu層を挟み、第1の磁性体層であるCo層
と、第2の磁性体層であるMnFe/NiFe層を設け
た構造のものが知られている(B. Dieny et al., Phys.
Rev. B, 45 (1992) 806)。このような磁性膜において
は、MnFe層が反強磁性体であるため、NiFe層と
Co層の磁化過程に差が生じ、磁場強度により磁気モー
メントが反平行となる領域が存在する。このため、大き
な磁気抵抗変化を示す。このような磁性膜は、一般にス
ピンバルブ型と呼ばれている。
【0005】非磁性体層を挟み異なる保磁力の磁性体層
を設けたサンドイッチ型の他の磁性膜としては、Cu層
を挟み、Fe層とCo層を設けた積層磁性膜が知られて
いる(A. Chaiken et al., Appl. Phys. Lett., 59 (19
91) 240)。このような積層磁性膜においては、磁性体層
の保磁力差により磁化過程において磁気モーメントが反
平行となる領域が存在し、大きな磁気抵抗変化を示す。
を設けたサンドイッチ型の他の磁性膜としては、Cu層
を挟み、Fe層とCo層を設けた積層磁性膜が知られて
いる(A. Chaiken et al., Appl. Phys. Lett., 59 (19
91) 240)。このような積層磁性膜においては、磁性体層
の保磁力差により磁化過程において磁気モーメントが反
平行となる領域が存在し、大きな磁気抵抗変化を示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、MR素
子としての感度を高めるために、大きな磁気抵抗変化率
を示すとともに、磁界の変化に対する磁気抵抗変化率の
変化、すなわち磁界感度が高いことが要求される。
子としての感度を高めるために、大きな磁気抵抗変化率
を示すとともに、磁界の変化に対する磁気抵抗変化率の
変化、すなわち磁界感度が高いことが要求される。
【0007】本発明の目的は、大きな磁気抵抗変化率を
示すとともに、磁界感度が高い磁気抵抗効果膜を提供す
ることにある。
示すとともに、磁界感度が高い磁気抵抗効果膜を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気抵抗効果膜
は、第1の強磁性体層の上に非磁性導電層を介して第2
の強磁性体層を積層した積層膜であり、第1の強磁性体
層及び第2の強磁性体層の少なくともいずれか一方が垂
直磁気異方性を有することを特徴としている。
は、第1の強磁性体層の上に非磁性導電層を介して第2
の強磁性体層を積層した積層膜であり、第1の強磁性体
層及び第2の強磁性体層の少なくともいずれか一方が垂
直磁気異方性を有することを特徴としている。
【0009】本発明において、垂直磁気異方性を有する
とは、垂直磁気異方性定数K⊥が自発磁化(Is)に対
し、K⊥>2πIs2 の関係を示すことをいう。このよ
うな垂直磁気異方性を有する強磁性体層としては、例え
ば、CoPd、CoPt、PdNiなどの合金膜及びC
o/Pd、Co/Pt、Pd/Niなどの積層膜を挙げ
ることができる。これらの合金膜及び積層膜の垂直磁気
異方性は、成膜条件等によりも異なるので、本発明にお
いては、垂直磁気異方性を示す成膜条件で成膜したもの
を用いる。
とは、垂直磁気異方性定数K⊥が自発磁化(Is)に対
し、K⊥>2πIs2 の関係を示すことをいう。このよ
うな垂直磁気異方性を有する強磁性体層としては、例え
ば、CoPd、CoPt、PdNiなどの合金膜及びC
o/Pd、Co/Pt、Pd/Niなどの積層膜を挙げ
ることができる。これらの合金膜及び積層膜の垂直磁気
異方性は、成膜条件等によりも異なるので、本発明にお
いては、垂直磁気異方性を示す成膜条件で成膜したもの
を用いる。
【0010】本発明において、第1の強磁性体層及び第
2の強磁性体層のいずれかに垂直磁気異方性を示さない
強磁性体を用いる場合、このような磁性体は、例えば、
Co、Fe、Ni、及びこれらの合金であるNiFe、
NiCo及びFeCoなどの強磁性体から構成すること
ができる。またこれらの強磁性体層を複数積層させた積
層構造の強磁性体積層膜であってもよい。具体的には、
NiFe/Co積層膜、及びFe/Co積層膜などが挙
げられる。
2の強磁性体層のいずれかに垂直磁気異方性を示さない
強磁性体を用いる場合、このような磁性体は、例えば、
Co、Fe、Ni、及びこれらの合金であるNiFe、
NiCo及びFeCoなどの強磁性体から構成すること
ができる。またこれらの強磁性体層を複数積層させた積
層構造の強磁性体積層膜であってもよい。具体的には、
NiFe/Co積層膜、及びFe/Co積層膜などが挙
げられる。
【0011】本発明における非磁性導電層としては、高
い導電性を示す金属が好ましい。このようなものとして
は、例えば、Au、Agのような貴金属、及びCu、P
t及びPdなどが挙げられる。感度及び価格の面からは
Cuが特に好ましい。
い導電性を示す金属が好ましい。このようなものとして
は、例えば、Au、Agのような貴金属、及びCu、P
t及びPdなどが挙げられる。感度及び価格の面からは
Cuが特に好ましい。
【0012】第1の強磁性体層及び第2の強磁性体層の
膜厚は、特に限定されるものではないが、一般に10〜
200Å程度が好ましい。また非磁性導電層の膜厚は、
特に限定されるものではないが、本発明おいては第1の
強磁性体層と第2の強磁性体が反強磁性的な結合をして
いることが好ましく、一般に10〜50Å程度の厚みが
適当である。
膜厚は、特に限定されるものではないが、一般に10〜
200Å程度が好ましい。また非磁性導電層の膜厚は、
特に限定されるものではないが、本発明おいては第1の
強磁性体層と第2の強磁性体が反強磁性的な結合をして
いることが好ましく、一般に10〜50Å程度の厚みが
適当である。
【0013】また本発明の磁気抵抗効果膜は、多重積層
膜の構造としてもよい。すなわち、第1の強磁性体層/
非磁性導電層/第2の強磁性体層/非磁性導電層/第1
の強磁性体層/非磁性導電層…のように積層膜の構造が
複数回繰り返された積層構造であってもよい。
膜の構造としてもよい。すなわち、第1の強磁性体層/
非磁性導電層/第2の強磁性体層/非磁性導電層/第1
の強磁性体層/非磁性導電層…のように積層膜の構造が
複数回繰り返された積層構造であってもよい。
【0014】また本発明の磁気抵抗効果膜は、一般に基
板の上に薄膜を形成し、薄膜を積層することにより製造
される。基板としては、一般にガラスや石英などの非磁
性基板が好ましい。
板の上に薄膜を形成し、薄膜を積層することにより製造
される。基板としては、一般にガラスや石英などの非磁
性基板が好ましい。
【0015】
【作用】本発明に従う磁気抵抗効果膜においては、非磁
性導電層を介して積層される第1の強磁性体層及び第2
強磁性体層の少なくともいずれか一方が垂直磁気異方性
を有している。このため、外部磁界の変化に伴い、垂直
磁気異方性を有する強磁性体層の磁気モーメントの方向
が転移する際、大きな磁気抵抗変化率を示すとともに、
高い磁界感度を示す。特にこのような高い磁界感度は、
第1の強磁性体層と第2の強磁性体層の間に反強磁性的
な結合が存在する場合に、顕著なものとなる。
性導電層を介して積層される第1の強磁性体層及び第2
強磁性体層の少なくともいずれか一方が垂直磁気異方性
を有している。このため、外部磁界の変化に伴い、垂直
磁気異方性を有する強磁性体層の磁気モーメントの方向
が転移する際、大きな磁気抵抗変化率を示すとともに、
高い磁界感度を示す。特にこのような高い磁界感度は、
第1の強磁性体層と第2の強磁性体層の間に反強磁性的
な結合が存在する場合に、顕著なものとなる。
【0016】
【実施例】本発明に従う磁気抵抗効果膜として、図1
(a)に示す積層膜(実施例1)、及び図1(b)に示
す積層膜(実施例2)を作製した。実施例1の積層膜
は、図1(a)に示すように、第1の強磁性体層として
のCoPd層1(Co50原子%,Pd50原子%)の
上に、非磁性導電層としてのCu層2を形成し、この上
に第2の強磁性体層としてのCo層3を形成している。
図1(a)において矢印は磁気モーメントの方向を示し
ている。実施例1の積層膜は、「低磁場」において、C
oPd層1が垂直磁気異方性を有している。このような
積層膜に、高い磁場が印加されると、図1(a)に「高
磁場」として示すように、CoPd層1の磁気モーメン
トの方向が転移する。このような磁気モーメント方向の
転移により、大きな磁気抵抗変化率を示すとともに、高
い磁界感度が得られる。
(a)に示す積層膜(実施例1)、及び図1(b)に示
す積層膜(実施例2)を作製した。実施例1の積層膜
は、図1(a)に示すように、第1の強磁性体層として
のCoPd層1(Co50原子%,Pd50原子%)の
上に、非磁性導電層としてのCu層2を形成し、この上
に第2の強磁性体層としてのCo層3を形成している。
図1(a)において矢印は磁気モーメントの方向を示し
ている。実施例1の積層膜は、「低磁場」において、C
oPd層1が垂直磁気異方性を有している。このような
積層膜に、高い磁場が印加されると、図1(a)に「高
磁場」として示すように、CoPd層1の磁気モーメン
トの方向が転移する。このような磁気モーメント方向の
転移により、大きな磁気抵抗変化率を示すとともに、高
い磁界感度が得られる。
【0017】図2は、図1(a)に示す実施例1の積層
膜を形成する工程を示す断面図である。図2(a)を参
照して、ガラス基板10の上に、CoPd層1(膜厚2
0Å)を、RFスパッタリング法により形成する。次に
図2(b)を参照して、CoPd層1の上に、Cu層2
(膜厚20Å)を、RFスパッタリング法により形成す
る。次に図2(c)を参照して、Cu層2の上に、Co
層3(膜厚20Å)を、RFスパッタリング法による形
成する。なおCo層3を形成する際には、磁気モーメン
トの方向が揃うように磁場を印加して形成した。
膜を形成する工程を示す断面図である。図2(a)を参
照して、ガラス基板10の上に、CoPd層1(膜厚2
0Å)を、RFスパッタリング法により形成する。次に
図2(b)を参照して、CoPd層1の上に、Cu層2
(膜厚20Å)を、RFスパッタリング法により形成す
る。次に図2(c)を参照して、Cu層2の上に、Co
層3(膜厚20Å)を、RFスパッタリング法による形
成する。なおCo層3を形成する際には、磁気モーメン
トの方向が揃うように磁場を印加して形成した。
【0018】以上のようにして、図1(a)に示す実施
例1の積層膜を形成することができる。次に実施例2の
積層膜について説明する。図1(b)を参照して、第1
の強磁性体層としてのCoPd層11の上に、非磁性導
電層としてのCu層12を形成し、この上に第2の磁性
体層としてのCoPd層13を形成する。図1(b)に
おいて矢印は磁気モーメントの方向を示している。図1
(b)に示されるように、CoPd層11とCoPd層
13はいずれも垂直磁気異方性を有しており、かつそれ
ぞれの磁気モーメントの方向は互いに反平行な状態とな
っている。
例1の積層膜を形成することができる。次に実施例2の
積層膜について説明する。図1(b)を参照して、第1
の強磁性体層としてのCoPd層11の上に、非磁性導
電層としてのCu層12を形成し、この上に第2の磁性
体層としてのCoPd層13を形成する。図1(b)に
おいて矢印は磁気モーメントの方向を示している。図1
(b)に示されるように、CoPd層11とCoPd層
13はいずれも垂直磁気異方性を有しており、かつそれ
ぞれの磁気モーメントの方向は互いに反平行な状態とな
っている。
【0019】このような実施例2の積層膜に高い磁場が
印加されると、図1(b)に「高磁場」として示すよう
に、それぞれの磁気モーメントが膜の面方向に平行にな
るように転移する。このような磁気モーメントの転移に
伴い、大きな磁気抵抗変化率を示すとともに、高い磁界
感度が得られる。
印加されると、図1(b)に「高磁場」として示すよう
に、それぞれの磁気モーメントが膜の面方向に平行にな
るように転移する。このような磁気モーメントの転移に
伴い、大きな磁気抵抗変化率を示すとともに、高い磁界
感度が得られる。
【0020】図1(b)に示す実施例2の積層膜は、実
施例1と同様にしてガラス基板上に、RFスパッタリン
グ法により、CoPd層11(膜厚20Å)、Cu層1
2(膜厚20Å)、及びCoPd層13(膜厚20Å)
を順次積層することにより形成した。
施例1と同様にしてガラス基板上に、RFスパッタリン
グ法により、CoPd層11(膜厚20Å)、Cu層1
2(膜厚20Å)、及びCoPd層13(膜厚20Å)
を順次積層することにより形成した。
【0021】次に、比較例について説明する。図1
(c)を参照して、強磁性体層であるCo層21の上に
非磁性導電層であるCu層22を形成し、この上に強磁
性体層であるCo層23を形成した。いずれも膜厚が2
0Åとなるように、RFスパッタリング法により形成し
た。なおCo層21及びCo層23の形成においては、
図1(c)に示すように、Co層21の磁気モーメント
の方向と、Co層23の磁気モーメントの方向が互いに
反平行な状態となるように、それぞれ異なる方向に磁場
を印加した状態で形成した。
(c)を参照して、強磁性体層であるCo層21の上に
非磁性導電層であるCu層22を形成し、この上に強磁
性体層であるCo層23を形成した。いずれも膜厚が2
0Åとなるように、RFスパッタリング法により形成し
た。なおCo層21及びCo層23の形成においては、
図1(c)に示すように、Co層21の磁気モーメント
の方向と、Co層23の磁気モーメントの方向が互いに
反平行な状態となるように、それぞれ異なる方向に磁場
を印加した状態で形成した。
【0022】図1(c)に示すこの比較例の積層膜にお
いては、Co層21とCo層23が反強磁性的な結合を
しており、高い磁場が印加された際、図1に「高磁場」
として示すように、Co層21の磁気モーメントの方向
がCo層23の磁気モーメントの方向と平行になるよう
に転移する。従って、このような転移に伴い大きな磁気
抵抗変化率を示す。
いては、Co層21とCo層23が反強磁性的な結合を
しており、高い磁場が印加された際、図1に「高磁場」
として示すように、Co層21の磁気モーメントの方向
がCo層23の磁気モーメントの方向と平行になるよう
に転移する。従って、このような転移に伴い大きな磁気
抵抗変化率を示す。
【0023】図3は、実施例1及び2並びに比較例の積
層膜の磁場に対する磁気抵抗変化率(MR比)の変化を
示す図である。また、このようにして得られた磁気抵抗
変化率及び磁界感度を表1に示す。
層膜の磁場に対する磁気抵抗変化率(MR比)の変化を
示す図である。また、このようにして得られた磁気抵抗
変化率及び磁界感度を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】図3及び表1から明らかなように、本発明
に従う実施例1及び実施例2は比較例の磁気抵抗変化率
とほぼ同程度の大きな磁気抵抗変化率を示すとともに、
比較例よりも高い磁界感度を示すことがわかる。
に従う実施例1及び実施例2は比較例の磁気抵抗変化率
とほぼ同程度の大きな磁気抵抗変化率を示すとともに、
比較例よりも高い磁界感度を示すことがわかる。
【0026】従って、本発明に従う磁気抵抗効果膜を用
いることにより、MR素子等において高い磁界感度を得
ることができる。
いることにより、MR素子等において高い磁界感度を得
ることができる。
【0027】
【発明の効果】本発明の磁気抵抗効果膜は、大きな磁気
抵抗変化率を示すとともに、高い磁界感度を示す。従っ
て、本発明の磁気抵抗効果膜をMRヘッドやMRセンサ
などのMR素子に用いることにより、高い磁界感度を有
するMR素子とすることができる。
抵抗変化率を示すとともに、高い磁界感度を示す。従っ
て、本発明の磁気抵抗効果膜をMRヘッドやMRセンサ
などのMR素子に用いることにより、高い磁界感度を有
するMR素子とすることができる。
【図1】(a)は本発明に従う実施例1の積層膜の構造
を示す概略断面図、(b)は本発明に従う実施例2の積
層膜の構造を示す概略断面図、(c)は比較例の積層膜
の構造を示す概略断面図。
を示す概略断面図、(b)は本発明に従う実施例2の積
層膜の構造を示す概略断面図、(c)は比較例の積層膜
の構造を示す概略断面図。
【図2】図1(a)に示す実施例1の積層膜を形成する
工程を示す断面図。
工程を示す断面図。
【図3】本発明に従う実施例1及び実施例2の磁場に対
する磁気抵抗変化率を示す図。
する磁気抵抗変化率を示す図。
1,11…第1の強磁性体層 2,12…非磁性導電層 3,13…第2の強磁性体層
Claims (1)
- 【請求項1】 第1の強磁性体層の上に非磁性導電層を
介して第2の強磁性体層を積層した積層膜であって、前
記第1の強磁性体層及び前記第2の強磁性体層の少なく
ともいずれか一方が垂直磁気異方性を有することを特徴
とする磁気抵抗効果膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7126593A JPH08321016A (ja) | 1995-05-25 | 1995-05-25 | 磁気抵抗効果膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7126593A JPH08321016A (ja) | 1995-05-25 | 1995-05-25 | 磁気抵抗効果膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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1995
- 1995-05-25 JP JP7126593A patent/JPH08321016A/ja active Pending
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